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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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301.  メン・イン・ブラック
よくある設定ではあるものの、コメディとしてテンポの良い手馴れた作りのおかげで、最後まで飽きずに見られる。ただ、この作品に暇つぶし以上の価値があるかどうかは疑問。
[地上波(吹替)] 5点(2005-03-23 22:57:23)
302.  シェイド(2003) 《ネタバレ》 
実は趣味がマジックなので(w、この映画のウワサだけは以前から知ってたけど、残念ながら、OPのカード捌きの見事さ以外、あまり見所の無い作品だった。登場人物のネーミングにも安易なものが多い。  また、ポーカーの駆け引きにみられる独特な心理戦が無く、命をかけるほどの緊張感を感じられないのは致命的。多少カード技法に知識があれば、プロが集まる中で、あんな初歩的なフォールスカットやパームなんて出来る訳がないのが分かる。  ラストのオチはなかなかだけど、この手のドンデン返しは他のサスペンスやミステリーでも見慣れているものだから、今作ではもっと「命をかけたカードゲーム」の緊張感を見たかった。  PS.バラバラの五枚のカードを弾くと一瞬でロイヤルストレートフラッシュが揃うマジックは某ショップで売っています(w。
5点(2005-03-20 12:27:25)
303.  スパイダーマン2 《ネタバレ》 
やっぱり潤沢な資金と優秀なスタッフを調達できるハリウッド映画は羨ましい。  視覚的な表現が難しいスパイダーマンの挙動全般を見事に再現している技術力は、前作同様にスゴい。アクションシーン自体は少ないものの、ビルの壁面や電車の上での戦いなど、カッコ良い演出の巧さは前作以上。  ただ、「ヒーローの挫折と復活」というお約束の展開など、さすがにちょっとストーリーが単純すぎる。ヒーローとしての葛藤や戦う動機付けが主人公に決定的に欠けているのが難点。人助けをするにも、いつも行き当たりばったりで、自己満足以上の動機が無い。何故そこに拘らなければならないかと言えば、戦う動機が弱ければ、「復活する際の動機付け」も弱くなるからだ。かと言って、あえて「等身大のヒーロー像」を押し出したシナリオでもない。  そういう意味で、前作同様、良くも悪くもアメコミ。CGを始めとする特撮技術の高さはスゴいが、最も基本となるべきストーリー性やキャラクター造形は低レベルと言わざるを得ない。やはり、その点においては現代の日本の漫画とは比べるべくも無い。  また、今のアメリカにだけは「大きな力には大きな責任」論を言われたくないなあ。 
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-03-20 11:16:21)(良:1票)
304.  ラッシュアワー2 《ネタバレ》 
ジョン・ローンほどの俳優を早々に退場させる地点で丸分かりのオチも含め、相変わらずストーリー性なんて、あって無いようなものだけど、アクション面の楽しさやテンポの良さ等、少なくとも前作より完成度は確実に上がっている。特に後半のカジノでのシーンが楽しめた。  チャン・ツィイーも魅力的。戦う前に長い黒髪を「くるくるっ」と巻き上げるシーンの凛々しさにうっとり。ただ残念なのはジャッキーとの絡みがほとんど無い事と、最後に事故で決着が付いてしまう事。娯楽映画だから、主人公に露骨な人殺しはさせられないのも分かるけど。  PS.でも、前作同様、やっぱり一番ハラハラさせられたのは、クリス・タッカーの目玉が飛び出さないかという点。スローで見ると、もっとハラハラするよ。  
5点(2005-03-07 16:22:04)
305.  オーシャンズ11 《ネタバレ》 
ご都合主義的な部分も含めて、ほんとにルパン三世の実写版みたいなノリ。セキュリティ管理が現実のカジノとどれだけ違うのか分からないけど、色々と工夫して金庫を破る過程はそこそこ面白い。  ただ残念な事に、リアルさと娯楽要素のバランスが中途半端なので、どっちつかずな印象で盛り上がりに欠けているのは事実。  また、各キャラにあまり魅力が無いと言うか、豪華な俳優陣の魅力を引き出せる程の脚本構成になっていないのが致命的。キャラが無駄に多すぎという気も…。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-03-02 16:40:13)
306.  RE-ANIMATOR 死霊のしたたり3
やはり、リメイクではなく、続編として出てくれた事が一番嬉しいですね。いまだに懲りずにマッドサイエンティストやってるハーバート・ウェスト君に出会えた事も嬉しい。もともとのB級ノリから、さらにおバカ路線に逝ってしまいましたが、これはこれでアリでしょう。これからもどこかで、不死の研究を続けてくれ!
5点(2005-02-15 17:22:57)
307.  シックス・デイ
クローン問題を通じて、「永遠の命」という大テーマをストレートに料理した、良くも悪くもアメリカっぽい大味な作品。最終的に「家族愛」に帰着させる無難な作りも相変わらず。  ただ、他の人の指摘にも多いように、アクションとしてもSFとしても中途半端で、全体的に突出した部分の無い、無難なだけの作品にしかなっていないのは残念なところ。  もう少し、「ふたりのシュワちゃん」という魅力的な設定を、特にアクション面で生かして欲しかった。
5点(2005-02-13 17:58:03)(良:1票)
308.  MAY -メイ- 《ネタバレ》 
内容は典型的なサイコホラー。  「受け入れてもらえないなら殺してしまえ」という展開は、この手のサイコ物にはよく見られるパターンで、意外性は無い。  また、あそこまでメイが精神的に壊れていく展開にも説得力が足りない。異常人格者としての描写にも特に新鮮味やインパクトは無く、後発の作品としては少々お粗末。作品として決定的な「何か」が足りない印象。  PS.私もメイ役のアンジェラ・ベティスの演技力に敬意を表して、+1点。 
[映画館(字幕)] 5点(2005-02-08 18:09:46)
309.  ミッション:インポッシブル 《ネタバレ》 
TVシリーズ共々、有名作品ながら、もともとあまり「スパイもの」に興味が無い事もあり、最近まで見た事がありませんでした。  シナリオは丁寧に作られていますが、裏表の顔があるであろうスパイ家業なんですから、当然、身内に裏切り者がいるとか、「お前は死んだはず!」みたいな「どんでん返し」はデフォルトでしょう。そう言う意味では特に意外性のある展開も無く、良くも悪くもオーソドックスな内容です。  PS.電車の屋根の上でのアクションシーンは、ほとんどドリフのコントに見えました。
5点(2005-01-14 20:53:07)
310.  ジャスティス/闇の迷宮 《ネタバレ》 
1970年代の軍事政権下のアルゼンチン。軍部による思想弾圧により起きた多数の失踪事件を解決するため、国家の暗部に立ち向かう夫婦の姿を描いた政治サスペンス。  こうした悲劇を忘れないようにすると共に、自由と民主主義の大切さを認識する事は当然としても、問題は軍事政権が台頭する背景にも様々な理由がある訳で、単純に「国家=悪」、「民衆=善」とするのも、また問題があるのではないでしょうか。  実際、ナチスの台頭は、当時、世界で最も民主的と言われたワイマール憲法によって、国民が支持した結果であるように、その軍事政権の成立にも色々な側面があるものです。国が暴走しないように政府を看視するとともに、国民が自らのあり方を内省するのも、その国に住まう国民の責任であるという事は考えておく必要があるでしょう。  また今作は、主人公に「失踪者の行方を透視する特殊な能力がある」と言う設定以外、見るべき部分がなく、あくまでも当時のアルゼンチンの実情を綴ったドキュメンタリー性の強い作品であり、サスペンス映画としての娯楽性はまったく無いので、その辺を期待すると肩すかしを食うかも。
5点(2005-01-11 13:03:01)
311.  穴/HOLES
空から靴が降ってきたり、主人公の家族が「靴の匂い消し」の発明に躍起になっていたり、無数の穴を掘らせる矯正施設に入れられたりと、最初はそのシュールな展開から、単なる不条理コメディかと思っていたが、少年達に穴を掘らせる行為にはちゃんと理由があるし、登場人物の繋がりや伏線も考えられていて、それなりに楽しめるものになっている。あまり感動という側面に押し付けがましさを感じない点が好印象。  ただ、どの作品にも言える事だけど、この程度の内容なら、もう少し時間を短めにして欲しいところ(90分前後)。テンポが悪くなっている場面が多々見受けられ、無駄に間延びしてしまっている。    
5点(2005-01-04 00:28:17)
312.  スクール・オブ・ロック
マイノリティである事をまるでマジョリティの抑圧によるものとする発想や、そこにアイデンティティの核を持ってくるという感覚自体、大人になっちゃうと、ちょっとカッコ悪いと感じてしまうようになった私は元ヘビメタバンドのドラマー(現30代)。  世の体制や諸矛盾に対する怒りの衝動こそがロックの原動力だろうが、その内なる衝動がヘンに社会問題と絡んだり、全共闘世代のように「反体制」自体が目的化してしまうことは非常にカッコ悪いのである。  この作品でも、生徒達のバンドを始める動機が勉強同様、ただ大人に押し付けられた価値観に流されているだけで、そこに自分の意思で何かを変えよう、変わろうとする衝動が無い。それは体制の中で安全を保障された「反体制ごっこ」であり、大人や社会の保護下にある子供のお遊びでしかない。所詮、学校での勉強や校則などは本当の意味での「抑圧」ではないのだから。そもそも生徒達の年齢が低すぎる。価値観を自分で選択する自由や、好き勝手に振舞うことを覚える前に、抑圧に対する忍耐というものを学ばなければならない時期だろう。義務を果たさずして主張される権利や理想などには何の説得力も価値もない。  主人公が生徒達を学歴社会という価値観から解放する者でありながら、また新たな抑圧者として自分のロック観を押し付ける抑圧者になるという欺瞞と矛盾がある。その対立構造を自覚した上での脚本なら秀逸だが、単に学校という管理社会からの解放のみを肯定しているとしたら幼稚な限り。  PS.自論ですが、所謂「価値観」というものは、「一周」しなきゃ身にならないと思います。   
5点(2004-12-28 23:10:26)
313.  21グラム 《ネタバレ》 
現実にもありそうな悲劇で、出てくる人物すべてに感情移入が出来るものの、映画として見ると、中途半端にリアルな分、ドラマとしてもサスペンスとしても弱くなっている。  時系列をバラバラにして謎めかしてあるのも、その脚本の弱さを目立たせなくするための「手段」でしかなく、ストーリー構成上の「必然性」がほとんど見られない。そういう観点でなら、まだ「メメント」の方が、パズルに徹していた分、意味のある脚本構成だった。  ラストもどんでん返しがあれば良いという訳ではないが、ここまで思わせぶりな展開で引っ張っておいて、最後はいまいち意味不明な自殺で尻つぼみ気味に終了されては、色々な意味ですっきりしない。解釈を見ている人にまかせているような終わり方も、単にどう収拾をつければベストなのか分からなくなった監督の苦肉の策という印象。  「悲劇により齎された命を永らえること無く、自ら命を断つことで、新たな悲劇の循環を未然に防ぐ」という物語であろう事は理解できるものの、結果的には、誰一人救われていない訳で、その「悲劇性」をやたらと強調した、バッドエンドを狙いすぎている展開が鼻につく。
[ビデオ(字幕)] 5点(2004-12-28 13:06:08)
314.  Avalon アヴァロン
良くも悪くも押井監督の世界。  結局、「自分って何?」とか「現実とは?」的な問い掛けは、答えが出ないに決まっている訳で、追求しても堂堂巡りをするだけの哲学問答はそろそろ卒業して欲しい。考えないよりはマシだけど、一周しても同じ場所に戻るしかない問いだからねえ…。  ただ、追求するならするで、それなりの「解釈」と「結論」を見せて欲しい。今作は監督の「作りたい物を作った」という満足感は見えるが、その辺のアプローチはかなりおざなりで、娯楽性にも乏しい。  「うる星やつら・ビューティフルドリーマー」が傑作なのは、もともとの「うる星」の非日常性の高い世界観やキャラの魅力が作品のテーマ性と融合し、相乗効果を上げていた事に加え、ちゃんと娯楽性をも保っていたからだろう。最近の押井氏の作品は自己満足が先にあり、商品性や客観性を欠いている。  押井氏にとっての描かざるを得ない永遠のテーマに対する衝動は、「攻殻機動隊」の方で吐き出してもらうとして、客としては、もう少し違うものを食べさせてもらいたい。
[ビデオ(字幕)] 5点(2004-11-30 22:53:58)(良:1票)
315.  弾丸ランナー 《ネタバレ》 
「ポストマン・ブルース」の原型か?  「アンラッキーモンキー」や「MONDAY」に比べたらシナリオに一貫性があるが、やはり他作品同様、全体的にストーリー展開が行き当たりばったり過ぎる。はっきり言って、最初から最後まで監督が計算しているとは、ちょっと思えない(その荒削りっぷりがこの監督の魅力なのかも知れないけど)。  この作品も、最初は些細な事から始まり、途中から破綻した方向に進むという黄金パターン。後半に行くほど、見ている方もまさに「ランナーズハイ」のような、一種独特なカタルシスを感じられるようになるのは面白い。  しかし、ラストの終息の仕方がいい加減なのが残念。あのカタルシスのまま、みんなで星空を眺めて終わるというような、爽やかなラストが良かった。   今後はこういう勢いだけの脚本ではなく、もう少し落ち着いた作品が見たいところ。
[ビデオ(邦画)] 5点(2004-11-27 11:33:36)
316.  イノセンス 《ネタバレ》 
押井守著「哲学入門」。「自己存在とは」とか、「意識とは」という、現代科学未解決の大問題に対して、ただ自己陶酔しているだけの独り言を聞かされているような居心地の悪さを感じる。作品の見た目とは違い、意識に対する科学的・生物学的なアプローチはほとんどなく、古今東西の文献からの引用や、衒学的かつ抽象的な単語を並べ立てて、何となく思わせぶりな雰囲気の中でキャラにしゃべらせているだけで、内容的には何の結論も出さず終い。非常に薄っぺらい。そんな言葉それ自体には、何も喚起させるものはないし、心に響かない。もっと態度や行動で示してくれないと、人の心を打つことは出来ないはず。これならまだ前作の方がテーマを伝えるための骨子がしっかりしていた。今作で一番「生きたセリフ」だったのは、「給料分は働いてもらうぜ」くらい。  美麗なCG映像も「表現の本質」から明らかにズレて来ている。内容同様、表面を飾り立てているだけで、「何を見せたいのか」という表現における明確な方向性がない。写実主義が悪い訳ではないが、CGという表現媒体を得てから、特にアニメの表現力は逆に後退している危惧を感じる。一度、原点に戻って「表現の本質」を見直してもらいたい。
5点(2004-11-22 20:49:35)(良:4票)
317.  この森で、天使はバスを降りた 《ネタバレ》 
前半はいい。でも後半は、とにかく「感動させよう、泣かせよう」と力み過ぎと言うか、ちょっと露骨な展開になっている。「閉ざされた社会に異物が入り込むことで、良くも悪くも変化が起きる」という脚本もありがちで、「感動演出のための舞台設定」という印象が強い。  「何かを犠牲にして始めて大事なものに気付く」というテーマ性は分かるものの、特に穿った見方をしなくても、そのオチ(感動)に持っていくまでの「計算」が見えてしまう。例えば、誰かも分かっていない段階なのに、怪しげな森の男(ハナの息子)にパーシーがあれだけ好意的に接するとか、逆にハナの甥があそこまで彼女に対して敵意を持つというような、その対比があからさま。そのくせラストで自分のやった事を告白して、みんなして涙を流したりと、なんか偽善的なんだよなあ。悪い話ではないんだけど、「感動前提」の脚本構成に不手際が目立つ。  邦題もセンスは良いんだけど、ちょっと付けた人がセンチメンタルな雰囲気に陶酔していると言うか、「心に傷を負った女性」ということを変に美化し過ぎじゃない?返って失礼だよね。こういう表現って逆効果になることがある。彼女自身は、どこにでもいる普通の女性で、別に天使と呼ぶほど特別な存在じゃないし、特別じゃないからこそ意味があるんじゃないの?誰でも持っている人間的な弱さや心の傷を抱えているからこそ、見る者の感情を揺さぶるのであって、特別な存在に祭り上げちゃダメでしょ。  自分の立場だったら、勝手に「天使」なんて呼ぶなって言いたくなるけどね。もし私が邦題を付けるなら、「この森で、彼女はバスを降りた」にするけど。  
5点(2004-11-18 18:51:47)(良:3票)
318.  COWBOY BEBOP カウボーイビバップ 天国の扉 《ネタバレ》 
<テレビシリーズ未見・映画版のみの評価>  【USS_Barcelona】さんの仰るように、「マトリックス」が「ジャパニメーションのハリウッド映画版」とすれば、この作品はまさに「ハリウッド映画のジャパニメーション版」という印象。  アニメーションのクオリティは高いものの、基本的に「ナノマシーンのバイオテロによる人類滅亡」という脚本があまりにも陳腐。やたら大作感を出そうと力み過ぎたせいか、肝心のキャラ描写もおざなり。特にヴィンセントが顕著で、いかにも今回の脚本のためにとってつけたような安直なキャラ。  今どき「オレが何者なのかを知りたいだけなのさ」とか、「この世こそが煉獄なんだ」なんて恥ずかしいセリフをまともに言わせたりする地点で、だいたいこの作品の傾向というか、原作者や脚本家のセンスがどんなものかが分かる。そんな形だけのセリフはいくらカッコつけたところで、何も言っていないのと同じこと。何かを喚起するような言葉じゃないよね。  酋長との哲学的な会話もまさにその典型で、このシーンもかなり恥ずかしい。小難しいことを喋る事で、自分を賢そうに見せたり、キャラを立たせようとする中高生みたい。「格好良いことの格好悪さに無自覚」とは、まさに至言。全体的に「カッコ良さ」や「ハードボイルド」の捉え方が非常に薄っぺらい。  中盤までのテンポの悪さもマイナス要因。もっとうまく編集すれば、二時間を切ることも出来たはず。終わり際もちょっとダラダラし過ぎ。余韻があるくらいでちょうどいいはず。もう少しすっぱり終わらせらて欲しい。  劇場版ということで、普段、アニメや漫画を見ない人も見る可能性が高いだけに、こんなハリウッド映画の後塵を拝するようなマネはやって欲しくなかった。
[DVD(邦画)] 5点(2004-11-16 20:28:04)
319.  フィフス・エレメント
まあ、確かに「良い映画」ではない。陳腐な世界観、科学的考証無視のSF要素、幼稚なストーリー、狙いすぎてハズしまくっているギャグ、テンポの悪い展開etc.etc。生真面目に見ていると褒めるところは見当たらない。  でも、不思議とあまり悪い印象を感じない。何の偶然か必然かは分からないが、たまに理屈を抜きにして、その世界の「空気感」のようなものを感じる作品があるが、まさにそういうタイプ(?)の映画。  PS.人類の存亡よりも、クリス・タッカーの目玉が飛び出さないか心配しつつ見ていた。
5点(2004-11-12 21:12:51)(笑:1票)
320.  死刑台のエレベーター(1958) 《ネタバレ》 
古典的名作群に対する敬意は払うとしても、やはりミステリーやサスペンスといったジャンルは、マジック(手品)やTVゲームと同じで、アイデアと技術に支えられている部分が大きいので、ごく一部の例外を除き、どうしても古典よりは、色々な技術革新による表現の多様化、過去のアイデアの改案と取捨選択などを経て作られた新しい作品の方がより面白いと言わざるを得ない。  特に今作は「現実の皮肉」というテーマを描くために、ミステリーやサスペンスとしてのリアリティを犠牲にしているような、粗いご都合主義が目につく。完全犯罪を目指している割には、ロープを忘れていったり、硝煙反応を無視していたりと、思いっきり致命的なミスを連発。その上、犯行時刻の前後に、人目につく行きつけのカフェで、真っ昼間に不倫相手と待ち合わせをするなど、ちょっとあり得ないようなマヌケな行動の数々に、序盤から呆れてしまう。  また、車を盗んだあげく、人殺しまでしてしまうアホカップルなど、起こる事件のすべてが「トラブルのためのトラブル」でしかなく、そこが製作者の狙いだと分かっていても、そのあまりに無理のある行動の数々に最後まで感情移入できず終い。  些細な偶然の積み重ねが現実というものを作り上げ、それゆえ現実は脆いのだとするテーマは分かるものの、こうした登場人物全員のやる事のアホさ加減に、その説得力も薄れ気味。
[ビデオ(字幕)] 5点(2004-11-09 17:15:05)
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