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1.  予兆 散歩する侵略者 劇場版 《ネタバレ》 
すごく面白かった。 映画『散歩する侵略者』を観て「悪くはないが……うーん」と思い,その後劇団イキウメの舞台『散歩する侵略者』のDVDをみて「やはりこれは舞台で映える物語なのでは」と思った後,ふとこの作品を知ってDVDで観ました。  舞台のコアな設定と「夫婦の物語」という軸を大事に取り出し再構成していてとても素晴らしかった。 舞台(とそれを元にした映画)を知っているからこそ,「誰が侵略者なんだろう?」ということを念頭に置きながら,普段と違う夫,異様な外科医,狂ってしまった(ように見える)同僚……と謎解きも平行にできたのも面白かった。  舞台では「ガイド」という役割は,「宇宙人をガイドする人」というだけだったけれど,この作品では「(結果的に)概念を奪う共犯者」になっていて,その葛藤も良かった。 東出さんの得体の知れなさもすごくいい。概念を身につけどんどん地球人らしくなることも怖く,そしておぞましくも思えた。  舞台では「愛という概念」がややベタに使われていて少し冷めましたが(「愛」が「特別で素晴らしい」という既存のイメージに対して疑問を持たせずそのまま描かれていたからです),この作品では特別なものでもなく,「複雑な概念の1つ」として扱われていたのもよかった。 それと同じように物語の帰結も「世界の終わり」を描き切らず,鑑賞者に委ねたのも心地よかった。  終末を終末として描く作品にはあまり巡り合わないが(そのような作品の多くは終末を回避してしまうので),そのような点でも稀有な物語となっていて,とてもよかった。 決して明るい物語ではないけれど,素晴らしい作品だと思いました。
[DVD(邦画)] 10点(2018-10-26 18:34:01)
2.  シン・ゴジラ
面白かった〜! 2時間があっという間でした。終わってからも,余韻が冷めやりませんでした。 冷静に考えると,いろいろご都合主義なことがあったりしますが,怒涛の展開で押し切られて,それはそれで見事なので「まいった! おもしろい!」です。
[映画館(邦画)] 10点(2016-12-05 23:16:04)
3.  君の名は。(2016)
とても面白かった! 「ただの恋愛もの(ちょっとSF風)」かと思ったら,とても緻密なストーリーに,大胆な構成力。ミステリー好きとしても,大満足でした。 情報量が多すぎて,1度目は「何でいきなり2人はお互いを好きになってるの?」と思いましたが,2度観て,時系列的にも整理できて,スッと飲み込めました。 歌の入り方も,映画ではあまり見ない演出でしたが,これもとてもよかったです。  でも,ごめん,一言だけ。 「家を出る時は,カギをかけてください!」
[映画館(邦画)] 10点(2016-12-05 13:49:38)
4.  ちはやふる 上の句 《ネタバレ》 
とてもよかった! 原作大好きで,実写化には多少の不安もありましたが,杞憂でした。 2時間でまとめるため,端を折られてしまうのは,このような映画の難しいところですが,今作は,そぎ落としたり,改変したりしながら,うまく組み立て直したなと感心しました。多少,もどかしい部分はありましたが,全体の完成度に比べれば気になりません。 キャラクターも,みんな「その人らしく」実写化されていて,とてもよかった。  原作の活かし方もよかったですが,ストーリーとしても,爽やかな青春映画に仕上がっていて,感動しました。 競技かるたは,原作だけでは,そのスピード感がわかりませんでしたが(これは漫画である以上仕方ない),実写になることにより,その速さ,面白さ,競技の内容がより分かりやすくなっていて,それもよかったです。  以下ネタバレですが, 映画は,大部分が「太一の物語」になっていたのが新鮮でした。もちろん,主人公は千早だし,新も重要な役なのですが。 千早は2時間の映画の主役にするには,ちょっと変人すぎたのでしょうか。 でも,このような視点の切り替えもよかったです。「神様に見放された瞬間はわかっている」というのは,原作にはないセリフでしたが,太一の軸になるエピソードで,とても印象的でした。  下の句がどうなるか,とてもたのしみです。
[映画館(邦画)] 10点(2016-04-17 18:45:03)(良:1票)
5.  ジャージー・ボーイズ 《ネタバレ》 
おもしろかった! グループの結成から,栄枯盛衰。ソロ歌手としての復活など,ベタと言えばベタ。でもこういうの好きなんだなあ。 生まれる前の話なので,リアルタイムで「ああ〜!この曲さあ!」という思い出はないのですが,今はじめて聴く曲としても,十分たのしめました。  ベタと書いてしまったけれど,ラストの90年代になっての,4人の話でグッと来る。これは歴史があるからこそ,実在の人物をモデルにしているからこその演出で,とてもよかった。 その後の,カーテンコールが最高。 「街灯の下に,若い頃の4人」だったから,てっきりしんみりと過去を思い出して終わるかと思ったら,まさかミュージカル! 浮気相手もマフィアも一緒に踊ってしまって(笑)ああ,人生,いろいろあるけれど,こんな風に走馬灯が流れるなんて,なんて素晴らしきかな。
[映画館(字幕)] 10点(2015-04-19 12:37:11)
6.  アメイジング・グレイス 《ネタバレ》 
あの「アメイジング・グレイス」にこんな背景があったとは。中世から近代の境目のイギリスの描写もよかった(政治家のカツラとか)。イギリスの奴隷貿易自体もほとんど知らなかったので、こういう形で知れてよかった。  夫人との出会いや,運動家としての挫折。そこからの回帰。 歴史映画としてもいいが,1人の男の人生としても,とても良い映画でした。胸が熱くなった。
[映画館(字幕)] 10点(2014-02-11 23:41:39)
7.  アレクサンドリア 《ネタバレ》 
とてもよかった。 古代ローマの哲学者たち、女ながらに学識を持ち一目置かれるヒュパティア、台頭するキリスト教。この時代にとても興味があったので満足。 情景もよかったが,そこで語られる学問の姿もとてもいい。
[映画館(字幕)] 10点(2014-02-11 23:38:51)
8.  映画 賭ケグルイ 《ネタバレ》 
とても面白かった!  原作の漫画を読んで,アニメとドラマも観ていました。 原作が独特のぶっ飛んだ世界なので,どう実写化するかと思っていましたが,映像としてもぶっ飛ばしていてよかったです。  ドラマの世界観からの映画化で,原作漫画にはないエピソードなのでどうなるかと思っていましたが,とてもうまく原作のストーリーの合間に立つものになっていたと思います。 原作にないオリジナルキャラクターは扱いが難しいと思うのですが,歩火も村雨も既存のキャラクターを食いすぎず,食われすぎずいいバランスだったと思います。  特に村雨が「怪物である」という描写もとてもよかった。 その上で,最後のカードゲームの「勝ち方」と「負け方」もちゃんと練られていて面白い。あのゲーム自体もやりたくなりました。チーム戦というのも醍醐味だなあ。  疑問のある展開もありますが(なんで芽亜里は木渡と組むことをあっさり承諾したのかとか,最後の美化委員との決戦は時間が長くないか? とか),それを差し引いても面白かった!  役者さんたちの熱演もとても素晴らしかった。 この漫画ならではのオーバーアクト気味な演技ですが,特に若い女優さんの狂った人物描写が見られるのはとても貴重ではないかと思います。  ぶっ飛んだ世界ではありますが,その根幹にあるテーマは「人間はいかに生きるか」であると思います。 そういう面でも,エンターテイメント作品でありながら深みがある物語だったと思います。
[映画館(邦画)] 9点(2019-05-21 23:54:46)
9.  帰ってきたヒトラー 《ネタバレ》 
すごくよかった。  この映画を観る上で,映画の中に「実際の街中でヒトラー扮装の人を紛れ込ませ,その反応を撮る」という部分があると,知っているかいないかで評価が大きく変わるのではないかと思いました。  ヒトラーが現代によみがえることも,トントン拍子にスターになることも,荒唐無稽な話。映画のフィクションの部分は少し飽きる部分もあった。 しかし……その中には実際の反応もある。ヒトラーの扮装の人が大真面目にヒトラーを演じ,それを笑う人,好意的に取る人,話をする人……中には不快感を見せる人もいたが……  一番恐ろしさを感じたのはエンドロールでした。 この映画の軸である「ヒトラーが現代によみがえり,現代人はそれをおふざけの人と思いながら受け入れ,次第に飲み込まれていく」ということが,あのシーンに集約されるのではないか。 実際は「次第に飲み込まれていく」かどうかはわからないが,しかし米国で大統領選にトランプが勝ったことも,イギリスが国民投票でEU離脱を選んだことも「まさか」と言われたことだった。「そういう考えだってあっていい」と思いつつ「まさか最終的にそちらが選ばれるとは」ということでもあった。その第一歩をみるようであった。  この映画は風刺ではなくドキュメンタリーなのではないか。 映画自体はコメディに分けられているが,私には全くそう思えなかった。
[ブルーレイ(吹替)] 9点(2019-03-23 23:23:28)(良:1票)
10.  若おかみは小学生!
すごくよかった。 ただ,私は大人なので大人としての感想しか書けないです。 子どもとして子どもの目線から観た映画感想は,また違うのかもしれないなと思いました。  大人の登場人物を気にしてしまうのも,大人目線になってしまっているなと思いつつ…… とくにおばあちゃんの心情を思うと,おっこちゃんとは別に泣けてしまう。 配偶者と別れ(死別か離別かはわからないけれど),自分の子どもが亡くなって残された孫を引き取り,その孫は元気に振る舞っていて心配だけど,経営者として叱咤する必要もあり…… そんなことを観終ってから考えてしまいました。  物語は長いシリーズを一本の映画にするときにありがちな,ちょっと不思議なストーリー展開でした。 でも無理があるわけでもなく,とてもよかったです。 原作小説をしっかり読みたくなりました。  丁寧さ真摯さが,物語からも画面からも伝わって来て,とてもいい映画だったと思います。
[映画館(邦画)] 9点(2018-11-19 15:49:26)(良:1票)
11.  コンフィデンスマンJP 《ネタバレ》 
面白かった! ただこの物語の根幹に関わることだけれども「結局は騙されたふりして騙しているのだろうな」ということは読み取れてしまい,実際に物語もそういう結末を迎えるので,「今回も楽しかった!」という気持ちと「でも予定調和ではあるなあ」という気持ちとがせめぎあってしまいます。
[映画館(邦画)] 8点(2019-05-27 18:41:53)
12.  search サーチ 《ネタバレ》 
面白かった! 「パソコンの画面で展開する」という制約をどうするかと思ったのだけれど,パソコン上でしか描けない「入力操作に出る感情の起伏」がとてもよかった。 入力を何度も消したり,一気に書いてガツンと送って後から後悔したり,すごくあるあるだなあ。その機微に父親の心情がにじんでいてとてもよかった。  インターネットの表裏の表現もあるあるだけれど,まとめて見ることで現代の社会が凝縮されているようで,50年後にはこの描写がどう観られるのだろうか,などとも思いました。  しかし,Facebookのパスワードを新しいものにしてしまったら,娘がアクセスできなくなってSOS信号出せなくなるのでは!? と焦りました。
[映画館(字幕)] 8点(2019-03-05 19:36:59)
13.  半世界 《ネタバレ》 
いい映画だった。 静かな日常とその日常の中にある「世界」。 「世間と世界」だったり,「生まれ育った世界のままにいる友達と,海外の過酷な世界を生きた自分」だったり,「親の世界と子供の世界」だったり,「突然に終わる世界と,先の見えないまま続く世界」だったり……。色々な「世界」のつまった映画でした。 おそらく見た人の世界によって違う色を見せる作品なんだろうと思います。 私にとっては……この映画で真正面からえぐられたり突きつけられたりしたものはなかった。しかし「私の世界ではない,無数の世界を意識する」というスイッチが入るような作品でした。  主人公の絋は,よくいる無神経で外面がよく自分に対してだけナイーブぶってるおじさんだなあ。いるいるこういう人! という人物をすごくさりげなく描いていた。描き方がすごく巧みでした。 絋はすぐには変われない。でももしかしたら少しだけ変わっていくのかもしれない……という予感の中で死んでしまう。絋が死ななくてもこの映画はいい映画だと思うし,ともすれば「人の死」を扱うことでお涙頂戴映画にもなりかねないのだけれど,不思議と嫌味がない。 映画のコピーの中には,「半世界」というタイトルが「人生の折り返し地点」にもかかっているような表現もあったが,絋にとってそれははるか昔……おそらく明が生まれるさらに前にすでに訪れていた,という,「自分の半分はどこだったのか」と思わずにはいられない。  絋と対照的な瑛介は,遠い異国で過酷な世界を生き,その結果傷つき帰る場所も明確に見いだせていない。 やさぐれているかと思えば酒を飲み馬鹿話をする,たのしく語らっているかと思えば突然海で不可解な行動に出る,友達を鬱陶しく思っているかと思えばその仕事を励ます。とらえどころないその人物像が迷いながら生きるしかない瑛介の不安定さを表しているようで,不安定でいてとても魅力的な人物に思えてきました。  光彦は,絋と瑛介に比べ出番も少ないけれど,この二人のかすがいは彼なのだろうな……と思わせる。飄々と悩みのなさそうな反面,さりげなくフォローをしたり諌めたり。優しく懐の大きいところがこの映画の安らぎにもなっていたように思います。  どこにでもある日常を描いた映画……というのは苦手なジャンルでもあるのですが,日常のような非日常のような,不思議な余韻のある映画でした。   さりげなさもすごく上手くて驚きました。「未成年に酒を勧める」という日常ではありそうな風景だけど昨今の映画の倫理的によくない……という箇所の誤魔化し方とか。
[映画館(邦画)] 8点(2019-03-05 17:58:28)
14.  ボヘミアン・ラプソディ
面白かった! ストーリーは王道だけれど,「あ,この曲もクイーンだったんだ!」など驚きもあり面白かったです。 普段からライブをよく観るので,最後のライブシーンの迫力,熱狂,瞬間を共有する気持ちなどグッときました。  同じく王道の音楽伝記ものの『ジャージー・ボーイズ』を思わず見返してしまいました。 比べてみて,それぞれの見所や見せ方の違いがわかり,面白かったです。どちらもいい映画でした。
[映画館(字幕)] 8点(2019-01-30 19:42:16)(良:1票)
15.  エルネスト もう一人のゲバラ
面白かった。 あの時代,思想,米ソ対立,革命,その匂いをとても感じられた気がした。 ただ,前村自身の考えや行動,彼の行動がどう人に影響を与えたのかがわからなかった。その点をもっと掘り下げて欲しかった。 オダギリジョーは,「有名な俳優さんだなあ」くらいしか知らなかったが,今回,「オダギリジョーが素晴らしい」ととても言いたくなった。
[映画館(字幕)] 8点(2017-11-27 14:50:06)
16.  未来を花束にして
骨太な歴史映画で,面白かった。 あの頃のイギリスの女性観,家族観,労働格差,不条理を淡々と描いていて,こういうことが知れて良かった。 他の歴史知識と照らし合わせてみるのもいいし,歴史をここから知るのもまたいい。そういう歴史映画が好きです。  ある事件を最後に唐突に終わってしまうが,まとめ的な締めくくりがないのも,またよかった。
[映画館(字幕)] 8点(2017-03-13 17:43:06)
17.  HK/変態仮面 《ネタバレ》 
なんだこれ,すごい(笑) 原作は知っていて,映画になったときの話題も知っていましたが,映画館に足を運ぶほどではなく。 たまたま,長距離バスに乗った時に,観ることができました。  いやあ,くだらない!!! でも,それがいい!!!!! 普段は,お堅い歴史映画が好きなんですが,この映画のおかげで「バカな映画を全力でたのしむ」というたのしさを知りました。  しかし,バカだからこそ,徹底的にバカでいてほしかった。 偽変態仮面が,本物のパンティ+素顔で見事なくらい演じているので,本物の変態仮面も,リアルで行ってほしかった。 他に言及されている方がいますが,ヒロインがパンティを脱ぐシーンも,明らかに「本当は脱いでない」ということがわかってしまって,残念。そこはやりきってほしかった!  こんなことを,真面目にレビューしてしまうくらい,大変楽しかったです。 続編もあるそうなので,今度こそ映画館に行ってみようかな。
[DVD(邦画)] 8点(2016-04-17 18:57:13)
18.  日本のいちばん長い日(2015)
昭和版も観た上で行きました。 面白かったし,話は重厚。ただ,登場人物が多く,情報量も多い為,一度観ただけではわからないことがたくさんありました。 映画としては,とてもいいのですが,理解したいと思うと,ゆっくり自宅で観るのがよさそうです。
[映画館(邦画)] 8点(2016-04-17 18:35:20)
19.  劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語 《ネタバレ》 
テレビシリーズの続編ということで、どうなるかと思ったら……いい方に裏切られました。 見終わったときは唖然としましたが、終わった後にいろいろ考えてしまう力がすごかった。 音楽、イヌカレー空間もとてもよかった。
[映画館(邦画)] 8点(2014-02-11 23:34:12)
20.  パラサイト 半地下の家族 《ネタバレ》 
面白くないわけではないけれど,消化不良でした。 格差問題の根っこというのは,「富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなる」ということで,一度その差がついてしまったら最後,学ぶ機会も与えられず,就労するにもその就労技術さえもままならない。そしてますます貧しく……というスパイラルではないかと考えています。 しかし,主人公家族たちは「受験に失敗した」という能力の問題から始まり,実際に就労して見るとそれぞれ十分に技術を持っているわけで,そのことがリアルさに欠くように感じました。 「元々,十分な能力を持っていたのに就労できないのが悲劇なのだ」というのであれば,序盤の「ピザの箱さえちゃんと組み立てられない」というのはなんだったのだろう? 「実は受験に不正があり貧乏人はどう頑張っても受からないのだ」というのであれば,上流階級の娘に対する憎しみなどがあってもおかしくないのに,呑気に(しかも恩のある友達を裏切って)恋仲になるというのもわかりませんでした。 コメディ映画として観るのならば,そのちぐはぐさも面白いなと思ったのですが,だとしたら最後の惨劇はなんだったのだろう? 何も悪くないのに刺されてしまう社長の不条理さは何? 「無計画」がキーワードと言いつつも「上流階級に取り入る」という計画性と,「衝動のまま殺してしまう」という無計画さが特に鏡合わせにもなっておらず,映画としてのオチが弱いと思いました。 「上流階級の息子がモールス信号を読み解く」というのも,特に話には何も生かされておらず,もったいなく感じました。もちろんラストの父息子の交流につながっていることはわかっていますが,「寄生しているホームレス」と「寄生されている上流階級の息子」がつながっている……というどれだけでも面白く調理できるだろう設定が活かされなかったことを歯がゆく思いました。  映画としてどうしようもなく悪いわけではないですが,しかし「何を描きたかったの?」と振り返ってみたとき,私には見えてこないなと思ってしまいました。
[映画館(字幕)] 7点(2020-01-28 19:05:38)(良:2票)
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