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黒猫クックさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 791
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自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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201.  スターシップ・トゥルーパーズ2 《ネタバレ》 
面白くなかったな。  DVDはコントラストが低いと調整しないで暗いまま観ちゃう人が多いのに、なんでそこを工夫して作らないかな。暗部にビットレートを割きましたって言ったってわかんない人はただ暗いとしか感じないし、DVD自体が調整しないとちゃんとみられない不完全なものって言うのがそもそも周知徹底してないし。そういうこの映画と関係ないところでさらに品質落としてどうすんだろ。  それから、実は連邦が作った兵員募集ビデオでしたみたいなオチ?実在の英雄なのか連邦のフィクションなのか中途半端でユーモアになってない。まぁテレビシリーズに向けた番宣テレビムービー的な位置づけなんだと思うんだけど、ヒット映画みたいなくくりで売るのはどうにかならなかったのだろうか。  そういう物なのかと思ってボックス買いして凄く腹が立った。
[DVD(字幕なし「原語」)] 3点(2009-07-26 18:29:09)
202.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 《ネタバレ》 
うん、10っ点。これは面白いもん。 テレビ版から観ていて、アホかと思うくらい中身がないけど器は大きく大変しっかりしているこの話にいつか中身を入れてやればいいのに。と思っていたら軽やかにやってくれました。  これまではどうもえげつないやり口で物語を支離滅裂にパラレルで展開していったあげくちゃんと完結してない(というかどうも収束へのプロットそのものを考えていない)という状態には閉口した。  今回ちゃんとした客が求めてるものを理解したのか新版では急に作りがプロっぽい。 これまでの、異常者のような大人が異常な大人になり始めた子供と傷をなめあう様は、グロテスクな戦闘描写と相まってサブカルチャー的なおもしろさを爆発させていた。とはいえひたすら見た人の未成熟さにつけ込む。観てる子供をキャラの台詞や攻撃性に共感させるだけでなく、空設定を理解している気にさせて引き込む技を繰り返して、中毒症状を起こさせる技術でしかない作りにはかなりイライラさせられた。  今作ではちゃんとした「話」としてちゃんと「造り」にきてる。嘘くさい狂ったような気持ちの悪さはちゃんと考え直されている。人の気持ち悪さは理由付けがあるPTSDのようなものに置き換えられて、世界観の嘘くさい気持ち悪さは妙なリアリティを造って抜けられなさという絶望感をきちんと造ってきている。これにより嘘くさい人間描写に煩わされずストーリーに集中できる。  相当練り込んであり、同じロボットアニメでも戦争中の口げんかでそうかもと思わせる技法に頼り切りのガンダムとは明らかにジャンルが違う。比べたら失礼か。出発点はほとんど同じだったはずだけど、「作品」であることを捨てて関係者を食わせ続ける道から外れないという責任を選んでいるガンダム業に対し、エヴァンゲリオンは映画という媒体で作品という形で自己完結することができそうだ。  でも一つ気になるのは性描写というかサービスカット。ものすごい勢いでパンツや胸がバンバン出てくるんだけど、子供が観るのは良くないような気がする。大人が観る分には全然かまわないしもっとやっていただいてもかまわない様な気もする。でも子供の裸は微妙に罪悪感のようなものもあったりする。
[映画館(邦画)] 10点(2009-07-20 04:04:24)(良:1票)
203.  ピンポン 《ネタバレ》 
原作を絵的に再現するタイプの映画どうも苦手。 特に本作のように、原作を読んでしまっているものだとキャラクタ設定を上手に使った新作のような形でないと厳しく感じる。感情移入がしづらいからだ。  この映画が初見であれば結構楽しめるかもしれないが、原作を読んでしまっている場合は仮にハリウッドの金のかかった脚本でもきつい。 いかにコスプレ大会にならないかということを作り込んでくれないとしらけてしまう。  実写ではないが、そういう意味ではジブリ作品や押井作品はキャラ設定や世界観を作り手の味わいでうまく再構築してくるあたりのうまさには脱帽だ。そういう方向で判断すると、本作は原作ファン向け映像化という感じがよくも悪くも原作ものの昔気質なスタンダードという感じか。
[地上波(邦画)] 6点(2009-07-07 00:55:23)
204.  ロスト・イン・トランスレーション 《ネタバレ》 
昔、ひょんなことからとある地方で東南アジアの外国人ばかりが住むコミュニティの中に1週間ほどおじゃましたことがある。 そこでは英語がコミュニケーションの最後の砦で、日本語がまず通じない。かといって彼らの中に英語で意思疎通が出来る人が多いわけではなく、母国語しか使わない方と取り残されると非常に心細かったのを思い出す。  とても日本人には関わりのないような現地まんまのレストランで、とても都内の他国籍料理店では出てこないような料理を食べ、日本人が行かないような飲み屋で歓迎を受けた。 ただでさえ遠い地方都市に来ていて、日本とは思えないような風景の中にいると、とにかくこのままで良いのかということや、疎外感のようなものが溢れてくる。こういうことは環境に誘導されたまやかしの感情であると言うことははじめから分かっていてさえ襲いかかってくる。  そういう所をうまあく練り上げていて、引き込まれてしまった。 何の解決にもならないけど、真剣にふざけてないと潰れてしまいかねないカラオケに逃げるシーンなど、妙な生々しさがたまらない。 礼儀の違いや、慣習の違いが異国情緒を引き出すためにデフォルメされすぎていないぎりぎりの所を上手に作ってるのも秀逸だった。これ以上リアルにしても金が掛かるだけでおそらく外国人には区別がつかない。  台詞も簡潔で、どこの国の人が見てもテーマが分かるようになっていることや、アメリカ映画が得意とする「余韻や切なさ」と言う部分がラストシーンで上手く働いていてこの情緒は日本製には作り出せない雰囲気だな。と、脱帽。 とにかくこの映画のよその国のレビューを見ると思い知らされるのは、わびさびや情緒というものがアメリカ人に遙かに理解されていると言うこと。大昔のこの国にはそういうアンテナはあったのかも知れないけど、はっきりと感受性に差がついているようにさえ読める。  逆に我々普通の日本人が持つ、アメリカに対する想像のズレはこの映画の日本描写とは比べられないほど大きいと思う。もし一人で仕事や趣味などというバックグラウンドもなくポンと他国に行ったら、この映画以上に「いろいろな違い」にうろたえる人は多いと思う。私もそういう一人だ。  それから、何の根拠もなくアメリカ人を見下しているひと、なんだろかと思う。
[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2009-07-05 18:33:06)
205.  トランスフォーマー/リベンジ 《ネタバレ》 
大変面白かった。  今作のCGのレベルはびっくりするほどの高さ。音響と相まって実在感がものすごい。前作に少し残っていたモーションの軽さが主要なシーンではほとんど無く、重量感やモーションの不自然さが解消されて本物っぽさが段違いにあがっている。特別なシーンを特別な技術と特別な人材で丹念に作り上げた一品であろうことが想像できるから何となくグッとくる。  それとストーリーの良さもあるんじゃないかと思う。なんだめちゃくちゃじゃんかという面も確かにあるけど、あきらめないとかそういう台詞とキャラの行動がきちんと表現されているあたりが良いし、破壊可能な存在を破壊可能な立場で破壊者から守るという道徳観もやはりアメリカ的で良い。この辺はアメリカ像を勝手な解釈せずに見習った方が良い部分だと思う。 人間の武装と機械の生身がちゃんと勝負になっているっていう戦闘シーンもあれはアレで非常に良い。  それからIMAX版を観た。予想に反してちゃんと凄い。 スクリーンの大きさは普通の大型だったし(しかもビスタじゃないだろうか)、シートの傾斜もイマイチで頭が画面にかぶるなどの大問題もあったけど、IMAX撮影シーンの解像度と残像感のなさは特筆ものでソース自体の良さが十分に伝わる。通常のホールでは動きが追えないんじゃないかと思うような高速格闘で、前作のようなどんな映画館でも放映できるようにするためのスローモーションなどという甘さがない。  2009年6月現在、通常公開されているIMAXはどちらかというとその簡易版という印象が強いがBDのようなもので、同じような値段で同一タイトルが出ていればわざわざDVDを買う意味が消滅する様なもの。同じタイトルがIMAX上映されていれば通常放映は選ばない。  今回のIMAX劇場スタートがきっかけで、他館がさらにちゃんとしたIMAXを導入を検討してくれたらなぁ・・・などと思う。ただ、既存劇場の改修で導入するハードルの高さというのを感じた。そういう意味では109シネマズはがんばっているのかなとも思う(誇大広告ではある)。他館もいきなりフルスペックではなくとも徐々に高度な設備をしていってどこのIMAXがどこより凄いというような話題が普通になっていけばいいと思う。切に思う。今不備があるからといって、その批難で未来のIMAXの灯が消えるというのが最悪の展開だ。
[映画館(字幕)] 8点(2009-06-26 13:50:59)
206.  ターミネーター4 《ネタバレ》 
大変ストレス解消になる映画だった。 映像のすさまじさはハンパではなく、いやぁこれこそアクション映画という出来。 CGも各シーンで作画、モーションとも安定していてCGの良さが引き出されていた。下手なスタントでやるモッチャリ感はどうやっても抜けないから、CGであるというのは大成功でしょう。  前半の筋はいろいろな予感をさせるけど、ラストの次回作への引き延ばし工作のせいで後半のどきどき感が台無しになってしまった。ラスト数分でキャラの立ち位置を変えたのは残念きわまりなく、ジョナサンノーランとは思えない折れ方が不満。  こういう終わり方をしてしまえることを一度見せてしまうと、ほとんどの人は「あ、こりゃ駄作作って打ち切られるまで有名監督たらい回しで一生続くな」的ないやな予感をさせてしまうと思う。  とりあえず高品質に作っておいて、原作者の手から完全に離れてしまった前作をうまく無かったことにした。いわゆる「ターミネーター産業」というものの手応えというのをつかんだっぽい。いいのか悪いのかわからないけど、終わり(オチ)のない主人公武勇伝がずーっと見られるんだろうなぁなんて思ったりもする。 ただ、何作もこのクオリティで作り続けられるんだろうか。完全に続編ビジネス化してしまっただけに大好きな映画がこういう風な方向に行ってしまったのは残念でならない。  それから、テレビで宣伝がネタバラシしすぎ。広告屋、馬鹿なのかお前らは。
[映画館(字幕)] 7点(2009-06-14 01:06:49)(良:1票)
207.  ノーカントリー 《ネタバレ》 
そこそこ面白かったけど、なんだか最後までよくわからなかった。 恐ろしさ、という味わいはものすごかったんだけど、それがおもしろさではないような気がして結局この映画のツボがどこなのかわからないまま終わってしまった。  見終わった後も、結局何が主題なのか全くわからず調べまくってしまった。こういうことは滅多にしないんだけど、アメリカでの評価の異常な高さを考えると単純に私がわかっていないだけなのではないかという風に感じたからだ。  よく見かけるのは現代の象徴であるとか、アメリカの風刺であるとか言う文章だが、当のアメリカ人がそういう風に全く感じていないようでやっぱりなぁ・・・という感じ。多くの人に行き過ぎたフィクションであることには変わりないようだ。 どうも日本人はヒット映画が極端な話だと現代アメリカの象徴にしたがるような気がする。  それからNo country for old menというのは、イェイツの「ビザンチウムへの船出」という詩の冒頭からの引用だそう。もしかしてアメリカ人は義務教育で深いところまで解っているのかも。 私は知ってなおさっぱりわからない。けっしてたどり着くことができない理想郷やあの世というのは、若さと永遠にあふれ老人の居場所ではなく、生きておいていく人間はそれに近づきながら遠ざかることへの永遠のジレンマ、という詩なのか、よくわからない。  そうであるとすれば、この詩の国と作中の「常識的な片田舎であるはずが突発的に暴力にあふれた辺境」となった自分の郷、きちんと生きてこなかった人間にはどちらにもいられないのではないか、と言う主題だったのか。 ちょっとまともに見えない登場人物たちすべてが見事に皆(生死は別としていろんな意味で)いなくなるのは、いかにも学術的に作り込んでます感がビンビン伝わってきてものすごい置いてけぼり感だった。  でもよくよく考えればアカデミー賞の本旨からすると、これ以上ないくらいアカデミックだし受賞もごく自然なことだったのかなとも思う。 映画本編ではよくわからなかったことも、いろいろと調べると次々といろいろ解って、それでも解らないことだらけで調べたことを元にいつまでもアメリカ人のレビューを読みふけるとまだまだ発見がありそうな予感がする。  なるほど、大変に良い映画だ。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-06-01 23:10:11)
208.  シン・シティ
思った以上にだいぶ面白かったと思う。 ストーリーがちゃんとしていたからこういう絵でもちゃんと面白かったんではないかと。  小説じゃなくて映画だからこそ、客の想像力やイメージ力に頼らずに画で直球勝負するというのは非常に効果的だったと思う。こういう絵作りで失敗している映画はたくさんあるが、もくろみが成功している映画ってのは本当に数えるほどなんじゃなかろうか。  全編で統一性もある、それでいて拒絶感が表れない独自の画調は固めるまでに相当な試行錯誤とそれまでの確認という作業をいやと言うほど繰り返したのではないかと思う。でないとここまでのものは作れないと思う。  絵と荒々しいストーリーがマッチして、入り込んだが最後集中が途切れることなく楽しい時間を十二分に過ごすことができた。 
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-06-01 22:12:28)
209.  ロード・キラー 《ネタバレ》 
意外と面白くて、そこにウケた。 もうふざけてるとしか思えない題名と番組予告がいかにもテレビ東京していて好印象だった。  いかにも激突とかぶっている筋がパチモンっぽくてこういうのは大好きだ。 ちっともオマージュっぽくないんだよなぁ、この匙加減が絶妙。さすがテレ東のチョイスであった。 どっから拾ってくるのやら。  こんな感じにもかかわらず最後まで息が抜けないから笑ってしまう。 2000年代の技術で80年代を再現したような、いい雰囲気。
[地上波(吹替)] 7点(2009-05-17 16:22:58)
210.  スーパーサイズ・ミー 《ネタバレ》 
実験というより、一つの方法による実証っていう感じがするけどがかなり引き込まれた。 そもそも有名ファーストフード店の栄養成分て公表されているので、結末に向かっていくに従い誰もが言いたかったことを代弁していくことになっている感じ。  栄養成分を見れば、肥満の原因が内容ではなく量にあるということがわかるのだが、そういうことをすっ飛ばして食べ物を買ってしまうことはよくあり、意外と批難的でもないように感じてくる。カロリーの想定が大きすぎる、とにかく3食食べ続ける、運動しないなど、なにを証明したいのかよくわからないところが、これが逆に一方的にマックを否定しようとしていないという態度表明にも思える。  この映画を観て、アメリカ人が皆大げさで極端で頭がよくないというイメージ通りであったという感想を持つ人も多いかと思うが、実際はこんなに極端で大げさな人間を演じるアメリカ人はアカデミー賞のドキュメンタリー部門にノミネートしてしまうほどまれであり、事実ではない。  裁判を起こした肥満の姉妹であっても、一方的にマクドナルドに責任をかぶせて裁判まで起こしたあげく国際的に知られ、ドキュメンタリー映画まで作られてしまう例はごくまれであることは考えなくてもすぐわかる。  この映画の終盤でも何となく表現されているように、ファーストフードが毒物を売っているわけではなく「便利なものの食い過ぎがいけないんだろ」ということと、それがわからない一部の人間にも「簡単に過剰供給してしまう態度」が問題である。このことは現地人に日本人以上に繊細にレビューされている。  イメージや敵意が先行した結果としてこの映画の結論的な部分を誤って受け止めてしまわないように気をつけたい。そういえば日本的健康愛好者的視点も気分の良いものではないように思うが、アメリカに茶化されないのは日本の存在感の低さだろうか。キャッチーなくらい気持ち悪いのに。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-05-10 16:19:19)(良:1票)
211.  マシニスト 《ネタバレ》 
面白かった。 5,60年代の映画を意識したような雰囲気作りが昔気質のサスペンスをうまく作っていたように思う。 派手に伏線を張って最後の5分で回収するような作りではなく、最初から虚実入り交じっていてどう収束するかという直球勝負の映画だった。  クリスチャンベールの激痩せに話題がいっているようだが、相当に練られている一本であると思う。  一見幻想や幻覚という、サイコサスペンスもののように作られているが、実は主人公が全く寝ていないのではなく「居眠りをしている(ことに本人が全く気づいていない)」というところがよりリアルで秀逸ではないか。 本編で起きる事件すべてが居眠りをしているときみている夢で、罪悪感とその疲労が作り出した願望であったというプロットはよく考えられている。一見夢オチな訳だが、それまでの筋をなかったことにして見かけ上のどんでん返し感を出す手法として、手を変え品を変え使われる最悪の手法と同じ材料を使っている。しかし実際は夢を使ったオチであるが、夢オチとは明らかに違うという技法は幻覚や精神障害で物語を作るよりもかなり難易度が高いと思うしかなり挑戦的ともいえそう。  DVDのおまけに入っている削除シーンだけでも話が変わってくるが、全く筋も雰囲気も違う映画を何本も作れるような、切り貼りでいくらでも構成できるよう脚本に分岐があるように感じた。 確かに没シーンで作られるような筋の映画はよく12チャンの昼とか夜にやってる。 その分岐の中で最良のものが選ばれているんだと思う。  それから台詞やメモにも役割があるようなので、字幕より吹き替えの方がいい。 肝心なときに関係ない文字を読んでいると上の空になって雰囲気が元の作品からかなり離れてしまうと思う。 吹き替えの方が集中でき、雰囲気に大差は出ないのではないかとも思う。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-05-10 03:00:28)
212.  閉ざされた森 《ネタバレ》 
面白い。 人物同士のやりとりがスピーディで結構会話劇としても優秀な部類じゃないかと思う。 人物がわかりにくい場合は一時停止してメモをとればいいと思う。10秒の停止でテンポが止まることより90分わからないままよりずっといい。 人物が多いからと放り投げては、せっかく結構手の込んだ映画を作ってくれた人も無念に思うだろう。 それからそういうときは字幕ではなく吹き替えで見るのもおすすめ。 文字を読んでいたら顔が見えないので、おそらく字幕で鑑賞することが多いとこの映画だけではなく、日本で有名でない役者はどの映画でも全く顔を覚えられていないと思う。  オチはどうかと思うほどへ?っていう感じなので、普通に驚いた。くると思っていないコースに全く想定していない速度で球がきたっていう状態。 ユージュアルサスペクツ的な手法が技法として固定してきたのかも。素直に楽しめた。
[映画館(吹替)] 7点(2009-05-10 00:42:30)
213.  パッチギ! 《ネタバレ》 
映画自体は大変楽しかったと思う。フォーククルセダーズのヒット曲は好きだからずる賢い使い方には「なんて汚いやり口だ、最低な野郎だ。良くやった」と妙に素直に感心してしまった。 内容自体が楽しめて色々な思いがあるんだな、とちょっと良い気分にさせてくれるのは良い。  でも終始違和感を感じてしまうのは、住んでいる、というだけでここまでやって良いという境界線を軽く超えているような気がするのだけれど、余所の国の人から見たら主張の意味がよく分からないけどなんか感動した、という評価になるのだろうか。   主張に関してはどうしても受け入れることができないというか、なんかおかしい様な気がする。普段この手の話題のことはどうでも良いので特に考えないが、そのせいで何がおかしいかというような具体的なことは何ともいえない。  どういう理由があって、どういう権利があるとよその国でこんなに意味不明な主張がまかり通るのだろうか。日本以外でこういうことすると逮捕されたり下手すると撃たれないか?映画の技法で鑑賞中全然そういうことに気が行かない。そういう意味だとすごい技量だ。でも物語としては毒だと思う。  結局良い気分は長く続かない。
[ビデオ(邦画)] 4点(2009-05-01 13:32:46)
214.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 
イーストウッドの、いつものマジモード文芸調の映画なのに何かこうわかりやすさが押し出されている作品だった。  前半のジョーク混じりの説明的な展開は速くて心地よく、本当によく練られていると言う感覚。 晩年余生を静かに送りたい近所のおじいさんが、ダーティハリーの台詞に似たしゃべり方でドスをきかせるセンスはすごく面白い。  さて後半、取り返しのつかない事件が起こるが結末で本当に感動してしまった。 だけど、泣けるとか涙が出るとかそう言う感覚ではなく気持ちが大きく動くと言う意味でものすごい感動だった。こういう結末で本当に感動できる安心の本物の映画職人だとおもう。  イーストウッドは44マグナムをぶっ放して、正義の味方を演じるのが得意という評価が日本に定着しているのは、映画会社の思惑なんだろう。どういう訳か、日本ではイメージが変形して固定してしまった。あげく21世紀に永遠の大根役者として評価され続けていると言うのが面白い。  イーストウッドはいつだって本気で映画を作り続けている。本気で文芸作品を撮ったかと思うと、全くの同時期に本気で固定ファン専用プロモーション刑事映画を撮る。センチメンタルアドベンチャーとファイヤーフォックスが同年であったり、バードとダーティハリー5が同年であったりする。イーストウッドが文芸調なのはほんの最近だと思ったら大違いで、愛のそよ風とダーティハリー2も同年。この人ははじめから文芸調とファン向けアクションを併走している。  この映画は(というか全部そうだけど)一切情報を入れないで観た方が良い。 宣伝番組や雑誌特集で中盤の流れを知ってしまうとせっかく脚本家が用意した驚きを得ることができず感動のしどころが一つ消滅する。 メディアの姿勢は懸命に作った脚本家に失礼だと思わないのかちょっと疑問だ。
[映画館(字幕)] 10点(2009-04-30 01:29:11)
215.  ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女
原作ものの悪いところを最大限に引き出してしまっている。 読んでいないが、あまりにも雰囲気が継ぎ接ぎで単なる映像化の一例になってしまった感じだ。 一巻でファンが悶えるポイントを、らしい映像化でつなげていったという感じではないかと思う。 おそらく中終盤が持つだろう原作の中核的な色ではなく、80年代風ファンタジー映画という個性でまとめられているのは疑問だった。 もしこの雰囲気が原作の雰囲気であればそれは原作が原作ものを売りにしているファンタジー映画に劣る可能性があるがそうではないと思う。  原作ものは、原作があるからベースの話はしっかりしているはず。という誤解を上手に使わなくちゃいけないと思う。 指輪物語でさえ序盤のフワフワ感から中盤以降後半に進むに従って急速に固まっていく感じ。  指輪物語が映画化されるとき、最終盤の味わいを基準に序盤の雰囲気を入れ替えて、開始からラストまで一貫した物語がどっしりと据わるというところに文字通り「重さ」があった。 正直、通常のシリーズものでは作ごとに同一のスタッフでも雰囲気や話作りが異なるのが普通。 だけど、ファンタジーものはそうはいかない。締まった雰囲気と筋の通り具合が一番重要だから。  指輪物語は原作ものがすでにして完成品であるという誤解をこの上なく上手に利用して、原作愛読者でさえ完全に映画化されたと一瞬でもそう思ってしまう筋を作って見せた。 原作で一番深く没入する、終盤の下りのあの雰囲気で全編をリフォームし、序盤からラストまでぶれずに紛れもなく指輪物語であるという認識を与えていた。  こういう良い作り方がすでに存在するにもかかわらず、素直にパクらずビジュアルに振った作りをやってしまったのが残念。そのビジュアルも、明らかに金がかかってないシーンが混ざっているせいでただの暇つぶしにもってこいのそこそこ面白い映画になってしまった。ファンタジーものの金字塔のはずなのに・・・。  とはいえ、ただの映画であれば、そうつまらないものではないからこれはこれで良いのかなと思う。 かわいそうなのはやはり、原作を擦りきれるまで読んでいる愛読者だ。 愛読書がこれじゃなくて良かった。
[DVD(吹替)] 6点(2009-04-26 19:50:11)
216.  リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い 《ネタバレ》 
意外と面白くない。 発想は面白い。原作があって、これがそう言うちゃんとしたおもしろさを狙ってヒットしているんじゃないかと思う。 で、そうだとしてもなんでちゃんと作られなかったんだろうか。  ぱっと見それなりに金が掛かっているのに、ちゃんとしていない。 別に映画なんだから大人が子供っぽい話を観るのも全然楽しいことだと思う。 それがうまく良い方向に行くこともあるから話をうまく練りきっていないのは仕方ないとしても、アクションやキャラ設定も含めた登場人物の見せ方が変。 そう言う変さが決定的にCGの悪さで隠されている。CGの質感がもの凄く駄目。お金を掛けたモーションが手書きアニメのような雰囲気で浮きっぱなし。同じ労力でわざわざ不自然な映像を作ってしまったという感じ。 なんでだろう、アメコミのようなカット割りをCGで実現、というのを直球ど真ん中でやろうとしたんだろうか。 現実にない大げさな動きを独特の様式で表現するという手法を、勘違いしちゃったっぽい。  実際の所は分からないけど、何か映像がいろいろな事情が折り重なって駄目なモノになってしまったんじゃないかと邪推してみた。 しかし、この映画の出来があまり良くないことより、こういうCGが悪い方向に作られているモノが大げさにプロモーションされることによって、ハリウッドのCGは・・・とかCG臭いとかそう言う言われようで語られる事の方が問題ではないかと思う。 そうじゃなく、いろんな悪い不自然な部分があると最終的に絵が嘘くさい事になるけど、最終的な絵的嘘くささのために、悪さの素となる部分が隠れてしまうことが一番良くないと思う。 悪い部分も好意的に楽しんで観よう、と言うスイッチが絵の変さが気になりすぎてオフになってしまうからだ。
[DVD(吹替)] 5点(2009-04-26 07:23:52)
217.  ナチョ・リブレ/覆面の神様 《ネタバレ》 
割と面白かったと思う。 何も持たない人が、自分の中に僅かに残る憧れというか力というか、そう言うモノに何となく強く突き進んでしまうプロットは悪くないと思った。  登場人物らに疑念が無く、見ているこっちもあんなに綺麗なシスターがくっつくわけ無いじゃんと言う邪念を払ってみさせるバランスはなかなかにウマいんじゃなかろうか。 毎日がスッと過ぎていく人間には、この画面の中にすぎていく時間のゆっくりさにはなんというか憧れのような感覚が沸くのではないかと思う。そういう見せ方も何となくいいなぁって思った。  最後の決戦なんかも、素直に応援できた。何でだろう。 純粋な気持ちで見た方がどうやら面白いようだ。ジャックブラックが好きなので余計面白く観ることが出来た。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-04-25 19:33:20)(良:1票)
218.  レッドクリフ Part I 《ネタバレ》 
正直面白かった。 合戦シーンのボリュームも満足のいく尺だったし、ラブシーンとか入っていたので映画としても緩急ついていて○。 三国無双みたいな戦闘アクションなんてコーヒー吹きますよ。そのくせ迫力あってかなり○。   最小限に絞った武将の数で、きちんと物語が進行していくので感心した。 そもそも、実際の合戦で指揮官が一騎打ちなんかしてたわけがねえだろ。と、思いながらも楽しく読んだりみたりしてる多種多様な三国志もこういうバリエーションが増えて楽しいもの。  演技も正史も小説もマンガも、そんな訳ねえだろとつっこみながら楽しく読むもんです。三国志は。 正史だって文科省認可の英語の教科書みたいなものでしょう。確かに大筋で間違ったことは書いてないけど、現実のツールとしては嘘でしょう。 当時の現実なんて学者でもあんまり分からないのだから素直に楽しんだら2時間お得だと思う。
[地上波(吹替)] 7点(2009-04-19 23:56:45)
219.  東京ゾンビ
2005年であることを考えるとランドオブザデッドと絡めた番宣のような一品だったのかも。 単なるロメロ作品のオマージュとパロディなんだけど、意外と普通。もしかしたらイケるんじゃないのか?これ。と、思わせるところもあった。  うっかりテレビでやってたら不条理物らしい変な空気が受け入れられるかどうかなんじゃないかと。 原作もあるみたいだけど、それは良いや。そこまで面白くはない。
[地上波(邦画)] 4点(2009-04-19 20:12:16)
220.  LOVERS 《ネタバレ》 
テレ朝でやってたらとりあえず見とこうかなって感じ。 絵の豪華さは面白いけど、話も悪くないけど、なんか変。  余った時間をそれなりに楽しめる。そういう使い方を想定してるのかな。 意外とイケる。そういう感じでは。
[地上波(吹替)] 6点(2009-04-19 18:23:32)
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