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ムランさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 300
性別 男性
年齢 41歳
自己紹介  点数が低い作品に関してはかなりボロクソに書いてありますのでお読みの際はご注意を。
 私の駄文が皆様の映画ライフの助けになれば幸いです。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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101.  リアル・スティール 《ネタバレ》 
主人公は『無鉄砲』『自意識過剰』『能天気』、止めに息子の親権をロボット代欲しさに『売る』と言う最低野郎。 逆に息子は計画性や先見性、度胸もあり(根本的な性格は父似だがその『扱い方』をが上手)、イラッと来ない程度にマセており父親の駄目さと相まって可愛い。 そんな二人の前に現れるロボットのアトム、最初は息子の玩具程度だったが、次第に父親も興味を示し、ボクシングのモーション登録に付き合うがそれが彼の内に眠る情熱に火を付ける。 そして少しずつ『人間』として『父親』としてまっとうになっていく彼を見て、息子も次第に心を開く。 『不仲→友達→親子→親子兼親友』と変化していく二人の関係を『殴り合う→ハイタッチ→謝罪→父親の姿を笑顔で見つめる子供』等演者の表情や行動でクド過ぎず表現し、それを見つめながら黙々と戦うアトムの三人の描写がとても丁寧に描かれていた(借金取りに息子の金も巻き上げられ謝罪する所とラストの『父さん』が凄い良)。 ボクシングも『動き』『スピード』『操縦者との兼ね合い』等が『ロボットボクシング』と言うスポーツを過不足無く見事に演出しており、最終試合は本当に手に汗握る展開で父親とのシンクロは鳥肌立った・・・・ぶっちゃけトランスフォーマーの100倍興奮。 アトムも自立意識は無い(有りそうな演出もあったが明確には描かれなかった)が、その事が親子を前面に出すと同時に自身はそこから一歩引き見守る『陰の功労者』的なポジションになっており正解だと思う。 人間の動作をコピーする機能も、単にバトル演出以外にロボを励ます→そのモーションをロボが真似して励まし返すと言った鏡に向かって鼓舞的なシーン、派手さと威力を重視した『殴り合い』ではなく、父親に教わった蝶の様に舞い蜂の様に刺す『真のボクシング』の動きをすることで現役ロボと互角以上に戦える理由になっていたりと設定の使い方が上手い。 ただ結局『アトムって何?』と言う謎が残っている(昔『誰かの』スパーリングロボで頭にある傷など妄想力をくすぐられる)ので是非『2』でそこら辺を補完して欲しい。 父親が『母さんは最高だった』と言って現彼女とイチャイチャするのはどうかと思うが、まぁキスのし方もフランクだったので『友達以上恋人未満』と見ればギリギリ? 『ヒューマンドラマ』と『バトル』と言う難しい組み合わせを1本の作品内で上手く料理出来ていました。
[映画館(字幕)] 8点(2012-05-19 10:23:42)(良:2票)
102.  テルマエ・ロマエ 《ネタバレ》 
 同監督作品であるのだめとかのノリが好きな方には合うと思います。  のだめを知らない方には『良い意味でギャグにシュールさが無くなったトリック』と言った感じでしょう。  単純に『古代ローマ人が現代日本の風呂見学に来る』と言う設定自体、馬鹿馬鹿しくも良く思いついたなと言った感じですが、確かに銭湯の富士山や温泉卵など私達から見れば普通の事も現代の外人ですらビックリする位ですからね。  そしてそんなカルチャーショックをあの阿部寛が超真面目に笑かしながらやってくれます。  最後の方は結構真面目ですが、尺的にギャグ一辺倒よりは良い味付けになってました。  この監督を調べて好きな作品が1つでもあれば、多分損はしません。
[映画館(邦画)] 6点(2012-05-10 08:34:57)
103.  BLACK & WHITE/ブラック&ホワイト(2012) 《ネタバレ》 
『キザったらしくないボンド』と『誠実バツイチな英国紳士』と言う二人の『負けず嫌い』がCIAの職権乱用しまくって好きになった女性を取り合うと言う、予告編通りの内容でした。  なので予告編を見て興味が出たり、あとは『トゥルーライズ』でシュワちゃんが奥さんの素行調査をしているあたりのシーンを面白く感じた方なら見て損は無いと思います。  二股かけるヒロインに関しても、過去の経験やオバサン友人、そして現状に対する罪悪感等不快感を抱かれないように調整してあるのも良かった。二人に駆り出される局員も出番こそ少ないがしっかり個性を付けており、そんな良いように振り回される彼らに『ご苦労さん(笑)』と一言。  オチに関しても想像はできたが、本作の場合そこに至るまでの『過程』を楽しむものなので良しとしましょう。  細かい所では場面の移り変わりやカメラアングルなどの演出関係も概ね良好で最後までダレる事は無かった。  難点があるとしたら、折角CIA局員と言うスパイのエリートなのに使用する機器が盗聴器や衛星カメラ、無人機等とありきたり過ぎだった。むしろそんな事にCIAの技術をフルに動員するとかの方がより馬鹿っぽくて良かったと思うが、ただ「個人の権限で行えるのがコレが限界だった」と考えればリアルっちゃあリアルだね。  もう1つはラスボスのギャング、先ほども書いたが本作はコメディなので真面目なシーンが少ないのは仕方ないが、それにしてもあっさりし過ぎ。序盤二人に仲間を殺され復讐を近いヒロインを誘拐して・・・と思ったらものの五分で取り返されすぐに退場。活躍はおろか『そもそもアイツはどう言った犯罪者なの?』と言う所すら描写無しなのでむしろ可哀そうになってきた。  総評  良い意味で予想通りの作品でした。ただ上述したように予告を見たりしてあまり興味をひかれなかったら視聴はお勧めしません。  私の場合ドストライクだったのでちょっと甘めの高評価になっていますのでご注意を。
[映画館(字幕)] 7点(2012-04-21 00:18:30)(良:1票)
104.  世界侵略:ロサンゼルス決戦 《ネタバレ》 
 木曜洋画劇場臭プンップンなタイトルからどんなB級バカ映画化と思って観に行ったが・・・・普通に面白かった。  イメージとしては『(ID4+ブラックホークダウン)÷4』と言った感じ。  ただ敵が『倒せるがかなり強い』なので序盤から倒し倒されの大激戦が繰り広げられ『軍隊VS宇宙人』設定にありがちな宇宙人無敵仕様によるストレスが無く良かった。  話は『海兵隊が敵地に取り残された民間人を救出→戻ってみると基地壊滅→新たな脱出ポイントに移動→帰還途中敵司令部を発見し侵入』となっており、映像も海兵隊からのみの視点で、『一方その頃』やエイリアンからの視点は無く所々入る乗り物シーンと相まってFPSやアクションゲームみたいで悪くは無かった。  各キャラの設定も『広く浅く』だが、アクション部分をメインに推す事を考えれば十分な味付け。  ドラマ部分は『かつて部下を失った引退間際のそこそこ有能な兵士』である主人公が『首席卒業したての新米隊長』を上手くアシスト(出しゃばり過ぎず)し、隊長もそれに応え少しずつ成長していく過程は中々良く、そんな隊長が魅せる男気はベタながら燃えた。  肝心のアクションもCG、カメラワーク、銃撃戦、キャラの動き等十分及第点越え、てかここ最近の中ではかなり当りだった。  他の方も書いているが、ラストバトルでの隊員達の『ランボー化』が著しく、敵地のど真ん中で戦い抜き戦死者一名で生還(詳しくは無いが、無反動砲で航空兵器撃ち落とすのってムズくない?)と豪快過ぎる気もするが、まぁアクション映画なんですしそこは大目に見て良いかな。  細かい所では陸戦メインながら空軍も所々でては『全力で戦ってる』感を出したり、死んだ兵士から弾薬を回収する時も『頑張ったな』とか、『助けてもらうぜ』的な言葉を掛けたりと結構細かい演出にも凝っていて好印象。  目新しさこそないが、『特殊部隊がエイリアン相手にド派手な銃撃戦を繰り広げる、ただそれだけで良い』と言う方には十分いけます。  点数的に『6.6』位ですが、上述した欲求を満たしてくれそうな映画がここ最近スカばっかだったので、おまけの繰り上げ7点で。
[映画館(字幕)] 7点(2012-04-08 12:26:06)(良:2票)
105.  ドライヴ(2011) 《ネタバレ》 
 『運び屋の主人公はある日1人の女性に恋をする、しかし借金を抱えていた旦那(冒頭は服役中、悪い人じゃない)が脅され強盗をする事になる。しかし雇い主は元々彼らに罪を擦り付けるのが目的で強盗後主人公達を殺そうとする。家族のため苦渋の決断をした旦那の想いを侮辱し、女性まで殺そうとした彼らに主人公は復讐をする』、話だけなら目新しくもなく、悪役マフィアが殺し素人の主人公に壊滅させられる位の規模(構成員10人以下)だったり色々あって良くて5点。  だが『それ以外』が良い。  とにかく『静』を意識した演出が絶妙。登場人物の行動やアクションの合間に良い感じの『間』があり、それが見事に各人の心境やアクションの緩急を引き立てていた。  またBGMも基本無音で『ここぞ!』と言う時だけにこれまた各場面にマッチした多種多様な音楽を使用しており、上述した『間』と合わさり120%そのシーンを盛り上げていた。主人公の決意シーンやカーチェイスも全然派手じゃないのに凄いドキドキしてしまいました。  英語は全然ですが、主人公が訛りみたいのがある英語なのだが、これが彼の『不器用な純粋さ』と言う性格にマッチしていた良かった。  グロはランボーやスターシップみたいな派手グロではなく、包丁で首メッタ刺しやストンピングで頭蓋骨破壊等生々しいグロさですが、予想してたよりは少なかったですし、マフィアたちの必死さや主人公の彼らに対する怒り具合等十分理由のあるものでした。  尺に関しては話が話なのでこれで十分。あらすじに書いた内容をそれぞれ丁寧にそれなりの尺を掛け、且つ主人公の性格等はシーンの合間から『読み取れる』用にして尺を節約しつつ押し付けないようにしてあり、ここでも監督の構成力が光る。  イメージ的には『トランスポーター』みたいなアクションではなく、『貴婦人がヒロインのレオン』といった感じかな。  大金使ってCGゴテゴテにしただけの映画(それが駄目とは言わないが)とは一線を画する、『娯楽』ではなく『芸術』として観れる映画でした。そう言う意味でも子供とかは退屈してしまうと思うのでR15と言うのは『この映画の凄さを理解できる年齢』として設けてあって良かったと思う。  ただ前述したようにストーリーは本当つまらない。監督としての能力は文句無しなのでもっと面白い話を書ける人と組んで今後も活躍してほしい。
[映画館(字幕)] 7点(2012-04-02 20:05:59)(良:1票)
106.  モンスターズ/地球外生命体 《ネタバレ》 
 エイリアンの存在が猛獣の凄い版程度の認識で当り前となった世界が舞台。 パッケージで色々な著名人が絶賛していたらしいが、正直この程度の低予算映画ならそんなに珍しいアイディアではない(世の中には怪獣が出ない怪獣映画もある位だし)。逆にこの程度で感動するのであれば、それはあなた達がいかにぬるま湯な環境(資金的な意味)で映画を作っているのかと言う事をもっと理解すべきだと思う。  単純に一本の作品として見れば着眼点こそ悪くないが、その設定が映画的面白さに直結しておおらず、ただ男女二人がちょっぴり過酷な旅行をしている程度にしか感じられなかった。似たような感じの『第九地区』に比べると製作費を考慮しても大きな差を感じた。  折角主人公がカメラマンと言う設定なのだから、それこそ第九地区で時折挿入されていたドキュメント的演出を追及して『エイリアンを撮影しに来た敏腕カメラマンと社長の娘と言うコネでやってきた女アシスタント』の現地レポートみたくした方が面白かったんmんじゃないかな。 
[ブルーレイ(吹替)] 5点(2012-04-02 00:52:37)
107.  戦火の馬 《ネタバレ》 
 馬良い!超馬良い!!馬可愛い!馬超可愛いよ!!  途中可哀そうなシーンが多々あったが最終的に大きな怪我もなく帰れて良かったね。  そしてあのドイツ人将校、殴りてぇ!超殴りてぇ!『もうやめて』と泣くことすらできなくなるまで殴り続けたい。あいつの死に顔が観れなかったのが心残りだ。  普通にレビューします。  やっぱりスピルバーグって撮り方や構成が上手く、『馬が色々な人と出会い別れる』と言う繰り返しの展開が2時間以上続くがダレることなく飽きることなく描いている。  ただ第一次世界大戦を馬目線で見た・・・と言うだけなので目新しい設定は無く、また登場人物がコロコロ変わってしまい、その人間達にも縁の様なものがあるのはごく一部で印象に残るシーンは残念ながら無い。  馬に関わった人間も一部が死んでしまうのも駄目。上述した理由でドラマ性自体は低いのに、これが変にリアリティ(ドラマ性)を出してしまっており純粋に馬を応援するのに集中できなかった。  『戦場ドラマ』と言う意味では同氏の『プライベートライアン』で十分堪能できたので、どうせならそれとは真反対の、敵味方問わず良い人間全員が幸せになるとかの方が、ご都合主義ながらおとぎ話感覚で楽しめたのではないだろうか。  イメージ的には『人間が一杯出てくる小熊物語』と言った感じ・・・なのだが、上述した戦場の非情さが中途半端に再現されており、尚且つ本作にマッチしていないのでマイナス1点。
[映画館(字幕)] 6点(2012-03-31 17:41:47)
108.  顔のないスパイ 《ネタバレ》 
結論としては決して面白くないが怒り狂う程酷くもない「普通に詰まらない」作品だった。まぁサスペンスっぽいアクションなのに尺は100分以下なので予想はしてましたが。 ぶっちゃけ本作最大の功労は広報の方達だろう。「リチャード=スパイ」と言うのは予告の時点でバレていたが、本編でも序盤でわかちゃうので、むしろネタバレ予告を見せ「100%予測不可能」と言うコピーを用いることで「ひょっとしてスパイはリチャードではないのかも」と言う、真のネタバレを隠すためのミスリードとして機能しており素直に上手い演出と言えるだろう。惜しむべきは肝心のオチが「リチャードの相棒であるFBIはロシアのスパイでした」と言うしょうもないことだったことだ。そりゃあ伏線もなけりゃ予想はできないよ。てかFBI警官のロシアスパイなら台詞にあった『二重スパイ』じゃなくてただのスパイでは? 細かいところでは敵役のロシアスパイを見つける方法が巷の情報屋に聞く、しかも何度も。なので尺を使った捜査や推理で場面が進展することは無く(用は無駄)、リチャードがスパイとバレるのも本人の「本当にスパイかよ?」と疑いたくなるような迂闊過ぎる行動が原因。そもそも整形した描写すらないのになんで抹殺しようとしているロシアがリチャードを発見できないかが不明・・・・・等々。とにかく各キャラや場面の説明が無く話がどんどん進んでいき(ただぶつ切りと言う程酷くなく一応脳内補完できる程度には出来ている)、アクションもそこそこに終了。と、あえて書く程駄目な部分も無いと言う感じ。 ラストも息絶え絶えなリチャードが『お前はスパイじゃなく一人の父親として生きろ』と言って亡くなるが、その死に様もス---ッと息を引き取るのではなくコントなんかで突然ガクッと死ぬ感じなので思わず笑ってしまった。 広報の方の努力も考慮し且つ、3点付ける程酷い所も無かったので消去法の4点で。
[映画館(字幕)] 4点(2012-03-01 20:07:00)(良:1票)
109.  ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 《ネタバレ》 
他人とは『少し違う』主人公の少年が、父の遺品から見つけた鍵と入れ物に書かれていた『ブラック』と言う言葉を頼りにニューヨークを探すお話。 正直、良くある『傷付いた少年が多くの人と出会い癒したり癒されたりする』系のお話だが、まぁ押し付けがましかったりあざとい演出も無く、単に人と出会うだけでなく旅をするお供(老人)に影響を与えたり受けたりするので物語にそれなりの緩急が付いていて良かった。 途中仲間になる老人も、これまた良くある『偏屈じいさんとお元気少年』ではなく『偏屈少年とお元気じいさん』と言った組み合わせは新鮮で良かった。 ラストも最後の一歩は自ら踏み出し序盤での伏線張りもベタだが悪くない。 そしてタイトルにもなっているが、母親は実に偉大である 難点を挙げるなら、まず行く先々で出会う人たちがダイジェスト程度でしか登場せず、出番をもう少し増やして欲しかった。 あと遺品のカギや母親の行動に関しても後半に繋がる伏線の様なものを張った方がより良かったと思う。 総評としては傑作でこそないが、上述した様な内容の映画が好きなら見て損は無いと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2012-02-18 19:07:46)(良:1票)
110.  TIME/タイム 《ネタバレ》 
常に24時間無い寿命の主人公は、ある日助けた富裕層の男から百年分の寿命を貰う。長寿(大金)を得た主人公は富裕町に行き女性と出会う。お互い惹かれあっていた時警察が乱入、時間を奪われるもヒロインを人質にし脱出に成功、ここまでは良かった。短命と長寿ゆえの苦悩を語り合うシーンなどは哲学的な感じが設定、世界観の手助けもあり引き込まれる。ローンを返し残り寿命90分(少っ!)になるが、凡ミスで時間切れになる無計画母親にクスリとしたが気にしない。 身代金を断る父に絶望し貧民の生活苦を目にし、主人公とヒロインの取った行動は銀行を襲い時間を皆に配ると言うねずみ小僧展開!あれ?そしてそんな彼らを必要に追うのは父でも警察でも無く町のギャング、理由は懸賞金と彼らはたんまり寿命を持ってるから。あれれ?話が変な方向へ。まだ止まらない。素人で襲える程度の銀行を数件落とされた結果『町に時間が溢れ世界が崩壊しそうです』脆過ぎるぞ世界!あ、この時点で私諦めました『この作品、世界観や設定の説明する気無いな』。何故寿命のやり取りができるのか、時計と生体活動がリンクしている仕組み、てか何でそんなシステムが存在するのか等の説明皆無。『説明不要そう言う世界だと認識しろ』と言うスタッフのプレッシャーを感じつつ、時間を盗むべく父の会社へ乗り込む娘。ロビーを歩くパパに堂々と入口から入り声をかける娘。その声に反応し、密集陣形を取り銃を構える十数人の黒服護衛、娘に注意を向けさせ、護衛の一人に変装していた主人公が集団の後ろを取りパパ捕獲に成功。この流れを見てマジで本作をギャグだと思った。盗みに成功し追っ手も何故か振り切るが、手にした時間に一切手を付けず分け与えてしまい寿命が数分の主人公ヒロイン、何故か隣町に行けば助かるので急ぐが時間が無い、僕の時間を与えるから君は生きろ、嫌私の時間を、ああ♪ああん♪とイチャつくバカップル。結局身元認証もせず時間を支給するパトカーのシステムで助かりエンド。ちなみに主人公父の死に陰謀の匂いがしたが説明は無く、それを知る警官も上述の毎日支給される寿命を捜査に夢中で忘れて死亡で大爆笑。 金と命を同一化し『資本格差の非情』さを一層エグく演出しているが、そこを深く描かず『近未来版ねずみ小僧』になりただのB級バカ映画になってしまった、設定説明は無視するとして話をもう少し頑張れば化けたかもしれないだけに残念。
[映画館(字幕)] 3点(2012-02-18 11:08:39)(笑:1票) (良:2票)
111.  カーズ2 《ネタバレ》 
 『冷蔵庫のあまり物で極美味の炒飯を作る』と言えばいいのか、相変わらず王道展開(大迫力レースとスパイ映画)だがそれを面白く魅せるスタッフの能力に感嘆。  マックイーンに関しては前作でやり尽くした感があるので、相棒のメーターをメインに持ってきたのは良い判断と思う。中盤以降二人に接点が無く別進行になるのも最初は残念に感じたが、そうすることでマックイーンがレース場面で光り、前作主人公の威厳を保ちつつメーターを食い過ぎない様バランスが取られており流石ピクサー。  作画(CG?)は相変わらず美麗且つ大迫力。  ただ『1』や最近出した『トイ3』『空家』に比べるとメッセージ性やドラマ性が弱く、ギャグ自体も正直前作の方が良かった。  断っておくが、ピクサー作品として見るとちょっと弱いわけであって、決して本作の出来が悪いわけではないので、子供向けと思わずエンタメ作品として観に行っても十分満足できる内容でした。  おまけの『トイ』も『3』の後日談なので、その後の元気なウッディー達が見れて嬉しかった(吹き替えも全キャラオリジナルキャストと気合の入り様)。贅沢を言えば、3でリストラされたキャラの元気な姿も手紙程度で良いので教えてくれたら良かったな。
[映画館(吹替)] 7点(2012-01-14 19:13:36)(良:2票)
112.  宇宙人ポール 《ネタバレ》 
 『まぁまぁ楽しめれば良いかな?』位の期待度で観に行って予想通りの出来なので満足のいく『6点作品』でした。  地球の俗世間にドップリ染まった宇宙人とオタク二人とイカれたネエチャンが大はしゃぎしたり追いかけられたりしながら旅するお話。  ギャグに関しては正直古臭く爆笑とまではいかなかったが、各キャラが巻き起こす『天然行為』や『悪ノリ』のさじ加減が丁度良く『ビーン』みたいなムカつくギャグではなかった。  方向性はかなり違うが、ある意味『スーパー8』期待していたのこう言う『ノリ』だったので、話の中で宇宙人にスピルバーグがアイディアをもらっているシーンは苦笑いしてしまった。  『傑作』ではないが、予告を見て『ちょっと面白そうだな』と感じた方や、『ファン・ボーイズ』の様なドタバタ旅行系の話が好きな方にはオススメ。
[映画館(字幕)] 6点(2011-12-30 00:49:38)(良:1票)
113.  コクリコ坂から 《ネタバレ》 
 『トゲが無くなった耳をすませば』若しくは『無難な青春映画』。  話の主軸は学生恋愛と溜まり場の建物が取り壊されると言う二つだが、両方パンチ不足。  恋愛は中盤までは悪くなく、ヒロインの想い人は昔経済的理由で養子に出された兄と言う展開も、『それでも好きです』と言い切ったヒロインの潔さと、『アニメ等が色々大変』なこのご時世にあのジブリが軽度ながら近親モノをやってくれた男義に惚れ・・・と思ったら告白した夜に『実は血は繋がっていない』と全てをぶち壊し、そして『コレまでの演出良かったでしょ?兄妹と言う部分に引っかかっていた人もコレで安心だね♪』と言う八方美人な演出にガックリ。  隠れ家騒動もボロいから壊す→綺麗にします→でもダメby校長→じゃあ理事長に直談判→取り壊しは止めましょうby理事長と面白味無。どうせなら理事長が来る間学生達と先生+業者が7日間戦争的戦いをした方がアクションも入り良かったと思う。  結局隠れ家事件は感動すら無い無味無臭な決着、恋愛もウヤムヤ終了と締め悪過ぎ。  作画に関しては及第だが相変わらずクセも面白味も無い。確かにガン萌え作画よりは一般受けするし、だからこそ監督の才能(脚本や演出)で勝負できる。だが正直シャフトや京都アニメ等が気合入れて作ったシーンと比較した場合差はほとんど無い(むしろ勝ってる)ので、中身スカスカな今回は裏目(吾朗には荷重)。  『ゲド』があまりにアレだったので『将来を託す監督が2作連続コケはまずい』と言う気持ちは理解できるが、それにしたって天下のジブリ様がこんなメッセージ性も目新しい設定も無いものを作って世間にお伺いを立てようとする姿勢が気に入らない。  それに実際そこまで関与していないだろうが、やはりあのビッグネームがスタッフロールに入ると『父親の補助有で何とかこの出来』と言う印象を受ける。  王道モノで言えば、ストーリーは『トイ』や『空家』、アクション演出なら『車達』、設定で言えば『を探せ』と今やピクサーのお家芸なので、『豚』や『天空』クラスは無理でもそれ相応のものを持ってこないと勝負にすらならない。   てか確かジブリって駿監督の作品を作るためだけに設立したスタジオなんですから、年齢的に引退もありえそうだし、こんなの作って『ジブリ』の質落としてる暇あったら、『ジブリ』自体は綺麗に終わらせてスタッフは身の振り方考えた方が良くない?
[映画館(邦画)] 4点(2011-12-28 20:49:58)(良:2票)
114.  聯合艦隊司令長官 山本五十六―太平洋戦争70年目の真実― 《ネタバレ》 
 戦史の知識は『ジパング』と『ウィキペディア』を流し見した程度しかなく史実との整合性はわかりませんでした、でも『映画』としては良く出来ていました。  まず構成が上手く、大東亜戦争海戦前から戦死までをメインの山本五十六以外に戦闘機パイロットと新聞記者をサブに設け、さらに日常パートや作戦会議、戦闘等を間々に入れる(このタイミングも良い)ことで2時間以上の尺をダレずに見れた。  戦闘シーンこそ流石にハリウッドには負けるが、挿入するタイミングや尺を短くしたりする(山崎ヤマト見たく艦橋グラグラばっかみたいな小細工も無かった)ことで、『邦画』にしては一定水準かそれ以上の質を保てた。違ってたらすみませんが、所々ミニチュアを使っており、チャチと言うよりは昔の特撮映画を思い出せましたし、CGとは違った邦画らしい雰囲気で良かった。  後はBGM、最近の駄作みたくバンバン使用せず、基本は無音でここぞと言う所で挿入するので盛り上げ方が上手い。  新聞記者の上司や南雲指令等主人公達とは異なる考えの者たちに対しても、部下の元に赤紙が届いたと知り泣き崩れたり、ミッドウェー海戦後山本にお茶漬けを薦められ、それを号泣しながら食べたりと、『主人公の敵対者』ではなく『彼らなりに一生懸命だった』と言う演出を入れたのはとても好感を持てた。  ただ難点としては真珠湾攻撃の立案から決行までが凄く急過ぎ、できればパイロットの訓練や艦隊集結シーン等あと10分伸びても良いから入れて欲しかった。  あと山本長官が『良い人過ぎる』とも思ったが、まぁ主人公ですし良しとしましょう。  長官の乗った飛行機が墜落した後ゆっくりと画面が空に移り、再び地面を移すとそこは終戦直後の東京と言う展開は良く、その後のエピローグに上手く繋がり、ササッと終わらせるのも間延びせず○。  アクションと言うには迫力が無く映像資料としては説明不足だが、クドさや過剰演出は無く戦争も変に美化せず(あくまで山本五十六を表現する舞台程度に留めている)、構成や演出等と言ったストーリー以外の技法が中々良かったので『2時間大河ドラマ』と思ってみれば十分『あり』です。
[映画館(邦画)] 7点(2011-12-24 13:36:59)(良:2票)
115.  映画ドラえもん のび太の人魚大海戦 《ネタバレ》 
 2010年現在27歳。日本誕生から創世日記まで劇場に観に行き(他はビデオ)、ドラえもんと共に育ったと言っても過言では無いと思います。  子供向けではなく子供騙しな作品。  スネ夫の自慢話を聞いたのび太がおねだりで道具を要求、そしてそれがきっかけで大事件に巻き込まれる・・・と言うお約束部分は惹き付け十分。  素人をメインのゲストキャラにキャスティングする愚行を控えた(芸人起用はあるが下手でないし脇なので問題なし、ドラミは諦めました)のも良し。  でも面白くは無い。そして最大の問題はスタッフ(特に脚本関係)の技量不足と制作姿勢にあると考える。  ストーリーは単純明快だが、穴は多いしご都合主義の乱発、おまけにシーンの1つ1つが微妙に長くテンポが悪い(これのシワ寄せが後半一気に来てすげー早足になってる)。そしてこれらの全てを『どうせ子供向けの映画だから』と言うなめた感覚で作られている印象を受けてしまう。  シーンの長さにとっても、子供はジェットコースターのように動きまわる映画が好きなのだから(個人的意見ですが)、もっとテンポを上げて場面を詰め込まないと駄目。同じ『海底』を取り扱った『海底鬼岩城』と見比べてもその情報量の多さとそれらを上手につなぎ合わせる構成技術からいかに芝山監督と藤子先生が凄かったか、そして今のスタッフがいかにショボイかが分かる。思い出補正抜きでも昔の作品は出来が良かった。  昔あるアニメの監督(名前忘れた)が『大抵子供を連れてきたお父さんは映画中寝てしまうが、私は引率で来たお父さん方にも楽しめる作品を作りたい』と言っていたが、とてもコイツらからはそれほどのガッツを感じられない。  次は遂に鉄人兵団に手を出してしまう様だが、頼むから30年以上愛されている偉大な作品を取り扱っている責任を持って真剣に取り組んでほしい・・・・・・と危惧していたが全然大丈夫でしたのでもうこのスタッフは使わないで欲しい(2011年3月5日追記)。
[DVD(邦画)] 2点(2011-12-11 10:39:19)(良:2票)
116.  映画 けいおん! 《ネタバレ》 
 コミックは半分くらい、アニメは2期だけ見ました。  いつもの部活動やら梓へのプレゼントやら旅行の段取り等を交えた日常パート(起)→ロンドン旅行出発(承)→ロンドン楽しい(承)→ちょこっと音楽(承)→帰国して卒業ライブやら卒業の黄昏やら梓へのプレゼント(承)→卒業(結)と言ったTVシリーズのノリを薄めることなく上手く引き延ばしていたとは思う。  ただ、やはり映画オリジナルキャラもバトルも恋愛もSFもファンタジックな事件も無く2時間と言うのは長過ぎる。  凄く美味しいうどんも一人前を週一回くらいなら食べても飽きないが、流石に五人前を一度に食べるとなるとキツイ・・・分かりにくい?よし!プリキュアに例えよう!  映画ハトプリから妖精とバトルとオリヴィエを無くし、ファッションショーやパリ観光の尺を伸ばし、出国前と帰国後のシーンを追加した感じ。  帰国後も結構尺があり、『高校卒業』と言う大きな節目をよく描いていたとは思うが、教室でのファイナルライブなんかはTVでやっといて映画ではダイジェストみたいな感じで流す方が、『あ、そう言えばこんなシーンあったな』みたいな感じで視聴者とキャラを『思い出を振り返る』的な感じで同調出来た気がするし尺も縮められたと思う。  音楽の尺が以外にあったが、映画館特有の音響のせいで楽曲がうるさく歌があまり聞こえなかった(澪の歌はTV時代歌詞知らなくても結構聞き取れたが無理だった)。  決して詰らないと言うわけではないが、私の様に『けいおん?当時の他のアニメに比べれば面白かったと思う』位の方には正直この位の点数。実際、こう言った系統の作品の弱点と考えている『起承転結』の『転』が無いせいか記憶に鮮明に残っているシーンが無く、日常系アニメの限界と言うのを感じてしまった。  逆に『それがけいおん!』と思っていたり、BDを買う位好きな方なら十二分な出来なので+2点していいと思う。  あと得点には関係しないが劇場でもらった応募用紙、半券を貼る箇所が24ヵ所って流石に引くよ。
[映画館(邦画)] 6点(2011-12-06 10:09:29)(良:1票)
117.  マネーボール 《ネタバレ》 
 尺が中途半端。  主人公はGMとして『貧乏球団がコレまで球界では馬鹿にされていた『統計』によりチームを作り、中には戦力外寸前の選手もチラホラ・・・で優勝を目指す』と言う設定は『メジャーリーグ』っぽくて良かったです。  前者の主人公のGMとしての活躍は『有能なブレインの獲得』『内外からの批判』『チームが上手く機能せずイラ立つ』etcと良く描かれているのだが、後半のチームの活躍が本当にぶつ切りで、折角丁寧に描いた主人公の努力の結果がイマイチ伝わってこなかった(野球のシーンも映画『メジャーり―グ』の中盤から後半に掛けての優勝までのダイジェスト的見せ方しかせず、そのせいで『20連勝』と言う偉業が凄く感じれなかった)。  主人公の私生活描写も微妙、ラストの決断の部分で絡んでくるから登場させたと思うのだが、掛けた尺に見合っておらず、それこそ電話でのやり取りでサクッと見せる程度で2時間ジャストに収めるかもう少し野球の描写に力を入れて欲しかった。  総評  扱っている内容は異なるが、雰囲気的には『インビクタス』に近いものを感じた、しかし、演出方法や扱うパートのバランス等全体的にあちらには一歩及ばず。 
[映画館(字幕)] 6点(2011-11-13 07:33:53)(良:2票)
118.  X-MEN:ファースト・ジェネレーション 《ネタバレ》 
 右肩上がりにド派手になっていくCGや盛り上がるBGM等アクション映画としては及第点以上の出来。  さらにびっくりしたのがストーリー。確かに素晴らしいとまではいかないが、突っ込み所や矛盾点はパッと見て気になる所は無く(あったかもしれないが少なくとも気にならなかった)、所々箸休め的シーンを入れつつしっかり順を追って描いており一本の筋になっていた。ミュータントを用いた人種差別的内容も、雑過ぎずクドくなりすぎず丁度好い按排でした。  他にも史実の事件(キューバ危機)と絡め、そこにミュータントが介入した事により『我々の世界』と『彼らの世界』と言う二つの世界を分かつターニングポイントにしたりと実にエンタメの『ツボ』を分かっている作りになっています。  細かい所でもセレブロや恵まれし子らの学園を始め、ストライダーやローガン等この先のストーリーに関係するシーンが多く『起源』と言う意味でも十分その役割を果たしていました、てかローガン出たのはマジビックリ(チョイでしたが)。  前作の『ウルヴァリン』をローガン一人にスポットを当てた『個』の映画とするなら本作はX-メン果てはミュータントと言う『組織』の原点と言う別角度からスポットを当てた作品でありアクション映画としても前日談としても楽しめる内容でした。確かにあれだけの事されちゃマグニートが頑なにエグゼビアとの戦いを避けていたのにも納得。  個人的に好きな『大統領』が地味な能力ながらジャンパー相手に互角の戦いを見せたり猫口が激烈キュートだったりと大活躍で満足。   最後に、ぶっちゃけメガネが邪魔にならないし、十分大迫力だったので『3D』はとっとと消えて欲しい。
[映画館(字幕)] 8点(2011-11-04 13:30:16)(良:2票)
119.  とある飛空士への追憶 《ネタバレ》 
原作は未読です。 致命傷的な欠点は無く全体的に良くまとまっているが、それ以上に面白みの無さが目立つ。 『お姫様を飛行機に乗せ単機で敵領地を突っ切り婚約者の王子に届ける』そして巻き起こる『アクシデント』『ロマンス』『アクション』『別れ』・・・その全てが予想通りでしかなかった。 そもそも原作は『ラピュタ+ローマの休日』をイメージしてるらしく、それを媒体の違う小説で表現するならまだわかるが、同じ媒体の映画(しかも尺が短い)でやればラピュタよりもしょぼく、休日より恋愛描写がスカスカになるのは当然の帰結。 王道と言うとピクサーだが、あちらは『ユニークな世界観や設定』『シリアスとギャグの絶妙なあんばい』『圧倒的映像美』そしてそれらをまとめる高い構成能力を活かし、視聴者に先読みさせる余裕すら与えずに画面に釘付けにさせているからこそ面白いのであって、その余裕を与えてしまえば凡作になる・・・・まぁALL『60点』と『90点』の差が如実に出ただけ。もっと言えば同社作品でも10点、20点の部分はあれど120点級の一転突破的魅力のあった『REDLINE』の方が遥かに面白かった。 せめて機体と主人公が傷付き不時着した際、敵パイロットと遭遇し、主人公の境遇(敵味方それぞれのハーフ)を考え、姫の命の保障込みで投降を促すみたいなシーンを入れれば、敵の魅力UP、主人公のその後の可能性が広がる、敵も人間であると知ったため姫のその後の行動にも説得力が増す等かなり質が増したと思うのだが、てかそれいれても2時間切れるでしょ。 あとジブリぶって大根俳優起用するの止めて、チョイで出た浪川さん使ってよ。 内容的には5点くらいだが、『置きに来た』製作体制にマイナス1点。
[映画館(邦画)] 4点(2011-11-02 20:27:18)
120.  鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星 《ネタバレ》 
ボンズって本当原作にオリジナル要素を加えるのが下手。 まず構成として設定や登場人物が多すぎで、その説明やら各人の心境やらを大して出ない脇役まで語らせるので詰まらない上長過ぎ。しかも戦闘や他場所シーンのBGM代わりでは無く延々突っ立ったまま話されるので、演出能力か製作費の問題か知らないがただただ苦痛。 メインは未知の錬金術と民族間抗争を軸にした兄妹の話なのだが、ぶっちゃけると兄が実は舞台となる町を使った賢者の石製造法を探るため本物の兄を殺し変装してた別人。そこまでは良いが、コイツ結局外道で終わるのでその前に沢山あった兄妹二人の会話が全部ぶち壊しで、『妹は楽しそうに思い出話ししてるけどコイツ偽物なんだよな』と見返そうとする気を極端に削ぎ後味最悪。おまけに兄も実は生きていたがこいつも外道(動機はあるがそう言う大事な所は描写不足)。エドや妹の説得も聞かず最後まで他人を見下す姿勢はブレなかったのに人体練成で復活した途端関心と、心境変化の表現が雑過ぎ。偉そうなこと言うが話的に『兄貴に成り代わり妹を利用としたが次第に良心に目覚めその後生きてた外道兄を倒し色々あった後彼女の兄として生きていく』の方が良くない? 細かい所でもエドが妹に『人命救助でも賢者の石を使ったお前を認めない』とか言うが、死んだ者の命の為に今生きてる人間を見捨てようとするコイツの考えを私は認めない。百歩譲って思うのは良いが、代案も浮かばなかったんだから偉そうに言う必要はないだろ。他にも終盤身を呈して守ってくれたアルに対し妹がほの字なら納得するのに、何故かアルの方からアタックと意味不明な展開。 作画は綺麗だがアクション演出は無難。しかもオリキャラが荒川キャラとデザイン違い過ぎ、極端に言えば『ドラえもん作画世界にエヴァの綾波が紛れてる』的違和感。 折角入れた伏線や演出をその後の展開に活かそうとせず、各場面に掛ける尺のバランスも悪く(特に序盤の演出肥大)結果後半大事そうな場面や演出を削って駆け足終了と、ドラえもん人魚(脚本同じ人)の頃から全く進歩してない。 『民族弾圧』と言う重いテーマも含まれてるが、それに対する各人の演説も全部無難で面白味ゼロ、それでやたら芝居掛かった台詞を吐き、結局最後は武力で解決と誰でも思いつける三流レベル。 はっきり言ってこいつに脚本書く才能はないので大人しく本だけ書いててほしい。
[映画館(邦画)] 4点(2011-11-02 20:26:04)
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