1. バタフライ・エフェクト/劇場公開版
《ネタバレ》 量子力学のパラドックスを修正するためにいろいろと仮説が生まれたが、その中のひとつに「多世界解釈」というのがある。たとえば巨人が勝つ世界と日ハムが勝つ世界、試合だからどちらかが存在するわけだが、どちらも存在する可能性があるわけだから、それぞれの世界が存在していくのではないか。イメージで言えば、この世界は樹形図のように無数に枝分かれを続けていて、今の我々はそのなかの一つを選択して進んでいるということ。 これをふまえれば、この映画のヘタレ主人公は自分が選んできた枝じゃない別の枝を覗いてると言える。で、自分の人生の主観を移動するアビリティを持っているということだ。 なので、彼が見てきたたくさんの、今より悲惨な運命というのも、すべて実在しているというように解せる。 今の俺が選ばなかった無数の枝を進む俺たちよ、元気か。 [DVD(吹替)] 9点(2009-11-03 19:03:26)(良:2票) |
2. ハッピーフライト(2008)
《ネタバレ》 しらじらしい演技の役者は生理的に受け付けないが、それ以外はとても感動的だった。寺島しのぶの、離陸するときの緊張した表情がいい。整備士たちの本気の働きっぷりにとても励まされた。安心して飛行機に乗れる。そして田端智子と平岩紙の共演は、僕にとっては双璧である。 [映画館(邦画)] 9点(2008-12-31 03:40:47)(良:1票) |
3. 花とアリス〈劇場版〉
三角関係の様相を呈してきた頃から映画の深みがぐっと増し、それに負けず劣らずハナとアリスも輝き始める。それぞれハナはドアップ泣き、アリスはバレエ披露といった山場が与えられていてこの映画がハナとアリスであったことを再びソシャクできる。話的には都合がよすぎるせいか薄い印象を受けるが、それはシンプルという言い方にすれば、いくらでも応用が利くといううこと。こういう点でとてもイマジネーションが感化される。岩井ブランドのぼやけた映像やピアノやカットや光がそれをさらに滑らかにし、極上の後味をのこす。岩井の次回作を待ってならない。 [DVD(字幕)] 9点(2005-08-28 12:33:06) |
4. ハウルの動く城
《ネタバレ》 一回目の時は池袋で、前から二列目の右端の席で、ほとんどスクリーンが見えずじまいで、物足りなさを感じ 『せっぱつまってくると、作り手はたまに妥協することがある。誰にも分からないことなのだが、宮崎監督が本当につくりたかった作品になっているのだろうか。監督は本当にやりたいことはやりきったと感じているのだろうか。2時間に収めなければならないという作品とはあまり関係ない価値観にとらわれていなかっただろうか。2時間に収めるためには多少説明が無くても、「いっかー、これくらいが新しい表現なんじゃん」と妥協していなかったか。でもラストくらい分かりやすく説明しておくかといって、カカシに自己紹介させたり、王妃に「ハッピーエンド」と言わせたり、堂々とキスらしいキスをさせたりしていなかったか。 2時間という枠があっという間だった、言い換えれば短すぎた。あの世界にいつまでも浸っていたかった。鮮やかでミラクルで本当に居心地が良かった。だからせめてもうあと30分ぐらいかけて、じっくり進めて欲しかった。たとえばレンタル開始になったらビデオ2本組になるくらい。ばかげた戦争の惨禍の中で、心の重さ、熱さ、そして一人の女の子の想いの変化を描いた映画は、二時間半の巨作にたる映画だと思う。』・・・という感想を書きました。 昨日、六本木のステキな映画館で、なかなか見やすい位置で、もう一回観てまいりました。そしたらもうすごく感動しました。始まりの空中散歩で、ジブリならではの浮遊感を味わっている時に「戦争の大義や呪いのその後やカルシファーの正体とかとか、説明が足りないと世間では騒がれている」ことを思い出し、事実僕もそこを時間不足と言って物足りなさを感じていたことを思い出しました。そこで「ではなぜこの空中散歩は認められているのだろう。これこそ非物理的だし説明も何もされていないじゃないか。」そこで「いやいや、これはファンタジーなんですから」と気付きようやく「じゃあ戦争だって呪いだって空中散歩同様みんなファンタジーなんですから説明なくとも受け止められるはず」と悟りました。おかげでこの映画の楽しみ方どうりに楽しめました。固い頭は一種の呪いなのかもしれません。そして、六本木のバージンシネマ最高! 9点(2004-11-30 01:42:52)(良:1票) |
5. 母なる証明
《ネタバレ》 やはり母に対する息子のセリフは 「っせーなくそばばあ!」 「7時に起こせっつったろーがくそばばあ!」 これが聞きたかった。 [DVD(字幕)] 8点(2010-07-01 22:44:00) |
6. パラノーマル・アクティビティ
《ネタバレ》 わかった。これは女による自作自演の男謀殺計画だ。 悪霊がとりついている、ということにしてあの男に愛想が尽きたあの女が巧妙に仕組んだトリックである。ああやって男を窮地に追い込んで、殺害し、自分は逃げる。完全犯罪! なぜならば壁掛け写真が男の方だけスクラッチされていたし、霊媒師との共謀もできうる。男が「ホテルに逃げよう」と言って準備し終えたとき女が「行きたくない、ここにいたい」と懇願したのもそのため。そしてこうして映像に残しておけば男は悪霊に殺されたみたいになって、自分の人殺しの罪をけむに巻くこともできる。 だから画面のそこかしこに、女が仕込んだトリックの見切れがあれば面白かった。たとえば寝室のドアにピアノ線が伸びていたりとか。女と霊媒師が裏で打合せしてたりとか。男が殺させるに値するような振る舞い、たとえばDVとか、不倫とか(女のお友達と不倫してたら面白い。つまりビーズを作ってるときに男の殺害計画をしていた!)をカメラが捉えていたとか。 実際これは映画なのだから、悪霊のしわざと思える怪奇現象はすべてそもそも人為的なものなわけであってこの事実から映画は逃げることはできない。であるからこそ男はあの女(とその仲間たち)に殺されたのだと思う。 『放送禁止』の見過ぎですかね。 [映画館(字幕)] 8点(2010-02-04 23:02:02) |
7. BALLAD 名もなき恋のうた
これはあれだな、ようはわれわれのような「戦国大合戦が大好きな人たち」の中のプロのみなさんが、好きが長じて自分たちでもやってみようぜーっていうのりで作った映画といえる。だから、一部の金儲け主義者はいるかもしれないけれども、彼ら(金儲け主義者)のおかげで、われわれ「戦国大合戦が大好きな人たち」がまた別の角度から戦国大合戦を観賞することができた。 この映画を観れば一層『戦国大合戦』が補える。 [映画館(邦画)] 8点(2009-09-29 21:49:54) |
8. バーダー・マインホフ 理想の果てに
《ネタバレ》 間違った社会を変えたいと思うことはいいが、卑怯なやりかたはだめだ。卑怯者になりさがっていく活動家二世三世たちはなぜああなってしまったのか、映画後半は刑務所にいる一世の連中がメインになってしまったためよくわからないが、これから不安定になっていく日本にとって、そこをしっかり学ばなければいけないと感じる。 [映画館(字幕)] 8点(2009-07-29 17:41:46) |
9. パコと魔法の絵本
《ネタバレ》 役所のじじいに感情移入したくても何度もつっぱねっられてしまい、失敗。パコの幼さだけがリアリティーがありどうも不連続。パコを宮崎あおいくらいの役者でやらせればいい。それで「5歳!」って言えばいい。 あれだけ極彩色でアニメーションと共演できるのだから、『シカゴ』みたく舞台と客席を作ってしまっても、中島監督ならば成功するはず。 雨を降らす劇団ひとりが泣ける。 [DVD(邦画)] 8点(2009-03-27 00:53:05) |
10. ハイテンション
まあこのていどの身の丈の映画ならば、これでいいのではないかい。 カルネ、カノンに出てるあのオッサンが出ているので、見たほうがいい映画だと思う。 [DVD(字幕)] 8点(2007-06-20 00:38:40) |
11. パフューム/ある人殺しの物語
ありえねえ。でもあの乱交シーンが、その説得力を醸し出している。 [映画館(字幕)] 8点(2007-04-24 01:24:07)(良:1票) |
12. パプリカ(2006)
悪夢の行進に圧巻。バグった精神という感覚を覚えた。 [映画館(邦画)] 8点(2007-01-31 21:39:34) |
13. パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
3作目へのつなぎ方が泣けます。3作目が待ち遠しい。3作目のための映画なのかな。つまり独立していないね。ジョニーデップはもっとふざけていいはずである。 [映画館(字幕)] 8点(2006-07-31 22:58:23) |
14. ハンニバル(2001)
カニバリズムをクラシック音楽とかオペラとか美しい湖畔の霧とかで描いていてそれはそれで見ていてきれいだなあと思うのだが、レクターが出過ぎでいやだ。明るいところに出てきてほしくないです。ロマンスには見えなかった。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-28 23:24:26) |
15. 8人の女たち
まったく女なんてどいつもこいつも・・・。それでもいとおしい存在。きっと、女優の凄さと美しさだけの映画です。それを際立たせる為の歌と踊りと色彩、そして大衆ウケしやすい脚本なのです。フランスでは有名な曲を使っているらしいのですが、当然僕は知らない曲です。でももし知ってる曲が使われたら、興奮するだろうと思います。 8点(2004-07-26 20:31:07) |
16. 裸足の1500マイル
実話であってほしくなかったです。白人のあいつらひどすぎます。映画としては、捕まるか捕まらないかのドキドキ感とか大自然とか、アボリジニの皆さんの生活とか、やさしい人とか、、、見どころ沢山です。 8点(2003-12-16 13:46:00) |
17. バウンディン
魅惑のチキルームみたいで楽しかった。 [DVD(字幕)] 7点(2010-02-09 00:09:29) |
18. パッション(2004)
《ネタバレ》 綾瀬で女子高生がされたことも、きっとこのような感じだったのかと思う。まあ綾瀬の場合はり付けにされず、コンクリート詰めにされたけど。 日本でも磔刑を導入すべきだ。東京拘置所から幕張メッセの大駐車場まで移動させ、あんな感じでやっちまえ。まずは麻原。 [DVD(字幕)] 7点(2009-11-05 23:23:47) |
19. バブル・ボーイ
学生時代、部室でみんなで見た。その時は、破天荒な話のながれにみんな大笑いして喜んだものだ。 映画は楽しいものではない。楽しむもの。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-03-15 22:39:05) |
20. パール・ハーバー
《ネタバレ》 日本人であることを誇りに思いました。 [DVD(字幕)] 7点(2008-03-15 22:34:18) |