521. 西鶴一代女
戦後の映画なのにずいぶん古臭さを感じるし映像も暗い。そこに描かれている女性像はなお暗い。溝口映画なのに好きになれない作品だ。それに田中絹代の年齢に合わない娘役というのもぞっとする。 [DVD(邦画)] 5点(2013-11-03 22:52:43) |
522. オペレッタ狸御殿
わけのわからないストーリーというか奇抜な展開も多々あるが、私はとても好き。ファンタジックな舞台劇、オペレッタもまた良し。豆狸がかわいくてたまらない。 [DVD(邦画)] 7点(2013-11-02 23:26:29) |
523. 七変化狸御殿
子どもの頃見た美空ひばり主演映画のひとつ。今見直してみてもおもしろい。ストーリーも明快だ。狸の七変化にふさわしく、いろんな者に化け歌いまくるひばりがすばらしいし、堺駿二のおどけた格好がまた良い。奈良光枝も歌だけでなく顔も見せてるし、広沢虎造の森の石松だって見ることができるのも貴重。蝙蝠軍団のコウモリ傘には笑ってしまう。 [映画館(邦画)] 7点(2013-11-02 05:59:44) |
524. 鍵泥棒のメソッド
堺、香川、広末の三人三様のおもしろさは抜群、特に前半のコメディぶりは良い。だが記憶を取り戻してからの後半の展開はどうもすっきりしない。一応サスペンスなのだろうが・・・。 [DVD(邦画)] 7点(2013-10-31 23:34:15) |
525. 織田信長 (1940)
うつけ者の織田信長が政略結婚によって濃姫と夫婦になり、父の死後の跡継ぎ問題や忠臣平手政秀の自害など、ストーリーとしては子どもの頃見た市川雷蔵の「若き日の信長」とほぼ同じでおもしろい。そして所々に入る町人農民の歌と踊りは、いかにもマキノ映画風だし、信長の半生を知る上でも良い。ただ重みのある片岡知恵蔵の信長は少々立派すぎ、結婚したり家督を継いだときは十代だったはずだから、もっと若い俳優が演じるべきだったのかも。なおDVDは戦後改題され再公開された90分版。 [DVD(邦画)] 6点(2013-10-29 06:37:58) |
526. 素直な悪女
男を惑わす悪女と言ってしまえばそれまでだが、彼女が孤児院で育った経緯を考えると寂しがりやの女なのかもしれない。色気と奔放さが魅力のBBこその映画ではあるが・・・。 邦題はいまいち、原題の「そして神は…女を創造された」という聖書の一節の方が魅力的。 [DVD(字幕)] 6点(2013-10-26 11:49:50) |
527. 信子
夏目漱石ぼっちゃんの女性版スタイルをとりながら、痛快さでなくほのぼのとした人情味で綴るのはさすが小説家獅子文六。それを描くのが清水宏監督なのだから、物語の方向性は自ずと決まる。だが主人公の田舎から出てきた女性教師を、都会風の高峰三枝子が演ずるのがとても意外。女学校はこんなものだったかなと少し首をかしげるけど・・・。前半が特に音声が聞き取りにくかったけど字幕もついていたので安心して見られた。ところで大発見、高峯三枝子が女生徒細川頼子を演じた三浦光子より歳が下だったとは。 [DVD(邦画)] 6点(2013-10-25 06:55:58) |
528. ビートルジュース
コメディとホラーとファンタジーがほどよくミックスされた不思議な映画、さすがティム・バートンだ。品のない駄洒落と美しい映像のアンバランスも良い。突如として「バナナ・ボート」の音楽に合わせ踊り出した時はびっくり仰天。 [DVD(吹替)] 6点(2013-10-24 20:23:22) |
529. ソウ
《ネタバレ》 斬新な設定と息をのむ展開はすばらしい。そして何と言っても死んでる人間が動き出したときはぶった曲げてしまった。しかし改めて見直してみると、よくこんなグロテスクな映画を作ったものだと感心する。アイデアとおもしろさは抜群だが、どうも気分が良くない。 [DVD(字幕)] 6点(2013-10-24 01:38:57) |
530. 風船
あまり好きになれない物語だが、芦川いづみだけは断然良い。 [DVD(邦画)] 6点(2013-10-22 15:31:33) |
531. おしん(2013)
あの最高視聴率を誇った名作ドラマの映画化だけに、感動はオリジナルに到底及ばないと覚悟を決めて見たものの、やはりという結果だった。確かに少女時代のおしんをなぞってはいるが、あまりにもダイジェスト的。肝心の部分が省かれ、説明がつきにくいストーリーになっている。(ナレーターがあった方が良かったと思う)それに明治時代の小作農の、極貧の生活の描き方がいかにも不十分で、口減らしや出稼ぎ、子守奉公などの辛い現実が伝わってこない。この映画はおしんという辛抱強く感心な子どもの物語でなく、当時の多くの小作農が経験した物語だと思うのだが・・・。おしん役の子どもは健闘していると思うが、脇役陣がいかにも軽い。不満の方はDVDも出ているので、ぜひともTV版を見るべし。 [映画館(邦画)] 4点(2013-10-22 13:34:49) |
532. グレムリン
スピルバーグ風のSFファンタジーのおもしろさとギズモのかわいさで好印象を受ける。しかし後で考えてみると結構ブラックな映画だったとも思う。いたずらをおもしろがってばかりいたのではグレムリン(小悪魔)になってしまうということか。 [DVD(字幕)] 5点(2013-10-19 23:07:31) |
533. 山のあなた 徳市の恋
脚本は原作の「按摩と女」と同じだし、草彅剛の熱演も光る。リメイクとしては良い方だと思う。しかしどうしても清水監督のオリジナルのおもしろさと風情は、十分に発揮されているとは言えないようだ。 [DVD(邦画)] 6点(2013-10-18 12:12:06) |
534. 按摩と女
ちょっとしたストーリーに漂う情感、これが「ありがたうさん」の清水宏監督と知ってすごく納得。ある意味おもしろさではこっちが上かもしれない。目が見える者を追い越したり喧嘩にも負けない。特に8人半にはまいった。それでいて目の見えないハンディをユーモアたっぷりに表現する。漫才のような掛け合いで始まった映画が、実にしっとりした印象的シーンで終わる。 [DVD(邦画)] 8点(2013-10-18 09:44:28) |
535. 父ありき
静かだが実に細やかに進む物語、音声は所々聞き取れなくても展開はよくわかる小津監督らしい映画だ。ここで登場するのは父と息子、教師と生徒、卒業生などほとんど男ばかり、原節子らの女優陣が出てくる他の映画とは少し雰囲気が違うが、情感はほぼ同じ。物語の展開が早いのとあっさりしすぎがやや気になるが・・・。親子二人の釣り姿、同時に動く竿が印象的。 [DVD(邦画)] 7点(2013-10-17 05:55:34) |
536. フレンチ・コネクション
主人公のポパイなる刑事が好きでないし、どこが評価されたのかわからない映画。犯人追跡のシーンだけは盛り上がるが・・・。 [DVD(字幕)] 3点(2013-10-15 18:50:48) |
537. アザーズ
何かよくわからない映画だった。ネタバレもたくさん読んだけどそれでもよくわからないというか、納得できるものがない。だからといってつまらない映画だとは思わないが・・・。 [地上波(吹替)] 5点(2013-10-14 21:43:52) |
538. 瀧の白糸(1933)
子どもの頃、講談や浪曲で聴いた「瀧の白糸」、悲恋ものの代表格として知られる。恋する男性に身も心も尽くす女心が何ともいじらしく、涙なくして見ることができない。サイレント映画だが、当時の弁士による語りが目に浮かぶようだ。最初らへんの馬車と人力車の競争は愉快。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-10-13 19:08:48) |
539. バックドラフト
最初見たときは映画の迫力に圧倒されたのだけど、後で繰り返し見てみると何だこんな映画だったのかと評価が下がる。消防士の物語だから火災シーンが多いのは仕方ないけど、だんだんうんざりしてくるし、不謹慎なシーンも目につく。 [DVD(字幕)] 5点(2013-10-12 21:37:08) |
540. 淑女は何を忘れたか
ユーモア溢れる映画で、これが小津映画独特の間と雰囲気によって作り出されている。だがこの映画が作られたのは、日中戦争の発端となった盧溝橋事件の起こるほんの少し前。戦争によって桑野通子のモダンガール姿も消え、小津監督を初め製作担当陣もを駆り出されていくのかと思うと感慨深い。 [DVD(邦画)] 7点(2013-10-12 08:59:41) |