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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2402
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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321.  パージ 《ネタバレ》 
プロットは完全にケータイ小説レベル、イーサン・ホークやレナ・ヘディといったそこそこ名の知れた俳優を起用していますが、B級感は隠しようがない。まあこのプロットは詰めて考察すれば穴だらけなんで無視することにして、やはり『わらの犬』的な映画として観るしかないですね。でも緊迫感は『わらの犬』に遠く及ばず、というよりも比べること自体がペキンパーに失礼極まりないといったほうが正解。イーサン・ホークはいつものイーサンで、今回こそは今までのヘタレキャラを返上するかと思えば最後まで生き残れないし、奥さんのレナ・ヘディにしてもお前の中途半端な態度も事態を悪化させた要因の一つでしょ。パージの日だから交際の邪魔をする父親を始末しよう、いくらバカ娘の恋人だからといってこんなアホな奴いるわけねーじゃん。そして匿われた黒人ホームレスを執拗に狙うヤッピー軍団、あの黒人にそこまで執着する理由がさっぱり判らん、狩りの獲物なら他にいくらでもいるでしょ。そして本当に怖いのは成功を妬む隣人軍団で、もしパージ制度が実際に存在したら、パージの対象は見知らぬ他人じゃなくて人間関係がある者になるに決まってるじゃないですか。そこがこの映画のプロットのおかしい根本理由です。 「1年で12時間だけだれを殺してもイイですよ」こんな制度があるおかげでアメリカが平和な国になった、これは考えようによってはアメリカ人をずいぶん馬鹿にした設定だとも言えますが、トランプを選挙で大統領に選ぶ人たちだからあながち間違っていないのかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-02-28 23:55:29)(良:1票)
322.  暗黒女子 《ネタバレ》 
これが清水富美加の出家騒動であわやお蔵入りになりかけたやつですね。ストーリーテリングからして『キサラギ』のJK版という感じが濃厚。原作は若手女流作家の推理小説だそうで、原作が『キサラギ』の影響を強く受けたというのが正解でしょう。でもキャスティングからして文学サークル会長代行の清水富美加があまりにも怪しげなので、細部はともかくとしてオチの方向性は序盤からバレバレ。しかも文学サークル定例会の恒例行事が闇鍋というところからして、設定の無理やり度が高すぎです。そういうところからして、原作自体がケータイ小説の多少出来が良いバージョン程度なのかもしれません。飯豊まりえの死の顛末やラストの展開などに現実味がこれっぽっちもないのですから、いっそのこと“文学サークルは悪魔崇拝グループだった”みたいなオカルト噺にしたほうが正解だったんじゃないかな、でも原作があるからそういうわけにもいかないか。 清水が出家騒動の時に「人間を喰う内容の映画に出演しなければならなかったのが嫌だった」と事務所をディスっていたのはこの映画のことだったのかな?でも彼女は『東京喰種トーキョーグール』もほぼ同時期に出演してたよな、こりゃレプロもしくじったな(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2018-11-14 22:41:01)
323.  パシフィック・ウォー 《ネタバレ》 
初っ端の戦闘シーンを観て一気にテンションが下がりました。インディアナポリスって重巡洋艦なんだよ、この映画ではまるで戦艦みたいな図体でどうせCG使うならちゃんと実艦に似せてくださいよ。だいたい突っ込んでくる特攻機が開戦当初の明灰白色塗装のゼロ戦なのがおかしい。細かいことにこだわるな、っていう人もいるでしょうけど、こういうところを蔑ろにしている戦争映画は、たいてい映画としての出来もひどいのが多いもんです。あの『パール・ハーバー』はこの映画の逆で、登場するゼロ戦が戦争後期の暗緑色塗装だったことが思い出されます。撃沈シーンがまた突っ込みどころ満載。船体が折れるところなんてまるっきり『タイタニック』のまんまですし、これはひょっとしてギャグなのかとマジで首をひねってしまいました。漂流し始めてからはドラマが緊迫していくはずなんですが、個々の登場人物のキャラが描きこまれていないので盛り上がらない。トム・サイズモア以外の乗組員は誰が誰だか見わけもつきません。そして登場するシャーク・アタック、このサメのCGがまたショボすぎて、これはアサイラムの製作かと思いましたよ。 まったく、ニコジーよ、少しは仕事を選べよ(怒)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2018-03-15 00:04:16)
324.  ピエロがお前を嘲笑う 《ネタバレ》 
この程度で“驚愕のラスト”なんてコピーはほんと使ってほしくないですよ。誰が観たってこれは『ファイトクラブ』のハッカー版で、とくに終盤の第一の落ちまでの持って行き方は『ファイトクラブ』臭がとっても濃厚です。あそこで終わらせちゃったら“驚愕のラスト”にならないので無理やりに第二の落ちを付けましたって感じがプンプンします。でも観てる方としては「へー、そうなんだ」程度の感想しかわいてこないという現実を真摯に受け止めるべきでしょう。 主役の坊や以外の三人がまたちっともハッカーらしくないというのは困りますねえ。地下鉄の車輌内にたむろする仮面の連中でサイバー空間を表現するというのはこの映画で唯一の褒めどころかもしれませんが、別に彼らがハッカー集団じゃなくても良くね?、という疑問は消えないんですよね。ストーリー構成もけっこう雑というか無理があり、落ちていた入館証を使ってユーロポールに侵入というところは思わず絶句させられました。 ハリウッドでリメイクということらしいですが、よっぽど彼の地もネタ切れみたいですね。でも腕の良い脚本家と監督が組めば、ひょっとしたら傑作になる素質はあるのかもしれません(そんなわけないか)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-10-04 21:54:19)
325.  ワールド・ウォー Z 《ネタバレ》 
ブラピがゾンビ退治の秘策を求めて世界旅行!まさかそんなユニークな映画とは夢にも思っていませんでした(笑)。確かメル・ブルックスの息子が書いたベストセラーが原作だと思いますけど、これが忠実な映画化であるならば実にしょうもない小説だとしか言いようがありませんね。家族とのエピソードが全然後半につながらないというのもひどいし、マスでかたまっているとき以外はゾンビそのものが全然怖くないというのもどういうもんでしょうか。確かにまるでアリの大群みたいになってゾンビが壁をよじ登ってくるところは衝撃の絵面でしたが、上空から都市を鳥瞰するカットはまるでシティマラソンをヘリから中継している映像のようにしか見えませんでした。 この映画でいちばんゾッとさせられたのは、牢屋に拘束されているCIAエージェントが「北朝鮮では感染は抑えられている、なぜなら国民2,300万人の歯を全部抜いたからだ」と話すところです。これは彼のジョークなのかもしれなくて真偽不明ですけど、あの国ならあり得そうな話でなるほどこれぞ究極のゾンビ対策ですね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-09-25 21:12:12)(良:1票)
326.  龍三と七人の子分たち 《ネタバレ》 
どうも最近の北野武の映画は“やらされ感”が滲み出ていて、なんか観ていてしんどいんです。無理矢理『アウトレイジ・ビヨンド』を撮らされた腹いせなのか、徹底的にヤクザを茶化した映画にして「俺はもうヤクザ映画なんか撮らないよ」と宣言している様な感じです。どうせ後期高齢者ものをネタにするなら、イーストウッドの『スペース・カウボーイ』の様な開き直った爽やかさが欲しかったです。ギャグにしても、『みんな~やってるか!』ぐらいのバカバカしさに徹してくれたらいいのに、と思うけどいくらたけしでもあんな突き抜けた映画はもう撮れないでしょうね。 けっこう近藤正臣も頑張っていたけど、やはり藤竜也のはっちゃけぶりが観ていて愉しかったですね。たけしのヤクザものになると必ず出てくる定番の“指ネタ”もくだらなさとしつこさでは歴代最高だったかもしれません。そして中尾彬、『アウトレイジ・ビヨンド』に続いて殺されキャラでしたが、今回は死体になってからも大活躍(?)ということで、おいしいところを持って行ってしまいました。 そう言えば最近は北野映画にたけし軍団の面々が全然出てきませんが、どうしちゃったんでしょうか?
[CS・衛星(邦画)] 4点(2016-05-30 21:34:33)(良:2票)
327.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
フランスの大女優ジュリエット・ビノシュがゴジラ映画に出演!!びっくりしましたけどまさかあんなチョイ役だったとは、これもまたサプライズでした。可哀想に出演シーンをカットされてしまった宝田明みたいにゴジラ映画では思い入れや縁がある俳優が特別出演することが間々ありますけど、ジュリエット・ビノシュがゴジラファンだとは到底考えられないし、なんで出演したのかは謎が深まるばかりです(笑)。 このギャレス・エドワーズ版ゴジラは、さすがにエメリッヒ版よりはマシですけどまあそれ以上でも以下でもないというところでしょうか。とにかく致命的なところはゴジラが脇役でしかないということに尽きるでしょう。敵役のムートーなる代物もわたしの眼ではギャオスのパクリとしか見えませんでした。そしてメッチャ腹が煮えくりかえったのは、あのまったく何が起こっているのか判らない真っ暗な画面!最近この手の何が映ってるのか判らない夜間映像の映画が目立ちますけど、これほど酷いのは初めての様な気がします。それも怪獣が暴れている大きな視点のシーンですから、余計にフラストレーションが溜まりました。でもスピルバーグの様な巨匠が撮った映画では、たとえ夜間シーンでもこういう現象が起こらないというのはどういうわけでしょうか。最近は技術の進歩で昔よりも手軽に暗闇のシーンを撮れるようになりましたが、考えるにこれは撮影監督の能力、ひいては映画監督自体の力量が未熟だということに尽きるでしょう。ほんとこれなら、昔みたいにレンズにフィルターを被せる“アメリカの夜”方式がよっぽどマシなんじゃないかと思います。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-01-04 22:12:54)(良:2票)
328.  LUCY ルーシー 《ネタバレ》 
安っぽいB級SFやインチキ通販でお馴染みの「人間の脳を100%活用したら」というおバカなコンセプトを大真面目に映像化するところは、さすがリュック・ベッソンです。使われていない脳のシナプスが大量にあるのは当たり前のことで、現状の機能を発揮するためにはそれだけバック・アップが必要なんです。パソコンのメモリー残量がゼロに近づいたらどうなるかを思い浮かべれば良いだけです。 この映画はとにかくあのコリアン・マフィアのボスのキャラが立ち過ぎで、すっかりスカヨハは喰われてしまいましたね。ルーシーがどんどん超能力者に進化(?)してゆくのに比例するかの様にボスの暴れっぷりもエスカレートするのが愉しいです。最後に警察が待ち構える大学構内にまで突っ込んでいくところまで来ると、もう損得関係なしで何がしたいのか判らない状態でしたね。このボスのキャラはもっと背景などを掘りこんでいたらこの映画はもっと面白くなったかも。 まあはっきり言ってラストに繋がる展開はベッソンの限界を見せられた気がしました。ルーシー繋がりで人類の始祖である類人猿ルーシーにまでタイムワープしてまさかのE.T.ごっことは、さすがベッソン、フリーダムというかまさに発想が中学生です。この人、もうSF撮るのは止めた方が賢明だと思います、アクション撮らせたら上手いんですがね。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-12-29 20:06:29)
329.  ダリオ・アルジェントのドラキュラ 《ネタバレ》 
昨今の有名な映画作家の間では3D映画を撮ることがトレンドですが、ダリオ・アルジェントはその題材にオーソドックスなゴシックホラーを選びました、というわけです。 ご存知『吸血鬼ドラキュラ』ですが、ストーリーのアウトラインは原作や過去作とはだいぶ違っています。まず舞台がドラキュラ城の周辺に限定されていて、ロンドンにドラキュラが出現するオリジナルとはだいぶ違いがあります。まあこの辺はバジェットの都合も有ったんでしょうね。トーマス・クレッチマンのドラキュラ伯爵は新しいタイプのドラキュラ像を開拓したいという意図のキャスティングなのかもしれませんが、優雅なのは良いとしても迫力に欠けています。「ドラキュラはいろいろなケダモノに変身できる」という原作の設定は活かして狼やフクロウに変身します、過去作では意外とここはスル―されてきたのでちょっと新鮮かも。昆虫好きのアルジェントらしく蠅などの虫にも変化するのですが、中盤でドラキュラが巨大な○○○○になって襲ってきたのには心底びっくりしてしまいました。いやー、ほんと映像観ていただければ判ると思いますけど、とてつもなくシュールで最初は観てて訳わかりませんでした。 終盤はジョナサン・ハーカーの妻ミラに亡き妻の面影を観てしまったドラキュラの悲恋物語になって来て「ちょっと待てよ」と言いたくなりました。その最期もなぜか狼男みたいに銀の弾丸で撃ち殺されるというのも、なんかアルジェントが勘違いしてるんじゃないかと首を傾げたくなります。正直これじゃコッポラ版の『ドラキュラ』の方がはるかに面白かったと思います、やっぱりアルジェントにはゴシックホラーは似合わないんですよね。 アーシア・アルジェントも久々のアルジェント映画出演でしたが、ムダ脱ぎさせられるは悲惨な殺され方するはで、アルジェントお得意の娘いじめは健在でした(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-12-18 20:47:59)
330.  キック・アス ジャスティス・フォーエバー 《ネタバレ》 
前作の持っていた弾ける様な狂気とブラックな笑いがすっかり影を潜めてしまい、なんか全然違う映画を観ているみたいでした。真面目に物語を紡いでいると言えば確かにそうですけど、前作の雰囲気が好きだったので期待してたのに見事に肩すかしを喰らった感じです。おたくや心に傷を持つものがコスプレしてヒーローごっこをするというプロットなんですから、もうこれはブラックな笑いをメインにするのが王道で、単なる青春ストーリーにして欲しくなかったです。グロな描写もだいぶ少なくなり、まあそれは良いとしても旧レッドミスト=現マザーファッカーがガキのくせして警官たちを殺しまくるのはちょっと勘弁して欲しかったです。じゃあヒットガールが終盤で見せる殺しは良いのか?という突っ込みが来ることは判ってますけど、良いんですこれは、殺されるのは悪人だしクロエちゃんだから(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-12-04 23:34:55)
331.  フューリー(2014) 《ネタバレ》 
ここ10年ぐらいブラピの映画にははずれがないと信頼していましたが、今回は期待を裏切られてしまいました。 まず、フューリー号の乗員を始めとする戦車兵がなんかとても薄汚い感じがします。イケメンのブラピですらとてもヘンな髪形で、シャバにいたときはブルーカラーかド田舎の百姓の兄ちゃんみたいなとても粗野なキャラが最後まで馴染めませんでした。『イングロリアス・バスターズ』のアルド・レイン中尉が戦車兵になった様な感じかと思っても、彼の行動にはユーモアのかけらもないんでつまらない、そう言えばこの映画には全篇を通じてもユーモアが皆無なんですよね。彼のキャラに古参の乗員たちがなんで敬服するのかも判らなかったですよね。すでにご指摘がありましたが、この映画は『プライベート・ライアン』の縮小バージョンみたいな脚本構成なんですよ。ブラピがトム・ハンクスのミラー大尉みたいな説得力ある演技が出来なかったのがこの映画の失敗でしょう。 確か世界で一輛しかない可動する本物ティーガー戦車を撮影に使えたことは、マニアにとっては眼福としか言いようのない感激でした。敵味方とも本物の戦車を使った欧州戦の映画となると、ルネ・クレマンの『鉄路の闘い』以来の快挙になるんじゃないでしょうか。米独両軍とも軍服や徽章にまで凝りまくっていましたからね。ただ両軍の機関銃が撃ち出す曳光弾はCGを使っているんでしょうけど映像的には強調し過ぎ、あれじゃあまるでスター・ウォーズです。 兵器考証については完璧なんですけど、プロットはどうもムリがあり過ぎです。だいたい45年4月というソ連軍がベルリンに突入しようかという時期に、いくら武装SSとはいえ軍歌を歌いながら意気揚々と行軍してくるなんてちょっとあり得ないでしょう。つまりドイツ軍があまりに戦意があり過ぎで、こういう展開にするならちょっと前のバルジの戦いあたりのストーリーにしたら良かったんでしょうね。それを言ったらもっとおかしいのは米軍の方で、史実では4月にはドイツの敗北は決定的なのでお偉いさんも下っ端の実戦部隊もいかにムダな損害を出さずにドイツ国内を進撃するかが最大の関心事だったのです。悲壮感を出したかったのは判りますけど、あれじゃみんなムダ死にですよ。
[DVD(字幕)] 4点(2015-05-12 23:15:01)(良:3票)
332.  エンド・オブ・ホワイトハウス 《ネタバレ》 
警官・軍人・政治家・民間人をバッタバッタと殺しまくる地球侵略に来たエイリアンも裸足で逃げ出すような最凶テロリスト軍団ですけど、そのド派手なアクションよりもっとリアリティがないのがプロットなんですね。だいいち、北朝鮮にあんな大規模な攻撃を仕掛けるノウハウも度胸もないってことでしょう。アル・カイーダなんかに較べると米国本土に対する脅威は屁みたいな実力しかないですから、映画でどんなに凶悪なことをやらかしても実行される可能性は0なので米国人には身につまされることはなく、それこそエイリアンが暴れている様な感じでしょう。この映画もっともらしく撮ってますけど、脚本書いた人には東アジアや朝鮮半島の政治情勢についての基礎知識が欠けているみたいですね。大統領に権限が集中している韓国なのに首相が訪米して首脳会談するところなんて噴飯ものです。そして非常事態を説明する相手国の中にになぜか日本じゃなくてインドが入っているってのもヘンですよね。笑っちゃうのは韓国首相の随員がみんな北朝鮮の工作員だったってところで、おまけに首相もあっさり撃ち殺されちゃうし、この映画たぶん韓国内では上映禁止なんじゃないでしょうか。 ジェラルド・バトラーの無敵ぶりはレオニダス王が現代に再臨したみたいな感じです。残念なのは真っ暗な室内での闘いが多くて何やってるのか判りづらいところです。大統領夫人や息子とか奥さんとかそれっぽいキャラはいますが、伏線を全然張らない単純なストーリーなのでちょっと拍子抜けの感もありました。いちばんびっくりしたのは、映像での描写やセリフもないけどあの大統領は暗号コードをばらしたんですよね。もー信じられない、この腰ぬけめ(怒)! 『ダイ・ハード』のタカギ社長を少しは見習え!
[CS・衛星(字幕)] 4点(2014-10-25 23:56:31)
333.  遊星からの物体X ファーストコンタクト 《ネタバレ》 
いやぁー驚きました、もうわたくしは断言しちゃいます、この映画はJC版のリメイクです。それも森田芳光がリメイクした『椿三十郎』と一緒の手法です。でもこういうのってアリなんですかね?前日譚ならふつうなんか製作者のオリジナルなアイデアや思い入れを見せるために撮るんじゃないでしょうか。唯一の工夫と呼べるのが主人公を女性にしたことだけど、これも最近はどこでもやってるし大したことはない。でもそのM・E・ウィンステッドがなかなかいい味出してました。この女優どっかで観た顔だと思ったら、『ファイナル・デッド・コースター』や『デス・プルーフ』のあの姐ちゃんだったんですね。この人ホラー映画のヒロインとしてはなかなか良い素質を持っているので、もっとこの手の映画に出るべきですね。 モンスター自体もかなりJC版を意識というか再現してますが、どうも画面が暗くて欲求不満がたまりました。まあこの映画は、ある意味あの「スプリット・フェイス」モンスターを見せたくて撮った様なものですから、こいつに関しては迫力満点でした。あの顔が、分離しかけた状態じゃなくて逆にくっついて出来たというのは、良いアイデアでこの映画で唯一のオリジナリティです。「二人羽織をしながら蜘蛛の真似をする」と言うのがこのクリエイチャーの適切な表現かもしれませんが、それにしても大した芸です(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2014-08-07 20:17:27)(良:1票)
334.  アジャストメント 《ネタバレ》 
観始めてからしばらくすると最近観た映画にすごく良く似ている様な気がしてなりませんでした。良く考えたら、『ルル・オン・ザ・ブリッジ』でした。しかし比べてみると、主人公の行動が恋人に及ぼす影響が真逆なんですね。『ルル・オン・ザ・ブリッジ』は決して褒められる映画というわけではないですが、同じラブストーリーとして観ると文学的な香りが強くて本作よりははるかに出来が良かったと思います。 帽子を被ったおっさんたちが天使で神さまが“議長”というのは、判り易いというか単純な発想とも言えます。全ての人間の運命を管理して調整するなんて、何と言うか天使という仕事も超ハードワークですね。でもそんな苦労を無にしてしまうあのオチ、テレンス・スタンプ可哀そう(笑)。それにしても最大の?は、あのハリーなる天使がなぜマット・デイモンを手助けするのかということなんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2014-06-27 22:57:42)
335.  ABC・オブ・デス 《ネタバレ》 
若手というか安い映画作家たちにアルファベットの一文字と5千ドルを与えて死をテーマに撮らせたのアンソロジー。大部分の作品が5千ドルじゃ足らずに監督の持ち出しになっただろうという作品が多い中で、どう見ても5千ドルを使いきらずに私腹を肥やしたなと思われる作品がふたつばかりありました。とくにひどいと言うのがGの『重力』で、これほとんどカネ使ってないんじゃないですか?それで面白けりゃ文句は言いませんけどね。ひどいと言えばFの『おなら』でございまして、撮ったのが井口昇じゃしょうがないや、と文句をつける気も起りませんでした(本人いわく、東日本大震災と原発事故へのオマージュなんですって)。山口雄大のJ『時代劇』が三人の日本人作品の中でいちばんマシかなと思いますけど、介錯役の侍があまりに川谷拓三に似ているので驚いたら何とご子息の仁科貴でした(笑)。 自分の感性に合わないというか理解不能な作品が多かったですが、ベストを選ぶならやはりDの『ドッグファイト』、次点はⅩ『ダブルエックスエル』でしょうかね。なんかパート2も製作されているみたいですが、たぶん観ないです(笑)。
[DVD(字幕)] 4点(2014-03-19 23:06:01)
336.  ハンガー・ゲーム 《ネタバレ》 
もし自分が不幸にしてこのゲームの参加者になってしまったら、ゲーム中はどこかに隠れていて残りの23人がひとりになるまで待ちます。その最後のひとりがとてつもなく強いリスクはありますが、そいつと勝負するのが最善の選択だと思います。たぶんみんな同じこと考えて隠れてしまい、ゲームが成立しない可能性が高いのではないでしょうか。劇中ではゲーム開始早々に集団が出来てあぶれ者を狙うようになりますが、これは事前に予想できたはずで開催者としてはこうならない様な工夫が絶対に必要でしょう。と考えると、やはりこの映画(というか原作小説)の設定は×でやはりタイマンのトーナメントかリーグ戦でしかこのゲームは成立しないんじゃないかと思います。ここら辺の詰めの甘さは原作がジュブナイル小説だということも関係あるかもしれませんけど、映画として観せるならもっと毒味がなければいけません。原作通りなのかもしれませんが、あのルール変更だけは何とかして欲しかったところです、どっとシラけました。 どう見ても『バトルロワイヤル』と数多あるデストピア系映画を融合させた様な作品ですが、原作者のスーザン・コリンズは“『バトルロワイヤル』は原作小説を読んだこともないし映画を観たこともない”と言い張っているそうです(笑)。
[CS・衛星(吹替)] 4点(2013-12-07 23:25:54)(良:1票)
337.  エクスペンダブルズ 《ネタバレ》 
うーん、正直言って騙された!という呻きがまず出ちゃいます。だって、ポスター観たらあの面々が手を変え品を変えて大暴れするのかと思うのが普通でしょう。それなのにB・ウィリスやシュワちゃんはほんの一瞬のカメオ出演、D・ラングレンは裏切っちゃうし実際に殴りこみかけるのはスタローンとJ・ステイサムにJ・リーの三人以外は初めて見た様な俳優とは、もういい肩すかしでした。自分にはスタローンのアクション映画に思い入れが全然ないくちなので、この雑であってなきがごときストーリーはきつかったです。アクションシーンがまた暗くてカット割りが多く、何が起きているのかさっぱり判らなくなって、“消耗品”のくせにあれだけの人数相手に誰も死ななかったということに最後まで気が付きませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2013-04-14 22:17:17)
338.  カメラを止めるな!スピンオフ「ハリウッド大作戦!」<TVM> 《ネタバレ》 
まああれだけオリジナルがバカあたりしたんで、調子というか勢いに乗ってこういうお遊びをしたくなる気持ちも、判らなくはない。本当にこんなんでどこが面白いと言ったらよいか悩むところですが、ラストのHOLLYWOODの人文字の件だけは、不覚にもクスっとしてしまいました。でも冒頭のシークエンスではHOLLYのパネルだけだったのはどう解釈すれば良いの?ネタバレさせたくないというのが意図だったんでしょうが、あまりに映画文法を無視しすぎです。まあこのいい加減さがらしいと言えばらしいところなんだけど。 こんな緩い企画がおフランスのオスカー受賞監督にウケて、リメイクされたってのが未だに信じられない。あの竹原芳子も出てるんですからねえ…
[CS・衛星(邦画)] 3点(2022-07-31 21:43:49)
339.  ディレイルド 脱線 《ネタバレ》 
ハロウィンの夜に運航されるイベント列車がありました。乗客とともに役者が乗り込み、列車内で起こるアガサ・クリスティーばりの殺人劇を見せて推理を愉しませるというミステリー・トレインです。ところがなぜか車内には列車強盗が乗客に紛れ込んでいて、本物の殺人が起こってしまいます。強盗犯に機関士が射殺されて列車はカーブで減速できずに脱線・転落、そしてここから映画自体のストーリーも脱線・暴走してゆくのでした… 掴みというか導入部はいかにもミステリーっぽくて雰囲気が良いんですよ、ところが前述のように列車脱線してからは唐突にモンスター・ホラーに様変わりしてしまい、こちとらとしてはもう何の映画を観ているのか訳が判らなくなっちゃいます。ネタばれはしたくないので深くは掘りませんが、お話しが進行するに連れて「オチはあれか、もしくはあれだろうな」としか解釈できなくなってきます。因みに予想したうちの片方が正解でしたが、別に嬉しくも何ともない(笑)。しかしそのオチからすると、モンスター・パニック的な要素を入れる必然性はどこにもなく、脚本と観客を混乱させた効果しかなかったと思います。出演している俳優陣は無名ばかりなのはB級映画なので仕方ないですけど、唯一ランス・ヘンリクセンが顔を出しているのが華なのかな。でも彼は冒頭に一瞬顔を見せてその後は音沙汰なし、あとはラストでオチを解説する役目で登場するだけで5分にも満たない登場シーンでした、それにしても老けたようなこの人。 序盤の良さげな雰囲気からして、考え込んだ脚本ならもっと観れる映画になっていたかもしれません。観終わってみての感想は「この監督、けっきょく何がしたかったの?」ということに尽き、観客にそれを言われたら堂々たる失敗作ということになるでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-09-24 21:07:35)
340.  ミッドウェイ(2019) 《ネタバレ》 
ローランド・エメリッヒが監督なので最低線の期待しかしていませんでしたが、ギリギリの線で予想通りというのが感想です。ぶっちゃけて言えば、『パールハーバー』と『ミッドウェイ(76)』を足して二で割ったような映画ってとこでしょうか。 前半はお約束通り真珠湾攻撃から始まってB-25による東京初空襲までを流す、ここら辺はまるで『パールハーバー』のダイジェスト版リメイクを見せられている感じ。いちおう日本側には豊川悦司・浅野忠信・國村隼といった第一線俳優を使っているけど、あとは無名の日系俳優ばかり、それでも日本語だけはちゃんとしていたのは褒めておきましょう。でも、山本五十六が真珠湾奇襲に成功したことを知るシーン、京都の先斗町みたいなところに居て和服姿でしかも芸妓とくつろいでいるというのは、「そんなバカな!」と叫びたくなりました。三船敏郎なら絶対に撮らせなかったでしょうね。海戦に至る経緯はアメリカ側からの視点が主なんだけど、有名な暗号解読の経緯などはかなり飛ばし気味のあっさり風味、76年版もそうだったけどこの部分を上手く織り込んだ脚本じゃないとミッドウェイ海戦の本質が伝わらないと思います。アメリカじゃ「日本海軍の暗号を解いて待ち伏せして勝った」ということは、ちょっときまりが悪いところもあるのかな? 戦闘シーンはCG全盛時代ですから良くできていて当たり前、そうなると考証やディティールにどれだけ拘っているかが勝負なるでしょうが、ここはレベルがかなり低い。日米ともに艦船の再現度は高いといえますが、海戦シークエンスになるとツッコミどころ満載です。SBDドーントレスの爆撃シーンは臨場感あふれているけど爆弾をリリースする高度があまりに低すぎ、当たり前ですけど高度が高いほど爆弾の位置エネルギーが増すわけで、飛龍に着弾するシーンではいくら甲板が非装甲の日本空母でも甲板が貫けるわけがない、もし専門アドヴァイザーがいたら絶句すること間違いなしの珍シーンです。南雲機動部隊の艦隊陣形もあまりに各艦の距離が近すぎ、だいいちあんな近くに戦艦(金剛型?)がいるわけがない。などなど突っ込みだしたらキリがないんですけど、要は監督以下製作陣がミッドウェイ海戦というものを真剣に調査していないってことなんでしょう。まあ監督がエメリッヒでチャイナ・マネーがたっぷり注ぎ込まれた時点で、もう何を期待してもムダだってことです。 劇中で海戦当日にミッドウェイ島で記録映画を撮影していたジョン・フォードのエピソードが一瞬だけ挿入されていましたね。もし日本が海戦を制してミッドウェイ島を占領したら、戦死していなければフォードが捕虜になっていたかもしれないって、不謹慎かもしれませんがなんか面白くないですか?
[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-08-18 23:17:22)(良:1票)
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