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アラジン2014さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 678
性別 男性
自己紹介 ソフト化されたタイミングでのレビューが中心です。2008年、子供の頃から夢だった自宅シアタールームがついに実現しました。(100~110インチ程度、音響2.1ch)できるだけネタバレせずに書いていますので文章がおかしい場合もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください。(2014初登録)

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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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41.  海の上のピアニスト
当時仲が良かったピアニストに勧められて見た映画です。最初は乗り気じゃなかったのですが、トランペッター(マックス=プルート・テイラー・ヴィンス)の導入部が素晴らしくて一気に物語に引き込まれました。嵐の中ピアノと踊るシーンはファンタジー過ぎますが、その後の展開は悪くないです。ピアノ対決ももちろん素晴らしかったのですが、一番には1900ナインティーン・ハンドレッド(ティム・ロス)の心の葛藤がなかなか奥深くて味わいがありました。 単純に、、ナインティーン・ハンドレッドは船を降りる度胸が無かっただけだと思われますが、この構図は普通の人が巣立つ(大人になる・独立する)という単純な図式にも当てはまります。個人的には何となく彼の心境も理解できました。ニートや引きこもりといってしまうと言葉は悪いのですが、やりたいことだけをやり続けられる人生というのも、ある意味幸せなのではないかと感じます。私も事情が許されるのであれば、出来ればあのような生き方をしてみたいと思ったりもします。  通常版とイタリア完全版を比較しましたが、どちらかというと長尺版のほうが全体的に丁寧な印象でした。ファンタジーなわりに生まれから丁寧に描かれていて、もしかしたら「真実なのかもしれない」と思わせるような演出は素晴らしいです。ただ、ファンタジーすぎて随所にシラケるようなシーンも挟まっているので若干点数を落としてしまいましたが、映画としては素敵な作品です。後に見た同監督の「ニュー・シネマ・パラダイス」と比較するとかなり好きなタイプの映画だったといえます。
[ビデオ(字幕)] 7点(2022-09-09 12:57:09)
42.  ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク 《ネタバレ》 
一作目で止めておけばよいものを、実はプランBがあって別の島でひっそり恐竜が作られていたという後付け設定での続編です。過去の過ちを繰り返すというのはありがちですが他の方もご指摘のように、もうこれ恐竜じゃなくて”怪獣”なんですよねぇ的な脱力感も感じる続編です。  前作で一切活躍できなかったマルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)が、今度は恋人で古生物学者のサラ博士(ジュリアン・ムーア)を引き連れて大活躍!と行きたいところですが、彼らカップルのドラマはあまりうまく回っていません。昨夜見たのにもう忘れそうなくらい彼らカップルには魅力がなく、ハッキリ言ってしまえばどうでもイイようなことで言い争っていたりしてむしろ邪魔なだけでした。ただ、相変わらず脇が超豪華で、ジョン・ハモンド(アッテンボロー)を筆頭にエディ・カー(リチャード・シフ)、ディーター(ピーター・ストーメア)、ローランド(ピート・ポスルスウェイト)らと非常に豪華です。オマケにヴィンス・ヴォーンまで出ていて、全員がバッティングしていないのはなかなか凄い。でもストーメアは地味な感じで退場、シフも嫌な感じで退場、ヴィンス・ヴォーンは自分のせいで大量に人が死んだのに良心の呵責も無く淡々としていて違和感は半端ないです。  この続編が酷評されている理由は上記の通りですが、一番の原因はやはりT-REXが町で大暴れしたことでしょうか。個人的には結構楽しめましたが、取って付けた風でほとんどゴジラ状態。尺的にも15分ほどと程よく暴れて元の船にお戻りになるというお手軽さ。全体的にライト過ぎる脚本で、ある意味酷評されても仕方ないといった印象が強く残ってしまう残念な作品でした。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-09-05 14:53:26)
43.  ジュラシック・パーク 《ネタバレ》 
レビューの為に旧三部作を一気に再鑑賞しました。やはり一作目はとても良かったです。何より恐竜の見せ方や島で復活させるという発想が素晴らしい。特にジョンウィリアムのアノ音楽が鳴って、そして演者の驚いた顔を見せてから、最後に画面をゆっくりパンさせて恐竜を見せる演出は本当に素晴らしい。映画とは本来こういう風にやるべきというお手本のような見せ方をスピルバーグ監督が行っています。  しかし正直いってCGの出来映えはイマイチで、脚本を工夫してギリギリまで見せない演出は本当に素晴らしいものの、ついにアップで登場したトリケラトプスも病気で横たわっているという設定で少々違和感がある動きをしたりしています。 脚本に関しては明らかに詰め込み過ぎで、太っちょのデニス(ウェイン・ナイト)が金に目がくらんで妙なたくらみを起こすシーケンスなんて完全に必要ないし、意味ありげに”あの缶”が泥に埋まる演出も無意味でイミフ。レイ・アーノルド(サミュエル・L・ジャクソン)も意味ありげにタバコをふかしまくっていますが、まさかの途中退場でEnd。そして最初から出ているカオス理論のマルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)も一切活躍せずに最後まで画面の周りでウロチョロして終わります。 結果的にこのシリーズの伝統みたいなものですが、ラプトルが頭よすぎてチョット引いてしまいます。実際頭が良かったのかもしれませんが、T-レックスの件も同様に恐竜なのにちょっと頭が良すぎて違和感半端ないです。  まあ・・ なんだかんだ言ってもかなり楽しませてくれた一作目はやはり初出しという意味では非常に価値があった作品だと思います。敬意を表して少々甘めの点数です。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-09-05 14:47:59)
44.  ターミネーター2/特別編
前作から正当進化し更に面白くなった映画は非常に少ないですが、T2は成功した数少ない続編の一つだと思います。パート1のダークさを払拭し派手なエンタメに昇華した続編では、観客が想像した通りジョン(エドワード・ファーロング)が生まれていて、観客が想像した通りに変人親子としてたくましく生きぬいている二人が見られます。裏を返せばパート1のほうがダークで深かったともいえますが、T2のぶっ飛んだ感じのほうが映画としてはテンションが高く楽しいです。(予算増加バンザイ)  観客からするとサラ同様に、T-800の恐ろしさは既に十二分に理解していますので、それをよく判っているキャメロン監督ならではの脚本が最高に素晴らしかったです。狭い通路でジョンがT-800とT-1000(ロバート・パトリック)に挟まれる流れは胸アツ過ぎておしっこがちびりそうな流れでした。また、ラストまで抜け目がない脚本はアクション映画のお手本のようで、まさかのT-800が仲間になる流れ、パート1のパーツを破壊しに行く流れ、そして液体金属がどうなったらラストに狂喜乱舞できるのかもよく判っている練りに練ったストーリー展開が素晴らし過ぎました。  普通は目新しいものを追加するとコケるパターンですが、新型のT-1000型が非常に素晴らしい。パート1でのエンドスケルトンの映像にも心底ビックリしたものですが、パート2でもT-1000の映像に心底驚きました。やっぱりキャメロン監督は凄い。(個人的にはこの続きはサラ・コナー・クロニクルズで綺麗に完結していて、私的にはこのドラマは終わりとしたい)
[ビデオ(字幕)] 8点(2022-08-16 15:27:06)
45.  アビス/完全版 《ネタバレ》 
それなりに粗は見られますが、密室サスペンスからアクションへの流れ、そして海底への決死のダイブアドベンチャー後のまさかのメッセージ性コテコテの宇宙人ラストと、これでもかというほど映画の夢とロマンが詰まった作品でした。 当時CG技術はまだ過渡期で粗削りなのですが、それでも初めて見るような映像オンパレードでSF好きの私としてはなかなか魅力的な映画でした。(水で顔を表現するシーンとか、ヘルメットに水を入れて肺を水で満たして呼吸するとか、SF表現が色々と凄かった)  バッド・ブリッグマン(エド・ハリス)とリンジー(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)のやり取りにはイマイチ魅力がありませんでしたが、コフィ大尉(マイケル・ビーン)とバッドとのやり取りはバカバカしくてなかなか面白いです。また、タイミング悪く現れる未知のアレもなかなか絶妙で失笑してしまうシーンは多めです。キャメロン監督も黒歴史として認識しているらしく、明らかにエイリアン2やターミネーター2とは扱いが異なっています。個人的にはエイリアン2やターミネーター2らと並んでアビス(完全版)ももう少し評価されてもいい映画だと感じます。4K化とまではいいませんが、せめてブルーレイ化したシネスコ映像が見たいものです。いろんな意味で惜しい作品。
[ビデオ(字幕)] 7点(2022-08-14 13:13:57)
46.  ヒート
古さを感じさせない完成度の高い映画です。今となってはこの手のクライム系作品の手本といわれるほど評価されています。ロードショー当時はパチーノ&デニーロの夢の初競演と話題になりましたが、いつまでたっても同じ画面に映らず「本当は別撮りなんじゃないか?」とまでいわれた映画でした。(結局レストランのシーンだけだとガッカリしましたが、今思えばこれで正解だった) 個人的にはパチーノとデニーロの役柄が反対なんじゃないか?と、思っていましたがこれも私が間違っていました。特に抑えたデニーロと弾けたパチーノの対比がメリハリを生む演出になっていて、物語に緩急がつく形になっています。(パチーノ役は演技力の無い人がやると退屈するか鬱陶しい奴になりそう)  171分と長い映画ですが、主要人物の私生活まで丁寧に描かれているので飽きさせません。反面、サイドストーリーが多く話が散漫になりがちですが、クリス(ヴァル・キルマー)と妻のシャリーン(アシュレイ・ジャッド)のエピソードにニール(ロバート・デ・ニーロ)が絡む流れはなかなか面白いです。ヴァン・ザント(ウィリアム・フィクトナー)の一件、黒人シェフ、ドナルド(デニス・ヘイスバート)の一件なども非常に印象深く、全体的にサイドストーリーも魅力的で捨てがたいです。 ローレン(ナタリー・ポートマン)の自殺未遂の件は正直いらなかったかなと思いますが、自分に懐いていた義理の娘の一大事を差し置いてヘリで駆けつけるヴィンセント・ハナ警部補(アル・パチーノ)の非情な一面を見せるには必要だったのかもしれません。とにかく、これら大量のサイドストーリーのおかげで白昼13分にもおよぶ大銃撃戦からラストまでのギリギリの攻防は感情移入がハンパない仕上りになっています。  全ての登場人物がつまらない意地と大きなプライドを持っていて、結末はある程度予見できますが、破滅に向かうロマンというものがあると感じさせる渋いラストです。男なら胸が熱くなる映画でしょう。素晴らしい作品でした。(※余談ですが、後に実生活で逮捕されたウェイングロー役のケヴィン・ゲイジは獄中でもウェイングローと呼ばれていたそうです。。劇中6分しか出演していないのに凄い印象を残していますね)
[ブルーレイ(字幕)] 10点(2022-08-14 12:18:40)
47.  ユージュアル・サスペクツ 《ネタバレ》 
この作品ほど評判と内容が一致している映画は他にないでしょう。ベタなオチですが何度観てもアノのラストシーンは渋い。あの目つきだけで大物ブリをアピールしたのは感動的で、納得の助演男優賞受賞だと思います。  前フリからして素晴らしく、トラック強奪容疑で連れてこられたホックニー(ケヴィン・ポラック)、マクマナス(スティーブン・ボールドウィン)、フェンスター(ベニ・チオ・デルトロ)、キント(ケヴィン・スペイシー)、キートン(ガブリエル・バーン)らがまとめて面通し&取り調べされるシーンは素晴らしいとしか言いようがない。 面通しの時点では並程度の犯罪者だった5人全員が疑心暗鬼の眼差しに変わってしまう脚本が素晴らしく、キントの語りを通してストーリーを再現VTRとして観客に見せていくやり方が非常に効果的かつ胡散臭く機能しています。  映画(再現VTR)をドラマチックにしている要素の一つに「小林」と「カイザーソゼ」の存在がありますが、普通ならアホくさくて映画の質が下がりそうなものですが、、この胡散臭い話をこれほどまでに真実味タップリに語ってくれると納得してしまいます。数日間は頭の中で「カイザ~♪ソゼ~♪」がグルグルしました(笑) また、レッドフット(ピーター・グリーン)との対決シーンや二丁拳銃で仕留めるシーンなど、クールな再現VTRシーンが多いのもこの映画の魅力の一つだと思います。  シックスセンスのカラクリに近い丁寧な作りになっていますので、複数鑑賞に耐えるホンモノの映画です。未見の方は絶対にネタバレせずに鑑賞してください!
[DVD(字幕)] 9点(2022-08-12 18:10:17)
48.  ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録 《ネタバレ》 
本来、映画や写真は撮影した時には出来上がりが確認できず、フィルムに現像してから初めて映像確認できるのが当たり前でした。(まあこの時代はVTRで撮影直後に確認はしているハズですが) そういった意味では、映画がいわゆる元来の意味での”映画(フィルム)”だった時代の超大作映画の裏側が垣間見られるドキュメンタリー映画が「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」です。  1970年代に2000万ドル(今の日本円で40~60億円以上!)の私財を投入し、これだけの規模の映画を準備したこと自体が恐ろしい行動で、真面目な話、普通の人間なら気が変になるのが当たり前の状況でこの映画の撮影はスタートしました。 更に問題は次々と発生し、西洋の常識が通用しない東洋の僻地での撮影とベトナム戦争や各国内戦の余波などに晒され、映画産業の頂点であるハリウッド系企業や世界の報道関係者などからの厳しいプレッシャー、多数の撮影クルーや現地人たちを統率しながら超一流俳優たちのワガママを聞き、度重なる脚本の手直しや作り直しetc、そんな無理難題が山積みの過酷な状況を自前のお金で230日以上撮影を続けるという、まさに地獄のような作業を監督自ら進んで行っている異常性がこのドキュメンタリー映画ではシッカリ記録されています。(なんとほとんど妻が撮影している!)  当時は現在のようなCG技術やデジタル機材も無かったので、このような厳しい状況に陥ることが割と当たり前だったと思いますが、映画の過渡期ともいえるこの時代に大博打を打ったコッポラはやはり偉大だったといわざるを得ません。この厳しい状況下でよくここまで映画を仕上げたものだと褒め称えるべきなのかもしれませんが、まあしかし、裏を返せばそれくらい大作映画の撮影は難しいということだし個人的には153分の劇場版の編集は最悪だったとは感じています。また、元々ロジャー・コーマンを師匠とするコッポラ監督は沢山のパーツを撮影する作風で、必要があるのかないのか、訳も分からず様々なシーンを撮影していることも現場の混乱の一因としては関係していそうな気もします。  私個人としては「202分の完全版」にマンセーしており、この「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」はお宝エピソードの宝庫、常人にはおよそ理解不能な仕事の数々が記録されている貴重な作品としてかなり楽しめました。惜しいのは前述の通りコッポラは編集が下手で、何となくうまくまとまっているようでよくまとまっていない仕上がりには少々残念ではありました。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-08-12 16:39:30)
49.  レナードの朝 《ネタバレ》 
いわゆる”死ぬまでに一度は見ておけ”シリーズの典型作品ですが、まさかの未見でした。昔から思っていましたが、ディカプリオアプローチや(トム)ハンクスアプローチと比較して、デニーロアプローチは本当に素晴らしいと思います。デニーロは一生懸命やっているように見えないのにきちんと役柄に根付いている点が素晴らしく、彼特有のはにかみ笑顔や彼の雰囲気がシッカリ残っている点も素敵です。  本作には大物役者が多数出ていますが役がバッティングすることもなく、自然な作品に仕上がっています。セイヤー医師(ロビン・ウィリアムス)はいうに及ばず、ポーラ(ペネロープ・アン・ミラー)とのダンスは本当に素敵でしたし、上司のカウフマン医師(ジョン・ハード)も嫌味を言いつつも優しい素顔が見え隠れする存在感を放っています。後に有名になるピーター・ストーメア、ブラッドリー・ウィットフォード、ヴィン・ディーゼル、マックス・フォン・シドー(こちらは大御所)ら、脇もかなり豪華です。  ダンスの後に窓辺に歩み寄るシーンは泣けます。その後は予想通りの展開になる訳ですが、どこが真実でどこが創作なのか興味が尽きません。医師としてはセイヤー氏は少々無責任でやり過ぎたといえるシーンもありますが、それでも人として親身に行動しているという行動原理自体は正しかったのではないかと感じます。家族を大病で失いかけた経験がある方でしたらかなりの部分まで許容できるのではないかと感じましたし、またセイヤー医師の存在はかなりありがたいのではないかと思います。  映画としてもすこぶる綺麗にまとまっていて、名作の名にふさわしい手堅い作品です。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-07-19 12:09:47)
50.  恋に落ちたら・・・ 《ネタバレ》 
このキャスティングでこの評価ですから見る前から何となく嫌な悪寒がしていましたが・・ やはり。。といった仕上りでした。そもそもデニーロ&ユマ、ゴーストバスターズのビル・マーレイときたらコメディ推し確定なハズですが、意外にも真面目路線。しかも序盤から結構強烈なグロ推しなのが更に違和感を増幅。  正直いうと、序盤から既にフランク(ビル・マーレイ)が何なのかがよく判らない。マフィア系のジョーク=イタリアンマフィアなのはちょっと無理があるし、この時点で刑事であるウェイン・“マッド・ドッグ”・ドビー(デニーロ)は関わり合いたくないはずですが、どんどん仲良くなっているのも全く解せない。そもそも、ウェイン・トビーがなぜ“マッド・ドッグ”と呼ばれているのかの説明がなくジョークなのか何なのか判らない。。むしろマイク(デヴィッド・カルーソ)のほうがいい味を出していて、本作では彼のほうが“マッド・ドッグ”だし、彼が主人公だったほうがずっと面白かったかもしれません。 グローリー(ユマ)の設定もよく判らず、話の流れにも無理が多いです。「あんた子供じゃないんだからちゃんと説明して」といった感じで、なぜ突然主人公に入れ込んで結ばれたのかもよく理解できないし、裏があるのかないのかもよく判りません。さらにダメ押しで気弱な主人公(デニーロ)がラストでビル・マーレイとファイトする意味もほとんどよく理解できないまま映画は終わります。  ここまでこき下ろした割には全体的には綺麗にまとまっていて、何となく収まるべき場所に全てが収まって映画は終了します。デニーロの屈託のない笑顔と豪華キャストに免じてこの点数ですが、ぶっちゃけとにかく全体的に稚拙な映画だったという印象です。
[地上波(字幕)] 5点(2022-06-24 21:14:01)
51.  アメリカン・ビューティー
非常に面白くて奥深い作品ですが、レビューを書こうとすると途端になんとも表現しにくい映画だったりもします。  アメリカの(ちょっと変わった)中流家庭のどうでもいいような日常が描かれている作品ですが、不思議なことにそれぞれの立場なりに結構共感できちゃったりします。精神的に大人になれば今まで経験してきたことの記憶や後悔などから、それぞれの年齢なりの状況がそれなりに理解できるものです。パパのガキっぽさ、ママのめんどくささ、娘のやるせなさ、隣のパパママ息子の異常な状況を他人事のように眺めてしまったり。。それぞれのキャラクターに割と簡単に共感できてしまうのは、やはりこの映画が万国共通認識である「家族愛」や「DNAに組み込まれた人間の感情」を描いているからではないでしょうか。  映画が好きな人間にはリッキー(ウェス・ベントリー)の美への価値観などは判りやすいかもしれません。また、世のおっさん連中にはレスター(ケヴィン・スペイシー)の感情はドストライクかもしれません(笑) アンジェラ(ミーナ・スヴァーリ)が可愛くて、まさかのアノ展開に・・ ありがちといえばありがちですが、最後に大人の感情を見せたレスターには拍手と共に、(本心では残念な私は)なんと大人げないことかと・・   色々書くと面白さが半減してしまうので、前知識無しで気軽に鑑賞したほうが良いと思います。共感と共に笑えるシーンも多くて見どころ沢山です。どんな人間にも表と裏の顔、表と裏の感情があるものですが・・ でも、シコシコはやっぱり笑えるのです(笑)
[インターネット(字幕)] 8点(2022-05-27 13:58:09)
52.  許されざる者(1992) 《ネタバレ》 
非常に良い。リアル志向の西部劇って意外と少ないんですよね。しかもイーストウッドが主役!そういう意味でもなかなか貴重な映画だと思います。俳優陣各自とも掛け合いが非常に素晴らしく、思わず見入ってしまいます。やはり本物はワンランク違います。  「人殺し」という重たいテーマですが、暗くなりすぎず適度にエンタメしている点が素晴らしいです。やはり映画はあまり重過ぎないほうが楽しめます。最初からずっと主人公が弱そうで、酒場で殴られて風邪引いて「ああもういい加減にしろよ!」状態ですが、、男スイッチが入るラストは畳み掛ける渋みと凄み!正しく暴力のオンパレード。  ハッタリ(マジ脅しか?)の使い方が渋くて、往年のイーストウッドを思い出すカッコよさでした。ただ、無条件でウッド無双になるのはチト違和感を感じましたし、大オチで「どこかで大成功」も”ナイ”ですかねぇ。。 まあ、ソフト購入しても良いレベルの映画ではありますが、微妙っちゃ微妙な作品。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-05-03 16:30:24)
53.  ジャンヌ・ダルク(1999)
安易な英雄モノだと勝手に想像していてパスしてきましたが、意外にも真面目な伝記系・歴史系の深い映画でした。キリスト教に通じていたらもっと深く読み解くことができたと思いますので、日本での評価は致し方ないのかもしれません。(私自身、半分も理解できたかどうか・・)  映画の表面上はジャンヌ・ダルク(ミラ・ジョヴォヴィッチ)がとてもかわいそうに見えますが、、「神の啓示」=「自分が信じたいものだけを見る・信じる」という利己的な危うさがよく表現されています。そういった視点でこの作品を見た場合、途端に可哀そうだとは言い切れないのがこの映画の真価だと思います。時代が変われば精神病棟、ある意味彼女はあの時代に生きて幸せだったのかもしれません。ちょっと全体的に暗い作品ですが、観た後に色んなことを感じたり考えたりすることができるなかなか良い映画です。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-05-03 14:55:27)
54.  タイタニック(1997)
評価を下げている方もいますが、色眼鏡で観ず素直に鑑賞して正しく評価すべき作品だと思います。そもそもキャメロン版以前に何度も映画化されているリメイクの定番映画である「タイタニック号の悲劇」を、これほどまで社会現象化させた手腕は素晴らしいというほかありません。ストーリーはタイタニックお決まりのパターンですが、最初と最後におばあさんとの海底探査を持ってきている点は高く評価すべきです。全体的にCGもキレイだし各シーンや背景なども非常に丁寧に描かれています。大画面で観なくても迫力と素晴らしさ、感動は伝わると思います。  強いてマイナス点を挙げるとするならば、全体的にラブストーリーのパートをもう少し減らして人間的なドラマを補填したほうがより重厚な仕上がりになったと思います。でもそうしちゃうとこれほどの社会現象にはならなかったかもしれませんが。個人的には終盤、ローズがボートに乗せられる寸前に彼女が目線を送った先のドラマが素敵すぎて泣けました。(ローズが目線を送ったその先では他の家族が、お父さんが嘘をついて家族を送り出しているのを見て、自分とジャック、その家族や他の乗客らの運命をローズ自身が悟るシーン) あと、前半の船の舳先での例の有名なシーンですが、映画を見終わった後に再度見返すと見え方が全く違っていて非常に深いシーンになっている点も泣けるポイントだと思います。(公開当時、あのシーンを茶化すのが流行りましたが、実は最も泣けるシーンだったりします)  キャメロン監督は本当によく理解した上で、細部にまで細心の注意を払ってこの映画を作っています。評価を下げている方に聞いてみたい、この映画が気に入らないならいったいどんな映画なら気に入るんだって話です。。文句なしの名作です!
[映画館(字幕)] 10点(2022-04-30 22:19:29)
55.  レオン/完全版
個人的には劇場公開版の編集がパーフェクトです。完全版は無駄に長く、見せなくてもよいようなシーンまでご丁寧に見せてしまっているので、いい加減青臭かった設定がより強調されてしまったような気がします。(例えば小説として素敵だった文学作品がマンガになってしまったような)  また、愛や恋を知らない40歳の純情な青年が「純愛×親心」という複雑な心境に目覚めた後のラストだったハズですが、完全版では13歳のほうからグイグイ行き過ぎているし、また、純情な青年は実はシッカリ大人であったという衝撃の事実まであります。そうなってくると途端にロリコン臭が強くなってしまいます。やはり何となくホンワカ見せたような見せなかったような、観客の想像に任せた劇場版の編集は本当に素敵でした。  ただ、ラストのナタリーの泣き顔は大変に素晴らしく、このシーンだけで一気に涙を誘います。大枠では劇場版も完全版も良い映画であることには違いありませんが、編集の難しさが露呈した完全版だったと思います。
[ビデオ(字幕)] 6点(2022-04-30 17:26:26)
56.  ギルバート・グレイプ
ギルバート(ジョニー・デップ)の人生がいかに「詰んで」いるのか、彼の心情がよく描かれている作品です。しかし映画として暗くなりすぎていないのは監督の手腕、そしてディカプリオ他、出演陣のおかげでしょうか。目立って素晴らしい映画だとは感じませんでしたが、ギルバートの状況が理解できる人には深く刺さる作品かもしれません。  私は過去に統合失調症の姉を持つ女性と真剣に結婚を考え、そして破談になった経験があります。これら精神的な(脳および心の)病を持った家族を持つということは、とてつもなく多岐&長期に及ぶ影響を考えないといけません。自分の子が結婚しようとした時にどんな問題が起きうるのか?両家の両親が高齢期を迎えたら?そもそも自分自身の人生は?世間の目は?  綺麗ごとでは済まない問題が山積みですが、、当然ながら制作サイドはそれらをよくよく理解した上でこの映画を作ったと思います。その思いが重くなり過ぎないギリギリのラインで仕上げられているのは見事です。ラストの描写が大変素晴らしく、今後も変わることがないであろうギルバートの「詰んだ」人生ですが、彼がそれとどう向き合うつもりなのかがよく理解できます。よき伴侶を迎えて一生を背負う覚悟ができたであろう彼の笑顔が素敵でした。 なお、終盤が唐突過ぎるという意見が多いですが、長いこと習慣化していたある行為を突然変えた時、血栓などが流れることがあったりします。映画のようなケースは十分あり得ること、自然なことではないかと思いました。
[地上波(字幕)] 7点(2022-04-29 13:51:04)
57.  ナチュラル・ボーン・キラーズ
「プラトーン」「7月4日に生まれて」「JFK」など社会派の名作を生んだオリヴァー・ストーン監督が撮った映画とは思えない内容に唖然としましたが、コミカルでキレッキレの作風は妙に心地よく、最初のダイナーから画面に釘付けです。(よく確認すると原作タラちゃんで何となく納得)  作風からおそらくコメディ寄りにしたかったものと思いますが、要所要所で差し込まれる連続殺人を擁護するような説明くさいシーンが妙にテンポを落としてしまっています。ミッキー(ウディ・ハレルソン)の児童虐待シーンやマロリー(ジュリエット・ルイス)パパからの性的なシーンなどは不要だったかもしれません。また、刑事(トム・サイズモア)やTVリポーター(ロバート・ダウニー・Jr)のパートもまとまりが悪く散漫で、刑務所でのインタビューでやっとメディア批判に焦点が絞られてきますが、今更感も強く、全体的に編集の甘さばかりが目立ってしまったように感じました。  結局のところ、説明的(言い訳的?)に悪魔のノックス夫妻(ミッキー&マロリー)を擁護しつつ、メディア批判、刑務所の体制批判の体で価値観の押し付けまでやろうとした結果、方向性がよく見えなくなってしまったものと思われます。アメコミやモノクロを織り交ぜた凝った編集や、序盤のダイナーの一件、橋での結婚シーン、原住民の一件など雰囲気が素晴らしかっただけに非常に惜しい作品です。 ただ、ノックス夫婦(ミッキー&マロリー)の突き抜けた愛は素晴らしく、偽善感を感じつつもトータル的には結構面白い作品だったと思います。無駄にトミー・リー・ジョーンズまで使っておきながら、作り手側が悪(悪魔)に徹し切れなかったのが評価を二分させた原因かもしれませんね。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-04-25 17:25:55)
58.  トゥルーマン・ショー
一生見ることもなかったかもしれませんが、アマゾンプライムのおかげで見ることができました。発想が素晴らしいです。ある意味、一般人が投稿する動画やSNSが当たり前の現代(2018年)だからこそ、感じ入る部分も多かったような気がします。また、ただのコメディにならず哲学的になっている点も興味深いです。誰しも必ず挫折を経験したことがあると思います。「自分の人生は全部仕組まれたもので、何一つ自分で成し遂げることなんてできないのではないか?」そういう視点で考えたら、、とたんに哲学的インナーSFになってくるのもこの映画が人気の理由でしょうか。  終盤がちょっと普通に落ち着いてしまいますが、空を渡るか海を渡るくらいしかないので仕方ないですよね。。ありえないシステムもちらほら見られますが、その辺は華麗にスルーすべきです。なかなか悪くない映画、いや、意外と後々考えてしまう深イイ映画ですよこれ。 PS. 奥さん役の人の気持ちは理解できるものの、やはりトゥルーマンが可愛そうでしたね。彼の寝顔と鏡の前のことなど、愛されキャラのジムキャリーじゃないとできない役柄だったと思います。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-04-22 16:16:54)
59.  ウォーターワールド 《ネタバレ》 
昔は楽しい映画だと思いましたが20数年ぶりに見返してみるとかなりの駄作でした。  序盤は物静かなコスナーから物語の重厚感も予感させるものの、早々からフェードインする女性が鬼門。この女性が大して美しくもなく、コブ付き&中途半端に喧しいので観客からは邪魔なだけの存在です。悪党組ともキャラがバッティングしてしまっており、全体的に落ち着きがない映画に成り下がってしまったような気がします。小さな女の子はとても落ち着きがあり雰囲気も良いので、女の子だけ連れて行ったほうがずっとドラマチックだったように感じます。  土&海底都市のギミック、ミュータント=エラ人間の設定は非常に面白いものの、ほぼその設定らも生かされていません。陸地に行ってからも面白くならず、終いには眠気が襲ってくる始末です。製作費は結構かかってそうですがキャスト・設定・脚本と、全てが中途半端で非常に残念な映画でした。
[インターネット(字幕)] 3点(2022-04-22 13:56:42)
60.  ロミオ&ジュリエット
世間的にはすこぶる評判が悪い本作ですが、実は結構好きだったりします。あの古典ロミ&ジュリをあえて超下品な現代版に作り替えた監督には拍手を贈りたい。バズ・ラーマンがメガホンをとってくれたおかげで音楽が最高にクールでスタイリッシュになっています。  主演二人の美しさは誰もが認めるところですが、助演のジョン・レグイザモとハロルド・ペリノーが下品で最高、さらに助々演のジュリエットの乳母や神父さんなども素晴らしい雰囲気を醸し出しています。また、音楽もさることながらカメラワークや色の使い方、衣装もクールで素晴らしいです。  古典セリフそのままの演出が不評ですが、あえて”ダサカッコイイ”を狙ったものと思われます(まあハズしちゃっていますが)。この映画は名作には程遠いですし、皆に広く愛される映画でもありませんが、、でも実は結構好きっていう人も少なくないかと。1968年版と比較しなければコレはコレでクールだし一つの映画として成功していると思われます。悪くない映画ですが深みがあるとはいえないので、軽い気持ちで鑑賞するのが正解です。クールさに敬意を込めて少し甘めの点数です!
[DVD(字幕)] 6点(2022-04-22 13:34:31)
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