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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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181.  ランド・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
世界観は「死霊のえじき」の延長。今までのシリーズより、良くも悪くも「人対人」の構図がはっきりしている上に、今回はゾンビが知能や感情を持ってしまうので、ますますゾンビとしての存在意義が薄くなっている。人間の摂理から解き放たれた、生と死の中間の存在として世界を傍観する者だからこそゾンビには意味があるはず。  また個人的にゾンビ映画の魅力は、日常が少しづつ崩壊していく「終末のカタルシス」にもあると思うけど、すでに日常が崩壊していて、ゾンビ込みの「秩序」が、ある程度でき上がってしまっている世界では、あの独特な終末観も感じられない。  その世界設定も中途半端。秩序が出来ている割に、世界にどれだけの人間が生き残っているのかはっきりしないし、食料や水、電気なんかがどう供給されているのかも分からない。ゾンビも顔なじみが多いし(笑)、全部で数十匹くらいしかいない感じで、「もうどうにもならない」という絶望感がまったく感じられない。あれだけ武器や装備があるなら、バリケードを築いた後で閉じこもっていないで、さっさとゾンビを一掃すればいい。  また、社会そのものが崩壊している世界で、いまだに金に価値があるという設定も意味不明。その辺のディテールにリアリティが無いので、今までの作品のように入り込めなかった。世界の広がりや空気感を感じないのも、セット撮影による合成が多いことによる弊害で、全体の雰囲気がゲームっぽくなってしまっている。  PS.本編よりDVD特典のメイキング映像の方が面白かった。オレもゾンビになりたい。 
[DVD(字幕)] 6点(2006-04-15 14:39:23)(良:1票)
182.  スターリン主義の死
もともとチェコとスロバキアが別々の国だった事すら最近まで知らなかった、私のように世界史に疎い者では、簡単に発言できるような内容ではないと思いますが、「共産主義が齎したものは何か」という事を、強烈なビジュアルとして訴えかける事は、やはりプロパガンダとして効果的でインパクトがありますね。この作品を契機に、東欧諸国の歴史などを勉強してみるのもいいかと思います。   たださすがに、この作品はあまりにもプロパガンダとしての表現が露骨すぎて、はっきり言って、いつものようなシュールレアリズムアニメーションとしての魅力はほとんどありません。 
[DVD(字幕)] 6点(2006-01-19 18:38:14)
183.  ラスト・アクション・ヒーロー 《ネタバレ》 
シュワちゃんの魅力ありきの映画。彼じゃないと、映画と現実世界のギャップに説得力が出せないと思う。  始めは安易なアクションコメディかと思っていたが、後半にかけて意外とシリアスなテーマも垣間見えて来る。  現実世界に来たヒーローは「ただの人」になり、架空の存在であった事に苦悩しながらもヒーローであろうとし、そして悪役は現実世界の俗悪さに衝撃を受けつつも、悪役である事を貫く。その対比は彼らが現実世界の存在ではないからこそ際立つ。  惜しいのは、映画と現実を行き来する事で、「自己存在証明」というテーマを、エンターテイメント性を保ちつつ、もっと深く追求できたはずなのに、その辺の突っ込みがちょっと中途半端な点。    
[地上波(吹替)] 6点(2006-01-10 16:51:13)
184.  mute ミュート(2001) 《ネタバレ》 
日常の中に見られるグロテスクなフェティシズム、時折かかる不協和音のようなBGM、対話の可能性を拒否したかのような無言劇、そして解釈が出来そうで出来ない不可解なシナリオなど、ヤン・シュヴァンクマイエルとデヴィッド・リンチを足して二で割ったような独特な作品。  そんな何とも言えない不気味な雰囲気は出ているが、内容は良くも悪くも「解釈お任せホラー」。見る人によって評価は大きく変わるだろうし、いくらでも否定的にも肯定的にも解釈できる。  当初、個人的に予想していた展開(主人公が殺人鬼本人で、痴呆症によって過去の記憶と現在を混同している)とは違ったが、後半に行くほどストーリー的には収束していく。むしろ、前半の方が不可解な事が多い。  ただ、それでもやはり説明出来ない部分は多く(殺人が本当なら、少女の死体が見つからないのは不可解だし、脳内妄想とすると、後半、施設で襲われるシーンが意味不明)、説明出来そうで出来ないもどかしさがある。結局、正解は見る人の解釈の数だけあるという事だろう。  まあ、それ自体は良いとしても、もう少し全体のテンポを上げて欲しい。この作品の味ではあるが、ちょっと展開がスロー過ぎるのはカンベン。  独特な世界観におまけで6点献上。
[DVD(字幕)] 6点(2005-12-31 18:30:47)
185.  -less [レス] 《ネタバレ》 
ホラーと言うよりは怪談。ある程度、この手のジャンルを見慣れた人なら、最初の事故になりそうなシーン以後の不条理な展開を見た地点で、すぐオチの見当がついちゃう。  肝である恐怖演出にあまりセンスが感じられないし、細かい事だけど、登場人物の行動などにもあまり納得できない部分が散見された。例えば、何度も出てくる乳母車に腹を立てているのに、丁寧に手で押して脇に退けるとか(道に迷ってイライラしているところへ、あんな気味の悪いことが起こったら、その不安やストレスを吹き飛ばす意味も込めて、乳母車を蹴っ飛ばすんじゃないかな)、また、あんなに暗い直線道路なのにヘッドライトをハイビームにしないとか、黒い車を見失ったのに横の脇道にはまったく注意を向けないとか…。微妙な所だけど、人間心理としてちょっと不自然に感じた。この辺の演出にもっと細かい気配りが欲しい。  「ジェイコブズ・ラダー」や「マルホランド・ドライブ」以前に出ていたら斬新だったかも知れないが、こう言うサプライズ作品は、先例があると途端に凡作に見えてしまうから難しい。  もちろん模倣が悪いわけではないけれど、出来ればもう少し予想を裏切る展開や工夫が欲しかったし、それをやる気概をこそ見せてもらいたかった。 
[DVD(吹替)] 6点(2005-12-29 17:54:50)
186.  感染 《ネタバレ》 
途中までは、単なる未知のウィルス感染による、ありがちなパニックホラーかと思っていたら、後半にかけて多少は捻りもあったし、全体的に丁寧な作りなので、それなりには楽しめた。  ただ、やはり「精神に感染するウィルス(?)」という設定が分かりにくく、ラストにかけて破綻しそうなところで「何となく分かるでしょ」と、説明不十分なまま雰囲気に逃げてしまった感がある。  「ジェイコブズラダー」のような、現実と非現実、妄想や幻覚が入り乱れる酩酊感と恐怖感を強調して欲しかった。  また中盤までのダラダラ感もマイナス。全体的にもう少しテンポアップ出来たはず。  邦画ホラーとしては良作の部類だけど、真面目に怖がるには恐怖演出に徹底感が無く、作品として今ひとつ詰めが甘い。  PS.全体の雰囲気や終わり方が「世にも奇妙な物語」みたいだなあ、と思っていたら、案の定、「急患」のリメイクだったw。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-09-12 03:31:56)
187.  下妻物語
CMディレクターだからと言う訳ではないが、場面ごとに独立した映像表現の仕方は映画と言うより、やはり数秒が勝負のCMの見せ方。  でも、それがこの映画にとっては良い方向に働いている。言い方は悪いが、キャラの見た目やその場の言動のインパクトで引っ張っているだけの作品ではあるが、二人のキャラクター性が完全に固定されているがゆえに、彼女たちが動くことでストーリーが着いて来るという、ある意味、理想的な展開が最初から出来上がっている。その断片的なシーンの連結がテンポの良さにも繋がっているし、独特な作品世界の味にもなっている。  深田恭子と土屋アンナの演技も意外なほどに良い。日常、あまり見かけないキャラだからという事もあるけど、あのオーバーな演技に嫌味や不自然さが無いのは、本人の才能か監督の演技指導の賜物か。  あえてテーマとか何とかは考えずに、そのノリを楽しめば良いんだけど、ラストに近づくにつれ、二人の言動や展開に意外性が無くなり、良くも悪くも分かりやすい「友情ドラマ」に落ちついてしまった終わり方には不満が残る。  もっと深く「外見と内面」とか「偏見」といったテーマを抉るか、もしくは不条理コメディとしてバカ映画に徹するか、どっちかにした方が良かったと思う。ちょっと中途半端になのが残念。  でも、この手の映像演出は、アクション漫画とかの表現にすごく向いていると思うので、今後は他の漫画原作の実写化にも期待したいところ。
[DVD(字幕)] 6点(2005-08-09 01:25:03)
188.  ソウ 《ネタバレ》 
残念ながら期待ハズレ。  この種のサスペンスホラーは、いわゆる本格ミステリーと違い、凝った殺害計画(作中で提示される謎)と動機に有機的な関係性がない場合が多く、オチで拍子抜けさせられる事がよくあるけど、今作もまさにその類型。  犯人は単に「命のありがたみを知らしめる」という一方的な動機のみがメインで、それさえ達成できれば、犠牲者の選出や殺害手段に対するこだわりはあまり無いみたいだし、その自己満足なだけの身勝手な動機を偉そうに語られても、たいして畏怖も共感も得られない。  また、密室内に二人しかいない事とお互いの自由が束縛されている事、そして基本的に「外部」に犯人がいる事が観客にも登場人物にも早い段階から認知されているので、本来、密室サスペンスとしてあるべき、「いったい、この中の誰が犯人なんだ?」というように、お互いを疑心暗鬼に陥らせたり、争わせるような「心理的葛藤」が芽生える事もない。  また、他の人の指摘にもあるように、あの毒を盛られた男がきちんと動かなければ、計画は破綻する可能性が高いし、序盤のバスタブの鍵も流れない可能性があった。不測の事態に対する次善策があったようには思えないし、いまいち計画が杜撰で美しくない。  それにあんなとこで何時間もピクりともせず息を止めて見ているというのも無理がある。作中で死体に関する話題にほとんど触れられない事も不自然で、返って「何かあるんじゃないの?」と注目してしまった。いかにも「オチから発想しました」という印象が強い。  結局、楽しめたのは序盤だけ。それも「状況が分からない」という点で、登場人物と観客の視点が同一なので、これからの展開にもドキドキできるけど、状況が分かるに従って、 その立場も乖離してくる。  単なるドッキリ番組じゃないんだから、もう少し動機と謎解きに繋がりを持たせて欲しい。とにかく、こういう作品は「出来るだけ突っ込まれないように脚本を練る」のが基本。脚本のアラは、この手の作品世界のウソ臭さをとかく目立たせる。せめて見ている間だけは夢中にさせて欲しい。
[DVD(字幕)] 6点(2005-05-14 21:58:52)
189.  いとこのビニー 《ネタバレ》 
コメディと言うよりは、意外と真面目な法廷劇。最後まで飽きずに楽しめるものの、個人的には傑作とまでは思えなかった。コメディとしても法廷劇としても、全体的に中途半端で、どっちつかずな内容になってしまっているのが残念。  登場人物には個性があり、魅力的ではあるものの、その反面、いかにも「この映画のために用意されたキャラクター」と言った印象が強い。主人公がなぜ弁護士になったのかという背景も語られずじまいなので、人間的に掴み所が無く、余計にそう感じる。  肝心の容疑に対する反証も平凡なもので、この手の映画にあるべき意外性や工夫に欠けている(最後のタイヤ痕以外は素人でも思いつく程度の反論しかしていない)。  結局、最終的に婚約者の「豊富な車の知識」のおかげで勝てるというのも、えらくご都合主義的。主役のその半人前なキャラが憎めないけど、やはり法廷劇として見ると物足りない内容と言わざるを得ない。  また、コメディ要素も微妙で、笑わせられるようなシーンも少なく、中盤までのテンポが悪い事も大きなマイナス。もっと証拠の蒐集や分析、証人の確保など、コメディとして笑わせるためにこそ、リアルな弁護内容が見たかった。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-03-23 20:43:55)
190.  ぼくは怖くない 《ネタバレ》 
「スタンドバイミー」とは似て非なる作品。今作の方が深刻度は高いものの、その分、起こる事件が少し突飛で、「誰でも感情移入できる」という訳にはいかないが、少年の成長の物語としては相通ずるものがある。  子供たちを取り巻く広大な麦畑とよそよそしいまでの青空は、その広がりの中で自由に走り回る事を許容しながら、広漠とした世界の中で彼らを拘束もしている。そしてそのコントラストは、小さな片田舎の村と家庭に縛りつけられている子供たちの立場と心象をも象徴している。  自分たちの信じていた大人の世界の裏側を垣間見ることの恐怖は、子供が精神的に成長するためには避けては通れない儀式でもあるだろう。   ただ残念なのは、事件を通して活躍するのも、悩むのも、成長するのも、すべて主人公の少年だけで、せっかく他に友人たちがいるのに、まったく彼らに「出番」が無いという点。いいキャラが揃っていただけに、非常にもったいなく感じた。主人公と共に彼らの友情と成長を描くべき。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-01-17 20:42:43)
191.  光の旅人 K-PAX 《ネタバレ》 
妄想と宇宙人、どちらに決着をつけても疑問が残ったであろうから、見ている人に解釈を任せるという終わり方にしたのは妥当。その見せ方も絶妙で、「ひょっとしたら…」と思わせる引きの上手さがラストにある。  ただ、「現実を見ろ」という単純なメッセージを込めた作品ではなく、病院の患者達に及ぶ影響が「宗教」や「自己開発セミナー」のそれに近く、彼らの変化は必ずしも患者達の能動的かつ自立的な思考から生じたものではないと言う点には留意すべきだと思う。  つまり、人間にとって大切な事は、「客観的な真実」よりも、「主観としての真実」なのだろう。そこに自己欺瞞があるとしても、その弱さを持つのが人間というものなのかも知れない。問題は、それで前向きになった事をどう考えるかという事と、それを本人が自覚しているかどうか。   また、作品としては全体的にちょっと展開がスローテンポなのがマイナス。謎に関しても、「彼が宇宙人かどうか」という点の検証をもっと徹底して欲しかった。無駄なシーンを編集し直して、時間を短め(90分前後)にしてくれれば飽きずに最後まで見られたはず。  そういう意味で、傑作と言うには、今一歩、何かが足りてない。惜しい。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-01-03 21:33:42)(良:2票)
192.  CUTIE HONEY キューティーハニー
何だかんだ言っても、さすがは庵野監督といったところ。「キューティー・ハニー」の実写化なんて、色々な意味で難しいはずだが、あの原作の持つ独特なテイストをうまく生かしたまま実写化している。まあ「キューティー・ハニー」と言うよりは、「サトエリ・ハニー」だが、そのバカっぷりや、「分かっている」アクション演出の上手さは「キル・ビル」などよりも上。  ただ惜しむらくは、やはり予算の無さ。「狙ったチープさ」ではなく、普通にチープな映像になっているのが残念な限り。もっと予算があれば…。  また、バカ映画とは言え、もう少し脚本的には真面目さとのメリハリをつけて欲しかった。ちょっと「おバカ寄り」になりすぎ。ハニーの性格も能天気すぎる。アクション面の演出も庵野監督にしてはイマイチ。もっと鳥肌の立つような、「漫画的にカッコ良い演出」を期待していただけに残念。低予算ゆえか、ちょっと手抜きしている印象。  例えばあの「♪パッパッパヤッパ、パヤッパ~」のBGMやOPテーマは連発せずに、「ここぞ」と言う時にこそかけて欲しかった。  でもまあ、限られた予算の中で健闘したことは評価したいところ。PS.ぜひ庵野監督には「デビルマン」を撮り直して欲しい。より「エヴァ」っぽい演出が似合う作品だし(w。
6点(2005-01-03 20:53:40)(良:2票)
193.  テキサス・チェーンソー
「ゾンビ」にしても「悪魔のいけにえ」にしても、リメイクのしようがないほどオリジナルが既に完成されているので、どうしたって作品の解釈や演出を変えるしかない。そこのバランス取りがリメイクの難しいところ(ついでにコアなファンとの兼ね合いも)。  今作に関して言えば、レザーフェイス一家の動機や背景に、ある程度の理由付けをした地点で、オリジナルにあった「常識の通用しない狂気」はずいぶん減退してしまった感がある。同じように無慈悲に人を殺しても、理解可能な動機が根底にあると、見ている側にとっては恐怖が腑に落ちてしまう。  また、ずいぶんと小奇麗になってしまった映像のせいで、オリジナルにあった薄汚れた不気味な空気感も薄れている。そういう部分がリメイクの方向性としてはマイナスに働いている。  実際、オリジナルのイメージを壊さない優等生的な作りではあるが、そういう意味では、逆にリメイクとしての存在意義が薄いのが難点。始まり方や終わり方も、やはりオリジナルの方がはるかにインパクトがあるので、このリメイク版を見るくらいなら、最初からオリジナルを見た方がいい、という何とも本末転倒な事になっている。ここが名作のリメイクの難しいところ。  まあホラーとしては過不足の無い、全体的に丁寧な作りなので3点以下をつけるほどの駄作ではないが、オリジナルの「知名度頼り」というリメイクの必然性の弱さゆえに、8点以上をつけられるほどの傑作でもない。客観的な点数としては5~6点辺りが最も妥当なところ。 
[映画館(字幕)] 6点(2004-12-05 10:56:17)
194.  ほしのこえ 《ネタバレ》 
ほぼ「トップをねらえ!」の後半w。独自の着想はゼロ。特に基本的な舞台設定と演出全般は完全に模倣。いくらなんでもパクりすぎ。こういう元ネタの影響モロ分かりの劣化コピーを恥ずかしげも無くやってしまう感覚が、「オタク的」と酷評をされてしまう最大の原因だということをもう少し認識してもらいたい。ただ、ひとりでこれだけのものを作ったという事は十分スゴい(これをどこかのスタジオが集団作業で作ったのなら間違いなく駄作だけど)。ちゃんとしたスタッフと資金に恵まれれば、大化けする可能性はある。その点は正当に評価すべき。  今作はどちらかと言えば、SFアクションではなく、宇宙という広大な世界にお互いの仲を遮られてしまう少年少女の「遠距離恋愛ドラマ」がメイン。相対論的効果により、「もう同じ時間を生きることは出来ない」という切ない演出は、普通の単純な恋愛ドラマでは出せないだけに、よりドラマチックなものにしやすいという利点がある。短編である分、余計な説明や人間描写は省略し、始めからその辺のテーマを中心に持ってきている割り切った作り方は正解。  近未来の舞台や宇宙人との戦闘は、それを引き立てるための素材でしかないわけだから、その辺の突っ込みはヤボ。セーラー服での戦闘も同じ。リアリティよりロマンでしょ。「宇宙でセーラー服」なんてトンデモ設定だからこそ、戦いにファンタジーとロマンとノスタルジーが同時発生するんじゃないかな(笑)。  
[映画館(字幕)] 6点(2004-11-09 16:30:10)(良:1票)
195.  リクルート 《ネタバレ》 
「ゲーム」や「スクリーム」のような、「ひっくり返してナンボ系」。CIAだの、スパイだの、ウィルスだのは、そのための「材料」程度の扱い。それゆえに、ひとり一人のキャラ描写は弱いし、全体的にリアリティに欠けているのは残念。  ただ、そもそも始めから「観客」に対して、「虚実・真贋の判定」を迷わせる事を目的に作られている作品なので、「ドンデン返しが多過ぎて、何が真実か分からない」というような突っ込みは的外れ。その代わり、余計な寄り道も無く、手馴れたテンポの良い作りになっていて、最後まで飽きずに見ていられる。少なくとも娯楽作品としては見て損の無いレベル。   そういう意味でも、8点以上を付けるほどの傑作ではないが、3点以下を付けるほどの駄作でもない。まさにここの平均点辺りが最も妥当なところ。
[ビデオ(字幕)] 6点(2004-11-06 15:03:23)(良:1票)
196.  バニラ・スカイ 《ネタバレ》 
期待しなかったのが良かったのか、それほど悪くはないですよ。内容的には、非っ常によくあるパターンですが、作りは丁寧だし、展開も分かりやすい。まあ、「世にも奇妙な物語」の二時間版とでも思えば良いでしょう(以前に似たのが何作もあったような)。  ただ問題点は、全体的にダラダラしている事と、前半までで、すでに現実の出来事ではあり得ないような展開を見せることがマイナス。  この手の「夢オチ(もしくはバーチャルリアリティオチ)」は、現実と非現実の「バランスの取り方」こそが肝であって、あまり非現実的な演出に傾くと、すぐにオチがバレてしまう危険性があります。そこのバランスが悪い。  また、本当に「死んでから」冷凍保存されてもダメでしょう(笑)。脳が死んだら「夢」も見れませんよ。  ただ、ラストのビルの屋上のシーンは素晴らしい。白日でも黄昏でもない、まさに夢幻のごとき境界の世界を象徴するかのようなバニラの空を背景に、「甘き死の眠りの中で、虚構の夢を見続けるか」、それとも、「現実に目覚め、真実の生を生きるか」の二択を迫られる場面は見る者の胸を打つ。  惜しいのは、空へ飛び出す決心をして走り出しながら、また立ち止まって振り返るところが明らかに蛇足。「ネコになってまた会おう」と、現在はもういない彼女の幻影に語りかけるところで、すべての決心はついているはず。そのまま虚構の世界を振り返らずに飛び出して欲しかった。
6点(2004-10-14 13:11:04)
197.  ダイ・ハード
「孤軍奮闘」もの(?)のアクション映画としての完成度は高い。  ビルと言う閉鎖空間である分、隠れ潜んでテロリストを1人づつ倒していく展開にあまり無理が無く、多少のご都合主義にも目を瞑れる。  ただ、中盤までの展開が少し悠長すぎる事と、そのため全体的に時間が長めになっているのがマイナス。展開もオチも決まりきってる娯楽アクション映画なんだから、もっと時間を削ってテンポアップして欲しい。 
6点(2004-10-02 19:31:19)
198.  ゴールデンボーイ(1998) 《ネタバレ》 
<原作未見・映画版のみの評価>  原作を知らないので、それなりに楽しめた。ナチズムへの傾倒の危険性を通して、狭義の意味から、人種、年齢を問わず、人間全般に普遍的に当てはまる、「他者より優れていたい」という本能の危うさを説いている作品だろう。  トッドの罪が表沙汰にならず、「選民意識」のみが継承されていくというラストこそが、永続的に受け継がれていく人間の業の深さを強調している。  ただどうせなら、もう少し突っ込んで、戦争犯罪やホロコーストを糾弾していくうちに、はまり込みやすい「他者を糾弾する事の目的化」という危険性を追求して欲しかった。 
6点(2004-09-14 23:55:47)(良:1票)
199.  サル 《ネタバレ》 
新薬臨床試験にまつわる都市伝説をネタにして、ちょっとドキュメンタリー風に撮ってみました、というのは分かるけど、「新薬の副作用の恐さを元にしたサスペンス部分」と、「それに対する批判や警鐘というドキュメンタリー部分」、さらに「映画監督を目指す若者の挫折という青春ドラマ」の三つの軸がブレていて、全体として見ると何がメインテーマなのかはっきりしない内容。  特にラストの爽やかな終わり方なんて、完全に青春ドラマで、それまでのサスペンス部分とのギャップがあり過ぎる。また、病院を抜け出してバカ騒ぎしたり、居酒屋のオヤジに追いかけられるシーンなんかはコメディっぽいし、見ている間中、「いったい何が見せたいの?」という違和感が終始付きまとった。  ただ、こういう「治験のアルバイト」と言うシチュエーションは非常にリアルで、自分も一緒にアルバイトとして、その場にいるような臨場感があり、ダラダラとしている展開の割には、それほど飽きずに最後まで見られたのも確か。ちょっと出演者同士の掛け合いがサムいのと、前述の通り、テーマが分りにくいのが残念。  カメラワークや手ブレについての批判は的ハズレ。「素人が隠し撮りしている」というシチュエーションこそが肝であって、「ブレアウイッチ」同様、その場の臨場感を出すための演出。これをきちんと撮っていたら逆に不自然。
[DVD(字幕)] 6点(2004-08-21 03:22:17)
200.  秘密(1999) 《ネタバレ》 
<原作未読。映画のみの評価です>  「人格入れ替わりネタ」は、よくある設定だし、陳腐になりがちではあるものの、さすがは熟練の東野圭吾氏。そこに垣間見られる人間ドラマの描き方が手馴れてる。  男女付き合いだけに限らず、人間関係の構築が難しいのは、人間というものが常に「変わっていく」存在だからだろう。自分では変わっていないつもりでも、時と共に少しづつ内面が変化していくのは、誰でもむしろ自然なことかも知れないが、そこに生じた小さな「齟齬」が、相手に大きな違和感を植え付けてしまい、それが元で関係そのものが崩れてしまうことはよくあること。そして、その時になって始めて、人は自分の信じていた人間関係の脆弱さを思い知る。  変わっていく妻を見て苦悩する夫の姿は、そんな人生における普遍的な人間関係の難しさをよく表していると共に、円滑な関係構築には、相互理解という、相手に対する思いやりと感謝が不可欠であるという、これまた普遍的な教訓を見る者に訴えかけてくる。  とは言うものの、あのラストでのちょっとした「どんでん返し」は微妙なところ。結局、夫からの束縛を逃れるために、ひと芝居打ってまで、自分の人格を消したということなのかなあ?それ以前に、夫は変わっていく自分の生き方を認めてくれた訳だから、そんなことをする必要性があったのか甚だ疑問。夫に対する罪悪感や、傷つけないための芝居だとしたら、それこそ自分の変化を認めてくれた夫に対する裏切りだと思う。このラストが無ければ、もっと素直に感動できたのになあ。あえて女性の持つリアリズムに徹するという精神性を強調したかったとも取れるが…。
6点(2004-07-03 20:51:42)
0475.50%
1627.26%
2647.49%
312514.64%
416319.09%
514516.98%
6829.60%
7758.78%
8495.74%
9303.51%
10121.41%

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