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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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561.  トータル・リコール(2012) 《ネタバレ》 
主人公の「自分は何者か?」という疑問符を引っ張りながら、ほぼノンストップのアクションが展開する。ストーリーは捻ってあるし、美術は凝ってるし、シュワ版と較べてのアレンジも良く練られていると思いました。でも、ちょっと一本調子なためだろうか、私のテンションはストーリーほどは盛り上って行かない。映像のテンションは高いけど、緩急の幅が狭い為に飽きが来る印象でした。これはワイズマンの特徴で「アンダーワールド」も同じような作り方。あちらは主演女優のボンテージで持たせてましたが、そんな目玉が欲しかったです。シュワ版でシャロン・ストーンが演じたニセの美人妻をケイト・ベッキンセールが担当。本作では早々に退場せずに最後まで出番が豊富で、そこはファンとして嬉しかったです。主演の性別までアレンジしたリメイクなら評価が上がったと思います(笑)。
[映画館(字幕)] 5点(2012-08-24 19:45:56)
562.  アベンジャーズ(2012) 《ネタバレ》 
過去のヒーロー映画の主演を集めた作品。昔、東映まんがまつりでデビルマンとマジンガーZが共演してましたけど、まぁそんなものですね。「これが映画だ」は言い過ぎで、その形容に相応しい作品は他にいくつもあります。事前に個々の映画を観ている前提になりますが、これはストーリーの内容よりも、それぞれのヒーローたちが顔を合わせた時の遣り取りに対する興味で見られるものだと思いました。異なる世界観をひとつにするときの軋轢が見どころ。本作もそこにポイントを置いた作り方で、私は楽しめました。その意味では、エンドロールの後の「だんまり較べ」は逆説的にとても味わいがありました。あれを観ずに席を立った人は損をしています。どうやら、みどり色の人がイチバン強いみたいです。トンカチを持ってる人の存在感がイマイチでした。ヨハンソン姉さんは「アイアンマン」からの流れで出演していますが、ブラック・ウィドウ主演の映画が観たいです。本作の続編よりも、そちらを企画してくれ。
[映画館(字幕)] 6点(2012-08-23 00:25:02)
563.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 
ここに投稿してから他の方々のレビューを読んで、大きな勘違いに気が付きました。ラストで執事のアルフレッドが見たブルース・ウェインは彼の願望が見せた「幻影」と思い込んでいました。主人公の生死を取り違えて長いレビューを書いてしまったので、書き直す元気なし。評価だけは5点から8点に変更。
[映画館(字幕)] 8点(2012-08-01 02:44:44)(良:1票)
564.  ジーン・ワルツ 《ネタバレ》 
子供を持ったことが無い自分には「命の誕生」に対するホントの感動は感じ取れていないと思います。そこは残念です。産科医療の現場の問題は自分からは距離があって良く分かりませんが、そんなことより菅野美穂が最後まで田辺誠一に「あなたの子供だ」と言わなかったことが引っ掛かっています。無謀とも思える強引さで自分の子供を授かった彼女には引け目があったのかも知れないけど、両親がいた方が良いことは親になったことのない自分にも分かります。ときどき「ダンナはいらないけど子供は欲しい」と言う女性がいますが、本作の菅野美穂はまさにそれじゃなかったかと思います。色々と医療制度に関して能書を垂れていましたが、彼女の姿勢は母性のエゴにしか見えないんですけど。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2012-07-31 00:06:44)(良:1票)
565.  風が強く吹いている 《ネタバレ》 
ドラマの作り方があざとくて、少し鼻に付くところもありますが、「走ることの意味」を追い求めている姿勢には感じるところがありました。潔く「答えの出ない問いかけ」と言い切っているところも好感でした。「走る」ことは、誰にでも出来る最も基本的な運動。孤独が基本で、走り続けるとしんどくて、いつでも止まることができる。なにか意味を求めない限り続けることは出来ません。市民ランナーの多くは健康のために走っていると思いますが、フルマラソンに挑戦するような人は、たぶんそれを越える意義を模索しているのだと思います。本作は、その多様な意義を表現しようと個性豊かな選手たちを時間が許す限り掘り下げようとしていました。以前に「バッテリー」という作品のなかで林遣都が走る姿に感心してそのレビューでも褒めていますが、ホントに美しく走ります。実際に速いかどうか別にして、陸上をやっていた自分が見ても理にかなったフォームです。本作の彼のキャスティングはとても意味があったと思います。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-29 14:39:45)
566.  切腹 《ネタバレ》 
噂に違わぬ名作だと思いました。武士の所作として最も尊ばれるべき切腹。それを真ん中に置いて展開する武家社会の「体質」の話だったと思います。 どんな事情があろうとも押しかけてきて「ここで死なせろ」と云うのは、言われた方には大迷惑なお話です。序盤は井伊家側に同情しました。仲代達也が語る実情を聞いても、それは浪人を増やす幕政の問題で、井伊家の責任では無いと思いました。なのでラストの大立ち回りは必要なのかとも思いました。そこまでの口上に照らすと潔くない。でも、その斬り合いで出た死傷者に対する家老の態度でテーマがハッキリしました。 自分たちの対応から生じた不都合を手際よく「隠蔽」する。不都合が生じた原因は、大きな組織体が持つ「傲り」や「慢心」です。幕府に露見すれば譜代筆頭である井伊家も処分を免れないと云う事情があるのでしょう。ならば、そうなる事を事前に察知し、回避するのが大藩の知恵ではないかと思います。たぶん、井伊家の人達が個人で対応していれば、あんなことにはならなかったような気がします。大きな組織に帰属することによって、自分が偉くなったと感じる錯覚。それが組織体を蝕む根本かな、とも思いました。 仲代達也の堂に入った演技には見応えがありました。この時、彼はまだ30歳。その若さで爺さん役まで演じている訳ですが、まったく違和感がない。眼差しだけで弱々しい表情から毅然と力強い顔つきまでを演じ分ける。モノクロ画像のシャープな陰影が見事にそれを切り取っていました。 余談ですが、事実を隠すことによって事を荒立てない作法は「嘘も方便」という言葉があるように全否定はしません。何を守るために嘘を付くのかが焦点だと思います。大きな社会的責任を負った組織が隠蔽した事実が明るみに出ると反動は大きい。それを、記者会見で頭を下げる「行事」で落着にする習慣は新たな悪しき体質と思えるこの頃です。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2012-07-29 13:39:39)
567.  おおかみこどもの雨と雪 《ネタバレ》 
多くのシーンからたくさんのことを感じました。とてもいいものを観させてもらいました。 「手のかかる子供を育てる母」と「自己の人生を選択する子供」の物語です。ありふれた母子のお話と言っても良い内容です。子供たちに狼の血が入っていることを除けば。瞬時に人と狼の姿を入れ替える雪の無邪気さは「幼児」の可愛さの象徴でしょう。壮絶な姉弟ゲンカは四つ足で取っ組み合うこと以外は、オロオロする母親を含めて人の姉弟の日常の一端だと思います。身近に見覚えのある情景だから、特異な設定でも感情を移入しやすい。ファンタジーという分野の容量を活かして、人の日常生活の機微を最大化して豊かな情感のなかにまとめた秀作という意見です。 自我の芽生えと共に、人間社会へ馴染む道を選ぶ雪と自然へ帰って行く雨。幼い頃のそれぞれのベクトルを転換させることを「成長」と捉え、正反対の道を進む両者を個々の人生として肯定しています。このスタンスがとても好感です。特に母と息子の関係が見どころだったと思います。自分の守備範囲を超えた世界へ行こうとする息子を引き留めたい。でも、彼女は最初から人間と狼の両方の選択肢を与えながら育てていました。母の感情と理性の葛藤が分かり易く描かれる。たとえ住む世界が違っても、親子であることに変わりはありません。「絆」という言葉が頻繁に聞かれる昨今ですが、別れることによって強調される関係こそが「絆」なのかな、と思いました。 もうひとつ。父親の亡骸をゴミ回収車に投げ込むシーンは強烈でした。残酷な描写ですが、あくまで現実の社会システムの中で進行するストーリーであることを植え付ける意味があったと思います。この辺りに、監督の才覚を感じます。 
[映画館(邦画)] 9点(2012-07-28 18:16:29)(良:6票)
568.  男たちの大和 YAMATO
戦艦大和の沖縄出撃は太平洋戦争末期の投げやりな作戦の象徴だと思っています。劇中「一億総特攻のさきがけ」という台詞(これは史実のようです)がありましたが、大本営は本気で一億人を特攻させるつもりだったのか。乗組員の立場から無謀な作戦に対する抗議的な声が少しは挙がっていましたが、長嶋一茂が詭弁で鎮めてしまいました。常々言ってることなんですが、現場で意見を言い合うシーンに力を入れても問題の本質は見えて来ない。軍人は命令に従う以外に道は無いのですから。作戦を立案した方々を描いて欲しいです。戦場の悲惨を見せて反戦気分を煽るより、根源的な誤謬を洗い出して欲しいです。ステレオタイプの表現しか出来ないこの監督にはハードルが高すぎる要求なんですけどね。「宇宙戦艦」の方が圧倒的に馴染みが深い船ですが、アニメでは伝わらないスケール感が実感できたのは収穫でした。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2012-07-21 14:49:07)(良:2票)
569.  HERO(2002) 《ネタバレ》 
初見より評価があがりました。私はワイヤーアクションが嫌いですが、CGに慣らされた目には多くのアクションを役者の身体能力を活かした「撮影」で対応していることに好感を覚えました。単調になりがちな対決(というより演武)シーンに、背景や色調でメリハリを付ける。その演出自体はストーリーに何ら関係が無いけれど、これは「中国歴史おとぎ話絵巻」。絵本を楽しむように観るという意味で楽しめる。弓矢以外では主に自然の表現に使われているCGは、爆発やビルの崩壊などに使われるより効果的だと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-07-21 14:41:19)
570.  ヘルタースケルター(2012)
眼福でございました。
[映画館(邦画)] 5点(2012-07-19 15:46:06)
571.  アメイジング・スパイダーマン 《ネタバレ》 
最近のリメイク(や続編)は世界観の奥行に工夫を凝らして新たな魅力を獲得したものが多い。「ダークナイト」「X-MEN」「猿の惑星」などがその例です。本作にも当然のようにそれを期待しましたが、結果は「そこまではイケてない」という感想でした。主人公は前シリーズのお調子者よりシャイ&神経質で、デリケートな悩みを抱えた繊細な人物に思えるけど、例えば学園生活での描写などはステレオタイプの域を出ない。大嫌いだったヒロインが、「ゾンビランド」で印象に残った期待の女優に変わったことは大きなプラスポイントだったけど、「ゾンビランド」の方が魅力的に見える。とっても惜しい。ストーリー的には、主人公に息子を助けられたおっちゃんがNY市街のクレーンを動かしてスパイダーマンの跳躍に協力するあたりにご都合が見えます。あれをやってしまうと、物語が安っぽくなります。トカゲ人間との戦いはスピード感と迫力がありますが、その部分だけを取ると前シリーズの見え方と変わりません。全体的に世界観が深くなったとは言えず、リメイクの意義が見い出しにくい作風でした。新しいと思ったのは、主人公が特定の人にはマスクを脱いで正体を晒しながら活躍するところ。ヒーローの正体は秘密と云う固定概念を外し、ヒロインが協力者になる設定は好感が持てるシナリオで良かったと思います。「(500)日のサマー」の監督の起用意図がアクションよりラブストーリー重視だったなら、それらしい仕上がりにはなっていたと思います。でも、観たかった作品とはちょっと違うんだよね。
[映画館(字幕)] 5点(2012-07-19 02:46:53)
572.  まほろ駅前多田便利軒 《ネタバレ》 
原作は未読です。 ときどき、大した事件は起こらないのに最後まで緊張が途切れずに見応えを担保している作品に出合います。本作もそんなカテゴリーに類される作品でした。 胡散くささ満点の行天(=松田龍平)が便利軒を営む多田(=瑛太)のところに転がり込んでから、いくつかの出来事を通して明らかになって行く二人の素性。内に熱い想いを秘めながら、行動と言動に統一感が無い多田。風貌やダレた態度とは裏腹に、実は博愛者の行天。鑑賞側がそれを徐々に理解するように、彼らもお互いの認識を深めて行ったと思う。でも、彼らは一切、自分のことを語らなかった。言わなくても良いのか、言わない方が良いのか、言いたくないのか…。初めて、自分の過去を語った多田は行天に「出て行け」と言う。なぜか? 自分の辛さを知っている者が至近にいることで、辛さが増す予感がしたからだと思う。それをあっさり了解する行天。このシーンは人の関係性の分水嶺を見る思いで、とても見応えがありました。 時間を置けば、自分のことを知っている者の存在が逆に有難く思えるようにもなる。それが本作のラストシーンです。二人がフレームアウトするラストカットが「今後」をイメージさせて、とても印象に残りました。 いくつかの親子関係を横軸に据えながら、人の距離感を語った作品だったと思います。これまでは並以下だった松田龍平の評価が変わりました。人をおちょくった変な走り方(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-07-16 05:29:26)(良:1票)
573.  アイガー・サンクション
モニュメント・バレーとアイガー北壁の自然美の隙間に殴り合いと殺し合いと乳繰り合いが挟んでありました。ストーリーは必然性に乏しく散漫で、風景以外の見どころは希薄。イーストウッドは、自分の体を張った登山シーンに挑戦したかったのだと思います。当時、彼は45歳。体力撮影には限界を感じる頃で、ラストチャレンジだったのかも知れません。その視点ではかなり頑張っていたと思います。余談。先日、50歳のトム・クルーズの「ミッション~」を観ましたが、本作のイーストウッドより若く見えます。個人差もあるのでしょうが、生まれが30年離れると食事を始めとした環境が随分と変わり、役者寿命には良い方向に作用するのだと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2012-07-15 18:06:28)
574.  もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
サラリーマン時代は時々「研修」なるものに駆り出されて「経営」のことを教えられました。まあ、中間管理職を対象にした「経営」の中身って、身近なグループをいかに効率よく動かすかに尽きるのですが、普段やっている営業活動に違った視点を与えられる印象で、正直、新鮮でした。その新鮮さを映画のネタにしたのが本作で、切り口はとても面白かったです。アマチュアスポーツにおいて、重点が置かれるべきは「過程」なのか「結果」なのか? 個人的にはとてもシンプルに「結果」だと思っています。ただし「結果」が出なかった場合、その取り組みが無意味だったかというと、決してそんなことはない。「結果」を出すために創意工夫した「過程」の意義を、本作はしっかり伝えてくれていました。また、映画のレビューになってない(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-14 19:14:35)(良:2票)
575.  デビル(2010)
都市の空撮をひっくり返して見せるオープニングカット。「デビル」と云うタイトルが前提にあるので、悪魔はひっくり返って飛ぶんだと妙に感心しておりました。得体の知れないものの主観視線がイメージされて、単純な演出だけど効果的です。そう言えば「デスノート」の悪魔もひっくり返って飛んでいたような…。あれは死神か…。本編ですが、面白かったです。最後にもう一度捻るのかと思ったらとても行儀よく終わりましたが、ホラー・サスペンスとして緊迫が続く展開が好感でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-07-14 14:28:37)
576.  赤ずきん 《ネタバレ》 
童話「赤ずきん」の記憶が風化しているので、こんな話だったかなと思いながら観ていましたが、所どころにオリジナルのモチーフを入れて大きくアレンジされていました。血縁の秘密や三角関係を交えながら、村の中に潜む人狼を探索する。サスペンスとして普通に楽しめる内容だけど、奥行きは無いです。私には主演女優がとてもとても野暮ったく見えます。この映画に限らずの話ですが。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-07-14 09:12:25)
577.  メカニック(2011) 《ネタバレ》 
CS某局がブロンソンのオリジナル版と一緒に放送してくれたので見比べることが出来ました。オリジナルの後に鑑賞。こちらの方が良かったです。「メカニック」が熟練した機械工のように(無機質に)仕事をする殺し屋という意味なら、それらしく始まったのに相棒に毒を盛られて昇天するオリジナルより、人間的な弱みを見せながらもプロフェッショナルだったことを証明する本作の方がタイトルらしい内容です。オーソドックスな脚本の練り直しですが、普通に良い方向へ作用していると思いました。ジェイソン・ステイサムの相棒となるベン・フォスターが芯のある描かれ方をしていて、その演技も含めて良い具合に緊張感が保たれていました。アクション俳優くらべという意味では、極端に表情が読みにくいブロンソンが放つ独特の存在感はやはり真似が出来るものでは無いが、方向性を変えてスマートさで対抗しているのがステイサムでしょう。カッコよく見えるハゲ・ヒゲ・ムナゲは、引退してしまったショーン・コネリー以来だろうか。ジェイソン・ステイサムもショーン・コネリーのように、いずれはアクションだけの役柄を飛び越えて欲しいです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-07-06 15:54:57)
578.  ラーゼフォン 多元変奏曲 《ネタバレ》 
テレビシリーズでは、しつこい程に引き延ばした謎解きを最初っからドンドンと明かして行く。おかげでグッと分かり易くなったけど、シリーズを見ている方が楽しめるでしょう。元々が多元宇宙を題材にした作品で、本作はシリーズとは違った内容でした。「多元変奏」とはそんな意味のようです。中学の同級生カップルが、時間の流れが異なる二つの世界に引き離されて年齢が隔たる。それは不幸な出来事なんだけど、彼女が魅力的に成熟した10歳年上のお姉さんとして再登場し、主人公と絡む。ちょっと、くすぐられる設定です。「世界の調律」と云う言葉は多元化した世界をひとつに戻すことを指しているようで、本作ではこのカップルだけに焦点を絞った新世界を築いて終わりました。他の登場人物たちがどうなったのかは豪快に省かれていて潔い。シリーズもののアレンジとしては上手く再構成していると思います。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-07-02 03:51:14)
579.  地球最後の日 《ネタバレ》 
約60年前の作品。約40年前に放送で観たのが初見。「ノストラダムスの大予言」が流行っていた頃で、「恐怖の大王」をイメージしながら観ていた記憶があります。ストーリーも結末も忘れていましたが、脱出シーンの1カットだけは良く覚えていました。それは、レール軌道を宇宙船と一緒に滑走していた土台部分が打ち上げと同時に放物線を描いて落下して行く映像。自分の映像記憶の偏好した趣味性を改めて教えられた印象です。科学的考証の中身の無さとか、人類の存亡を賭けた事業をローカルにやってるしょぼいスケール感とか、くじ引きで脱出者を選ぶ強引さとか。ひどい脚本なんだけど当時は立派に「SF」だったのだろうと思います。未知の脅威の発見から、脱出計画、災害描写、新天地への到達、と言った流れに登場人物たちのドラマを絡めてひと通りを描く。その完成度は別にして、後のディザスター系作品の原型という評価はしてもよろしいかと。
[地上波(吹替)] 5点(2012-06-30 22:00:33)
580.  愛と誠(2012) 《ネタバレ》 
「愛と誠」をミュージカルにすると聞くと、原作を知る人の多くは眉をひそめるんじゃなかろうか。私もその一人でした。でも、出来映えへの懐疑と同時に、未知への期待もありました。答えは後者でした。これはケッサクです。あの世の梶原先生は苦笑いかな。舞台を現代にアレンジするような無粋をせず、原作が連載された1972年に設定し、あの時代の熱気を当時の歌謡曲パワーで伝えている、という印象です。早乙女愛(=武井咲)は、天然を通り越してトンチンカンなお嬢様という扱いですが、こんなに笑えたのは久しぶりかも。「君(=早乙女愛)のためなら死ねる」岩清水クンも同様にとっても濃いキャラです。対する太賀誠(=妻夫木聡)の台詞や不良ぶりは原作の通りだけど、こちらは不思議と古さを感じない。なんだか、40年の時を隔てた男女が同じ時空を共有しているようで、その噛み合わない関係が漫才のように転がり笑いを誘います。梶原一騎が描いた70年代前半の純情は、本質は変わらずとも表現の仕方が現代とは違う。それをストレートに再現するだけではギャグに終わります。そこで用いた手法が「ミュージカル」だったのかとも思います。原作ではサブキャラだったガムコ(=安藤サクラ)が美味しい役柄に昇格していました。その代わりに高原由紀(=大野いと)が、原作を知る者には残念な見え方になっていると思います。座王権太は痩せ過ぎです(笑)。60年代~70年代前半の歌謡曲(1曲、アニメあり)は世代を選びますが、ど真ん中の私には至福の選曲でした。若者に薦めると怒る人もいそうな作品ですが、中年には自信を持ってお薦めしたい。
[映画館(邦画)] 8点(2012-06-23 05:59:07)(良:1票)
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