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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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141.  乱気流/タービュランス 《ネタバレ》 
退屈なので本読みながら見てたら、いつの間にか終わってた(笑)。  ま、その程度の内容。作りとしてはパニック系映画の王道ではあるものの、あまりにも演出等が安易。「パニックのためのパニック」の典型。  よくあるホラー映画のように、せっかく犯人を殺したり、自由を奪えるチャンスを得たのにそれを有効に活用しない女の行動には呆れるばかり。ふた昔前のホラー映画ならそれでも許されるが、いい加減、この手の非現実的な行動によるアラを見せないような脚本を作りましょうよ。頼むから。
2点(2004-10-07 23:09:59)
142.  ジェニファー8(エイト) 《ネタバレ》 
これまた中途半端。サスペンスとしては極めて王道的な作りで、それなりに過不足無く出来ているが、その分新鮮味は皆無。個人的にはこういう「連続殺人鬼を追う刑事」とか、「その過程で守るべき女性と恋愛に落ちる」という設定にはもう飽き飽き。「離婚経験のあるちょっとアウトローな刑事」という人物設定もワンパターン。  たいした展開がある訳でもなく、全体的にダラダラとしているのもマイナス。犯人の意外性、動機、謎解き、犯行の手口等、どれを取っても見るべき目新しいものが無く凡庸。もっと独自のアイデアをひとつでも取り入れるチャレンジ精神が欲しいところ。  逆光で誰だかはっきり見えないのに主人公の名前を叫んで撃たれる、ハタ迷惑なバカ刑事とか(だいたいビルには犯人が潜んでいるんだから、様子のおかしいヤツが出てきたら、まず犯人だという前提で対処しろよ!)、署長を始め、他の刑事があそこまで無能で非協力的とか、とにかく単に「主人公の行動を邪魔して苦労させる」というトラブルのためのトラブルが多過ぎる。  ラストも本人が解決せず、そのままご都合主義的に唐突に終了。切り方が早すぎて、余韻を味わうどころの話じゃない。ジャッキー・チェンの映画並(笑)。あれだけ疑われていたのに、目撃者もいない状況からふたり揃って無罪放免というのも無理がある。序盤の丁寧な作りが最後まで持たなかったような作品。
3点(2004-10-03 18:56:26)(笑:1票) (良:1票)
143.  レナードの朝 《ネタバレ》 
人間にとって「自分」という意識は、何によって齎されるものなのか。脳科学では、「魂の座」とはイコール「脳」であり、意識は脳内神経細胞の電気信号の総括でしかないとされています。また、脳内ホルモンのバランスによって、感情も左右されてしまいます。人間の「心」すら、薬や何かで調整ができるのなら、人間の意識の存在理由なんてあるのでしょうか。  私の祖母が痴呆になった時、特にそんなことを考えました。痴呆特有の症状として、お金や物が盗まれたと騒ぐ事がありますが、祖母もまさにそうなって、ずっと可愛がってくれた孫の私を泥棒扱いした事がありました。その時はもちろん悲しかったんですが、それ以上に心を失う事に対する哀れみや滑稽感、恐怖感、憤り、不快感などを強く感じました。まるで自分すら否定されたような気になって。  もし、肉体の状態に左右されない、不変不滅の「魂」があれば、痴呆を始めとする、「人間性そのものを侵食する病気」はたぶん存在しないのではないでしょうか。  この作品を見て、そんな色々な事を考えました。ただ、言えることは、魂すら不滅のものではないからこそ、人間は「現在」を大切にしようとするのであって、魂の輪廻転生や死後の世界が確実に存在すると、多分、生きている事にも意味が無くなってしまうのではないでしょうか。  ちょっと大げさになってしまいましたが、人間性や命の意味を考えるのにこれほど適した作品もないでしょう。
9点(2004-09-27 23:51:39)(良:1票)
144.  ホーム・アローン
この作品に対する否定意見として、「ケビンが生意気」とか「泥棒がマヌケ」というものが多いですが、個人的には、ケビンの両親の非常識な態度にこそ最も腹が立ちました。監督が「現代のバカ親の無責任さに対する警鐘」を込めて作ったのならともかく、そういう意識が無いとしたら、単に「子供のためなら、他人に迷惑をかけてもいい」という、バカ親の無責任で身勝手な行動を正当化しているだけの映画としか見えません。  また普通にコメディ映画として見ても、売りである泥棒との対決が終盤近くまで無く、予想以上のテンポの悪さに、ほとんど早送りして見ていました。肝心の対決シーンも、特にこれと言って驚かされるようなアイデアも無く、「お約束」の上にしか成立しない古臭いコントを見せられているようでした。いかにもチャップリン以来の欧米型の「古き良き笑い」ではあるものの、国民性なのか、そのあまりの発展性の無さには少々呆れます。  結局は、序盤の家族の冷たい態度も、ラストの家族愛を強調するための、まさに「設定のための設定」であり、その出来レースのような感動前提の脚本構成にはシラけるばかりでした。
2点(2004-09-26 23:19:48)(良:1票)
145.  冷たい月を抱く女 《ネタバレ》 
悪意や女の恐ろしさはひしひしと伝わるけど、サスペンスとしては平凡。中盤までの「連続レイプ殺人事件」の謎が、単に「無精子性」の証明のため「だけ」の設定と知って、違う意味でびっくり。ここが一番のどんでん返し(笑)。  中盤以降のテンポの良さにごまかされがちだけど、作品としてかなりご都合主義的な展開が多いと思う。金に不自由していないはずの一流の外科医が、社会的信用と地位を失う危険を犯してまで詐偽に加担するのかとか、救急車で運ばれるのに必ず計画した病院の外科医のところに連れてってくれるものなのかとか(それより前に彼が別の急患を担当させられていたらどうするんだろう?可能性としてはかなり高いと思うんだけど)。  また、致命的な証拠になるような注射器を中に液体が入ったまま残してあったり、全額寄越せと言われている訳でもないのに(半分でも1000万ドルもあるんだから、そこで妥協しとかないか?)、頑なに要求を拒んで分かりやすい罠に引っかかったりと、ちょっと黙っては見ていられない部分が多い。  邦題もセンスは良いものの、やはり「女」って言っちゃダメでしょ(笑)。怪しい女なんて彼女しかいないんだもん。  PS.自分の趣味は手品ですが、あのお婆さんの手際がなかなか良かったのに感心しました。「空中でのリフルシャッフルは難しいんだよな~」とか、「パームがうまいな~」とか、ストーリーより、そっちばかり見てました(笑)。
4点(2004-09-26 23:03:43)
146.  氷の微笑
ウソSEXの中途半端なエロシーンのおかげでテンポが悪くなっている。サスペンス映画としては極めてオーソドックスだが、始めに「シャロン・ストーンの裸体ありき」で作られた、志の低さが作品としての質に現われている。  人物関係の「意外なところで意外な繋がりがある」という要素が弱いため、ストーリー展開やオチの意外性に欠けている。また、最後まで真犯人と動機をはっきりさせないというのも、単に脚本の粗を目立たせないようにするためで、見る側が色々な解釈を楽しむことが出来る程、練り込みがされているようなレベルの作品でもない。 
4点(2004-09-21 11:12:19)
147.  ライアー ライアー
個人的にコメディは苦手なのですが、この作品は楽しめました。「ウソをつけない」という設定と海外コメディ特有のノリとの相性が良いのか、「笑い」自体はワンパターンで大仰なものでありながら、あまり不自然さや嫌味を感じさせません。  また誰でもオチが分かっている、予定調和的な感動ドラマではあるものの、コメディとのバランスとテンポの良い脚本構成のおかげで、押し付けがましさを感じること無く、最後まで素直に見ていることが出来ます。  
7点(2004-09-16 02:04:48)
148.  ゴールデンボーイ(1998) 《ネタバレ》 
<原作未見・映画版のみの評価>  原作を知らないので、それなりに楽しめた。ナチズムへの傾倒の危険性を通して、狭義の意味から、人種、年齢を問わず、人間全般に普遍的に当てはまる、「他者より優れていたい」という本能の危うさを説いている作品だろう。  トッドの罪が表沙汰にならず、「選民意識」のみが継承されていくというラストこそが、永続的に受け継がれていく人間の業の深さを強調している。  ただどうせなら、もう少し突っ込んで、戦争犯罪やホロコーストを糾弾していくうちに、はまり込みやすい「他者を糾弾する事の目的化」という危険性を追求して欲しかった。 
6点(2004-09-14 23:55:47)(良:1票)
149.  エルム街の悪夢/ザ・リアルナイトメア
作品が現実化してしまうという自己パロディの形式で撮っている割には、結局、展開がいつものパターンと一緒で、わざわざ番外編(?)として作っている意味が無い。見ている観客からすれば、作品内現実も結局は「虚構」でしかなく、作中人物がどんなに「これは現実なんだ」と強調したところで、夢の世界からフレディが現われてしまう地点で、他のシリーズと何も変わらなくなってしまう訳で。  やはり「作品内現実」という設定を活かすには、あくまでフレディは「現実の存在」という前提で作る必要があったはずだ。つまり、誰か現実の人間(スタッフ関係者やファン)が、何かの思惑のために、「フレディを演じて」殺人を犯している、というミステリー的設定にした方が面白くなったはずだし、他のシリーズとの差別化もはかれたはずである。  で、ラストだけ、「実は…」みたいに、夢と現実を曖昧にするという終わり方でよかったのではないだろうか。  
4点(2004-08-28 02:11:49)
150.  スターシップ・トゥルーパーズ
自国に対する強烈な皮肉を込めた「反戦映画」とも取れるし、「戦意高揚軍国主義礼賛映画」とも取れる。単純にB級アクション映画として見る人もいるだろう。ただ、そうした「どっちにも逃げ道を用意しておく」というような監督の姿勢からは、あまり戦争に対する真剣な思想が見えないのも確か。いかにも「勝利者側の自責の念」から作られたような、言い訳のための内部批判とも取れる。軍国主義に対する批判があるなら、もっと大量破壊兵器による一方的な殺戮を描くべきだったのではないだろうか。特に今回は「人間」がいないんだから、降下前に巣のありそうな所に絨毯爆撃を仕掛ければいいのに、それをやらないのは、末端の兵士の犠牲をことさらに強調することで、「戦争はお互い様なんですよ」という正当化を暗に示唆するためなのではないかという疑念すら抱いてしまう。まあ、ここら辺の解釈は受け取る人次第なので、この点数で。
5点(2004-08-18 13:11:48)
151.  ライアー 《ネタバレ》 
うーん、これまた良くも悪くも、「どんでん返しありき」で作られたようなサスペンス。最後まで誰の証言を信じていいのか分からない密室劇は緊張感があり、見ている間は面白いものの、ちょっと展開やオチには無理があります。結局、主人公の金持ちのボンボンが自分の存在を消したいために、刑事達に頼んでひと芝居打ったってこと?  でも、警察関係者が関わっていれば、そりゃ事件の嘘と真実なんて、いかようにも左右出来てしまう訳だし、「ユージュアル・サスペクツ」同様、始めから証言の大半が「作り事」で、観客を騙すことを優先しているなら、そりゃ見ている間は、観客を翻弄することも簡単でしょう。本格系のように、最終的に伏線の正しさを論理的に証明する必要が無い訳ですから。  主人公の発作も、「ああいう病気を持っている人は何をするか分からない」という偏見を助長させる可能性がありますし、そもそもそういうキャラ設定にする必然性もイマイチ分かりません。  やはり「この破綻した部分も含めて好きに解釈してね」的な作品はあまり好きになれません。意図的かどうかも分かりませんが、説明不足の部分や矛盾点(突っ込み所)も多く、全体的にすっきりしない作品。もう一度見れば、多少はすっきりするかも知れませんが、二度も見たいほどの内容でもないしな~。
4点(2004-08-07 20:19:36)
152.  シンプル・プラン 《ネタバレ》 
「人間にとって、一番大切なものは何か」。まさにシンプルながらも、未来永劫、語られ続けるであろう普遍的なテーマがサスペンスを下敷きにして見事に描かれている。  それは人によって違うかも知れないが、当然のように身近にあるものほど、その恩恵や大切さには気付きにくいもの。最初、主人公は既にその「大切なもの」をほとんどすべて持っていた。だが、その事に気付いていなかったが故の悲劇がここにある。  突然手に入った大金に目がくらむ事は誰にでもあるかもしれない。しかし、貧しいながらも傍らにあった、当たり前のような「日常の平穏」や「家族」「友人」を犠牲にしてまで手に入れる価値のあるものなど、多分ありはしない。
7点(2004-08-07 12:41:09)(良:1票)
153.  シャロウ・グレイブ 《ネタバレ》 
ストーリー展開もテーマも「シンプル・プラン」とほぼ同じ内容だが、人間性の捉え方や登場人物の関係の変化に少し無理があり、同作よりも一段落ちる。  結局、「思いがけずに大金を手にしてしまった人間たちのサスペンスドラマ」とくれば、その関係が破綻するという展開になるに決まっているわけで、作品の質を決定するのは、その「関係崩壊の過程」と「ネガティブな人間性の描写」の二点に集約される。  この作品は、この二点に難がある。特に会計士の男が急に屋根裏に閉じ篭ったり、ストーカーまがいの行為をし始めるという変化が唐突過ぎて、違う意味で奇異に映る。本来はこういう展開になる前に、あの大金を三人で分け、各人が自己責任で管理する、というシーンがあるべき。そうした「三つ巴」の対立関係を構築した上で、金を取り戻しに来る強盗仲間のじわじわとした恐怖を背景に、各人の「人間性の露呈」や「心理的な葛藤」、「関係破綻の過程」をじっくりと描いていくべきだろう。  その辺の心理描写が大雑把なため、「人間関係の惰弱さ」といったテーマの説得力に欠ける結果になっている。単純にサスペンスとして見てもご都合主義的な部分が多く、特に意外な展開がある訳でもなく、オチも普通。  PS.他の方も言っていますが、あの屋根裏の「水が溜まった木箱」は何なんでしょう?それが一番のミステリー。
5点(2004-07-31 15:19:19)
154.  秘密(1999) 《ネタバレ》 
<原作未読。映画のみの評価です>  「人格入れ替わりネタ」は、よくある設定だし、陳腐になりがちではあるものの、さすがは熟練の東野圭吾氏。そこに垣間見られる人間ドラマの描き方が手馴れてる。  男女付き合いだけに限らず、人間関係の構築が難しいのは、人間というものが常に「変わっていく」存在だからだろう。自分では変わっていないつもりでも、時と共に少しづつ内面が変化していくのは、誰でもむしろ自然なことかも知れないが、そこに生じた小さな「齟齬」が、相手に大きな違和感を植え付けてしまい、それが元で関係そのものが崩れてしまうことはよくあること。そして、その時になって始めて、人は自分の信じていた人間関係の脆弱さを思い知る。  変わっていく妻を見て苦悩する夫の姿は、そんな人生における普遍的な人間関係の難しさをよく表していると共に、円滑な関係構築には、相互理解という、相手に対する思いやりと感謝が不可欠であるという、これまた普遍的な教訓を見る者に訴えかけてくる。  とは言うものの、あのラストでのちょっとした「どんでん返し」は微妙なところ。結局、夫からの束縛を逃れるために、ひと芝居打ってまで、自分の人格を消したということなのかなあ?それ以前に、夫は変わっていく自分の生き方を認めてくれた訳だから、そんなことをする必要性があったのか甚だ疑問。夫に対する罪悪感や、傷つけないための芝居だとしたら、それこそ自分の変化を認めてくれた夫に対する裏切りだと思う。このラストが無ければ、もっと素直に感動できたのになあ。あえて女性の持つリアリズムに徹するという精神性を強調したかったとも取れるが…。
6点(2004-07-06 14:13:12)
155.  ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア 《ネタバレ》 
「ポストマンブルース」と設定やテーマ、ストーリー展開等が酷似しているように思ったんですが、どちらかが元ネタなのかも?両作に共通しているものは、喜・怒・哀・楽・生・死、という、ドラマをドラマたらしめるすべての要素を盛り込んで、決められた運命の中で必死に足掻き、生を意義あるものにしようとする彼らの生き様を通して、人間の「人生」というものを象徴的かつ劇的に描いている点。  「死」という避けがたい運命を宣告され、自暴自棄になりながらも、残された時間を懸命に生きようとするふたりの姿にこそ、生は死の一部であり、死は生の一部であるという、当たり前の真理を見出すことができる。
8点(2004-07-06 12:13:25)
156.  トキワ荘の青春
何ですか、これ?なんでテラさんが本木雅弘?どう考えてもミスキャストでしょう。テラさんはあんな神経質そうな男ではなく、もっと頼りがいのある兄貴的存在感のある人ですよ。他の作家さんたちも全員ミスキャストで違和感があり過ぎ。トキワ荘でのドラマは「まんが道」で語り尽くされているのに、なんでこんなに似て非なるものになるのかなあ。「まんが道」でのキャラ設定に洗脳(笑)されている自分としては、このキャスティングにはちょっとガマンできません。「まんが道」を読んでいると、まるで自分も新漫画党の一員になったかのような気になりますが、この作品からは、当時の漫画にかける彼らの情熱と不安、熱気と喧騒がまるで伝わって来ません。確かに昭和中期の雰囲気はとてもよく出ていますが、肝心の「トキワ荘の青春」は描けていません。とにかく全体的にダラダラとしているし、カメラワークも単調で見ていて退屈です。全員の演技も暗過ぎる。確かにトキワ荘でのエピソード自体、実際はそれほどドラマチックなものではなかったのかも知れませんが、作品としてあまりにも淡々とし過ぎてますね。個人的には、以前にテレビで放映された、インタビュー形式で撮られたトキワ荘のドキュメンタリー番組の方がはるかに感動しました。
3点(2004-07-01 08:58:54)
157.  ザ・ロック
う~ん、そこまで傑作かなあ(すみません)。全体的に緩急の効いたエンターティメント性の高い作り方は良いんですが、テーマの重さに比してノリが軽いと言うか、旧来型の「お約束」と「ご都合主義」のオンパレードと言うか…。途中であまり本編とは関係ないのにカーチェイスシーンが入ったり、これまたお約束のように主役のふたりには「絶対」弾丸が当たらなかったり、ラストのプラズマ爆弾がギリギリで建物を逸れたりと、「アクション重視でリアリティ無視」のご都合主義的展開の連続にはさすがに食傷気味。「インディジョーンズ・テロ対策編」といった内容。
5点(2004-06-26 00:41:42)(笑:1票)
158.  スリーピー・ホロウ
【I wish】さんに同意ですね。ミステリー寄りのホラーかと思い期待して見始めたが、ホンモノの首なし騎士が出てきたのには唖然呆然。せっかくの主人公の「科学捜査官」という設定が完全に無意味になっている。序盤の雰囲気はいいのに残念。とにかく、ホラーとしてもミステリーとしてもサスペンスとしてもアクションとしても、何もかもが中途半端!なんでこういう中途半端な方向に持っていくの?おバカファンタジーサスペンスホラーとでも呼んで欲しいの?恐くもないし、ストーリーも印象に残らないし、感動もないし、謎解きのカタルシスもない。何がやりたいのか分からない。何でこんなに評価が高いのか不明。
1点(2004-06-25 02:19:55)(良:1票)
159.  ポストマン・ブルース 《ネタバレ》 
本物の銃に込められたものは「殺意」、水鉄砲に込められたものは「思い出」。そのふたつを仕舞い込み、死に向き合う殺し屋、滑稽な偶然に翻弄されるヤクザ、運命のいたずらに人生を狂わされたことに気付かないまま死への道をひた走る郵便局員、その先に見据えていたものは、ただ死に逝く者への情愛。喜・怒・哀・楽・生・死、まさに「ドラマをドラマたらしめる要素」の全てがこの一本に集約されている。  色々な要素を詰め込むと、たいがい「どっちつかず」で中途半端な作品になってしまう場合が多いが、不思議とこの作品は各要素が持ち味を殺すことなく、ドラマ演出を相乗効果的に盛り上げる結果になっている。中盤辺りの「殺し屋の選考会」のシーンまでは、「また、ふざけ半分の作品か」と思ったが、後半に行くに従って高まっていくテンションに、次第に釘付けになってしまった。これだけ最後がどうなるか気になった作品は久しぶり。  「偶然」と「必然」、「生」と「死」、「滑稽さ」と「真剣さ」、「笑い」と「悲しみ」、すべての事象はまさに表裏一体の関係のもとに意味を持つもの。ラストの「死に逝く者たちが得る平穏」が、最もそれを象徴している。登場人物達の「必死さ」と「滑稽さ」が入り混じる生き様は、まさに現実に生きている我々の人生そのものである。この作品こそ、喜怒哀楽生死のすべてがつまった「人生」を象徴的かつ風刺的に描いた「真のバカ映画」である。
8点(2004-06-19 18:12:58)(良:2票)
160.  発狂する唇
荒唐無稽なストーリーに無茶苦茶な人物設定。まあ、これが監督の意識した上での脚本だとしても、やはりこういう「上っ面だけの滅茶苦茶さ」を「前衛的」などと評価することは、足で描いたラクガキを「芸術」と評価する行為と同じだろう。この手の方法論は、金を取らない自主制作映画だけに止めておいて欲しい。金を取っていい内容ではない。この作品や「キル・ビル」の評価でもそうだが、普段、映画だけでなく、優れた漫画やアニメの持つ本当の刺激に接していない人ほど、ちょっと奇抜で過激な演出に「これはスゴイ!」と過剰反応してしまうような気がする。何でもメチャクチャやりゃあ良いってもんじゃない。
0点(2004-06-14 18:06:47)(良:3票)
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