Menu
 > レビュワー
 > アルメイダ さんの口コミ一覧。4ページ目
アルメイダさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 604
性別 女性
ホームページ http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/
自己紹介 2004年から映画専門サイトをたちあげました。
ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。
リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に
のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ
ザフューチャーなどのアンブリンもの。
十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・
自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ
思いも変わると思います。その中で、共感できる人が
多ければ売れるのでしょうね。
たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・>
と、マニアックな映画にも手をつけますが、
できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、
子供時代に帰ってるみたいです・・
それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031
>> カレンダー表示
>> 通常表示
61.  追憶(1973) 《ネタバレ》 
このやるせないラストはなんだろう。この映画は名作コーナーに必ずといっていいくらい置かれてて敬遠した方もいると思います。きっかけは、レッドフォード主演でもなく、相手役のバーブラ・ストライサンドが歌う主題歌が聴きたくて観たのです。さすがこの曲で賞を取っただけのことはある。価値観の違う恋愛、時代は違ってもよくあることですが、背景に戦争を差し引いても、見事すぎるエンディングです。そこでこの曲が流れるのですが・・価値観が違うとわかっていても引かれ愛し合うふたり。若き日は流れ去り、やはりお互いの生き方に帰っていく。いがみあった日々、認め合った日々、全て街角の喧騒にかき消され、それでも蘇る思い・・不器用な生き方しか出来ない彼女、折れることをせず自分の道を選んだ。何も変わらない。男は気づかない女を遠い目で見つめる。交わらないふたり。帰らない日々、青春・・それが、追憶。哀しいのではなく、がむしゃらに生きた思いがそこにある。そして吹っ切れたようにまた明日が・・思い出に負けない強いいじらしい女性だと、けして美人じゃないバーブラに感動しました。
9点(2003-12-07 11:09:14)(良:1票)
62.  天使にラブ・ソングを・・・
私は大好きですよ、こんなノリの映画は。 脚本も良く出来てると思いますよ。コメディですから、 テンポもいいし、途中まで見てまた残りを見る、つなぎ見を しましたが、大丈夫でしたからすごいです。 ラストが、もっともっと派手でもよかったかな。 クリスマスに合わせるとか・・ 吹き替えが絶対楽しくていいです。 
9点(2003-12-07 10:56:54)
63.  摩天楼を夢みて 《ネタバレ》 
この映画の最大の面白さは、演出だと思います。色の使い方、効果音の盛り上げ方・・大好きな作品で、DVD化してほしい一品。見終わったあと、繰り返し見たい、保存用にしたい。なぜ満点ではないのか・・ちょっと濃い。それと、脚本に曖昧なところがある。ケビン・スペイシーがジャックレモンの嘘に気づく、クライマックスのオチに説得力が欠ける。何度見てもこの場面は、ようわからんまとめかただと思う。 けど、アラン・アーキンのぶっとぼけぶりと、絶対いそうなエド・ハリスのコンビのやり取りは、私的には、パルプフィクションの、トラボルタ&サミュエルコンビを髣髴とさせ、かなり好きだ。ケベン・スペイシーの、お前が嫌いだからとジャック・レモンに言う嫌味な演技、私も相当ジャック・レモンの哀れな役に嫌気がさし、(同感、けどそれ以上にあんたのほうが)と思わせたさすが!アル・パチーノはやっぱり、なごやかなラストが好き。 とにかくみんな怒ってます。パチーノの客は情けない役でしたが、未来世紀ブラジルの主役だった・・タランティーノがお好きな方にお勧め。
9点(2003-11-18 15:12:54)
64.  ルディ/涙のウイニング・ラン 《ネタバレ》 
なんというストレートな映画なんでしょうか!  まるでスチュワーデス物語のような根性モノでありながら、  少しも嫌悪感なくすいすい観られちゃう・・   フットボールの名門、難関のノートルダム大ということがわかりにくいんですが、  そこはもう私は日本人であるから(早稲田で野球をしたい偏差値の低い子)という見方で(爆)  そう思いながら観るとわりとリアリテイがあって、  まずはハンデは偏差値だと確認するように見ました(苦笑)  じゃあスポーツで入ればいいじゃん?と普通思うんだけど、  この子は(思わずサムと言いそうに・・)あの体格。  見るからにどんくさそう・・  実はこれが大いなるハンデなのでした。  しかし当の本人はいたって楽天家であります。  家族はまあ田舎のガチガチの巨人ファンとでもいいましょうか。  ノートルダム大命の一家でありますから・・  そう当てはめてみるとわかりやすいですね。  田舎の巨人ファンの子が巨人に入るのに有利な6大学に入学したいが、  160cmの体格であり学力も普通の大学も入れないであろうという・・    アメフトなんですが・・・  無理というより笑える。  だから応援したいというよりも行方を見守る感じ。  本人はかなり真面目に一直線。  こんな演歌のような根性ものなのに、  飽きずに気楽に観られてしまうんです。  気負いがないというか・・  ショーンはうまいんですよね。  素人が本当に努力しているみたいに見えてくるんだもの。  いい役者だなぁと思いますよ。  親近感があって嫌われないタイプだと思います。  そのまんま役になっています。  彼が成功したのは努力も運もあるんですが、  私は人柄と思います。  彼の夢に共感を覚えない人にはそれは欠点である。  一途で真面目で融通がきかなくて・・  もうとにかく最初の夢しか見えてないんですからわかりやすい。  普通は小さい頃の夢なんて、  消去法で消していけば安全な現実にとどまるんです。  それか違う夢が環境や年代によって変わるんですよ。  たまにはこんなまっすぐでひたむきでおかしいくらい真面目な夢物語もいいかも 
[DVD(字幕)] 8点(2006-09-21 08:02:43)
65.  シンプル・プラン 《ネタバレ》 
 アタマのいい夫婦が始めに決めたシンプルプランを破ってゆく・・  この夫婦は贅沢ではないけれども、  他のふたりより明らかに幸せのはず・・  兄は援助を受けてその日暮らしのフリーターでひとりで住む。  このビリー・ボブ・ソーントンがすごくよい。     あの役は子供を生みたてというのが鍵です。  守りに入っています。  入る予定の大金は誰にも邪魔させない(爆)  役として一番ヤな役なのに子供を出すから非難できない。  そういううまい脚本で得をしていますが・・  先が読めるストーリーであるにもかかわらず、  緊迫感をいたるところでイベントとして演出し、  最後は静かに静かに後味の悪さが残ります。  これがサスペンス・ミステリーの基本じゃないでしょうか。  もともとサスペンスの王道とは後味が悪いものです。  だから推理小説が売れる。  ベストセラーとなったこの作品の原作はわかるような気がする。  後味の悪さは「二十日鼠と人間」のような感じ。  コーエン兄弟の「ファーゴ」は観ていません。  コーエンといえばライミ監督の「死霊のはらわた」の編集。  そしてライミといえばコーエン監督の「未来は今」の脚本。  と親密なる仲なのです。  雪に現ナマと同じような作品にはなりましたが、  シンプルプランは元がベストセラー小説。  あのスティーブン・キングが絶賛したらしいです。  話が読めるのに面白いサスペンスってちょっとないですよ。  どんでん返しというよりも、  なるべくしてなるという雪ダルマのような転がりがた、  ドミノ倒しのこっけいな哀れさ。  古くはヒッチコックの「ハリーの災難」的な手法なのですが・・      お金のない人間がお金を持つとどうなるのか。  つもりごっこはもうできない。  高級車に乗ってるつもり、  大邸宅に住んでるつもり、  美女と暮らしているつもり・・  そんなつもりごっこが本当になるとしたら?  呪われた(悪いお金)お金は悪い心を呼び、  ひとつついた嘘は引き金となり自分に向けられる。  夢を見ながら愚痴をこぼす生活が楽なのかもしれない。  人間はお金では買えないし、  お金で繋がった営利な人間はなくなれば去るのですよ。  
[DVD(字幕)] 8点(2006-05-28 15:19:17)
66.  エネミー・オブ・アメリカ 《ネタバレ》 
結果オーライ内容深く追求しなければ娯楽アクションで終わるのですが、  今回客観的に観てみると前に観たときには弱かったところが自分でもわかりました。  前に観たときにはいわゆるスパイものアクション系は観ていなかったんです。  まあどちらかというとアクション系をバカにしていたんです。  ところが最近スパイものを観だしてから自分が何も知らないと再確認。  まあ普通知らなくてもいいんですが映画を観ていて知らないでは恥ずかしい。  そのきっかけが「ミュンヘン」みたいなシリアスなスパイものなんです。  そしてようやくFBIはもちろんCIAやNSAやモサドは知らないと、  映画自体が理解できないので楽しめない。  そう思い出したのも「レッド・オクトーバーを追え」や007シリーズを観て・・  いやぁ、自分の過去の記事を見て自分を笑いました(苦笑)  もちろんこの作品が真剣に国家の風刺を描いているとか、  プライバシー問題に深く踏み込んだ問題作とか、  そこまでシリアスに観るほどのものでもないのです。  あらためて観ると突っ込みどころもあるにはせよ、  これだけ娯楽豊富でテンポもよく派手で、  ほどよくおしゃれにまとまっている。  大笑いするくらい規模がでかい。  関係のないマフィアは結局大きな関係に。  しかもそのドンパチ状態はひとむかしの香港映画みたいに、  異様にかっこよくてばかっぽいから面白い。  ファイルが焼けた時点で普通は終わりだと思いますよ。  あのマフィア連中にとっては黒人弁護士は厄介な奴でした。  これは完成度は高いと思いますよ。   ジーン・ハックマンとジョン・ボイドの共演なんてなかなか渋い!  そして逃げるアクション俳優に童顔の黒人を持ってきたのもなかなか。  前に観たときはなんだあの軽い黒人か~と、  私の目的はアル・パチーノ似のガブリエル・バーンのみだったから(爆)  よく観たらバーンはほんのチョイ役で意味不明・・  こんな役に使うとは豪華だ。  今回他に気になったのがお宅顔のジャック・ブラックですね。  いい味です。  今回発見したこと。  「アイ・ロボット」でもそうでしたが、  ウィル・スミスは猫が好きなのかなぁ・・??  根本的にお人よしの顔が好きみたいですね私は。  中日の落合監督に似ていると思う私もマニアックかも(爆)  
[DVD(字幕)] 8点(2006-05-28 14:51:05)
67.  007/ゴールドフィンガー 《ネタバレ》 
今回の悪役ゲルト・フレーベはツボでした。  私には森元首相にしか見えない(爆)  そう思って見るとまた楽しい?ですよ。  そしてそいつの部下の帽子男ハロルド坂田がまたツボでした。  角田?似のレスラーなのですが、  いつも満面の笑みをたたえており不気味です。  武器は帽子飛ばし(ボンドの18番なのに・・)  そして怪力なのです。  この森元首相と角田似帽子男だけでも笑えます。  個人的に一作目から気に入ってるQ(ボンドに発明品を説明する人)が、  わりと出番が多くしかもボンドに偉そうに説明しているので面白い。  今回は特に車(アーストン・マーチンDB5)がよかった。  どこの国でも通用するナンバー・プレートって(笑)  私は007が苦手なのはロマンスがこっ恥ずかしいからということもあり、  長いこと避けていたんですが・・  今回はさすがにもう見慣れてきたのと、  あんまり暑苦しいロマンスがなかったのでよかった(爆)  ボンドがなかなか相手にされないというのが、  峰富士子みたいでいいと。  最終的にはやはりワンパターンでしたが・・  ボスの部下(下っ端)の多くが中国人というのも面白い。  例によって今回もボンドは捕まるのですが、  ボスのアジトのからくりは面白いです。  計画を客に説明するのにいちいちあんな大袈裟なことするし、  ボンドの処刑シーンも当時では斬新なのでしょう。  あと、カーチェイスの撮り方がうまいなぁと感心。  「フレンチ・コネクション」を思い出しました。  そして暗闇での倉庫に激突するまでの逃亡。  おばあさんがマシンガンをぶっ放すところあたり、  「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンが最初に納屋に突っ込むシーンだ・・  ボンドが弱すぎる感もありますが、  だから面白いのかもしれない。  後半なんかきちんとスパイ映画だなぁと結局チームを組んでるし。  個人で活躍という図式に飽きてきたので楽しかったです。  コネリーは途中からヒゲを深剃りし若返っちゃう。  それもまたよかったです。  爆弾解除までのスリルもよかった。  しかし007のファンでもない私にはわからないシーンが・・  あの爆弾を止めたのは誰なんだ??  CIAって常時出演するのは何人だろうか?  
[DVD(字幕)] 8点(2006-04-23 13:16:17)
68.  羊たちの沈黙 《ネタバレ》 
ずっーっと前に1度観てたのに評価をしなかったのは、  もうかなり前の記憶でしたのとオチもわかっていたから・・  「ハンニバル」をまだ未見でしたのでこの機会に両方観ることに。  まずこちらから2度目の観賞ですが・・  前に観たときはよくできた映画だとは認めてはいたものの、  正直ソツがなくて今ひとつだったと記憶していました。  が・・この作品がなぜアカデミー賞を総ナメしたのか(この特殊なジャンルであるのに!)  ようやくわかったような気がします。  心理描写が深いこととやはり哲学性を感じたから。  そして何よりも主演二人の演技が素晴らしい。  ホラーにも属されるかもしれない危ういサスペンス娯楽でありながら、  こんなに深い描写をしていたんだなぁ・・  前に観たときには犯人である連続殺人犯がやけにマヌケに見え、  「悪魔のいけにえ」と同じじゃあないかと思っていたのですが、  これはああいう系ではなかったんですよね。  主題はまさにクラリスのトラウマ救済とレクターの好奇心です。  ジョディは体格も小柄でいて中性的な魅力を感じるし、  表情もあどけなくもあり色気もあります。  その賢明さ聡明さは観ていて力強くもあり、  怪奇殺人の犯人のほうが似合うホプキンズと正面から演技合戦をしても、  全く互角以上の真剣さです。  彼女の演技は客観的には観れないくらい入り込んでいます。  幼い頃の羊をかかえ逃げる彼女は救えなかったことが自分のトラウマになっています。  そしてそのトラウマと向き合うことをアドバイスするホプキンズ。  そのまんま犯人の井戸に隠した誘拐された女の悲鳴となるのです。  この単純なのに深層心理をついている脚本は見事です。  猟奇殺人をもとにした刑事ドラマでは「セブン」のほうが好きですが、  この作品も二重の舞台のトラウマと演出で上手に作られています。  なにしろホラー要素もあるサスペンスなのに品さえ感じられるのも、  やはりジョディ・フォスターだからでしょうか。  意思の強さと気弱さとあっけらかんとした陽気さ・・  見事な演技でしたね。   
[DVD(字幕)] 8点(2006-04-02 12:49:38)
69.  透明人間(1933) 《ネタバレ》 
H・G・ウェルズ原作の映画化といえば最近では「宇宙戦争」  オリジナル映画よりも原作に忠実です。  あの映画はリメイクがオリジナルを上回った珍しい例で、  ほとんどの映画はオリジナルのほうが面白い。  「キング・コング」もそうでした。  さてこの透明人間は誰でも知ってるようで、  この古いオリジナルを観た人はどのくらいいるでしょうか?  Yahooムービーで去年観たのですが、  PCで観た映画に(動画ですね)感動までしてしまい、  また観たくなって借りてきました。  昔の映画っていいですねぇ(笑)  説明不足観客置いてけぼりの世界観で考える自由がある。  最近の作品もそうですが難解にしようとしてるだけみたいに思う。  何のためにどうやってとか(途中で説明はされてるものの)  突っ込みどころはあるものの、  そんなことは気にしなくていいという勢いがH.G.ウェルズの世界。  透明人間役のクロード・レインズの素顔は(これがデビュー作らしい)  最後の最後に出てくるのですが、  透明でなくなったときが最期だなんてなんということでしょう。  確かに極悪非道の限りをつくしていました。  セリフ回しも取りつかれたような感じで独裁者のようです。  最初は子供の悪戯程度だったのが、  存在しないことを逆手にとって悪事をつくすことに快感を覚え、  透明人間は自己に酔いしれてゆきます。  悪のカリスマを感じることもありません。  劇中でのセリフが哀しいのです。  (階段を上るときが苦労した)そう、自分も自分の姿が見えないのです。  これは想像するとちょっと笑えないですよ。  想像も難しいかも(苦笑)  他人から見られないのは当然として、  鏡に映る自分を確認できないのだから。  鏡のシーンでは4つの合成が施されています。  この時代になんというアイデア。  ただひとつタバコを吸うシーンでは体内の煙が写らないのは??  でもまあそこまでリアルにしちゃうと怖いですから(爆)  さてこの悪戯から殺人までエスカレートしてゆく行動は、  今観てもどうやって撮ったんだろうかと感心します。  どうやって警官たちは彼を捕まえるのだろうか?  あらゆる推理もまた楽しいじゃないですか。  おかしくて笑えるようなシーンもたくさんあるし、  それでも哀しい存在・・  
[DVD(字幕)] 8点(2006-02-28 08:59:34)
70.  運命の瞬間(とき)/そしてエイズは蔓延した<TVM> 《ネタバレ》 
前兆のある村で起こった伝染病はエイズとは全く関係はないものの、  それからの演出にメッセージとして問いかけてくる重要な映像。  テレビ映画でドキュメンタリーのような作りでありながら、  人物描写もよくできておりこの種のシリアス作品としては珍しく、  何回も観られる映画であると思った。  中半に出てきたあるシーンはその冒頭での伝染病で死体を焼かれるシーンとだぶる。  軍病院でのエイズ患者の言葉「焼けばいいのか」その病室の窓から広がる、  広大な墓地はぞっとするようでなんともいえない哀しい場面である。  まだエイズという用語も発表されずそれが何か何が原因かもわからない、  1981年代から年を追い最初は10人ほどの感染者、  そして100人単位10000人単位と膨らんでゆく現実。  主人公の博士マシュー・モディーンに与えられたのは政府からのお金も下りない、  顕微鏡も買えない狭い研究室と医療チーム・・  シリアスになりがちな本題を冷静にそして誠実にまとめてゆく演出。  こういう映画がたとえ未公開作品としてももっと評価されてもいいのではないか。  出番が少ないながらも存在感が光っていたリチャード・ギア・・  医療歴史ドラマなのだがノンフィクションであり、  ラストには実際に他界した著名なミュージシャンなどが映像で出演し、  ようやくこの不可解な病気が認知されるまでの間がなんだったのかと空しくなる。  同性愛が原因と予想されそれが血液からの感染からという途方もない原因に及ぶまで、  政府は病名の発表も認めない・・  ウィルスを発見し確信をもったチームは、  その情報を横取りされ別の博士の名誉となる。  選挙のための感染者救済、政府の血液銀行・・  色々な損得勘定が解明に投資をしない。  表面だけの知識もわかりやすく観られるうえに、  裏の人間ドラマや国の対応までよくわかる。  ただただ、真面目に誠実に作られた意義のある作品ではないのか。  DVD化をしなければならないのはこういう作品ではないのか。  やはりこういった淡々とした中にもメッセージの強い映画の中では、  マシュー・モディーンは存在感がある。  
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-02-15 11:19:47)
71.  オープン・ユア・アイズ 《ネタバレ》 
人事だと思って観るようにもできない不思議に同感できる映画。  主人公の設定が共感はできないものの、  夢を見る動物に産まれてきたから同感してしまいます。  この暗さや疎外感や閉鎖感、そして解放されても続くメビウスの輪・・  好きなんだなぁこういうの。   この作品最大の謎は観ている最中よりも、  観終わったあとに訪れます。  数々のサスペンスの前例の記憶からして、  とてもわかりやすく私は最初のほうで(女性がふたり)もうわかってしまいました。  これは・・ビル・プルマン主演デヴィッド・リンチの「ロスト・ハイウェイ」そっくりだ。  しかも公開年が同じ・・(あとで結末が違うことはわかるんですが)  大いなる勘違い。  それまでが自分の予想どおりで楽しくて、  じょじょにそれが間違っていたことがわかりまた楽しい。  (やはりね)(ん?)(んん??)(そうか夢オチか)(えっ違うかも・??)  他に組み立ての面白さでは「ユージュアル・サスペクツ」  「ゲーム」などがあるし、  「パルプ・フィクション」のように途中でシャッフルさせる映画も思い出した。  ここらの作品を例にあげているように、  私は根本的にサスペンスやミステリーには恋愛を前面に出さない映画が好き。  恋愛中心に描かれるとありえない設定から始まるので感情移入しずらいのです。  ところがこの作品はあくまでも恋愛というテーマが主人公の価値観を描く下地になる。  感情移入はできないが同感ができてしまったのは、   この映画の脚本は中半でいじられています。  最後に種明かしされた本当の夢と作られた夢の境界線は、  雨で濡れた路上で酔いつぶれて倒れ寝る主人公が鍵ですが、  それよりも公園のシーンはどうでしょうか。  まったく関係のないシーンを入れて観客を混乱させています。  そこさえ外せばつながりますよ。  あと、夢の中での登場人物は全て自分です。  形は記憶から借りた他人ですが、  それを操作できるのは自分だと思うのです。  自分自身というキーワードが私の見解では、  精神科医だと思うのです。  もしかしたら亡くなった父親の姿を借りているかもしれないし、  白衣を着ていないとか質問攻めにするとか、  これは夢の中でのもうひとつの自分自身の真相なのではと。  
[DVD(字幕)] 8点(2006-02-15 11:15:19)
72.  ソウ 《ネタバレ》 
手の込んだサスペンス・ホラーで、 全て観終わったあとの後味が私には合いまして、 大笑いしてしまいました・・ 即、アラ探しにもう一回見直しましたよ。 このたぐいのどんでん返しのサスペンスの代表作では、 「ユージュアル・サスペクツ」 「セブン」がありますが、 裏切られ方の面白さではユージュアルのほうで、 セブンには組み立てが似ているもののあの後味にはかなわない。 そういえば覚えていますか? 「セブン」の犯人の名が、ジョン・ドゥだったことを・・ さて・・ ネタバレしちゃうともろつまらなくなる可能性のある作品なので、 ヒントは唯一の生存者のシーンです。 もう一人いるには違いないとは思ってはいたものの、 まさか全員揃ったシーンがあの病室だったとは・・ 7時間ほどあの体制で忍耐強くフリをしていたソウ、 本名?ジョンはよほどこの医者に恨みを持っていたんですね・・ あまりに医者がかわいそうになり後半なんか、 普通このてのサスペンスでは感情移入しないのに、 なぜか感動までしてしまいました。 相手も殺せず自分を犠牲にしてまで家族を助けに行く・・ それまでの不倫や身勝手な言動が帳消しされるほど、 同情してしまいました。 生きた男の胃から鍵を取り出しゲームに勝った女、 ゲームに負けて足を切ってそこから家族を助けに行こうとする男・・ どちらにもなれないです・・・ 犯人は最前列で観るのが好きだというところとかもヒントなのですが、 この映画はホラー慣れしている私には恐怖感はありませんでした。 それよりもイライラする筋に終わりが訪れたときのバカらしいオチが面白い。 まるでユージァルサスペクツのカイザー・ソゼのような感じで・・ というか、絶対ソウにはこんなゲームには誘ってほしくないですねぇ(当たり前だ) 
[DVD(字幕)] 8点(2006-02-15 11:06:26)
73.  プラトーン 《ネタバレ》 
人が狂う誰のせいでもない理由のせいにできない狂気は、  「戦争のはらわた」のほうがずっと優れている。  しかしペキンパー監督お得意のスロー映像の多用で、  娯楽と化してしまったのも事実。  後味の悪さやメッセージ性は「カジュアリティーズ」のほうがあった。  しかしデ・パルマ監督のあまりに直接的な描き方は後味の悪さしか残らなかった。  「プライベートライアン」これは売れるための作品で、  さすがに戦争の残虐性のあと人情ドラマは違和感があったが、  最終的にはこれで成功したし見る分には救いがあった。  「フルメタル・ジャケット」私はこの系統では一番の評価をしている。  ラストが戦争そのものの的を得ているから。    「プライベートライアン」の前半ほどのリアルな残虐性は必要はない。  「戦争のはらわた」のようなややこしい回想録もいらない。  わかりやすくストレートにベトナムの密林の中で何が起こったかを、  サスペンス仕立てでアクションもカメラ酔いしない丁寧さ切れのよさで、  十分恐怖やリアル感を出せている。  そして登場人物の本当にわかりやすい設定。  オリバー・ストーン自らの経験から自身が脚本を書いたのも説得力があり、  ざっと見ていくだけで登場人物の性格や生い立ちがよくわかる。  一番特筆すべきはテンポがよい作品ということだろう。  前半に生々しい戦場で民家を犠牲にするシーンで悲惨な現実を見せ、  兵士らがこの状況でだんだんと人格がむしばまれてゆく様子がわかる。  中半では間違っていなかった主役と犠牲になる兵士のサスペンスドラマ。  この ウィレム・デフォーめあて(最後の誘惑の演技で気になった)でこの作品を借りたのだ。  それまで手持ちカメラ中心の報道映像のようなリアルさだったのが、  ここで彼のために用意されたかのように、  スローモーションで丁寧に大切に演出される画面は、  後半の主役であるチャーリー・シーンの上官への復讐劇を予想させる。  見事な緩急ある演出である。  ただ・・この映画のラストに後味の悪さは残らなかった。  正義ではない。しかし間違いでもない。  でもそうなればいいと思いながら後味の悪さも期待した。  「二十日鼠と人間」のラストのような後味を求めたのだが・・  
[DVD(字幕)] 8点(2006-01-20 04:41:19)
74.  大空港 《ネタバレ》 
管制塔とコックピット、乗客と航空会社・・  人間関係がそれぞれ丁寧に緻密に描かれ好感が持てる。  すべてがジグゾーパズルのように繋がるよくできた秀作。  アクションシーンがあまりなくても、  これだけ緊迫感のあるそしてコミカルな暖かいジョークも忘れない。  パニックになった乗客の反応もそれぞれ面白くもさえある。  特によかったのが助演女優賞を本作で受賞した、  したたかでいい味のおばあちゃん役のヘレン・ヘイズ。  他にも出演女優が美しいのが目をひきますが、  特にスチュワーデス役のジャクリーン・ビセットがいい。  カメラワークも彼女の目線で撮られたシーンは楽しいし、  画面が切り替わるわかりやすい演出もいいです。  サスペンスはわかりにくいほどいい作品と勘違いしていませんか?  こんなに丁寧に作られたわかりやすいサスペンスもたまにはいいですよ。  なにしろ人間関係がよく描けていてこのシリーズ中一番人気なのもうなづける。  のちの映画にも影響を与えていると思われます。  おばあちゃんと爆弾犯人が並んで座るシーンは、  テリー・ギリアムの「12モンキーズ」のラストのシーンそっくりだし、  スピルバーグの「ターミナル」の中にもこの作品のいくつかのシーンが・・  サスペンスなのに人情モノ。  そしてコミカルであるけれども暖かい。  バート・ランカスターはこの役は適役であったし、  あいかわらず(このシリーズ全編出ている)ジョージ・ケネディもいい。  寒い寒い真冬のターミナルを舞台にあったかい人間ドラマ、  出会いと別れもありますし、  付近住民問題まで描かれています。  映画を観たなぁ・・という充実した後味を味わえることでしょう。   
[DVD(字幕)] 8点(2005-12-23 15:01:09)(良:1票)
75.  キング・コング(1933) 《ネタバレ》 
突っ込みどころ満載!  展開が速すぎておかしすぎる強引さ。  ストップモーションアニメーション。  レイ・ハリーハウゼンのカクカクした動き、  ヒトコマヒトコマを秒撮りする手法なんですが、  この動きが好きなのでシンドバッドシリーズは好きです。  そのハリーハウゼンが影響を受けたのが本作「キングコング」  まずはその愛らしい動き・・  人間だと格闘になるのがいやなんですが(プロレス系は苦手)  これを恐竜やキングコングがやったら、  もうおかしいというかかわいいというか愛らしいとなります。  まあ白黒なので細かい残虐性はわからずそれがよいのかも。  ただしコングのアップの顔は白黒だと不気味でした~!  次に評価できるのがカメラワークです。  こんな古い時代にうまいこと撮ってるなぁと感心。  合成の色違いはおいておいて、  高いところや広い場所を当たり前のように臨場感たっぷりに描いている。  そして最大に評価したいのは緩急の見事さ。  冒頭からテンポよくおかしいセリフ&場面で笑えて、  島に上陸してからのドタバタ劇が冒険映画のお手本のような楽しさ、  そして本土に上陸してから大袈裟なほどの面白さ、    ラスト付近最大の見ものがエンパイアステートビルの有名なシーン。  そこだけわずかにゆっくりと時間が流れているようで、  この映画って・・単純な冒険パニックだとバカにして見ていなかった、  そんな自分が恥ずかしくも感じたくらい感動しました。  ・・たぶんカラーで丁寧に作られた最新作を観たら泣くでしょう。  でもこの最初の作品を見てよかった。  この作品がなければ生まれていない正月映画ですから。  ピーター・ジャンクション監督はこの作品を観て監督業を志したらしいです。  もしまだこの最初の作品を見ていない人で最新作を見ようと思ってる方は、  このオリジナル版をぜひ見てほしいと思います。  100分ほどの短い作品ですが、  リメイク版はこの原作を忠実に再現しているらしいのですから。  
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-23 14:15:06)
76.  ニノチカ 《ネタバレ》 
亡命婦人の恋人とニノチカが偶然恋に落ちるのですが、  市内見物もかねて(視察なんですが)エッフェル塔に登るのです。  そして望遠鏡から見た彼の家に招待されたニノチカ・・  おおまかな筋はこの裁判がどうなるのかよりも、  亡命婦人の恋人とニノチカはどうなるのかなのですが・・  風刺とセリフが面白いのです。  ロマンスに関してはとても有名なのですが、  時計の長針と短針が重なると真夜中の12時になり、  パリでは恋人たちがキスをする・・世界中で通用しそうなかわいらしい話。  角膜が素敵だという褒め言葉もなんともいえず新鮮でした。  こういう恋愛ものになぜ医学用語なのか、  こういうところにも個性的なセンスを感じます。  ロシアに帰ってきたニノチカが例の3人と再会して、  オムレツを焼くシーンもいいです。  私はとても知らない人と共同生活なんて嫌です~(笑)  「思い出までは検閲できない」・・共産主義へのキツイ風刺だけど味がある。  ラストの展開も文句なしです。  う~ん、一番目立たない共産党員コバルスキーだけああなったところも、  おかしくてニヤリとします。  冒頭から3人の共産党員(彼含む)が政府の決めたホテルを無視し、  豪華なホテルに宿泊しようと下見するシーンからおかしい。  要するに風刺コメディなのですが私はイギリスやアメリカのコメディは合わないのに、  ドイツ人のこの監督のコメデイは桃色の店に続いて大うけしました。  ホテルの回転扉をこの共産党員たちはおそらく生まれて初めて回ったのでしょう・・  1回でドアボーイ2回で支配人が来る・・(そりゃ客が来たら見に来ますよ)  3回なら5回なら?10回ならと想像しにやつく彼ら・・おかしいです。  本当はG・ガルボとM・ダグラスの恋愛コメディなのですが、  私にはこの3人がおかしくてほとんどこの3人中心に楽しみました(っていうのもおかしい)    フェリックス・ブレサートはブリヤノフ役ですね。  しかし・・「桃色の店」で初めて見たときも変な個性に笑ったのですが、  スピルバーグ監督(今のですよ)どことなく似ていますよね(笑)  おそらく喜劇役者なのでしょうがいい個性です。  「生きるべきか死ぬべきか」という作品でまた個性を発揮しているそうなので、  観てみたいんだけれどこの監督の作品自体がレンタル屋にあるのかどうか・・  
[DVD(字幕)] 8点(2005-12-04 15:23:20)
77.  タワーリング・インフェルノ 《ネタバレ》 
 こういう大作を見るとパニックものはやはりハリウッドだなぁ~と感心しますよ。  私は途中でこれがこんなに古い作品だとわからない錯覚をおこし、  まるでスピルバーグの映画だなぁとか思いながら観てたのですが・・  ああそうか、音楽がJ・ウィリアムズなんですね!  次から次に襲うパニック現象と壮大な音楽そして・・  P・ニューマンをR・ドレイファスとだぶらせていた(笑)  「バックドラフト」も怖かったですがやはり規模が違う・・  火災の怖さもですがこれは天災ではなく人災といっていいでしょう。  工事の手抜きによる火災なのですから・・  最初は火災発見がなんでこんなに遅いのだろうと不思議でしたが、  火が回りだしてからの速いことといったら・・  こうなれば火は生き物です。  次から次へとと表現しましたが、  一番怖かったのがエレベーターです。  私は普段からあまりエレベーター(特に高層ビル)は苦手です。  エスカレーターに好んで乗ります。  突然止まったとしたらまだエスカレーターのほうが閉鎖感がないし・・  火災時のエレベーターなど乗りたくないです~!  後半のカゴでビルからビルにロープで移動するのは、  ちょっと・・アトラクション(絶対安全な)なら乗ってもいいかなとか(爆)  でもUSJのバックドラフトの火災アトラクションで飛んで逃げたんだからだめか(苦笑)  S・マックィーンを実は初めて見たのでいったいどのひとなのか最初わからなかった。  古い映画も観ているのにアクションを避けてるとこうなります・・  なかなか好感を持ちました。  ヒーローなんですが無骨なかっこよさというか渋いですね。  こういう役は子供が素直に憧れるような人で正解です。  こういう真面目に作られた大作は好感が持てます。  最後の冒険というか恐怖は火ではなく水というところが面白い。  私は水が怖い人なのでここが特に怖かったです。  聳え立つビルの頂上から水が吹き上げる・・  これは大画面で観るときれいでしょうねぇ。  火責め、水責め、爆発・・  地元のシネコンで最近「日本沈没」を観て面白かったので、  タワーリング・インフェルノやポセイドン・アドベンチャーがリクエスト上映されたら、  絶対観にいこうと心に誓ったのでした。  
[DVD(字幕)] 8点(2005-11-20 23:18:53)
78.  オズの魔法使 《ネタバレ》 
 総天然色という感じ!  借りたDVDのは何回目かの手を施されており、  デジタル処理ステレオとなり(これがあとから色をつけたのか)と疑うほど、  肌色も自然になりびっくりしますが花などを見ると絵本の世界のようでエポック。  作った色という点では最近のSFによくある青黒い銀残しという技術もありますが、  私はファンタジーはちょっとくどい絵本色のほうが好きなようです。  たとえば「E.T.」のあのちょっと人工的な絵本色は「A.I.」より素敵だと思う。  ファンタジー映画に現実さはあまり必要ではないと思ったりしますよ。  魔王に会いに行く場面でも見ほれます。  馬の色が行進するたびに紫や赤や黄色に変わるのです。  お花畑のシーンはさすがに鮮やかすぎてひきましたが(爆)  全体的にはもうおもちゃ箱をひっくり返したような色で、  ドロシーが夢から醒めたとたんにまたもとのセピアに変わります。  夢の中のお別れシーンでは感動してしまい泣けてきました。  魔王がそれぞれカカシ、ライオン、ブリキの人形に言葉とシルシを贈り、  これで冒険が終わるのかお別れなんだという寂しさと、  贈られたものより実は本当はみんな持っているのに気づかないもの・・  心や知恵や勇気は実は持ってるのに気づかない。  これはいつまでも冒険する気持ちを忘れないでっていう映画なのかもしれないなんて・・  感動していたら夢から醒めるドロシーの周りを見てさらに感動しちゃいました。  だって周りで心配して集まったのはカカシ、ブリキの人形、ライオンじゃあないですか。  あわてて終わったあとまた冒頭から見返しました。  最初に出てきた配役は全部夢の中で姿を変えていたのでした。  ここでまた感動して泣いちゃいました・・  この作品、大人が観るべき映画なのかもしれません。  「千と千尋の神隠し」を思い出しました。  田舎を離れて暮らしている人とか観たらあったかい気持ちになるかもしれません。  なくしたものを見つけることができるかも・・  それは夢を見ること、夢を観ていたころを、そして忙しくはない毎日だったころ・・ 
[DVD(字幕)] 8点(2005-10-22 12:55:28)
79.  桃色(ピンク)の店 《ネタバレ》 
まず最初に登場人物が次々と街角のある店の前に並びおしゃべりをする。 これでここの従業員の人間関係がわかります。 遅れて社長登場で、これでこの店の状態もわかります。 どこにでもあるごく普通の光景なのですが人物紹介としておしゃれでスピーデイ。 主人公のひょろっとした長身のスチュワートには秘密がある。 同僚の気の小さい人のいい友人に内明けます。 彼には秘密の文通の恋人がいるのです・・ わからないままの彼女のかわいらしさと鈍さも面白いのですが、 彼の最初は神経質で理知的な表情が子供のような表情に変わっていきます。 クリスマスの飾りつけからクリスマスイブまでのおよそ1カ月・・ この間に二人以外に店の中での事件がおきます。 社長は彼を気にかけていたのに密かに社長の妻と・・ そのいわれのない疑惑で店をやめることになってしまう。 人間関係がしっかり描かれているのでとても面白いです。 恋愛だけではなくそれ以上に面白かった人間ドラマ。 後半はジーンときちゃいました。 アイテムがおしゃれで面白いと何度でも使っても嫌味ではない。 そういうお手本が出てきます。 従業員には不評の販売用の開けると♪黒い瞳が鳴るシガレットケース。 この在庫がたまっているのですが、ショウウィンドウに飾ったシーンは「未来は今」そのもの。 シガレットケースを山積みされた玄関に放り出される不倫相手、 箱は壊れて♪黒い瞳があちこちで鳴る・・ おかしい!ただひとつの箱が無事でクリスマスプレゼントにそれを選ぼうとする彼女。 彼はそんないらないものより本革の財布が欲しい・・このくだりもおかしい。 実に誰もが共感し後ろめたくなるくらいのこっそり笑いが満さん。 エンディングになるまで彼女は彼だと気づかない・・ さてこれをどうやってまとめるのか。 一気に楽しめる舞台劇ドラマです。 色んないいシーンおしゃれなシーンがあります。 彼がそろそろ身を固めようと引越しを考え友人に相談する。 3つも部屋はいらない1つで十分。じゃあお客が来たときどこへ招待するんだ? 君は大使か?本当の友人は食事が終わった時間に来るんだ・・な~るほど! イブの夜従業員たちはドアを開け出てゆく。 妻とケンカしている社長はひとりで迎える。 従業員に声をかけるんですがこれもまたいいんですよ。 
[DVD(字幕)] 8点(2005-10-22 12:52:30)
80.  日本沈没(1973) 《ネタバレ》 
 今の邦画はハリウッドに追いつこうと何かを無くしてしまっている。 そのひとつが特撮だと思うのです。 ハリウッドはCG使い放題ですが役者も時間もお金も邦画とはかけ方が違います。 「ゴジラ」などの特撮は邦画のオハコだったはず・・ 特撮がチャチだなと観ていて思いましたがお話がよければいいんですよ。 日本が沈没するくらいの現象がおきているのにお隣の国に影響が出ないのはおかしい。 しかしそれはSFの範囲でかまわないのです。 なぜなら日本だけアトランティス大陸のように沈むお話なのだから。 突っ込みどころを引いても魅了するのがSF映画だと私は思います。 この日本沈没は暴徒&逃げ惑う人々を描いています。 マドンナ役のいしだあゆみが恋人とはぐれるんですが、 あらら「宇宙戦争」しちゃった~まあいいか暴徒も描けてるしと苦笑。 考えれば宇宙戦争の原作も死んだと思った家族と再会なんてあるんだし、 左京氏がこれをオマージュとさせたのは間違いない。 渚にて、宇宙戦争、ここらの原作を読んでいない昭和のSF作家はいないでしょう。  人間ドラマとしてみるならば「復活の日」より重く深いです。  最初に観た時は東宝の特撮のチャチさで減点しました。  ところが今回は最初に違和感を感じた特撮も、  人間ドラマとして見ることが出来(すでに見たから)  後半なんか感動して泣けました。  日本人にしかわからないかもしれない感情・・  それを沈む島国に残る人に見ました。  一番日本のことを思い力になった人が・・  そこを離れたくないと言うのです。  それもまた彼らの生き方なのです。  しかし・・あの感動したキーワード役の渡老人・・  来年のリメイク作ではないかもしれないのです。  渡老人を抜きにして制作して何の意味があるのか・・  もし災害になったらどうなるかがこんなチャチな特撮でも、  リアルに感じ感情移入ができる怖い映画です。  この感情を洋画に感じるのは難しい。  やはりいしだあゆみの役どころや突っ込みどころはありますが、  あの「宇宙戦争」だって原作も生き別れ再会なんだし、  SF映画に細かい突っ込みは仕方なくそれを上回る出来なので許せる。    良い映画なら邦画に高得点をつけたっていいと思うので、  7点から8点に加点したいと思います。   
[映画館(字幕)] 8点(2005-10-22 12:46:49)
000.00%
100.00%
2264.30%
3203.31%
46911.42%
59515.73%
614423.84%
710116.72%
88614.24%
9365.96%
10274.47%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS