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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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601.  LOVERS 《ネタバレ》 
「HERO」でもそうだったけど、この監督さんって、アクションシーンに限らず、演出全般がワンパターンでセンスが無い。  全編ほとんどが「追手から逃げる」→「発見される」→「戦闘」の繰り返しに加え、もともとが先の読める単純なシナリオという事もあって、見ていて飽きてくる。  超人的なアクション演出にしても、例えば、竹林での戦いなどはカッコ良さより、「不自然さ」や「滑稽感」の方が強い。ここまで非現実的なアクションをやるなら、もっと徹底できないもんかね。「リアルさ」と「カッコ良さ」の配分が中途半端。命をかけた死闘なのに、やっている事は「中国雑技団」のようなノリなので、さっぱり真剣さや凄絶さが伝わってこない。一見、ハデさはあるものの、戦いにおいて描くべき「心理的な駆け引き」や「戦法の工夫」、「命のやり取りの恐怖感」、「実力伯仲の緊張感」などがまるで無い。  例えば、現在の日本の少年漫画(「ナルト」「ハンター×ハンター」「ブリーチ」など)は、アクション面の演出や「戦闘のアイデア」において、相当な工夫があり、単純なドンパチだけに止まっていない。演出レベルの高い日本の漫画を見慣れてしまうと、いかに金や手間をかけていようとも、この手のアクション映画のセンスの未熟さばかりが目についてしまう。  また、意図してないところでギャグっぽくなってる場面もあった。最後の戦いで、チャン・ツィイーが投げた小刀が金城の顔前をゆっくり通っていくシーンには爆笑。何でもスローにすりゃ良いってモンじゃない。  「ロミオとジュリエット」のような古典的な「悲恋ドラマ」を楽しむべきではあるが、これまたあまりにも単純なので、その分かりきっている悲劇的展開で素直に感動する事は難しい。
[DVD(吹替)] 3点(2005-04-23 17:11:50)(良:1票)
602.  パッション(2004) 《ネタバレ》 
作品そのものの評価より、この時期に、こういうストレートな宗教映画を作る意図について色々と深読みしたくなる。  メル・ギブソンは、キリスト教については原理主義に近い考え方のようで、より生々しくキリストの「受難」を描く事で、見る者に「人間としてのキリスト」を印象付けさせ、感情移入(すなわちキリスト実在のリアリティ)を促す意図があるように思う。  誤解を恐れずに言えば、一神教がアイデンティティの基盤にある民族の危険性や不寛容をさらけ出す内容にもなっていて、狙ったものなのか、非常に「保守的」な作品となっている。  まあ、宗教というものは、信仰は信仰として持っていても、心の何処かで冷静に相対化しておく余裕が無ければ危険ということだけは確かでしょう。価値の不寛容からいちいち争いを招いていては、それこそ本末転倒というもの。   この作品を機に、一神教と多神教の違いや、宗教成立の歴史と民族性といった事を勉強してみるのも良いかと。   ただ、宗教に対する興味の有無に関わらず、この作品が映画として面白いかどうかは疑問。展開と言えば、ひたすらキリストが鞭打たれるシーンばかりで単調だし、かと言って、キリスト教に対する新しい宗教観の解釈がある訳でもないので、宗教映画としてもつまらない。  はっきり言って、こんなバイアスがかかった作品を見るくらいなら、普通の宗教学の本を読んでた方が知識が偏らなくて良い。
[ビデオ(字幕)] 3点(2005-04-20 19:37:59)
603.  ロスト・メモリーズ
映画産業に力を入れているお国柄だけあって、金がかかってるなあ。でも、残念ながら脚本の稚拙さが足を引っ張りまくり。邦画もエラそうな事は言えないけど、韓国映画も投資される多額の制作費に比べて、まだまだ基本的なセンスが追いついていない。ホラーやサスペンスでもそうだが、アイデアや演出がほとんど既存の作品の借り物にしかなっていない。  歴史のifを描く事で、戦中戦後の日韓の歴史解釈に一石を投じるのかと思いきや、ハリウッドの向こうを張った「トンデモSFアクション」映画だった。内容的には日本人が見てもそれほど不愉快なものではないが、後半、タイムトリップしてまで歴史を変えるというのが何とも安直。  
3点(2005-03-20 13:01:33)
604.  KEN PARK ケン パーク
中途半端。  かなりインモラルな作品かと思って、かなり覚悟して見始めたが、その「現代の病理」を象徴したような家族像と事件の数々は、今となってはどこでも起こり得る危険性を内包している普遍的なもので、そこに目新しい視点や切り口は見られなかった。  また、家族の日常をあえて淡々と描く事によって、より強烈にテーマ性を浮かび上げようという狙いが露骨に見えて冷める。着眼点同様、その手法が安易。  拳銃自殺した少年のプロローグとエピローグで本編を挟むという構成は非常に象徴的ながら、少年がメイン登場人物ではないので、いまいち感情移入や訴求力に欠ける。  また「家族の意味」や「個の浮遊」と言ったテーマなら、今や「新世紀エヴァンゲリオン」のようなアニメ作品の方が、娯楽性を保ちつつ、はるかに真摯に、かつ深く追求している。  何にでも言える事だけど、やるならもっと徹底すべき。中途半端なリアリティなんて、完全な虚構よりも性質が悪いと思う。
[ビデオ(字幕)] 3点(2005-03-02 15:54:19)
605.  マッハ!!!!!!!! 《ネタバレ》 
話題の売り文句に期待したが、ジャッキー・チェン以来のカンフーアクション映画としての進化が見当たらない。むしろ後退しているくらい。CGやワイヤーを使わないという問題以前に、基本的にアクション演出にまるで工夫が無いのが致命的。打撃には迫力が無く、スピード感も無し。  「ワイヤーやCGを使っているからダメ」とか、「肉体を駆使しているから良い」という問題ではなく、結局「映画として面白いかどうか」がすべて。それこそオリンピックや「ビックリ人間大集合」じゃないんだから。「肉体だけでがんばってますよ~」だけじゃなく、娯楽映画として演出もシナリオも総合的に完成されてなければ無意味。演出として効果的に使われていれば、表現手段として何を使おうが構わないし、逆に言えば、どんなに努力して肉体だけでがんばってみても、見ていて面白くなければ本末転倒というもの。  そもそも肉体を駆使するアクションはジャッキー・チェンが散々やり尽くしている訳で、今さら同じ様な事を繰り返しても無意味でしょう。特に格闘シーンのつまらなさ、迫力や工夫の無さは想像以上。「リアルさ」と「娯楽映画」のバランス取りが中途半端。これならPRIDEやK-1を見ていた方がはるかに面白い。  また、この手の映画にストーリー性は必要ないとは言え、いくらなんでも稚拙すぎる。それに加え、主役を始めとする登場人物たちに魅力が無いので、とにかく娯楽映画としての完成度が低くなってしまっている。例えば賭け闘技場でのシーンなど、あっさりし過ぎ。もっと面白く出来たはず(デス・マッチ形式にするとか、一対複数とか)。  追手と町中を走り回るシーンなども、あまりにも障害物の配置や出現タイミングが露骨過ぎて、見ていて冷める。何度も失敗してんだろうな~とか、がんばってんな~とか、そっちの方が気になる。そういう「計算」は見せないように撮らないと。  ラスボスにあたるような「恐ろしくも魅力的」なキャラも出てこないし、終わり方も無理矢理お涙頂戴で実に安っぽい。おまけに尻切れ。  原点回帰というよりは、単に時代遅れな印象。「肉体主義」にこだわる以前に、「娯楽映画」という点にこだわるべき。とにかく「CGやワイヤーを使おうが面白ければ良い」し、「肉体だけでがんばってもつまらなければダメ」。それだけ。 肉体労働手当てとして+1点しときます。
3点(2005-02-26 20:40:57)(良:3票)
606.  ヘルレイザー リターン・オブ・ナイトメア 《ネタバレ》 
元々このシリーズの欠点でもあるんだけど、基本的なアイデアを生かしきれていないと言うか、「4人の使者」の目的や行動が中途半端で意味不明すぎるよな~。結局、何がやりたいのかさっぱり分からない。演出の問題でもあると思うけど、「目的不明の恐怖」を感じないのよね。回を重ねる毎に「超常の存在」としての凄味も薄れていく一方w。  見せ場である「登場シーン」にも演出面での迫力や工夫が無い。例えば針灸医院(?)のシーンでは、無数の針が人体模型に突き刺さり、その模型が実体化してピンヘッドに転生するとかさあ。もっとカッコ怖い見せ方はあるでしょうに。出現シーンはこの作品の「売り」のはず。こういう所にセンスって出るよね。  また今作に限って言えば、作品全体の雰囲気やストーリー展開がほとんど「ジェイコブス・ラダー」のパクリ。そのくせ「生と死」「現実と幻覚」と言った「境界世界」の表現が中途半端なので、自己存在を揺らがされるような恐怖感も感じない。そういう脚本構成なので、ますます「4人の使者」の存在理由が分からなくなっているw。特にピンヘッド以外は、まるっきり出番が無い。  まあ、いつも思う事だけど、やはりこういうのを見ると、この作品からアイデアを拝借したものの、オリジナルがいつまでもこんな幼稚なB級ホラーに止まっている間に、独自の世界観やキャラ(「ゴッド・ハンド」)を確立してしまった、漫画「ベルセルク」の演出センスの高さを再認識する。例えば、精神世界の存在は、現実世界に出現するのに必要な肉体として「受肉」しなければならないとか、「生贄」の必要性とか、出現シーンにも色々とインパクトのある演出や工夫が見られる。  やはり、映画に限らず、こと演出センスやアイデアの改良・発展に関して言えば、もはや日本の漫画が圧倒的に先を行っていると感じるのみ。
[ビデオ(字幕)] 3点(2005-02-13 16:57:07)
607.  ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
前二作に比べて、さらに盛り上がりに欠ける内容。原作は未読なので比較は出来ないが、それにしては説明不足と言うか、ストーリー展開が非常に分かりにくい。特に今作は、わざわざ独立したエピソードとして、2時間20分もダラダラとやる必要があるような重要な話なのか?見終わってから、何の話だったのかとか、何がどう進展したのかすらもよく分からなかった。  相変わらず起こるイベントは断片的で、本筋とは関係無いようなシーンでの水増しが多い。このヘタクソな脚本構成と時間配分のせいで、上映時間の長さの割りにストーリーが分かりにくいという、シリーズものとして最低な出来になっている。  また、ハリー以外のメインキャラが活躍するシーンがほとんど無いのも相変わらず。基本的に学園を舞台にした友情物語のはずなのに、いつまでたっても彼らの精神的な繋がりや成長が描かれることがない。  高いCG技術のおかげで作られた素晴らしい世界観ではあるが、その中ではまるで人間が生きて動いていない。  今後のシリーズを続けていく上で何よりも優先しなくてはならないのは、ハリーたちの友情と成長を描くことであり、CGで魔法世界の構築に躍起になることではない。
[DVD(字幕)] 3点(2005-02-03 03:18:28)
608.  ドーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
映画にはたまに「緻密な計算」と「偶発的要因」の相乗効果によって出来た「奇跡的な作品」が存在する。ホラーで言えば「悪魔のいけにえ」や「ゾンビ」がそうだが、問題はリメイクをするには、余りにもオリジナルが完成され過ぎている事だろう。絶妙なバランスの上に構築されている作品を変にいじっても失敗するだけ。  今作の最大の失敗は、ゾンビを全力疾走させてしまった事だ。そのせいで、単に「怪物に襲われる」という肉体的な恐怖感がメインになってしまい、「生と死」、「日常と非日常」というテーマについて考えるヒマもなくなっている。これではただのモンスターパニック映画と何も変わらない。  「ゾンビ」におけるテーマの本質とは、よく知る肉親や恋人が、まるで「異質」な存在に変貌してしまうという絶望と哀れみから命の意味を考え、「人間性を失われた存在」を目の当たりにする事で、人間の心のあり方を考える事にある。死すら相対化された世界で、生き残った者の生き様を観客が見る事で、自分自身の人間性と向き合わされるという構造が「ゾンビ」という作品の本質だろう。  今作は登場人物が多い事もあり、ひとりひとりの人間ドラマも薄く、先述したように、とにかく悩むヒマもないくらいのスピードと数のゾンビが襲ってくるので、どうしたってアクション寄りの内容にならざるを得ない。ゾンビを走らせるだけで、作品の本質がこれほど変化してしまうのだ。その差を見比べるのも面白いかも知れないが、オリジナルのテーマ性を著しく損なったリメイクである事は確か。   
3点(2005-01-30 09:53:53)
609.  病院坂の首縊りの家 《ネタバレ》 
古き良き時代の探偵推理もの。  とは言え、この大時代的なシチュエーションやドロドロとした人間関係、当時の垢抜けない世界観などは、さすがに今見るにはちょっと辛いものがある。  単に人間関係が複雑なだけで、本格推理としての謎解き要素がほとんど無いのも物足りない。「そっくりな人間が二人いる」というのも、ミステリーのギミックとしては反則気味だし、エレガントじゃないね。  桜田淳子の演技も気合が入ってるのは分かるけど、あまりにもオーバーアクション過ぎて、見ていて引く。
[映画館(字幕)] 3点(2005-01-25 04:04:50)
610.  ラビリンス・オブ・ナイトメア 《ネタバレ》 
真面目に作っているのは分かるけど、あまりにもシナリオが凡庸すぎ。まあ、「悪夢」「トラウマ」「幻覚」「人体実験」なんてキーワードを「サスペンスツクール」に入力すれば、だいたいこんな映画が出来上がりそう。
3点(2005-01-25 03:57:20)
611.  ツールボックス・マーダー 《ネタバレ》 
凡作すぎ。相変わらず、単に殺人鬼が人を殺しまくるだけの単純なホラー。殺人鬼のキャラクターはレザーフェイスの足元にも及ばない。出てくるタイミングも、オチも何もかもが平凡。「住人の誰が犯人かな~、あの不気味な青年はミスディレクションだな」等と色々予測しながら見ていた自分がアホみたい。
[DVD(字幕)] 3点(2005-01-25 02:22:25)
612.  悪魔の赤ちゃん 《ネタバレ》 
なるほど、一見、B級ホラーではあるものの、見ようによっては、家族としての絆とか、子供に対する愛情、さらには奇形を生む「薬害問題」なんて重々しいテーマが根底にあるのが分かる。  ただ、さすがに今見ると全体の作りがB級テイスト過ぎるね。ホラーにとっての「古き良き時代」の香りはあるものの、着ぐるみの赤ちゃんを始め、ストーリー展開もやたらダラダラとしてるし、今まともに見るには全体的にレベルが低く過ぎる。
[ビデオ(字幕)] 3点(2005-01-18 16:59:46)
613.  ドリヴン
個人的にまったく車やレースに興味が無い事もあるけど、それを別にしても、基本的に作りが安易と言うか、「ま、レースを通じて適当に人間ドラマや恋愛要素を散りばめておけばいいかな」と言うような、素人がシナリオの教則本でも見ながら作ったような出来。  と、ここまで書いたところで脚本担当が誰かと見てみれば、スタローン本人かい!俳優としては一流でも、脚本家としては三流。見ていて感じた「素人臭さ」という印象は大正解。
[地上波(吹替)] 3点(2005-01-17 21:02:45)(良:1票)
614.  デイ・アフター・トゥモロー 《ネタバレ》 
現実には表現するのが難しい自然災害の映像は、高いCG技術でうまく映像化されている。その表現の方向性は正しいし、そのおかげで人類に牙を向く自然の脅威にも説得力が出ている。  ただ、今さら環境問題というテーマでお説教を聞かされてもなあ、というのが正直なところ。もし仮に、こういう作品を見て始めて、「自然や環境って大事なんだな~」と本気で感心しているような人がいるとしたら、よほど普段は何も考えていないのだろうと言うしかない。  たかが二~三日でさっさと嵐が過ぎ去ってしまうから、切迫感や絶望感にも欠けている。主人公を含む数人が生き残るのも、単に図書館から動かなかったからだけで、そこに何かサバイバルとして学ぶべき含蓄も見られない。場合によっては、その場を離れた方が良い場合だってあるだろう。  展開もありがちで意外性に欠ける。ここまで極寒地獄の中でのサバイバルとなったら、食料と火種を確保した後は、出来るだけ体力の消費を抑えてじっとしているくらいしかない訳で、「生き延びる」という描写より、「自然に翻弄される人間」という描写に焦点があるため、映画としてかなり地味な展開になっている。各人のドラマも、ちょっとした「愛情」とか「自己犠牲の精神」といった奇麗事を描くために用意されたようなものばかりで薄っぺらい。  「本を焼く」という文明批判も露骨。まるで監督の「自分はちゃんと環境の事を考えてまっせ」と言うような自己満足が垣間見える。これだけの映画を作った後に出るセットや資材などの「ゴミ」は相当な量だと思うが、それを処分するのだってエネルギーを消費し、地球温暖化に一役買っているという事を考えているのだろうか?また、映画を作る上でも、多くの撮影機材やコンピューターという「文明の恩恵」があるからこそ、これだけの映像を表現できている事をどう考えているのか。その辺りの自己矛盾をきちんと処理し、内省しているのか甚だ疑問。
[ビデオ(字幕)] 3点(2005-01-03 18:44:39)
615.  ペイチェック 消された記憶 《ネタバレ》 
「中途半端」を見事に体現している駄作の典型。最後までSFサスペンスとして行くか、アクションとして行くか、どっちつかずのまま作っちゃったという印象。「マイノリティ・リポート」もそうだったけど、肝であるはずのタイムパラドックスを含む「時間」に対する考証がいい加減で、SFとして穴だらけ。「未来を見た」といっても、いったいどこまで未来を見たのか説明されないし、未来を知っていると結果を回避できるというのも、結局、その地点でタイムパラドックスによる矛盾を生じているはずなのに、そんな事はお構いなし。設定のために、都合の良いように「時間」や「未来」という単語を使い回しているだけの安直さがイヤ。それで面白くなっていれば何も文句は無いけど、予想通りのご都合主義的な展開と中途半端なアクションがダラダラと続くだけで、娯楽映画としてもつまらないからどうしようもない。  「20のアイテム」を使って窮地を切り抜けるというアイデアは良いけど、記憶を消されて、これから何が起こるかを知らない主人公が、数多くのアイテムをとっさの状況下で適切に扱えるとはとても思えない。自分だったら、銀貨やクリップや鉄の球が入っていても、いつ、どこで、どう使えばいいのかなんて、さっぱり見当がつかんけど。  あのアクションもしょぼい。なんでただの技術者があんなに強いんだ?どんなに近距離で銃を撃ちまくられても、主役にはカスリもしないという幼稚な演出はもう止めてくれ。アクション演出における思考停止状態だよ。  また個人的に主役ふたりにも魅力が感じられない。特にユマ。「キル・ビル」の時は「復讐に燃える殺し屋」という役どころだったから、あの濃ゆい顔にも違和感はなかったが、いざ、普通の女性として恋愛ドラマを演じられるとちょっと引く。個性的な顔立ちが悪い訳ではないが、恋愛対象というキャラ設定としては、はっきり言ってミスキャスト。ベン・アフレックもあの眉間の一本線と、中途半端なしゃくれが気になって仕方がない。何を考えているのか分からない、何とも締まりの無い表情が見ていて鬱陶しい。アップが多いし。  まあ、とにかく、どんなジャンルでも「中途半端」な事をしている作品はダメ。ひとつの事にも徹底できていないのに、全体としての完成度が高くなる道理がないという事を、この作品が証明している。 
3点(2004-12-28 11:22:37)(良:1票)
616.  ハウルの動く城
映像表現技術のレベルの高さやセンスなど、肯定的に受け取れる部分も多いが、それらを全て相殺してしまうほど、今作はあまりにも脚本構成が雑すぎる。既に言い尽くされているが、登場人物の言動やストーリー展開に意味不明&説明不足な部分が多すぎて、そこに何か訴えかけたいものがあっても、伝わるだけの説得力に欠けている。  魔法やファンタジーの支配する世界だからといって、話に整合性が無くても良いはずがない。原作の問題ではなく、今回に限って言えば、描けるはずのテーマの一つひとつを丁寧に描き込む手間を面倒くさがっているような、監督の映画作りに対するいい加減な態度にこそ問題がある。  「馬鹿げた戦争」と連呼しながら、何がどう「馬鹿げて」いるかの説明もない、薄っぺらな左翼的反戦思想。そのくせ、ソフィーを守るためとは言え、敵を攻撃しまくるハウルの行動についてはヒーロー的な側面ばかりが強調され、そこに罪悪感や戦いに対する葛藤が描かれる事もない。  本来あるべき魔力を使う事で人の心を失うハウルの葛藤や、老いに対するソフィーの絶望感もほとんど描かれる事がなく、妙にケロっとしているから、切迫感も感じられない。  また、登場人物同士の触れ合いや心を通じさせるだけのイベントも無いのに、「愛してる」だの「みんなは家族」だの奇麗事を並べられても、見ている側にしてみたら「ハァ?」と言うしかない。「なし崩し的にみんな良いヤツ」パターンも、今回はあまりにも必然性に欠けている。あんたら知り合ってどれだけ経ってんの?作品内時間で見たら、長くても一週間くらい?その程度の付き合いで相手の何が分かるの?そんなものは分かった気になっているだけじゃないの?  すべてが行き当たりばったりな結果の羅列であり、その過程が描かれる事がないまま映画は終了。後半に行くにつれて、明らかに館内にシラけた空気が漂うのをヒシヒシと肌で感じた。  その他、「ファンタジー的演出以外で城が動く必然性がない」とか、「荒地の魔女が宮殿に出向いた理由が不明」とか、「偶然落ちた崖下に、何で過去への扉があるのか」とか、突っ込み所やその改案などは数え切れないほどあるが、容量不足なので書きたくても書けません(w。
3点(2004-12-15 00:59:16)(良:2票)
617.  ゴシカ 《ネタバレ》 
「13ゴースト」や「ゴーストシップ」みたいな駄作に比べたら多少マシ(監督は違うけど)。ただ、今度は逆にあまりにも普通過ぎると言うか、良く言えば「オーソドックス」、悪く言えば「模倣」、はっきり言えば「パクリ」。  特に最近のサスペンス映画は、もうどれがどれやら区別がつかないくらい、演出やシナリオが似通っている。  今作もどこかで見たような設定・演出のオンパレードで、オリジナリティは皆無(特に「リング」「シックスセンス」「羊」あたりの設定拝借劣化コピー品)。驚かせるポイントも見え見えで、変化をつけようという工夫の跡もない。  「犯人がふたりいる」というオチもまったく必然性が無いし、エレガントさにも欠ける(そもそも「刑務所内でのレイプ事件」という地点で、自動的に男の看守くらいしか犯人いない)。  幽霊少女も、犯人を知ってるなら、直接犯人を呪い殺せばいいじゃん。関係無い人間を巻き込むなっつーの。あと、殺されたり、無念の思いを残して死んだ人間はいっぱいいるはずなのに、少女とラストの少年の霊しか見えないというのも、ずいぶんご都合主義。  とにかく最近の観客は目が肥えてるから、この手のジャンルを作るのも大変だとは思うけど、こんな既存作品の設定や演出の「良いとこ取り」をしただけのような作品には、今後も遠慮なく突っ込ませてもらいます。  
[ビデオ(字幕)] 3点(2004-11-21 00:29:43)
618.  H[エイチ] 《ネタバレ》 
最近の韓国映画はジャンルを問わず、概ね好評みたいだけど、個人的にはどれもピンと来る作品がない。特にサスペンスやホラーのジャンルがひどく、日本や海外の作品のパクリが多すぎる。この作品も、『羊』『セブン』『CURE』等の既存サスペンスの劣化コピーで、まるでオリジナリティなし。もうこの手の「連続殺人鬼とそれを追う刑事」という設定にはウンザリ。同じような作品を何本作りゃ気が済むんだろ。もう少し、違うシチュエーションを考えようよ。  同じ「催眠術ネタ」でも、『CURE』は、あくまでホラーとして「殺意の伝染」こそを恐怖のメインに据えていたのに対し、この作品は単に「刑務所にいる連続殺人鬼が他人に殺人をやらせるために催眠術を使っていた」と言うだけのことで、そもそも目的とテーマが違う。  連続殺人鬼ものは、犯人との知的な駆け引きこそが見せ場だけど、今作にはほとんどそういう要素がない。展開もダラダラしているし、韓国人特有の「感情的」な捜査にも感情移入ができない。連続殺人鬼が催眠術を使う必然性を無視している地点で、作品としてのエレガントさにも欠けるのは当然のこと。
3点(2004-11-14 00:15:00)
619.  アンデッド 《ネタバレ》 
期待ハズレ。まさか、おバカ映画とは思わなかった。それにしても皆さん、おバカ映画に理解があるんですね~。個人的にはおバカ路線でも良いんですけど、どんなジャンルでも、やっぱりやってる事が中途半端な作品ってのはダメですね。何でも徹底すべき。  この作品もホラーに対する愛は感じるものの、真面目さとおふざけの味付けが中途半端で、どっちがメインなのか分からなくなっている気がします。おバカで行くなら、とことんおバカに徹してくれれば良いんですが…。  例えば、こんな「宇宙人オチ」をまともに持ってくるなら、最終的にもっと破綻させて欲しいんですよね。地球を救いに来た宇宙人までゾンビになってしまうとか、それを見ていた仲間の宇宙人が「ダメだコリャ」とか言って、地球を丸ごと破壊して去っていくとか。それでもゾンビは死なないので、ゾンビが宇宙全域に散らばっていくという、スペクタクルかつファンタジックな終わり方にするとか(笑)。どうです?より、壮大におバカじゃないですか?
3点(2004-11-13 23:35:32)
620.  グシャノビンヅメ 《ネタバレ》 
新進気鋭の大学生監督が手がけたというSFサスペンスホラー。紹介記事によると「オーヴァージャンル・ムービー」だとか。確かに色々な要素がごった煮で、若い人が必ずやってしまうであろう過剰な表現に満ち満ちている。はっきり言えば「世にも奇妙な物語」かな(笑)。  まあ、これが試写か何かでタダで見れるものだったら何も文句は無いけど、「金を取る商品」として見た場合、残念ながら評価は出来ない。  世界観にしても、キャラ設定にしても、ストーリー展開にしても、過去にある様々な既存の作品の「部分的模倣」と「ツギハギ」がほとんどで、オリジナリティは皆無。基本的に監督さんが今まで見た漫画やアニメ、映画などから得た知識と刺激のみで作ったという印象。  近未来の管理社会と奇妙な世紀末的世界観、必然性皆無の女子高生の主人公、危険な死刑囚と怪しげな住人、エレベーターでの密室劇、心を読む超能力者、バイオテロetc.etc...。  サスペンスやホラー、SFによく見られるギミックを足して鍋に放り込んでごった煮にしたような内容は底が浅く、各要素も繋がりに欠けているし、監督が何にインスパイアされたかという出典の見当もすぐについてしまう。結局「オーバージャンル」などと評されてしまっている地点で、作品としての方向性や世界観が定まっていない事の証拠。  要するに既存の作品の設定をあちこちから持ってきているだけのシロモノ。作品としてパロディ以上のものを構築しようと言う意欲や独創性が感じられないのが最大の欠点。
[DVD(邦画)] 3点(2004-10-27 02:28:23)
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