141. アンヴィル!夢を諦めきれない男たち
《ネタバレ》 あの華やかな80年代のHR/HMブームをリアルタイムで経験していた者にとっては、懐かしさを感じさせられるばかりでなく、「それなりに名を知られたバンドであっても・・・・・」という感じで人生の厳しさを痛感させられる映画でしたね。それだけに、夢を諦めずにロックし続けるアンヴィルのメンバーの姿には感銘を受けましたし、リアル「スパイナル・タップ 」のようなクライマックスには涙が出てきました(日本のメタルファン最高!) [DVD(字幕)] 9点(2010-08-13 14:43:41) |
142. 音符と昆布
《ネタバレ》 まあ、池脇千鶴のキャラで勝負の作品という感じで、キャストの魅力で最後まで見ることができましたけど、内容的には底が浅すぎて面白くなかったですね。とりあえず、ハンデキャップ背負った人間を幻想的というか風変わりに描きゃ深みがでると思ったら大間違いだといいたいですね。 ちょっとPVみたいだなと思ったら、映画と音楽の融合を目指す映画ということで納得しました。 [地上波(邦画)] 4点(2010-08-13 00:10:08) |
143. ボルベール/帰郷
《ネタバレ》 下手な監督が撮っていたら陳腐なB級サスペンスになってしまいそうな題材を、ここまで芸術的に美しく、そして抜群に面白い特級の作品に仕立て上げてしまうアルモドバルの才能に感服してしまいました。 まあ女性の逞しさ、したたかさの前には、男は到底かなわないな・・・・と感じさせる作品でしたね。 [地上波(字幕)] 8点(2010-08-09 23:38:20) |
144. ペルシャ猫を誰も知らない
《ネタバレ》 バフマン・ゴバディ監督の腹のくくり具合が半端なく伝わってくる、まさに「これぞロック!」といいたくなるような作品でした。テヘランのアンダーグラウンドの音楽シーンの実情をまるでドキュメンタリーのように撮っており「ここまで映してこの人たちの身の安全は大丈夫なのか?」と心配になりましたね(特に過激な歌詞やパフォーマンスはないんですけどね)。 牛小屋でのヘヴィー・メタル演奏などユーモラスなシーンが結構あって面白かったです。それと、大都会テヘランの町の様子をまるでPVのように映しだしているのも興味深かったですね。 [映画館(字幕)] 8点(2010-08-08 07:59:12) |
145. ネバー・サレンダー 肉弾凶器
《ネタバレ》 なんともまあ、WWEらしくとにかく「娯楽面だけ」を追及し尽した馬鹿馬鹿しくも楽しい映画でした。とにかく悪役のおマヌケさが光ってましたねw 「それは大変だったな・・・発電機を探して来い!」 [地上波(吹替)] 8点(2010-08-04 23:04:58) |
146. マラドーナ
《ネタバレ》 マラドーナとクストリッツァという「濃い」組み合わせに非常に期待してたのですが、やや消化不良な感じでしたね。欧米諸国に破壊されたセルビアとアメリカに侵攻されつつあるラテンアメリカを結びつけようとする試みは興味深いものがありましたけど、やはりマラドーナの存在感とスーパーゴールに惹きつけられてしまい印象が薄かったというのが正直なところです。 [DVD(字幕)] 6点(2010-08-03 00:07:45) |
147. SOUL RED 松田優作
《ネタバレ》 松田優作という俳優を知る入門編としては良いと思いますが、ファンとしてはやや物足りないつくりになってますね。出演者が皆優作の凄さ、素晴らしさを語っていますが、ちょっと関係がそれほど深くないのでは?というメンバーもいて、もう少し近くにいた人たちの話を聞きたかったなというのが正直なところです。 松田優作が凄いのは誰もがわかってるんですから、その凄さの裏側にあるものを深く描いて欲しかったです。 [DVD(邦画)] 6点(2010-08-01 01:00:56)(良:1票) |
148. キャピタリズム~マネーは踊る~
《ネタバレ》 「アメリカは本当に大丈夫なのか?」 資本主義がおかしいというよりも、利潤獲得のためには手段を問わない金融機関と金融機関に金で取り込まれやりたい放題やらせてしまっているアメリカという国家がおかしいとしか思えません。 作品中に出てくる欲望の権化のような人間たちの醜さは本当に見るに耐えないものでした。まあ、マイケル・ムーアが巧くユーモアで中和してくれているので最後までしっかり観ましたけど。 [DVD(吹替)] 8点(2010-07-26 00:03:11) |
149. あなたは遠いところに
《ネタバレ》 まあ、ストーリーは完全に作り話なのでリアリティを求める方にはあまりお勧めできる作品ではありません。ただ、この作品は戦争というものがいかに力と欲望に操られ、人間性の喪失した獣の世界であるのかを巧く描いています。また、韓国がベトナム戦争参戦という事実を未だに消化しきれていないもどかしさも見え隠れしているように感じました(ベトコン幹部が金を稼ぎに来ただけだという慰問公演団に「朴 正煕の軍隊と一緒だな」と言うシーンが印象的でした)。 スニの平手打ちは夫に対してだけではなくこのような愚かな状況に対するものでもあったのではないでしょうか。 [DVD(吹替)] 7点(2010-07-21 22:23:17) |
150. 深呼吸の必要
《ネタバレ》 男女が入り混じって共同生活を送る設定ではありますが恋愛模様が繰り広げられるわけでもなく、ただひたすら地味で単調なきび刈りの日々が描かれているだけなのに何でこんなに心に響くのでしょうか。沖縄のゆったりとした空気がそうさせるのか、いろいろなものを抱えながらも目標に向かって真摯に突き進んでいく若者たちの姿がそうさせるのか・・・・とにかく爽やかな感動を与えてくれる素晴らしい青春映画でした。 [地上波(邦画)] 8点(2010-07-15 00:33:02)(良:1票) |
151. ボローニャの夕暮れ
《ネタバレ》 ムッソリーニ政権時代のイタリアの雰囲気が伝わってきたのは興味深かったですが、ストーリー自体は中々評価が難しいですね・・・・。何というか、日本人の感性とはちょっと合わない感じがします。良く出来ているとは思いましたが、見る人によって評価が分かれると思います。 [映画館(字幕)] 7点(2010-07-14 00:18:26) |
152. 陰日向に咲く
《ネタバレ》 「不幸」や「日陰」を連想させるエピソードを羅列して、いわゆる「感動作」に仕上げましたという印象の作品。はっきり言って薄っぺらさが目立つしテーマの割には綺麗すぎてリアリティに欠ける面が目立ちます。それぞれのストーリーも尻切れトンボのようになっていて中途半端ですし。 でも決して嫌いじゃないんですよね、この映画。冴えない人生を送っている人間たちへの応援歌のようで好感が持てました。 [地上波(邦画)] 6点(2010-07-13 23:40:06) |
153. Laundry ランドリー
《ネタバレ》 正直、内容的には粗も目立つし散漫な印象も受けましたけれども、この作品全体を包み込む雰囲気がとても良いです。窪塚と小雪のキャスティングも巧くはまっています。 [DVD(邦画)] 7点(2010-07-10 16:12:24) |
154. GOAL!2
《ネタバレ》 「ゴール2」というよりはドラマ版「レアル ザ・ムービー」と言った方がしっくりときますね。華やかな日常を過ごしているように思われている銀河系集団も実は厳しい環境の中に置かれていることが良くわかりました。 ストーリーはややテキトーな感じになっていてイマイチですが、FIFA公認だけあって全体的にリアルな作りで面白かったです。 [地上波(吹替)] 7点(2010-06-26 21:16:36) |
155. ジョニー・マッド・ドッグ
《ネタバレ》 いきなり脳天をガツンと叩かれたような感覚に陥ってしまう強烈な作品でした。貧しい少年達の純粋さと衝動、パワーを悪用し、用が済んだら無責任にもポイしてしまう汚い大人たちに本当に腹が立って仕方ありませんでした。 ドキュメントを見ているかのようなリアルな少年兵達の演技には本当に驚きです。 観ていて気分が悪くなる作品でしたが、世の中にはこのような醜い現実があるということを教えてくれる貴重な映像記録であると思います。 [映画館(字幕)] 8点(2010-06-26 09:34:16) |
156. パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ
《ネタバレ》 パンクの女王というよりは、パンクな詩人と言う方がふさわしいパティ・スミスの、カリスマとしてではなく母として娘としてそして一アメリカ人女性としてといった等身大の姿を映し出した非常に貴重な映像作品です。 いつまでたっても衰えることの無い熱いエネルギーに惹き込まれました。 [DVD(字幕)] 7点(2010-06-19 00:52:36) |
157. 大丈夫であるように ─Cocco 終らない旅─
《ネタバレ》 Coccoの独特な世界観に浸りながら、一国の首相のクビが簡単に飛んでしまう米軍基地移設の問題や六ヶ所村の原子力施設の問題等日本が抱える様々な問題について考えさせられる作品でした。 Coccoというアーティストの頭の良さ、洞察力の鋭さには改めて感心しましたね。「沖縄だけが被害者じゃない、自分たちだって何かをしてしまってる・・・」というような発言をステージでしていて非常に感銘を受けました。 しかし、彼女の声は一種の精神安定剤ですね。本当に癒されます。 [DVD(邦画)] 8点(2010-06-13 08:19:05) |
158. 母なる証明
《ネタバレ》 ポン・ジュノの才能が遺憾なく発揮されている快作です。まるで「藪の中」のようなミステリーの形をとりながら、我々に人間社会の理不尽さや人間の抱える原罪のようなものを指し示しています。 過ちを抱えながらも、何事もなかったかのように踊る母親の姿こそが、まさに人間という生き物そのものであるように感じました。 [DVD(吹替)] 8点(2010-06-09 01:10:59) |
159. 沈黙の戦場
《ネタバレ》 ボスニアの地で歴史を超えて繰り返される争いの愚かさを描いています。描写方法は非常にリアルではありましたが、どうも深みが無く退屈でした。 なんというかテーマや視点は中々興味深かったので、ちょっと勿体無いですね。 [DVD(字幕)] 2点(2010-06-04 22:41:15) |
160. 花よりもなほ
《ネタバレ》 義を重んじ、義に殉じることは武士として当然であるという「建前」と、目の前の幸せの中に安住していたいという「本音」の間でジレンマに悩む武士の姿を、「建前」を通した赤穂浪士たちの「本音」を絡めながら描いていていろいろと考えさせられる作品でした。長屋のセットも非常にリアルな感じで作られていて、興味深かったです。まあ、賛否両論あると思いますけどね。私自身も納得できる部分とそうでない部分はありますので。 残念なのは、ストーリーがやや粗く散漫で、着眼点や発想は非常に素晴らしいと思うのですが消化しきれていないんですよね・・・。ちょっとカッコつけてしまっているなという印象もあります。 [地上波(邦画)] 7点(2010-06-03 21:36:09) |