1. ブロークダウン・パレス
当時は目新しかったのかもしれないが、この種の事件もだいぶポピュラーになってきて内容的な新鮮味ははなく、ドキュメンタリーの方がリアルで面白いのかなとは思う。まだ若いクレア・デインズが魅力的なので(現在再放送中『あまちゃん』の能年玲奈に雰囲気が似てるような)、最後まで飽きずに見られるものの、オチの付け方には少々疑問も感じる。 [地上波(吹替)] 5点(2023-06-19 16:32:05) |
2. ファイト・クラブ
《ネタバレ》 「お前は"物"に支配されている」という所謂消費社会批判の作品だが、現代なら「お前は"ネット(SNS)"に支配されている」というIT社会批判になるんだろうか。なら、ネットで映画の感想なんかゴチャゴチャ書いてないで「ファイト・クラブ」に加入すべきなんだろうが・・・。確かにソ連崩壊以降、資本主義は世界最大の宗教となり、多くの人間が疑問を持たずに信仰している。そこから脱するのは容易ではない。ましてや、道徳や倫理といったものもある種の宗教であり、そこから脱するのはさらに容易ではない。しかしながら、相対化すれば反資本主義や反道徳・倫理もある種の宗教であり、かといって、物質主義のみならず精神主義からの解放を求める肉体主義(快楽主義)も宗教である。これらのXX主義といった「宗教」に依存しなければ人間は生きられず、しかも1人の人間の中で様々な宗教を信仰する「私」がいる。そういった内在的な自己矛盾を巧みに表現した傑作ではあるのだが、ラストに向けて貧困・下層民を救うべくグレートリセットを目指す平等主義(のテロ活動)に傾斜してしまったところがやや陳腐かつイデオロギッシュで残念。映画は何らかのメッセージを伝えなければならないので、イデオロギー性を完全排除する事は困難なのかもしれないが、もうちょっと煙に巻くやり方があったのではないだろうか。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2020-10-27 21:53:22)(良:1票) |
3. フェイク
《ネタバレ》 実話なのでオチがわかっているため囮捜査の緊迫感はない。よってここでのテーマは「ファミリー」の絆は正義を超越するのか否かといった人間ドラマが中心となる。仕事優先で「家族」を蔑ろにしつつ、他方でマフィアの「ファミリー」との絆が深まっていくというパラドクス、そして最終的に善悪の判断までもが狂ってくるという展開は興味深く、人は正義よりも絆で生きるのかもしれないと思わせる。本来の所属組織であるFBIとマフィアの対比はゲゼルシャフトとゲマインシャフトの対比であるとも言え、あらためて人間にとって「共同体」とは何か、そこでどう生きるべきかを問いかけてくる作品である。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2020-09-20 15:56:57) |
4. フィフス・エレメント
導入部分は悪くなかったんだが。そもそも、SFとコメディーってのがそもそも相性悪いわけで。日常を非日常にひっくり返すのがコメディーだから、非日常であるSFをコメディーしてもツイテイケナイだけ。地球を救う話がドタバタ劇以下になってしまった。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2016-10-13 12:26:42) |
5. ブローン・アウェイ/復讐の序曲
オスカー直後にこの役を選択したトミー・リー・ジョーンズは新境地を開拓したかったのでしょうけど、吹き替えで見たせいかタダのイカレタ軽いオッサンにしか見えなくて、サスペンスとしての緊張感があまりなかった。U2の歌もマッチしていたし、ラストは爆発とオーケストラ演奏で盛り上げるというちょっと『知りすぎた男』を彷彿とさせる演出で、音楽的効果による盛り上がりはあったのですが、船の爆破も玩具的でふざけているし、演奏会場で派手に爆発させる(それを処理する)という展開なのかと思ったら、何故か爆弾処理はブレーキ踏んだら爆発するという『スピード』というか『新幹線大爆破』のパクリになってしまって話としては小さくなってしまったような。それにしても素性不明の人間が偽名で警察勤務できてしまうというのもちょっとどうなのかと。 [地上波(吹替)] 5点(2015-05-20 12:43:07) |
6. フライド・グリーン・トマト
黒人解放→女性解放という時代の移り変わりを描きたいのだろうけど、原作では同性愛がテーマらしいので、同性愛解放までは作品として描けなかったというのが91年当時の限界でなんだろうか。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2015-03-27 12:22:20) |
7. 不法侵入
権力者がストーカーになるとパワハラもプラスされるので厄介と。正義感の暴走がパワハラ化し、美人が目つけられるとストーカーに発展するのかと。昨今の警官不祥事もこういう勘違いから起きるのかな?と想像。 レイ・リオッタの演技は中々。90年代初期に人気のあった懐かしい系の俳優ですが、その後パッとしなかったのは何故なんでしょう? [地上波(吹替)] 6点(2014-08-13 12:26:27) |
8. 福沢諭吉
大河ドラマをスーパーダイジェストで見ている感じ。家老とのエピソードは中々よかった。一方、門下生のエピソードがどこまで史実なのかわからんが、ちょっと冗長で福沢に関係ない余計なのが多いような。 [地上波(邦画)] 5点(2013-06-09 20:56:23) |
9. ブルワース
死ぬ覚悟が出来て、開き直って、本音を言ったらウケちゃったってトコなんだろうけど、つまらなくはないけど、痛快ってわけでもないし、微妙にツボを外している感じ。 [DVD(字幕)] 5点(2007-09-24 15:42:54) |
10. ファミリー・ゲーム/双子の天使
主役の女の子は魅力あるし、見ていて退屈はしないんだけど、まあ夫婦が別れるにはそれなりの理由ってもんがあるし、ましてやヨリを戻すってのは簡単じゃないだろうし、その辺があまりにも安易に描かれていて、作品全体が軽薄になっているのが残念。もう少し、両親が自分の子供たちに生き方について語りかけるシーンがあってもよいのでは? [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-08-27 03:23:22) |
11. フォー・ウェディング
《ネタバレ》 人間いろいろなんでしょうが、共感できるところと出来ないところとありますね(30代半ば独身です)。 ちなみに、私も結構優柔不断な方ですが、「別れた相手とやり直す」という事は絶対にありえないです。 <追記>11年ぶりに再見。年取ったせいか共感度は上がったかな。当時は気がつかなかった各々の結婚式の違いも風俗物として際立っているし、同性愛や障害者といったマイノリティーの恋愛も盛り込まれていて、それなりに重厚で米国のお気楽ラブコメとはテイストが違うなと(別にアカデミー信奉者ではないですが、なんでラブコメが作品賞と脚本賞にノミネートされてるんだろ?と思いましたが、まあ納得しました)。運命の相手とか真実の愛とやらは相変わらずよくわからないし、そんなモノは独身者の幻想でしかなく考えるつもりもないですが、結婚して気がついた事は生活を共にする相手は他人であり、互いに協力する必要性かな。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2004-06-16 03:30:54) |
12. ブルース・ブラザース2000
キノコのバクテリア 怖いよ~。 6点(2004-05-01 21:10:33) |
13. ブレイク・ダウン<TVM>
アクションはまあまあなんだが、女1男3の陳腐な恋愛感情が作品を安っぽくしているのが残念。 5点(2004-04-17 16:22:52) |
14. フランケンシュタイン(1994)
あれだけ用意周到・準備万端で実験進めておいて、デニーロが出来上がった途端「なんて事をしたんだ」って・・・、アンタそれはないでしょう?それでも日記は「明日破棄しよう」なんてノンキな事言ってるし。 7点(2004-04-11 02:24:09) |
15. フローレス
頑固でシャイな見栄っ張りのの2人(障害者とゲイ)はよく衝突するが、そのやりとりはカラっとしていて、ユーモアと優しさに溢れる作品になっている。保守的なデニーロはゲイが嫌いで、娼婦も嫌い。(女に金銭援助はする)。でも自身が障害者となり、金欠になると、女は金目当てだった事に気づく。障害者としての孤独や不安や喪失感を、ゲイや娼婦が癒してくれる。悪い言い方をすれば、弱者同士の慰め合いなんだが、2人の演技力によって明るいものになっている。冒頭に健常者として彼女と踊るタンゴと、終盤に障害者として娼婦と踊るタンゴの対比がデニーロの心の変化を象徴していると感じた。 8点(2004-04-09 14:50:07) |
16. フリーマネー
たいして面白くもないんだが、展開が読めず最後まで見てしまった。 5点(2004-03-17 22:45:36) |
17. 5シリングの真実
《ネタバレ》 これは謎解き法廷モノというよりは裁判に関係する人々の人間ドラマだと思います。裁判にはいろんな犠牲がある。少年は窃盗・詐欺の汚名はあるが、冤罪で刑務所にいるわけでもなく、別の環境で幸せに暮らしている。時には「意味があるのか?」と思い悩みながらも、その犠牲をはらってもやり通す信念とは?息子の汚名を晴らすために資財を投ずる父。幸せな普通の生活を失った母。大学を中退する兄。婚約破棄される姉。要職を蹴って裁判に取り組む弁護士。各々が払う犠牲に各々が勇気付けられる。まさに「one for all, all for one」まるでラグビーの試合をみているようだ。英国らしい高貴で上品な作品だ。 8点(2004-03-17 15:49:12) |
18. ブラックアウト(1997)
酒を飲んでてよく覚えていないという事は誰にでもあるだろう。それを題材にした心理サスペンスらしいが、あまりサスペンスになっていないように感じる。そもそも行為をはっきりと覚えていないわけだから、妄想で追い詰められていくのだが、それでは緊張感や恐怖感があまり感じられず、「この人どうしちゃったの?」というツッコミしかできない。 4点(2004-03-12 15:46:17) |
19. フィラデルフィア
《ネタバレ》 トムの事務所の上司はホモが嫌い。デンゼルもホモが嫌い。多くの人が遠ざけたくなる気持ちになるはずで、そういう人間の感情はどうしようもない。じゃあそれを理由にその人を解雇できるのか?これが裁判の争点。要は「人の好き嫌いによる解雇は無効か?」という労働争議の裁判。そう考えるとどこにでも転がっている話で、別に性的嗜好性だけでなく、宗教・人種・国籍・性別等々どれでも同じ事。採用の段階で排除してるところはいくらでもあるし、会社なんて能力に関係なくいろんな理由で解雇を迫ってきます。所詮好き嫌いの集まりなんだから。その時あなたは「同性愛者でエイズ患者の優秀な弁護士トムハンクス」に仕事を依頼しますか?仕事の依頼に好き嫌いの感情は入らないか?能力だけで仕事を依頼するのか?あなたがトムに仕事の依頼をしなければ結果的にトムハンクスは仕事の取れない無能弁護士として解雇されるでしょう。奇麗事ではすまされない、とても複雑な問題だと思います。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2004-03-03 01:52:23)(良:1票) |
20. フリージャック
1991年から2009年にタイムスリップ。この微妙な期間がなんとも言えない。18年後ってどうなんだろう?って思ってしまった。2009年に貿易センタービルが健在なのが感慨深い。ストーリーもなかなかで結構楽しめました。 6点(2004-02-12 06:05:04) |