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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1875
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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21.  ヘイトフル・エイト 《ネタバレ》 
舞台は南北戦争終結から数年後、ワイオミングのとある雪山。かつてないほどの猛吹雪が吹き荒れる中、一軒の寂れた山小屋に4人の男女が逃げ込んでくる。3人の指名手配犯の死体を街へと運んでいた黒人の賞金稼ぎ、マーキス。捕まえた女指名手配犯を生きたまま連行していたのは、通称首吊人と呼ばれる賞金稼ぎの大物、ジョン。そんな彼に手錠で繋がれ、所かまわず悪態をつくのは女犯罪者、ドメルグ。偶然、彼らと同行していたいかにも小物の自称次期保安官クリス。そんな彼らを迎えるのは、この山小屋の所有者から留守を預かっていると主張するメキシコ人、ボブだ。一方、彼らより先に山小屋を訪れていた先客が3人いる。英国紳士風の装いをしている絞首刑執行人のオズワルド。小屋の片隅で自らの物語の執筆に夢中になっているカウボーイのジョー。暖炉の前で我関せずとチェスに明け暮れるのは、かつての南北戦争の英雄だが今や老いさらばえたスミザーズ将軍。一癖も二癖もありそうなそんな〝ロクデナシ8人〟がともに一夜を過ごすことになったのだから、当然、無事に朝日を拝めるわけはなかった。騙し合いに腹の探り合い、主導権争いに明け暮れているうちに、突発的に密室殺人が行われるのだった――。犯人は誰か?その真の動機とは?そして、この凄惨な争いを生き抜き、無事に朝日を拝めるのはどの〝ロクデナシ〟なのか?タランティーノ監督が新たに仕掛けるのは、いかにも彼らしいそんな息詰まるような緊張感に満ちた密室劇でした。唯一無二の彼の才能はもはや円熟の域に達しているといっても過言ではなく、個性的でアクの強いキャラクター、脱線に次ぐ脱線で時に暴走する饒舌な会話劇、下世話でエネルギッシュなエピソードの数々、全編を彩る軽快でノリのいい音楽……。デビュー作である『レザボア・ドックス』からぶれることなく、自らの世界を発展・進化させた彼の一つの完成形がここにはある。自分は存分楽しませてもらいました。アカデミー賞受賞も納得。ただ、難点が一つあるとすれば、それは自らの世界を追求するあまり、映画としていささか予定調和に終わったように感じるところでしょうか。もう少し彼の新たな世界を見たかった気がしなくもない。とはいえ、円熟期を迎えたであろうタランティーノの中期を代表する佳品として記憶に残ることは間違いない。
[DVD(字幕)] 7点(2016-12-27 00:50:33)
22.  ベイマックス 《ネタバレ》 
モコモコとした風船のような外観の文字通り癒し系ヒューマンケア・ロボット、ベイマックス。兄を亡くしたショックから心を閉ざしてしまった少年と、そんな心優しきロボット、さらには彼の友達である4人の“ヒーロー”たちの、成長と戦い、そして友情を美麗なフルCG映像で描いた、いかにもディズニーらしいアニメ作品。もうまさに「ザ・王道」という言葉がぴったりな万人向けエンタメ映画でしたね、これ。昔からよくあるベタなヒーローものと言ってしまえばそれまでだけど、単なる勧善懲悪では終わらない脚本もけっこう練られていたし、主役のベイマックスをはじめとするそれぞれの登場人物たちのキャラも立っていたし、映像的にもクオリティ高かったし(特に、画面狭しと動き回るマイクロボットの躍動感には目を見張るモノがありました!)で、僕は最後まで面白く観ることが出来ました。ベイマックスの、それまでのロボットという概念を完全に覆すあのふわふわとした造形を思いついただけで、このスタッフたちの勝利ですね。もう少しアクの強さみたいなものがあればなお良しだけど、それは好みの問題かな~。まあ良くも悪くも、最後まで家族そろって安心して観ていられるエンタメ映画の王道でありました。
[DVD(字幕)] 6点(2015-08-09 21:42:20)
23.  ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金 《ネタバレ》 
俺の名前はダニエル・ルーゴ、筋トレマニアだ。これから話す物語は、マイアミで実際に俺が起こした誘拐事件だ。驚かないで聞いてくれ、このクレイジーなファッキン事件は、不幸にも全て実話なのさ――。マイアミのスポーツジムで平凡なトレーナーとして働くダニエルは、自分の地味で退屈な人生に常々疑問を感じていた。ある日、怪しげな自己啓発セミナーに触発されたダニエルは、「俺はもっとビッグでホットな人生を歩めるはずなんだ!」と、顧客である飲食店オーナーを誘拐し彼の全財産を奪うという無謀ともいえる計画を思いつくのだった。そんな彼の誘いに乗ってきたのは、これまた無鉄砲で脳味噌筋肉なバカ野郎ばかり。それでも彼らと共に強引に計画を実行に移したダニエルだったが、当然のようにそんな杜撰な計画はどんどんとおかしな方向へと転がり込んでゆく。やがて、事態は取り返しのつかない悲惨な結果を招くのだった…。マイアミで実際に起こったそんな凶悪な誘拐&詐欺&殺人事件を、マイケル・ベイ監督がエネルギッシュに映画化したシニカルなクライム・コメディ。いやー、いかにもマイケル・ベイらしい、「細かいことはこの際目を瞑って観てね♪」と言わんばかりの大味作品でしたね、これ。見た目ゴージャスな映像を優先するあまり、とにかくストーリーの細かいところに「?」な部分が幾つもあって僕はいまいちのれませんでした。つーか、実話を基にしたと言いながら、これってかなり話を盛ってるっしょ?いくらノーテンキな人たちが多く暮らすマイアミが舞台とは言え、こんな無茶苦茶な計画がまかり通るわけないって!きっとマイケル・ベイのことだし、自分の都合の良いように勝手に話を作り変えてる感がビシバシ伝わってくるんすけど…(笑)。とはいえそこらへんに目を瞑れるなら、いかにも彼らしい、この全編に横溢するなんだかよく分からないテンションの高さや男臭~いアクションシーンの数々などはけっこう楽しめると思います。スタイリッシュさや、知性に裏打ちされた上質のユーモア、人間心理に対する深い洞察、圧倒的なリアリティ、ピリピリとひりつくような緊張感、等々は一切ないですけどね(笑)。あと、いつの間にやら筋肉ムキムキのマッチョメンになっていたマーク・ウォールバーグにはびっくりさせられちゃいました。いったい彼は何処を目指しているのでしょう?
[DVD(字幕)] 5点(2015-01-17 21:07:30)(良:1票)
24.  ペインレス 《ネタバレ》 
この子たちは〝痛み〟というものを感じない。これは未知の病であり、いまのところ治療法もない。周りにとっても自分自身にとっても彼らは極めて危険な存在だ。我々は仕方なく、この子たちを無期限に幽閉することをここに宣言する――。1931年、スペイン、そんな生まれつき痛みを知らないせいで自らの身体だけではなく、友達の身体にまで火を点けたりするような危険な子供たちを隔離する閉鎖病棟。母親から引き離された幼い少年ペニグノも、そんな病棟の暗い密室で絶望的な日々を過ごしていた。変わって現代のスペイン、医師として多忙な毎日を過ごしていたダビットはある日、自分が末期の白血病を患っていることを知る。唯一の生き残る道である肉親からの骨髄移植を受けるため、秘められた自らのルーツを探し始める彼だったが、そこにはとある強制収容所で行われていた忌まわしい真実が待ち受けていたのだった…。内戦やファシズム、東西冷戦に翻弄されたスペイン近代史を背景に、過去と現代を複雑に行き交いながら痛みを感じない子供たちを巡る悲劇を妖艶に描き出すサスペンス・スリラー。冒頭、いきなり10歳くらいの少女がそんな子供たちによって火を点けられ火だるまになって焼死するというショッキングなシーンから始まり、彼らがお互いの爪を笑いながら剥ぎ合ったり、自らの腕の肉を食べたりするというかなりグロいシーンが随処に散見されるので、観ていて決して気持ちの良い映画ではなかったですね、これ(当たり前か笑)。そういうグロ痛い描写を敢えて描きながらも、それでもやっぱり観て良かったと思えるほどの内容がこの作品にあったかと言えば、残念ながら否と言わざるをえなかったです。過去と現代を行き来するこの複雑なストーリーはあまりにも淡々と進むうえ、なかなか真相も見えてこず、途中で眠気を堪えるのがほんと大変でした。それに〝痛みを感じない子供たち〟という魅力的な設定もいまいち巧く活かしきれていなかったように感じます。挙句、ここまで大風呂敷を拡げたお話を、「え、これで終わり?はぁ、ナメとんのかー!」と思わず大声で文句を言いたくなるような、かなり無理やりなオチで終わられた日にゃ、もう苦笑するしかなかったっす。最近、サスペンスやホラーの分野で秀作を多く生み出しているスペインの作品ということで、けっこう期待してただけに残念!
[DVD(字幕)] 4点(2014-09-07 21:16:04)
25.  ペネロピ 《ネタバレ》 
私はペネロピ、魔女の呪いを掛けられたウィルハーン家の一人娘なの。どんな呪いかって?それはね、大きな豚の鼻を持って生まれてきちゃったんだ――。そんな大きな豚鼻のせいで、長年ウィルハーン家の大きな屋敷の奥深くでひっそりと生活してきたペネロピ、彼女の呪いを解く方法は良家の心優しい男性と結婚することだった。しかし、その醜い鼻のせいで、お見合い相手は彼女の姿を見るとみんな逃げ出してゆくばかり。そんなおり、スクープを狙う新聞記者が、ギャンブルのせいで落ちぶれた良家の息子をスパイとして雇いそのお見合いへ潜入させるのだった。だが、彼の存在がペネロピの硬く閉ざされた心を次第に変えてゆく…。正直、こういう“ほんわかほのぼのファンタジー”は個人的に苦手なのだけど、豚鼻クリスティーナ・リッチちゃんと鋭い目線がダンディなマカヴォイ君が主演だし、ジャケットもちょっぴりダークな雰囲気だし、「もしかしたら…」と思い、この度鑑賞してみました。なんだけど、いやー、見事に大失敗(笑)。この、何も悪いことが起きず誰一人心の底からの悪人も出てこない、こういう軽~いタッチのロマンティック・コメディってやっぱり苦手っす。豚鼻を見て窓を蹴破って逃げ出す男たちにも、「いやいや、現実には豚鼻じゃなくても逃げ出したいくらいブチャ〇クな人って大勢居るじゃん!それくらい我慢しろよ~」と思わず突っ込んじゃいました(笑)。それに、この「人間は見た目じゃなくて中身が大事なんだよ、うむうむ」という、まるで学校の道徳の教科書を無理やり読まされたようなあまりにも薄っぺら過ぎるテーマにも辟易です。うーん、僕はやっぱりティム・バートンやギレルモ・デル・トロみたいにあくの強~い、時には反道徳的ですらあるダークファンタジーの方が好みですね。でも、こればっかりはジャケットだけじゃ分からんし、地道に観て発見していくしかないんだよね~。こういうのが好き!って人には、ごめんなさいなんだけど、僕は3点っす。豚鼻でもクリスティーナ・リッチは充分可愛かったけどね。
[DVD(字幕)] 3点(2014-05-26 19:39:04)(良:1票)
26.  ペーパーボーイ 真夏の引力 《ネタバレ》 
60年代アメリカ、うだるような暑さが続くマイアミの片田舎で保安官が鉈で殺されるという残虐な事件が起こる。ほどなく、沼地に住みワニの皮を剥いで生活していたヒラリーという粗暴な男が逮捕され、裁判の結果電気イスへと送られることに。そんな無事に解決したはずの事件に疑問を抱いた敏腕新聞記者ウォードは現地へと向かい、真実を求めて取材を開始するのだった――。正義感の強いウォードの相棒ヤードリー、彼の弟でいかにも童貞の青臭い青年ジャック、獄中のヒラリーと手紙を遣り取りし彼と獄中結婚したがっているアバズレの40女シャーロット、そして全てを客観的に見守る黒人メイドのアニタ…、それぞれの視点から事件の真相が炙り出されてゆくなか、彼ら各々の隠された思惑から事態は意外な方向へと向かい始めるのだった。かつて、劣悪な貧困家庭に生きる少女の哀切なドラマをエネルギッシュに描いた「プレシャス」という作品で鮮烈なデビューを飾ったリー・ダニエルズ監督の二作目となる今作、豪華な俳優陣も出演してることだしとけっこう期待して鑑賞してみました。相変わらず猥雑で残酷な現実社会をゴージャスで極彩色な映像で描き出すその手腕は今回も健在でしたね(いま冬だけど、ちょっぴり汗ばんじゃいそうなほど暑苦しかったっす笑)。社会の底辺で、貧困や矛盾から無尽蔵に生まれくる暴力という荒波に押し流されそうになりながらも、必死に踏み止まって生きてゆく人間たちの群像をあくまで黒人的感性でソウルフルに描いた作品としてなかなか見応えありました。ただ、後半テーマがいまいち搾りきれておらず、なんだか散漫な展開となってしまったところがちょっぴり残念でしたけど。それでも、刑務所の面会室でのニコール・キッドマン&ジョン・キューザックのいかにもイヤらし~い遣り取りとか普通に面白かったっす。あと、ずっとニコール・キッドマンのケツばっか目で追いかけてた童貞野郎ジャックの熱い想いには、股間が痛くなるくらい共感できました(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2014-02-21 13:00:33)
27.  ヘンゼル&グレーテル 《ネタバレ》 
ヘンゼルとグレーテルが成長して魔女ハンターになったのだった!いったいこれはいつの時代やねん!という自動小銃やら手榴弾やら果てはガドリング銃まで駆使して魔女と戦うそんな兄妹の活躍を大胆なアプローチで描いたダーク・ファンタジー・グロテスク・アクション作品。白雪姫、不思議の国のアリス、ジャックと豆の木、オズの魔法使い、と最近こんなスタイルの映画が流行ってるなー。そんな中でも今作はかなりのぶっ飛び具合。というかこれ、もうヘンゼルとグレーテルのお話関係ないやん(笑)。でもまあ、このノリノリの馬鹿馬鹿しさは嫌いじゃないけど(ヘンゼル、あのお菓子の家を喰い過ぎて糖尿病になっちゃったって、おい!笑)。突っ込みどころは山のように満載ですけど、うん、良かったんじゃないでしょうか。中2病満開の村のオタク青年とかもけっこう好きだし。画面いっぱいに惜しげもなく披露された、白い魔女の方のお尻はちょっぴり大きすぎて、僕の好みではありませんでしたけどね。
[DVD(字幕)] 6点(2013-12-11 23:06:10)
28.  ヘル・レイザー 《ネタバレ》 
とにかく有名な映画は何でも観てやろうと捕虫網で色んな虫を捕まえるかのごとく色んなジャンルの映画をひたすら観まくっていた10代のころ、そんな僕の感性という網にぎりぎり引っ掛からず、ずっと未見のままだった今作。何気なくビデオ屋さんで旧作コーナーを眺めていたら、ふと目に付いて「そう言えば、これってけっこう有名でこの表紙に描かれた虫ピン親父も色んなトコで目にしたなぁ。よし、今更だけどいっちょ観てやるか!」とこの度鑑賞してみました。うーん、経年による画面のチープ感や特撮の古臭さは仕方ないにしても、確かにB級カルトホラーとして唯一無二の世界を構築しているのは分かるのだけど、ちょっと僕の感性とは合わないかなー。「死霊のはらわた」や「ザ・フライ」みたいな、徹底的に馬鹿かそれか優れた人間ドラマを内包したような作品のほが好みっす。でも、愛する男と再びHしたいがために見ず知らずの男を生贄として殺しまくる欲求不満の不倫ババアは、確かにインパクト大(正直、虫ピン親父より、ある意味こっちの方が怖いし笑)。まだ女性に多大な幻想を抱いていた、清らかな童貞だった10代のころに観なくてほんと良かったー。「もしまかり間違ってこの肉食ババアに僕の童貞が奪われでもしたら、一生立ち直れないだろーな…。は、ははは…」と確実にトラウマになっただろうし。20年ぶりに、当時の僕の感性という名の捕虫網はやっぱり間違っていなかったと再認識(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2013-11-11 18:43:31)(笑:1票)
29.  別離(2011) 《ネタバレ》 
認知症を患う父親の介護と13年も連れ添った妻との離婚問題を抱えるナデルは、少しでも生活の負担を減らそうと訪問介護ヘルパーとして、妊娠している女性を雇うことに。しかし、そのヘルパーが仕事中に父親を放り出して出かけたことを知ったナデルは激高して彼女を突き飛ばしてしまう。その後、流産してしまった彼女を巡って愛憎渦巻くドロドロの人間ドラマが展開されてゆく。もう最初から最後までひたすら口論に次ぐ口論で描かれた、閉塞感漂うイラン社会のリアルな描写にはほんとゲンナリさせられたけど、ちゃんと最後まで緊張感を途切れさせずに見せきるところはさすがアカデミー外国語映画賞受賞作。どんな世界であれ大人たちの身勝手な理由に翻弄される子供たちの姿は見ていて本当に切ないです。ドキュメンタリーならまだしも、これを映画として見ることにちょっぴり疑問符を感じるところもあるけれど、核開発や反米イスラム国家という先入観の向こう側で必死に生きる市井の人々がいるという事実をあらためて思い起こさせてくれました。
[DVD(字幕)] 6点(2013-10-31 12:38:54)
30.  ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー 《ネタバレ》 
前作のB級感溢れるテイストながら、全体を覆う重厚でモダンな独特の雰囲気が面白かったので、そのまま続編である今作も鑑賞。前作のクトゥルフ神話&スチームパンクナチスというモチーフから、今作はもろロードオブザリング&スターウォーズというがらりと雰囲気の違う作風へと思い切りシフトチェンジしているのだけど、ちゃんと続編として違和感なく観れるところはさすがギレルモ・デル・トロ監督。序盤の、大量の歯の妖精が人間たちを一瞬で喰い尽くすという、この監督らしいシーンから、徹底的に拘り抜いて描かれたトロール市場へと雪崩れ込む展開は、相変わらずゾクゾクさせてくれる。そして、そのテンションを落とすことなく物語は一気にクライマックスへ。面白い。個人的には、一作目の(ストーリー的には完全に破綻していたけれど)オカルティックな雰囲気のほうが好みだけど、こちらも充分に楽しめた。
[DVD(字幕)] 7点(2013-08-01 13:41:58)
31.  ヘルボーイ 《ネタバレ》 
こういう馬鹿っぽいB級アメコミ映画って、本来は嫌いで、だからこそ今まで観てこなかったのだけど、でも僕のこよなく愛する「パンズ・ラビリンス」の監督作だったのでずっと気になっていて、この度機会があってようやく鑑賞いたしました。なるほど、やっぱり後にパンズ・ラビリンスという傑作を撮った監督の作品だけあって、拘り抜いた映像美とくどいくらいに粘っこい演出がとても面白くて、今まで観てこなかったことを素直に後悔。良いですね~、これ。もう敵キャラたちの、グロテスクでありながらも何処かモダンな美しさを兼ね備えた、クトゥルフ神話の邪神たちをも髣髴とさせる(というかそのものか)造形はかなりツボでした。そして、決してカッコいいとも可愛いとも言えないヘルボーイがとても人間臭く――というか中2病臭く描かれていて、観終わるころには何故か彼に愛着が湧いてくるのだから不思議。ちょっと友達になりたいかも(すっごく面倒臭そうだけどね笑)。確かに、明らかに後半の展開はグダグダだったけど、この重厚な雰囲気と、カッコつけだけどちょっぴりお茶目なヘルボーイが良かったので、甘めに8点!
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-24 12:00:57)
32.  ヘッドハンター(2011) 《ネタバレ》 
予備知識ほとんどなし、ただ15禁の映画だという情報だけで観た。最初のほうはまだ映画作りに慣れていないのか、とても説明不足のまま進んでいくので「うーん、これははずしたかなぁ…」と思ったものの、途中からの逃亡劇へと移行するあたりから、どんどんとそのソリッドな演出が効いてきて、ユーモアとシュールさが絶妙なバランスで配合されたよく出来たエンタメ映画に仕上がっていた。面白い。もっと、映画としての基礎が整っていれば、完成度の高い作品に仕上がっていただろうに、そこがちょっと残念だったかな。
[DVD(字幕)] 6点(2013-07-16 12:57:02)
33.  ペイド・バック 《ネタバレ》 
命を賭してでも、ナチスの戦犯を捕まえようとする、イスラエルの諜報機関の工作員3人を主人公に、現代と過去を行き交いながら、彼らの秘められた嘘を炙り出していく。今は現役を退いた3人の若かりし日を描く過去パートは、サスペンスアクションとしてはなかなかよく出来ているのだけど、いかんせん、現代パートが弱すぎる。冒頭で自殺する男も、殺しそこねた戦犯を今から殺しにいこうとする女も、因果律がしっかりと働いていないから、いまいち話にのめり込めなかった。過去パートに横溢する緊張感はなかなかのものだっただけに、惜しい。あと、余談だけど、商業的に仕方ないとはいえ、こういう原題と全く関係のない、くだらない邦題をつけるのはもう止めて欲しい。
[DVD(字幕)] 6点(2013-07-11 13:31:31)
34.  ペイバック 《ネタバレ》 
LAコンフィデンシャルという超硬派で重たい作品の脚本を書いた脚本家の監督デビュー作。あの作品の重々しい雰囲気はそのままに、今作は何処までも気楽に見れる単純なハードボイルド娯楽作に仕上がっていて面白かった。メル・ギブソンってあまり好きな俳優じゃないんだけど、これはかなりはまり役。最後の電話機が爆発するシーンは、もう気分爽快!!良質のエンタメ作品。
[DVD(字幕)] 8点(2013-04-26 13:33:22)
35.  ベンジャミン・バトン/数奇な人生 《ネタバレ》 
奇をてらったストーリーとダークで陰鬱な映像美。デビット・フィンチャー監督の魅力ってそれに尽きると思うんだけど、最近はそれだけしか無いんじゃないかと思えてくる。この作品も老人として生まれた男が成長するにつれ逆に若返っていくというお話。それだけ。特に印象的なエピソードも心に残るようなセリフとかもなく、とても薄っぺらいという感想しか残らなかった。
[DVD(字幕)] 4点(2013-04-21 18:00:12)
36.  ペイチェック 消された記憶 《ネタバレ》 
フィリップ・k・ディックの近未来SFの、あの自分の記憶やアイデンティティーがストーリーが進むに連れてどんどんあやふやになっていくような不安感が大好きなので、けっこう好きです、この映画。もっと知性的でスタイリッシュな作品を撮る監督だったら傑作になっていたかもだけど、そこはやっぱりジョン・ウー、最後は「お金かけましたー!」な平凡なアクションになってしまったのがちょっと残念かな。それでも僕は充分に楽しめました。
[DVD(字幕)] 6点(2013-03-30 10:31:11)
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