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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2383
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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281.  サロゲート 《ネタバレ》 
細かいことを言うと粗が目立つけど、この映画が見せてくれる世界観はなかなか興味深く考えさせられることが意外と多いと思います。まず世界の98%がサロゲートを使用しているってことは、ほとんど全人類がニートになってしまったというわけで、それを想像するだけでもなんか楽しい。経済的な合理性やセキュリティ面からのありえなさはともかくとしても、これは変身願望を持つ人には堪らない魅力がある商品ですね。冒頭に出てくるクラブのボディコン姉ちゃんのオペレーターが実はメタボの中年おばはんだったというエピソードなんかドンピシャです。ブルース・ウィリスのサロゲートが妙に若々しくて、『シックス・センス』のころみたいな顔つきなのも笑ってしまいます。これはメイクの偉業かと思いますが、まさかCG?ロザムンド・パイクは『ゴーン・ガール』の先入観がどうしてもあるのでまたなんか悪さをするんじゃないかとドキドキしましたが、この人の無表情は究極のサロゲート顔というかサイボーグ顔です。 このお話は変身願望という視点やサロゲート文明に対する抵抗組織が登場するところなどから、シュワちゃん版の『トータル・リコール』と通じるところがあるようにも思えます。そして重要なメッセージとして依存症への警鐘があり、これは現在問題になっているスマホ依存症を予言していると感じました。そういった深いメッセージを軽快なアクションにまとめた良作だったと思います。 ネタバレですけど、このストーリーはスティーヴ・ジョブスが全世界のiPhoneを破壊しようとするみたいなものでしたね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-09-08 23:42:05)
282.  恐竜グワンジ 《ネタバレ》 
職人レイ・ハリーハウゼン御大、相変わらずイイ仕事してますね。ストーリー自体はこの手の恐竜映画の王道というか皆様ご指摘の通り『キングコング』の焼き直しでお目当ての恐竜も一時間近く経たないと登場しませんが、そこまでの本編ドラマが予想以上によく撮れています。舞台はメキシコ、時代は19世紀末、登場キャラはワイルド・ウェスト・ショー一座のカウボーイたちというプロットがなかなかな秀逸です。おかげで恐竜を投げ縄で捕獲しようとする面白い映像を見ることができました。主役のグワンジ君は現在の恐竜映画では主流のティラノ型ではなくアロサウルス・タイプなのが時代を感じさせますが、背丈が三メートル弱のアフリカ象ぐらいの大きさというのが、実写との合成を考慮されたちょうど良いスケールになっています。というかこれは『地球へ2千万マイル』の金星竜イミールともほぼ同じサイズで、ハリーハウゼンが好きなスケール感なのかもしれません、ちなみに競技場から大聖堂のラストへの流れはほぼ『地球へ2千万マイル』の再現と言えます。この映画はハリーハウゼンがリキを入れたにもかかわらず全米ではヒットしなかったそうで彼の最後のモンスター映画になってしまいましたが、数ある恐竜映画の中でも珠玉の一編と呼べるでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-09-01 23:30:35)(良:1票)
283.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 
地球帰還に成功するシーンに、この映画で監督の伝えたかったメッセージが凝縮されていると感じました。着水した湖(?) はまるで羊水のごとく、生物の進化の過程を再現するように魚類や両生類を追い越して水上に浮かび上がったサンドラ・ブロックが泥をかきながら立ち上がって重力を感じる瞬間、これぞまさしく人類誕生の瞬間をメタファーしているに相違ないでしょう。“母なる大地”という賛辞がありますが、その大地に地球の全生命を固く結び付けてくれているのがまさに“グラビティ”なのであります。そう考えると“ゼロ・グラビティ”という邦題はちょっとセンスがないですね。Perfumeの昔の名曲に“ゼロ・グラビティ”というのがありますが、担当者はPerfumeのファンだったのかな(そういやPerfumeには“引力”という曲まであります)。 そうは言ってもこの映像体験は圧倒的です。とにかく言えることは「宇宙は怖い」の一言に尽きます。当たり前ですけど宇宙は真空の世界で、自分には昔から“空気がない、呼吸できない”真空状態に対する恐怖心が根強くて、こういう宇宙空間の映像が本能的に怖いんです。そして真空の空間を音もなく高速で突っ込んでくる破片の恐ろしいことと言ったら… ロシアが起こした迷惑でスペースシャトルがひどい目に遭って中国の宇宙ステーションに助けられる構図なので、最近のハリウッドが病んでいるいわゆるチャイナ・シンドロームなのかとも思いましたが、中国を揶揄する感じのカットもあった気がします。操作パネルが中国語表示でサンドラ・ブロックがキレるところや、極めつけはステーション内を卓球のラケットが漂っていたところで、中国人どんだけ卓球が好きなん?でも無重力状態でどうやって卓球するんだよ!って爆笑してしまいました。偉大なる中華民族なら、やってのけるかもしれませんね(笑)。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2018-08-27 23:06:46)
284.  腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 《ネタバレ》 
まず題名に一言。ストーリーとはどこにも繋がらない、いかにも青臭い演劇人が思いつきそうなダサいネーミングは何なんですか。もちろん原作通りなのは承知ですが、劇作家である原作者は一周回って確信的にこういう名づけをしたのかな。 とりあえず腐しましたけど、映画自体は予想を外されて面白かったです。他の方のレヴューを見ると総じてストーリー自体が受け入れられないという意見が目立つような気がしますが、私はブラックコメディとしてはかなりの高レベルと評価いたします。サトエリはもうどう見てもサイコパスとしか言いようがない外道っぷり、こういう女性と今まで遭遇してひどい目に遭った過去を思い出しました(もっともここまで酷いのはいませんでしたが)。対する嫁の永作博美は、そのKYぶりというか理解不可能な言動はもう立派なアスペルガー障害の域に達しています。彼女がここまでの演技ができる女優だったとは意外で、この役で女優賞を総なめしたのは納得です。この二人に挟まれ、とくにサトエリにズタボロに虐待される喘息持ちの妹・佐津川愛実だけは多少はまともなのかと思いきや、ラストには大どんでん返し、実はこいつが最恐のサイコ女だったというオチにはやられました。彼女のことは『悪夢のエレベーター』で知ったのですが、そういやこっちの役も…(ネタバレが過ぎるので以下自主規制)文字通りサトエリに翻弄される永瀬正敏も彼らしいいい演技だったと思いますが、永作博美に対する虐待もこれまたすごい迫力です。 実質登場人物は四人で進行するドロドロ劇ですが、苗字に「佐」と「永」いう漢字が付く役者同士がペアになって相手を苛めるという構造なんです(だからどうした、って言われそうですけど)。一番怖かったシーン:永作博美が永瀬正敏に襲い掛かってロスト・ヴァージンを成し遂げるところ(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2018-07-28 22:11:08)
285.  アンストッパブル 《ネタバレ》 
率直に言って楽しめたんですけど、いろいろと恐ろしいことも見せられた気がします。それはアメリカの鉄道会社の実態と職員のいい加減さです。いくら田園地帯といっても70万も人口がある都市を通る路線が単線だなんて日本じゃ考えられない、それも電化されてないんですから。職員もダレきっているとしか言いようがなく、勤務中でも携帯電話に平気で出るし緊張感は皆無です。詳しいことはわかりませんが、工業原料や穀物を輸送するのにこの鉄道は特化しているようなので多少乱暴なのはしょうがないという弁護も成り立つかもしれません、でもその結果がこれですからねえ。 と、悲憤慷慨してますけど、映画自体はトニー・スコットらしいスピーディで息もつかせぬ演出がさえ渡り、この職人芸がもう見ることが叶わないと思うと悲しくなってしまいます。ほぼ実話通りの展開なんだそうですけど、劇中のセリフにあるように「クライスラー・ビルほどの長さがあるミサイルが線路上を暴走している」という比喩がピッタリの恐怖の暴走列車です。ミサイルだって本体のほとんどは推進ロケットでヤバいのは弾頭だけなのに、この列車はその真逆で延々とつながっている貨車に爆発物がぎっしり積み込まれているんですから、まさに恐怖の“線路上を爆走するバンカーバスター”です。CGも使っていますが踏切で立ち往生した車を吹っ飛ばしてゆくシーンはどう見ても実写で、もの凄い迫力です。この暴走にはなんの関りもなかったデンゼル・ワシントンたちが機関車で追っかけるようになるまでのストーリーテリングも秀逸でよかったです。TVで旦那の奮闘を見た途端に現場に駆け付けるクリス・パインの別居中の女房には、ちょっとムッとさせられましたけどね(笑)。 しかしよく考えてみると電化された路線なら送電を止めてしまえば機関車は当然ストップするはずで、やはり日本では起こりえない事故なんです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-07-13 22:49:02)(良:1票)
286.  県警対組織暴力 《ネタバレ》 
これはいろんな意味ですごい映画です。 まず製作当時の東映という会社が置かれていた状況ですよ。『山口組三代目』シリーズが兵庫県警の逆鱗に触れて本社やプロデューサーの自宅に家宅捜索が入っている最中に、社長の岡田茂が笠原和夫に大号令をかけて脚本を書かせて製作したのが、この映画ですからねえ。現在じゃあ絶対に考えられないことですし、東映というか東大卒のインテリとは思えない岡田茂の、反骨精神というかがめつさにはもう驚くしかありません。その反体制ぶりがウリだった深作欣二や笠原和夫でしたが、実は岡田茂の度はずれたアナーキー体質に引きずられていただけだったんじゃないかと思います。 そして笠原和夫が書いたストーリーが強烈、ここまで赤裸々に警察と暴力団の癒着を描いた映画はこれからも決して出現することはないでしょう。菅原文太と松方弘樹の広島弁のやり取り、そして警察や暴力団の内部での会話も、もう全編啖呵のぶつけ合いの様相を呈しています。有名な川谷拓三が取り調べられるシーンはもちろんですが、“こんにちは赤ちゃん”がTVから流れる部屋での刺殺劇がまた強烈な印象を残してくれます。金子信雄の狡猾なタヌキ市会議員はもう彼の伝統芸みたいなものですけど、風采に似合わず強面の佐野浅夫が演じる刑事もなかなかいい味出していました。という感じで、脇を固めるキャラが立ちまくっているわけです。そしてちっとも勧善懲悪(いや、この映画に“善”へ分類される登場人物はいなかったですね)とならないカタルシスのかけらもないラストも、日本映画としては珍しいといえます。 笠原和夫が「自分の書いたシナリオで最高傑作」と語っていたそうですが、それは納得します。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2018-06-18 23:36:16)(良:1票)
287.  ディクテーター 身元不明でニューヨーク 《ネタバレ》 
アメリカ大統領と北朝鮮の刈り上げ独裁者が会談するなんて茶番が現実となった昨今、観るべきはやはりこの映画でしょう。サッシャ・バロン・コーエンの最高傑作とも称賛されるだけあり、この風刺の鋭さとネタのくだらなさと下品さは数あるおバカ映画の中でも頭抜けています。くだらないお話しのように見えて、けっこう鋭い問題提起が内包されているところも見逃せないでしょう。これは独裁政治を糾弾しているように見えながらも、そのアンチテーゼである民主主義にも鋭いツッコミを入れている感じがするからです。デモクラシーの宿痾である貪欲なキャピタリズムに搾取されるぐらいなら独裁政治の方がまだ良くね? という真面目に考えてみたくもなる命題でもあります。 でもそんな隠れた意図なんて後から後から繰り出してくるネタのくだらなさの前では、もう存在しないも同然です。人種ネタ・障害者ネタも強烈でしたが、いちばんコケにされていたのは中国人だったかなと感じるのは気のせいでしょうか(笑)。チラッと出てくるジョン・C・ライリーやエドワード・ノートンも笑わしてくれますけど、問題なのはあの人ですよ。そう、名優ベン・キングズレーあなたのことですよ!この人近年はヘンな映画やおバカ映画でしか顔をお見掛けしないと思うんですが、きっと懐の深い人なんだろうなと、好意的に解釈しておきます(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-06-16 23:12:39)
288.  女王陛下の007 《ネタバレ》 
自分でも意外なことに、今回生まれて初めて『女王陛下の007』を観たことに気が付きました。公開当時はジェームズ・ボンドがショーン・コネリーじゃないということに強烈な違和感があったのですが、観てみるとこれは子供が観ても理解できない、大人になって観て初めて真価が判る種類の映画です。まさか007シリーズでホロリとさせられるとは、想定外でした。正直、本作は今まで自分が観た007シリーズの中でもトップクラスの出来で、近年になって世間の評価が高まってきたというのは納得です。 まずサントラが抜群にイイ。サッチモが歌う「愛はすべてを越えて」はもちろん知っていて好きな曲ですが、本作の主題歌だったとは迂闊にも知りませんでした。このアレンジが全編に流れるだけでエモくなります、あの騒々しい“ジェームズ・ボンドのテーマ”がオープニング以外では上映2時間を過ぎてからほんのちょっとだけ流されるにとどまっているのも、ナイスです。イオン・プロが関わっていないジョン・ヒューストンの『カジノロワイヤル』を除けば、本作のサントラはシリーズ中で最高なんじゃないでしょうか。アクションも抑制気味なのも良かったです。アルプス山中が舞台なだけあってスキーに始まってカーリング(現在行われている競技とは細部がだいぶ違ってました)そしてラスト・チェイスはボブスレーと、まるで冬季五輪とタイアップしてたみたいです。今回の悪役ブロフェルドもシリーズ恒例の“何がしたいのか良く判らん症候群”が重症です。「ウィルスばらまくぞ」と国連を脅迫した見返りが自分の恩赦と引退後の爵位の保証って、えらいみみっちい、金正恩の方がはるかに器がでかい(笑)。それにしても、ブロフェルド、スキー上手すぎでしょ(笑)。 そしてついにジェームズ・ボンドが結婚、それも欧州でNO.2の犯罪組織のボスの娘!結婚式でベソをかいているマネーペニーおばちゃんが、抱きしめてあげたいほどいじらしい。そしてご存知悲劇の幕切れとなるわけですが、ボンドよ、なんでブロフェルドの死体確認をしなかった?テレサの死にはお前の責任が多々あるぞ! でもやっぱ本作のボンドはジョージ・レーゼンビーで正解だったのかもしれません、ショーン・コネリーやロジャー・ムーアだとだいぶテイストの違う映画になってしまったでしょうね、悪い意味で。
[DVD(字幕)] 8点(2018-05-29 22:53:03)(良:1票)
289.  カメレオンマン 《ネタバレ》 
これはモキュメンタリー・ジャンルとしては初期の作品だと思いますが、さすがウディ・アレンだけあってこのジャンルでは突出した出来栄えです。スーザン・ソンタグやソウル・ベロ―といった知の最高峰と呼ぶにふさわしい面々が、冴えないユダヤ系の男が周囲の人間に同化(というか変身)してどんな環境にも順応してしまうという奇天烈なお話しに、大真面目な顔でコメントを寄せているのを見るだけで笑えてきます。アレンもまるでピーター・セラーズ持ち芸みたいに、中国人やメキシコ人そして百貫デブからなんと黒人にまで変身して見せるサービスぶり、そういやこの二人は顔つきが何となく似てますね。この謎の習性が、世界中に散らばっているユダヤ民族の歴史のカリカチュアであることは、もう判りやすいぐらいです。また20年代・30年代の記録フィルムとアレンたちの演技のつなぎがもう絶妙で、彼のフィルモグラフィ中では珍しい特殊撮影もアレンはセンス良くこなしちゃうんですねえ。珍しく何のひねりもないハッピーエンドなんですけど、当時のミア・ファローとのラブラブぶりが伝わってきたのは確かでした。
[ビデオ(吹替)] 8点(2018-04-27 22:20:22)
290.  バラバ 《ネタバレ》 
「キリストが身代わりに死んでくれた男」盗賊バラバの数奇な運命を描いています。原作はノーベル文学賞を受賞したペール・ラーゲルクヴィストの傑作小説、映画化に挑んだプロデューサーはディノ・デ・ラウレンティスで監督はリチャード・フライシャーだけど実質イタリア映画です。当時のマカロニ映画界では“サンダルもの”とバカにされていた古代ギリシャ・ローマ帝国の歴史スペクタルが一ジャンルを確立していましたが、この映画はそういう駄作・凡作とはとは明らかに一線を画する良作だと思います。これもリチャード・フライシャーの力量がなせる業かもしれませんが、とにかく丁寧に撮られた作品です。 新約聖書に出ているお話しに沿った前半部分は、イエスに命を助けられたのにちっともイエスの教えを理解しようとしないバラバの姿が描かれます。もっとも無宗教の私にもイエスの復活なんて信じられませんし、大部分の人にもバラバの観方はしごく合理的だと思うはずです。逆に一度恩赦を受けたから盗賊稼業に戻ってまた捕まっても死刑にならず、硫黄鉱山に送られて20年奴隷労働をしても生きている、「死にたくても死ねない男」となってしまったバラバの苦悩が浮き彫りとなります。アンソニー・クインが好演しています。物語が大きく動くのはバラバが剣闘士になるべくローマに連れていかれてからです。このローマのシークエンスがカネもかけて大掛かり、この映画の大きな見どころかと思います。特に剣闘士の生活とコロセウムの描写は素晴らしく、これは『スパルタカス』を超えていると思います。それがセットなのか現存する遺跡なのかは判りませんが最上階までエキストラで埋め、「なるほど、ローマ帝国はこうやって民衆にショーを見せていたんだな」と納得できる再現力でした。 まあ間違いなく言えることは、この当時のキリスト教信仰は中世以降そして現代の私たちが知っているキリスト教とは、別物だということでしょう。ペトロの言葉を真に受けてローマに放火してしまうバラバの行動には、これからどんどん血生臭くなってゆくキリスト教の行く末を暗示しているようにも思えました。原作小説のおかげかもしれませんが、思った以上に奥が深い映画だったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-04-03 21:09:56)(良:1票)
291.  マッドマックス2
およそ30年ぶりの再鑑賞でしたが、「もっと大掛かりなお話しだったんじゃね?」というのが、改めての感想です。三作目の『サンダー・ロード』と記憶がごっちゃになってたのかもしれませんが、それだけ初見の時の受けた衝撃が大きかったのかな。今まであまり観返してこなかったのはこういう埃っぽい映画が生理的に苦手だったからですけど、世間では三十年で本作の評価はうなぎのぼり、いまや映画史に残る存在になってしまいました。そりゃ本作がなければ『北斗の拳』は今の世に存在してなかったかもしれないと思うと、『ブレードランナー』と並ぶ80年代が生んだ「後世の文化に多大な影響を与えた映画」であることは間違いなしです。 ラストの「その後マックスの姿を見かけることは二度となかった」というモノローグは渋すぎです、でも私たちは4年後にこの荒廃した世界の片隅で繰り広げられるマックスの違う物語を観ることになるんですけど、それはまた別のお話し。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-03-25 22:07:23)(良:1票)
292.  TSUKIJI WONDERLAND(築地ワンダーランド)
出演しているハーバードの研究者がいみじくも語った「築地の仲卸は魚に情報を付与して商品としての価値を高めている」、なるほどこれは目から鱗、これほど的確に卸の役割を説明するとはさすがハーバード大学です。そのためには言葉というかコミュニケーションが大事な要素で、大勢登場している老若の仲卸業者が魅力的な男たちなんでほれぼれしてしまいます。そして築地市場は株屋の世界に通じるところが多々あり、言ってみれば仲卸は証券マンみたいな存在だと感じました。年内最終日には手締めをするのも同じですしね。客として仕入れにくる有名な料理人たちも仲卸を全面的に信頼して勧める魚を買う、これなんか証券マンと顧客との理想的な関係じゃないですか。 80年前の開設当初の築地の貴重な映像も流れて、ここが時代の最先端をゆく施設だったことが判ります。果たして移転した先でこの世界随一じゃなくて唯一の市場は、どういう姿を見せてくれるのか不安でもあり楽しみでもあります。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-03-10 23:38:59)
293.  正午から3時まで 《ネタバレ》 
とてもヘンな西部劇、という評価もある映画ですけど、実際に観てみるとなかなか知的なコメディでした。「人間は自分に都合の良いように記憶を書き換える」と言われていますが、まさにそこを逆手に取ったような無法者グラハム・ドーシーの数奇な生涯をご覧あれ、というストーリーです。冒頭のブロンソンが見る夢のシークエンスからして「なんかヘンだな?」と心ざわつきますが、その後の筋書きは(特に後半)意表を突かれること間違いなしのぶっ飛び振りです。そして随所にぶち込まれる下ネタの嵐。ブロンソンがインポをジル・アイアランドに直してもらう展開というのも目を白黒させられますが、ジルと再会したブロンソンが本人確認のためにイチモツを見せて納得させるところなんか、もう唖然です。ここまでくればイタリア艶笑コメディの西部劇版じゃないですか。でも恥ずかしげもなくこんな痴態を見せちゃうなんて、この夫婦はほんとにラブラブだったんでしょうね。 こんなカルト映画ですが主題歌の"Hello and Goodbye"はそのメロディを聞けば「あっ、この曲聞いたことがる」と反応する人がきっといるんじゃないかと思う名曲です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-02-27 21:47:41)(良:1票)
294.  ヒトラーの忘れもの 《ネタバレ》 
当時にはすでに地雷処理用の特殊戦車が運用されていたから、何百万個の地雷を処理するならこれを使った方が効率よかったはず。デンマーク軍はそんな戦車を持っていなかったし、他国から借りてくるのはコストがかかるのでドイツ兵を使って処理させた方がもちろん安上がりだったということでしょう。でもデンマークは大戦初期にドイツに降伏しているので交戦国ではないので、彼らドイツ兵はデンマークの捕虜ではないはず。つまり米軍か英軍の捕虜を貰ってきて作業させた感じで、これは一種の奴隷使役みたいなもので、どう考えてもジュネーブ条約に違反しているんじゃないでしょうか。戦争に勝ったら何でもありと言うのが、残念ながら国際政治の現実なんです。 冒頭からの少年兵たちの地雷処理のシーンは、緊張感がピリピリ伝わってきます。でも時がたつにつれてなれと言うか緊張感が薄れてくるのが映像からも伝わって来て、あのトラックごと大爆発につながってしまいます。彼らに対峙するデンマークの軍曹の人物造形が秀逸なので、この映画に深みを与えています。普通の脚本なら少年兵と軍曹が心を通わせるようになるというヒューマニズムが強調されるところですが、愛犬が爆死して雷に打たれたように軍曹の態度が一変するところには、いろいろ考えさせられます。「たとえ敵兵とはいえ、こいつ人間より犬の方が大事なのかよ」とも感じてしまいますが、この心情は犬を飼っている人には痛切に伝わるんじゃないでしょうか。戦争で心を閉ざしてしまった孤独な軍曹の、人間としての成長がこの映画の隠れた主題なのかもしれません。いい映画だったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-01-25 23:44:52)
295.  キングコング: 髑髏島の巨神 《ネタバレ》 
コング、それにしてもでかくなったもんだ、ピー・ジャク版の五倍以上の大きさじゃないかな。懐かしの東宝特撮の南海ものを彷彿させるような怪獣プロレスに徹するところは清々しいぐらいです。でも敵役のオオトカゲ獣が怪獣と言うよりも妖怪に近い感じがして気持ち悪いことこの上なし。しかもこいつはよく見ると前脚しかないという奇妙な体型で、こんな生物が進化の道筋でどうして誕生したのか、夢想してみるのも楽しいかも。初代コングに対するリスペクトもきちんとあって、ピー・ジャク版にも登場したカニ蜘蛛がこれまた巨大化して御目見え、初代コングではカニ蜘蛛のシーンは残酷すぎるとカットされたのは有名なエピソードです。 ベトナム撤退直前の米軍ヘリボーン部隊を護衛に従えて髑髏島に乗り込むまでのストーリーテリングは、テンポも良く説得力があって申し分なし。でもやはり注目すべきなのは裏ストーリー、そうです、コングとサミュエル・L・ジャクソンと男と男(というかオス)の命を懸けた壮絶な対決!序盤でのコングとサミュエルのご対面シーンの迫力あることと言ったら、コングに対等に眼を飛ばせるのはやはりサミュエルしかいませんよ。後半ではほとんど『地獄の黙示録』のカーツ大佐状態でしたが、せめてお得意の決め台詞“Mother Fucker!”を最後まで言ってあの世に旅立って欲しかったです(笑)。 ジョン・グッドマンも実にあっさり喰われてしまうし、どう見ても死亡フラッグが立っていた黒人青年と中国女が生き残るのは意表を突かれましたが、よく見ると例によって中華資本が入っているのでしょうがないですかね。ラストを観れば続編を撮る気は満々なのが判りますが、どうも東宝特撮がらみの怪獣が出てくる雰囲気がプンプンします。キングギドラという説もありますけど、私はゴジラじゃないかと思います。ついに『キングコング対ゴジラ』の夢のリメイク実現!となるんでしょうか?
[CS・衛星(吹替)] 8点(2018-01-10 21:01:20)
296.  硫黄島からの手紙 《ネタバレ》 
当たり前ですけどほとんど全編にわたって日本語オンリーのセリフ、こんなハリウッド映画は前代未聞だったそうでゴールデングローブ賞では外国語映画賞を受賞しているぐらいです。俳優も渡辺謙をはじめ名が知れた面々も起用されており、中でも二宮和也はイーストウッドのお気に入りみたいで、今でも日本のジャーナリストから取材されると「二宮は元気でやってるか」と聞くそうです。確かに彼は本作に出演してから俳優としても一皮むけた感じがしますし、現在の活躍は皆さんご存知の通りです。 『父親たちの星条旗』と比べると戦闘場面の壮絶さはやや薄めの感じはしますが、その分守備する日本軍の内情がかなり突っ込んで描かれています。どうしても呆れてしまうのが海軍の無能さで、これは史実でも栗林大将が東京への電報で嘆いている通りです。中村獅童が演じていたあの肝心な時にはヘタレ野郎だった将校も、海軍大尉でした。陸軍の中でも命令を無視する旅団長がいて、こんな組織でよくアメリカと戦争したもんだと感心するぐらいです。そこはアメリカ軍とは大違いですね。考えてもみてください、そもそも硫黄島攻略は日本本土空襲の航空基地を造るのが目的だったわけです。つまり陸軍航空隊のために海兵隊がすりつぶされたわけで、当たり前の様な事ですけど陸海軍が最後までいがみ合っていた旧日本軍では考えられないことなんです。大局的に観ると、旧日本軍とは下士官・兵は優秀なのでどんな国と戦っても苦戦を強いらせることができるが、国力が貧弱なうえ軍上層部が無能なので戦争に勝つことはできない軍隊だったと言えるでしょう。 総じてイーストウッドらしい淡々とした目線で描かれた地獄絵図だったという印象でした。でも彼はアメリカの敵国兵たちも“祖国を守るために必死に戦って死んでいった”ということをきちんと描いていて、それは海兵隊の戦死者と何ら相違はないんだと訴えている気がします。これこそが彼の“硫黄島プロジェクト”の目指したことだったんだろうな。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-12-08 21:47:00)
297.  東京上空いらっしゃいませ 《ネタバレ》 
それまで剛腕をたよりに数々の異色作・問題作を撮ってきた相米信二も、90年代に入って円熟味が出てきた感じがあります(もっとも彼の人生はその後10年余りでしたが)。そして本作は彼が手掛けた最後のアイドル映画で、相米アイドル・ムーヴィーの完成形でもあります。 ストーリーは大島弓子の『四月怪談』をモチーフにしたようなファンタジーですけど、やはりこの映画の魅力は初演技だった牧瀬里穂の存在に集約されるでしょう。正直いって最初は彼女のキンキン声のど下手なセリフ回しは引いてしまいますが、そのあまりに豊かな表情と瞳に引き込まれてしまって、「これもありかな」となってしまいます。そんな素人同然の新人女優が相米監督に長回し撮影で撮られたのだから、かなりハードな経験だったことでしょう。ハンバーガー屋では、殺到する注文を受けて一人で飲み物を準備しおまけに肉を焼いてハンバーガーを完成させるまでをワンカットで演技させられるんですから、こりゃ大変ですよ。名曲『帰れない二人』を、四人のシンガーにそれぞれのスタイルで歌わせるセンスはさすがです。吹き替えですけど、中井貴一のトロンボーンに合わせて牧瀬里穂が歌い踊るシーンは、懐かしの90年代の雰囲気にあふれていました。そして自分が大好きなのはラスト・シーンで、あのマウスピースを買いに来た女子高生はきっとユウの霊なんだろうなと思います。でも現世の中井貴一にはそれがユウには見えないんです。何かしらを彼は感じ取っているのは確かなんでしょうけど… 余談ですけど、鶴瓶は本作から相米映画の常連になりましたが、実はその後の出演作ではギャラは一銭ももらっていない友情出演だったそうです。
[ビデオ(邦画)] 8点(2017-11-26 23:27:28)
298.  ハンバーガー・ヒル 《ネタバレ》 
訴えたいことは違えども、その鮮烈な戦場感覚は『プラトーン』を遥かに凌ぎ、ベトナム戦争を描いた映画ではもっともリアルな作品ではと思うぐらいです。監督のジョン・アーヴィンはのちに傑作『プライベート・ソルジャー』を撮ることになる人で、知られざる戦争映画の名匠と呼ぶにふさわしい監督です。 “ハンバーガー・ヒル”と兵士たちに恐れられた高地を攻めるアメリカ第101空挺師団の実話をもとにしたストーリーです。本編がスタートして30分以降はラストまでひたすら戦闘シーンの連続、それもジャングルの中から這うようにして高地を攻めあがってゆく苦しい戦いで、米兵たちが文字通りミンチにされてゆくところがこれでもかと見せつけられます。あの『バンド・オブ・ブラザーズ』の精鋭101空挺師団とは思えない冴えない戦いっぷりは、まあ史実だからしょうがないんでしょうね。これは兵士の質と言うより、当時の米軍司令部の無能ぶりが原因として指摘されるでしょう。確か十人以上いたはずの分隊が、ラストに頂上に生きてたどり着いたのはわずか三人になってしまう無常な結末、しかもこれが戦史にも残らない無名の戦闘ですから嫌になります。私の持論では「この戦場に自分がいなくてほんとによかった」と心底感じさせるのが優れた戦争映画なんですが、その意味では本作は三本の指に入る出来です。終盤の斜面を泥だらけになり滑り落ちながらバタバタ死んでゆく兵士たちの姿を観ていると、「負け戦の次に悲惨なのは勝ち戦だ」というウェリントン公爵の至言が心に浮かびました。 激戦の割には斜面をただ上ってゆくだけの単調な絵面と、ヒロイズムやヒューマニズムが皆無のストーリーテリングですので「退屈だ」という批評は当然あると思います。でも登場人物たちの個性は丁寧に描かれているし、ドラマとしては良くできていると感じます。
[ビデオ(字幕)] 8点(2017-11-17 23:28:59)
299.  バイオハザード(2001) 《ネタバレ》 
やはりゲームの映画化作品としては、これがもっとも成功した一編ではないでしょうか。私はこのゲームをプレイしたことはないですが(もちろんその存在は知っています)、『トゥーム・レイダー』や『ストリート・ファイター』などは「もとはゲームだな」と意識させられる不自然さがつきものなのに、本作はそこを意識させない独自の世界観の構築に成功しています。ミラ・ジョヴォヴィッチにしても、このシリーズのアリス役が最大の当たり役だったことは認めることでしょう。なんせ彼女の最初の登場カットがあの素晴らしいブルーの瞳の大写しなんですから、この監督、のちにミラを嫁にするぐらいですからよく判ってらっしゃいます。のちのシリーズでどんどん超人化してしまうんですが、この第一作ではいきなりハダカでしかも記憶喪失という状態で登場、まだまだ人間味があるキャラです。前半のテンポとサスペンスの盛り上げ方はB級色を吹き飛ばす爽快さもあり、尺の短さもあって中盤のダレ場も振り切ってしまうパワーがこの映画にはあります。そして“SF映画ブラック企業四天王”の一角を占めるアンブレラ社の極悪非道ぶりがある意味突き抜けていて痛快でもあり、やはりアンブレラ社が史上最凶と認定させていただきます。 あの衝撃のレーザー・ソードのアイデアは実は『CUBE』の方が早くて、そこにリスペクトを捧げて隊長を“立方体カット(つまりCUBEですね)”で仕上げたのかと思います(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-11-14 22:37:38)
300.  CUBE 《ネタバレ》 
本作こそがいまや出尽くした感があるソリッド・シチュエーション・スリラーの元祖と言えるでしょう。製作から20年ですけど、今の眼で観ても全然古さを感じさせないところは偉大です。ご存知『ソウ』も本作をパクったというかインスパイアされていますけど、『ソウ』はシリーズとして独自の世界を創造したので一枚上かもしれません。 CUBEに放り込まれた男女がなんで選ばれたのかが最後まで判らず、いやそもそもCUBE自体が何なのかすら説明なしなんで、この不条理感はカフカの小説に匹敵する怖さがあります。部屋を安全に移動する唯一のカギが数学と言うのは斬新すぎるアイデア、自分がかろうじて理解できたのは素数と因数という用語ぐらいで、あとは何を言っているのかはチンプンカンプンです。またこの手のスリラーで大事なのは登場人物たちの死亡フラッグですが、これがまた予想外の展開です。ヒーロー・キャラかと思った警官が途中から鬼畜野郎に変身するところを筆頭に、この映画の数少ない登場人物たちはほとんどが途中でキャラ変してしまうので、先読みがますます難しくなります。あのカタルシスのかけらもないラストも、なんか哲学的な感じで、この映画の価値を高めるのに貢献しているんじゃないでしょうか。 という映画史に残る偉大なスリラーですけど、最大の失敗は続編(らしきもの)を何本も撮っちゃったことです。もっとも監督のヴィンチェンゾ・ナタリたちのオリジナルスタッフは全然関与してないみたいですけど。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-11-04 23:23:33)
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