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21.  ディクテーター 身元不明でニューヨーク 《ネタバレ》 
上映館少なくて、田舎住んでる身としては大変。ウディ・アレン小馬鹿にしたロリコンネタなど、笑いどころ満載です。字幕が追いつき切れてないので、英語の台詞に注意してないとかなりネタ飛ばす可能性があります。日本人にわかりにくいギャグは無視されてるしね。DVD化されたらまた観なくちゃ。ゾーイって名前でユダヤ人と気づかないのはちょっと理解できないけど、アラブの田舎者だからわからないってことにしてあるのかな。ところで「ヒューゴ」でかなり重要な配役だった二人がここまでバカやってくれると気分爽快ですな。一人は「サー」の称号まで貰ってるってのに。
[映画館(字幕)] 9点(2012-09-21 14:15:45)
22.  実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 《ネタバレ》 
ちょうど高校入試の真っ最中だったので中継を見た記憶が希薄、少し前に札幌オリンピック、横井さんが「発見」された年の事件です。最初ゆるい気持ちで観はじめたんですよ。ナレーションが原田のオッサンだって気づくまで少しかかった。従兄弟たちが大学在学中だったし、わたし自身ませたガキで時代の空気もそれなりに受けとめてたから背景はわかります。入山するまでに起こったことを淡々と列記し、悪夢の記述に取りかかってからは目を離せなくなってしまい、そのままエンディングまで一直線。事実は後でわかることなんだけど、とてつもなく「牽強付会」な殺人が主義や理念のもと実行されたのは、文革、ポル・ポトにも匹敵するくらいの出来事ですね。森は「脱走」の汚名返上のため先鋭化したんだと理解できる演出で、彼自身が為したことはとてもひどいことなんだけど、まだ理解の範疇というキャラクター設定がされていますね。フィクションだったら「受け入れられる」役。それに引き替え永田の描写は一刀両断。35のかたが書かれてるようにしつこく捲土重来の機会をうかがい、そのチャンスが到来するや嵩にかかって攻撃するという「ケチな人格」。わたしそんな人何人か知ってます。結局、赤軍の残党には「カス」しかいなかったという現実をちゃんと語っているのでこの評価。なお党派的修辞学がわからないと、彼らのしゃべっている言葉がまったく頭に入ってこないので低評価になると思いますが、当時の活動家はこんなだったんです。徹底的に赤軍側を描くことにより、山荘での警察側や「鉄球」という費用がかかるシーンを出さずに成立させたのはうまい。寒さ、冷たさ、そしてなにより「臭い」があまり伝わってこなかったので1点減点。
[DVD(邦画)] 9点(2012-07-03 08:35:55)(良:1票)
23.  ミッドナイト・イン・パリ 《ネタバレ》 
素晴らしい。たぶん、個人的に本年度No. 1。満点じゃない理由は後述。観に行くかた、お金に余裕あるならパンフレット買った方がよいですよ。私、劇中で語られるブニュエルの映画タイトルが分からなかったので、もしかしたら載ってるかなっていう程度の気持ちで購入したら、ちゃ~んと記載されてました。たぶん、時代や登場人物の背景が細かくわかる人は少ないと思いますが、パンフレットがほぼ補ってくれます。本題に戻って、今回タイムスリップものという話を聞きつけたので観たわけですが、そんな「えすえふ」な設定ではなく「ホラ話」というか、出来のよい新作落語をみせてもらったという感じですね。台詞の組み立てが見事で、特にポールというキャラクターの造形、それに対する各キャラクターの絡みかたと台詞は見事ですね。ディレッタントでもなくスノッブでもなく「ペダンティック」という言葉がぴったりの人物を見事に作り上げた上で、「そんなヤツは大嫌いだ」ってモード全開でたたみかけていくところがよろしい。しかし、相変わらずアレンは「女好き」全開ですな。婚約者イネズ役のレイチェル某には関心ないんだけど、マリオン・コティヤール(TAXIから注目してた)、レア・セドゥー、その上カーラ・ブルーニだぞ!!!。個人的には前大統領夫人、最高です。偶然だけど、最近レア・セドゥーの出演作(ルルドの泉で、ロビン・フッド)を続けて観て存在感の強い娘だなと思ってたら、今作でもやっぱそうでした。そうそう、英語が多少聞き取れる自信があるなら、字幕を後追いにするとかなりディテールがくっきりしてくると思います、むつかしい単語少ないし。さて、減点1の理由。「支払いはど~すんだよ、支払いは」ってことが、心のスミに最初から芽生えてたんですよ。フード理論(©福田里香)的に「(心の中で)済ませたことにする」で解決しようと思ってたわけなんだけど、ムーラン・ルージュのシーンで言葉に出して言わせちゃったでしょ、だからダメ。時空を越える設定の場合これはとても重要なことで、映画でいうと「ある日どこかで」だとそれがきっかけで戻されることになるし、小説だと広瀬正「マイナス・ゼロ」に代表されるように、過去の紙幣・貨幣を準備してから向かうのが当然だから。ここさえちゃんとしてりゃ100点満点なのに。でも、たぶん上映中にまた観に行くだろうな。
[映画館(字幕)] 9点(2012-06-01 08:11:10)(良:1票)
24.  ル・アーヴルの靴みがき 《ネタバレ》 
今まで、コンテナに代表される寒々しい場所に住む人たちをメインに据えた作品を撮ってたカウリスマキが、場所をフランスに移しそんな寒々しい場所に住む人たちを助ける側の人々を扱った作品とみました。つまり視点を移動させて、そんな行き場のない人たちを見守る人々(フィンランドのときは「いなかった人」たち)が今作の主人公。フィンランドほど過酷ではないけど、ノルマンディはメキシコ湾流のせいでイングランドによく似た天気で、雨が多い上に海沿いだから風も強いので、陽光あふれるってほどじゃないと思いますよ。そうそう、シェルブールはノルマンディ。今回「過去のない男」の警備員に相当するのは、警察に何度も密告電話を掛けるキャラでしょうけど、彼も決定的にヒドイ人ってわけじゃない。警視なんかは結局いい人としてエンディングを迎えますよね。酒場の女主人と、主人公マルセルや警視とのあいだに、それぞれむかしなにかがあったのを暗示させる台詞がうまく埋め込まれてます。いつも通り、余計なことは語らせない作風です。マルセルが最初に帰宅するシーンで、パン屋も八百屋(何でも屋?)も彼に「ツケ、払って」と言ってるのに、話が進むと変わって行くのがいいですよね。なんかすべてが寓話のようで、観終わったのち、温かい気持ちになりました。病気が寛解するのも、それがカティ・オウティネン演ずる妻に起こるのもご都合主義と言えばそれまでなんだけど、素直に「よかった」と感じられます。相変わらず、犬、いい味出してるし、ライブ演奏の使いかたもうまい。ところで、挿入歌のうちミシシッピ・ブルーズなのはBlind Wille McTellだったんですが、音楽の趣味も相変わらず素晴らしいですね。
[映画館(字幕)] 9点(2012-05-25 21:06:30)
25.  モールス 《ネタバレ》 
公開時に観てましたし、その後DVDも購入してます。もちろんキック・アスなクロエが出てるからなんですけどね。コメントが今になったのは「ぼくのエリ」観終わってからにしようと思ってたから。わたくし、こっちのほうが好きです。初見の時から思ってたけど、オーウェンの「世界中のどこにも居場所がない」感じがすごく染み入ってくるので。エリと比較してもそれは変わらないし、こんだけかわいそうな男の子の主人公に感情移入しなくてどうする。ラストシーンのオーウェンの幸せそうな顔が、この破滅的なストーリーのすべてですよ、彼は居場所を見付けたんだから。ということで「モールス」ってタイトルもあり。倒叙法の謎解き、うまくCGを組み込んだショット、カーチェイスのカメラワークなどハリウッド的な手法も散りばめられてますけど、テンポよく見せるためのおまけ。最後に、この作品は「あの」ハマー・プロダクションがひさびさに制作した「吸血鬼」映画だということ。
[映画館(字幕)] 9点(2012-05-21 10:24:02)
26.  ヘルプ 心がつなぐストーリー 《ネタバレ》 
内容については他のかたが書かれているので、短めに… 主人公(というか狂言回し)スキーターの動機は純粋に内から出てきたものでしょうけど、60年代初頭という時期だから表面まで達し行動を起こさせたと考えるのが妥当です。公民権運動、ワシントン大行進、マーチン・ルーサー・キング、そしてブラックパンサーなどによって、奴隷解放から100年後に南部にもツケが回ってきたわけですから。合衆国自体が景気よく、全米で最も貧しい州と言われているミシシッピでさえ貧困は黒人だけ(本当はヒルビリーもいるんだけど)っていう時代です。で、別の面からの評価を。音楽がすばらしい。時代にフィットし、それらの楽曲を選ぶことで歌詞が持っているメッセージまでも折り込まれてます。いきなりジョニー・キャッシュ&ジューン・カーター・キャッシュ「ジャクソン」。この曲ティン・パンアレーの「キャラメル・ママ」で松任谷正隆くんがカバーしてて知りました。ヒリーが暴走するシーンではチャビー・チェッカー「レッツ・ツイスト・アゲイン」。そしてエンディングはこの深南部ミシシッピ出身メイヴィス・ステイプルズの“Don't Knock”。この曲は一家でやってたステイプル・シンガーズがこの頃流行らせた曲なんですが、このバージョンは最近ソロでレコーディングしたもの。ほかにもフォー・シーズンズ、ボ・ディドリー、ロイド・プライスなんかが使われてますが、白眉は、スキーターが振られるシーン後のディラン「くよくよするなよ」これはベストマッチングでしょう。アメリカのルーツ・ミュージックに関心のあるかたは必見です。ところで、シリーの母親役が「キャリー」のシシー・スペイセク、ニューヨークの編集者役が「タイム・アフター・タイム」「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」でおなじみのメアリー “時をかける” スティンバージェンだったのにはビックリ。 〈追記 2014.2.4〉DVDで再見して… シーリア役はジェシカ・チャステインだったのね。彼女、どの作品も素晴らしい!
[映画館(字幕)] 9点(2012-04-10 18:01:04)
27.  歩いても 歩いても 《ネタバレ》 
ものすご~く普通の家族の会話のように聞こえる台詞ですが、日常であんなに説明することはありえない。おたがいの言葉がほとんどかぶらないし。そういう意味でとてもとても向田邦子的。日常会話に聞こえないほどカリカチュアライズされてたとしたら橋田壽賀子ですけど(笑) ということで「ただいま11人」に始まるTBSホームドラマの王道を継承している作品だと感じました。是枝くんは今度はこれをやりたかったのね。毒のある言葉が思わず出てしまうところなんか「寺内貫太郎一家」そのまま。風呂場での「板橋」はその極みでしたね。そうとう笑える台詞が散りばめられていたのだけれど、あんまりクスクス笑う人いなかったなぁ。きんばあちゃん=悠木千帆(樹木希林)主役で、里子さん=加藤治子がアクセントつけてるってのはうまいキャスティングでしたね。この二人の絡みのシーンもほしかったけど、やりすぎないのがさりげなくてよろしい。夏川結衣うまくなったねぇ。「花よりもなほ」のときもそう感じたけど、鈴木杏の母親役やってたTBSドラマ「青い鳥」のときはどうしようもなかったのにね。そうそうYOUは最高ですよ。浅田美代子、風吹ジュンを出すといかにもって感じだけど、YOU使ったことで趣に変化つけられたと思います。多分「誰も知らない」で使ったときこの着想が生まれたんじゃないかな。ゴンチチの音楽と「ブルーライトヨコハマ」だけでも評価高いですよ。特に「ブルーライトヨコハマ」のシングル出してくるところでジャケット見せないのはうまい、コロムビアの内袋をさりげなく見せててね。
[映画館(邦画)] 9点(2008-08-15 18:39:58)
28.  スピード・レーサー 《ネタバレ》 
「宇宙エース」からのタツノコファンゆえ、評価の基準は「マッハGo!Go!Go!」を知らない人とは異なります。初回オンエア時、くり返される再放送含め小学生時代からずっと観てたので刷り込まれてますので。巷間、興行成績が伸びないので失敗作という烙印を押されそうと言われてるらしいですがなんとかがんばってほしい。ここまで「マッハGo!Go!Go!」だとは思わなかった、嬉しい誤算でした。三船剛=スピード・レーサーのコスチュームがトリコロールのダッサいそのままだったとこ含めて完璧。エンドロール最後まで見てたのはおっさんばかりというところに観客の温度差を強く感じました。日本語版主題歌をワンコーラス聴かせなかったから少し減点。日本公開用にいじくってもよかったんじゃないでしょうか? もしかして吹替版では聴けたのかな。そうそう、クリスティーナ・リッチ、King Crimsonの"Moonchild"バックに踊ってた人と同一人物とは思えません。すばらしいかった。これで実写版「ヤッターマン」つまんなかったら本気で怒るぞ。
[映画館(字幕)] 9点(2008-07-13 18:52:20)
29.  アイム・ノット・ゼア 《ネタバレ》 
素晴らしい!!! ディラン・ファン以外にわかるのかな?って不安もあるけど、当時を見事に再現しつつ再構成されてて堪能しました。ディラン本人が公式伝記として認めたってのもよくわかる。選曲最高だし、なんといってもケイト・ブランシェット!!!、言うことございません。「エリザベス」今作「クリスタル・スカルの王国」と今年は彼女を堪能する年なのかな? DVD化されていない「ビリー・ザ・キッド」のエピソード出されると観たくてしょうがなくなってくるんで1点減点(後にちゃんと発売されましたが、そのままにしときます)しましたけど… 冒頭とエンディング近くに2回バイクシーンが挿入されるのは「アラビアのロレンス」意識したんでしょうな。こりゃ間違いなくDVD出たら買ってしまいます。重箱の隅つついたような解説付きでお願いしたいですね。
[映画館(字幕)] 9点(2008-06-10 16:17:55)
30.  ランボー/最後の戦場 《ネタバレ》 
南北戦争と日本で呼ばれている戦争は、米国では Civil War = 内戦と呼ばれています。それを描いた諸作品、たとえば最近で言えば「コールド・マウンテン」などとおなじ通奏低音が流れている作品だと感じました。そのエネルギーがアメリカン・インディアン(あえてこう表記します)掃討に向けられたことも踏まえてられてます。カレン族掃討はほぼ同義のことですから。西部劇がベトナム戦争の影響で変わって行ったことと、ジョン・ランボーがベトナム帰還兵としてアメリカ本土から拒絶されたことがどこかしらオーヴァーラップして見えるのは気のせいでしょうか? キリスト教原理主義者を「うざい」存在として描き、その筆頭であるマイケルという役名を与えられた登場人物が仲間を守るため敵を撲殺するシーンにこの映画の主張が込められていると感じました。下のかたもお書きになってますが、実際の戦闘とはどのようなものなのかも恐ろしいほどのリアリティを持って描写されます。恐ろしく血腥いんですけど、ルワンダやボスニアやアフガニスタンで起こってたことはこういうことだったわけですし、現在もビルマやチェチェンやダルフールで起こってることですからね。私、そのむかし大藪晴彦全作品読破という経歴の持主なのでここらへんのリアリティにはメチャメチャうるさいんですが合格。第2次大戦でイギリス軍が投下した不発弾を利用して活路を開くってのも秀逸。「戦場にかける橋」「ビルマの竪琴」を知らない世代に当時のイギリス支配を知らせるためのエピソードだとしても通用するのに、うまく利用してるもん。満点じゃないのは、サラの説得の台詞が全体の動機付けだとしたらちょっと弱いと感じたから。ま、ジジイが若い人妻に岡惚れしてうつつを抜かしたってのもありですけどね。なお、リース役のジェイク・ラ・ボッツが船上で歌った「Wishing Well」という曲、このタイトルのフレーズはデルタ・ブルーズでよく出てくるんですが、もしかしてミシシッピ・デルタとメコン・デルタを掛けたのかな? とってもよいブルーズだった。このクレジット確かめるため、あのクソ長いエンドロール最後まで見ましたもの。サントラ買おうかな。
[映画館(字幕)] 9点(2008-05-29 17:03:12)
31.  アフタースクール
いつもはしっかりネタをばらす私ですが、今作品ではできませんね。見事にだまされました。DVD化待たずにもう1回観に行きます。小説で言うと乾くるみの「イニシエーション・ラブ」に匹敵するくらいよく考えて作られてますね。絶対観て損はない作品だと思います。政治家(大石吾郎とは気がつかなかった)が最後まで腑に落ちなかったんだけど、エンドロール後に判明するので未見のかたはご注意を。2番館に移ったような時期にネタバレ・バージョン追記したいと思います。現時点で今年の邦画No. 1。
[映画館(邦画)] 9点(2008-05-27 19:08:21)
32.  クローバーフィールド/HAKAISHA 《ネタバレ》 
冒頭で出てくる "formerly called Central Park" は誤訳です。formerly は「以前」という形容詞なので、字幕にあった「一般的にセントラルパークと呼ばれる場所」は「以前セントラルパークと呼ばれた場所」が正解。この誤訳って致命的なんじゃないかな。なんとかしろ戸田奈津子、最近けっこういいかげんな訳が眼につく。ブレアウィッチ的というかデンマークのドグマ手法というか、むかしだったら絶対に気持ち悪くなったんですが平気でした。ユナイテッド93のときも大丈夫だったから耐性がついたのかな。暗視装置つきで7時間以上録画し続けてて平気なハンディカムがテープってとこと、シナリオ上まわし続けないとダメなんだけど、一般的な人の行動としてほとんどの場面でファインダー覗いてるのはやっぱ無理があると思う。だから1点減点。ときどき挿入されるもともとテープに録画されてた映像が泣かせる。冒頭の冗長なパーティシーンがあるからその後のジェットコースターが楽しいんだと私は思います。他のポイントはみなさんが記述されてますので、私は割愛。85分しかない作品なんだけど、観終わったら満腹でした。絶対劇場で観る作品だと思います。リリー一人脱出するってのは読めなかったなぁ。そのジェシカ・ルーカスがタイプだったので気持ち加点したのはしょうがない。
[映画館(字幕)] 9点(2008-04-10 18:39:53)
33.  歓喜の歌 《ネタバレ》 
大きな感動がある作品じゃないですが、観終わったあと幸せになれる人が多いような気がします。小林薫、小役人の情けなさ見事に演じきってて素晴らしい。ネタが志の輔師匠の新作ですから肉付けしていく過程で決めなきゃならないことたくさんあったと思うんですけど、巧いこと作られてました。なにをさておいても心をグッとわしづかみにされたのは平澤由美さんの「ダニーボーイ」のオクターブ移行ですね。歌唱力というか歌のすばらしさを思う存分発揮されてて素晴らしかった。このシーンだけで高評価です。ミス・サイゴンに出られてたらしいですが存じ上げませんでした。由紀さおり様、渡辺美佐子様という私にとっての憧れの女性たちが据えられてますので評価はあくまで個人的なものです。そうそうバカ殿での「19でございます」が大好きだった私としては、コメディエンヌのしての由紀様をもっと観たいんですけど、どなたか慧眼のあるかた何とかしていただけませんでしょうか? そういえば浅田美代子、あごのラインがおばさんになったよなぁ、久世さんならそれを隠すライティングとカメラアングルだったと思うんだけど。
[映画館(邦画)] 9点(2008-03-04 21:03:37)
34.  エリザベス:ゴールデン・エイジ 《ネタバレ》 
ケイト・ブランシェットの演技は文句なく素晴らしく、前作のオドオドした感じと対比させるためか威風堂々。なんかシナリオを細かく読みたいほど彼女の発する台詞の言い回しがよかった。いきなり飛び出すドイツ語、スペイン語もすごい。カツラを外したとき素の自分に戻るとこにもうっとり。地上兵士の前で檄を飛ばすとこでは不覚にも涙が出てしまいました。中学生のころ「1000日のアン」という作品に学校から強制的に連れて行かれて以来、ヘンリー8世、アラゴンのカザリン、アン・ブーリン、メアリー、エリザベスを取り巻く数々のエピソードが好きで、世界史も真剣に勉強してたのであくまで個人的点数です。ヘンリー8世の離婚を可能にするために、カトリックと決別し英国国教会が作られたってことが今作にも充分に織り込まれ台詞の端々に登場しますが、ここらへんの知識が十分にないと話よく見えないかも。この絶対主義的ごり押しな宗教改革の結果、イングランドで迫害された原理主義な新教徒=ピューリタンがアメリカ大陸に渡るという歴史の流れが、現在の世界を形作っているという今に繋がるという現実なんですけど、みんなあまり関心ないかな? 娯楽作品としては、下のかたも指摘されてますけど地上軍のエキストラが少ない、海戦シーンがあっけなく終わるなど宮廷内にくらべて比重が小さいですから、ちょっと肩すかしに終わるかも知れない。ジェフリー・ラッシュのウォルシンガムはそのまま引っぱったのに、メアリー役が替わってたのがちょっと残念でした。サマンサ・モートンの演技はよかったですけどね。そうそう、処刑シーン、斧をぐるぐる振り回して遠心力付けてから行くものと思ってただけにビックリ。
[映画館(字幕)] 9点(2008-02-21 18:03:28)
35.  once ダブリンの街角で 《ネタバレ》 
まず何をさておいても楽曲がよい。特にメインテーマ的扱いをされている曲、5拍子なのに違和感なく圧倒的に心に染みいってくる。すべての曲のメロディラインが秀逸。こうしてみると、音符の組み合わせはまだ出尽くしてないってことですね。主人公の男性は「ロックじゃないよ」と言ってたけれど、これこそ真のロックンロール・マインド。熱い歌、心をわしづかみにする歌を堪能しました。チェコから母、娘を連れてやって来てる子は「移民」じゃなくて「出稼ぎ」でしょうね。しかし、Takamineのエレアコをこんな風な使いかたするアーティスト初めてです。ピエゾの妙に艶っぽい音嫌いなんでビックリしました。それからドラムの子、テクがあるほうじゃないけどタイトでよかった。サントラにかぎらず出演者たちのアルバムそろえてみたいと思います。最初に歌ってた曲がVan Morrisonなのはダブリンへの「よいしょ」かな?
[映画館(字幕)] 9点(2008-02-12 17:57:52)
36.  プラネット・テラー in グラインドハウス 《ネタバレ》 
こっちのほうが好き。B級娯楽作品としては圧倒的に上等な一品です。「レジェンド・オブ・メキシコ」のカタルシス最高だったし、この監督小道具の使いかたメチャうまいので期待してましたが大正解。わたくし、グチョグチョも嫌いだし先端恐怖症でもあるのですが、怖々でも見続けてしまいました。主演の男ちょっと花がなかったね、だからあのエンディングだったのかな。チェリーやったローズ・マッゴーワンもよかったけど、女医ダコタ役のマーリー・シェルトンが素敵だった。
[映画館(字幕)] 9点(2007-10-04 18:39:44)
37.  ボビー 《ネタバレ》 
私の近隣では公開されなかったので、DVD化でようやく観ることができました。1968年のある日をグランドホテル形式で見事に描いた作品だと思います。実写とのつなぎもほぼ完璧。女性陣がみんなキャラが際だっていて、単に頭数そろえた作品にならなかったのは見事と言うしかないですね。とくにロシア人のねーちゃんが演じてたチェコの女性記者が見事なスパイスになって、あの色々な意味で特徴的な年を映し出してくれてます。「チエコはなんにも言わないけれど気持ちはよくわかる」by 岡林信康。この後シカゴでの暴動を経てニクソンが当選しちゃうんですよね。当時中1だったので結構憶えてます。サーハン・ビシャラ・サーハンという人名、いきなり思い出したもの。エステベスが彼の背景を描かなかったのは、闇に包まれてる部分が多いのと現在の世界の状況を鑑みてのことと思います。ところで、サウンドオブサイレンスがオリジナルのアルバムバージョンだったことに意味があるような気がしてならないのですが、まだちょっと解明できないのがくやしい。卒業は前年度の作品ですが、この年こそサウンドオブサイレンスの年ですから。そういえば、カップルになる女優の背が高いのは意図的なんだろうか?それとも偶然?
[DVD(字幕)] 9点(2007-08-13 14:40:13)
38.  キサラギ 《ネタバレ》 
よくできた作品だと思います。12人、怒れる男と優しい日本人を引き合いに述べられている方おられますように、映像でなく台詞回しで場面を紡ぎ出している佳作、いや良品ですね。舞台で観たかった気もしますが、映像として切り取った瞬間を作品として公開するのもありというか、切り取りかたが見事だったので… ユースケなギャグ(この無意識過剰は絶品)も秀逸だった。家元の疎外感を引っ張れるだけ引っ張って(あくまで観客の気持ちとしてね)、最後にズドーンと昇華させるテクニックは素晴らしいの一言。舞妓、転校生とコメントに困る(控えさせていただいております、現時点)作品を観た後ですから、染み入ってくるような満足感がございました。あ、宍戸錠、ちょっと使いすぎ。エンドロールが2回ってのはちょっとくどかったね。それにしても、今作品も転校生も宍戸さんの使いかたうまいよね。
[映画館(邦画)] 9点(2007-07-10 20:33:46)
39.  ひまわり(1970) 《ネタバレ》 
むかし観てたんですが、中学生だったこともあっていまいち入り込めなかった。音楽は好きでしたけど… 当時は映画主題歌がヒットチャートを賑わしてましたね。今回借りてまで観ようと思ったのは、大竹まことの少年ラジオのゲストにいらした風吹ジュンさんが話題にしてたからです。現代の感覚で観ると、長すぎ、端折りすぎな演出も多かったのですが、大人にならないとわからない「ダメ」人間を肯定した作品だと思います。向田作品というか、久世演出というか、ウクライナの家のシーンなんてまさにそれ。当時日本でも「戦争と人間」のような作品が生まれてますけど、群像劇でしかなく、やはり人間を描かせたらイタリア人には敵わないよなぁ。これっていまだにそうですよね。昨年の硫黄島2部作と「男たちの大和」くらべてもかわってない。むしろ「紙屋悦子の青春」のように純日本的な作風のほうがよかった。しかし、当時のソ連としては大盤振舞でしたね。マイナス面を徹底的に見せないことを条件に大協力したんでしょう。今回発見したのは、エンディングに至る流れが「ニューシネマパラダイス」に影響与えたってこと。それにしてもソフィア・ローレンって顔のパーツがセンターに集まった人だねぇ。広げたら安藤美姫そっくりだったのも新発見でした。
[DVD(字幕)] 9点(2007-02-22 10:03:16)
40.  流れる 《ネタバレ》 
前から観たいと思ってたのですが、近辺のビデオ屋には置いてないし、図書館のフィルムライブラリーにもなく、最近になってようやく近所のツが成瀬作品をどっと入れたおかげで眼にすることができました。日本映画の名作DVDって値段高すぎ! 洋画みたいに新作でも2,980円、キャンペーンだと2本で1,500円とかできないのかな? 原作読んだのは前世紀の終わりで、映画とはずいぶん違う印象だったと思います。とくにエンディングの処理の仕方、原作は梨花の視点だけど映画は異なるので… ただ、幸田文が興味を持っていて最後までこだわったのが「崩れ」だったことが映像を観ることでよくわかりました。豪華出演者たちを活かしきってますね。岡田茉莉子、なんと美しいのでしょうか。杉村春子(石井ふく子作品に結構出てます)と賀原夏子(~ケンちゃんのばあさん役)が後年、つまりずっと齢を重ねてからとまったくおなじイメージだったのにはびっくり。中北千枝子(初代ニッセイのおばちゃん=ニュースコープ枠のCF)を含めてTBSな香りが濃厚だったことに後になって気づきました。高峰秀子は「カルメン」経由して木下恵介につながるし。「ただいま11人」「東芝日曜劇場」に始まるTBSホームドラマの要素がすべてここにはあります。そして向田さん、久世さんが亡くなった今、それは「渡鬼」にしか残ってない、好きじゃないけど。なお、三味線のバチさばきを観るだけでも価値ある作品です。むかしの俳優さんは凄いわ。 〈追記〉さっき「拝啓、父上様」第3話のV観てて気づきました。倉本聰、これをやりたかったっつーか、TBSの仕事したかったのね。最初の「大都会」や「前略」やってて、不祥事で久世さんがTBS追い出されても声かからなかったから富良野に籠もったわけね。
[DVD(邦画)] 9点(2007-01-26 17:35:13)
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