201. アダルト♂スクール
こんなにも心に響かない作品は珍しい。コメディの割りにあまり笑えるシーンも無かった。それでも見終わった後に何となく面白かったな、と思うのは登場人物がとにかく本音丸出しで行動している下品なまでのバカ正直さ。建前やキレイ事にうんざりしている時はおすすめの映画かも。 6点(2004-12-08 10:29:34) |
202. この森で、天使はバスを降りた
《ネタバレ》 とても綺麗ないい話だとは思うけど、それ以上に閉鎖された田舎町の、変化に対する恐怖感と見えない暴力が恐ろしくて仕方が無い。何だか過去を乗り越えようという努力はムダだ、と言われているような感じで欝になった。死んでから聖人扱いするなら生きてるうちに優しくしたれや、という素朴な疑問は、実はいつの時代にもどこの国にもある永遠のテーマかもしれない。 6点(2004-05-23 01:27:50)(良:1票) |
203. インサイダー
確かに男たちの信念のような熱いものは伝わった。でもジャーナリストとしてはどうなのか。問題にすべきはトップの発言と隠蔽された事実の違いではなく、子供でも体に悪いと常識的に知ってるタバコに対し、体に害は無いと平気でトップが公的に発言し、それが事実としてとりあえず認識される社会のゆがみ、とかではないのか。この映画が伝えたいのはそういうことでないというのは承知してますが、とにかく釈然としなかった。 6点(2004-05-13 01:15:21) |
204. パリ、テキサス
《ネタバレ》 心に大きな傷を持つ鬱病患者が、自分を癒すために他人の人生をひっかきまわす不愉快な話。傷の原因は自分たちが自己に執着しすぎたために起こった悲劇なのに、何も反省が無い。最期は自己満足の表情で終わり。ふざけんな。学校からの車道をはさんだ帰り道は非常に良かったけど、帳消しになるほどイヤなラスト。 6点(2004-03-29 02:30:55)(良:1票) |
205. ギャングスター・ナンバー1
若き日と現在が変わりすぎてて不自然。他の役者は変わって無いだけに、余計変に感じた。ポール・ベタニーのブチ切れっぷりは素晴らしいけれど、作品内の世界もせまいし、中途半端な印象が残った。 6点(2004-03-21 23:18:04) |
206. 地下鉄のザジ
ジャンルや年齢を問わず、これほど女性を素敵に描く監督はそういない。ザジのこまっしゃくれた感じといい、クールな割りに一切ツッコミをしない美しい叔母といい、見事に生きている。しかし残念なことに、コメディのセンスはあまり無い監督だと思う。さんざんドタバタした後に笑った記憶と言えば、マイペースな叔母さんと炎のジャグラー白クマくらい。 6点(2004-03-21 22:49:42) |
207. プラトーン
悪くないとしか言いようが無い、ほどほどの映画。想像を裏切るような展開も特に無く、いかにも常識に溢れたビジネスマン的な性格の監督だな、という感じ。「このシーンを見せたい」という気持ちが強すぎて、ややあざとく感じられるのが難。戦争の皮をかぶった社会人一年生物語。 6点(2004-03-21 20:33:01) |
208. ベニスに死す
岩谷テンホー的ヒゲオヤジの、かなわぬ老いらくの恋。とにかく受け付けなかった。相手が美少年だろうと美少女だろうと構わないのですが、セリフも少なく、地味な行動と音楽と映像美で魅せる形は非常に苦痛でした。そもそも美の追求という哲学的な考えにピンと来なかった時点でこの映画には向いてなかった。 6点(2004-03-17 01:43:07) |
209. 天国から来たチャンピオン
《ネタバレ》 とにかく雑。いろんな行動の後始末が気になって仕方が無い。70年代映画のもつ空気やテンポの良さは好きですが、そこまで絶賛されるほどではないな、と。ラストが友情ではなく恋で終わったところが、ものすごく胡散臭くてイヤでした。 6点(2004-03-14 23:39:07) |
210. ブルーベルベット
日常の中に突如顔を出す非日常。そこに発生する不安と緊張。吉田戦車の漫画はそれを笑いにしてますが、これはサスペンス。でもサスペンスにしては空気が緩慢。疲れる。監督のイメージからもっと破綻した物語を想像してましたが、意外と綺麗にまとまってました。 6点(2004-03-11 18:31:05) |
211. マルホランド・ドライブ
《ネタバレ》 現実に絶望した女の、自殺間際の妄想だろうか。全部理解するのはあまりに難しい。 6点(2004-03-03 01:40:47) |
212. ボーン・アイデンティティー
前半の盛り上がりに比べてどんどん尻すぼんでいった印象。俳優たちが良かっただけに残念。特にヒロインの使い方が中途半端。早朝のパリのシーンは、張り詰めた寒さが伝わってきた名シーンだと思うけど。 6点(2004-03-03 01:38:52) |
213. レナードの朝
《ネタバレ》 このエピソードをわざわざ映画化しようとした動機が分からない。一度与えた希望を奪い絶望に叩き落すという厳しい現実。「アルジャーノンに花束を」にとても近いと思った。とても印象深かったのは、患者の気持ちを理解して投薬したはずなのに、目覚めた後の患者の気持ちに困惑する医者のジレンマ。それにしてもロビン・ウイリアムスの笑顔は反則だと文句言いたいほど良い笑顔だ。 6点(2004-03-03 01:35:26) |
214. ライトスタッフ
男のプライド、夢、美学、優しさがあふれた映画。もうちょっと短かったらもっと良かったのに。 6点(2004-02-23 00:57:03) |
215. 恋におちたシェイクスピア
シェイクスピアについてあまり知らなかったのですが、それなりに楽しめました。しかし、主演男優は他にいなかったのでしょうか。勢いだけで大雑把な感じ。もうちょっと繊細なイメージが欲しかったです。実際のシェークスピアは素顔があまり知られてない謎の多い人物ということをもっと利用して、独自のシェークスピア像を作ればいいのに、と。あれでは恋する男を表すための人形でしかない。 6点(2004-02-16 23:04:31) |
216. ゴスフォード・パーク
ミステリー好きの人が期待して見たら、かなり裏切られます。群像劇は好きな方なのですが、これは登場人物も多いし関係もややこしい。きつかった。人に使われる側の本音と建前、使う側の貴族の滑稽さ、人間関係の機微などはこれでもかと言うほど見られました。 6点(2004-02-14 14:03:48) |
217. ミスティック・リバー
釈然としない映画。理不尽や不平等が確かにこの世にはあり、それを受け入れるのが大人ということなのだろう。お金出してわざわざ現実のイヤな部分を確認しに行ってしまった。鑑賞後の気分は良くないが、話はよくできてたので見て損は無い。いかにも日曜洋画劇場に出そうな感じ。 6点(2004-01-22 00:39:37) |
218. ナック
物事を深く考えない楽しさというか、表面に極めて特化した不思議な映画。こういうのをおしゃれというのかもしれないが、とにかく鼻につく。堤幸彦監督が一番好きな映画らしいが、何となく通じるものがあるかな、と。つまらないこともないけど、二度と見たくない。 5点(2005-03-03 00:55:04) |
219. ラリー・フリント
何かこう、誰が見ても分かる社会における行動をつぶさに追っただけという感じでつくりが薄い気がした。ポルノ業界にいる息子達に対する親の反応とか色々あるだろうに。映画よりよっぽど面白い人生を送った人って、逆に映画にしづらいんじゃないかと思った。 5点(2004-05-23 02:01:10) |
220. マン・オン・ザ・ムーン
感性が鋭すぎて周りがついていけず、いつのまにか一人ぼっちになってしまう孤独感は結構出てた。でも親を出した割には芸事に反対っぽかった父親がいつのまにか折れてるし、エピソードはゼロ。ラリー・フリントでも思ったことだけど、社会での出来事が面白いと、それをただ追うだけになってしまい、感情的に薄っぺらくなってしまう。フィリピンでの自虐的な笑い等良いシーンもポツンポツンとあるものの全体的に中途半端。 5点(2004-04-07 17:26:25) |