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黒猫クックさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 791
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自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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121.  ブラッド・ワーク 《ネタバレ》 
そこそこ。 最後のB級エンターテイメント作品であると思われる。 71年の監督業開始以降、海外向けの文芸作品、国内向けの大作、B級エンターテイメント作品をやや期間をずらしながら途切れずに作り続けたイーストウッドだが、マディソン郡以降はやや変則的になりB級作品の比率が高くなった。  この頃のイーストウッド作品は割り切りが潔く、見る側もB級を強く意識しながら見ないとホントに面白くないこともあった。しかしよく見ると目撃、トゥルークライム、ブラッド/ワークの近い年代の3作品には荒唐無稽さの中に何かよくわからない優しさのような物があり、80年代B級作品に見る何かよくわからん日常的な懐かしさを感じることができる。  とかもっともらしいことを書いても実は映画としてはできが悪く、同じような年にスペースカウボーイやミスティック・リバーを撮った同一人物とは思えない駄目さだったりする。でもなぜか文句もなく、楽しさすら感じながら見られてしまうのはイーストウッドの映画が好きだからなんだと思う。
[DVD(吹替)] 6点(2011-05-31 21:53:34)
122.  ゾンビランド 《ネタバレ》 
なかなか面白い。  映像的にゾンビ映画として、真っ当かつ高品質であることは間違いなく、一瞬B級じゃないんじゃないのか?とか思わせるんだけどやっぱりどうしようもなくB級であり、そこが良い。  全く説明されないゾンビ過は、社会と背景の損傷度から容赦のなさを知ることができるが登場人物たちはその辺を気にする様子もない。ふざけた空気が流れるなか、何となく生きていこうとして、なおかつ何となく生きてしまえている彼らにどういうわけか共感が湧く。  目的地までの彼らのやりとりに何となく安堵感を覚えるのはなぜだろうか。あの四人のどこかにどうしようもない自由さと繋がりを見つけてしまうと、エンディングがどこか寂しくて、それが心地よいのだった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2011-05-31 21:39:28)(良:2票)
123.  トランスモーファー -人類最終戦争-<OV> 《ネタバレ》 
スゲー。スゲーっすよ。 こういう映画もたまには良い。全部どっかで見たことのあるような台詞とシーンだけで造られている上に、  トランスモーファー  なんだこの邦題。そしてなんだこいつの原題。明らかにトランスフォーマーシリーズが出るたびに被害者が出ることを想定したTSUTAYAの作品選びに敬礼であります。 意外と予算が有りそげな雰囲気に軽く笑わせてくれる。わらわら出てくる俳優とか、初代プレステのプリレンダムービーみたいなCGとか。もっと他のところで使ってやればいいのに。  そして意外と脚本が破綻してないから笑ってしまう。良くできたゲームの脚本みたいな感じか。とか考えると、メタルギアシリーズとかあのまま映画になっちゃったらこんな感じかさらに笑いが漏れそうな気がする。作られたお話がいったい何媒体で作られるのかって言うのは、これくらいのクオリティだと相当に明暗を分けるという良い見本かもしれない。 もっとも、ちゃんと作られてれば媒体を選ばないであろうことはたぶんみんなが知ってることだろう。  残念なことに、ツタヤにトランスモーファーリターンズが並んでいない。これが画竜点睛を欠くのであった。
[DVD(邦画)] 2点(2011-05-29 22:23:54)
124.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 
そこそこいける。ダイハードのどれかをまだ一つも見たことがないならなかなか面白く観ることができるだろう。  今回は現実世界に閉じ込められるっていう設定なんだろうけど、上手く伝わっているだろうか。ちょっと心配だ。けど、現実世界であがいてもネット世界で好き勝手されると悪役が引き立つという設定はなかなか面白い。  とはいえ、商用インターネットから軍の制御とか社会インフラの破壊とか無理でしょ普通に。そこに気づかないふりができるかできないかで、かなり面白さが変わってしまうだろう。気づかないふりができない映画初心者にはハードルが高いかも知れない。
[DVD(吹替)] 6点(2011-02-12 14:33:53)
125.  沈まぬ太陽 《ネタバレ》 
可もなく不可もなく。  日本の航空会社みたいに、杜撰で高給という分かりやすいものを真っ正面に持ってきてるが、杜撰で高給という基本的な現実がフィクションで隠しきれない。好況時にすら組織を維持する事のできない企業の一従業員を、いったいどうやってイイモノにするんだ?、と興味津々だったがやっぱり無理な物は無理だろうと思う。  結局給与水準やよく分からない信念を骨子に持ってきてる時点で時代錯誤著しく、これが成立するような感覚麻痺が受け手に無いと失笑されたり非難されたりって事にもなるんじゃないだろうか。20年くらい前のバブルの時代でもない限りこういうトリックは通用しないと思う。そのせいもあってか、渡辺謙の演じる主人公の愚直さはこの物語の中で造られた箱庭の中だけで成立する愚直さであって現実の愚直ではない。悪の定義も箱庭と演出で造られた現実とはまるで違うし、現実でなくても他作品とくらべても異質に感じるほどの人工物だった。  これを褒めなきゃいけない雰囲気があるとしたら、なんとなくその場所は良くない場所だと思う。そういう基準にはなりそうな映画だ。
[ビデオ(邦画)] 5点(2011-02-12 14:24:50)
126.  少年メリケンサック 《ネタバレ》 
確かにそこそこ面白いんだけど、宮藤官九郎の脚本に話としての面白さが微妙だと言うことが浮き彫りになって来ている気がする。  佐藤浩市と宮崎あおいの良さを引き出す手腕には驚いた。脇を固める俳優が演じきれないような設定をひるむことなくねじ込んでくるのには正直引いてしまうが、佐藤浩市の決死の演技には度肝を抜かれる。いや、マジで抜かれまくる。ほんとに凄い俳優だ。  ブラックユーモアをオチで使ったが、あれって意味あるんだろうか?ジミーさんが死ぬ事で何か面白いんだろうか?あの後逮捕されて大勢の人生が壊れるだけなのは予想するまでもなく頭に浮かんでしまう。それを映像で無理矢理笑いに変えるENDは落ちていないだけだと思う。文字媒体ならアリかも知れない。この映画では上手くいっていないとおもう。後味が悪かった。  素材は良かったはずだが、トゲのある演出と話はきちんと着地できなかったように感じた。
[地上波(邦画)] 6点(2010-12-30 01:46:55)
127.  ドラムライン 《ネタバレ》 
そこそこ楽しめた。日本とは違うアメリカの大学、っていう雰囲気が良いじゃないですか。ほんとにこんなかどうかは知らないけど。  スポーツバトルモノの王道を良くストーリーと、王道なキャラ設定が安心して見ていられる映画にできあがることに貢献している。ここまでオーソドックスに作られていると、最後の決戦の盛り上がりは必至で、その迫力に目が奪われる。  普通であることをめざしてどうなるか、どうなって欲しいかを考え抜いた作りは諍いとかチームとか技量とか、そういうところを自分が望む形で演じてもらえる。なんという没入感か。この映画を作った人たちにはひねりがないという状態を作り込むことにいろいろな困難があったと思うが、最後までぶれずによく耐え抜いたものだと思う。地力の強さを感じた。
[DVD(吹替)] 7点(2010-10-31 13:58:05)
128.  マトリックス レボリューションズ 《ネタバレ》 
そこそこ面白いけど、そこまで面白いかって言うとそうではない映画。  マトリックスが持っていた、仮想現実とそうではない現実という二つの層がそこそこ有機的に結びついている世界観というのがなんだか壊れてしまったのがもったいない。2003年というと、PCのプロセッサはPentium4真っ盛りだろうか。ブロードバンドという言葉がネットに何かあるという誘導を仕掛け、一方で90年代にあったネットやパソコンなら何でも実現可能というウソが、ホントにウソになっていった時期でもあるか。  90年代のパソコンブームが、物理層に存在する人間が論理層に存在する「自分がPCで作った何か」の同位性を強固にしていたが、ブームが去ってみるとPCの進歩など演算速度が速くなったり、バス転送速度が広くなったり狭くなったりしながら急速に伸びたに過ぎないことに気づく。そうすると、物理層にいる人間はあくまでも物理層での何かをなさなければいけないという当たり前の事実に気づくのみだった。  きっとそういうところに合わせてきた作りなんだろう。この映画でも、人間が戦うのは物理層に存在する様々な意味合いを持つハードウェアであり、それを動かすソフトウェアではない。しかしソフトウェア的な抗争を人間が論理層で戦うのをあきらめて、それを作るベンダがすべてを支配するという古典SF的な「機械が人間を虐げる」恐怖感を使っていたのは残念。  さすがに21世紀も1割終わった今、プログラムが自立的に自己生存や感情の生成を目的として、その上機械の設計まで始めた上に人間を虐殺するだろう。などという未来を想像するなんてことは小学生でもやらないだろう。そういう時代の最後の一粒だったのかもしれない。  アクションでは贅沢なCGがたっぷり観られて、実写ダンスアクションとは一線を画する格闘や、空想兵器の銃撃戦や、おどろおどろしい意匠の飛行軍艦の強行軍など見所が満載。ストーリーが面白くなくても、映画としてそこそこ面白いのはこの部分が太いからか。  とはいえ、私が大好きなマトリックスはここにはなかった。
[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 6点(2010-10-11 16:58:02)
129.  マルホランド・ドライブ 《ネタバレ》 
そこそこ面白かった。おそらく公開当時に観ていれば、仲間内で大いに盛り上がったであろう映画だが、今は仲間内で盛り上がるのはアメリカ製のテレビドラマだったりする。だから必然的に今頃になってこれを観た私が、昔夢中になっていた仲間に、  「あのさ、マルホランドドライブ観たんだけどアレって難解だよね」  とか言ってみたところで、  「アレは並列で緻密な筋書きを数種類作るじゃん?多段で入れ替えて双方向に行き来できない組み合わせになってるからそう感じるだけだよ。今更一人で観たって大勢で妄想しないと面白くないよ?」  とか言われてしまうのが落ちなんだろう。5年くらい前にツインピークスを挫折した原因と同じだなきっと。そうだよ、こういう考えオチ前提の話題で引っ張る型の映画はリアルタイムでその流れに参加しないと楽しみづらいんだよな。  ブレアウィッチとかノロイなんかをリアルタイムで観なかった仲間が、  「アレはさ(以下略)」  と、一蹴された時の切ない顔を、今度は自分がする番だったのか。
[地上波(字幕)] 6点(2010-10-10 02:35:50)
130.  イルマーレ(2006) 《ネタバレ》 
素敵すぎでしょ。もうね、凄いステキ。  正直、借りるきっかけは単に、ブルーレイのラブストーリーがこれくらいしかそそらなかったって言うくらいで、あんまり面白そうにも見えなかった。ポストに過去や未来からの手紙が届くって言うのも、あまりにも飛び道具過ぎて最後の30分で空中分解するんじゃないのか?とかいろいろ文句を言うの方のが楽しみだったりした。  ところが、このギミックは抑えめで至って旧時代的な控えめな恋のお話だったりするからたまらん。呼ばれもしないのに会いに行ったり、見てる人の四分の一はドン引きになる告白の仕方もせずにひたすら少しずつ近づいていく空気感が秀逸だ。  会いに行けないような距離に居た訳でもなく、事実を知らせられないSF的な仕組みが存在した訳でもない。だけど、お互いが一方的に事実を知っている時間が流れて行ってくれることを生活と両立し待ち続けた事がこのお話を凄く上質な物にしたと思う。  おかげでパーティでのキス、イルマーレにこない、冒頭の事故。この3点のミステリー的な小技が相対的な存在感を引き出した。純粋なタイムトリップ物としては甘口に過ぎる構造も、基本になる「ありそうな大人の二人のつきあい方」の装飾として上手に機能していた。  だから建て売り住宅の現場監督に収まっているアレックスが、ケイトの職業を外科医であると知ったときの距離感がほんのりと漂っていたのが良い。イルマーレに誘ったときの覚悟や、会社の成功や建築家としてのスタートをすることができた彼の最後の覚悟は、ケイトがいつどこにいるかを唯一知っている、冒頭のあの場所に彼を向かわせるけれど。そのやりきれなさのさじ加減は凄く良い。  実は冒頭、轢かれた人が来ていたジャケットを覚えてしまっていた。イルマーレに来なかったときに死んだと気づく観客の経路でラストを迎えた。だからその後の進行は胸がキュンキュン。最後手紙が届かなくてもきっと感動したと思う。もしかしたらもっと感動してしまったかも知れない。だけど、殺してしまう飛び道具よりも届けてしまう飛び道具の方が私は好きなんだ。
[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2010-09-20 01:35:26)
131.  アンナと過ごした4日間 《ネタバレ》 
なかなか面白かった。  文学的な匂いがプンプンにおってきて、卒倒しそう。特にこういう完成度の高い物になってくると、もうミステリーでもラブコメでもホラーでもいいから娯楽になってくれ、と願ってしまったりして。  要するに、私はこういうヨーロッパ然とした文芸作品にあんまり興味を惹かれないところが原因なんだけど、じわじわと人間性を映しはするけど行為そのものの画的な面白さという物には焦点があたらないお話にはいつも当惑する。とは言え、この作品の忍び込む件とか裁判なんかの派手になりそうなシーンを技術で抑え込むなんて言うのはスゴいなと感激してしまったりもした。  現実には起きなかった幸運を劇中事実に反して起こすという古代からある手法を、よく吟味もせずにご都合主義とか言ってしまうことは、嫌いだ。同じように、こういう映画の主人公の行為をあり得ないとか、境遇を貶めすぎだとか、そういう風に捉えるのも嫌いだ。  ご都合主義も悲観的な作品も本質的には両者現実からの距離を同じくして逆方向にした、技術の上で成り立っている物語だ。両方同じくらい現実には馴染まないのだが、やっぱりこの悲哀が何となくより上質な物に感じさせる。それだけに満足度が高い。
[DVD(字幕)] 6点(2010-09-18 23:33:09)
132.  ヴァン・ヘルシング 《ネタバレ》 
なかなか面白かったと思う。  アホみたいなプロットに、ゴリゴリ特殊効果が乗って削り削られの泥臭いバトルというか、つぶし合いのようなアクションが非常に心地よかったりして。  劇場専用な環境依存的画質で、おそらくBDで観たらCGIとそうでない部分は違和感ゴリゴリだろう。DVDや地上波で観たらかなりパワーダウンするかもしれない。  それにしても、こんだけ荒っぽい話でも目的に向かって主人公ががんばる話というのは面白くなるのか。ある意味スゴいなこれ。エンディングも意外と良い。
[映画館(字幕)] 7点(2010-09-13 19:18:43)
133.  第9地区 《ネタバレ》 
面白い!  冒頭の嘘くさすぎる設定と、なかなか良くできた特殊効果が一気にこれは壮大なB級映画なのかもしれないと期待させてくれ、そしてその少し斜め上を行ってくれる。  どうしようもなくいい加減に見える共存の設定が、むしろこの上なくリアルだったりする。現実に移民政策とか福祉策とか、変わったことをやっているどこの国も巧くいってないくせに海外に巧くいってるかのようなプロモートして、本人も気づいていない共産主義的な考えを持った外国人あたりが簡単にだまされているし。この映画はそういう政府の実際は巧くいってないくせに巧くいってる体で、国内なんかより国外で影響力を持つおっちょこちょいな有名人あたりに外見を取り繕う「現場」っていうのを上手に作り込んでいた。  そんなおっちょこちょいな現場にはおっちょこちょいな政府と、お約束的映画仕様のアホな国連軍。それからおっちょこちょいな現地(宇宙人も含めた)人。そういうのが織りなす不可逆的な災難っていうのは病みつきになる。思わず何度も何度も観てしまう。  物語が進むトリガーになっている、あの液体。あの「設定?あ、それは何だって良いんすよ」的な割り切りにはガッツポーズ。やっぱそうそう、その辺はどうでも良い。ターミネーターだって内骨格の頭部に同縮尺でシュワルツェネッガーの写真重ねるとアゴが出っ張るとかそういうところ誰も突っ込まないし、そんなのどうでも良いし。というか物語全般に言えることだけど設定なんていう後からいくらでも作り込めるものはどうでも良いし。  そう言うわけで、非常に巧く作られているし私はハンディカム視点の映画は基本的に大好きだし、なるほど2009年のSF映画で一番面白かったと思う。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2010-09-05 18:25:15)
134.  リーピング 《ネタバレ》 
冒頭の雰囲気は良い。オカルトな味わいがなかなかに秀逸で、いろんな予感をさせてくれる。けど、中盤以降はサスペンス的な作りにウェイトが掛かってきて、仕舞いにはジェダイマスターかよみたいなことになってしまうあたりに何とも印象が薄くなった。  一つ一つの要素の完成度が高くちぐはぐでも無いため、映画としてはバラバラな感じはしないけど、不特定多数でなおかつ対象を絞らないことを狙っている様な作りなため何とも市場分析重視で作られているな、と感じられた。  おそらく多くの人が観てギリギリ面白かったと思ってくれれば良いという方向に特化されているのだろう。ツタヤのホラーコーナーで真っ先にBDが置いてあると言うことは、やはりそういう思惑があるのではないかと思われる。  実際、ホラー慣れしていない私は終盤後戻りできないような後味の悪さや不気味さが無かったため気軽にみられてむしろアーオモシロカッタハイハイ、というくらいの恐怖感が心地よかった。怖すぎないけど怖がらせてくれればむしろベターっていう位の映画を観たい人にはお勧めなんじゃないかと思う。  アメリカ人ってこうやってキリスト教をいじって楽しんでしまえるところが懐深い。サタン信仰の農村が地方の奥地にあって、数十万人の生け贄が捧げられてる的な都市伝説を巧く調理しているし、おもしろおかしく聖書を解釈してみたり、それを多くの人がボーッと楽しんでいるんだから基本的には無宗教なんだろう。
[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 6点(2010-09-05 17:56:15)
135.  ハゲタカ 《ネタバレ》 
可も不可もなく。画的に惹きつけられる物があり、設定等なにかとんでもないところに行ってしまえる予感を感じさせるのだが、時間がたつにつれなにか不自然に感じられるところが気になってしまい残念だった。話自体はこのままでも「ん?」と感じずに済ませる方法はあったと思う。 
[ビデオ(邦画)] 5点(2010-09-04 13:37:49)
136.  20世紀少年 -第2章- 最後の希望 《ネタバレ》 
年に一度あるか無いかの外れ映画!ぴったり!2008年は2度あった!この映画は欽ちゃんの仮装大賞2時間枠みたいな、そっくりさん大会完成。  この映画を観て原作の味わいが、とか誰それはイメージが違うとか、全く感じない。そっくりさん集めすぎ!そっくりさんなだけなので、役者じゃなくて良いじゃん。絵で良いじゃん。アニメで良いじゃん。原作まんまの進み方するんなら深夜だらだらアニメでやれば良いじゃんモンスターみたいに。原作がだらだら無意味に長いんだから。  そっくりさんとして画面に出てきてしまう役者さんたちは、非難とか嘲笑失笑の矢面に立たされる。かわいそう。  それ以上でもそれ以下でもない。
[地上波(邦画)] 2点(2010-08-29 19:26:41)(良:1票)
137.  20世紀少年 《ネタバレ》 
年に一度あるか無いかのショボ映画。間違いない。2点の基準にぴったり!頼むからそっくりさん大会やめて!何でマンガ絵をわざわざ人間使って再現するの?ゴッホの絵とかピカソのヤツとかを路上で再現してじっとしてる大道芸と全く同じことやってる。  何となくノスタルジックに見せるという、邦画の技術は巧く使われているが、SFに組み込まれたその要素は物語にははっきりと巧く機能していない。それにSFなのに何このCGは。発展途上国丸出し。  特殊効果で発展途上国なんですよ。日本は。こまめに大作を作ってこつこつ実践を重ねてる近隣アジア諸国にはっきりと劣ってます。できの悪い品物に使ったお金の多さを自慢するのは80年代バブルのオッサンかとおもいます。当時のオッサンはもうおじいちゃんですから居ないはずなんですけどね、伝統なんでしょうか。とにかく団塊世代的の「一番高いヤツくれ」な感じは気持ち悪い。  もっと小品を積み重ねれば?と思う。大作志向の邦画って昔から難しいことやって出来てないけど、出来てない状態から一歩も先に進んでない。  そして金ちゃんの仮装大賞出場に向けた、年に一度のショボ映画があと2本続く。4チャンのそうだいな一発芸なのだ。
[地上波(邦画)] 2点(2010-08-29 19:06:59)
138.  ファンボーイズ 《ネタバレ》 
ちょっと感動した。いい話だ。  スタートレックに少し拒否反応があり、スターウォーズが好きな私は30秒ごとに笑うことができた。不覚にもカメオ出演者たちには大喜びしてしまうが、なかでもウィリアム・シャトナーが出てきたときに笑ってしまわないスターウォーズファンは居ないはず、とウレシくなった。  あきらめないで何もかも突っ込めばきっと良い体験ができる。もしかしたら嘘かもしれないけど、そうだろうと思わせる熱意がこの映画にはある。ふと惹かれる物があって借りたけど、凄く良い気持ちにさせられた。  推せ推せで棚一つヅゴーンとファンボーイズを並べ、あまつさえ専用の大型POPまで用意されたいた。ツタヤめ、なんて良い仕事しやがるんだ。  しかし、最後の台詞。「なぁ、駄作だったらどうする?」にはニヤリと来た。ただの礼賛映画ではない、分かってやがる。
[DVD(吹替)] 7点(2010-08-23 17:03:20)
139.  ある子供 《ネタバレ》 
ブリュノは永遠に子供だ。生まれたとき、どこかに何かを落としてしまった。彼がもう少し賢ければ、死と金の狭間を漂いもう少し裕福かもしれない。もう少し愚かであれば緩やかに、長い時間を掛けて破滅するのだろう。  心に道徳や倫理という概念を持たない人間を子供であるとすれば、子供という人間は道徳や倫理を持たないだろうか。そうか、多くの子供は確かにそれらを全て持ちはしない。赤ん坊から子供になったその瞬間の何も備えていないまっさらな「子供」がそれらを持たない。少しずつ人間の心の肝心なものが理解できてくるにしたがい、大人びてくる。 どうやら二元的な判断はできない。こうなると大人の定義とはなんなのか。という背面にある事実に我々大人はたじろぐ。が、きっと身体が成熟していることや老成していると言うことではそれはあり得ない、と断ずることが出来ればまずは自分が子供寄りではないんだろうという安心感は得られる。  安堵感、この映画がもつ強すぎる情調に不快感や不安感を持つことに気づくと同時にそこに至る。きっと好転しないであろうブリュノの人生に、哀れみを感じつつも白眼視するこの感情も大人のもつまっとうな正直な感覚だと思う。周縁に哀れみや寂しさだけしか彼に向けない、彼と同じように何かを落としてきてしまった人間達が永遠に彼らのような子供達を再生産し続ける。叱責や黙殺のような浄化機能をそれこそ道徳や倫理にしたがって正常に使いこなす社会は、それを作るのは大人達であって彼ら子供達ではない。  そして子供達が身体だけ成熟して作り上げたコミュニティは、とても社会とは言い難い裏社会のような共棲集団であるが、それはこの映画の中の絵空事ではない。子供達は永遠に子供達を作り続ける。きっと抜け出すことが出来ないであろうその輪が、この社会のみえにくいどこかにあることを思い出すことが出来た。  と言うわけでなかなか面白い。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-12 01:22:25)
140.  X-メン 《ネタバレ》 
なかなか面白かった。  そういえばCGの水準がグッとあがってアメコミ映画化の波が来た。この映画はその先陣だったように記憶している。10年前の映画だが、今観てもそれほど大きくおかしな特殊効果は無かったように感じた。  90年代、CGといえばモーフィングであり、人形を絵のモデルに置き換えたものであり、書き割りの代替であったと思う。2000年代に入ると、形状の変化は物理演算の上現象をなぞるようになり、人間のモーションを絵に置き換え、環境を丸ごと構築したセットを代替し舞台装置的な大道具や、本来の機能や質感を持たない小道具よりも明らかにリアルになってしまった。  これはリアルさの逆転現象を起こした。映画らしい張りぼて感や良くできたスタントが脳内補正でリアルに見えたのが、映像がホントにリアルになり始めたときこれまでスクリーン上に写っていた見かけ上のリアルさとあまりに違っていたため、受け入れられなかった多くの映画好きが戸惑った。結果、「CGだからダメ」とスクリーンの中に出てきた新しい特殊効果を切り捨てた。  この映画はそういう時期の先鋒だった。今観ると当時感じていた違和感というのはむしろ少なく、特殊効果以外を楽しめた。シリアスさや緻密さは今の水準からすると甘々だが、90年代には制作に入っていただろうことを考えるとものすごいことだ。  この後、幅広い年齢層に向けてアメコミの優れた映画化作品が次々と現れるが、リメイクブームやネタ切れと揶揄する人が多いことには疑問を感じる。ブームやネタ切れでは無く、映像の技術革新が連鎖的に脚本やストーリーの革新を呼んで表現が出来るようになった新しいジャンルと言えないだろうか。
[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 7点(2010-08-01 04:39:00)(良:2票)
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