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りりらっちさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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41.  トランス(2013) 《ネタバレ》 
観客をおどろかすために、色々後だしを準備しました~!というストーリーです。  なので、結末を読もうと思ってもムダ。なんの伏線もはってないし、むしろわからないよう~に、後出しが効くよう~に、ストーリーが展開します。観ている間は面白いけど、観終わった後は「なんだかな」という気分になってしまうのは、そのためですね。  どう考えても、一番最後の後出しはいらなかったんじゃないかなー。 「な~んだ、DVを受けた女が元恋人に復讐したっつーだけか」と鑑賞後の気分はシラケまくりですわ。  しかしDV…。ほっぺた一発はたかれただけで、DVとは言わない気が。  むしろストーカー被害がひどかった、って感じ? 彼女はストーカー被害を受け、自分の愛情と献身、キャリアや生活を荒らされたことがよっぽど許せなかったのね…。 憎しみがなければ、元恋人に「あなたはこの先もギャンブルを続け、人を騙し、盗みをする」なんて暗示をかけられないものね…。 新しい男を助けるために、喜々として元恋人を轢き殺してましたもんね…。  でもさ、依存症の患者と恋仲になったら、依存対象が恋人(自分)になってしまうであろう事くらい、当然予想がつくはずだろ~、仮にもカウンセラーなんだからさぁ。 そもそも患者と恋愛するなんてカウンセラーの倫理に反してるわけで、破局したのは彼のせいっつーより、自分の責任というか自業自得なんじゃないか? それで恨みをつのらされても…と、どうしてもヒロインの自己中ぶりに違和感を覚えてしまうので、ラストも「よ~やりますわ」としか思えませんでした。爽やかな歌を流して、2人の再会という未来がありカモ?と、後味いいように味付けしてありますが、余計にシラケましたよ…。 観ている間はそれなりに面白かったんですが…始まり方もスピード感があって面白いみせ方をしてくれましたし。ナンとも評価しづらい作品でありました。
[DVD(字幕)] 4点(2015-11-22 12:25:09)
42.  プリズナーズ 《ネタバレ》 
なかなか面白かったです。にも関わらずこの点数なのは、観終わった後にたくさんのモヤモヤや謎が残るから。  だいたいケラー父さん、やりすぎ。最初のうちは「気持ちわかるぜ」と思って観てたけど、途中から「気持ちが抑えられないんだ」「こうでもしなきゃ殺してしまう」とか言い出して大暴走。ブツブツ「神よ赦したまえ…」と赦しを請いつつ、10歳程度の知能しか持たない人間に対し、絶対にしてはいけない拷問をやりだした。たとえどんな理由があろうと、これはイカン。父さん「暴力衝動を抑えられないただの暴力男」に成り下がり、観ているコチラは「もっと頭を使え!10歳児をおどしたってビビって嘘つくだけだろ。障がい児に対する話の仕方を勉強して出直してこい!」と説教したくなってしまったよ。  で、タイトルの「プリズナーズ」ってナンだ?誘拐された少女たちのこと?と疑問を抱きつつ観ていたのですが、お手製の「身動きする事すらできない狭い独房」にアレックスが入れられたので、「ああ、囚人というより囚われ人って感じのプリズナーね…でもなにゆえ複数形?」と思ってたら、クライマックスで父さん地下の穴に閉じ込められて、自分もプリズナーになっちゃった。そういやケラー父さんの父親は刑務官で、英語だとprisoner officerだしねぇ…「なるほどプリズナーがいっぱいで複数形!」と納得…で、刑事が笛の音に気づいて、たぶん父さん助かるけど、その後は刑務所行きで本当のプリズナーに!オチがついてるわ…と、ちょっと脱力しました。ははは。  いえ、たぶん聖書をよく知る人が見れば、きっとコチラが抱いた疑問のシーンや台詞にもぜんぶ意味があることがわかるんだと思いますよ。たくさんの蛇(悪魔の象徴?)とか迷路とか自殺しちゃった男の役割とか、刑事さんのたくさんのタトゥーの意味とか。でもあいにく当方無神論の日本人なので。「そういや、冒頭でも祈った後に鹿を殺してたしなぁ。ケラー父さんの信仰って、しょせん自分に都合いい程度なんだよなぁ」とか、皮肉にしか観られませんでしたよ。  難解というよりは、信仰を持った人間向けの映画、という感じで、そこがちょっと期待外れでした。中世の絵画じゃないんだから、象徴とかヒントをちりばめるのはストーリーの謎解きだけにしてほしいな。 それとケラー父さんの行動は、肯定してはいけないと思う。たとえどんなに信仰心が強かろうと、あの行動は人間としてダメだし、第一怖いよ。なのでたぶん異教徒の象徴としての刑事さんに、ぜひ応援の一票を入れたいです。
[DVD(字幕)] 5点(2015-11-08 02:46:14)
43.  ファイナル・デッドブリッジ 《ネタバレ》 
シリーズ最初の1に一番近い作りの作品。キャラクターの描き方は1の方が丁寧だったと思いますが、この5もなかなかです。登場人物たちの性格が伝わりやすいエピソードを上手に組み込んでいます。たぶん後半で殺人鬼に変貌する親友がいるので、そこら辺を丁寧に描いたのでしょうね。 しかし難点も結構ありました。オープニングが長くて眠りそうになったりしたのはともかく、悪魔の使い(葬儀社の黒人)に運命を逃れる方法をペラペラしゃべらせるなど、ストーリー運びに安易な点が目立ちました。 結局葬儀社の男の言った事は嘘八百だったワケで、なのになぜそんなウソを言わせたのかというと、「助かった仲間同士で殺し合いをさせるという見どころを作るため」に他ならない。あ、安易だ…。 しかも、予知夢では死ななかったモリーも死ぬし。工場の監督は脳の血管が破裂しそうな状態で遅かれ早かれ死ぬ運命だった、と一応話のつじつまを合わせているのに、なぜもっと大事な「助かったはずのモリーが死ぬ」に説明を与えないのだ?!これは安易ではなくストーリーの破たんだ…。 なんだか、最初は頑張って丁寧に作りだしたんだけど途中で息切れしてきて最後はやっつけ仕事になっちゃった、のでは?! 一番嫌な奴である上司がアッサリ軽めに死ぬとか、手抜きすぎです。どんな死に方するのか楽しみにしてたのに~。ピタゴラスイッチ的なのも今回ないしで、ちょっと残念。最後の「パリ行きの飛行機→1につなげる」というのも、なんちゅーか苦肉の策というか、別にやらなくてもよかったかも。  …と思ったんだけど、モリーの死に方は本当は主役のサム(だっけ?)がするはずだった死に方で、サムの死に方は1のアレックスがするはずだった死に方で…と、ここがピタゴラスイッチになっているのか?!それでなんとか辻褄を合わせたつもりなのか、死神さん!!じゃない、製作者の方々!!!  …などなど、伝わりにくい懲り方をしているのも、なんか中途半端ですなぁ…。 それでも、役者さんたちがそれなりに魅力的なメンツだったり、序盤の橋崩落のシーンが圧巻だったり(ちょっと現実味に欠けるが)、最後は頑張って収まるべきところへ収めたり、映画としてはそれなりに楽しめるんじゃないかと思います。
[地上波(吹替)] 5点(2015-10-30 22:09:12)
44.  マニアック(2012) 《ネタバレ》 
悪くない。悪くない映画なんだが・・・。  <イマイチな点> ・「幼児期に母親の乱交を日常的に見せられたトラウマから、見捨てられ不安&女性嫌悪&性的不能になり、歪んだ性的欲望を満足させるため女性を惨殺するシリアル・キラー誕生」という、もろセオリー通りの王道パターン。 ・主役が心惹かれる女性がアーチスト。女性アーチストときたらカメラマンでフランス人で金髪だろ、というこちらもあまりにも王道パターン。 ・主役は「髪フェチ」で、女性の髪を剥いでマネキンにかぶせる。これがなかなかショッキングで映画に重要な色を与えているのだが、その説明というか理由としては、回想で幼児期に母親の髪をブラシでとかすシーンがちょこっとあるだけ。母親の髪を美しいと思うのは理解できるが、髪しか触らせてもらえなかったわけではあるまいに、ちょいとこじつけっぽいかなぁ。 ・合計何人殺しているかは不明だが、けっこう無造作に行き当たりばったり殺人を犯しているので、最近始めたのだろうと推測。とすると、最初の殺人を始めたキッカケは?必ず何かがあったはずなのに全く触れられていない。フランス女への恋心より、そっちの方を描くべきなのでは~(どうせ女性は殺されるんだし)  <ヨカッタ点> ・シリアル・キラー目線のPOVがなかなか新鮮。(でもちょっと覗き趣味というかAVっぽい気も…) ・殺人描写がかなりリアルで残酷かつバラエティにとんでいる。そういうのが好きな方はかなり楽しめる。(ワタシは気持ち悪くなりました…) ・主役が偏頭痛持ち(?不安神経症の発作?)に苦しんでいるのがPOVで上手に表現されている。主役の見る不安定で狂った世界を見ていると、「こりゃ生きるのが苦しいだろうなぁ」と気の毒になり、「早く死ねたらいいのにね」とまで思ってしまった。死ねてよかったね。 ・映像がスタイリッシュ。かなり考えてキレイに撮られている。 ・話にちゃんとオチがついている。  こんな感じで、なかなか評価が別れそうな作品。 ちょっと残酷描写がつらいかも~と思ったら、アジャ監督が制作に名を連ねているのを見て、納得・・。
[DVD(吹替)] 5点(2015-10-23 22:47:55)
45.  オオカミは嘘をつく 《ネタバレ》 
悪いオオカミは、えてして優しい顔と声をしているもんですよね(笑)  イスラエルのお国事情に疎いせいか、いろいろ不思議を感じる映画でした。 なぜ住宅街に放置トラックはあるのに通行人がゼロなんだろう…とか、アラブ人街が近いと言いつつどう見ても森の中の一軒家、しかも出てきたアラブ人はたったひとり、なぜか昼も夜も馬に乗って登場、というシチュエーションに、なぜ登場人物たちは誰も驚かないんだろう…とか。 あと、陰惨なストーリー&シチュエーションのはずなのに、画面がとても明るいのも不思議でした。一番最初のだだっ広い廃屋のシーンも、お日様サンサンでとっても明るい。(だから子どもに盗撮されてYouTubuに流されんだよ…) 拷問の舞台になった地下室も、逃げ出した森の中も、住宅地や警察署と同じワット数で照らされているように、ペカーッと明るいのです。なんだろう、デジタル映像のせい?  そのせいでR18だという事に気づかず、最後までフツーに観てしまいました…。いいのか、悪いのか。 少女の遺体をハッキリ映さないのを観て、ああ、一般向けに配慮しているんだな~と思ったので、後でR指定と聞いてビックリです。拷問シーンも単発で、火責めバーナー以外はなんてことなかったし。  ユーモアをまじえつつサスペンスフルな作品にしたかったのでしょうか。ユーモアが不発なのと、登場人物たちのあまりのドメスティックさとマヌケさに、「コメディだ…」と心がちょっと離れかけましたよ。父親と息子、どう見ても息子の方が老けてるし。てかあれで45歳って詐欺だし。まあ8才の娘の父親という設定なのでもっと若くてもよかったんだろうけど、そしたら刑事とキャラがかぶっちゃうので、あのオッサンぷりでOkなのかなぁ。  ストーリーは、ラストがとても気になるように作ってあり、しっかりオチも用意されているので、面白くないわけではありません。が、イスラエル映画という目新しさが無かったら、もっと評価は低かったかな~。作品の方向性が曖昧で中途半端なのです。もっとブラックユーモアを盛り込むか、迷わずシリアス路線で行くか、どちらかにした方がよかったのでは。 にしても、ヘブライ語って難しいですね…ぜんぜんわかりませんでした(笑)
[DVD(字幕)] 5点(2015-07-15 22:50:32)(良:1票)
46.  デビル(2010) 《ネタバレ》 
人間の中には善と悪があります。 シャマラン監督は、弱い人間の小さな善が悪に打ち勝つストーリーを、いつも描いてくれる。 ちょっとファンタジーが入ったような描き方で、観る側の好き嫌いが別れるのですが、この描き方がクセになってシャマラン映画のファンになるワタシのような人間も多いでしょう。  今回は、警備の太っちょさんが、シャマラン節をうならせてくれました。 現実だったら、誰も彼の言葉には耳を貸さないでしょう。映画でも彼は「イタイ奴」扱いされてしまうのですが、悪魔のばらまいた様々な符牒が少しずつ合いだし、悲劇が突き進むうちに、妻子をひき逃げされアルコール依存症で死にかけたスーパーリアリストの刑事さんも、彼の言葉に耳を傾けるようになります。  この「信じがたい言葉にも耳を傾ける」姿勢、「悲劇を回避するためにありったけの努力をする」姿勢、それが人間の善に通じる力なのでしょう。 たとえ大切な家族を失ってひどく傷つけられ苦しんだたとしても、最後には、人間を信じ、罪を許す、という不可能に近いほど困難な事を成し遂げる。それが人間のもつ最大の善なのでしょう。  シャマラン監督の映画は、人間を信じさせてくれる。 ホラーでもミステリーでもSFでも、根底に流れるテーマは同じ。 今回は原作がシャマランであって監督は別の方ですが、この監督の、決して目をそらさせずに緊張感を持続し、最後までストーリーをひっぱるやり方も、なかなかです。 エレベーターって普通に人が何も考えずに利用するものだし、誰もが「閉じ込められたらどうしよう」と一度くらいは考えたことあるだろうし、題材としてすごくいい。観客は、みんな自分が閉じ込められている側の気持ちになって観ていたんじゃないかな。  奇抜さはないけれど、心理的にジワジワくるのでホラーとしても良作。 観賞後の後味もとてもよかった。オススメです。
[DVD(字幕)] 7点(2015-05-13 22:49:59)(良:1票)
47.  マレフィセント 《ネタバレ》 
つまんなかったなぁ。  どの年代をターゲットにした作品なの? 幼児向けにしては画面が暗すぎだし、大人向けにしてはストーリーが単純でご都合主義的だし。ティーンの女子向け、てトコですかね。最近のディズニーの訴求対象はティーンの女子なのか。確かにその年代の女子が一番ファンタジーを夢見ているのかもしれないね。 まあだから、大人が観るには不出来すぎる映画だったわ。  王子は不要で「義理の母娘愛が真実の愛」というオチは、アナ雪の「姉妹愛が真実の愛」といっしょ。 男女愛を否定し、女子愛を高らかに歌い上げてるけど、それって「自分とは異質なものは愛せない」と言っているのと同じでしょ。そんな偏った価値観を可愛くラッピングしてティーンの女子に提示するって、ど~なのかな~。 まぁこれまでのディズニーは、「女子は男子がいて初めて人生ありきなのだ」という古典的な刷り込みを延々としてきたので、その罪滅ぼしなのかもしれませんが。  テーマもストーリーもいまいちでしたが、キャラクターもいまいちでした。 マレフィセントもステファンも、中途半端に悪人で善人。 ステファンは、本気で人間界を妖精界に勝たせたかったのなら、翼を奪うだけでなくマレフィセントを殺すべきでした。 マレフィセントは、オーロラ姫に付きまとって様子を見るくらいなら、最初から呪いなんてかけるべきではありませんでした。 どうせ最後は殺し合いになるんだし、2人とももっと傷が浅いうちに相手の息の根を止める努力をするべきなのに、どーにもこーにも中途半端。  それにマレフィセントがいい人みたいに描かれてるけど、どちらかというと、ステファンのやり方の方が理解できたなぁ。 自分の国を守ることと出世の方が、疎遠になった元恋人より、そりゃ大事に決まってる。 マレフィセントは、ステファンが憎いくせに、ステファンの娘に呪いをかけてステファンを苦しめるという、女として一番嫌らしいやり方で復讐をした。 ステファンの妻と娘にはなんの罪もないのにね。その後見守って成長を助けたとか言われても、娘の事を苦にして死んだ本当の母親が気の毒過ぎるよ。マレフィセントには憎い恋敵なのかもしれないけどさ。  というワケで、最後の「真実の愛」とやらにも、なんなんだ、このいやらしい魔女のこの偽善は~と、白けましたわ。 何を考えてディズニーはこの映画を作ったのでしょ。子どもには見せたくないざます。
[DVD(字幕)] 3点(2015-05-09 11:19:19)
48.  喰女-クイメ- 《ネタバレ》 
グルグル回転する舞台は、観る側は面白いけど、演じる側は目が回ってクラクラしちゃうんじゃないでしょうかね。後で尻モチついたりして次のシーンへ行けなさそう。映画だからいいけどさ(笑)  それにしても、驚くほど怖くなかった。 全体にやたら暗くてスローテンポで意味ありげなセリフやカメラまわしを多用し、くるぞくるぞ~と煽っておいて結局こないのはジャパンホラーのお約束とはいえ、この怖くなさは反則なんじゃなかろうか。長いし。 まあ怖くない一番の理由は、全体に柴崎コウの演技がよろしくない上に、クライマックスもイマイチだったせい?特殊メイク以外に鬼気迫るものがないので、ただの陰気な女になっちゃってるのがなぁ…。 その点、海老蔵の方がうまいのかもしれんが、別に目を半眼にしてボーっと突っ立っていただけ、とも言える。それにさ~海老蔵演じる浩介とやらがあまり魅力のある男じゃないのに、なんであんなにモテる?主演男優だから?海老蔵本人も、バックグラウンドを取っ払ってしまえばそんなに女にモテるタイプじゃないからなぁ…まあ変な意味じゃなく、男からはいい男だと思われるタイプかもしれないけど。  あとね。好きな男の子どもを妊娠してでも男は浮気者でーって、よくある話だと思うんだが。 過食するのはともかく自分でフォークで掻破しようとするなんて、あり得ないでしょ。そのあり得なさに説得力を与えるのが女優の演技力なのだが、今回はそこに問題があり。舞台で主演をはろうって女優が普通以上に精神的に弱いなんて不自然な設定だな~って、後で実はそこら辺からは海老蔵の死の際の妄想(?)だったってわかるまで、少々シラケちゃいましたよ。  この現実の三角関係と四谷怪談のストーリーがまったくリンクしていないのも、なんだかな。 行燈に灯る明かりとか、背景のプロジェクターの絵とか、デクスターばりの部屋中を埋め尽くすビニールシートとか、グルグル回る舞台といい、映像的にはすんごくよかったので、肝心のストーリーがつまらなくって残念です。
[DVD(邦画)] 4点(2015-05-09 09:54:26)
49.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
ああ、これは怪獣映画なんですね。そりゃそうだ、なんたって「ゴジラ」ですもんねぇ!!  …と鑑賞後ひどく納得したくらい、ストーリー性はなかった。  まず、父と息子の2代をゴジラの謎に絡めて描こうとして、失敗。次に、怪獣による世界壊滅危機の中で離散した息子一家を描いてはいるが、すべてが中途半端で薄っぺらく、だからなんだ?という感じ。 だいたい父親と亡き母親はゴジラの謎に絡んでるかもしれないが、息子は単なる軍人で爆弾処理係だ。ゴジラとまったく関係ない。 関係のある父親が死んじゃったら、あとは怪獣を倒すために息子が軍で働きだす、というシナリオがとってつけたようで、その不自然さを誤魔化すためにかかげた「家族愛」が、これまたわざとらし過ぎだろう。  こんなどーでもいいシナリオでゴチャゴチャやってるより、もっと早くゴジラを出してくれよ。 悪い怪獣を倒すためにいきなり途中で出現して、チャチャッと倒して、あっという間に海へ還ってしまったゴジラ。あまりの見せ場の少なさにガッカリです。  怪獣映画として観るなら、怪獣の見せ場が少なくて物足りなくて不満。 人間ドラマのあるパニックものとして観るなら、人間ドラマが下手すぎて陳腐すぎて不満。 かなり中途半端な作品だと思いました。  ただ、海へ還っていくシーンとか、役に立たない芹沢博士(日本人)だかに、一応原作へのリスペクトは感じました。  もっと派手に怪獣だらけでギャース!と責めたらよかったのに。アメリカ人の中に眠っていたコアな怪獣映画ファンが掘り起こせたかもしれないのに、と思いました。残念。  
[DVD(吹替)] 5点(2015-03-14 22:49:25)
50.  シャッター アイランド 《ネタバレ》 
「島の人間すべてがグルで、孤立無援の主人公が必死に陰謀を暴こうとする。果たして生きて脱出できるのか?!」というホラー系なのか、 「色々あったけど、結局この世界すべてが主人公の妄想でした~」というサスペンス系なのか、考えながら観てました。 途中から「後者だったらガッカリだな」という気持ちになり、ラスト近くで「ちぇ、やっぱり」とまんまガッカリしました。最後の主人公の選択も、そのガッカリ感を打ち消してはくれるほどのインパクトはなく。 なにより、ディカプリオの髪型がよくなかった。もう少しダイエットしないとあの髪型は似合わないだろ。 ビジュアルがいまいちな主人公に肩入れできず、なので感情移入もできず、ヤツの行動すべてに突っ込みを入れたくなった気持ちのまんま、ラストまで行ってしまった…。 島の雰囲気や人物たちはとてもよくて、撮影もバッチリ、B級感もないというのに、この不完全燃焼感はなんでしょうか。 主人公の妄想物語をサスペンスフルに見せようというのなら、主人公はもう少し魅力的でないといけない。めずらしく繊細さの足りなかったディカプリオが残念でした。 
[DVD(吹替)] 5点(2015-02-25 20:07:46)
51.  8月の家族たち 《ネタバレ》 
「夫は去った。自分の死期は近い。集まる妹夫婦、娘一家たち。久しぶりに会ったからって、仲のいい家族ごっこなんかしない。徹底的にぶち壊してやる!」  と、強い決意を持ってメリル・ストリープ演ずるヴァイオレットが「家族」をぶち壊していくストーリーでした。多分に他の家族たちの自爆部分もありましたが。 しかし、そこまでぶち壊さなければならないほど、彼女は家族たちが許せなかったのでしょうか。 「もっと認められ尊敬され尊重され愛されたかった」という狂おしいほどの願望と「それらはひとかけらも手に入らなかった」絶望、「自分が望んだようには何一つ育ってくれなかった娘たち」への失望、「自分をひそかに裏切っていた夫と妹」とのパワーゲーム、老いに蝕まれ癌に侵され「自分の人生のストーリーに何一つ満足できない」虚無感が、彼女を狂気に近いほど攻撃的にさせたのでしょうか。  しかしあそこまでモンスター級に描いてしまうと(演じられてしまうと)、観る側はみな「あんな母親のいる家からはそりゃ誰だって逃げ出したいよ」と思うだろう。 次女のアイビーは逃げ出せなかったが…あの後、自殺でもしなければいいのだが。たぶん彼女はそこまで弱くはないけれど(腐ってもヴァイオレットの娘だ)、けれど長女のバーバラほどには強くはない。 あの絶望的なラスト、一人ぼっちのバーバラは、やがて年老いた時、ヴァイオレットになってしまうのかもしれない。たぶん、それほど彼女も強い。ヴァイオレットから引き継いだその強さが、自分の家庭を壊してしまったのだから。きっと、バーバラが自覚しているその恐れが、ラストで自分自身を母親から引き離したのだと思う。  いや、離れた方がいいです。醜い自我むき出しの野生の手負いのケモノみたいな危険な人。同情も憐憫もわきゃしません。怖いでしょ、あんな人間。  この作品は映画としてどうなのか、と思ったのですが、戯曲の映画化だったのですね。それで色々納得いきましたが、評価が難しいですね。 映画向きではない脚本だったと思います。が、役者たちの熱演・怪演を評価してこの点数で。
[DVD(字幕)] 6点(2015-02-06 23:50:16)(良:1票)
52.  ドリームハウス
オチが2段構えになっていて、1段目の落ちの後、「ええっ、どうなるの?」と観客に思わせるように作ってある。上手です。 2つのオチも各々見ればよくあるオチなんだけど、それが2段構えになっていることで、先が読みずらくなっているのね。 その2段構えの作りに家族愛を絡めた事で、サスペンスと主役の喪失感・寂寥感が増し、よりいっそう感動的な家族愛のお話に仕上がっています。 最初B級だと思い込んで観始めましたが、もちょっと上のいい作品だと思いました。 ただ、1段目はともかく2段目のオチがいまいち…よくあるオチだし無理がある。2段目がもっといいオチだったら、もっといい映画になったと思うのですが…残念です。 それにしても、レイチェル・ワイズは美しい。ナオミ・ワッツが教科書みたいなタイプの美人なのに対し(彼女は金髪碧眼でなかったら大して美女ではないだろう)、レイチェルはもっと情熱的で「生きている美女」という感じ。ダニエル・クレイグが惚れちゃったのもわかるなぁ。ワタシも惚れそうです。
[地上波(吹替)] 5点(2015-02-05 21:31:50)
53.  ヘルタースケルター(2012)
女性監督はなぜ映像に偏りがちなのか。 同じメッセージを、手を変え品を変えくどいほど映像でアピールしてくるが、そのせいで逆にメッセージ性は薄まり、インパクトも弱くなってしまっている。 結果、「過剰な美容整形による人体崩落」という下世話なテーマだけが浮き上がってしまった。 それと、原作まんまのシーンばかりなのに、「ハテ、こんなにSEXシーンが多かったか?」と思ってしまったのだが、それは原作はメッセージ性が正面に出ているためあまりエロさを感じさせなかったのに対し、映画ではエロが前面に出されており、メッセージ性は後ろへ引っ込んでしまったからだろう。 確かに主演の沢尻エリカはとてもいい(スバラシイ肢体と顔!)が、エロと美貌だけで127分はつらい。お腹いっぱいになってしまう。検事役をギャクに落としたせいで台詞が宙に浮いてしまったのも、テーマが不明瞭になった原因だ。 原作は、濃密なエッセンスのみで構成され、すばらしいメッセージ性を持っているが、その原作まんまの展開・キャラ・台詞で行くのなら、90分で十分だったろう。冗長なのも女性監督の特性か。スミマセン、差別みたいなこと言って。
[DVD(邦画)] 4点(2014-12-15 21:41:46)
54.  赤ずきん
悪くなかったです。 ファンタジー&ちょいサスペンスタッチのラブ・ストーリーです。 ホラー、ミステリー、ダークな映画、ドロドロ系が好きな人には不評だと思いますが、それらが苦手な人にはオススメできる、どちらかというと女性向けの映画に仕上がっています。  ヒロイン役の女優さんがピュア&コケティッシュな妖精タイプでよかったです。 しかし、ヒロインを好きな男優2人は言うに及ばず、ヒロインの両親・祖母、神父、その他大勢のビジュアルが皆いいのはなぜでしょうか。 広大な森の中に孤立した村なのに、村人たちはみんな小奇麗な服を着ているし。「オオカミ殺したぞー!」って威張っている荒っぽい役のオッサンすら、汚くない感じ。 エライ方の神父さんが食べてた肉と、おばあちゃん家の煮込みくらいかな、汚さを感じさせたのは。なので、逆にわざとらしい演出という気がしました。 女性監督のようですが、あまりキレイに撮り過ぎるのは必要以上に汚く撮るのと同じで、観る側に不自然さを感じさせますね。  そういう意味では、ストーリーも綺麗にまとめすぎでパンチに欠けるというか。あともう一歩突き抜けないと、同じような小奇麗な作品しか作れないんじゃないかなぁ…。「この監督の作品だから観たい!」「楽しみ!」と思ってもらいずらい気がします。  まあそれも逆に言えば、「誰もが無難に楽しめる作品」になるわけですが。「予告でホラーかと思ったけど、この監督の作品ならデートで観に行っても大丈夫」と、思ってもらえそうですね。そういう作品を探している方にはオススメ。
[DVD(吹替)] 6点(2014-08-30 02:22:15)
55.  わらの犬(2011) 《ネタバレ》 
都会VS田舎、成功者VS失敗者、知性派VS肉体派? 両者の間には埋められない深い溝があり、決してわかりあう事はない。 わかりあえない者同士は、傷つけあい、最後には殺しあうしかない。どちらかの息の根が止まるまで。…そんな結論を感じました。  現実のアメリカでは両者は棲み分けができているハズですが、映画は妻の故郷に執筆のためにやってきた、というイレギュラーなケース。 しかし、いくら妻の故郷でも、あんな南部のド田舎へ行くかなぁ…?偏見や風習が強く排他的で余所者はすごく住みにくそうって、外国人の私でも想像がつくのに。田舎は自然がいっぱい~田舎の人は素朴で優しい~などの、陳腐な幻想があったの? それとも、都会っ子の夫には、どこへ行っても自分のペースが通用するはず、ロスの常識はアメリカの常識だ~などの勘違いがあったの? そんなバカには見えないので、この場合は、仕事で頭がいっぱいで深く考えなかったのと、リサーチ不足、妻の説明不足、等だったのかも。  しかしまた、この妻がバカ…。 ほとんど半裸でジョギングするわ、トップレスになって挑発するわで、レイプされても自業自得と観客が思うように描かれてます…。 この妻にしてもコーチの娘にしても、なんでこう性的な挑発をやたらするのか。女が性被害にあっても、自分も悪いんだから仕方がないよね、と思わせる為? それともアレか。 妻の元彼は元ヒーローだが、現在はただの日雇いの肉体労働者。 妻もチアーの女王だったが、現在は売れない女優で、なんとか結婚で成り上がった女。という「わらの犬」だから? 「わらの犬」は、男は力、女は色しか武器を持たず、それが通用するのは若さがある短い時だけ、て事が言いたいのかな?  私は、夫がジャガーでやって来ようがカードで支払いをしようが、「鼻持ちならない都会人」とは全く思いませんでしたが、それらに縁のない人間たちは、「見せびらかしていやがる」と思うのですね…。でもそれ、単なる持たざる者の醜い嫉妬ですから。 嫉妬をして相手を下に見ようとして、集団でからかったり嫌がらせをしたり、幼稚で頭が悪くて、本当にこの映画の街の人間たちにはうんざりしました。 夫は自分の頭と実力で成功したんだから、妬むなよって。 なので、攻撃してきた「わらの犬たち」を全滅させ、夫が生き残る、というラストは正しいです。 ハイ。
[DVD(字幕)] 5点(2014-05-09 23:54:16)
56.  世界侵略:ロサンゼルス決戦 《ネタバレ》 
完璧アクションもので、宇宙人による地球侵略モノなのに、ベタになりすぎず、なかなかよかったです。 一軍人を主役に据え、ストーリーを局地戦に限ったこと、人間ドラマをあざとすぎない程度に描いた(故国愛・家族愛よりも軍人同士の友情や仲間意識を強調して描いた)ことが、ベタ脱出の秘訣だったのかもしれませんね。  一歩間違うと「アメリカ軍バンザイ映画」になってしまうのですが、まあその匂いは漂ってはくるのですが、ギリギリで踏みとどまっている感じがします。 なので「またプロパガンダ映画か。白ける~」とならずに、最後まで楽しく鑑賞できました。 ただ、ラストシーンだけはダメ。食事もとらず、不眠不休で闘い、傷だらけで帰ってきたのに、またすぐに出撃!!ってのは、「オレたち海軍は不死身だぜ!」「アメリカ軍は不死身だぜ!」をアピールしているとしか感じられず、残念です。  まあでも、ほんとアメリカ人て「戦い」が好きよね…。 いや、日本人もかなり右翼化してきてるから戦い好きな若い子は多いと思うけど、でも実際に「自分が血を流す」となったら、尻に帆をかけて逃げ出す子ばっかな気がするわ…。いや、それでいい、逃げていいんだけどさ(苦笑)。  そーゆう余計な事を考えないで見るなら、懐かしの「宇宙戦艦ヤマト」なんかと一緒で、アクションは迫力あるし、人間ドラマもあるし、いい作品になるんだと思う。でも未来の話じゃないし、ヤマトなんかと違って実際にアメリカ海軍は存在しているわけで。 だったら、作品を完全SFにしてしまうか、せめて世界中の軍が戦っている場面や、他国と共同戦線を張るなどのエピソードが欲しかったなぁ。そしたら、「アメリカ軍バンザイ臭」が薄れて、もっと素直に観れたのかもしれない。でもそしたら、ベタになりすぎて、面白さと質が落ちる…と。ううん、難しいです。
[地上波(吹替)] 5点(2014-03-13 17:41:10)
57.  ヒア アフター
サラッと現在と死後の世界を描いた映画。 こじつけがましい運命論はナシ、説教くさい現世・来世の話もナシ。  (「ヒアアフター」は訳すと「来世」ですが、日本語の「来世」とは意味合いがかなり違う。単純に「現世の次の世界」というような感じ。「あの世」でもOKだと思います)  当然のように死んだ者はあの世にいて、まれに、ジョージのようなサイキックを通して、現世の者とほんの少しだけ交信する。  生の隣には死が存在しているのに、生きる者は死を全く意識していない。  それと同じで、死に触れた経験を持つ者だけが、死後の世界を知っている。 その経験は生しか見ていない人間にはまったく理解してもらえず、彼ら彼女らには孤独が付きまとう。 死を強く知ってしまった彼らは、死を知らない人間たちよりも数倍、生きるのが困難なのだ。  そんな彼らが、悩み、行動し、迷い、考え、感じる姿が描かれる。  彼らの望む幸福は、死を知らない人間たちと同じ、ごく普通の幸福だ。 だが死を知っている分、彼らの方が幸福の得難さ・有りがたさを何十倍も感じているのだろう。 だから、自分にもたらされた小さな幸福を、彼らはきっととてもとても大切にして生きていくに違いない。 そんな風に感じるラストでした。
[地上波(字幕)] 6点(2013-12-12 16:10:19)
58.  モールス 《ネタバレ》 
「わたしが女の子じゃなくても」と言われたら、「え?きみホントは男?」と思うものではないでしょうか。吸血鬼という答えは絶対出てこないと思うのですが。ここは率直に「わたしが人間の女の子じゃなくても」と言うべきでしょう。 「ホントは12歳どころか200歳の吸血鬼」という答えが前提の問いなのでしょうが、この前提にほとんど焦点を当てていないので、象徴的な台詞というより、ピントがズレた台詞という感じがしました。  それと、画面が暗いのがよくない。 せっかく冬で雪が降っているのに、雪すら灰色に汚れているような鬱屈したイメージしか伝わってこない。冬・雪という、ストーリーに重要な小道具を生かせておらず、惜しい。 ホラー色を出そうと頑張ってますが、ホラーじゃないし(全然こわくないもん)。ならば、少年がいじめを受け孤独だろうと、少女がバンパイアだろうと、それとは関係なく自然は美しい。そういう世界を描いた方が、映画の質は上がったのではないでしょうか。  少女バンパイアも、フツーの可愛い女の子が実はバンパイア、という意外性を狙ったのでしょうけど、それもなんだかなぁ…。 200歳も生きてきたバンパイアなら、それらしくミステリアスだったり現代とミスマッチな雰囲気だったりするのではないでしょうか。そして、そういった部分がストーリーの説得力を増し、作品を盛り上げるのではないでしょうか。 クロエで客を惹きたかったのでしょうが、可愛い女の子が裸足で雪の上を歩いていて、バンパイアに変身すると怖いのよ、とこれだけでは…。 無名でも、もっとミステリアスなタイプの女優を使った方がよかったと思います。  ラストも、少年を仲間にするでもなく、新しいシモベ扱い。少年が疲れた老人になったころにまた新しい少年のシモベを探すんでしょうね…としか思えず。 ホラーとしてもラブストーリーとしても、中途半端な作り方でした。残念。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2013-09-17 23:01:17)(良:2票)
59.  [リミット] 《ネタバレ》 
思ったんですがね。 「テロに屈するな!」とか言う正義大好きなアメリカ人って、底抜けに楽観主義なんだろうか、と。自分がテロで死ぬ多数の犠牲者の名もなき一員になる事なんて、あまり考えないんだろうか。 「俺は強い!」みたいな幼児的万能感をずっと持ち続けてるのか。都合の悪い事を考えるのを拒否しているのか。見ないふり、聞かないふり。否認。あと、自分に都合よく事実を変えて思い込んだりしたりね。  それはさておき、スペインぽい映画ですね。良作です。 でも、主役の勤務している会社が賠償金の支払いから逃れるため、主役が生きているうちに社則違反の言質をとろうとしたりする場面は、アメリカぽさを出そうとしたのかもしれないけど、ちょっとあざと過ぎて白けちゃいましたが。  他はよかったし、面白くはあったのですが…鑑賞後、妙に消化不良な気分になりました。 それは、リアルなようで全くリアルではなく(テロリストは生き埋めにしたトラック運転手とあんな取引はしない)、なのにストーリーは徹底して非情で救いがない、というのがどうもバランスが悪かった。 そもそも設定がリアルでないのだから、バッドエンドにする必要はなかったのでは…。 まあ、あれで助かったらさらにリアルから遠ざかるので、仕方がないと言えば言えますが。  助かるのか否か、ラストが絶対に気になる映画です。面白かったけど、2度は観ないな。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-08-29 17:24:29)
60.  るろうに剣心
面白かった~。 でも原作を知らない人にはイマイチな評判かも。それはこの作品が「映画としてイマイチ」というわけではなく、原作が「少年漫画」だから。 少年漫画は、まずアクション(闘い)とキャラクターありき、なのです。この二つがよくなければ、いくらストーリーがよくても人気が出ない。「るろうに剣心」はストーリーやテーマもよく考えられていますが、人気の秘密はやはりキャラクターや闘いあってこそ、だったと思われます。 なので、キャラクター、アクション、テーマの順に重点を置いた事は、「るろうに剣心」という映画として間違っていません。 しかし、原作を知らずに普通の映画のつもりで見た人は、イマイチ説明不足だったり、ストーリーの流れの力点がわからなかったりしたかもしれませんね。あと、幕末についての知識が薄い人にはチンプンカンプンね、きっと。 でも、逆に原作を知っている人の評判は、とてもいいのではないでしょうか。ワタシは原作を知っていたので、とてもよかった。アクションシーンもワクワクしましたよ。  俳優さん達も、皆さんよかった。 香川照之→佐藤健→武井咲→青木崇高→蒼井優 の順で上手だった。 惜しかったのは吉川晃司。芝居はいいのに台詞まわしがイマイチ。声の演技を勉強したらもっとよくなると思う。 下手で勘弁してほしかったのが、江口洋介。 ルックスだけで来ちゃった役者ってのは本当にしょうもないな~。わざとらしい目線、わざとらしい咥え煙草、1ミリも変化しない表情。監督がもっと親切に演技指導してあげた方がよかったね。  次回作も楽しみです~
[地上波(邦画)] 7点(2013-08-22 14:58:39)
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