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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2001
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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261.  17歳(2013) 《ネタバレ》 
フランス映画に登場する思春期の女の子たちって、不機嫌だったり腹黒かったりでなかなか扱いが面倒だなあと思っていた。オゾン監督は日常が空っぽなあまり売春に走る女の子をチョイス。この娘がもう大変に大人びているので、まあ海外のティーンは時たまアジア人には想像がつかんほど成熟しちゃっているものですが、映画観ててもその美しさにぽかんとしちゃいまして、あんまり「売春」の痛い感じが入ってこなかったですねえ。しかもその行為の果てに、妙な繋がりで人生の理解者にも出会えちゃったりしたわけで、彼女にとって売春が人生のマイナスというか汚点になっていないというのがなかなか興味深かったですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-02-02 23:06:36)
262.  われらが背きし者 《ネタバレ》 
一市民がマフィア内の抗争沙汰に関わらざるを得なくなる「巻き込まれ型」サスペンス。なにしろ原作がル・カレだからか、ディテールも骨組みもやたらと説得力があるので、MI6まで絡んできても「そりゃないでしょ」とは思わずに観ることができました。気持ちはがんばれユアン・マクレガー教授、です。 冒頭からとても怖い思いをさせられ、つかみは満点。一体何が起きたのか分からぬままの突然の殺戮シーンは画の美しさも相まって強烈です。 古参幹部であるディマのキャラクター設定がまた良いです。カードの番号を瞬時に記憶してみせる場面で「只者ではない」とわかります。愚直なまでに正義を通すマクレガーに肩入れすることで、「まっとうなモラルを持っているのだな」とも。ここらのキャラ紹介がテンポ良く鮮やかです。一人で抜け駆けしようとしているMI6のメガネくんの苦悩も憎めません。 マフィアと冷や飯幹部とMI6と民間人、四者の駆け引きがスリリングな序盤、サスペンスとしてのヤマ場、切り札を明かすラスト、それぞれをキレイに決める脚本は巧いですし、台詞も気が利いています。地味ですが逸品ですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-27 15:56:30)
263.  特捜部Q Pからのメッセージ 《ネタバレ》 
前作でキツすぎたグロ描写が控えめになり、プロット重視になった3作目。3作目にして一番の出来かと思います。子供も死ななくて良かった。 犯人サイドの描写と捜索側の動きを交互に入れて立体的に見せる演出が、飽きさせず上手いです。 ”エホバの証人”という特定の宗教批判かな、と思わせておいていやいやさらにその上の、カルト信仰心の危険性を鍵にしてきたのも意外な展開でした。 個人的にはちょっと苦手なカール刑事、今作も終始重苦しい表情で前作より抱えるモノが重くなっちゃってるんですが、宗教観のことで相棒と口論になったり、かなり自己の内を見せてくれるようになりました。ラストの葬式で落涙する姿にはぐっときます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-20 16:32:13)
264.  特捜部Q キジ殺し 《ネタバレ》 
二作目ということでスタッフ張り切りすぎたような。猟奇な描写も悲劇のほとばしりかたも、ちょっと手を入れすぎであざとく感じます。品格がシネマレベルではなくテレビに近いのです。 例えば冒頭、被害者姉弟の父ちゃんがなんで風呂場を真っ赤に染めて自死せにゃならんのか。真相の際までたどり着いた、その時期に。ヒロインも所在を隠すためとはいえ、あんなに身を落とす必要あるのかしら。実家は裕福なのに。演出のためのホームレス設定としか。 相変わらず北欧の強みで画は重厚で、森といい建物といい、深遠な雰囲気はふんだんに醸します。レイプシーンや暴力が多いので陰惨さは前作の二割増、でも話の面白味は三割減といったところでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-01-19 14:54:31)
265.  特捜部Q 檻の中の女 《ネタバレ》 
陰惨、猟奇的、でも画は(緯度が高いせいか)清潔感あり、という北欧サスペンスの特徴を全部備えてます。謎解きと格闘するプロセスも至って地味で真面目。突拍子も無いアイテムや突然現われる情報提供者とかそういうのはありません。お国柄というんでしょうかね、これまで観てきた北欧系の作品は皆大真面目にグロかった。 本作が出色なのは刑事ペアの一人がアラブ系だということ。ぐっと暑い地域のDNAを有している彼は相方である生粋の北欧人のおっさんが暗く鬱屈していても、程よく前向きに物語を進めてくれる。深い思考と、前に推進する機動力と。この絶妙なペアがQシリーズの成功の鍵といえます。 ああ、地味地味と言いましたが、”見せ場”の監禁場面なんかは大掛かりですよ。あんな高圧をかけられる装置が何故一農家にあるのだろう。という疑問は脇に置いといて。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-17 19:45:54)
266.  ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
スター・ウォーズの魅力って(特に4,5,6は)「活劇」だと思うんですよね。旧作はそれこそどきどきはらはらさせてくれたものでした。でも画力が格段にアップしたこの外伝はというと、なんかちっともわくわくしないのでした。 ヒロインのF・ジョーンズは終始一本調子の仏頂面で表情筋をほとんど使ってないですし、他の人物らの魅力も乏しいこともあって気持ちが入っていきません。 メカによるものも、人間同士のも、戦闘シーンはいつかどこかで見たような演出だし、「○○するには××しなければならない」という障害が多くて、またかよ、と飽きました。 元連合軍側のドロイドが一人で健闘するも、作品全体にユーモアが乏しく、スター・ウォーズを観ている気分になりませんでしたねえ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-01-14 16:41:09)(良:1票)
267.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 
リーアム・ニーソンのアクションて、ほぼ洗練されてなくて武骨で力技なんですね。そこが魅力でもあるんだけど。今作も重たいオジサンのまっすぐな力仕事が狭い機内で大炸裂。力技は脚本にまで及んでまして、忍者まがいの吹き矢殺法をはじめ、爆弾で穴開きドア飛び片エンジン停止のジェット機を着陸させる強引さ。面白かったからいいけど。 無茶といえば航空保安官たるニーソンが「一年間無料!」を叫んで客を黙らせたのには笑ったなあ。いいのかなあ。 サブキャラの乗客らも存在感のある仕事をしているのが本作の強みです。一人一人が印象強い顔立ちの役者を使い、物語を回す仕事をしている。泡吹いて倒れた弁護士のおじさんですらインパクトが強い。副パイロットなんか名前も分からないけどすごくかっこ良いしね。パニックムービーとして高水準の出来なので、ニーソンファンじゃなくても楽しめると思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-23 15:08:35)(良:1票)
268.  ニュースの真相 《ネタバレ》 
娯楽番組に数字で負けて苦境の報道チーム。けれど権力を疑い、声を上げ続けることこそがマスコミの使命であり民主主義の根幹であるとの「60ミニッツ」の理念には多いに賛同するところではあります。でも、やっぱりメアリーは功成り名遂げて驕りがあったんだろうか。大物アンカーともツーカーの仲だし、で。取材スタッフが全員”気の合う”仲間っていうのも落とし穴かもしれない。ブッシュは軍歴詐称かも、という疑惑に皆でとらわれてイケイケで進む空気の中に「ちょっと待って」と精査する者がいないのは報道にとって危険なことですよね。 基本、彼女を擁護する姿勢で描かれているけれど、情報提供者に対する強引かつ安請け合い的な説得は誠実さに欠けていると感じるし、そもそもネットの妖しげなソースに飛びついたのもまずかったよね。細かいこと言うとキツめのメイクもやり手のキャリアウーマン臭が強く、観てるこちらの好感も得づらいと思う。つまり完全にメアリー寄りというわけでも、反共和党を謳っているわけでもなくなかなかバランスのとれた脚本と思います。 フェイクニュースというワードが世を騒がせている昨今、マスコミのありかたをテーマにした本作はきわめてタイムリーに感じました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-21 01:05:16)
269.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
苦手なミュージカル。でも案外アレルギー反応無く観ることができました。エマ・ストーンとライアン・ゴズリングのダンスが程よく素人ぽいのが良かった。プロダンサーばりのキレの良い動きがいきなり入るとお話が途切れてしまう感じがいつもしていたので。 エマ・ストーンは数年前よりカエル顔化が進んでいるのが気になりますがやっぱり可愛いですし、夢追う人のためのファンタジーといった趣のお話は素直でしんみりと共感を誘う演出も巧いです。ミアの脳内での「こういう未来もあったのでは」シーンなどはちょっと竹内まりやぽい常套しみじみ手段。さすが。しみじみしました。(5年てのはちょっと短い気もするけど)
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-17 16:08:33)
270.  私が、生きる肌 《ネタバレ》 
イヤイヤイヤ・・。いろんな映画観てきたけど、このキワモノ感、ちょっと類似品が思い出せないなあ。グロいのかと思ったけど画はきわめて美しく、血は流れてもさほど嫌悪感もなく。 バンデラスは終始どシリアスな演技で「愛」のカタチを大真面目に問うているような気もするが。なんですが。いやいやでもちょっと、と突っ込まずにいられない。亡き妻そっくりの身代わりって男かよ!!!しかも彼あんなに人生破壊されちゃうほど罪深いとは思えないよ。可哀想だしもう。(ちょっとタイプ)そもそも奥さんてサ、浮気してトラ男と逃げてたんだよね?バンデラス先生、そのへんはどう気持ちの整理をつけているわけで?なんかもう必要以上に眉間にしわ寄せてクソ真面目にヘンなことやってるバンデラスの顔見てたらおっかしくなっちゃって。変な息子二人も持っちゃったオカーサンも奇妙だったなあ。キャラクターもコンセプトもいちいち強烈で、そういう意味では忘れ難い作品ではあります。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-12-13 19:27:42)
271.  マダム・フローレンス! 夢見るふたり 《ネタバレ》 
同一女性をモデルにしていながら、この英作品と仏映画「偉大なるマルグリット」の手触りのあまりに違うこと。これって国の文化の違いなのか、解釈が色々できそうで興味深いですね。 まあ、フランス作の方が主人公に対してアタリがキツイです。夫の造形もヒュー・グラントよりずっとイジワル度が高く描かれている。やはり芸術の都を擁するフランス人としては、彼女のしてきたこと、そしてそれを隠蔽し煽った周囲の人間らは音楽に対する冒涜だと感じるのでしょうか。 対してメリル・ストリープ版はフローレンス女史のカーネギー公演は今尚人気が高い、その側面を評価して人物像を創っています。彼女はいたって純粋に音楽を愛し、人はその一途さに何故か惹かれる。ちょっとエド・ウッド人気に近いものを感じます。 両作品、趣は違えど印象に残る映画です。 私は映画作品としてはフランス製のガツン、としたパンチ力を買いますが、フローレンス女史への眼差しは本作の優しさが好きです。伴奏者のピアニストの彼が良いです。戸惑いつつなし崩しに巻き込まれる彼が、いつしか彼女に心を寄せてショパンを一緒に奏でるシーンはほろりとしました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-12-09 17:22:14)
272.  メッセージ 《ネタバレ》 
この監督の画は美しいのですが、華美では決してなく、むしろ色彩は限られていて無機質にも感じます。空気が半分抜けちゃった巨大なラグビーボールが無愛想に宙に浮いている画は かの”2001年宇宙の旅”の石版を思い起こさせ、おおあの睡魔がまた襲ってきたらどうしようかと身構えました。 が、しかし物語の終盤、怒涛の勢いで「時」のネタばらしがされ、それまで挿入されてきた画や言葉の意味がクリアになったとき、電撃をくらったような衝撃を覚えて痺れてしまいました。「時は流れるものではないとしたら」たしかに冒頭からそのナレーションはありましたが、ここに広げて見せられた時空の概念は私の思念の及ぶところではなく、ただただ斬新な驚きでありました。そもそも”娘を失った言語学者が仕事に打ち込んでいる”と思って観始めたときから、映画の仕掛けに嵌っていたのです。見事です。 惑星の公転と自転によってしか時を計れない地球人に別次元から「生きる意味」を考えさせたヘプタポッド。ちょっと迷惑かもだけど、ルイーズにとってのその後の人生の一瞬一瞬は“喪失を知っている”分、輝きを大きく放ったものになったのかもしれないな。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2018-11-25 17:55:25)
273.  ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ
トマス・ウルフ。学生の頃講義で名前だけは知っていたけれど、作品に触れたことはありませんでした。ましてヘミングウェイやフィッツジェラルドも担当した名編集者の存在も今作で初めて知り、当時の世相描写とあわせて興味深かったです。  キャスティングが成功してまして、破天荒な天才を演じたのはジュード・ロウ。イケメンなので分かりづらいけれど、かなり器用にいろんな役をこなせる人です。C・ファースは言うに及ばず安定感ハンパないですし、想いは常に一方通行のパトロン、N・キッドマンも痛々しいヒステリックぶり。下降気味のフィッツジェラルドのG・ピアースも良かった。 トムの抑え切れない表現欲と苦しみも、パーキンスの情熱と困惑も、アリーンの嫉妬心も生々しく伝わります。人間ドラマの濃さが尺足らずの脚本を補って余りある、役者陣の力演でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-11-18 23:33:18)(良:1票)
274.  グランド・イリュージョン 見破られたトリック 《ネタバレ》 
映画で手品やったってズルイ。という前作に寄せられた批判を受けての第二作はずいぶん「説明調」になりました。このトリックはこれこれこういうことなんですよ、と。そのお陰か、映画でイリュージョン見せられてもなあという白けた気分はだいぶ緩和されました。トリック仕掛けを足がかりに、予想斜め上の展開を見せるので1作目より楽しかった。まあやたらと誰でも簡単に催眠にかかるのは便利すぎでしたが。御愛嬌ですね。でもちょっと注文。M・フリーマンが実はいい人だったという尾ひれは必要ですかね?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-11-03 16:11:40)
275.  グローリー/明日への行進
偉人の伝記ものにはありがちなんですが、これもまた”史実に沿って”制作した教科書映像みたいです。没してからあまり間が空いていない人物は脚色しづらいですから、人間ドラマを派手に盛ることができないのも分かるんですが。キング牧師の人となりについては従来伝えられてきた枠内の造形に留まっており、驚くような展開はありません。 けれど黒人への暴力行為は映像にするとやはりインパクトが大きくて、この作品の意義が多いに感じられます。 キャストではヒールな知事を演じたティム・ロスが出色の出来。この人のキャリアでは一番しっくりきました 個人的には。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-11-02 00:35:40)
276.  ドクター・ストレンジ 《ネタバレ》 
一体トータルでギャラ支払額はいくらになるんだろうと思っちゃう位の出演陣の華麗さといい、目も眩むようなVFXの画力といい、ディズニーの資本力の強大さを嫌というほど分からされる一本。なんだよー低予算の「カメラを止めるな!」だって面白かったぞ。 どっさりお金がかかってますからそりゃこれぐらいの水準の娯楽は提供してくれないと。話はアメコミ以上のものではないですけど、どの役者もキャラ作りをしっかりやってておとぎ話に説得力を持たせてますし、「魔法」を視覚化した映像は驚愕の一言。ただ、私の頭の中では「インセプション」のコブの台詞「凄いけどやりすぎだ」が響いちゃいましたけど。 ドクター、妙な勝ち方をするもんですねえ。とかくアメコミは最終的には「殴り倒して勝つ」イメージだったので、「しつこく粘って相手に匙投げさせる」作戦はまったくの予想外。おお新しい! ベネさんもミケルセンもちゃんと仕事しててプロだなあと思います。簡単だったろうなあこんなわかりやすい役は。本国で「文芸もの」をさんざん演ったので、ちょっと息抜きしたくなったんですかね、二人とも。
[映画館(字幕)] 6点(2018-10-28 17:04:12)(良:2票)
277.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 
これは絶対にネタばれ厳禁なやつ。なので感想のみにとどめようと思います。感想はまあ観ている間、めまぐるしく変わります。 「おや?下手くそか?」「なんじゃこりゃ」の前半を乗り越えてからの、怒涛の人間ドラマ、もう鮮やかでびっくり。 かくして中盤以降は「ああー、なるほど」「うわうわ」「そういうことかー」で脳内爽快感の大嵐。で、しかも終幕には涙ぐんでもいました。映画って、映画を作るって、いいもんだなあ。トリュフォーの「アメリカの夜」にも比肩する、映画愛に満ちた傑作が日本に誕生してうれしい。
[映画館(邦画)] 9点(2018-10-19 15:40:23)
278.  ウォー・ドッグス 《ネタバレ》 
面白かったです。”ハングオーバー”で見せた脚本作りの巧さをいかんなく発揮できてる感じです。起承転結がキレイに決まってストレス無く観賞できます。畳み掛けるような展開と、納得行く落とし方。画も紛争地の現場などはリアルで緊張感もちゃんとある、一級品の出来です。 この作品、主役二人に肩入れも応援もできないというのが好感した作品では珍しいところです。小ズルそうなデブと間抜け面の白人アメリカン。仕事は武器商人。こいつらが武器調達に成功し、いい気になってくくだりはなんとなくイラーっとさせられます。あの奥さんもどうだ。あんな異常に豪華なマンション、まともなシノギで住めるわけないだろうが。気づけ。 で、半分トーシローなこいつらの甘ちゃん認識を吹っ飛ばすガチな闇商人のB・クーパーが良い仕事をします。ちょっと存在感から違うもんね。 ところで彼がカジノに現れてルーレットの卓に着いたとき、細身の黒いスーツ姿といい、おやあの4人組の不良先生か?と一瞬思っちゃったのは私だけじゃないよね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-10-11 16:39:11)
279.  パーソナル・ショッパー 《ネタバレ》 
セレブの買い物係を務める女の子。高級ブランドを品定めし、次々購入するも所詮自分のものではなく、雇い主のわがままにも振り回される。鬱屈がたまったある時事件が起こる。・・耳にした予告あらすじは大体こんな感じ。ハイブランドのキラキラと妬みと、それに絡むサスペンスかと思うじゃありませんか。・・まさかD・リンチ風な変化球を投げてくるとは予想だにしなかった。 冒頭からオカルト全開でスタートしたときから頭の中は?でいっぱい。見終わっても?が消えるわけではないのだが。いろんな疑問が湧くけど、解答を用意しないタイプの映画です。考えても検索してもハッキリすっきりしない。客の解釈に丸投げしてるわけで。ワタシの解釈はこうです。呼び出されたホテルで彼女は殺されちゃってるんだな。出てった霊はモウリーン。直後、ホテル外観の画を静止カメラで数秒流した後から視座が変わるのだ。すなわち、その後に見せられる話は全て死んだモウリーンの希み。 兄の後釜にすわる男の人間性を確かめ、オマーンの恋人に会いに行く。そんな遠くにまで現われる兄のラップ現象。「これは全て私の気のせい?」と問うと答はYES.すごく矛盾してるやり取りなんだけど、彼女がこの世に存在しないと考えればすとん、と落ちるような気がします。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-10-07 00:45:59)
280.  ハドソン川の奇跡 《ネタバレ》 
原題はSully、サレンバーガー機長の愛称ですね。ですからこの映画は邦題の与える印象とはちょっと違って「事故そのもの」を描いたのではなく、その後事故責任の有無を問われることになった機長その人にスポットを当てています。 リーダー役をやらせたらいるだけで信頼感の厚さを醸すT・ハンクス。彼を機長役に据えたイーストウッドのタクトは主張ぶれることなく、サレンバーガー氏に添った描写をします。100%機長判断を支持する副操縦士や、「いかにも」役人的な安全運輸委員会の面子等は分かり易い脇役です。現場にいて、最良の判断をしたと思っても、後になって外野から異を唱える連中というのはいるもので機長もこの理不尽に飲み込まれてしまうのかも、とどきどきしました。あのシミュレーションは突然生死の境にぶち込まれた人間の心理状況をまったく酌量してないですもんね。機長がちゃんと「人的要因」の存在を主張できるほどに言語能力が高い人物で良かったなあと思いました。ワタシが彼の立場だったらイライラして声を荒げるだろうなあ。 ラストに実人物を挿入しているのも、感動一割増しの効果ありでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-09-28 17:46:52)
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