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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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21.  リンカーン
リンカーン大統領が登場する映画と言って思い出すのは、リンカーン/秘密の書、では勿論無くって、アイアン・ホースあたりでしょうか。とは言ってもこの作品ではあくまで物語の背景に存在する人物としての登場で、見事な多層性を持った映画だったのですが、さて一方、ズバリ、リンカーン大統領を中心に据え『リンカーン』と題された、本作。こちらも、リンカーンと家族との関係(さらには戦死した息子)を描いたり、アクの強いスティーブンス議員をトミー・リー・ジョーンズが存在感たっぷりに演じたり、といったあたりに多層性を出そうとしてはいるんでしょうけれども、伝記映画でも何でもなく特定の時期と特定の場所に物語を限定し、いかんせん、禁欲的すぎるというか。ご存知リンカーンを、リンカーンらしく描けたら、それでよし、みたいな感じがあって、あとは時代の雰囲気やら、光の描写やら、まるで要所以外の点で埋め合わせをしようとするかのような。 切断された大量の足、戦場に横たわる数々の死体、といったスピルバーグらしい「コワさ」も入れてはくるけれど、戦闘自体の描写はいたって少なく、このあたりもかなり抑制的です。 肝心のリンカーン本人の描写も、軽口叩いたり、駆け引きしたりはするけれど、そして時に厳しい口調にもなって見せるけれど、総じて人間らしいドラマに欠いていて、ここが一番物足りない。信念の人ではあるけれど、決断の人でなければ、なかなかドラマになりにくいのかもね。 「リンカーン像」というものに縛られた苦しさ。さらには晩年の一時期にのみフォーカスしたことによる制限。これらを乗り越えられなかった憾みの残る作品となってしまったかな、と。もっとも、リンカーンという人を生涯にわたって描こうとしたら、いろいろとボロも出るのでしょうが・・・。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-04-23 16:42:13)
22.  リトルプリンス 星の王子さまと私
主人公の女の子や、彼女の住む町は、再三にわたって真上からの視点で見下ろすように描かれ、そこには機械的な町の光景があり、地面に張り付いた2次元的な世界があるのですが、隣人である元飛行士の老人(ピート・ポスルスウェイト、はたまた吉田義夫のような顔なんですけれども)がそこに「3次元」をもたらす。とは言っても彼が修理するオンボロ飛行機は、見るからに直る見込みもなく、せいぜい飛べるのは彼の家に住み着いた鳩、その鳩も女の子の母親に水を掛けられ追い払われちゃったりするんですけれども。それでもまずは、彼の家にある見晴台が、女の子を視野を広げてくれる。だから、そこに彼女が登って、あたりの光景が彼女の前に広がる、ただそれだけのシーンでなんとも感動しちゃうんですね。 本作、主部はCGアニメ、デジタルの世界ですが、隣の老人が語る「星の王子さま」の物語は、人形アニメ、郷愁を伴うアナログの世界。であると同時にその対比は、どこか、もはや手の届かない世界であるようにも感じさせます。 ところが。 クライマックスでは突如、どこまでもハチャメチャな世界に突入、なんとあろうことか、星の王子さまがモップのメルビン君みたいになっちゃってる(いや、毒々になる前の、ですけれど)。そしてハチャメチャな冒険。ちょいとやり過ぎか、というくらいなんですが、でもこの、「目的達成のための管理」と称しながらもはや「管理が目的化してしまった」現代社会において、このくらいムチャクチャやってくれるのが、気持ちよかったりもするのです。解放と浄化。『銀河鉄道999』を少し思い出したりして。
[映画館(吹替)] 8点(2015-12-13 22:45:25)
23.  リディック:ギャラクシー・バトル
シリーズ第3作にあたるのでしょうけど、第2作を観ておく必要はまーったくありません、という新設設計。あのワケのわからん世界観から一転し、またヘンテコ生物がウヨウヨする惑星を舞台とする作品へと戻ってきてくれました。とりあえず一安心。さらにそこに、リディックを付け狙う連中がやってきて、と来ればもう、さぞかし盛り上がろうってなもんですが(ハイ、こういう持ち上げ方をするのは、この後、ケチをつけるための前フリですね)・・・なーんか、スカスカなのよね。これといって、心に引っかかるものもなく、サラサラと物語が進んでいく。リディックを狙う連中が登場したら、ヴィン・ディーゼル、姿を消してしまうし(きっとどこかで休憩でもしてるんでしょ)。最初の方でその凶暴さを垣間見せた変なサソリみたいな生物も、後半、ヤミクモに襲ってくるけど、ヤミクモに斃されていき、強いのやら弱いのやら。せっかく「立て籠もり」みたいなシチュエーションとなって盛り上がりかかっても、その緊張感が続かない。例えばあの、リディックが手なずけた生物(犬?みたいなヤツ)との関係くらいは、もう少し丁寧にエピソードを盛り込めなかったものかと。
[DVD(字幕)] 5点(2015-08-24 22:07:11)
24.  リディック
『ピッチブラック』の続編、って言ってもまあ、「変な星を舞台にしました」というくらいしか繋がりは無い、と言ってもよさそうな。だいぶ製作費は上がってそうにも思われますが、寒暖の差が激しい星、ってのはちと工夫が足りないかと。それ以外も、かなりワケがわからんというか、自由奔放な内容で、それはそれで悪くはないのだけど、どうせならもっとぶっ飛んで欲しいところ。いかにも「この先シリーズ化していきますので今回はこのあたりで」みたいな出し惜しみ感があって(イヤ本当にそんなつもりで作ったのかどうか知らんけど)、内容的にはこじんまりしてしまいました。それにしてもヴィン・ディーゼル、劇中で再三ゴーグルを外して見せるけど、何度も何度も外し過ぎでしょう。ここぞというシーンでカッチョよく外して見せればよいものを・・・
[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-07-23 23:28:38)
25.  リアル鬼ごっこ(2008)
これは昔「ガキの使いやあらへんで」でやってた、24時間耐久鬼ごっことソックリですね、というかアチラの方が少しオモシロかったかも知れん(笑)。作品の途中で、まるで埋め草のようにセリフで設定を延々と説明するのは、勘弁してほしい。何しろこれは走る映画、なのである以上は、こんなことでスピード感を損ねないで欲しい。ラスト近くの主人公の走りを見るにつけても、そうそうコレコレ、こういうシーンこそをもっと描かないと、と思っちゃうのです。
[地上波(邦画)] 4点(2015-07-23 22:51:42)
26.  リーサル・ウェポン4
そもそも我らがリー・リンチェイが、こんなオトボケ2人組に倒されるだなんて、実にふざけた話だわい。というくらいにしか思ってなかったこの第4作。でも先日BSで放送してたのを久しぶりに観て(とは言っても一番の目玉である冒頭のアクションを全面カットした、なかなか大胆な放送でしたが)、これはこれでちょっとした感慨も。危険な香りの第1作、ドギツいショック描写の第2作に対し、3作目からはめっきりリーサルなウェポンではなくなってしまったリッグス。すっかりコミカルなバディムービーといった感じですが、それでもメル・ギブソン、アクション俳優らしくキレのいいところは見せてくれました。ところがこの第4作。敵役にカンフー俳優を配し、肉弾アクションを見せてくれるのかと思いきや、本作のメル・ギブソン、中盤の屋上追跡シーンなど、ドタドタと実にブサイクな走り方を、敢えてやっている(『マッドマックス』のあの妻の元に駈け寄る素晴らしい走り方と何と違うことか)。で、ボクシングの練習でもすっかり息が上がり、オレも歳だなあ、と。要するに、もう引退を視野に入れたような作品な訳ですな。悪役のテンションの高さに引き換え、主役コンビのいかにもチンタラしたヤル気のなさ、ってのが、本作のユニークなところであります。ただ。それがアクション映画として、面白いのかよ、と言われれば、正直、はなはだ疑問なのです。そして本作は、最後にはファミリー映画と化してしまい、なんとも残念。これでまだ第5作製作の話もあったようですが、立ち消えになって正解だったか。あるいはまたさらに別のジジイ世界が開かれるところだったのか。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2014-10-08 21:00:35)
27.  リンカーン/秘密の書
リンカーンじゃなくてワシントンが主人公だったら、オノを振り回しても納得したのですが。リンカーン大統領がヴァンパイアと戦うお話を、「最近よく観るタイプ」のアクションシーンで綴った、通り一遍の作品。作品を通じて、一番(というか唯一)グッときた瞬間というのが、エイブラハムの結婚式に、袂を分かった筈の孤独の男ヘンリーが来ていた、というシーンでして、このまま彼がただ無言で去るなり何なりしてくれれば、気分は大いに盛り上がったのですが(彼の孤独にホロリとできたところだったのですが)、残念ながら、そういう粋な演出はここでは見られず。どうやらヘンリーは、エイブラハムに警告を伝えに来る、という実務的な用事があって、ここに来たらしい。「(本来なら来るのもつらいであろうこの場に)何かわからんがやむにやまれぬ気持ちで、来た」というんじゃなくて、「ストーリーの都合上、来た」という訳です。残念ですね。あと、クライマックスの列車のシーンで、つい脈略もなく、「このCG全盛のご時世、『カサンドラ・クロス』なんかもいずれリメイクされちゃうんでしょうなあ」などと、ちょっといやな予感がしちゃったりもしたのでした。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-11-10 00:51:55)
28.  リアル・スティール
ロボット同士が対決するオハナシで、中心となる小柄なロボットの名前が「アトム」っていうんだから、きっと“手塚先生の「地上最大のロボット」くらいちゃんと読んでますよ”ってことなんですかねえ。しかし内容までそこに寄りかかることなく、一線を画したスポコンものになっています。でもやっぱり、この「小さい者がじっと耐えつつ、巨大な者に立ち向かっていく」構図ってのは、日本人のメンタリティに合いますなぁ。しかも、ただただ戦いに向っていくロボットの愚直さよ。ひたむきで壮絶で、ユーモラスで哀愁がある。思えば渡辺竜王がボナンザを破った時、皆ほっとしつつも「ボナンザありがとう!」と心の中で叫んだはず。ひたすら派手だけど2番煎じの凡作『ターミネーター2』に良いところがあるとすれば、銃が効かない相手にひたすら銃を撃ち続ける事しか知らないシュワ型ロボットの愚直さ、木偶の坊ぶり、ですよね。で、本作ではロボット並みあるいはそれ以上に愚直な「オヤジ」というニンゲンの存在もあったりして。ドン臭くドロ臭いが故に興奮する(興奮しすぎると気恥ずかしくなるけど)、家族そろって楽しめる映画です。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2013-01-05 09:03:46)(良:1票)
29.  リーサル・ウェポン
『マッドマックス』の中で、メル・ギブソンが一生懸命“走る”シーンがあって、このシーンが昔から大好きで、以来、オッチャンが映画の中で一生懸命走っていると妙に興奮するようになったのです。そしてこれまたメル・ギブソンというヒトが、映画の中でよく走っている、だから、彼こそは本物のアクションヒーローだと思う訳です。本作でも一生懸命走ってる。夜の街を、銃を肩にかけてひた走るクライマックスは、本当に名シーンだと思ってます。いやあ、今回久しぶりに観直してみて、うーん、正直、もっと長時間走ってた印象があったんだけどなあ(笑)。でもこの、ジョシュア追跡から、バス激突に至るまでのクライマックス、大好き。本作はその後シリーズになって、アクションはともかく内容はグダグダになっていっちゃうけど、さすがに記念すべき第一作、描写も丁寧。「片や家庭に恵まれたマイホームパパ」「片やトレーラーハウスに犬と住む汚い男」が、実はともに刑事で、コンビを組むことになるまでを、小気味よいテンポで見せてくれます。さらにはこの汚い男の方の鬱屈した内面を、ぶっ飛びの人物描写でもって、見事にアクション映画の主役の座に収めちゃう。刑事がアブナければ、犯人の方もアブナいヤツで、その結果展開されるのはハチャメチャな闘争劇。ハチャメチャだけど、巧みな描写が自然に我々を映画世界へと連れて行ってくれる。いや実際、いい映画だと思います、一作目があまりにも見事に描き切っちゃったもんで、2作目以降、やることがなくなっちゃったんだと思うのです 
[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-06-09 16:51:24)(良:1票)
30.  リーサル・ウェポン3
もはやこの第3作のリッグスには、第1作の狂気も、第2作の復讐心も無く、ひたすら相方とじゃれあうばかり、すべてが“なあなあ”。なもんで、すっかりトボけた作品になっております。第2作にて『オーメン』ばりの暴力描写をやってしまって、もうやることないよね、と(じゃあ第3作なんか作らなきゃいいんだけど、大人の事情もあるので)、まあ、とにかくパッとしない。ただ、破壊シーンは破壊シーンで派手にやるとしても、肉体アクションへの嗜好も垣間見えて(高速道路からの落下シーンなんか、ちょっとジャッキー・チェンっぽい)、この流れが第4作に繋がるのかな、と。内容的にも、当然ながら捜査らしきことをやる気は全く無し、事件自体がしょーもなくて、この程度の事件に2時間もかけるかね。ま、全てはアクションシーンを描くためのストーリーですから、有って無きがごとし、ある意味、とっても洗練されている訳です。洗練され過ぎ・・・。あと、ダニー・グローヴァーへ一言。ソルジェニーツィンも『イワン・デニーソヴィチの一日』で書いてる通り、10年は3650日ではありません。うるう年があるからね、へへへ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-03-16 19:28:37)
31.  理由(1995) 《ネタバレ》 
最高。ブラボー。笑わせていただきました(もちろん嘲笑ではなく)。バカバカしいけど楽しめる、“新本格”型社会派サスペンス。こういうネタって、冗談で「こんな内容の作品があったらスゴイよね」とか考えるだけであれば、思いつく人はナンボでもいるかも知れないけど、本当にこうやってモットモらしく伏線を張ってみたりして作品化しちゃうのがスバラシイ。ミステリとして成立させてしまっている。いやそれよりも、前半をしっかりと“社会派エンターテインメント”として成立させてしまっているのが、図々しくてさらにスバラシイです。ショーン・コネリー、「妙に優秀な黒人の若者に手を差し伸べる」というテーマはこの後『小説家を見つけたら』でも取り組んでる訳ですが、彼としては本作の役の方が(つまり飄々として頭カラッポな感じ)、ピッタリですね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-10-23 06:51:02)
32.  リオ・ロボ
冒頭のダイナミックな列車強盗から始まって、とにかくハチャメチャ、とにかく最高。南北戦争の際には北と南に分かれて戦った間柄だろうが、列車強盗だろうが、互いに民族が異なろうが、戦争さえ終われば同じアメリカ人同士。互いに許し合い、認め合い、手を結ぼうではないか、と。しかし許せないのは仲間を売った裏切り者。と言う訳で、ジョン・ウェイン、列車強盗の兄ちゃんとは仲良くなる一方で、列車強盗の手助けをした内部の裏切り者に対しての復讐を誓う訳ですが。途中、悪漢に絡まれたオネーチャンを手助けし、悪徳保安官の存在を知ると、その後はスルスルと例の裏切り者にたどり着いてしまう、というまさに御都合主義に、口をアングリと開けつつも、おお、娯楽たるもの、こうでなくては。そうそう、とにかく悪との対決が観たいのだから。さらにこの一行に、ポンコツ親父も加わり、これがオカシイのなんの(ジョン・ウェインとの会話が秀逸)。かくして一行は、敵の一人を人質にとり、保安官事務所に立てこもって、敵との対決に備える。うーんワクワク。いやあホント、最高に楽しい映画です。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2010-06-21 23:32:33)(良:2票)
33.  リダクテッド 真実の価値
ドキュメンタリーを装う。冒頭で「フィクションです」と断りながら。これは、テレビで「良い子は真似しないように」とか「あくまでCM上の演出です」みたいなテロップを小さい字で一瞬だけ入れて“イザと言う時の言い訳”を準備しておくのに似ている。最初に何を断ろうと、作品のドキュメンタリっぽさが、ホントっぽさに繋がり、リアリティを易々と醸し出され、「コレが真実だ」ってなことになり。いや勿論、「フィクション」というメッセージは、冒頭だけでなく作中にも見られる。テレビ番組を装う場面では、実際の取材カメラではあり得ないようなカメラの切り返しが行われる。あちらこちらで、本作は「映画」として組み立てられている。うん。じゃあ一体、本作で何がやりたいんだ? 言い訳をバラマキつつ、それなりに映画を映画として成立させつつ、我々に“真実”とやらを見せてくれている、ともで言うのだろうか? “真実”って、何なのよ。曖昧だ。曖昧過ぎる。映画の物語は、その場その場に都合よく、極めて都合よく存在してしまうカメラによって、語られていく。“客観性”ということについての、なんという安直で欺瞞に満ちたエセ証明であることか。結局のところ、「映像とは映像であるが故に価値がある」、みたいな思い上がりがあるんじゃないか? 「映像の多面性」を駆使するような体裁はとっているが、ここにあるのは、ただの薄っぺらな「映像の一面性」に過ぎない、と感じられて仕方がない。
[DVD(字幕)] 3点(2010-02-07 09:32:40)(良:2票)
34.  リロ&スティッチ
ちょっと変わった国のちょっと変わった料理を食べて「結構イケるよね~」とか言ってる時って、実は内心では「でもタマにだから食えるんだよな~、毎日コレだとキツイよな~」とか思ってたりするもんですけど。この映画の感想も、そんな感じです。SFとホームドラマを無理やり結びつけて、ほら、斬新なファンタジーでしょ、と。はい、まあ、こういうのを面白がる文化がこの地球上に存在することは想像できます。確かにそれなりに楽しめました。でもこんなのばかり観たくは、ないよなあ・・・。
[DVD(吹替)] 6点(2010-01-04 18:20:20)
35.  旅情(1955)
子供の頃、通ってた塾の先生が、「今晩、テレビで『旅情』が放送されるから(教育テレビの世界名画劇場)、勉強なんかしてないで是非観なさい」って、言ったよ。何しろ先生が「勉強すんな」って言うんだから、そりゃ喜んで観ましたよ(どうやら元は学生運動の活動家だったらしい、と知ったのは後のこと)。まあ確かに、いわゆる恋愛コメディみたいなところのある映画で、子供が観てもそれなりに楽しめる映画ではありましたが・・・やっぱり、大人になってから観ると、格段に面白い。というのはきっと、大人の方が、「日常」というものにクサクサしている分、「脱・日常」というコトに、より敏感になっているから、でしょうか。昔は、テレ東の旅番組なんて絶対観なかったのに、最近はふと気づくと、テレビのチャンネルが旅番組になっていることがしばしば(宿の窓から海さえ見えれば「うわ~絶景~」とかコメントするのは勘弁してくれ、とかボヤキつつ)。だもんで、映画としてこんなに見事に“旅情”を表現してくれると、もうタマランのです。汽車に乗ってヴェニスに到着する主人公の期待感とともに、彼女の視線とともに我々の目に広がりゆく、街の風景。前半は彼女はどちらかと言えば、傍観者であり、彼女の視点から風景が描かれる。だけど、骨董屋と恋に落ちてウキウキしだすあたりから、彼女は傍観者という“見る立場”から、映画における被写体すなわち“見られる立場”へと切り替わる。そう感じられたその瞬間、彼女も常に持ち歩いていたカメラを、「忘れてきたわ」と言うタイミングの良さが、心地よかったり。物語における恋の行方については、いささか強引なので子供には刺激が強かったかも(?)。でも今では、中年男女が少年少女のごとくキャピキャピしている光景を、微笑ましく見ることができるのですが……正直に言います、半分「トホホ」と苦笑しながら観ていることは、否定いたしません、はい。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-04-04 16:10:28)(良:1票)
36.  リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い
襲い掛かる津波の下を平然と走って逃げる人々の姿に、CG合成の威力を見た(←どういうシーンを撮るのか出演者に事前に徹底しといて欲しい)。内容的には、スペシャルゲストを多数集めたはいいが、これといった企画の無い、番組改編時の特番のような作品でした。
[地上波(吹替)] 6点(2006-12-08 12:16:23)
37.  リクルート 《ネタバレ》 
この映画を観ていると、まあ、展開が3通りほど予想されるわけで・・・(1)オネーチャンは本当に2重スパイだった(そのまんま)。(2)黒幕はアル・パチーノで、彼がすべて仕組んだことだった。(3)みんなグルで、CIAの最終テストだった。・・・こういった展開が予想されるので、「これらのいずれでもない展開」こそが「ドンデン返し」「意外な展開」と呼べると思うのですが。わはははは。(3)がカマシのオチで、(2)が本オチとは、まったくもってアイタタタのタ。せめて何か上手い伏線でもあればまだしも、これといって大した工夫がないので、オチを知っても「はあ。そーですか」ってな感じですわ。しかも、アル・パチーノのファンに言わせると、「せっかく彼を出しているのだから、彼にもラストで思う存分言いたいこと言わせてあげないといけない」ので、オチが(2)であることは明らか、なんだそうです。さて一方、ストーリーがイマイチな分、映像が魅力的・・・ってんなら、まあ文句ないのですが、こちらもイマイチ。夕暮れと思しきシーンが多く、映画全体が何だか暗いんですけど、コレがどうも、昼間に撮影し、フィルターか何かをカマして暗くしただけ。暗い映像にこだわるのなら、もう少し撮影自体にこだわっていただかないと、これじゃあコクも深みも、あったもんじゃない。というわけで、正直言って、観ててあんまり張り合いのない映画だった気が。
[DVD(字幕)] 5点(2005-05-10 22:26:17)
38.  リオ・グランデの砦
いやあ、シビれました、この映画。ジョン・ウェインの元に派遣されてきた兵士のひとりが、何と実の息子、ってなわけで親子の葛藤を描く・・・と思いきや、奥さんまでやってきて話は夫婦間のイザコザに。「親子の葛藤」はどうなったんだよ~と思ってたら、ラストにはちゃんとすべてを見事に纏め上げてくれました。とにかく、演出が丁寧でよいですね。カットのひとつひとつが、ストーリーや舞台の、いわば「頂点」を的確に形成しており、イマジネーションを程よく刺激してくれて、物語の輪郭が鮮明に浮かび上がります。脇役の誰も彼もの存在が生き生きとしており、物語に厚みが感じられます。欲を言えば、ジョン・ウェインのキャラにもう少し陰があると個人的にはウレシイのですが、この際、よしとしましょう。騎馬隊によるアクションも見所です(露骨に早回しだったりしますけどね)。充実しました~。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-04-20 23:16:04)
39.  隣人は静かに笑う
何だかとにかく、すべてが偶然の導きによって進んでしまう妙な展開。普通なら見逃してもおかしくないどうでもいい事を、ストーリー展開に都合いいようにイチイチ気にする登場人物たち。お陰で見事に泥沼にはまっていってしまう(都合いいなア)。こりゃどう考えても脚本が悪い。会話に説得力が無いんですよね。だがしかーし。この映画の命は勿論、ストーリー上のサプライズにあります。私も「実はコイツが黒幕だとか?」なんて事を色々考えながら観てたんですが見事一本とられました(まあ、偶然頼みの展開だもんで伏線が弱いせいじゃないの?という気もしますが)。映画としてのクオリティで云々するなら、確かにあまり誉められない、でも確かに楽しませてくれた本作。アイデア先行で小説としては未熟な、昨今のいわゆる「新本格推理小説」の一部に近いものを感じます。私はこれらをあまり頭ごなしに否定したくない。映画だってミステリーに挑戦するなら、やはりアッといわせるアイデアを盛り込んで欲しいですよね。多少欠点があっても驚きのある映画は歓迎です。島田荘司氏の本格ミステリー宣言なども思い浮かべながら、そんな事を思います。
7点(2004-11-13 21:04:59)(良:1票)
40.  掠奪された七人の花嫁
この映画のテーマは・・・ストックホルム症候群ですかね。あはは。信じられないほど他愛無くもクダラナイお話なんですけど、ま、ミュージカルですからね。ミュージカルなら何でも許されるのか? さて映画冒頭、雄大なる自然を映し出し、おおっと思わせるんだけど、残念ながら、当時の映画にアリガチな事に、ここぞというシーン(=ミュージカルシーン)ではスタジオ内撮影に。カラーを生かした撮影は、時代性を考えると見どころの一つではあるんでしょうけど、スタジオ背景の書割にはやはり萎えちゃう。例によって照明の当て方ももひとつデタラメ。だもんで、たまに屋外シーンを本当に屋外で撮影してくれてるだけでホッとしてしまう。しかし、兄弟達のアクションシーンはなかなかの見せ場ですね。香港アクションスターもビックリ。いやそれほどでもないか。さらに後半には、何故かとって付けたように大スペクタクルシーンまで登場。作品のアホさに輪をかけてます。おそらく、ある人々に対してはミュージカルに対する誤解を解き、またある人々に対してはミュージカルに対する誤解を深めるであろう一本。
7点(2004-03-14 01:25:56)(笑:1票)
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2411.06%
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41614.16%
53619.33%
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