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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1081.  ゾッキ
リヤカーや軽トラってやっぱ便利だな。と思った映画でした。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-04-12 18:48:47)
1082.  海底47m 《ネタバレ》 
海洋パニックはシンプルな構成の作品が多い印象ですが、本作も極めて単純な仕立てでした。海底。檻の中。サメ。これだけでサスペンス映画が1本成立してしまうのは、基本設計が優秀だからでしょう。『息が出来ない』は問答無用の恐怖であり、生命の危機というシチュエーションにおいて右に出るものはありません。また、サメの恐ろしさを広く世間に植え付けた『ジョーズ』の功績が大きいのも間違いないでしょう。『潜水病』の怖さもよくわかりました。有事の際は充分に気を付けたいと思います。
[インターネット(吹替)] 6点(2022-04-11 19:48:25)
1083.  大コメ騒動 《ネタバレ》 
大正時代の史実、世にいう『米騒動』を描く物語。ご当地富山県出身の俳優さんを多数起用し、当時の方言そのままに(ですよね)見事にドラマ化されています(ちなみに我が地元も語尾に「ちゃ」を付けます。北前船の影響かな?)。もちろん方言に字幕は付きません。考えてみればNHK朝ドラや大河もそうですね。唯一注釈が付いたのは『じんだはん=警察官』のみで、これは方言というより「古い呼び名」だからでしょうか。富山出身の方でなければ(あるいは富山出身の方であっても)台詞の正確な標準語訳は難しい気がしますが、前後の文脈や状況からニュアンスは伝わりますので何ら問題はありません。字幕や注釈をつけると興が削がれますので注釈・字幕無しの判断は正しいと思います。これは良いコダワリ。ただ本作のメインアイテム『米俵』にも同じようにコダワリを活かして欲しかったと思います。『米=命の源』なので、しっかり『重く』描かなければなりません。米1俵は約60㎏。1円硬貨なら60,000円分。それはもう重い。リアルガチに重いのです。明らかに米が詰まっていないフェイクな米俵を使っている場合ではありません。もちろん、軽い米俵でも重く見せる技術があるなら結構ですが、がーまるちょばレベルのスキルを持った演者は見当たらず。それならせめて本当に重い米俵を使いましょう。きっと大立ち回りの派手さは目減りするでしょうが、代わりにリアリティは増すはずです。これが本作で真に必要なコダワリでは。もっとも、主題歌が米米クラブ、曲が『愛を米て』なのが良いコダワリか単なる悪ふざけなのかは判断が付きませんけども。テーマがシリアスなだけに終始暗めなトーンだったのが残念。もう少し軽やかに、笑い多めの人情ドラマに仕立てても面白いネタであった気がします。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-04-01 23:14:47)
1084.  オールド 《ネタバレ》 
アイデア・設定は秀逸だけど、展開は凡庸。これがシャマランクオリティ。もう十分周知されているので文句もありません。というより、ほどほどの面白さが丁度良いのだと思います。ただ、〇娠〇産の件はどうしても入れたかったのでしょうが悪趣味に思えます。
[DVD(吹替)] 6点(2022-03-22 22:57:02)
1085.  孤狼の血 LEVEL2
過激なバイオレンスアクションの中にも多彩なキャラクターの魅力や、それぞれの理や正義がきちんと描かれていた前作は、時代劇的な楽しみ方もでき、総合的にみて娯楽作品に昇華していたと思います。しかし本作は刺激こそパワーアップしているものの、事象の裏に隠された人々の思いやドラマが伝わり難いつくり。これは役者の力量というより脚本の問題と考えます。申し訳ないですが、ただ辛いだけの激辛料理に思えました。苦くても辛くても構いませんが、旨味があってこその料理、失礼、映画だと思います。平均点は前作と遜色ないことからも一定レベルの満足度は担保しているのでしょうが、レビュワーの皆さんの感想は総じて短かめなことから、語りたい欲求を満たす映画ではなかった事が窺えます。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-03-17 19:22:31)
1086.  笛を吹く男 《ネタバレ》 
『ハーメルンの笛吹き男』の韓国アレンジ版。原作の笛吹き男は犯罪者(人さらい)でしたが、本作の笛吹き男は息子を殺された被害者であり、その復讐劇の体裁となっています。そこで『復讐もの』について考えてみました。 本復讐劇の発端は、原作と同じ『契約不履行』です。笛吹き男(主人公)は鼠駆除の委託業務を履行したのに、依頼主(村長)から約束の報酬が貰えませんでした。理不尽ですが、そう珍しい話でもありません。現実的には泣き寝入りするパターンが多いでしょうか。だからこそ『ハーメルンの笛吹き男』の報復は常軌を逸しており『恐ろしい寓話』なのです。このホラーを『復讐劇』に転換するために、金銭被害以上の実害が必要だったと考えます。復讐の基本は『目には目を、歯には歯を』。被害と報復には均衡が求められます。笛吹き男の凶行(殺人及び子ども誘拐)に妥当性を与えるには、それ相当の痛みが必要でした。そこで一工夫。『戦時下』や『時代劇』という特殊カードを用いて、理不尽・蛮行がまかり通る『閉鎖された村社会』を作り上げました。これは上手いやり方です。社会秩序が保たれていない世界なら「何でもアリ」ですから。ただ個人的な好みを言えば、それでも希望なり救いなりを残して欲しかったと思います。昨今、限度を超えた激辛やデカ盛が流行っていますが、過ぎたるは及ばざるが如しとも言います。刺激過多で観客の心が麻痺していたら、ドラマの旨味(心の機微)が感じ取れず大味な印象になってしまう気がするからです。もっともこれが韓国映画の流儀であり、また魅力であることも否定しません。また同様の苦情(?)は、日本の某有名監督(〇子〇様)に常々抱いていることも申し添えます。 それにしても村長があの有名ミュージシャンに見えて仕方がなく。「青田、お前が旦那を止めろ」と何度も叫んだことは恥ずかしいので秘密にしておいてください。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-17 20:25:44)
1087.  クワイエット・プレイス 破られた沈黙 《ネタバレ》 
前作終了直後から始まる続編。しれっと数年後から始めることも出来たでしょうが、それだと前作で提示された難題「どうやって赤ちゃんを育てるの?」を誤魔化すことになるので、このアプローチには説明責任が感じられます。もっとも、そのアンサーは「赤ちゃんを育てる画期的なアイデア」ではなく「怪物のいない土地を探そう」でありました。うーん、やっぱりはぐらかされていますかね。果たして怪物不在の楽園は存在しましたが、とても安住の地とは言えない場所でした。来る者拒まずの姿勢は人道的ですが、社会秩序が失われた状況下では通用しない甘い考えです。怪物に見つかるより先に悪人に見つかってしまえば、今いる地獄より更に酷い地獄に変わるのは火を見るより明らかですから。真に恐れるべきは怪物よりも人間。この事実は数々のゾンビ映画(終末世界映画)で語られ尽くされてきた大原則であり、いくら本シリーズがリアリティ軽視の作風だとしても無視出来ない重要課題と考えます。したがって、もしさらなる続編があったとしても局地的なvs怪物より、大局的にはvs人間に比重を置かざるを得ず『ウォーキングデッド』と代わり映えしないホラーになってしまうことでしょう。それが駄目とは言いませんが、モチーフにはゾンビという絶対王者がいる以上、相当優秀な仕掛けがないとシリーズ化は厳しそうです。本作の微妙な出来がその事実を物語っている気がします。
[DVD(吹替)] 6点(2022-01-03 09:58:00)
1088.  嘘八百 京町ロワイヤル 《ネタバレ》 
『コンフィデンスマンJP』のジャンルを骨董陶芸作品に絞り、人情噺に特化した感じ。小池と佐輔の掛け合いが面白く(贋作提供金額の値切り交渉に爆笑)、サブキャラクターの皆さんもレギュラー固定でファンには嬉しい限り。ゲストで毎回マドンナを配せば『男はつらいよ』的なシリーズ化も望める優良なフォーマットだと思います。ただし懸念材料もいくつか。まずは佐輔の処遇。前回贋作づくりから足を洗う事を誓っており、今回その約束を反故にした点をどう評価しましょうか。『人助け』『悪徳業者の成敗』が理由であれば良しとしますか。あるいは『本物を超える贋作』に価値を見出しますか。また、骨董の業界自体が狭そうなので、そう何度も似たような詐欺が通用するとも思えません。これは『コンフィデンスマンJP』の江口洋介、あるいは『一休さん』の桔梗屋さんのように敵役をレギュラー化する事で解決できるかもしれません。いずれにしても気軽に観られる貴重な『大人向け喜劇』であり、更なる続編を希望であります。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-11-09 19:58:30)
1089.  台風家族 《ネタバレ》 
ブラック&シュールコメディ+ヒューマンドラマ。あまり馴染みのない組み合わせで、少々戸惑いました。終盤はファンタジーと言っていい無茶な展開が付加され、さらに困惑度が増します。それでも全体を通じてみれば、映画技法として許容可能なレベルに収まっており不満はありません(ダニエル・ラドクリフ君の『スイスアーミーマン』あたりが大丈夫な人なら全然イケるでしょう)。大変エネルギッシュな映画でありました。役者の皆さんも熱演でした。「ま、ま、満足、一本満足」みたいなシーン強烈でしたね(実際の台詞は全然思い出せないのに!)。草なぎ剛さんは一皮剥けました。いや、もともとあのくらいはやれる方でしたか。 「隠された真実」が露わになり「胸を熱くする」のが、人情ドラマの醍醐味です。本作の場合『銀行強盗』や『釣銭泥棒』『賽銭泥棒』『醜い遺産相続争い』といったネガティブな出来事が、そこに至った経緯が明かされることでポジティブに裏返ります。「何だ、そういう理由があるなら仕方ないと」。勿論これはマヤカシです。正当性が認められるのは、それ以外の解決方法が無い場合のみ。こんな屁理屈、現実には通りません。しかし映画は虚構の世界。それを強くアピールするために、終盤の「超展開」があったと考えます。情に訴えられ、多少なりとも共感できるのであれば、それを受け入れるのが映画の楽しみ方。「裁判ではなく、感情の話」ですから。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-10-10 21:48:59)
1090.  サイレント・トーキョー 《ネタバレ》 
「日本を戦争が出来る国にする」という首相発言に対する憤り。平和ボケ極まれる日本国民に向けた警鐘。今回の爆破テロ事件は、主にこの2点が動機と思われます。大きく括れば、世界平和を望むが故のテロと言えましょう。主義主張と行動が噛み合っていないように感じますが、目的達成の為の手段として「テロリズム」を許容する立場であれば、何ら矛盾はないのだと思います。大事の前の小事。日本語本来の意味での「確信犯」です。ただ、今回の犯人に「政治的信条」があったとは思えません。犯人の胸の内にあったのは、今は亡きあの人に対する深い愛情でした。 長い年月をかけ熟成された亡き人に対する想いは、「故人の意思を受け継ぐ」かたちで顕在化したと考えます。ただし、「本当に爆破テロが故人の意思であったか」は議論が分れるところかと。故人が爆破知識を犯人に授けたのは「この技能を役立てて欲しい」でありました。伝統工芸の職人が弟子に技術を伝承するように。老舗のうなぎ屋が秘伝のタレを後継ぎに託すように。自分が消えて失われてしまうのは、その対象が希少で有益であるほど、それを獲得するのに費やした労力が大きいほど、耐え難いもの。自死を決意していた者にしてみれば、自身が持つ爆破知識が受け継がれれば、それで満足だった気がします。もし戦争になったら、この知識を役立てて欲しい程度の話。しかし受け継いだ方からすれば、そうは行きません。「秘伝のタレ」を家庭内で消費するなど許されません。「宝の持ち腐れ」は罪だからです。犯人は、受け継いだ技能を最大限発揮する場をずっと探していたのでは。冒頭に述べた動機は後付けであり、キッカケに過ぎないと考えます。あの人が病んだのは、非情な現実に心が耐えられなかったから。テロリストを育成する気などハナからなく、後に起こる「必然の悲劇」を予想できなかったからと考えます。甘いですか。甘いかもしれません。 もし現実に、本件のような予告爆破テロが日本で起きたとしたら。昨今のコロナ対策の現状を見る限り、あれほど大勢の野次馬が溢れかえるとは思えません。危険だから近寄るなと言われれば、近寄らないのが日本人です。鉄道も運休するでしょうし。実際には渋谷駅周辺はスカスカだと思います。ただ、立ち入り禁止の規制範囲は結構あんなものかもしれないと思いガクブル。爆破規模は、毎度お馴染み「想定の範囲外」であり、首相が責められるべきはテロリストと対話しなかった事ではなく、立ち入り禁止規制区域が適正ではなかった事だと思います。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-09-21 19:56:00)(良:2票)
1091.  ファンファーレが鳴り響く 《ネタバレ》 
高校生が現実から逃げ出す場合「引きこもり」や「家出」をするのが通例ですが、光莉は実行に移す気力がなかったため「人殺し」に走ったと考えます。矛盾するようですが、持久力を必要とする「引きこもり」より、瞬発力で可能な「人殺し」の方が、ハードルが低かったのだと思います。また月並みではありますが「猫殺し」が予行演習となったのも間違いないでしょう。果たして光莉は、自らを窮地に追い込むことで、強制的に現実逃避を実現しました。ちなみに彼女は「世の中を変えたい」と口にしますが、これは行為正当化の口実と考えます。自分自身を欺ければ、理由は何でも良かったのでは。明彦にしてみれば完全にとばっちりですが、危ないところを助けてもらった恩(実際は逃避のキッカケを与えただけ)、そして彼もまた逃避願望があったことから、彼女の尻馬に乗りました。ヒロイズムの勘違いもあったでしょう。彼は、なまじ「良い子」であったが故に判断を誤ったと考えます。2人の凶行は常軌を逸しており、彼らの中で「現実感」は皆無だったと思われます。現実逃避をしているから当たり前。まさに夢見心地。シンメトリーな橋脚下シーンが印象的です。「夢」と「現」。2つの世界を私たちは行き来しています。どちら側に居るのか、ときどき不安になりませんか?タイトル「ファンファーレ」はパトカーのサイレン音のこと。目覚まし時計が鳴り響きます。夢から目覚めた2人には、「新しい現実」が待っています。 冒頭のダンスシーン、死んだ猫のツクリモノ感は、本作が「寓話」であることを匂わせます。また殺人の導火線として「猫殺し」エピソードが必須でした。いじめ。腐った大人たち。様々な「言い訳」を駆使して、どうにか荒唐無稽な「人殺しロードムービー」を成立させています。これほどショッキングかつ現実離れした内容にせずともテーマを語ることは可能だったはずで、商業戦略的に刺激過多にした感は否めません。特にアパート襲撃はやりすぎでした。喩えるなら、どこぞのバラエティに出てくる激辛料理。味や栄養が二の次になる料理に、何の価値があるのかと。料理人として、それでいいんですか?と思うのですが。園子温監督あたりの悪い影響もありそうです(決めつけ失礼)。 エピローグについて。2人が犯した罪に対して適正な罰が与えられた形跡はありません。「心神耗弱」「未成年」。減刑に使われたであろう刑法の「チートカード」は悪質で、光莉が忌み嫌っていたはずの「社会のルール」に守られた無慈悲な結末と言えるでしょう。『殺すのなんて簡単なんだからね』は、犯罪加害者には適用されません。とはいえ、映画は因果応報に厳しい世界です。明彦には「報い」が待っていました。当然光莉にも、しかるべき報復があると考えてよいでしょう。守るべき者が出来た今、より厳しい仕打ちが予想されます。その時、彼女は初めて自らが犯した罪と向き合うのかもしれません。明彦の同僚は「罪を背負って生きていけ」と述べました。そう、これが私たちの社会が望む「更生」の姿であります。令和日本版『ボニー&クライド』で描かれたのは「破滅」ではなく「絶望」でした。
[DVD(邦画)] 6点(2021-09-16 01:28:39)
1092.  ファーストラヴ(2021) 《ネタバレ》 
星空を見上げ、なんて自分はちっぽけな存在なんだろうと感じる事があります。今抱えている悩みが小さなものに思えてきます。本作で多数挿入される『都市の遠景』からも、これと同じ効果を感じました。コトの大小は相対的なもの。たとえば、象は大きいの?小さいの? 環菜や由紀の抱えるトラウマの正体が明かされても、私はさほど大きな傷とは思えませんでした。性虐待の中では軽微なほう。世の中にはもっと辛い思いを抱えて生きている人がいる。おそらく2人もそう考えたのだと思います。これは心理的負担を軽減する知恵ですが、使用法が簡便なゆえに、致命傷をかすり傷と誤認する事があります。彼女らが心に負った傷は、自身が思うよりずっとずっと深いものでした。ここに相対的判断の落とし穴があります。心臓を一突きされた人に比べれば、お腹を刺されたくらい大丈夫、とはなりません。もし傷の深さを正確に把握していれば、もっと早く適切な治療を受けていれば、悲劇は防げたかもしれないのに。幼い子が最初に助けを求めるのは親です。親子関係が機能していないのは、子の成長にとって不幸以外の何物でもありません。 日本における臨床心理学の社会的位置づけは、カウンセラーである由紀自身が何ら治療を受けていない事からも、絶望的に軽視されている事が伺い知れます。2人のトラウマに共通するキーワード『性虐待』についても社会的認識度は低く、世界基準だとアウトな事例も日本では容認されていたりします。文化的な側面もありますし、何でも世界(結局は欧米のこと)が正しいはずありませんが、私も娘を持つ父として素行には気を付けたいと思いました(タイムリーにも、某ロックバンドのアルバムジャケットの赤ちゃんモデルが、性的搾取を理由に訴えを起こしたそうです。超有名な裸の赤ちゃんがプールで泳いでいるもの。何でもありだな!)。 事件の顛末について。殺意を認定するも情状酌量により懲役8年の実刑。妥当な判決に思えます。救護を放棄した責任は重く問われるでしょう。もっとも、彼女にしてみれば、親からされた事をそのまま返したかたち。ピンチに何もしなかっただけ。『因果応報』ですから、個人的にはノーカウント(痛み分け)としたいところではあります。環菜には、罪と向き合い、きちんとカウンセリングを受けて、社会復帰する事を望みます。父親もきっとそれを望んでいるでしょうから。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-08-26 18:48:50)
1093.  AI崩壊 《ネタバレ》 
どう転んでも自らが開発したAIが暴走して人を殺めた事実は消えないので、はじめから『無理ゲー』感半端なかったのですが、最後は何となく丸く収まってしまう不思議。「こんな事件があった後でも人口知能は人間を幸せにすると思いますか?」との記者の問いかけに、主人公は「親は子を幸せにできるか?」に同じと答えます。すなわち自分にできるのは「祈ることのみ」という訳。無責任にも思えますが、そのくらい図太くなくては偉業は成し遂げられないという事なのでしょう。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-07-09 15:29:18)
1094.  目撃者(2018) 《ネタバレ》 
(ネタバレしています。ご注意ください。) 偶然目撃してしまった殺人現場。犯人は自分が目撃者だと知っている。確かにこの状況で通報したならば、報復の可能性は捨てきれないでしょう。服役後のお礼参りなんて御免被ります。マンション購入直後で「超保守的」な心理状態にあった男が、厄介事を嫌った判断は、正しくはないものの、理解はできます(注:マンションの一般住人が、資産価値下落を危惧して捜査協力拒否の態度を取った事例とは根本が異なります。こちらは論外)。しかし、通報しなければ安全という話でもありません。事実、別の目撃者は口封じされました。この時点で通報一択。我が身と家族を守るには警察に頼るより他ありません。しかし、主人公はこの期に及んでもなお、警察への証言を躊躇しました。最初意味が分かりませんでした。何を迷う必要があるのかと。しかし冷静になってみると、案外人ってこんなものかもと思うのです。例えば、平時から戦時に、日常が非日常に変わるには、段階を踏みます。日々状況が変化するに連れ、備わっていく心構え。新型コロナ禍における新しい生活様式なんてまさにそう。急転直下、劇的な変化に、人の心は対応できません。世界がどんなに変わろうとも、今日と同じ明日が来るのを期待するのです。彼が「非常事態」と認識するまでに要した時間で、実に2人が死亡し、家族も含め多くの被害者が出ました。鱗滝左近次ではありませんが、戦時下で「判断が遅い」は致命的ということ。そういう意味で、本作のメインは男が腹を括るまでの過程にあり、終盤犯人との直接対決の件は無暗に(安易に)刺激過多なエンタメ路線に走った感があります。あそこまで滅茶苦茶やると、もうドリフですしね。ちなみに、刑事役の役者さん(大地康雄と輪入道を足して大地康雄を引いたような親父)いい味出してます。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-05-27 22:59:26)
1095.  人類滅亡計画書
松本零士先生、今回は絶対勝てますよ!!!
[インターネット(字幕)] 6点(2021-05-08 23:23:26)
1096.  罪の余白 《ネタバレ》 
オーソドックスな復讐劇の体裁ながら、悲壮感は弱目です。その理由は次の通りと考えます。①娘の死が殺人とまでは言えないこと。 同級生からの虐めを苦にした自暴自棄による事故死ですから、父親にしてみれば“殺された”と感じるのは当然ですが、娘の自己肯定感の低さが根底にあったことも見逃せません。出生時に母の命と引き換えに生を受けたという負い目は強烈なトラウマとなり、娘の命を奪った遠因と捉えることも可能でしょう。事実、父の怒りの矛先は加害者だけでなく、娘の心の傷をケアできていなかった自分自身にも向けられており、異なるベクトルへの激情が“復讐の推進力”を弱めていたと考えます。②加害者が小物過ぎる。 弱者が強者に一矢を報いることが復讐劇の醍醐味のひとつ。というより、ジャンルに関わらず敵役は強くなくてはいけません。本作の場合、加害生徒の『女子高生』という立場は強者に分類されるかもしれませんが、主人公の『大学講師』も決して低いとは言えず、社会的地位によるハンデはさほど感じられません。また、加害生徒はスクールカーストでトップに君臨する女王ですが、あくまで子ども集団の中での話。芸能事務所の面接エピソードからも分かるように、一般社会で通用する人間力ではありません。現時点では、単に自己評価だけは高い(自尊心だけは高い)子どもでした。そんな未熟な子ども相手に、大人が本気で潰しにかかれば、ひとたまりもないのは言わずもがな。父が酒を絶ち反撃体制を整えた時点で、この勝負の結末は見えました。なお、父の復讐プランは、前述したように自分自身と加害生徒両方に向けられたものであり、自罰と他罰両方の性質を併せ持つものでありました。③内野聖陽。 感情移入先として、正直適役とは思えません。彼は最後に勝つ人間の面構えをしています。もっと“弱さ”を体現できる人だったら一緒になって苦しめた気がしますが。 悲壮感弱目の復讐劇は、物足りないとも言えますが、おそらく国民性も影響している気がします。加害者だけでなく自分自身にも非があると考えるあたりが、某隣国映画と決定的に違う点であり、復讐劇の“濃さ”や“強さ”を分ける要因となっているのではないかと。
[インターネット(吹替)] 6点(2021-05-02 16:24:26)
1097.  一度死んでみた 《ネタバレ》 
『ゴースト ニューヨークの幻』『destiny 鎌倉物語』『too young to die若くして死ぬ』『大木家のたのしい旅行新婚地獄編』『スカイハイ』『丹波哲郎の大霊界』『真夜中の弥次さん喜多さん』etc。いわゆる『あの世』を扱った映画を挙げ出したらキリがありません。名作から珍作までよりどりみどり。それだけ魅力的な題材なのでしょう。そんな数多ある『あの世映画』の中にあって、本作が異質なのは、タンパクであることです。それはもう、アッサリ、サクッと、シンプルテイスト。スペクタクルにも、サスペンスフルにも、如何様にもドラマチックに振れる優良な題材なのに、本作のアプローチは極めて単調なコメディでした。火種の周りに、特大の打ち上げ花火やらスターマインがゴロゴロしているのに、脇目もふらずに手持ち花火をしているような。これが線香花火なら、むしろ信念を感じますし、侘び寂びもありますが、そんな高尚なものではなく、安い花火セットで最初な消化してしまうような駄花火なのです。もっとも本作の場合は、駄花火(そんな言葉はない)とはいっても、広瀬すず、堤真一、松田翔太と超豪華仕様であります。気楽に楽しめる手持ち花火もそれはそれで楽しいですし、本作を否定する気は毛頭ありませんが、いろんな意味で凄く贅沢だなあと思うわけです。そんな贅沢な駄花火の中で目を引いたのは、妻夫木聡氏。ほんのチョイ役ですが素晴らしいアクセントでした。いつの間にこんなに上手くなったのかと驚くばかりです。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-04-25 19:28:42)
1098.  コンジアム 《ネタバレ》 
POVホラーのパイオニア『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の様式をエンタメ重視でアレンジした結果、POVの長所『臨場感』を活かしながら、短所『視認性の悪さ』を払拭した正統派のオカルトホラーが出来上がりました。代償として『ブレア~』もうひとつの特徴『モキュメンタリ―』は失われましたが、大した問題ではないでしょう。『POV』と『モキュメンタリ―』はセットである必要もありませんし。視聴環境が改善されるアレンジなら大歓迎です。恐怖演出も冴えており、基本的に『よく出来た』あるいは『まとまった』映画と考えます。ただ、ホラーとしては満足しません。というのも終始他人事ゆえ、恐さを感じなかったからです。恐怖は身につまされてこそ。『臨場感』はあるのに『他人事』って、すごく勿体ないのでは。お話は『お化け屋敷に行ったらお化けが出ました』という、何の捻りも無い代物。言い方は悪いですが『バカの自業自得』に共感や同情はできません。例えば『ファイナル・ディスティネーション』シリーズのように、第三者の立ち位置でも楽しめる仕掛けがあれば別ですが、なまじ正統派のオカルトホラーであるが故に、物語に惹き付ける要素が無いと辛いです。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-03-05 22:47:06)
1099.  ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル 《ネタバレ》 
『ジュマンジ』は、アップデートされボートゲームからTVゲームへ進化。さらにアクションRPG仕様となりました。シリーズ映画として、またファミリー映画として、過不足ない注文通りの出来映えだったと思います。驚きが無い代わりに、失望感もありません。こういう映画はこれで正解。私は支持いたします。ただ、一点注文を。それはクライマックス。あのアイデアをフィニッシュに使うのであれば、それ以前に使用してはいけません。必殺技とはそういうもの。スタン・ハンセンは試合途中でつなぎ技としてウエスタン・ラリアットを放ったりしません。そこだけ、気になりました。
[インターネット(吹替)] 6点(2021-02-05 22:00:45)
1100.  デス・レター 呪いの手紙 《ネタバレ》 
ネタバレしています。未見の方はご注意ください。  主人公が体験した不思議な出来事は、遡ること約100年前のモスクワ、ある男が犯した罪を起源とする呪いの類で、主人公自身が引き起こした犯罪に対する罰でもあるそう。物語の焦点は、主人公が犯した罪の真相と無事手紙を配達出来るか否か。以上が観客に周知されてきた内容です。これは所謂「無間地獄」の体裁。手紙の宛先がころころ変わり、いつまでも罪を贖えず苦しみ続ける例のパターンか。そんな見当を付けていたところ、終盤にきて急展開が待っていました。真に罰を受けるべきは、手紙受取人の女性だったというオチ。そんな話聞いてませんけど。さて、ちゃぶ台返しで驚いてばかりも居られないので、想像力を働かせて事象を補完してみましょう。 明かされた真相は、最初の届け先にいた老婆(呪術主)が、ある若い女性と『魂と引き換えに若さを保つ契約』を結んだということ。いずれ手紙が届くその時まで、お前は若い体でいられるという約束です。これが“かつて男(罪人)が配達するはずだった手紙=主人公に託された手紙”の正体でした。最初の手紙配達人の業務不履行により『魂売買契約』が棚上げになったという流れ。老婆にしてみれば100年の長きに渡り魂が手に入らぬ非常事態です(注:手紙配達時の女の行動をみる限り相当の性悪のよう。彼女が郵便事故を仕組んだのかもしれません)。困った老婆は主人公に白刃の矢を立て『手紙再配達』を依頼したと。彼は役務の報酬として『人生やり直し』のチャンスを貰ったと考えられます。これが『2枚目の金貨』が意味するところです(注:主人公は最初の手紙配達人の子孫だったなんて因果なパターンも面白いですが、それだと血縁間で債務の引継ぎが発生し報酬を受け取る道理が消えるので不採用としました)。老婆にしてみればとんだ災難だったでしょうが、痛ましい悲劇がひとつ避けられたのですから、万万歳の結末と言えましょう。また、女にしてもピンピンコロリなら理想的な人生と言えましょう。もっとも以上の解釈は証拠に乏しい辻褄合わせでしかなく、実際のところ一番しっくりくる見立ては『ロシア版運転免許の更新で観るビデオドラマ説』だったりします。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-01-30 19:15:01)(笑:1票)
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