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民朗さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1317
性別 男性
ホームページ http://minrou.seesaa.net/
年齢 36歳
メールアドレス baker221b@live.jp
自己紹介 全体的に甘めの評価になりがちです。
当然映画のジャンルによって評価にバラつきがあります。以下参考までに……。

評価が高くなりやすいジャンル:ミュージカル、B級アクション、ロマコメ、バカコメディ
評価が低くなりやすいジャンル:ミステリー、サスペンス、ラブロマンス

基本的に過激な映画が好きです。暴力的な意味でも、性描写的にも、人間性の描き方でも
どれだけ感動的な映画であっても尖った所が無い映画より、過激な表現がある映画の方を評価しています。

13.4.27(追記)……TOHOシネマズが6月1日から高校生料金を1,000円にするとのこと。
今は若い方が映画館に少ない状態なので大変素晴らしいと思います。
(日本の料金はそもそも海外に比べて高すぎる。価格も一律で決められているから劇場間の競合も生まれにくい)
でももうちょっとシネコン自体が上映する映画のラインナップを改めた方が良いのでは。
客が集まる邦画をバンバンかけるのは経営としては正しいけれど、いつか必ずしっぺ返しが来るのは判り切っていることなのに。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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221.  プロメテウス 《ネタバレ》 
ぶっちゃけ娯楽作品として評価するならば失格の作品だとは思います。結論を言いますと脇のキャラクターの描き方が杜撰です。序盤ではビクビクしてるのにエイリアンの巣にまで進んじゃう2人(最初に襲われる人たち)や、終盤で急に男気見せて特攻かます船長の行動に全く納得できない。また会社を第一に考える嫌味な女がいますが彼女も悪役としてキチンと育てない。あれだけ利己的な行動をしているのだから脱出用ポッドに潜んでたフェイスハガーに殺されるんだろうなあと思っているとそんなことも無くまさかの圧死。そこは『エイリアン2』のバークみたく観客に「自分のことだけ考えてそれみたことか」と思わせないとダメじゃないの?ただアンドロイドのデイヴィッドの行動に関して文句言っている方がかなりいらっしゃいますが、彼は結局社長の命令で行動してますから乗組員に不利な行動をしていても不思議じゃないと思いますよ。それからこの映画の素晴らしい所はリドリー・スコットらしく圧倒的な映像美を見せてくれる点とエイリアン1作目の様にエイリアンを単なるモンスターとして描いていない点にあると思いました。勿論『エイリアン』を監督したのはリドリー・スコット自身なので当たり前なのですが。様々な場所で指摘されている通り『エイリアン』のテーマは望まれない性行為・妊娠・出産であり、口から入り込んだり、人間の体に卵を産み付けたり、いちいち生まれたての赤子の様にヌメッているエイリアンは全てこれらのメタファーです。リドリー・スコット以外の監督のエイリアンシリーズはアクション路線のテイストが強くなりこのテーマが上手く機能しているとは言えなかった。今回のプロメテウスはショウ博士のエイリアンの妊娠から出産まで全て見せ切る。小さいポッドの中でエイリアンの胎児を摘出する場面は生まれるべきでなかった生命のおぞましさ、気味の悪さを執拗に見せ付けており実にエイリアン本来の持つテーマが活きていた様に思います。その逆に宣伝文句でも盛んに使われている人類の起源について、なぜ人間は生き、死んでいくのかというような実存的な問いについてはやや薄味に感じました。話としてはキューブリックの『2001年宇宙の旅』の様な話にしたかったのでしょうがモンスターパニック映画としてのアクが強すぎてどうも乗り切れませんでした。何はともあれ続編で本格的にエイリアンが暴れるシーンが見れそうで楽しみです。
[映画館(字幕)] 7点(2012-08-19 00:37:01)
222.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 
同じシーンを異なる視点から描き様々な情報を小出しにしていくという手法は「バンテージ・ポイント」を思い出させますが、結構ミステリーには良くある手法ですよね。本作もこの手法をふんだんに使ってはいるのですが特に桐島の正体は明らかにされず映画は終わる。桐島は単なる話を転がすマクガフィンに過ぎず、明らかになるのは日本の高校社会での明らかなヒエラルキー。何故か体育会系の部活が文化系の部活よりえばっていて、帰宅部にさえ小馬鹿にされる文化部。その中でも秘宝系の映画が大好きな映画部の前田達はヒエラルキーの最底辺に属している。前田はショートボブの美少女栗原と「鉄男」の上映で偶然一緒になりフラグが立った!(実際そんな訳無いのだが)と歓喜するが結局栗原は帰宅部のイケメンと付き合っていた。そして最後愛するロメロの「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」を夢想し栗原をゾンビに喰い殺させる、自分たちを馬鹿にしている体育会系の奴らもろとも。このシーンは前田の高校社会への憎しみが爆発するシーンとして非常に感動的でカタルシスを感じられる物となっていた。しかし結局それは夢想であり現実は何も変わらないのだ。非常にリアルな残酷なまでの現実、監督はそれを描きたかったのだろうか?体育会系の奴らにオタクが復讐する映画と言えば「ナーズの復讐」「アニマル・ハウス」を真っ先に連想するが、本作はそんな筋肉主義というか見た目主義な高校社会に文化部が復讐する話ではない。運動部は将来の展望が薄いのに努力を続ける素晴らしい存在として描いている。それは確かにそうかもしれないが、映画監督として映画部の彼らにもう少し救いを与えられなかったのか?単に夢想では無く現実として"ドラマ"を展開して欲しかったように思います。私も学生時代は吹奏楽部として文化部に属しており何となーく小馬鹿にされていた部分がありますのでここは文化部が救われる瞬間を少しでも欲しかった。吹奏楽部の部長も可哀そうだったなあ。
[映画館(邦画)] 7点(2012-08-16 07:32:13)(良:2票)
223.  おおかみこどもの雨と雪 《ネタバレ》 
細田監督の前作「サマーウォーズ」でも感じたことですがアニメーションとは思えない程の緻密な作画には本当に驚かされます。いや2次元の絵であることは理解しているのですが一瞬実写を見ているような気分にさせられるというか、とにかく凄い。物語も良かった。母親の苦労して苦労して育ててきた過程を丁寧に描いているので如何に母として子どもの成長を願っているかが良く分かる。お転婆でしょっちゅうオオカミになっていた雪が成長するにしたがって女らしく変わろうとする、逆に内向的だった雨が野性に目覚め男らしく成長し森を守る主になるという展開はキャラクターの属性がそっくり入れ替わったようで面白かった。それから別に良いのですが、ほんとに監督はトトロが大好きなんでしょうね。ボロ屋ではしゃぎまわる雪が完全にメイちゃんでしたね。しかも背景も明らかにトトロともののけ姫から影響を受けている感じ。
[映画館(邦画)] 7点(2012-08-04 21:55:25)(良:1票)
224.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 
前作の「ダークナイト」は暗闇の中で生きる正義を描いた傑作だった。ゴッサムの人々は暗黒の中にデントという一筋の希望を見出し、その代わりにバットマンは悪の象徴として生きることとなった。全ての悪を背負ったバットマンの姿は尊いものだろう。しかしちょっと考えてみる、それってゴッサムの人々に真実を語らず欺いていることになるのではないか?真実を知っているのはバットマン本人と警察のゴードン本部長とその息子だけ、つまり権力者側だ。「それっておかしいんじゃないの?市民には全てを知る権利があるんじゃないの?」という権力への怒りを描いたのが本作「ダークナイト ライジング」だったと感じた。本作は明らかに昨年から世界各地で起こった「Occupy Wall Street運動」を下敷きにしていると思われる。何故かと言うと前作は監督も言っている通りシカゴがゴッサムのモデルだったらしいが、本作はブルックリンの様な下町が出てくるし、沿岸部にある街という設定になっているし、証券取引所を襲撃するシーンまである。これらの描写は嫌でも(ウォール街のある)ニューヨークを彷彿とさせる。そしてヴィランのべインはゴッサムを取り戻せと人々に呼びかけるし、べインの手下は普段肉体労働を強いられているブルーカラーの人達だ。富裕層による富の独占、国家の政治への不信は世界中で起こっている現象だ。それでも真実を隠し街を守るバットマンが正義と言えるのかと観客に訴える。そんな問いに対してラストは実に上手く話しを纏めていたと思う。最早バットマンが正義の象徴として永遠の存在になるしかその解決法は無かっただろうから。他に特に素晴らしかったのはべインを演じたトム・ハーディー、圧倒的質量でバットマンでも歯が立たない相手であることを実感させる好演だったと思う。それだけに退場にはもう少し見せ場があっても良かったと思うが。脇のマリオン・コティヤールもいい味を出しているが最近彼女がスクリーンに映ると悪女にしか見えないのがやや難点。アン・ハサウェイのキャットウーマンも妖艶で美しいがリアル路線の本シリーズにおいて女怪盗という存在にやや違和感を感じてしまった。ラストのロビンのくだりはファンサービスとしては面白かったが出来ればロビンを主役としたスピンオフは作らないでほしいと思う。近年のアメコミ映画としては珍しく実に綺麗に終わったシリーズであると思うから。
[映画館(字幕)] 9点(2012-08-04 10:42:16)(良:3票)
225.  映画 けいおん! 《ネタバレ》 
原作未読、アニメは最初の2,3話を見た程度。つまり殆ど門外漢に近い形で観ました。普通テレビアニメの劇場版と言うと「クレしん」「ドラえもん」などの日常が舞台であっても映画では派手な事件やキャラクターの悩み・葛藤などを設定するものですが、「映画 けいおん!」はテレビアニメの時の緩い日常を描くというコンセプトをそのまま映画にしている。恐らく所謂日常系というジャンルをはみ出すと「けいおん!」では無くなるということなのでしょう。問題はその日常系としての展開、ハッキリ言うと大して何も劇中で劇的な展開が無い話に一見さんがついてこられるかということだと思います。多分ファンにとっては何も問題ないでしょう。個々のキャラクターは個性的で、しかも非常にレベルの高いアニメーションでフェティッシュな仕草や描写がありそれを愛でればいいわけですから(これが萌えーというモンでしょうか)。私は別に唯ちゃん、りっちゃん、ムギちゃん、澪ちゃん、あずにゃんに思い入れは無かったので正直彼女たちの振る舞いを観てもそんなに楽しいとは思えませんでした。では事件も何も起きないこの映画のどこを一見さんが楽しめばいいかというと、それはもう軽音楽部としての活動を楽しむか、今回の映画の大きな舞台であるロンドン旅行を楽しむしか無い気がします。私は特に軽音楽とは無縁ですが、卒業旅行で彼女たちと同じくロンドンに行ったクチなのでロンドンパートは楽しめました。空港やロンドン市街のディテールなどはさすが京都アニメーションと唸ってしまった。正直、そのパート以外は特に楽しい部分も無く淡々と終わったという印象です。テレビアニメで彼女たちの3年間を観ていれば彼女たちの卒業という人生の節目には心動かされるのかなと想像出来ますが。というか一見さんに対しては全く配慮の無い作品といって良いでしょう。オープニングで各キャラクターの紹介も無いし。特に決定的なギャグも入れてないから笑えもしない。ファンが各キャラクターを2時間愛でるためだけの映画と思う。それはそれで良いかもしれないが、ファンにとって良いというだけの話でしょう。
[DVD(邦画)] 4点(2012-07-29 07:46:11)
226.  リンカーン弁護士 《ネタバレ》 
特に他の映画と比べて秀でている点は無いのだけれど、実に手堅く撮ったという印象が残る法廷サスペンス。予告編通りのテンポ良く続くサスペンスシーンは観ていて全く飽きを感じさせません。弁護士のモラルに対する悩み(間違えると悪人を野放しにすることになる)や、取りあえず罪を認めて冤罪でも刑期を短くすることへの葛藤などは既に何度も撮られ尽くされた作品テーマですが、王道なだけにグッとくるシーンもある。そしてそれは主演の下手をしたら路上でたむろってるヤンキー兄ちゃんにしか見えないマシュー・マコノヒーが実に真剣な表情で悩むからこそ観客を惹きつけるのだと思いました。クローズアップを多用する撮影は正直好きにはなれませんでしたが、総括して手堅く纏まった法廷サスペンスだったと思います。軽く観るにはオススメ。
[映画館(字幕)] 7点(2012-07-22 17:13:16)(良:1票)
227.  メリダとおそろしの森 《ネタバレ》 
まずアヴァンタイトルでヤラレタ。幽玄だが雄大な大森林に鬼火が浮かび消える静寂のシーン、そこから突然モルデューがメリダに襲い掛かりそれに父親が応戦し躍動感溢れるシーンになだれ込み、バーンと「BRAVE」とタイトルが出る。もう森林の美しさからアクションのダイナミズムの連鎖にすっかり心奪われました。この一瞬で作品世界に没頭できるアヴァンタイトルは素晴らしかった。ただ本編はどうだろう?個人的にはこれまでピクサーが作ってきた作品と比較するとどうも脚本に練りが足りないと感じてしまった。お話はいつものピクサー通り実に単純、王女になりたくないお転婆な娘メリダが母との対立を乗り越えて和解し王女としての自分を自覚するという、早い話が「ローマの休日」に良く似た話だ。一見コミカルなキャラクター、畳み掛けるアクション、しなる弓まで表現できているアニメーションは面白いのだが、どうもしっくりこない。理由はメリダ、父、母、(僅かながら3人の弟たち)しかキャラクターの内面をしっかり描いていないからだと感じる。特にメリダの花婿候補となる3人は登場場面の面白さはあるものの、その後の活躍や必要性は皆無とすら思える。折角メリダが女王としての責任に目覚める話で、候補が3人もいるのだから例えば他の2人は粗野なだけだが1人は王子にしては繊細な気質で真逆の性格であるが故にメリダと惹かれ合うとか色々想像できる。そうするとディズニーお得意のロマンスも入れられるし何より観ていて楽しい。もう少し脇のキャラクターにまで気を遣ったら最後の別れのシーンなども感動的に感じられたのだろうと思う。それから致命的なのがメリダがあまり可愛く感じられないということだ。別に見た目のことを言っているのではなく、主役の彼女でさえ特にお転婆であるという以上のキャラクター性が感じられない。本家ディズニーが直近で作った傑作アニメーション「塔の上のラプンツェル」の主人公の少女も同様にお転婆だがどこかロマンチストな部分があったりするからそのギャップが実に可愛いヒロインだった。メリダももう少しお転婆以外の要素があった方がキャラクターとして純粋に魅力的になったと思うのです。
[映画館(字幕)] 7点(2012-07-22 16:49:07)
228.  きっと ここが帰る場所 《ネタバレ》 
やりたいことは良く分かる。劇中にトーキングヘッズやデヴィッド・バーンが出ていることや、映画としてのルックがヴィム・ヴェンダース監督(特に「パリ、テキサス」)に似ていることからも80年代のアート映画を現在にやりたかったのだろうと思う。ただ80年代のアート映画の多くがそうであったように、キャラクターの心情は理解しがたい点も多いし、なにより純粋に退屈に感じてしまったシーンも多かった。最早この映画に合うか合わないかという短絡的な結論になってしまうのだが、個人的には余り肌に合わなかった様に感じた。ソレンティーノ監督の映画では前作の「イル・ディーヴォ」の方が硬派な抗争劇といった内容で好みだ。しかし前作と比較して全く違うジャンル、スタイルを扱いながら監督ならではのオリジナリティもしっかりといれている辺り素晴らしい手腕であることは間違いないだろうと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2012-07-16 23:21:00)
229.  ヘルタースケルター(2012) 《ネタバレ》 
正直言って沢尻エリカはそんなに好きではない女優です。テレビの報道はそりゃバイアス掛かっているのでしょうが、それ程演技も上手くないのに日本から干されたから「ハリウッドで活躍したい」とか話したりしている姿勢がどうも好きになれなかった。そのカムバック作品を本作に選んだのは素晴らしいと思います。劇中のりりこは沢尻エリカ本人にしか見えなかった。大衆の望む通りに振る舞うりりこは沢尻エリカそのものです(スキャンダルを度々起こす点まで)。沢尻エリカで無かったらこれ程キャラクターの存在感は出なかったと思います。劇中でバンバン脱いで、濡れ場もこなす姿勢も実に良い。私は現在の必要なシーンであっても誰も脱ごうとしない邦画界で脱ぐ女優さんは無条件に凄いと思っているので、今回の沢尻エリカも良くやってくれたと思います、何よりエロかったしね。ただ彼女が脱いだから諸手を挙げて万々歳かというと全くそんなことは無かった。沢尻エリカの演技が他の女優に比べて目劣りしてしまうのは仕方ない(なんせ寺島しのぶ・桃井かおり・原田美枝子だ。相手が悪すぎる)ですが、蜷川監督の演出に問題があり過ぎる気がします。くどい程出てくるスローモーションを多用したPVみたいな極彩色の撮影シーンなんかは監督の作家性であるとしても、キャラクターの描き方の薄さはどういうこっちゃ?私は御曹司の窪塚洋介と検事の大森南朋が出てくる度に呆れていいのか笑っていいのか判らなくなりました。監督なんだから役者には演技指導しようよ!この二人はマジでカンペを読んでるだけのレベルの演技です。それから最高にダメだなーと思ったのがエンディング。この映画で一番観客のエモーションが高まる部分ってベートーヴェンの交響曲第九番第四楽章が流れるシーンだと思うのですよ。音楽的にもこれだけ長く第九流してクライマックスってことは「時計仕掛けのオレンジ」のオマージュか!と思ったら……まだ続く。で次の記者会見のシーンは青く美しきドナウが流れて、今度こそ「2001年宇宙の旅」オマージュ(使う場所は違うが)でエンディングだな!と思うと……やっぱりまだ続く。しかもこの後の5分間は実はりりこは生きてましたーという説明の為だけのシーンなので実際に映画のテンポは死んでしまっている。ホントに終盤の蛇足に継ぐ蛇足感で結構台無しにしちゃってると思いました。でも結論として沢尻エリカのヌードを見れたから良かったよ。
[映画館(邦画)] 7点(2012-07-16 20:13:31)(良:1票)
230.  崖っぷちの男 《ネタバレ》 
実に観客のニーズに合った作品だったと思います。少なくとも私には合っていました。個人的にサクっと気軽に観れるサスペンスを期待していたので満足度は高かったです。お話は「フォーン・ブース」の様な街の限定された場所で起こるサスペンス。緊迫感は断然フォーン・ブースの方が電話などの小道具を上手く使っているので勝っていますが、本作は飛び降り自殺を図る主人公の話と同時に警察内での汚職とダイヤモンドの強盗事件が進行するので常にテンションが上がる仕組みになっています。ですから最後までダレることなく観ることが出来ました。それ程長くない上映時間も良いと思います。それだけ短い分、脚本に穴ぼこが幾つもあるのは仕方ないでしょう。興味深かったのはこういう娯楽映画でもリーマンショック時に金儲けをした人間が敵になっているということ。ゴリゴリの左翼的な映画を撮る監督ならまだしも、本作の制作は大会社ディズニー(の関連会社のブエナビスタ)。しかも舞台はニューヨークですので、昨年の"Occupy Wall Street"運動の影響力を強く感じました。まあそれだけ現代的な問題を孕み現実味のある話なのですから、もう少しドキュメンタリー映画出身監督らしいタッチで撮っても良かったんじゃないかと思いましたね。それから役者陣が総じて良かったです。コンサバ野郎のエド・ハリスを筆頭に、武骨な元警官のサム・ワーシントン、"Shit"と"Son of a bich"の台詞が超似合うエリザベス・バンクス、そして妙にエロいジェネシス・ロドリゲス、キャスト全員がそれぞれの役にピッタシでした。
[映画館(字幕)] 7点(2012-07-08 19:16:10)(良:2票)
231.  ワン・デイ 23年のラブストーリー 《ネタバレ》 
監督自身がインタビューで語っている通り作品を貫くテーマは"時代による変化"だと思います。エマもデクスターも年が現代に移り変わるに従って生き方が大きく変わっていく。特にデクスターの方が劇的かつ感動的な変化を遂げる。特に90年代半ばの下品としか言いようの無いテレビ番組での司会を務めるデクスターが、子を成して離婚を経験し再びエマの下へ帰ってくるまでの変化は非常に大きい。そして最後にエマとデクスターが結ばれるも非常な運命に引き裂かれる展開は劇的と言うしかありません。ただそれだけ起伏に富んだストーリーでありながら余り感情を揺さぶられませんでした。なんでかなーと考えていたのですが、やはりキャラクターの描き方が淡泊だからではないからでは無いかと。一番盛り上がるであろうパリで二人の魂が否応も無く惹かれあうシーンであってもそれほど彼らを真剣に祝福する気が起きなかったのです。もう少しエマにとって何故デクスターでなければいけないのか?デクスターは何故エマに惹かれてしまうのか?をしっかりと描いてくれればもっと彼らを応援できたと思います。正直あれ位の描かれ方でしたら、デクスターは毎度毎度フラれたら慰めてもらいにエマの下に行ったとしか思えませんでしたし、エマも初めて純潔を捧げようと思った男に何時までも固執している様にしか思えない。「17歳の肖像」で少女が女へと成長する過程の感情を見事に映像化したロネ・シェルフィグの作品にしては感情の描き方が余り上手くなかったなあと言った印象でした。
[映画館(字幕)] 6点(2012-07-01 14:57:12)
232.  アメイジング・スパイダーマン 《ネタバレ》 
リブート物の一作目としてはこの位が妥当だったと思います。しかし裏を返せば予想を上回る面白さは無かったように感じました。アメコミの映画化は1作目ではキャラクター紹介に終始してしまうことは常であり、続編でキャラクター毎の悩みや葛藤を描き傑作になるパターンが多いので(ノーラン版バットマンやライミ版スパイダーマンみたく)、続編で愛する人を巻き込むのか、実生活とヒーロー活動との折り合いをどうするのか等、スパイダーマンではお馴染みの悩みを出していってほしいところです。ただピーターがグウェンの父親に「娘にはもう近づくな」と言われておきながら(しかも遺言!)、最後にちゃっかり約束破る気満々なのには笑ってしまいました。高校生だからサカッてるのは分かるがもう少し自重しろ、オメー。ただ3Dに関しては良かったと思います。近年に良くある「これ3Dにした意味ある?」というものでは無く、スパイダーマンのウェブによるハングを疑似体験させるというハッキリとした理由がありますね。しかしキャストに関してはどうだろう。ライミ版ではピーター役のトビー・マグワイアが童顔なこともあってか高校生でも納得だったのですが、今回はピーターもグウェンもどう見ても高校生って歳じゃねーだろ、コスプレだろと思ってしまいました。まあグウェン役のエマ・ストーンもインタビューで「きっと老けた顔の高校生ばかりの学校なのよ」と自嘲気味に話してましたが。続編になると数年のインターバルはあるだろうし、より容姿的に高校生は演じにくくなるんじゃないかなと少し心配です。ソニーは学園生活のスパイダーマンを作る為にリブートしたらしいので、続編も高校生として登場するんでしょうが。なんせほぼ毎年作成されていたハリポタでさえ、最終章ではオッサンが杖を振り回しているとしか思えませんでしたからね。とにかく続編に期待。
[映画館(字幕)] 7点(2012-06-30 22:24:37)(笑:1票) (良:2票)
233.  ファミリー・ツリー 《ネタバレ》 
この監督は何でこんなに哀れな中年を描くのが上手いのだろうか。主人公はどう仕様も無い状況に置かれている。妻には不貞を働かれ、長女はグレて訳の分からない奴と付き合っている、次女は妻に任せていたから今更どう接していいか分からない。そんな人生のどん底の男の捉え方が実に上手い。特に妻の不貞を知った主人公がハワイを無様に走り回り咽び泣くのをロングショットで捉えたシーンは、哀れさと可笑しさが絶妙に同居した名シーンだ。また主人公を演じるのが本来は二枚目のジョージ・クルーニーであることが面白さに拍車を駆けている。そしてハイライトとなる浮気相手との対面。浮気相手のスピアーの肩越しに主人公を捉えたショットは如何に主人公が矮小な存在で、妻に愛されていなかった哀れな夫であると認識させられる。つまり彼は何も持っていなかったのだ。原題『The Descendants』の通り主人公は自分がカメハメハ大王の末裔であることを何度も繰り返す。しかし親族会議の場で彼は何も得ていなかった自分を見つめ直して、自分に最後に残されたもの"血統"だけは失わんとしてあの決断をしたのだと思います。だから親族らに自身の決断を説明しようとする彼を背中から映し出したショットは不安が満ちていると同時に勇気と自信に満ちている様に感じるのでしょう。
[映画館(字幕)] 8点(2012-06-26 07:48:53)(良:1票)
234.  ジェーン・エア(2011) 《ネタバレ》 
まずこの物語の肝になるジェーン・エアのキャスティングについてですが、ミア・ワシコウスカを起用したのはベストな選択だったと思います。私はティム・バートンの「アリス・イン・ワンダーランド」のアリス役としか知らないのですが、アリスを観た時のミア・ワシコウスカの第一印象は少女と言うより青年っぽいというイメージでした。簡単に言うと可愛いというよりはカッコいい、ベルばらで例えるとマリー・アントワネットでは無くオスカル、そんな感じ。ジェーン・エアはゴリゴリの男尊女卑がまかり通っていた時代に女らしさを排除したヒロインと言う型破りな発想で誕生した小説ですから、この物語の主人公は男に媚も売らなけりゃ、お洒落にも興味が無く、気高い人間でなければいけません。そしてそのイメージをミア・ワシコウスカは崩さずに演じ切っていたと思います。またアカデミー賞衣装賞を取っている通り、衣装に関しては非常にこだわりがあることが彼方此方に見て取れます。その辺りも良かった。なんせ登場する女性の殆どがコルセットでギチギチに固めた服を着ているのだ。豊満な胸よりかは、慎ましい胸の方が好きな自分にとっては観て良かった映画でした。
[映画館(字幕)] 6点(2012-06-18 23:05:11)(良:1票)
235.  幸せへのキセキ 《ネタバレ》 
この手の映画はちんまい女の子を可愛く撮った時点で勝ちだと思います。「アイ・アム・サム」のダコタ・ファニング、「リトル・ミス・サンシャイン」のアビゲイル・ブレスリン、そして今作ではマギー・エリザベス・ジョーンズの様にです。とにかくミー家の末っ娘が可愛いんだこれが。動物園の生き物に夢中になっていると思えば、大人顔負けのシニカルなギャグを飛ばしたりもする。そのコロコロと変わる表情の豊かさを観ているだけで「OKー!」という気になってしまったのです(念の為に言っておきますが断じてロリコンではありません)。それから主人公の兄のトーマス・ヘイデン・チャーチの役柄も「サイドウェイ」の時の役と殆ど違わない様なキャラで観ているだけで笑いがこみ上げてきました。相変わらず何でも女が基準なんだな、お前は。お話も小さな世界のちょっと幸せな話といった感じで気楽に楽しめますね。もうお腹も出てきてオッサンな主人公が自身の生活への不満を虎の一騒動と同期させて描くのも上手いと思いましたね。主人公が基本的に自身の心情を吐露しないこともあり、ここの魅せ方の上手さは秀でていたと思います。ちょっと残念だったのは音楽の盛り上げ方でしょうか。とにかく泣きを入れるシーンでは感動的なテーマ曲が鳴り響くのでちょっとそのしつこさに辟易してしまった感はありました。
[映画館(字幕)] 7点(2012-06-16 23:17:13)(良:1票)
236.  ミッドナイト・イン・パリ 《ネタバレ》 
正直、ファーストシーンでテーマソングに合わせて延々とパリの街並みが映された時はどうしようかと思いました。「何故こんな旅行会社の販促VTRを撮ってるの?俺は映画館に"世界の街道をゆく"を観に来てんじゃないんだけど」と思っちゃった訳です。しかしその心配もオープニングだけで杞憂に終わりました。主人公は懐古主義というか1920年代のパリの芸術活動とパリの街並みが大好きっていう良い歳したオッサンです。彼は最後の最後にどの時代の誰もが懐古主義になりやすいことを知る。現代はモダン派に憧れ、モダン派は印象派に憧れ、印象派はルネサンスに憧れ、ルネサンスは……以下略、とどの時代だってそう。その中で「俺は俺の好きなようにやる、他人の評価なんて気にするな」とハッキリと言い放ったヘミングウェイが最も正しい芸術家の様に思える。そして主人公はパリに住むことを決心し異なる価値観を持つ恋人と別れ、自分自身の今現在の理想に向かって雨のパリを歩き始める。それはオープニングの様な一般的に誰もがステキ!と思えるような明るいパリでは無く、雨が滴る夜のパリなのだ。っと懐古主義の人間に見せたら完璧に嫌味になるような映画でしたね。かく言う私も今の映画は詰まらんとかたまに言ってしまう人間なので気を付けます。 それから主人公の彼女の役柄も良かったですね。彼女は憧れのパリを溺愛する主人公を理想主義者だとか現実を見ろだとかなじりますが、彼女も同じなんですよね。彼女はインチキインテリ男が言っていることは何でも正しいと思ってしまう。つまり理想しか見えていない。理想像の言うことは何でも正しく、たとえ正しくてもどこぞの物書きの彼氏の言うことは勘違いと決めつける。これは終盤まで理想の20年代を絶対視している主人公と全く同じです。 あと劇中のギャグの多くが当時の芸術運動を知ってないとチンプンカンプンなので、そこらへんは少し観客を選ぶ映画でしたね。
[映画館(字幕)] 7点(2012-06-10 18:01:37)
237.  ドライヴ(2011) 《ネタバレ》 
一言で言ってしまうと陳腐だと思います、ストーリーに関しては。偶然に偶然が重なり人妻と親密になっていく前半部は特に都合の良いシーンの連続。しかも中盤から人妻の夫が罠に掛けられ殺されて、一連のマフィアの裏金事件に主人公が巻き込まれていく展開は何の意外性も無い。こんな言い方すると怒られると思いますが80年代の安物マフィア映画みたいだと感じます。主人公はどんどん報復に報復を重ね、死体の山が増えていく。しかしそこで往年のマフィア映画でありがちな復讐の連鎖が最後はかけがえのないものまで奪っていく様な展開にはなりません。そして最後に敵のトップを殺したら万事解決となりましたって、どう考えてもストーリーは陳腐です。しかし見ている間は非常に面白かった。何故かと言うと画面に映っているモノに只々目を奪われてしまったからです。オープニングから度々登場する夜の闇と同化したビル群、一転人妻とドライブをしている最中の夕陽(ラストの夕陽も同様に素晴らしい)、そして強烈な暴力描写の数々など目を釘付けにされるカットばかりでした。監督の意図はインタビュー等を読んでいないので解りませんが、ストーリー性を排して「俺はこんな映像を観客に見せたい」という気概でこの映画が製作されたならば、私はその意図に完全に合った観客だったんだと強く感じます。今も各シーンだけ取り出して観たい位だ。
[映画館(字幕)] 7点(2012-06-03 16:07:37)
238.  ダーク・シャドウ(2012) 《ネタバレ》 
全編にゴシックな雰囲気とナンセンスなギャグが織り交ぜられており、昔のティム・バートンの様な作品でした。最早お決まりのキャストが演技(というか顔芸に近い)で笑わせてくれ、今回はお色気に力が入っておりエヴァ・グリーンとベラ・ヒースコートはそれぞれ異なるエロさを見せてくれていたので結構楽しめました。ジョニー・デップとエヴァ・グリーンの三次元デストロイセックスは余りの下らなさに正直言って笑っちゃいましたし。ただしこれは脚本の問題だと思いますが、折角200年振りに地上に出たヴァンパイアという幾らでも面白くなりそうな話を完全に殺しちゃってましたね。劇場内でどこに笑いが起きていたかというと矢張りイギリス紳士風に喋る主人公が現代の物や価値観に面食らうシーンだったと思うのですよ。でもこの映画だとそれをそんなに引っ張らない。もっとヴァンパイアカルチャーギャップコメディとかいう中々見れないジャンルの笑いを観たかったなあと思いましたねー。それからどうでも良いことですが、ティム・バートンは最近は毎度毎度自分の嫁に酷い役を演じさせますね。今回なんてジョニデに口でしてあげた挙句に顔だけ出して海に沈められちゃうんだからスゲェ。最早そういう夫婦間のプレイなのか?
[映画館(字幕)] 5点(2012-06-03 00:59:25)
239.  ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵 《ネタバレ》 
本作の原作の熱狂的ファンであり、原作の「ベルセルク」と同じヤングアニマルで三月のライオンを連載している羽海野チカがこの映画に関してコメントを寄せていました。氏曰く「残酷でなければベルセルクじゃない、だから映画を観るまでは凄く不安だった」そんな風なコメントでした。私も原作の一ファンとして同じ気持ちでした。グロく凄惨な戦場が描けなければベルセルクとは言えないと思う。漫画を映画化する中で過激な表現を緩めて原作のテーマを台無しにしてしまった例は多々あります(デビルマン、ドロロ、MW、etc...)。それに比べてこのベルセルクの映画化は作り手の残酷描写を出来るだけ緩めない努力が見え隠れする作品だったと思います。原作同様に血が吹き出し、首は素っ飛び、胴体は真っ二つになる。結構残酷シーンを真正面から描いていた点は素晴らしかった。オープニングからラストまで戦闘シーンはロード・オブ・ザ・リング(特に二つの塔)ばりの演出が続きますが、カメラを戦場で縦横無尽に動かす戦闘シーンは結構楽しめました。演出の変更も良い。途中でグリフィスが「俺は俺の国を手に入れる」と野望を語るシーンがありますが、原作ではグリフィスの背後に太陽があり後光が差すような演出です。グリフィスの神々しさを表すのには持って来いですが、さすがにアニメでキャラの背後に後光が差したらギャグにしかならんでしょう。そういう点は上手く変更して違和感が無いように演出しています。問題は舞台がミッドランドの宮廷に移ってからでしょう。戦闘シーンに全てをつぎ込んでしまったのか、人物の表情の動きが余りにも乏しい。シャルロット姫が出てくる場面は特に酷いかなと。それから言わずもがな3部作として作っているので一応見せ場をラストにもって来てはいるものの尻切れトンボ感は否めません。また上映時間が短いので本来ならば個々が魅力的に描かれている鷹の団の面々も1部では全然掘り下げていません。恐らく3部のハイライトとなる「蝕」は鷹の団のキャラクターが好きであればあるほどカタストロフィを存分に味わえることは間違いないので、2部ではジュドー、ピピン、リッケルト、ガストン、コルカス達もチキンと描いてほしい所です。また黄金時代編のストーリーをなぞるだけでなく、原作のテーマである「運命という因果に逆らう人間」をキッチリと3部までに描き切ってほしいと思います。
[DVD(邦画)] 6点(2012-06-01 22:13:58)
240.  メン・イン・ブラック3 《ネタバレ》 
画面に飛び散るモノはヌルヌル、映画の出来もヌルい、ヌルヌル映画。キャストの印象は凄く良いんですよ。主役のウィル・スミスは相変わらずあのフザけたテンションを維持してますし(あの歳になるとちょっとは落ち着きそうなもんだが……流石!)、もう年齢的にはアクションがキビしいトミー・リー・ジョーンズは早々に消えてジョシュ・ブローリンにバトンタッチ(表情が非常に似てる!)、大女優エマ・トンプソンもチョイ役ながらも存在感たっぷり。改めて言いますがキャストに関しては良かったと思います。残念だったのは脚本・演出です。まず、この映画では長年のパートナーであったKが敵の謀略によって消されてしまいます。誰もKのことを覚えておらず、覚えているのは主人公のJのみ。これは主人公のJからすると物凄い恐怖ですよね。疑心暗鬼になりもっと周りにその不安を撒き散らしても良いのに、この映画ではOを通してアッサリとタイムトラベルでKの存在が消されたことが分かってしまう。もっとパートナーの喪失感をしっかり出した方が絶対にJに対して感情移入もしやすくなったんじゃないかと思います。それからエマ・トンプソン演じるOの存在。彼女はこの黒スーツを着たオッサンとキモい宇宙人しか出てこない映画の中で唯一の花です。実際に過去のKとの恋愛を匂わせるシーンもある。なのに何故彼女をヒロインとして育てないのか、理解に苦しみます。彼女が危険に晒された時、普段人間味を全く表に出さないKが同僚という垣根を越えて行動するって方が感動的じゃないですか?もったいないと強く感じましたね。極め付けはラストの鉄骨上のバトル。高所でキーアイテムの奪い合いなんて絶対にハラハラする筈なのにこれが全然ダメ。敵にキャラ付けがキチンとされておらず、バトル自体がどうでも良く感じてしまった部分もありますが、それ以上に演出がヌル過ぎだろう。Jを掴んでも投げても態々鉄骨上に落としてくれる敵はフェアというより只のアホにしか見えない。しかもJが色々やっているときにKは一切映されずアクションのテンポが死んでしまっている。そこは二か所のアクションが交差して展開しないと!何で別々で適当に終わらせるのか。そもそもこのシリーズ自体がヌル目の映画であることは判ります。1作目からオフビートな笑いで人気でしたからね。しかし最低限ハラハラさせる場面ではそうさせないと、外しにすらなってませんよ。
[映画館(字幕)] 3点(2012-05-27 21:15:05)(良:1票)
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