21. 時計じかけのオレンジ
一言で言うなら「強烈な映画」。観る者の評価はどうであれ、これ程のパワーを持つ作品も珍しい。暴力の是非とかそんな次元を超えたモノの訴えを感じる。もうちょっと内容を咀嚼して詳しいレビューをしたいのでもう1回観ようかなーと思っても、なかなか観る気になれないのが困り者。そういや一緒に観た彼女に「イン・アウトってどういう意味?」と最後まで聞かれながら観たなー。誰か教えてあげて下さい。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-09-19 12:26:36) |
22. 遠い空の向こうに
「ロケット」という言葉のイメージと、彼らがやってることにギャップがあって、最初は観ていて「何やってんだこいつら」と思ってしまった。興味のない人からみたら、彼らのやったことは最後の最後まで「何やってんだこいつら」なんだけど、どんなことでも納得いくまでやりぬく姿勢と、純粋な彼らの思いに心打たれた。純粋な心をヘタな言葉で飾らずにそのまま純粋に伝えてくれる秀作。 [DVD(字幕)] 9点(2005-09-19 12:11:09) |
23. スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
《ネタバレ》 とうとう「スター・ウォーズ」という映画が完成したわけである。このシリーズに限っては6作合わせて1つの映画である。旧3部作と新3部作がどうとうかいうのは甚だナンセンスなのであるが、作品別に評価する形式のサイトなので、敢えて各作品のレビューをしていることを断っておく。さて、完結編となる本作であるが、今までの作品とは全く質を異にした徹底的な悲劇である。そして分かりきっている結末、巡らせに巡らせた複線を抱えながらのこの出来は見事どころの話ではない。たかが女のために、と否定的な意見もあるが、パドメの件はアナキンが堕ちるきっかけにすぎず、多くの悩みの中で何を信じればいいのか分からなくなっていた彼が唯一信じることができたものだ。激しく悩み、時間も限られている中で彼女をネタにあげられてはダークサイドに堕ちてしまうのは必至だったわけだ。読みがいいな、皇帝。マスター・ウィンドウとのやり取りも非常に興味深い。あの場ではアナキンの方が正しい。あの場でのウィンドウの言い分は皇帝と変わらぬ絶対主義であり、長い最盛期の中でジェダイには傲慢が生まれてしまったのだ。オビ=ワンをはじめジェダイの誰もが「フォースにバランスをもたらす者」が「シスを滅ぼす者」であると信じて疑わなかったのもジェダイの驕りである。それを粛清するのがアナキンの役目だったのであり、それに感づいていたのはヨーダ先生だけだ。やっぱさすがだ。そのヨーダ先生ですらも「力が及ばなかった」わけだから、当時のフォースは相当不安定だったと考えられる。アナキンは不本意ながらも運命に従い見事フォースのバランスを保ったのであり、「ジェダイの復讐」でその使命を全うする。この2つの象徴的なシーンで、助けを求める皇帝、そして息子と、同じ構図を使っているのも面白い。人を助けるのに理由は要らないという、子供じみてはいるが純真な人間の心をアナキンは持っているのである。そんなこんなで、サーガの帰結にいたく感動した。だが、エピソード1,2にもいえることだが戦闘がほとんど中国雑技団になっていて、最後くらいは互いに隙のない睨み合い等といった「静」の間をとった本来のチャンバラを取り入れて欲しかったことと、終盤のダースベイダーの悲痛の叫びのお粗末さ、ルーク・レイア誕生シーンの扱いが軽すぎる上にパドメの死因が意味不明などから不本意ながら1点減点する。 [映画館(字幕)] 9点(2005-07-20 16:52:59)(良:2票) |
24. ターミネーター
子供の頃に1人で観たが、本当に怖かった。問答無用の強さ、いくらやっつけても追いかけてくる執拗さ。強烈だった。今観ても何1つ色褪せることなく、強烈に、ただ「ターミネーター」を本作は映し出す。改めて観て思うことは、ハリウッド映画では必ずくっつくヒーローとヒロイン。そのほとんどは本筋とは何の脈絡もなく描かれ、作品を冗長なものにするが、本作は決して削ることのできない物語の核として描かれている。観れば観るほど完成度の高さに脱帽。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-07-07 17:35:35) |
25. 少林サッカー
上映後、劇場で拍手が巻き起こった。21世紀の渋谷でこんな体験ができるとは思わなかった。DVDが出てから家族に見せたら親父は笑いすぎて酸欠になった(本当)。映画というメディアは、まだまだ何でもできる。今までのどの映画よりも素晴らしい作品が生まれる可能性は無限にあるんだなーと感じさせてくれた。作品自体の評価としては展開にやや難ありとして減点するが、本作が私に与えた衝撃は非常に大きい。 [映画館(字幕)] 9点(2005-06-18 09:23:38) |
26. シザーハンズ
ティム・バートンの作品では一番好き。「独特」としか言いようのない色彩、世界観。カットの上手さはハサミの数の問題じゃなくて器用なだけだろうという突っ込みは置いといて。 [DVD(字幕)] 9点(2004-09-15 20:57:01) |
27. ザ・ロック
豪華キャストの作品にはいつも好感が持てないのですが、コレはよくまとまっていると思います。テンポも良い。そしてエド・ハリスがカッコよすぎます。「○○がいい」と役者を褒めるレビューはどこが良いのかハッキリしないので好きじゃないんですが、カッコよすぎるんだもの。仕方ない。許してください。 9点(2004-09-15 20:20:20) |
28. 猿の惑星
未見の方は本作を観る前に60年代ってどんな時代だったのかな~と想像してから観るとよいです。想像するだけでけっこうです。この映画が当時いかに凄かったか少しは分かるかも。かくいう私は80年代生まれなんですが、当時凄かったんだろなぁと思いましたよ。ラストも猿も音楽も、言葉に表せない恐怖が表れていると思います。 9点(2004-09-15 20:10:16) |
29. サウンド・オブ・ミュージック
ミュージカルの真骨頂。どれもこれも曲が良すぎる。ミュージカル嫌いな人でも、深く考えずにすーっと入っていけるはず。 [ビデオ(字幕)] 9点(2004-09-08 20:28:26) |
30. サイコ(1960)
展開の複雑さに凝り固まっている最近のサスペンスに慣れてしまってから観たためオチは想像ついちゃったんですが、本作が映画史に残した功績の大きさも想像つきました。登場人物のあせり、恐怖をリアルに観る側に伝える精神描写は秀逸です。音楽も非常に素晴らしい。タイトルバックから一気に映画に引き込まれてしまいました。さすがヒッチコックというべきでしょうか。 9点(2004-09-08 20:23:15) |
31. ゴッドファーザー
マーロン・ブランドの存在感に釘づけ。名作と呼ばれるモノはよく作りこまれていて、至る所に独特の空気が漂っていて良い。この作品の良さを伝える言葉が見当たらず口惜しいが、独特の雰囲気が良いとしかいいようがない。 [DVD(字幕)] 9点(2004-09-05 20:41:19) |
32. ゴジラ(1954)
「モノクロのリアルさ」を肌で感じられる作品。おかしな表現ではあるが、CGバリバリの今日の作品よりもモノクロの良作の方が圧倒的なリアリティを持っている。恐怖と混乱に満ちた東京が本当に怖い。子供の頃は怪獣がなかなか出なくて退屈だったが、改めて観ると完成度の高さに度肝を抜かれる。本作に感激した方、あまりの面白さについ子供に観せたくなるその気持ちはよく分かるけど、子供が大きくなるまで待ちましょう。 [ビデオ(邦画)] 9点(2004-09-05 08:01:40) |
33. 告発
脚色の程度はあずかり知らぬが、本当にこんな理不尽な話があったのかと疑わずにいられない。それをおいといても、映画作品として文句のない出来。ケビン・ベーコンvsゲイリー・オールドマン。こんな悪役俳優対決もある意味貴重。両者素晴らしい演技で主役がちょっと浮き気味か? [ビデオ(字幕)] 9点(2004-08-27 00:22:32) |
34. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
ご存知、クレしん映画の双頭をなす大作の一角。基本的に映画では泣かない私を号泣させ数少ない映画の1つです。何かもう、いつ観ても泣いちゃう。ボロボロのしんちゃん見ただけで泣いちゃう。どんな感動大作でも泣かないのに、不思議。 [ビデオ(邦画)] 9点(2004-08-15 10:30:28) |
35. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
近年稀にみる、極めて素晴らしいアニメ作品です。90分前後というアニメ映画の通例時間に漏れず、かつ一切の無駄を無くした編集には感服しました。特に時間旅行の開き直りっぷりが斬新です。そうだよな、理屈なんてどうでもいいんだよな、と関心しました。テンポを保ちつつ爆笑を誘う、素晴らしいアイデアではないかと。その他見どころ満載です。ラストサムライばりの緊迫感溢れる合戦シーン。「クレヨンしんちゃん」とは思えません。未見の方々、ぜひぜひこの作品で笑い、涙してほしいと思います。 9点(2004-08-15 09:42:00) |
36. カッコーの巣の上で
最近知ったのだけど、カッコーって自分の卵を他の鳥の巣に産むらしい。それでこのタイトルだったのかー、と勝手に納得。私にはマクマーフィが劇中で話すこと全てが嘘にきこえる。ラストシーンは彼が望んだ結果なのかもしれない。そんなふうに思う。様々な解釈を許す深さは抜群。ただし、ストレスが溜まっている人にはお薦めできない。 [ビデオ(字幕)] 9点(2004-07-10 13:38:32) |
37. オズの魔法使
他に類を見ない色彩の美しさ。Over the Rainbowを始め音楽の美しさ。物語の美しさ。一級品です。素晴らしい完成度で何度でも観たい作品の1つです。何となくディズニーランドに行ったような気分になります。太鼓判。 9点(2004-07-05 22:28:47) |
38. エイリアン
SFホラーの傑作。得体の知れないエイリアンを、最後の最後までほとんど全身を映さず、得体の知れないままにしていることで緊張感がよく保たれている。逃げ出せない閉鎖空間の中での戦いも、コテコテな設定ながら絶妙に恐怖を引き出している。傑作。 [ビデオ(字幕)] 9点(2004-06-26 00:11:59) |
39. アマデウス
これぞ映画、という作品。インパクトの強い導入に始まり、印象強く描かれるモーツァルトの人間像、サリエリの心理描写がまた良く表れていて、何度観ても楽しめる作品。特別にクラシックやモーツァルトに関しての予備知識がなくても楽しめる点も高く評価できる。傑作。 [ビデオ(字幕)] 9点(2003-10-30 12:05:02) |
40. アポロ13
次々と起こるトラブルに、観てる方までパニック起こしそうで、思い切り感情移入してしまう。緊張感が途切れず、非常に完成度の高い作品。エド・ハリスかっこいい。 [ビデオ(字幕)] 9点(2003-10-28 20:27:57) |