61. エネミー・ライン
この映画は何回も地上波放送されていたりするので、もう何回観たかわかりません。 内容についてはありがち安定のアメリカ正義の戦闘物なのでとやかく言う要素は何もないんですが(内容的には映画ステルスの後半部のパートを拡大したような感じですね)、ここで取り上げたいのは主人公のオーエンウイルソンです。 オーウエンウイルソンというと、ズーランダーのハンセルあたりが典型なのですが「ちょっと間の抜けた頭の足りなそうなキャラ」が彼のイメージであって、ミッドナイトインパリでも文系のおっとり系のキャラだったりするわけで、この映画の「戦う兵士の」彼を見ると違和感バリバリなのです。 というかキリっとした顔をさせればそれなりに主人公っぽくなるんだなぁ…とそんな事を考えさせてくれる映画です。 (テッドのマークウォールバーグの逆パターンですな) 個人的にこの映画に問題点があるとすれば「女性セクシー要素が皆無」である事。 それは主人公を女性にしてくれれば解決…なわけですが、それだとそれこそまんまステルスの後半になっちゃうわけで、なかなか悩ましいところですね笑 [地上波(吹替)] 6点(2019-09-03 14:13:23) |
62. 茄子 スーツケースの渡り鳥<OVA>
前作同様、非常に質の高い自転車アニメ。 監督の出自からしてジブリ感満載…てかヘタなジブリのアニメよりはるかに質が高く、レースシーンの作画や演出はそこらのジブリものより断然上。 しかし悲しいかな、かつての「モーニング」や「アフタヌーン」風ストーリーのありがち小品のため、話自体の面白さは今一歩で佳作の域を出る事はないっていう。 それでも前作含め「弱虫ペダル」がブームになったときなんかに再評価されてもおかしくないと思うんですけど…ほとんど世間で存在を知られてないですよね、もったいない。 [インターネット(邦画)] 7点(2019-08-26 21:08:52) |
63. 下妻物語
邦画には、世界的に高い評価を得ている映画も多数ある一方で「日本人しか面白さがわからない映画」というのが一定数存在します。 最近であれば、だって埼玉だもん…じゃなかった翔んで埼玉なんかが典型的なそれです。 で、その「日本人にしか面白さがわからない映画」の頂点は個人的には「シン・ゴジラ」だと思っていますが、ここにもう一つ同レベルの傑作があります。 それがこの「下妻物語」です。 下妻なんか知らねーよ、という人でも、結局ここに描かれているのはよくある日本の田舎の風景です。 ジャスコをアピタあるいはイズミヤに置き換える事で、多くの日本人はその感覚を理解できるのです。 (そもそも田舎を知らない純粋な東京23区民なんかはこの空気感はわからないでしょうが…) この映画に出てくるいろんな文化や小ネタも日本人には肌感覚で理解できるもので、めちゃくちゃ笑えるわけです。 しかし一方これを外国の人が観たとして、面白いと思うでしょうか? いや表面的には面白いと思うかもしれません。 しかしこの映画の本質的な面白さは全く理解できないでしょう。 根本的な肌感覚が違いますからこれはもうしょうがないのです。 世界に通用する、世界で評価される映画も素晴らしいとは思いますが、日本人による日本人のための映画もまた素晴らしい。 そう思う今日この頃です。 [インターネット(邦画)] 9点(2019-08-17 11:59:21)(良:2票) |
64. パラノーマル・アクティビティ
非常に評価が難しい映画です。 誰もまだこの映画を知らないときにこれを観て「面白い!」と絶賛した人達は確かに面白いと思ったんでしょう。 が、しかしそこで話題になる事で、多少なりと映画の内容についても語られてしまうわけで、そしてその「多少語られる」だけで、もはやこの映画の価値はなくなってしまいます。だから、それから観ても「んーー?」って感じになっちゃう人が続出したのかな、と。 そういう意味ではびっくり箱と同じような映画…というかびっくり箱そのものであって、知らない人を驚かす以外に何の内容もないので話題になってから見た人の酷評が増えちゃうという。 とりあえず低予算でアマチュアが撮った映画がここまでヒットした事自体は素直に賞賛したいと思います。 [インターネット(吹替)] 5点(2019-05-30 14:19:49) |
65. スパイ・ゲーム(2001)
《ネタバレ》 普通のスパイアクションものとは違う感じの映画を作ろうとしたんでしょうか。 基本的に会議室での聴聞に対して回想として過去のイベントが語られていく変わったスタイルのスパイアクションものです。 観ている途中に「わざわざこんなスタイルにしたんだから、これブラピパートは全部彼の創作で実は存在しなかった…まであるぞ」と深読みしていたため、結局わりと普通のラストにがっかり。 いや普通じゃん!! 途中で深読みしすぎた分、ラストの肩透かし感がすごかったのでした。 いやいや。 [地上波(吹替)] 6点(2019-04-26 13:17:14) |
66. 50回目のファースト・キス(2004)
恋愛映画の傑作として有名な本映画、日本でもおそらくこれにインスパイアされたと思われる「一週間フレンズ」という漫画が描かれたりしたわけです。 で一週間フレンズがアニメ化され映画化され、そしてなんと一週間フレンズの映画化の後にこの50回目のファーストキスが日本でリメイクされたわけですが、その感想をたまたま見ていた僕はびっくりしました。 「一週間フレンズのパクリじゃん!」と書いてる人が(複数)いたわけです。 普段邦画しか観ず、過去の映画やコミックやアニメも観ない、ネットで何かを調べたりもしない…という人の感想だとそうなるわけか!と。 さらに世の中にあふれてるそういう(間違った)個人の感想やツイート等、その人のバックグランドも知らずに読んでる人が多くいるというのは本当に怖いと思います。 …という前段を書いといて、さて肝心のこの映画の感想なんですが「アダムサンドラー」と「ドリューバリモア」というキャストがそもそも好きじゃないという個人的な好き嫌いが先にたつというのがつらいところで、話に入り込めません。 主人公の男がいけすかない奴で、ヒロインがかわいく見えない…その時点で恋愛映画として無理なのです。ストーリー以前の問題でひっかかるという。 そもそもドリューバリモアはちょいちょい恋愛映画のヒロインやってますが、あれアメリカ人的にはかわいいんでしょうか?そこが個人的にはよくわからないんですよね… [インターネット(字幕)] 5点(2019-04-02 11:07:06)(良:1票) |
67. ロード・キラー
スティーブザーンにリーリーソビエスキー、となかなかマニアックなキャスティングのこの映画。 特にリーリーは同年製作のグラスルームにおいて映画史上に残るエロさを発揮していた(←個人の感想です)ので、この映画にもかなーり期待してたんですが、実にフツーでした。 可愛いのはかわいいんですが、エロさはほぼ0。 なんてこったい。 それにしてもこういう映画に出てくるやばい人って、なんでこんなにスーパーマンなんでしょうね? 「おま、その気になれば世界征服もできるんじゃね?」というレベルに毎回驚かされるわけですが、そんな人に追い掛け回されるのは確かにかなり大変な事だと思います。 [地上波(邦画)] 5点(2019-03-26 15:36:08) |
68. ディレイルド/暴走超特急
《ネタバレ》 みなさん、模型模型言い過ぎです笑 この明らかにカサンドラクロスをパク…思い起こさせるラストは、かの映画をリスペクトしてオリジナル以上に模型感を出してみたからに相違ないからです。うん、きっとそうだ。そうに違いない。 それにしてもこのテロリストのボス、初動の調査がよくありません。 列車の乗客に向かって「誰か女を見なかったか。男ならだれでも心を奪われるような美女だ」とのたまうわけですが、いやいや女怪盗役の女性、そこまでの美女じゃあありません。そんな聞き方されても乗客は「いやそこまですごい美女は見なかったし…」と多分思ってしまうわけで、これじゃ見つかるものも見つからなくなります。 ここ数年ニュース等で食傷気味の「美人すぎる●●」と同じで「それ盛りすぎだろ」という発言をしても結局は誰も得しない。その好例だと思います。 どんなときも淡々と事実をもとに特徴を聞かないとね。 [地上波(吹替)] 4点(2018-12-19 15:44:26)(笑:1票) |
69. K-19
《ネタバレ》 実在した不幸艦K-19の1回目の事故を描いた実話映画。 実話だからしょうがないんだけどあまりにも話が地味で、つきつめれば原子炉が壊れたから命をかけて修理する、というだけの話。 最後まで緊張感をもって見る事はできるし悪くはない…んだけど、ただでさえ暗い雰囲気の潜水艦映画でこれだけ話が地味だと面白い!とは思えないのが残念なところ。 ちなみに劇中で艦長が、このまま原爆並の大爆発を起こしてしまうと世界平和への影響が避けられないから潜水しようとするわけですが、これって当時艦長が実際そう思ってたそうなんですが、実際はこういう事故がおきてもただ沈むだけで原爆みたいな爆発は起きません。勘違いなわけですね。 そしてK-19、この原子炉事故のあとに衝突事故と火災を経験する事になります。ついてない奴はとことんついてないってわけですね。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-12-10 03:20:04) |
70. ウォンテッド(2008)
アメリカにも厨ニ病ってあるんだなぁ、という事を我々に教えてくれる映画。 吹き替えだとDAIGOが下手すぎて話が全く入ってこないので字幕で観た方がいいかもしれません…が、そもそもそこまで真剣に観る映画でもないのでどっちでもいいや。 [地上波(吹替)] 4点(2018-11-28 15:31:03) |
71. ディセント
《ネタバレ》 公開当時はそこそこ話題作だったよなぁ…と思いながら鑑賞。 この映画、途中で地底人が出てからガラっと空気が変わるわけで、そこをどうとるかで大きく評価が分かれる映画かな、と思います。 主人公達については最初から好感度低めに描かれてますし、そもそも自業自得なのでこいつらがどうなってもいいと多くの人は思うでしょうから、そこはあまり評価が割れないところでしょうが、とにかく地底人が出てくる事で「え、そっち方向なの?」と観客はなっちゃうわけです。 だって地底人出てこなくても普通に大ピンチで多分彼女達は助からないわけですから、そもそも地底人を出す必然性がありません。 なのに地底人をわざわざ出すからにはそこには説得力とかいろいろ欲しいわけなんですが…しかし残念ながらこの地底人の設定があまりに雑すぎます。 地底で視力がないのはいいとしましょう。でも途中で女性の体に触れ、しかもたいまつの火にあぶられながらもその事実に全く気が付かず女性を見逃すシーンがあります。え、そんな鈍い生き物でお前らどうなの?お前ら何が出来るの?って感じになっちゃうわけです。 実際、そこであっさりその女性に撲殺されてますし。そりゃ相手に触っても気づかないような動物じゃやられて当然なわけで、じゃぁお前ら暗闇でどうやって暮してるの??と。その鈍さじゃお前ら狩られる側なんじゃないの?と思うわけですが、その割には追いかけてきて襲ったりするわけで意味が分からない…というか普段こいつら何を食べてるんでしょうか? 洞窟内に動物の骨が散乱してる地点があったのでどうやら動物を食べてるようですが、あれだけの数の地底人を養えるほど洞窟に動物が迷い込んでくるとも思えないですし、動物を狩に地表近くまで行ったら行ったで狩られるのは多分こいつらの方です。何しろ目も見えなきゃ触覚もまともじゃなく嗅覚もあやしいようですからそれでいったい何ができるんだ?と。 とにかくこの地底人の設定が雑すぎるのが気になって気になってなぜ出したのか全然わかりません。 おかげで本来楽しめるはずの後半パートが全然おもしろくありませんでした。 残念。 [インターネット(字幕)] 5点(2018-11-13 17:47:13) |
72. Gガール/破壊的な彼女
《ネタバレ》 例えば付き合ってた女性が実はセーラー戦士だったら「セーラー戦士の恰好でいろいろしたい」と思ってしまうのはHENTAIな日本オタウだけなんだろうな…と思っていたわけですが、それってアメリカの割と普通の人でも思う事なんだな…という事は世界中で割と共通の感覚なんだな、うんうん。という事を僕に教えてくれた貴重な映画です。 [インターネット(字幕)] 5点(2018-11-06 08:24:59)(良:1票) |
73. アンブレイカブル
《ネタバレ》 この映画が低評価な理由は明確に説明できます。 一つは「シックスセンス」で期待値を爆上げしてからの次回作だったため観客が「あー…」となった事。 もう一つは、時代が早すぎた点。 前者については「シックスセンス」が偶々この監督にとっての奇蹟の一本だったからで(リュックベッソンにとってのレオン)しょうがないですし、後者についてはこの映画以降ハリウッドで作られ始めた等身大で描くヒーロー物の嚆矢とも言える映画になってるわけで、今だったらもうちょっと普通の評価されたんじゃないか、と。ほんと早すぎただけなんじゃないか、と。 そういう意味では運がなくて不当に低評価されている映画だと思うのです。 まぁ残念ながらそこまで面白いわけでもないんですが、しかしここまで低評価なのはかわいそうってそんな感じ。 ちなみに自分がこの映画を観ているときには「どんなに不死身でケガも病気もしなくてもハゲるんだな」と映画を観てる途中でそれがずっと気になっててしまって、やや重めのストーリーが全然頭に入ってこない困った映画でありました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-07-06 10:19:11)(笑:1票) |
74. グラスハウス
サスペンス映画としてそれほど高い評価をされていない本作ですが、こういっちゃなんですが、この手のサスペンス映画は(一部の傑作駄作を除けば)ぶっちゃけ五十歩百歩です。 だいたいこうなってああなるだろうな、という想定内の範囲で物語は進行するわけで一部の映画を除けば「暇つぶしには最適」程度のレベルに収まるわけで、そういう点で見るとこの映画が取り立てて悪い映画だとも思えません。 そしてそんな大同小異でどれがどれなんだかすぐにわからなくなるような映画達の中にあって、本作には際立って優秀なポイントが一つあります。 それはヒロインを演じるリーリーの際立ったエロさです。 年齢的な事もありリーリー史上もっとも肉感的な時期(デブとも言う)だからか、とにかく「いい感じに」エロいのです。 パジャマの上だけ脱いじゃうシーンだけでもたまらんものがありますが、何よりいいのがあのビキニのシーン。 そりゃあのおじさんがエロい目で舐めまわすように見てしまうのは、これはもう物理的にしょうがないのです。 あのおじさんは悪くありません! このシーンに限らず、おそらく監督にはりーりーをエロく見せる事に相当のこだわりがあったと思われ、その一端が現れているのがリーリーが普段着てる室内着。 生地が柔らかいので後ろを向いたシーンでいい感じにお尻に張り付いてプリンプリンなのです。 着衣エロの基本ここにあり!と思えるそのすばらしさは凡百のサスペンス映画の中でこの映画を見事に輝かせています。 そんなわけで、サスペンス映画としては他の映画と大差ないながらリーリーのおかげでプラス1点(あるいは2点)をあげる事に僕はやぶさかではないのです。 [地上波(吹替)] 7点(2018-06-28 00:00:30)(良:1票) |
75. ロフト.(2008)
最初は面白そうなんですよ。 お!これ一体真相はどうなってるんだ?的な。 でもそこからの展開がツッコミどころはありまくりで、これじゃない感がすごい。 結構残念なストーリー…だと思うんですが、この後2回もこの映画はリメイクされてるんですよね。 さて、日本の各種調査では日本の夫婦の不倫経験率は30%~35%前後だという事がわかっています。 男女別の割合で見ると男性の方がやや多いものの女性も率としては大差ありません。 (面白いのはイギリスの同種調査では妻の方が不倫経験率が高い事です(45%)国民性なんでしょうか…) 不倫って基本的に絶対秘密のものですから、表面的にはみんなそんな事してないという顔をしていますが、例えば知り合いの夫婦が10組入れば、統計上はその中の男女3人ずつは不倫経験があるわけです。そんなの別の世界の話で自分の周りの人はそんな事ない!とか思ってる人はお花畑すぎます。単に秘密にされてるだけで本当にどこにでもある事なのですから。 この映画を観て、欧米だからとか、ありえないとか思ってる人もいるかもしれませんが、実際のところ全く非現実的ではないし、実際にヤリ部屋を用意してる人なんていくらもいるわけで(それこそ「アパートの鍵貸します」なんて名画もありましたしね)、こんなの現実ではありえねー!とか思ってる人は逆に(全く危険を予想してないからこそ)こっそり被害にあってる可能性は高かったりします。お気をつけくださいませ。 [DVD(字幕)] 5点(2018-04-14 15:05:36) |
76. エターナル・サンシャイン
《ネタバレ》 何とも評価の難しい映画がこれ。 冒頭の一連の(退屈で長い)出会いのシーン 日記を書こうとして「ページが破かれてる、なぜだろう?」なんて独白が入ったり、おそらく誰でも知ってる「オーマイダーリンクレメンタイン」の歌を知らなかったりと、不自然な事がバリバリに詰め込まれていて、あからさまに伏線くさい。 で、劇中記憶を消すインタビューの際に語られる二人の出会いが明らかに冒頭と違ってれば、そりゃ誰でも「ははん」とストーリーの構造には気づくわけで、おそらく製作者側もそれはわかって作っているはず。 さてそれを踏まえて改めて映画全体を見てみると、実はこの映画、記憶消失というネタを除くと「おどろくほど内容がない」 ファンキーでリリカルな彼女と地味で真面目そうな彼氏が、恋愛しながらも性格の不一致によるストレスで付き合うのが辛くなり…っていう、恋愛のありがちパターンの一例をただ語ってるだけだったりする。 こういう場合、実際別れるとなったときにいい思い出とか感情があふれてきて、やっぱり別れたくない!なんて勢いでなっちゃうのはよくある話なんだけど、そういう場合そこで付き合いを延長しても、やっぱりいろいろ不満が出てきて結局別れちゃう…というのはリアル恋愛の定番パターンの一つで、この映画のラストにしてもそこからどうなるかはほとんど自明であり別れしかありえない。 実際、恋愛の「恋」は遊園地のような夢と魔法のワンダーランドなんだけど、実際にそれじゃ生活はできないわけでこれが「愛」に進もうとすると、もっと地に足がついた事を考えなくちゃいけなくなる。 ファンキーと真面目で価値観が違いすぎるこの二人の場合、そこが折り合えない以上は記憶消去後にまた出会って付き合っても、いずれ結局耐えられなくて別れちゃうのはどうしたって避けられない この映画は一見、運命の愛を描いてるように思えるし、そう思ってしまう人もいるかもしれないけど、多少リアルな恋愛経験のある人なら「こいつら結局また別れるだけなんだよなぁ」というのがわかってしまうなかなか痛い映画になってる。 だってさ、この映画で主人公に対してあれこれ都合のいいことを言ってるのは、全部主人公の頭の中にいる都合のいい脳内彼女なんだからね。実際の彼女とは違うんだもん。そんな妄想ベースで「別れたくない」と思ってもね…っていう話。 で、そうなるとこの映画、「結局それで?」としか言いようがないほどストーリーがないわけで、冒頭に書いたように「なかなか評価が難しい」という事になっちゃってここでの点数も悩んじゃうところ。 あと、映画の本筋とは全く関係ないけど、記憶操作をする会社の人達、重要な仕事してるくせに記憶を消す際の仕事の態度があまりにも不真面目。 彼のアパートでの記憶を消す作業のシーン、彼らの仕事の姿勢にずーっとイライラしてて、主人公の記憶系の話が全然頭にはいってこないっていう。 まぁでも、それでも全然困らないくらいには基本的なストーリー自体には内容がないからいいんですけどね! [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-03-03 02:07:45)(良:1票) |
77. コララインとボタンの魔女
《ネタバレ》 CGでどんな映像でも撮れちゃう21世紀の映画、大概の映像ではもはや誰も驚かないわけだけど、そういうスレた現代の感覚をもってしてもこの映画が見せる映像はすごい。 なんと今どきストップモーションで作られた映画なのだ。 ストップモーションというと古い映画フアンはハリーハウゼンのあれをまず思いうかべるわけだけど、21世紀のコマ撮りはレベルがちがう。 50億の予算と4年の歳月をかけて作られたこの映画のそれは見たらわかる…というか見ないとわからないというか、これをいちいちコマ撮りして4年で作れるものなのか?と逆に心配になるレベルのとにかくすごい映像。 で、とにかく手間暇かけたストップモーションで魅せるその映像のすごさが逆に言えばこの映画のすべて。 ストーリー自体は、(SF小説の最高峰)ヒューゴー賞を受賞したベストセラー児童文学を原作にしているだけに大きな破綻はないものの、結局ありがちな「悪い子はいねーが」物。 ごくごく予定調和な展開で、とりたてて大きな感動などには残念ながらつながらない。 この映画はあくまでも「この映画は人形を使ってコマ撮りしたんだよ」という事にだけ意味があり、もっと言えば、映画中に沢山でてくるのが「人形」なわけだけど、この「劇中の人形」も「劇中の人間」も実は両方とも人形を使って撮られているところが(そして人間は人間に、人形は人形にちゃんと見えるところが)この映画の際立った皮肉な面白さでもあると言えるんじゃないかと思ったりするわけである。 [インターネット(吹替)] 7点(2018-02-24 20:32:53) |
78. トライアングル(2009)
《ネタバレ》 予備知識全くなく観ました…が、この映画はDVDだと「殺人ループ地獄」とサブタイトルついてるんですよね。 ネットで映画のタイトルひいただけで、このサブタイトルが目についちゃうわけで…めちゃくちゃネタバレしてまんがな。 という事で殺人事件を解決してくループものなんだな…という知識だけはいやおうなく持った上で視聴したわけですが、映画序盤で客船に乗ってすぐ 「アイオロスって何だっけ」「死神をだまして苦行のループをくらう奴よ」という伏線会話が… いやもうそこで完全にネタバレしてまんがな! という事で、あとは設定が読めたストーリーをいかに面白く見せてくれて話のオチをどうつけてくれるのか…という点に注目しながら映画を観たわけですが…うーん、結局イマイチ…ってとこでしょうか。 タクシーの運転手が出たとき、「あぁ出た出たこいつが死神さんだ!」となってやっぱここで戻らずヨットに乗っちゃうのね、チャンチャン…で映画が終わり…さてそこでこの物語を振り返ると、結局ヨットの人達、実際は主人公の今の境遇(というか死んでループ中の状況)とは関係なく、実際はあんな目にあってるわけじゃないんですよね。客船での出来事にしても、当然こんな話なので整合性などとる必要もなく矛盾バリバリでがっかりなんですが、よくわからないのがヨットで消えるヘザーの存在。 彼女って何のために存在したキャラなのかが全くわかりません。 主人公のループ上も特に必要なキャラじゃなく…だから途中で消える…のであればそもそも最初からヨットに乗せる必然性もありません。 そのあたりも含めて展開に未消化な部分が多い残念なシナリオだと思いました。もう少し頑張りましょう。 [インターネット(字幕)] 6点(2018-02-13 22:14:01)(良:1票) |
79. ソウ3
《ネタバレ》 ソウ1がなぜ面白かったかというと、とにかく緊張感に満ちた圧倒的な謎、そしてあのオチ!というとこにポイントがあったんだと思うんです。 当時は、いろんな個人の方が「ソウの考察記事」をネットにあげて深読みして語ってましたが、実際そうさせる要素が一作目にはあったんです。 でもこの3作目くらいになるともういけません。 謎も何もなくてしゃべるしゃべる。舞台裏を見せながらのゲームに一作目の要素は全くなく、しかもそれも無駄に見てていやな感じのばっかりっていう。 こういうのは舞台裏を見せてしゃべりながらやっちゃうともはや意味ないと思うんです。 しかも3作目となると何かをパワーアップさせる必要があるから…ということでパワーアップしたのはキモグロ要素。 いや、そこじゃないんだよ!ってね。 今回は1作目あたりの舞台裏も結構見せてくれちゃってるわけで、当時ワクテカで深読み考察してた人達の意味ってなんなの?っていう気分にもなります。 1作目の魅力はまったくなくなり、ただただキモグロの映画に成り下がった残念な3作目なんですが、しかし1作目くらいの出来のものを連続して作るのは難しいだろうし、なんのかんの言って過去の謎解きはやっぱ皆期待してるわけで、こうなっちゃうのはしょうがないのかもしれませんね。いやキモグロはだめだけど。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-02-01 10:48:21) |
80. ソウ2
《ネタバレ》 ヒット作の続編は難しいというのは本当によく言われる事ですが、ソウ2はがんばってたと思うんです。 高くあげられたハードルをギリギリクリアしてきて、「お、この製作者は違うのか?」と世間に思わせてくれました。 しかし3からは、なんだろうこれじゃない感。 そっちじゃないんだよ!って感じなんですよね。 さてソウ2、証拠をでっちあげられて牢屋に入れられた人たち、そりゃもともと悪人なんでしょうけど、しかしここまで撒き餌扱いされると主義主張に関係ないただの無差別殺人に近いのではないか、と。 1作目は謎多き犯人像にもうちょっと何かあるんじゃ?と思わせといて、今回は変な謎解きが入った結果、逆に底の浅さが見えちゃった感じなんですよね。 まぁそれでも「おお!そうだったのか!」という驚きは1作目同様にあるわけで、本当にこのシリーズ、2までは面白かったと思います。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-01-30 12:41:23) |