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アルメイダさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 604
性別 女性
ホームページ http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/
自己紹介 2004年から映画専門サイトをたちあげました。
ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。
リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に
のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ
ザフューチャーなどのアンブリンもの。
十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・
自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ
思いも変わると思います。その中で、共感できる人が
多ければ売れるのでしょうね。
たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・>
と、マニアックな映画にも手をつけますが、
できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、
子供時代に帰ってるみたいです・・
それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・

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181.  最後の誘惑 《ネタバレ》 
さてこの作品はあらすじを調べてこれは他のキリスト主役の映画ではない、  もしかしたらこの作品こそ客観的に描かれており唯一日本人でも理解できるのではと・・  大変面白くて長い時間があっという間にすぎていってしまいました。  おそらく本当の信者の人から見ればくだらない作品なのかもしれませんし、  想像の脚本に過度な演出で理解しがたいのかもしれません。  実際当時ハリウッドでは上映禁止運動が行われた問題作です。  ある意味偶像ともいえる救世主(メシア)を待つ旧約と、  その救世主が現れた新約。  その象徴は絶対であり人間的であってはならないのかもしれません。  しかしそれは当時その人が(キリスト)心から本当に望んだことでしょうか。  あとから伝え広める人たちが望んだことなのではないのでしょうか。  そうこの作品はキリストもただの人間であったという当たり前の解釈で、  ソレは決してコメディでもなく悪意に満ちているものでもありません。  私は逆にこの作品を見たおかげで近づきがたいどちらかといえば、  理解したくないキリストという人に(あくまで神ではなく)興味を持ち親近感さえわきました。  それは信者にとっては邪魔なものなのでしょうけれど私は信者ではありません。  宗教映画を歴史からは外せません。  歴史映画が好きですからそこから宗教を外して見られないのです。  この映画を観ることで本質がわかるとは言い切れませんが、  こういった切り口で語られるのもアリなのではと思います。  真面目にサスペンスとして観るのも面白い作品です。  作品の匂いは旧約聖書だと見て間違いないなぁ・・  まるで日本のどこかの党首みたいだ(党は違えど匂いは)まさに親近感(爆)  
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 15:15:02)
182.  Mr.&Mrs. スミス 《ネタバレ》 
6点に近いんですが・・ご祝儀&ブラピが好きなので甘く7点。 ストーリーはもういたって単純そのもので、 サスペンス好きの私には全然物足りなく、 アクション嫌いの私なのにいいのかこの点でと思うんですが・・ 苦手のカメラ早回しは予告でもわかってたし覚悟してたんですが、 意外と見やすいことに気づきました。 撮影監督の腕がよいのか監督の演出がいいのか、 速いだけでなく見せ場にはスローや長回しも駆使し、 飽きさせることはありませんね。 カーチェイスも撮る対象がはっきりしていて、 画面酔いすることもなくスピード感がありました。 演出は単純な映画の割りによかった。 舞台劇のコメディとSF映画のような高さのある演出で緩急がある。 ついてゆきかねるくらいの(ありえない)演出は派手すぎてこっけいで、 これはコメディ色の強い恋愛アクションだなぁと。 ブラピとジョリーの顔立ちがなんとなく兄弟に見えた。 唇が気になって(爆)ふたりとも唇がめくれてるから・・ キャラ自体がユーモラスですよね。 きれいなんだけれどグシャッとぶさいくになるし、 そこがかわいいんです。 お似合いだなぁ~と変に感心してしまいました。 マイケル・ダグラスの「ローズ家の戦争」という映画が昔ありましたが、 あれをスパイものにしたような感じです。 どこか昔の映画のような感じがしたのも、 それに似ているからか、 それとも舞台劇のようなドタバタコメディだからか、 セリフや演出はもろ3枚目のブラピ全開です。 今までに何人殺した?このあとのジョリーの答えにほうけた顔のブラピがよい。 対するジョリーは2枚目のほうが強かったかな? そのギャップがなんともユニーク。 目がいっちゃってるジョリーがマネキン人形のようにビルから直立不動で落下するシーン、 逃げまくるブラピが無人の車に飛び乗ってお約束どおり撃沈するシーン・・ 真面目にふたりともイカレ役をやっていて似合っています。 音楽も軽快なラテン調で、 なんとなくタランティーノの全盛期アクションを思い出しました。 妙にひと昔の映画と今の流行とのミスマッチを、 2枚目なのに3枚目のふたりがやっていることもヒットした要因と思いました。 根本は夫婦愛とか恋愛倦怠期からの脱出とか真面目なのですが、 それはおかずとしておいておいてコメディとして楽しみましょう。
[映画館(字幕)] 7点(2005-12-23 14:22:32)
183.  バーディ 《ネタバレ》 
うわ・・暗い内容じゃあないか。  ところが演出がファンタジーみたいに優しくて、  しかもコメディも入っているのでそうシリアスには見えません。  全てを見諭している物言わないモディンは、  世間のほうが病気だといわんばかりに・・  檻の中と檻の外それは鳥カゴでもあるし、  社会への風刺でもあるし・・  小説か哲学のような自問自答のような内容に、  このまま結末は救いようがないのかとも考えますが・・    即感動して泣けるという生優しい映画ではありません。  泣いてくださいという種類ではないのです。  考え込んでくださいというほど深いものでもないのですが、  やはりラストのあのアイデアはなんともいえない、  人間って強いそしていいもんだなぁとも思え笑みさえこぼれます。    最初のモディンが落ちるシーンは最後にきいてくるので、  見終わったあと見返すと感動できます。  こんなラストは全く想像もしていなかったふいうちで、  そのあとエンドロールが終わるまで映画の内容をかみ締めました。  
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 14:08:51)
184.  レッド・オクトーバーを追え! 《ネタバレ》 
面白い。二日続けて観たくらい(笑)  けど突っ込み所満載。  だから逆にある意味で面白い作品です。  いつものように字幕で観ていたら、  ロシア語を喋るロシア軍のシーンで下に英語右に英語の字幕。  うんこれはこの種類の洋画にしてはよく出来ていると感心したのもつかの間、  すぐに全員英語に切り替わりました・・  ひんぱんにそういうシーンがあり気になってて、  しかもロシア人役のコネリー氏が「ほうロシア語が話せるのか?」と、  ボールドウィーンに言う場面ではおかしかった。  その逆で「英語が話せるのか」というくだりもありましたし。  そして後半のそれぞれの勘違いがまるで「1941」を観てるようなおかしさで、  この映画は真剣に観るとちょっとだけれど違う見方なら結構面白いと・・  観終わったあと日本語音声にして観てみるとこれまたおかしい。  アレック・ボールドウィンは実は好きかもしれない。  トラボルタにも見えるし井上順にまで見えてしまうんだけれど、  私はこういう眉毛と目の垂れた完璧ではない愛想のいい二枚目は好き。  この役がおかしすぎてまるでコメディなのです。  彼はいったい・・??  CIAなんですがそんなのあり~??  何で小説書いてるの。  何で素人なのに潜水艦運転できるの?  何でブルース・ウィルスのような素人冒険やってるの?  しかも全然CIAに見えないところもおかしくていい。  法廷ものとかが似合いそうだよ(爆)  で、S・コネリーと趣味が合うから意気投合って・・  このふたりは結局釣りがしたかったんだ・・そう受けてしまったのでした。  まあコメディ抜きに真面目に考えたらば、  コネリーはまるで「海底二万マイル」のネモ船長なんですよね。  共産圏の皮肉も入っている面白い作品なのですが、  普通このてのシュミレーション仮想戦闘映画は、  アメリカから描いた作品が多いんです。  ところがこれはロシア側からで、  しかも珍しい悪役のコネリーというギャップが面白い。  娯楽シュミレーションと割り切って楽しめると思います。  続編も気に入ったので観る予定・・ 
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-04 15:43:52)
185.  オペラの怪人(1943) 《ネタバレ》 
なかなか面白かったです。  この時代の作品でカラーが観られたのはよかった。  「オペラ座の怪人」を見てみようかなと思い、  その前に古いオペラの怪人のほうも観てみようと。  よく似た題名が何本かあるのでややこしくとりあえずこれが古いのと、  クロード・レインズが出ているということでまだ馴染みがあるかなと・・  この俳優さんは「アラビアのロレンス」が引退作ですが、  「スミス都へ行く」のスミスを裏切る根は善人のペイン役でした。  パッケージにクロード・レインズの・・と書かれてあったので、  ファントム怪人=レインズということがまるわかり・・(爆)  でもこの作品はどうやらホラーの棚にありましたが、  人間ドラマに重点を置いておりサスペンスも楽しめよくできていました。  観客に想像させる余裕を持ちながら、  ラストに真実のあいまいさでほっとさせる手法はうまいです。  そう、真実は観客が見たままかもしれないし、  俳優たちが話した言葉かもしれないと想像すると、  ちょっと見方を変えれば「シャイニング」のような哀しいような怖さがある。  この真実の取りようの曖昧さで、  恋愛映画にもなるし親子愛ドラマにも描けるのです。  最初大きな勘違いをしてしまい、  これは高嶺の花を一途に思うストーカー亡霊のドラマだ、  なんて哀れでこっけいなモンスター・・  ち・・違うんでした。  これは読めなかったです。  色んな見方ができる映画なので、  筋やラストがわかっても何回か観られると思います。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-04 15:35:58)
186.  リバティ・バランスを射った男 《ネタバレ》 
西部劇苦手な私がはじめて全体的に面白いと思った作品です。  脚本もさることながら先が読めるのにそれでもまた面白い。  この時代の作品として白黒ではどうなのかは疑問ですが、  見てゆく途中で違和感もなく見られたのは画質も向上しているからか。  西部劇というよりも人間ドラマ西部劇風とでもいえましょうか。  見終えたあとにまた冒頭を観てみたいなぁと思える作品です。  この作品の面白さは(誰がリバティ・バランスを殺したのか)ということなのですが、  正直見ていてオチがわかったのにそのオチの切り出しがうまいのです。  だからあとに考えるものがあり単純な西部劇ではないと。  J・ウェイン演じるトムの気持ちがよくわかります。  この役は役得というかいい役ですよ~  でもJ・ウェインだからこそとも思います。  無骨で不器用な硬派・・日本では高倉健さんのような。  トムにしてみれば急に現れたような、J・スチュワート演じるランスの存在とは・・  両方適役といっていいでしょう。  無骨なトムはハリーを愛しているのに、ハリーは知的なランスに一目ぼれ状態。  リバティ・バランスに襲われてランスは運ばれて来ましたが、  またこの街にバランスが現れるのは間違いはない。  銃社会を非難し法で悪を裁こうとするランス。  しかし脅迫のような成り行きで決闘という形で銃を使うことに・・  銃を練習しているランスをからかうトムに伏線が見られます。  なぜそんなに腕が立つのに自分で撃とうとしないのか・・  決闘の日にランスの選択眼はふたつしかありません。  つまり素人同然のランスが銃で決闘するかこの街から去るか・・  トムが助けてくれるんじゃないか?  ところが素人のランスは奇跡的にバランスとの決闘に勝つのです。  しかし彼は弁護士の立場であります。  映画の演出もなかなかいい。  冒頭からトムの棺とサボテンの謎、  街に帰ってきたというランスは上院議員・・  そこから回想シーンとなり本編の始まりです。  キスも抱擁もないのに恋愛ドラマとして切ない味わいがあるし、  銃社会に対する批判もそれだけではない描き方。  愛する女性が一番幸せな道を選んだトム。  それは西部では名誉なのかトムにはどうでもいいこと。  単純明快なようでいて複雑な人間ドラマでもあります。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-20 23:05:33)
187.  戦争のはらわた 《ネタバレ》 
 画面はところどころ白黒で音楽は童謡ちょうちょ!やけに明るい始まり・・  本編に入るとカラーになります。 娯楽としても楽しめるのがたいくつしないところです。  普通バイオレンス描写がきつい戦争映画ならば、  シリアス面だけが勝ちしめっぽい暗い作品になるところです。  ところが中半には脳を患ったというヒントは出てくるものの、  主人公であるJ・コバーンがところどころで見る幻想シーンや、  細切れのわけのわからないカット・・  これらは意図して入れられているのですが私は十分理解できませんでした。  例えればキューブリックの作品によくある手法なのですが・・  最初に死んだロシア少年兵があちこちに出てきたり、  最後にも登場したりするので不気味この上ない。  ということは全て幻想なのかそれとも少年のいる世界へ近づいてるのか、  これは観客にまかせるということなのか、  ただヒントは主人公が野戦病院で脳を患っていたということ。  戦場に戻った主人公は意気揚々としています。  この描写はアラビアのロレンスを思い出しました。  でもかといって戦争バンザイという映画でもないのです。  が・・この監督の描写があまりに好戦的というか水を得た魚のような描写で、  爆発また爆発そして虐殺の連続とまるで兵士は楽しんでいるよう・・  こういった描写は気が狂ったような楽しさのようであり、  政治的に戦争を考えるもうひとりの主役とは大いに違います。  貴族の出であるもう一人の主役や上官はあくまで政治的に考える戦争。  最後のほうでやはりこの監督は西部劇が好きなんだと思わせるところがある。  敗者の美学を描いている作品ともいえますが、  こういった作品はハリウッドでは受けません。  戦争をしてなにが残るとかなんのためにとか難しいメッセージではなく、  あくまでも敗者の美学・・  戦いは負けたらこんなものという悲惨さを描いているのです。  逆にいえばハリウッド映画は主に戦争は勝っても何も残らないという考え、  何をなくしたとかしめっぽい反戦映画が多いのです。  戦争という国同士が決める政治手法を美化していないか?  この映画はあくまでも個人の名誉のために戦う軍人や、  敗色濃厚なドイツ軍の最後のあがきや他の映画にはない視点から描いています。   
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-04 08:05:42)
188.  復活の日 《ネタバレ》 
ほとんどの人がこの作品のラストに感動をしたかもしれませんが・・  私は(嘘だろ?)とひいてしまいました。   人類終焉のスペクタクルドラマともなれば仕方のないことなのかもしれないけれど、  シリアスな内容をテンポよく重苦しくなく描けていたのでよけいリアル感があり、  逆にあのメロドラマチックなラストが非現実な物語となったわけです。  非現実さだから感動できるのかもしれないけれど、  読めてしまうから私にはついてゆけなかった・・今のハリウッド映画になってしまいました。  さて、未見の方はぜひぜひ見終わってこのラストをどう見るか・・  原作と比べてみるのもまた面白いかもしれません。    「渚にて」のオマージュといわれるだけあり導入部から潜水艦が登場。   こちらは最初の潜水艦からしばらくすると長い回顧シーンとなります。  なぜ世界がこうなったのか、世界がどういうふうに滅んでゆくのか、  実に丁寧に描かれています。  パニックSFで私が重要視する(苦笑)逃げ惑う人々や暴徒の描写もきちんと描かれてる。  悲惨な映像の連続から世界各地のニュースまで盛り上げ、  見ているほうもSFだし変な映像もあるんだけれど見入ってしまう。  非現実さの中に観客も入ってゆけるのです。  この描写の細かさはハリウッド映画にはちょっと見られないです。  ウィルスに感染した死体の山を焼いたり(現実問題ならあるはず)  廃墟になった街のあちこちには骸骨・・  水槽の魚や鳥かごの鳥の屍なんて細かい!  どんな悪い奴らがどんな操作をしてこうなったのか・・  悲劇の共感の次は勧善懲悪です。  普通の映画なら勧善懲悪はつまらないのですが、  ここまで地球規模となるともう悪なんて狂気だとしか言えません。  しかも計算された報復コンピューターなる同じ人間が作ったもの。  「博士の異常な愛情」この作品のオマージュ(というか完全なるパクリ)もあり、  「未知への飛行」もちろんこちらの作品にも似ているのは仕方ない。  けれどこれ邦画なんですよねぇ・・いやぁすごい!  ウィルスによって世界の多くが滅びる・・今では古いSFかもしれないけれども、  この作品の原作はなんと1964年!  
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-04 08:00:27)
189.  情婦 《ネタバレ》 
 さて、私は実はこのサスペンスの途中でなんとなくわかってしまいまして、  たぶんこの作り方でかなりの人気の作品ということはとんだどんでん返し、  普通では考えられないのではなく普通に考えるという逆転の発想で、  中半にわかったそのままラストになったのです。  オモシロさは減りましたが嫌いではないノリだったのでさて、  どうオチをつけるのか観ていましたらば・・  またまたどんでん返しがあったわけです。  最後のどんでん返しが私には気に入らない・・  この映画やはりB・ワイルダー監督作ということで品がありテンポもよい。  このオチが私には合わなかっただけです。  「情婦」というタイトルがふさわしいとはいえませんが、  このオチにはこのタイトルが似つかわしい・・それがちょっとメロドラマ(爆)  でもオデブの弁護士のこっけいで愛らしい演技は高評価できますし、  オチが気に入らないからといって作品全体の品が落ちるわけではありません。    思いましたよ。  こういう昔のいい映画があるおかげで「ユージァル・サスペクツ」や「セブン」が楽しめると。  今の映画のほうが演出も面白いに決まっている。  全体的に比べるのはかわいそうじゃあないですか。  今こういう映画を初めて観るとありがたいなぁとも思います。  昔の映画を昔に観たわけではないから味のある見方はできないけど、  今の映画を楽しんでさらにその影響を与えたであろういい映画を見つける楽しさ、  今の映画に飽きが来たときその間に探し物をするのも楽しいです。    マレーネ・ディートリッヒの演技も観モノでした。  砂塵 の厚化粧の歌手と同じなんですよ!    キャプラのつぎはワイルダーを観ようと計画している最近白黒ファンになった私ですが、  今の時点で「アパートの鍵貸します」「昼下がりの情事」はすでに観ております。  この監督で気づいたことはとにかく品があるなぁということと、  テンポがよくてコメディも切れがいいということ、奥の使い方(ドアや別部屋)がうまい。  どちらかというと舞台劇のような撮り方で好感が持てます。  長回しの向こうに別部屋や鏡があったりと・・ヒッチコックの「ロープ」にもありました。  サスペンス特に演技合戦の法廷劇などの基本的に面白い見せ方は、  役者の演技と監督の演出がモノをいう舞台劇だと思うのです。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-10-22 12:37:15)
190.  地上最大のショウ 《ネタバレ》 
なんか懐かしいものを見たような気がしました。  初めて観たのですが、子供のころ見たサーカスを思い出しました。  私もサーカスが好きで見終わったあと真似してました。  高いところに上ったりヨガみたいなことやってみたり・・  そういえば小学生のころの思い出ですが、  歩道橋の手すりに上がりサーカス気取りで歩き大騒ぎになったり・・  (決して真似しないように!)  セシル監督といえば「十戒」スペクタクル映画で有名。  主演もモーセをやっていたC・ヘストン。  面白くないわけがない。  さらに最近好きでよく観てるJ・スチュワートがピエロ役。  でもピエロのままで通すとは思わなかったなぁ・・(爆)  これでは「キングダム・オブ・ヘブン」のE・ノートンだよ(笑)  日本の昔の映画にありそうないい役なんですよ。  ピエロは実は・・コレ言うとネタバレなのでやめますが、  ピエロの最後の扱いが特に日本人の私から見ると不満。  誰に感情移入するかが難解なドラマであります。  なぜならば登場人物の心境がコロコロ変わり共感できないから。  そこで真の裏主役であるのがこのピエロだと思うのです。  この映画の無口な語り部でもありますので、  もっと演出してくれたら感動的になったかもしれない・・  最後があれで仕方がないならさらにそう思う。  ピエロの目で冷静に見て客観的に楽しもうではないですか。  観客は何年も前からこのサーカス団にいてて、  夢をともにし裏も見ながら共存はできないのです。  ところでこの映画のDVDを検索しましたところアマゾンでは残念ながら見当たらず。  実は500円で売っていたりするわけで・・  最近正規版ではないけどきちんと店で500円で売ってたりします。  画質が当時のビデオと変わらないのですが廃盤なら買うしかない。  わりと種類も出てるのでクラシック好きには嬉しいです。  
[DVD(字幕)] 7点(2005-10-22 12:27:21)
191.  フィラデルフィア物語 《ネタバレ》 
  元ダンナが関与せずとも愛する元妻は「卒業」や「プリティブライド」のごとく、  若い新聞記者(小説家)と恋に落ちるどんでん返しになってゆく・・  その理由は見ているこちらもわからない。  その事件は最後のほうまで尾を引き元ダンナのもくろんでいた婚約破棄のあと、  さらに当たり前のように(普通の恋愛コメディなら)新しいカップルで式場へ・・  ところが最初に出てきた未練がましい元ダンナの結婚祝いのヨットの置物が、  ここでようやく複線だと元妻にも観ている観客にもわかるのです。   ・・今回のレビューは書いてる自分でもよくわかっていないのですが(苦笑)  この映画は恋愛モノなのですが自分探しのテーマもあるんです。  豪華さを幸せさを演じているかもしれない現代の女性は、  まさに時代も階級も違えどこの女性と同じかもしれません。  元ダンナが愛しているのに相手にされず常に成り行きを見守る、  その姿が単にひつこくも哀しくもなくこっけいな第三者的に見える演出も見事。  明日は結婚という女性が回りの人や突然共感してしまった新聞記者を通して、  最後には自分と一番近い人を発見するというちょっと面白い映画です。  突然共感してしまった新聞記者というのも、  お酒の勢いで素直になったことからなんですが・・  女性の目から見てもこの女性は難しい~  バスロープ姿のK・ヘップバーンをこれまたバスロープ姿の長身のJ・スチュワートが抱き、  オーバーザレインボウを歌いながら近づいてくるこっけいさ。  そろいも揃った元ダンナと婚約者のなんともマヌケさ。  なかなか面白いセッティングでした。  セリフもおしゃれで、「人間は土から出来てる、私の足はとろけそう」  みたいなセリフはちょっと思いつかないですね。  登場人物の気持ちがよくわからないところにこそこの作品のオモシロさがあると思います。  次々起こるハプニングにたったひとり「やはりそうか」と、  C・グラントが冷静にうなずくのに対し、  猜疑心から夢気分に変わるまでのJ・スチュワートの比較も面白い。  まあ観やすい方法といえば・・  元ダンナは脚本で、元妻はその演出、  新聞記者はといえば観客と見れば理解しやすいかもしれません。  どちらかといえば、舞台劇に近い映画です。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-10-09 15:33:54)
192.  ハーヴェイ 《ネタバレ》 
 とにかくウサギが見えなければ純粋じゃあないとまで努力しましたが、  誰もが見えないウサギを主人公と酒場の連中(たぶん見えてる奴が何人かいるはずだ)  に見えてるってのはこいつはアル中の幻覚症状で、  それも母親が死んでからこうなったとかいうと、  おかしいよりもなんかかわいそうな人だと観ていました。  しかし物語が進むにつれてこの主人公は当たり前に純粋なのかもと思い、  また努力をしてみます。  中半にはなんとウサギと2ショットの油絵まで登場。  いったい誰がそんな絵を描いたのか??  帽子にウサギの耳のふたつの穴が開いているのも不気味でかわいい。  後半には主人公以外の人にも見えるんです。  ドアが音もなく開いたりブランコが揺れたりするのですが、  もうこれはウサギだからよかったものの最後まで見えないのですから怖いです。  最初は白黒か~と思っていましたが白黒だから怖いです。  もうひとりのハーヴェイ理解者はその不思議な力を知ると、  ハーヴェイを置いていってほしいと主人公に頼みます。  見えるまでは純粋だったのかもしれませんが・・  アメリカの良心の人の役をやらせたらJ・スチュワートは似合うんですが、    J・スチュワートのほんわかした演技はまるで地のようで、  悟りを開いた子供のようです。  外見やしぐさ(かなり礼儀正しい)は紳士ですが、  目が中を歩いている子供なのでリアルな不気味さがあるのです。   この主人公はもしかしたらこの世に嫌気がさして世捨て人のように 純真な老人のようになってしまったのかもしれません。  なにをされても言われても怒らないけど見ててイライラすることもない、   後半のセリフで亡き母が語ったと言われる言葉がいいですね。  賢く生きるか楽しく生きるか・・僕は賢く生きてきて楽しく生きるほうを選んだっての。  楽しく生きれなければハーヴェイは見えないのかもしれませんね。  そういう意味では演出はちょっと不気味ですが、  悲しいひとに見えるモノより楽しい人に見えるハーヴィは癒し系なんでしょうか。  助演女優賞のジョセフィン・ハル(お姉さんの設定)が後半、  弟を普通の人に戻すことに反対するあたりにテーマがあるかもしれません。  
[DVD(字幕)] 7点(2005-10-09 15:26:35)
193.  グレン・ミラー物語 《ネタバレ》 
ジャズに興味はない私でもグレン・ミラーは馴染みがあります。  昔、社交ダンスをしていたのでムーンライト・セレナーデ他ほとんどダンス音楽で・・  彼の生涯を描いているのですがDVDがほしくなりました。  廃盤なのですが、なんとハイビジョン&ビスタが選べ、  ミュージック・チャプタまで入っているのです(好きな曲だけ選べると)  あらゆるところで探しましたがないのです・・  レンタルしかありませんが、DVDはいいですよ。  伝記ものということで構えて観たせいか感動までは至りませんでしたが、  気分によって感動できるかもしれません。  アメリカの歴史も同時進行してゆくのとR・アームストロングなど往年のジャズプレーヤーも出演。  これは音楽、特にジャズファンには保存版にしたいだろうと思います。  ラストがもうわかっていることから客観的に観てしまいました。  素晴らしき哉!人生と同じようにクリスマスのシーンでエンディング。  しかしその差はかなりのもので、決してクリスマスには観たくはない。  J・スチュワートが本人のまんまのような誠実な当たり役だったので特にリアル・・  欲を言えばもっと恥ずかしいくらいになってもいいから覇気がほしかった。  まあ遺族のかたも現存していらっしゃるので伝記モノは仕方ないのでしょうけど、  やっぱり明るい音楽と裏腹に寂しいものがありました。  音楽が他の映画でも使われていた場面や、  ホールでの演奏で色が変わってゆく演出や、  古きよきアメリカのそれもカラーでの映画ということでよかったです。  楽団へのアイディアも(ケガの巧妙)という実話で微笑ましいです。  保存版にして音がほしいとき流しっぱなしにできる映画だと思うので、  またDVDが安く再販されればいいなぁとおもいます。  
[DVD(字幕)] 7点(2005-10-09 15:19:46)
194.  悪い奴ほどよく眠る 《ネタバレ》 
ラストにドーンとその題が現れるともう、言葉をなくしてしまいます。     なにかが足りませんので題材の説得力が伝わってこないのです。  それは何かと考えました。  悪い奴・・もっと掘り下げて描いてもよかったのでは?  「天国と地獄」の犯人のような時代の必要悪の否定や理由のない反抗の怖い環境の哀れさ。  そういったある意味犯人=悪人の過去や人間性が足らなかったように思います。  これを観ると政治家や建設業がみんな悪く見えてくる(笑)  もちろんそれは一部であることは承知ですが、親玉の描写が足りない。  過去に心の傷を負うとかトラウマですね、そういうのを絡めるとステレオタイプになる。  けれどそれにしても主役の西秘書の家庭環境や身の上は細かいのに、  影の主役である義父役をこんな時代劇の悪役のような描写だと憎しみが薄い。  観客も感情移入して悪い奴は悪く思いたいのですが・・  途中まで逆に西秘書の方が悪い奴か?と首を傾げたくなるくらい粘着質です。  この主役・・またまた黒澤映画には不可欠な三船さんでしたが、  全く今回は気がつかなかったです。  メガネをかけてすごく若く見え私にはG・ペック日本人版か(苦笑)と見え、  三船さんはセリフが少ないほうが存在感があるなぁと妙なところで感心。  しかし脚本は良く出来ており昔見た「砂の器」とか思い出しました。  復讐は美学とも言われていますがそれはマフィアとかの世界で、  こういう現代サスペンスになると美学とは言えません。  復讐とはノウノウと行き続ける悪を本当に眠らせること。  だからこの映画の後味は悪くちょっと考えます(重い本を読み終えたような)  それでその手の作品を見たあとはしばらくはその気分にひたるのですが、  現実的に気味が悪いのでいいほうに考えたり映画の世界だと忘れようとします。  「天国と地獄」「悪い奴ほどよく眠る」このふたつは外国の監督でいうと、  白黒のときのシドニー・ルメット(十二人の怒れる男の監督)の社会派の世界です。  黒澤監督は本当に白黒映画がうまいと思う。  
[DVD(字幕)] 7点(2005-10-09 14:59:20)
195.  エンド・オブ・ザ・ワールド<TVM>(2000) 《ネタバレ》 
まず、カラーでは当たり前ですが国旗や景色やら色がついていて観やすい。  けれど潜水艦の中の色使いがあまりにも派手すぎ。  これでは宇宙船の中です(苦笑)    演出、これはもうオリジナルのわかりくいところを解明してくれていますが、  あまりに説明しすぎて逆にしらけてしまったところがラスト・・  ラストの描き方が湿っぽすぎてそれが大きな不満なのですが。  エンディングなんかもうメロドラマ状態ですよ。  家族愛に恋愛にとそれぞれの終焉を丁寧に見せられるのですが、  フェラーリの博士の最期の描写以外はしらけてしまいました。  逆に感動したのが中半の黄色い車の一家自殺シーンです。  ああいう描き方のほうが客観的でいてすごく哀しさや悲惨さは伝わってくる。  ラストの家族愛描写はひつこいというかいきなり子供が入ってくるので、  全然感情移入ができなかったのです。  それまでにも出てはきますがあまりにも描かれなさすぎでした。     言葉は少なくとも最期は映さなくとも恋愛や家族愛を想像させ、  後味の悪さと観るものに考えさせるゆとりを与えてくれたのはモノクロのほうだった・・  伝えたいことがわかったのはモノクロの説明不足のほう、それをカラーで観て気がついたのも  皮肉です。  さてではこのリメイク版はなぜオリジナルより自分はいいと思うのか?  わからないことよりもわかるのに描かれてなかったリアルさです。  ジワジワと時間が迫るのでパニックになって逃げ惑う人々とまではいきません。  でも暴徒や身勝手な行動を起こす人々はきちんと描かれており、  しかも主人公がアメリカ軍人ということでモノを投げられるなどの描写は納得できる演出です。  絶対にやってほしかった死体や病んでゆく人々はもちろんのこと、  これらリアルな描写がきちんと描けているからこそリメイクは成功したといっていいでしょう。     大統領や世界のニュースが流れるのはワンパターンなので好みませんが、  この作品に関してはなにしろ戦争当事者であるアメリカのニュースは必要です。  自然現象などではないのですから説得力があります。  「渚にて」でキーポイントになったあのコカコーラの空き瓶は、  このリメイク版でも使われていて感心しました。  
[DVD(字幕)] 7点(2005-09-23 13:09:17)
196.  キッド(2000) 《ネタバレ》 
かわいい映画ですね!  最初は「そんなアホな」と映画の世界に入っていけなかったのですが、  ブルース・ウィリスが子役と息のあったコメディをするシーンが面白く、  たいくつもせずに観ていましたらば・・  ああこれは自分探しのトラウマ映画なんだなぁと真剣に見出しました。  音楽がバック・トゥ・ザ・フューチャーみたいな感じで、  しかも内容もよく似ているんですよ。  最期の方ではまた・・感動しちゃって泣けました。  ただしちょっと子供向けすぎな感がありました。  よくも悪くもディズニーだなぁと。  あともう少し押しがほしかったかな・・  でも全体的にライトでコミカルでさほど重くなくていいです。  特によかったエピソードが(ブルースの目の痙攣のワケ)ですね。  犬を飼わなくなったわけもいいです。  ラストのどんでん返しがなければこの映画はまた違ってきます。  おそらく私的にこのラストがないとただのファンタジーで終わります。  あのファミレスからのシーンはなかなか面白いですよ。  この映画だからできる発想にはついていけないんですが、  それでも許せますね~!  バック・トゥ・ザ・フューチャー(特に後半)とE.T.(まあ子供の自転車のシーンですが)と、  合わせた現代版自分探しファンタジーです。  
[DVD(字幕)] 7点(2005-09-23 12:39:06)
197.  マラソン マン 《ネタバレ》 
ローレンス・オリビエが「ブラジルから来た少年」でユダヤ人博士をやってて、 この作品ではナチの医師をやってるとわかれば見るしかないでしょう。 うまい・・うますぎる。 主役からしてダスティン・ホフマンだし・・兄き役がJAWSのロイ・シャイダー。 このシャイダーの役は結構いいです。 何も考えず頭を使いまくってください。 「ゴッドファーザー」のような殺戮シーンもあり、 最初の東洋系の男はなかなか不気味だった。 マフィアやスパイものが好きな人は楽しめると思う。 当時かなり話題になったらしい拷問シーンはホラーより怖いかも。 最初は見世物みたいな感覚でこちらも見てたのにエスカレートしてくると、 精神的に来ますねこれは~!歯医者に行かない人増えたりして・・ 歯医者=電気ドリル=宝石商  NYを散策してからビジネスに行く歯医者の行動は普通で、  街に溶け込んでこっけいであり不気味です。  さてここで冒頭と同じような場面になるところがうまいんですねぇ。  あの武器はスパイダーマンに使われてたみたいなかっこよさがある(爆)  こんなに悪いやつなのに尊厳さえ抱かせるこの歯医者とは・・?  そこらにいそうな医者か学校の先生か銀行員みたいだから怖い。  ラストの水道処理場(?)のようなところでのシーンなんかは、  歯をいたぶられたホフマンの報復みたいなもんですが、  あの終わり方は本当は違うらしいです。  でもああなったのはホフマン自身が監督に変更を頼んでのもの。  あれでよかったと思いますしあれしかないと思いました。  勧善懲悪だけが映画ではないしそれがハリウッド的なステレオタイプでも、  結果的にはいい子ちゃんになっても私はこれでいいと・・  「ブラジルから来た少年」も同じようなラストですが、  全て悪いものを撲滅しなければならないとは思わないのです。  目には目を歯には歯を(爆)を続けていけば戦争は終わりません。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-09-01 11:35:00)
198.  クリムゾン・リバー 《ネタバレ》 
  「セブン」のようなタイプは生きているのが嫌になるという一瞬のめまいがある。  「クリムゾン・リバー」はちょっとセブンぽい設定じゃあないですか。  その割りに娯楽もありそうだから怖いけど面白そうで・・  怖さから言えば・・怖くはなかった(苦笑)見た人ならわかりますが・・  期待度も高かったのでしょう。でもそこそこは面白かったのです。  多分この作品が面白いか面白くないかに別れる線は、  内容がわかるかわからないかによると思うのです。  面白くないという人はわからないまま進み、  後半から登場人物にセリフで行動で説明されるから面白くない。  面白いという人は・・まあ私ですが(ほんと評判悪いんでびっくり)  とにかく客観的に観ましたよ。  誰にも共感できないという救いもあってか3人目の刑事として観ました。  そうするとラストのとってつけたようなオチも「はいはい間に合いましたねぇ」と、  許せてしまいます。画面が暗くなったところで終わったと思い「面白い!」とつぶやくと、  まだ続いてたんだなぁ・・でも「まあこっちでも許せるけどさっきのほうがいい」と。   ふたつの別々の事件が絡み合うことがキーワードなので、  単体に考えるとほんとに楽しいですよ。  しかもなかなかリアルでグロイ演出(死体とか)は見ごたえアリ。  墓荒らし事件と雪山惨殺死体・・宮殿(学園)のそばを流れる川・・  人体実験ものも続いたことで正直飽きてきた題材で、  またしても鍵十字ですよ。  なぜ鍵十字と十字架の学園が結びつくのか?  キーワードは十字とふたつの事件ですね。  鍵十字も十字架もふたつの線で出来ています。  ドイツという国もキリスト圏です。  未見の方は自分が第3の刑事になったつもりで推理していってくださいね。  説明は大いに不足で時間も100分くらいしかない忙しい映画です。  私も次観るときには忘れているかもしれません。  そのくらいややこしいのにしっかり観客を置いて内容は解明されます。  あと、日本語吹き替えで見たのは珍しいのですがこれがよかった。  字幕も表示して比べると、字幕が説明不足すぎてわかり辛い。  吹き替えで観た事もわかりやすく楽しめた大きな理由です。  
[DVD(吹替)] 7点(2005-09-01 11:22:59)(良:1票)
199.  鳥(1963) 《ネタバレ》 
  恋愛モノとしてみればちょっと理解できないその時代背景があります。  いわゆる上流社会の女性なのですが・・この設定は苦手だなぁ。  でもつがいの鳥を籠に入れて男性(弁護士)に届けに行かなければ話しははじまらない。  陸の孤島のような男性の家の家族には父はいません。  気難しい母と男性と都市の離れた妹、そして近所に昔の彼女・・  人物は限られており母親役のジェシカおばさんが怖くもいい味です。  私は最初この母が息子を溺愛するあまりに鳥を差し向けているんだと思いましたから。  かなり人間ドラマは優秀でして、特に女性が母親は離別で環境がどことなく似ている。  今ではよくあるパニックものには離婚(離別)がつきものというお手本で、  エンディングあたりにはちょっと感情移入してしまいました。   さてこの古き良き作品に目新しいところを探すのはあら探しになってしまいます。  爆発炎上シーンなどは違和感さえ感じるくらいこの時代にしては今風です。  私がこれは・・と思ったシーンは静と動のシーンです。  ほとんどの方が感心すると思われる(ジャングルジム)のシーンは静です。  そしてエンディングは地雷を踏むような静の恐怖。  動とは、電話ボックス襲撃と屋根裏の襲撃シーン。  でもやはり静の描写のほうがなぜか動かないのに動くであろう恐怖感があります。  「裏窓」でうまいなぁと思いましたが、この作品も予測させるシーンがたくさんあり、  落ち着いて観られる作品を作るんだなぁと感心しました。  さて・・気になるのは「ゾンビ」のエンディングのようなあやふやなオチですが・・    あそこでちょん切られると後のことまで考えて後味が悪い。  これを狙ったんでしょうねたぶん。考えながら納得。    あとカメラワークですがまだあまりたくさん観ていないのですが、  天井を抜いて上から撮る今では当たり前な手法、  同時代の他の映画と比べるとそれがいかにこの監督のものかがわかる。  それと地平線や水平線などとにかく線を真ん中に持ってくる。  どういう効果があるのかまだ疑問ですが面白い構図ではあります。  最後に気になって仕方がないのは登場人物よりも、  あのつがいの鳥ですね。  あれはいったいなんだったのでしょうか??  暴れもせずかわいいだけなのですが不幸を呼ぶ鳥にしか見えなかった。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-08-20 12:25:54)(良:1票)
200.  コクーン 《ネタバレ》 
 この手の作品はもう趣味の問題でしょう。  特に私は友好的な宇宙人ものが好きみたいで、  おまけにピーターパン症候群なところがあるので、  こういう老人たちが主役といっても現実逃避方ファンタジーに、  答えの出ない哲学を掛け合わされると無条件降伏(笑)してしまいます。  「未知との遭遇」老人編といってもいいラストは、  全く切り口が新しく面白くて見入ってしまいました。  異性人に誘われ(よく考えれば催眠術で惑わされた集団誘拐とも取れるが)  選ばれたというより自分らで選んで乗った船はまるで(ノアの箱舟)で、  危ない宗教団体のようなんですが・・私は乗船しそう(苦笑)  妻が死に身寄りのない老人が仲間とともに船に乗らない。  普通は孫のいる老人こそがこの世(という言い方をすれば哲学的なSFになるけど)に  いなくてはならないはずなんです。  地球で現存する人間がこの世とすれば、宇宙は永遠であり帰れないからあの世かもしれない。  そういう見方で見てゆけば老人たちの行動やセリフに意味があったり、  なかったりする(一時の感情)もので面白いものがある。  孫のいる老人が釣りをしながら孫に別れを言うこのあたりもうまいし、  みんなに別れを告げる地球に残るひとりぼっちの老人も味わい深い。  初めのほうで若返る老人たちにラストは読め、  そんな年になってもういいんじゃあないかと思っていたし、  自然に逆らうようなことはしないほうがいいと観ていたんですが、  それは建前かもしれないのです。  もし自分が今80歳ならどうでしょうか?  90歳なら?目の前で奇跡が起きて永遠の命を手に入れられるのなら?  それはその年にならないとわからないだろうと登場人物のセリフの違いで考えます。  観る人の家庭環境や年にも左右されますが、  色んな考え方が用意されているのでどれも否定はできないのです。  集団心理というか、何人かが賛同すれば船はいっぱいになるのです。  だから逆に仲間がいなくなっても地球に残る老人に涙しました。  
[DVD(字幕)] 7点(2005-08-20 12:20:13)
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