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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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1081.  吸血髑髏船
「吸血鬼ゴケミドロ」に続く松竹の特撮ホラー映画。この作品はSF路線には行かずにオカルトチックなB級ホラーというつくりになっているが、どうも白黒のせいか「昆虫大戦争」や「吸血鬼ゴケミドロ」よりもB級っぽく見え、話も支離滅裂な感じであまり面白くはないし。ただ、B級ながらも白黒のおかげかホラー映画という雰囲気はよく出ていたと思う。(骸骨とかコウモリとか明らかにちゃちいのだが。)この前年に「007は二度死ぬ」にノンクレジットのチョイ役で出演した松岡きっこが主演で、けっこう美人なんだなとか、その恋人役は去年自らが侵されたガンとの向き合い方で注目されていた入川保則だとかそんなことを考えながら見ていた。これで同時代に作られた松竹の特撮映画は一通り見たことになるのかな。いずれもがんばってはいたのだが、やはり松竹に特撮映画というのはどう考えても畑違いのように感じる。
[DVD(邦画)] 5点(2012-05-30 01:44:55)
1082.  八日目の蝉 《ネタバレ》 
特に興味もなかった映画だったのだが、見ているうちにだんだんと引き込まれた。他人の子どもを赤ん坊のときに誘拐して育てながら逃避行を続ける女・希和子(永作博美)を描いた過去と、成長した娘・恵理菜(井上真央)の葛藤を描く現代が交互に出てくるが、二つのパートとも丁寧で秀逸なつくりで、日本映画らしい日本映画になっている。本当は永作博美演じる希和子は憎らしい存在なはずなのに、話がすすむうちにこの二人が愛おしく微笑ましく見え、本当の親子ではないことをつい忘れてしまうほどだった。それだけに希和子が逮捕されるシーンは切ない。赤ん坊を誘拐された家族にとっては一刻も早くわが子に戻ってきてほしいという気持ちは分かる、でも誘拐された赤ん坊にとってはこのまま本当のことを知らずに育てられるほうがしあわせかもしれない、ふとそんなことを考えてしまった。あまり出演作を見ていないせいか現代パートで主人公を演じる井上真央には明るいイメージがあるのだが、暗い過去を持ち、その過去を肯定するまでの主人公をうまく演じており、幅の広さを感じた。ラストの恵理菜の決意も泣ける。暗く重苦しい映画だが、女性の強さや希望といったものを感じられるいい映画だったと思う。また、現代の希和子をあえて出さずに終わったのはいい意味での裏切り。後半の舞台である「二十四の瞳」でお馴染みの小豆島(二十四の瞳映画村が撮影協力としてクレジットされている。)の美しい風景も印象的だ。おそらくここでの生活が二人にとってもっとも幸福な時間だったのではないだろうか。
[DVD(邦画)] 7点(2012-05-24 23:15:02)(良:1票)
1083.  吸血鬼ゴケミドロ 《ネタバレ》 
松竹の特撮ホラー映画。「昆虫大戦争」と同じ年の作品で、本作もかなり退屈な代物なのではと思っていたが、墜落したわりに飛行機の乗客生き残り多すぎでみんなピンピンしていたり、「昆虫大戦争」では吹き替え(納谷悟朗)だった外国人キャストのセリフが英語のままだったりする(しかも通じてなかった政治家が最後のほうになるといきなりバッチリ通じていたり・・・)など突っ込みどころ満載の展開ながらも思ったよりははるかに楽しめた。極限状態に置かれた人間模様を描いた前半は「マタンゴ」を思い起こさせるが、この部分は密室劇として普通に面白いし、ホラー要素なくてもこれだけで見ごたえのある映画にはなっていると思う。金子信雄の役柄が実にこの人らしい。宇宙からの侵略者が人間同士の争いに目をつけて攻めてくるのは当時の社会情勢に対する批判がこめられていることは明らかで、ラストが「昆虫大戦争」と同じような感じなのも合わせて考えるとやっぱり当時の時代性が感じられる。ところで、本来は子供向けに作られた映画らしいが、ドロドロの宇宙生物が割れた額から出入りするのは小学生くらいの頃に見てたら絶対にトラウマになりそう。
[DVD(邦画)] 6点(2012-05-24 11:00:28)
1084.  櫻の園(1990) 《ネタバレ》 
はじまってしばらくはガールズトークばかりで少し冗長に感じていたが、不思議と退屈することなく、むしろ最後まで面白く見れた。演劇部の生徒役は全員がオーディションで選ばれたらしいけど、全員が初々しく、自分が馴染みのない役者ばかりなためもあってか、すんなりと映画に入っていける。また、中原俊監督の映画を見るのはこれが初めてだったのだが、映像が美しく、若い登場人物たちの描き方も秀逸。実際の女子校とはだいぶ雰囲気が違うのかもしれないが、男である自分でもこの女子校の雰囲気に憧れを抱かせてしまうのはすごいと思う。志水(中島ひろ子)と倉田(白鳥靖代)の同性愛的な関係が出てきたのには驚いたが、この二人が並んで繰り返し写真を撮るシーンはこの映画の中でも非常に美しく印象的で、まさに名シーンだと思う。全体を通して流れる「ショパンの主題による変奏曲」も効果的に使われていて、この曲だからこそこの映画の雰囲気も生きてくるのだと思う。人によっては好き嫌いは分かれるかもしれないが、個人的には見てよかったと思うし、じゅうぶんに佳作といえる映画だろう。あと一つ、上演が中止になるかもというくだりで、先生達にとっては毎年の恒例行事でも3年である自分たちには今年しかないんだと話すシーンは思わずそうだよねと感情移入してしまった。
[DVD(邦画)] 7点(2012-05-18 22:33:18)
1085.  熱泥地 [短縮公開版]
市川崑監督の初期作品。短縮版のせいか唐突に感じる部分が多く、あまり面白いとは言えないが、娯楽映画としてはそこそこ。「黒い十人の女」でも見られたようなシャワーの演出など市川監督らしいタッチは既にこの頃から健在。主演は藤田進。東宝の映画でよく見る俳優であるが、主演作を見るのは「姿三四郎」二部作以来か。ヒロイン役の刀根はる恵がふてぶてしく、「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」のリリーの母親役の印象がある人だが、まるで別人のよう。東野英治郎がやけに若々しいなど出演している俳優を見るだけでも楽しい。ただやはり時間が短すぎて何か物足らない。ラストもやたら唐突でそれで終わりなのかよという感じだし。オリジナル全長版は残っていないのかもしれないが、残っているならいつか見てみたいと思う。
[DVD(邦画)] 6点(2012-05-10 22:02:11)
1086.  復讐するは我にあり 《ネタバレ》 
今村昌平監督の代表作の一つで、実在の連続殺人犯を描いた作品。どうも濃そうで今まで敬遠していたが、今回やっと見た。前半の殿山泰司と垂水梧郎を殺すシーンから既に引き込まれた。主演の緒形拳は見事な熱演で主人公を演じていて、リアルすぎて怖い。実際の殺害現場で撮影したという今村監督のこだわったドキュメンタリータッチの演出も映画にリアル感を生んでいる。描かれる人間関係もどろどろとしていて、主人公を含め、主要な登場人物に誰ひとりとして感情移入できないが、わざとそういうふうに描いているようにも思う。今村監督の映画はあまり見ていないのだが、このどろどろとした人間を描くのが今村監督の持ち味というか特徴なのだろう。三國連太郎と倍賞美津子が緒形拳の遺骨を海にまくラストシーンは重々しく、投げた遺骨のストップモーションの繰り返しはこの主人公の執念を表しているようであるが、それがどこか喜劇的な演出であるというのがすごい。難を言えば清川虹子と小川真由美の親子が登場するあたりから少しダラダラ感があったのと、途中から時系列がよく分からなくなるのがマイナスだが、じゅうぶんな力作だと思う。全体的に重々しい映画であるが、川島雄三監督の映画の常連俳優であるフランキー堺が川島監督の助監督だった今村監督の映画に出演しているのはなんだか嬉しい。
[DVD(邦画)] 7点(2012-05-02 15:22:52)
1087.  激動の1750日
山一抗争をモデルとした東映のヤクザ映画。中島貞夫監督の映画は初めて見たが、オーソドックスなヤクザ映画という印象。主演の中井貴一は頑張ってヤクザ役を演じているが、どうも似合っていないし、ほかの出演者もなんか物足りない(渡瀬恒彦や岡田茉莉子など印象に残る役者がいないではないけど。)が、まあまあ面白かったかな。同じ監督と原作者の「制覇」のほうが見たいけど、機会に恵まれないのが残念。
[DVD(邦画)] 5点(2012-04-26 12:58:03)
1088.  女の一生(1967)
野村芳太郎監督がモーパッサンの名作文学を映画化した文芸作品。運命に翻弄される女性の波乱の人生を描いていて、それなりに見ごたえはあるものの、やや駆け足気味でドラマとしての深みはあまり感じられない。野村監督の映画での岩下志麻といえば「鬼畜」や「影の車」などで怖い役が多いイメージだが、この映画では若い娘時代から晩年に至るまでの主人公を演じていているのだが、違和感もなく演じきっているし、野村監督の映画でこういう岩下志麻を見るのは新鮮に感じる。しかし、左幸子のほうが演技力は上か。ヒロインの息子を演じる田村正和は若い頃の出演作を見るたび若いなあと思うのだが、独特のしゃべり方は今とまったく変わっていない。その恋人を演じるのが左時枝で、姉との共演シーンもあり、楽しませてくれる。この二人の共演は初めて見たが、齢が離れているゆえか、共演シーンが姉妹であることをまったく意識させておらず、この二人の共演も見どころのひとつとなっている。(この二人が親子役で共演する「かあちゃんと11人の子ども」が見たいなあ。)
[DVD(邦画)] 6点(2012-04-19 23:52:56)(良:1票)
1089.  大決戦!超ウルトラ8兄弟 《ネタバレ》 
平成ガメラシリーズのように怪獣が実在しないリアルな世界を舞台にしたウルトラマン映画だが、後半はいつもどおりのウルトラマンという感じになってしまっているのが少々勿体ないが、イベントムービーとしてはまあしょうがないか。しかし、「ウルトラマンメビウス」でも思ったが、この映画でもオールドファンを意識した脚本になっている。しかし、昭和のシリーズでの主人公とヒロインが夫婦の設定だったり、アキ(榊原るみ)が重傷を負うところまで再現していたり、当該のシリーズを思わせるようなセリフがあったりと多少やりすぎてしまったという印象は否めないし、1966年に小学生ぐらいだった子供が現代でもやたら若すぎるのは突っ込みどころ以外のなにものでもない。(ついでにいうと、ダイゴ、アスカ、我夢なんて名前の子供はあの時代にはいないだろう。)別の世界ではウルトラマンである登場人物たちにパラレルワールドでの記憶が宿り、変身するというのも強引に感じる。しかし、シリーズに少しでも思い入れがあればそこそこ楽しめるとは思うし、平成三部作(あまり見てないから思い入れはないに等しいのだが。)と昭和の4人が居並ぶ姿はやはり爽快。石坂浩二がナレーターを担当しているのもよくぞ引き受けてくれたという感じである。貶していたわりに最後にフォローを入れてしまったが、結局は自分がこのシリーズが未だに好きだってことだな。
[DVD(邦画)] 5点(2012-04-11 22:29:14)
1090.  カラフル(2010) 《ネタバレ》 
「河童のクゥと夏休み」のあとシンエイ動画を退社した原恵一監督がサンライズでてがけた作品。あまり期待が高かったというわけではないが、ファンタジーという体裁をとりながらも、人生をやり直すことになった主人公の葛藤や、主人公の家族の人間模様がリアルに描かれていて原監督らしい映画になっていると思う。描写もアニメというよりは実写に近く、作風としては原監督のデビュー作「エスパー魔美 星空のダンシングドール」に近いが、やはり原監督は「クレヨンしんちゃん」シリーズのような派手さのある作品よりもこういった作品のほうが得意なのだろう。この映画でも「クレヨンしんちゃん」や「河童のクゥと夏休み」同様に家族が一つのテーマとなっているが、野原一家や上原一家がなんの問題もない普通の家庭として描かれているのに対し、この小林一家は母親が不倫をしていたりと何かと問題を抱えた家族というのが興味深く、何回も出てくる一家での食事シーンも象徴的に感じられる。終盤主人公・真がひろかに向かって言う「人間にはいろんな色があっていい。おかしくて当たり前、いろんな自分がいていいんだ。」という言葉。ぼくもなかなか自分というものを肯定できない人間なので、聞いていて思わずはっとさせられ、とても共感できたし、もっと自分を肯定する勇気と自信を持って生きていきたいと感じた。タイトルからも分かるが、これがこの映画にいちばん込められているメッセージなのだろう。はっきり言って退屈なシーンもなかったわけではないが、見終わって素直に良かったと言える映画だったと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2012-03-15 15:13:05)(良:1票)
1091.  若大将対青大将 《ネタバレ》 
若大将シリーズの(一応の)最終作だが、これ本当に最終作のつもりで作ったのだろうかと思うほど適当なつくりで、岩内克己監督自らが「ブラボー!若大将」のオーディオ・コメンタリーで忘れたい作品と語っていたのがよく分かる映画になってしまっている。トップ・クレジットは大矢茂となっていて、前回登場した太田茂夫に田沼雄一から若大将のニックネームが譲られるのだが、冒頭に青大将の卒業式のシーンが描かれていたり、青大将の実家が登場するなど映画の中心人物として描かれているのは明らかに青大将で、加山雄三は出番が少なく、主人公が誰かすらもよく分からない状態。青大将がヒロイン二人を口説きまくるのだが、いくらなんでもそれがしつこく、演じる田中邦衛もイヤイヤやったんじゃないかと思うほどだ。田能久のメンバーが江口すらも一度も登場することがないのは「男はつらいよ」シリーズでとらやとその周辺の人物が一切登場しないのと同じようでさびしい。この10年後にもう一本作られているとはいえ、一応最終作として作ったなら田能久のメンバーもちゃんと出すべきだったんじゃないかな。
[DVD(邦画)] 3点(2012-02-29 18:45:59)
1092.  阪急電車 片道15分の奇跡 《ネタバレ》 
ローカル電車を舞台にそれに乗り合わせた乗客たちの群像劇。思ったより面白かったが、やはり出来としては平凡で、上映時間もやや長いか。西宮に住んでいる妹が「始まってすぐに泣いた」と言っていたが、確かにときどきほろっとくるエピソードはあるものの、感動というまでには至らない。ミサ(戸田恵梨香)と伊藤さん(南果歩)のシーンとか印象には残るし、脚本的にも頑張っているのだが、もうひと押し足らない感じである。中谷美紀は「ケイゾク」や「嫌われ松子の一生」での独特な演技が印象に残っている女優であるが、柴田や松子のキャラが強烈すぎるためか、役としてあまり印象に残らない。逆に宮本信子は品のある白髪の老人役を演じていて、伊丹十三監督の映画での彼女とは違う味のある演技を見せていて印象的だった。ラストシーンの翔子(中谷美紀)とミサの意気投合シーンは唐突に感じるが、できればこの二人のツーショットは「spec」で柴田と当麻として見てみたい。やっぱり無理かな。
[DVD(邦画)] 6点(2012-02-25 14:26:46)(良:1票)
1093.  ブラボー!若大将 《ネタバレ》 
若大将が社会人になって3作目。今回は若大将に最初から恋人(高橋紀子)がいる設定だが、冒頭で若大将がふられるという展開は今までなかったので妙に新鮮に感じるし、今までポジティブ一直線だったシリーズだが、今回は上司との衝突で会社を辞めた若大将の屈折や、田能久の金を使い込んでしまう江口などネガティブな部分が描かれていてこのシリーズらしくないといえばそうだが、逆にそれがリアルに感じられなかなか面白かった。前2作でスポーツを描かなかったのが不評だったのか、若大将が大学のテニス部に顔を出すエピソードが学生編を思い出させており、それによって若大将が元気を取り戻すのはこのシリーズはやっぱりこうじゃなくちゃと思わせる展開で見ていて心地よい。今までとは随分毛色の違う作品になっていて、教訓めいた部分もあるのでシリーズの熱狂的なファンから見れば好き嫌いがはっきりと出るとは思うが、ぼくとしてはこの回はけっこう好きだ。最近いろいろ悩んで落ち込むことが多かったので「悩まないやつなんかいないさ。」という若大将のセリフに元気づけられた。少し甘めだけど8点。
[DVD(邦画)] 8点(2012-02-16 17:51:13)(良:1票)
1094.  ニュージーランドの若大将 《ネタバレ》 
若大将が社会人となって2作目。本作は前作「フレッシュマン若大将」と同じ自動車会社が舞台で直接の続編のようになっているが、若大将と節子(酒井和歌子)の関係はいつものようにリセットされているので少し不思議な感じ。社会人という設定となった若大将はスポーツをやらなくなり、シリーズの見どころの一つがなくなったことでなんだか地味な印象だが、その代わり社会人となった若大将はすっかり学生気分が抜けており、劇中節子から評されているように仕事熱心なモーレツサラリーマンという感じに描かれてはいるがポジティブなキャラクターは変わらないのが嬉しい。前作に続いて久太郎(有島一郎)が若い女に惚れるエピソードがあるが、今回はうつみ宮土理。この頃ちょうど「ロンパールーム」のお姉さん役を卒業後、本格的に芸能活動を始めた頃だろうか。(古い話だな。)前作同様若い女に夢中の久太郎がかわいらしい。前作で夫婦となった江口と照子(中真千子)が相変わらずアツアツなのがわざとらしく感じる部分もあるが、微笑ましくもある。
[DVD(邦画)] 5点(2012-02-10 23:13:44)
1095.  フレッシュマン若大将 《ネタバレ》 
前作で大学を卒業し、シリーズも終わったかに見えたが、社会人編として新たにスタートを切った最初の作品。ヒロインが星由里子演じる澄子から酒井和歌子演じる節子に交代し、様々な新しい試みも導入されていて面白かった。節子は澄子に比べると見ていてかなり好感が持てるキャラクターになっているし、いつもは久太郎(有島一郎)が若大将を勘当しているが、今回はめぐみ(草笛光子)にうつつをぬかした久太郎をりき(飯田蝶子)が勘当する展開も面白い。めぐみに惚れた久太郎はいつものがんこ親父ぶりが無くなり、なんだかかわいらしささえ漂う。この映画の公開と同じ年に「男はつらいよ」シリーズが始まっているが、久太郎がめぐみにふられ、失恋する展開はそれを彷彿させるものがある。ふられた久太郎を若大将が慰めるシーンも学生編にはないシーンでこれも新鮮だった。
[DVD(邦画)] 6点(2012-02-06 19:06:12)
1096.  快盗ルビイ 《ネタバレ》 
「麻雀放浪記」に続く和田誠監督の第2作。「麻雀放浪記」では渋い男たちの世界がモノクロ画面の中にこれでもかと言わんばかりに展開されていたが、この映画は小泉今日子主演のアイドル映画。小泉今日子はさして好きな女優というわけではなく、アイドル時代の出演作を見るのも初めてだったため、ファン以外にはきつい映画かもしれないと思いながら見始めたが、なんともお洒落な映画でなかなか楽しめた。ルビイこと加藤留美を演じる小泉今日子がなんともかわいらしく、それでいて真田広之演じる下の階のダメ男をうまく自分の泥棒計画の相棒にしてしまうという小悪魔的な女を演じており、すごく魅力的だし、元々小悪魔的なイメージの強い人なのだが、そのイメージはおそらくこの映画からできたものなのではと思える部分もある。対する真田広之の三枚目のダメ男も思ったほど悪くなく、この二人のやりとりを見ているだけでもじゅうぶんに楽しめ、主演のふたりが「たとえばフォーエバー」を歌うシーン、窓から二人で星を見ているエンドロールが素敵だ。そのエンドロールでカーテンコールのように出演者がクレジットされる演出もいい。天本英世や名古屋章(二人とも「麻雀放浪記」にも脇で出ていたな。)といったチョイ出のわき役たちも光っている。映画としては特に傑作というわけではないが、サクッと見られる娯楽映画の王道的作品だろう。面白かった。
[DVD(邦画)] 7点(2012-01-21 13:53:37)(良:2票)
1097.  劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段 《ネタバレ》 
「忍たま乱太郎」の15年ぶりの劇場版第2作。今回は80分の長編ということであるが、忍術学園の仲間たちが陰謀に立ち向かう姿を描いた内容で、ちょっと子供には背景が分かりづらいであろう話ではあるが、そこはこのアニメらしくあまりシリアスになりすぎず、明るく楽しい雰囲気の映画になっている。サブタイトルは忍術学園全員出動とあるが、明らかにあまり活躍してないキャラがいるのは仕方のないところか。敵味方問わず負傷者を治療するというのがいかにも教育テレビのアニメらしいところだが、その理由が「保険委員だから。」というのが素晴らしい。
[地上波(邦画)] 6点(2012-01-17 13:34:20)
1098.  あにいもうと(1953) 《ネタバレ》 
成瀬巳喜男監督による文芸作品。タイトル通り兄と妹を描いた物語なのだが、これがけっこうドロドロとしている。それでもこの映画に出てくる兄妹はどこか他人事ではない気がしてしまうのも事実で、兄(森雅之)が妹(京マチ子)を妊娠させた男(船越英二)に暴力を振るうシーンはこの兄の妹に対する素直な思いが伝わってきて感動したし、もしぼくが同じ立場なら相手の男に対して同じことをするのではないかとつい思ってしまった。だから、そのことを巡って起きる終盤の二人の凄まじいケンカのシーンは、兄と妹、双方の気持ちが理解できるような気がする。しかし、ラストのもんがさん(久我美子)に兄に対する思いを打ち明けるシーンがこのドロドロとした兄妹愛を描いた映画のラストとしては実に後味がよく、このシーンがあるからこんなドロドロとした映画を見終わったあとでもさわやかな印象が残り、成瀬監督の余韻の残し方のうまさを感じる。大映作品であるためか京マチ子や船越英二が成瀬作品に出演していているのが珍しいし、ほかの成瀬作品と比べてストレートに感情を表現するシーンが多く、終盤のケンカのシーンの凄まじさもあり、映画としてはなんだか同じく成瀬監督の「あらくれ」に近い印象。兄を演じる森雅之が少しミスキャストのような気がするのが惜しいところだが、それでも成瀬監督らしい人間の描写が素晴らしく、じゅうぶんに佳作といえる映画だと思う。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-12-24 14:44:51)(良:1票)
1099.  昭和残侠伝 血染の唐獅子 《ネタバレ》 
東映のヤクザ映画ってガラが悪い印象が強くてほとんど見ていないのだが、池部良の訃報を聞き、思い切って本作を見た。東映のヤクザ映画に抵抗があるため、合わなかったらどうしようかと不安のほうが大きかったわけだが、とにかく、主演の高倉健と池部良がかっこよく、なんて粋なんだろうと思った。主演の二人だけでなく、周りの脇役たちも実にイキイキとしていてマキノ雅弘監督らしいにぎやかな映画となっていて面白かった。高倉健演じる花田秀次郎のところへ波紋にされた池部良演じる風間重吉が現れ殴り込みの助っ人を願い出るシーンなどは熱い男の友情を感じさせていて感動的だし、山城新伍が惚れた女のために纏を質に入れてしまうエピソードなど人間ドラマとしても見ごたえ充分。特に殴り込みの前にある高倉健と藤純子のシーンは、藤純子演じる文代の悲しみがストレートに伝わってきて彼女に思わず感情移入してしまう。そしていよいよ殴り込み。このシーンの高倉健と池部良のなんとカッコイイこと。とくに池部良は東宝の「雪国」、「青い山脈」などの文芸作品、あるいは「潜水艦イー57降伏せず」といった戦争映画での演技が印象に残っているのだが、ヤクザ映画でここまで粋な役を演じているのを見ると新鮮に感じるし、ああ、いい役者だなあと改めて思う。ラストの見事な余韻の残し方もマキノ監督らしく、繰り返しになるが本当に粋という言葉がよく似合う傑作映画だと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2011-12-23 11:41:35)(良:1票)
1100.  破戒(1962) 《ネタバレ》 
「炎上」、「ぼんち」に続いて市川崑監督が市川雷蔵を主演に起用し、被差別部落問題を描いた社会派映画。雷蔵は「炎上」でもコンプレックスを抱える主人公を熱演していたが、この映画でも自身が部落の出身であることに苦悩する主人公の小学校教師を演じており、「炎上」同様に雷蔵は時代劇スターとしてではない演技派俳優としてのうまさを発揮していて、初めて見た雷蔵の出演作が「炎上」だったせいかこういう苦悩する若者という役柄は雷蔵にとって現代劇でも時代劇でもはまり役だと思う。映画としても力作で、前年市川監督がテレビドラマでやっていながらもう一度映画でやりたいと思うほど原作に惚れ込んでいたというのがよく分かる。雷蔵演じる主人公 丑松が教え子たちに自分の出自を告白するシーンはとくに演出も演技もかなり力が入っており、思わず丑松に感情移入して感動してしまった。長門裕之演じる丑松の同僚教師もいいし、モノクロ画面をフルに生かした宮川一夫のカメラも美しく見事。しかし、いい映画であることは確かなのだが、ちょっと全体的に力みすぎていてあまりにも重苦しく好きな映画かと言われればちょっと微妙というのが正直なところ。丑松が尊敬する自らも部落出身である部落民解放運動家の猪子を演じる三國連太郎は実際に養父が被差別部落出身であることを公表しており、だからかもしれないが、この猪子という登場人物にはものすごいリアリティーと説得力が感じられる。
[DVD(邦画)] 7点(2011-12-23 00:03:47)
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