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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2001
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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421.  ワイルド・スピード/MEGA MAX
公道を法規違反しながらぶっとばしていたチンピラな面子だったのに、ここにきて王道のアクション大作にまで成熟しました。車や人が吹っ飛ぶ派手なアクションには普通に目を見張るし、ブラジルのスラム街の危険なオーラには普通にビビるし、どんでん返しな展開には普通に驚いた。どのパートも一定水準以上の仕上がりではあるのですが、どうしても既視感がついてまわってしまうのはいかんともしがたい。そういうのも込みで楽しめるFFファン向けの作品です。 しかしなんだってハゲのマッチョをもう一人出してきたかなー。この二人の友情が熱く育まれる、そこんとこに、来る人にはぐっと来るんだろうが、暑苦しくて私は笑ってしまった。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-07-27 00:23:14)(良:1票)
422.  SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁<TVM>
いやー、これは「原典の、19世紀ビクトリア朝でも撮ってみたかったんだよね」というモファットとゲイティスの願い叶っての、脚本家による、彼らとSHERLOCKファンのための内輪向けスピンオフ。新作映画と思って映画館に足を運んだ一見さんは気の毒だ。 シャーロックの意識の現在とマインドパレスを行き来するという設定は、時間が交錯したり工夫もあるけどやっぱりちょっと苦しい。ドラマファンの私でも「苦労してひねり出した脚本だなあ」と思ったもんね。 だからですね、これはシーズン4を待つ間の”つなぎ”の位置づけ。ファンはこれでせめてもの渇きを癒すのです。 だってなんだか、キャストの皆もコスプレに付き合わされているかのよう。台詞までが「僕のヒゲだって挿絵画家のせいなんですよ」とはもう確信犯な脚本。この作品の正しい楽しみ方としては、ベネさんやりたかったオールバックにできて良かったね、とかハドソンさんが一番似合うなあ、とかレストレードのカツラがいまいちねえ、とか いやモリーw、全然男に見えないよ、とか身内気分で眺めましょう。 スープロデューサーがお金がかかると嘆いていただけあって、セットや調度品は凝っていてまさしく「映画レベル」の美術であります。モファットとゲイティスのお二方がはしゃいでいるのも微笑ましい。もちろん遊んでばかりいる二人ではないわけで、世界でも指折りのシャーロキアンで、優秀な脚本家でもある彼らの仕事ぶりの凄さはシーズン全シリーズを通して世界が認めているところ。彼らへの強い信頼が、シーズン4まで辛抱強く私たちを待たせているのです。こんな息抜き作品もご愛嬌。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-07-24 18:46:08)(良:1票)
423.  メイズ・ランナー 《ネタバレ》 
映像技術の進歩というのは素晴らしいもので、巨大な壁でできている迷路に囲まれているという強烈な閉じ込められ感が、まあとてもリアル。役者さんたちは実際には緑色のスクリーンを背景に演技していたのかもだけど(それはそれで大変な仕事だ)、視覚に訴える不条理感は本物世界のようで,十代の男の子ならば「俺ならどうしよう?」とわくわくしてほしい。 集団に対立ができて、「蝿の王」みたくなるのかなあ、と思っていたら脚本は露骨に”脱出派”リーダーをイケメン主人公に据えているので”残留派”リーダーは分が悪いのだった。青春男子の中に女子一人を投下するという荒業も、たいして波風立たず不発。ワタシは「これで最後」というメッセージから、自分らで生殖してコロニーを維持せよ、ということかなと思ったが、汚れた大人の考えだったらしい。純粋な若者たちはあくまで真実を求め、外へと向かうのだ。 まあ結末は次も見てね、と言わんばかりの思わせぶり。近年よくあるパターンでちょっと興ざめ。
[映画館(字幕)] 6点(2016-07-18 00:00:18)(良:1票)
424.  リンカーン
リンカーン大統領のイメージといえば大変高潔で立派な人物です、くらいの歴史認識にて観賞。その彼といえども政治を行ううえでは裏工作なり権謀術数を繰り出していたのだなあとちょっと驚いた。人気だけでは法案は通らないのね。 史実にぴたりと沿って作られたけれんみの無い脚本なうえ、当時を再現したであろう暗い室内と長めの尺にけっこうな忍耐も要する。映画観た、というよりドキュメンタリーで勉強したような感想を抱く。 ダニエル・D・ルイスは歴史上の偉人を渋く真面目に演技しているとは思うけど、いかんせん徹頭徹尾地味なため、派手で破天荒なトミー・L・ジョーンズに見せ場を持っていかれてしまった感がある。このカツラの老議員が苦虫噛み潰した顔で登場するだけで、こちらもわくわくしましたもん。 あ、あと脇ながら猛禽類みたいな眼をしたロビイスト役のジェームズ・スペイダーが久々にぴりりと良い仕事をしていて嬉しくなった。がんばれスペイダー。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-07-14 18:21:15)
425.  マレフィセント 《ネタバレ》 
アナ雪に引き続き、これまたディズニーが「王子様なんていない」と言い放っております。うわあ。呪いから解き放つのは姉妹愛だったり母の愛だったり。愛の多様性を提示して、男に頼るなと女の子たちを啓蒙してんのかいな。 とは言っても女の子はフツーにロマンスに憧れるものでしょう。白馬の王子様をかのディズニーが放棄してしまったらガールズの夢は一体どこへ向かえば? マレフィセントは私が幼少期に聞いたシンプルな筋においては単なるイジワルな悪いやつ。世の中にはそういう輩も存在するよ、ということで子供にはそれで良いんじゃないだろうか。悪キャラの隠れた内面まで探って掘り下げて理解しようとか、ややこしくなるからいらないんじゃないかなーと思っちゃった。 アンジーはもう容貌がずばりハマってますので、問題なし。エル・ファニングは素朴な顔立ちで抜擢されたのでしょうが、一生懸命感が伝わりすぎで観ててやや辛い。王様は声が良くないなあ。余裕も無くてダメキングだ。VFXもキラキラしすぎかな。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-07-10 17:29:01)
426.  8月の家族たち 《ネタバレ》 
よそんちの生々しい諍いを延々見せられて大変疲れる。これブラックコメディなの?うそお、これで笑えるなんてアメリカ人の体力ってどれほどタフなの。肉食DNAの人たちのケンカって、和の人の許容量を超えている。耳を塞ぎたくなったよ。M・ストリープ扮するあの母親、あれはね、ダメですよ。みんな距離を置いた方がいい。言葉を攻撃のみに使っているもの。C・クーパーならずとも辟易するわ。 楽しくもなんともないお話だけど、眼を見張るのは役者たちの演技合戦。御大M・ストリープなんか、こんな定型役はおちゃのこさいさい、といった感じ。もやっと崩れたジュリエット・ルイスも奇妙な引力がある。世間の好感度もすっかり下がったJ・ロバーツはもう怖いもの無し、なためか恐ろしいまでの闘犬演技だ。ちょっと一本調子に過ぎたかな。 はなっから白旗上げ気味の男たちも巧い。やり切れない表情のいぶし銀C・クーパー、徹底して地味な婿役に徹したE・マクレガー、そして今や旬のB・カンバーバッチ。本音を言うとベネさん見たさの観賞でしたから、いつ出てくるのかなあと。母親に苛められて育った気弱で優しい青年役で、みごとなまでにシャーロックではなく、全然かっこよくない(笑)。長い手足を心なしか縮こまらせておどおどしてました。うわあ上手い。ワタシはベネさんが演じたキャラクターはすべからく愛してしまうので、今作のリトル・チャールズのことも大変心配だ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-07-04 00:50:13)(笑:1票)
427.  ザ・ファイター 《ネタバレ》 
クリスチャン・ベール、この人は典型的な「形から入る」タイプの役者で、太りに太って三段腹にすることも、がりがりに痩せてヤク中顔を作ったりあまつさえ頂天にハゲをこしらえたりすることも厭わない。見上げた役者根性ということに世間ではなっていて、ここまでやればオスカーも手に入るわそりゃ。 わかるんだけど、ヤク中患者が血色良かったらオカシイけど、だけど太ったりやせたり頭髪を抜いたり、っていうのは根性の問題で、演技力とは違うんじゃないのかな。もちろんベールは芝居も上手いけど、ここまでやられるとビックリ人間の業を見せられているようで、実際彼がクリスチャン・ベールだと気付いた以降はびっくりし過ぎて作品観賞の気を削がれた。私が巧いなあと思う役者さんたちは、いつでも「そのキャラクター」としてすっと作品に溶け込んでいる。決して客をびっくりさせたりしない。 ベールの役者論と相性が合わなくて残念だったけど、お話は悪くなかった。マーク演じる主人公が家族やら恋人の言いなりでちょっといらっとしましたが。試合シーンがあると否が応でも盛り上がるのでボクシング物は得ですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-06-30 00:04:14)
428.  スター・トレック/イントゥ・ダークネス
トレッキーではないワタシがなぜこの映画を観たかというと、エイブラムス監督にちょっと信頼があるのと、B・カンバーバッチ目当てだったからである。スタートレックの世界観を知らない一見客からトレッキーの皆さんに伺いたい。キャプテンはC・パイン、彼で良いのでしょうか。元ネタを知らないのでカーク船長のキャラクターを知らないのだが、彼一人周りとは違う芝居をして浮いているように感じる。画面における存在感に至ってはヒール役のベネディクトに完全に持っていかれてるし、スポックにすら劣る。一人学園ドラマな彼の下でクルーが結集できるのか、エンタープライズ号が心配だ。 キャプテンがあんなんだから、すっかりカーン寄りで観てしまった。私含め、ベネさんを殴らないでっ、と怒りに震えた女子はきっとけっこう多いのでは。点数はベネさん加点の+2。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-06-19 00:10:52)
429.  ズートピア 《ネタバレ》 
いやはや、最近のディズニーは夢と希望を謳っているだけではいかん、と思ったのかどうかびっくりするくらいの社会派なテーマを扱うのですね。自分とは異質な物を潜在的に恐れ、嫌い、排斥しようとする、「夢の国」ズートピアで起きていることは「自由の国」アメリカの映し鏡。なにしろ大統領候補からして人種差別発言を公に行う昨今ですから、文化人らも相当な危機感を持っているのかもと思ったりしました。 ウサギとキツネが相棒で捜査する様は、かつて山ほど見てきた白人と黒人警官のペアを彷彿とさせ、名画のオマージュを散りばめたストーリー展開は起伏に富んで飽きさせない。薬草花の球根がきちんと伏線として張られているあたり、さすが世界一競争力のある脚本であります。 ところで主人公のジュディ、実に前向きでめげない委員長体質の女子でして、この屈託の無い純粋さがワタシは苦手なのですが、こういう資質は本来のディズニーであるとも思うわけで かつての路線からかなり遠い世界観の中にディズニーイズムを感じてほっとしたり(?)と、我ながら面倒くさい客だ。
[映画館(吹替)] 7点(2016-06-13 00:39:55)(良:1票)
430.  ルーム 《ネタバレ》 
子を思う母と、母を思う子の互いの愛の形が、異常な環境下に置かれていても尚 普遍的で美しくてもう、館内で滂沱の涙に溺れそうになった。狂った状況下でも子供の魂を傷つけまいと作り話で日々をしのぐ若い母親。ブリー・ラーソンがどこにでもいる”普通の”容貌であることで、観客にとっても気持ちが入りやすいのではと思った。 元の日常に戻ってからの困難についての描写が監禁時より長く割かれており、彼女らの人生の現実にしっかり踏み込んだ。戻ってみれば母は17才のままで、でも失った時間は想像よりはるかに重くのしかかる。そりゃ甘えられる存在がそばにいれば、子供帰りもするよなあ。彼女もその母も本当に可哀想だったけど、だけど以前と確実に違うのは息子の存在である。この子がいることで皆の心が救われる。愛の塊である幼い存在、無垢というのはなんと尊いのだろう。髪を切って母に送るその姿にまた号泣し、エラい顔になって映画館を後にすることになった。 祖母とそのパートナーが理想的な存在として描かれたのも良かった。W・H・メイシー演じる祖父もあれはあれでまたリアルなのかもしれないな。 子役が凄まじい演技をしています。台本があるのだよ、とはちょっと信じられないほど。圧倒的にこの子が凄かったのでプラス1点で。
[映画館(字幕)] 8点(2016-06-02 00:58:14)(良:1票)
431.  モネ・ゲーム 《ネタバレ》 
私これけっこう好きです。全体的に、もう少しぴりっと締まる演出がほしいかなあとは思うけど。椅子が動かないネタにしろ、ズボン無しのコリンの災難ネタにしろ、引っ張りすぎでちょっと飽きます。馬鹿みたいな日本人のくだりは(裏があるにしろ)ちょっと耐え難いものがありました。 でもベテラン演者の安定感は心地よく、A・リックマンの二役演技はみものです。コリン・ファースの脳内イメージでの変人バージョンのシャバンダー氏はアラン渾身の変人演技でした。 キャメロン・ディアスはテキサス出身のカウ・ガールに大はまり。三十路?なれど変わらぬコメディエンヌぶりを発揮。 savoyのフロント二人組の絡む場面も好き。シチュエーション誤解ネタの定番連発で、一番笑わしてもらいました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-05-27 01:02:52)
432.  夜明けのゾンビ 《ネタバレ》 
最初のうちは19世紀のクラシックな風景にゾンビ、ていうのが目新しかったんですが。草原や森林といったアメリカの大自然の中に見え隠れするゾンビって斬新だなあと。 でも喜んでいたのは相方と出会うまで。アイザックの妹が登場するあたりから話はどんどん雑に進み、あっさり脱出&あっさり魔女と和解&銃創完治、そしてあっさりと免疫者が判明し、さらわれてまた取り戻す。はらはらも何もあったもんじゃありません。 主人公、息子の思いを叶うべく滝へ赴きます。ここはこの男の生きる証といいますか、このために生き抜いてきたようなものですから観てる側は当然彼の中のドラマの盛り上がりを期待すると思うのですが、あれっなんも無いのかい。これまたあっさり滝から帰還、あの滝って徒歩でちゃっちゃと行って帰ってこれる距離だったのか。しかも将軍らの襲撃が終わりたて、というご都合のよさ。色々ケチをつけるとまあキリの無い映画なんですが、主人公と将軍の人相がそっくりに見えるっていうのが一番参っちゃったかな。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-05-21 00:46:17)
433.  ケープタウン(2013) 《ネタバレ》 
人間の果てしない暴力性を芯まで叩き込まれる、それは恐ろしい映画です。 南アフリカの透き通った海の藍、空の青、白い砂浜。夢のように美しい舞台でいきなり起こる惨劇。このアンバランスな画が、特大の衝撃力を伴って脳幹に突き刺さる。 主人公の黒人警官アリはアパルトヘイトの暴力の被害者である。父を殺され自らも不具の身にされながら、崇高とも感じる理性の力で憎しみを封印してきた。しかし限度を知らぬ暴力に晒され続け、母すら失った時ついに彼の精神の拮抗は崩れ、アリは殺す側へとなるのだ。暴力とはなんと手ごわいのか。 アリがダークサイドへ堕ちるのを留めようと頑張るのが、これが意外や好演のオーランド・ブルーム。しかし白人の彼には、アリの絶望を完全に理解するのは無理だったのではないかと個人的には思う。 答の無い病んだ社会。最近心が浮ついてるなー、と感じた時などこれを見ればどすん、と気持ちが沈むこと請け合いだ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-05-08 17:37:49)(良:1票)
434.  イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 《ネタバレ》 
アラン・チューリング。浅学にして”コンピュータの父”と呼ばれるこの人のことを知らなかった。人類の発展にこんなにも寄与し業績を残したのに、大戦中の軍事機密に関わったゆえ秘匿扱いにされた。挙げ句 彼に対する国家の余りに不当な仕打ちにはこの映画の製作に立ち上がったスタッフのみならず、作品を観賞した外国の一市民のワタシも憤激のあまり涙が出そうになった。 B・カンバーバッチの精魂込めた丁寧な演技が素晴らしい。変わり者でクセがあって協調性は皆無だが、悪意なく正直で生真面目なアランの人物像を見事に立ち上げていると思う。ちなみに彼の少年時代の役者さんもなかなかの好演だった。 K・ナイトレイも知的でウィットに富んで素敵な女性だった。”仲間に頼る”ことの大切さをアランに説き、傍にいてくれた。どうしても添い遂げることの叶わぬ二人だったけど、アランの人生に彼女がいてくれたことに感謝したくなった。 エニグマの暗号を解くまで、解いた後、さらにその後のアランの人生を周囲の人間模様と絡めて重厚なドラマにまとめあげた。胸にずっしりと溜まって、忘れ難い作品だ。
[映画館(字幕)] 10点(2016-05-01 18:10:47)(良:1票)
435.  モンスター・トーナメント 世界最強怪物決定戦
注意事項として、格闘技に興味の無い向きには全く引っかからない出来だということを申し上げておきましょう。出てるのが怪物だってだけで、ガチの格闘技でした。怪物としてのアイデンティティ、ポケモンで例えるなら火タイプとか水タイプとか、そういう個性を発揮して闘うわけでもない超ユルユルのB級作品です。上記の理由から、残念ながらワタシはこの映画の客ではありませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-04-29 23:57:57)(良:1票)
436.  マリー・アントワネットに別れをつげて 《ネタバレ》 
フランス革命という題材は創作者の想像を色々と搔きたてるのですね。男装の麗人も良いけれど、王妃に心酔するおぼこ侍女、という視点もなかなか面白かったです。 王妃という絶対的な存在に心底入れ込んでしまうシドニー。若い女の子がアイドルを神格化してしまうような熱中でありましょう。想いは権力者の非情な仕打ちに粉々にされてしまうのだけど。苦し切ないレア・セドゥーの表情が見事です。 ベルサイユの内側から見た革命の足音、その緊迫感もリアルに迫ってきます。パニックになる貴族ら、逃亡する者たち。どうしたらよいか分からない大勢の侍従たち。実際に撮影されたという宮殿内部も興味深く観賞しました。王侯関係者の場は金ぴかだけれど、従者らの生活空間の質素なこと。むき出しの石壁に最低限の家具。あまりにあからさまな差に口があんぐり。この時代に福利厚生の発想なんかあるわけないのよ、と視覚に訴えられました。 D・クルーガーはクール美女なのでマリー・アントワネットのイメージとはちょっと違うかなあと思いましたが、そこは演技力でカバーしました。ポリニャック夫人に心掴まれている姿など儚げでしたしね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-04-29 00:54:07)
437.  ロスト・ボディ(2012) 《ネタバレ》 
最後の最後にうまいことオトしてくれて、うわあすごい、と思わず声が出た。もともと鈍感力の強いワタクシは凡作であってもオチが読めないタチなのだが、下手くそ&こじつけなどんでん返しには不満は山と残るのだ。でも本作は伏線もキレイに張ってあるし、思い返す限りプロットの破綻が見当たらない。 役者が全員なじみの無い顔ぶれなのも良かった。誰が怪しそう、とか正義そう、とかの事前イメージが入らずにすむ。 殺された女社長はホントに根性で生き返りそうだと客に思わせる性悪ぶりで怪演。観る側がそう思わないと面白くならないので、ここ大事です。 種明かしの直前、警部の発した台詞「わかるよ、疲れるよな。8時間も演技したんだ。」 容疑者相手への嫌味セリフにも聞こえるこの言葉。なんと自分のことだったのだ。エンドロールが流れる最中にはた、と気付き、いや膝を打ちましたよね。ここ2,3年のうちに見たサスペンスものでも出色の出来でありました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-03-31 00:20:32)
438.  アドミッション 《ネタバレ》 
ティナ・フェイが好きなので観始めたけれど、徐々に展開に疑問を抱いてしまって後半はほぼ不快になってしまった。色んなことがおかしいんだけども、一番の問題は女主人公の「親というもの」への捉え方がてんで甘ちゃんでなっちゃいないことだ。親だからこそ、我が子を不正までして入学させちゃいかん。あの男の子はプリンストンなんかに入ったら間違いだと思うよ。授業レベルについていけないでしょうよ。ポーシャ以外の面接のプロたちが軒並み不合格とした、その判断はやはり正しいと思う。 しかもこれが実は赤の他人の子でした、とは笑えない。さらになぜか突然親としての責務に目覚めたポーシャは18年間抹消扱いしていた里子に出した実子に連絡を取るシマツ。アンタ何やってんだ。自分のファンタジーに酔って人の人生にずかずか踏み込んで。その上、知人の子供の親にもなろうとしてるんだ。親ってのは思いつきでぽっとなれたりするもんじゃないんだけどなあ。あまりに安易で想像の足りない脚本に感じる。 副邦題もちょっとズレてるな。「アラフォー女子の人生に起きたこと」あたりが適正ではないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2016-03-25 23:57:14)
439.  ミッシング ID 《ネタバレ》 
いやー、これ完全にティーン向けでした。いい年して観るものではなかったです。 行方不明サイトに幼い自分がUPされている、という切り口こそ小道具が現代的ではあるけれど、謎の組織に追われFBIからも逃走し、女医の発した人物を探すというその展開がぴりっと締まらない。友人は二度も監視の目をかいくぐって助けに現われるし(監視の目すらないみたいな描写だったな)、主人公のスーパー高校生は脚で列車の窓を粉砕してしまうとか、ちょっと付き合いきれなくなった。 ところでハリウッドってメリル・ストリープ以外は年配の女優に良い仕事が回ってこないもんなのか?シガニー・ウィーバー最近こういう端役とも呼べないような仕事が多い気がする。観ててつらい。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-02-05 23:59:57)
440.  それでも夜は明ける 《ネタバレ》 
アメリカ史の暗黒サイドである奴隷制度のありさまを真正面から見据えてのこの一本、正面も正面、目をそらさずに描ききるその筆致ときたら当然のごとく処刑だの鞭打ちだの、非人道的な行為描写に割く時間が長くて、「早く南北戦争始まってくれー」と願いながら観るはめになった。 黒人がこんなに酷い仕打ちを受けました、で終わっていないところがこの物語のリアルなところで、白人らも実に色々な人がいたのだなあ、と個人的にはそこが一番の発見でした。人道的に許されないことをしている、という罪の意識が多かれ少なかれ存在し、まだら模様のような社会。本当は奴隷制度なんか嫌だ、でも広大な農園を維持しなければ、との経済システムの中で生きるB・カンバーバッチ演じる農園主はぎりぎりのところまで苦しんでいるし、次の主人である酷薄な農園主夫婦らも残虐な行為が正当化される社会の中で理性の針が振り切れてしまっていた。愛情を抱いた女は黒人奴隷で、屈折した思いは嫁とのはざまで彼女への虐待へと向かう。あいつ狂ってたなあ。怖い。 家の女主に納まった元奴隷の女性もいたりもする。そうなると、手に入れた特権に安住してしまうものなのね。白い人も黒い人も色々で、モザイクのように社会を構成していたその描き方が奴隷映画としては新しく感じて見ごたえがありました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-02-01 00:00:10)
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