661. マネー・ショート 華麗なる大逆転
《ネタバレ》 ~億ドルの損得に悲喜交々するモラルのモの字も無い世界が描かれた実話。孤高のマイケルが巨利は得たが顧客との信頼関係は得られずファンドを閉じたエピソードのみ心に残る。華麗なる大逆転という邦題は不適切。爽快感はどこにも無い。 [DVD(字幕)] 7点(2017-01-14 22:24:51)(良:1票) |
662. ソフィーの選択
《ネタバレ》 三人の交流の中でエキセントリックなネイサンに嫌気がさしてきた時に語られるソフィの過去に気を取り直しての鑑賞。明らかになった、ネイサンの実像とソフィーの「選択」の内容。眠っているような安らかな死顔に、虚構に満ちた束の間の幸せの切なさが募る。つまらない人生を送りながらも、このような選択をせずに今も生きている幸せを気づかされる。 [DVD(字幕)] 7点(2017-01-08 00:18:01) |
663. グラン・トリノ
《ネタバレ》 スーツを新調し、整髪し、愛犬を預ける姿に、刑務所に入る覚悟を見たのですが。隣家の為に命を投げ出し、分身のようなグラン・トリノをタオに譲る。50年かけて揃えた工具が示す様に仕事一筋で子や孫の事は亡妻に任せきりだったのだろうか、あまりにも希薄な息子一家との絆がうら悲しい。 [DVD(字幕)] 7点(2016-09-27 14:56:30) |
664. スポットライト 世紀のスクープ
《ネタバレ》 幸薄い子供達の心の拠り所となるべき神父が彼等彼女等につけ込んで性的暴行を働くとは。教会が組織ぐるみで隠蔽するとは。卑劣でおぞましい出来事が実話だとは。涙を流しながらの証言はいたたまれないものがあり、これに回想シーンがついていたら鑑賞リタイアしていました。聖人君子ツラした変態と変態を庇う教会には吐き気がします。白日の下に晒した記者達の心は熱く頭はクールな仕事ぶりはお見事。地味だけれども引き付けられる作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2016-09-19 23:44:02) |
665. やさしい本泥棒
《ネタバレ》 マックスとリーゼルの曇り空のやりとりに言葉を紡ぐ事を考えさせられました。苦しく生き辛い時代に精いっぱいの愛情を注いでくれた里親と真友ルディの亡骸と対峙するリーゼルの姿に、ペラペラ(失礼)喋る死神に怒りがこみ上げます。ジェフリー・ラッシュのような聖人君子ではなくとも、見た目とは異なる人情を持ち合わせているエミリー・ワトソンが絶品でした。 [DVD(字幕)] 7点(2016-09-18 23:07:57) |
666. Re:LIFE リライフ
ヒュー・グラントの為の作品。幾つになっても何時もと変わらぬヒュー・グラントをたっぷり堪能させてもらえました。 [DVD(字幕)] 7点(2016-09-12 23:13:22) |
667. ブリッジ・オブ・スパイ
《ネタバレ》 ドノバンの自宅に銃弾が撃ち込まれた際、彼を詰る警官に向かって「自分の仕事をしろ」と一喝する姿に、自分の職責は感情抜きで果たす意志を持つ人物であり、アベルにも共通するところで、二人の心が通い合うのも理解できます。米、東独、ソ連の交渉の綾を見たかったのでハッピーエンドにも物足りなさを感じました。 自分の身を案じてくれる「(死の)不安は感じないのか?」の問いかけに対するアベルの「役に立つか?」いう台詞。 私の心の支えとなっています。映画は生きる糧の一つなのです。 [DVD(字幕)] 7点(2016-06-04 23:45:13) |
668. Dearダニー 君へのうた
《ネタバレ》 巨万の富を築きながらも自堕落な暮らしぶりのロックスターに人生のやり直しを決意させた43年前に書かれたジョン・レノンからの手紙。息子一家とのエピソードはとってつけた感が否めない。宝物の手紙の上のクスリを吸引する姿に変わるのは簡単ではなく一進一退なのだと思わされる。落ちそうで落ちなかったアネット・ベニングの魅力が際立っていた。パチーノの人生とダブるところがあるのだろうかと思うと共に健在ぶりに大満足の作品。 [DVD(字幕)] 7点(2016-05-02 22:50:29) |
669. アルゴ
《ネタバレ》 実話ベースという事で、珍作戦なれど007やMIPとは違う現実味があった。飛行機がイラン領空を出るまでヒリヒリする緊張感に包まれ、結末にホッとするものの、彼ら6名が残されている同僚の事を案ずるシーンが一度たりともなかったのが減点。 [DVD(字幕)] 7点(2016-05-02 19:55:14) |
670. イントゥ・ザ・ワイルド
《ネタバレ》 痩せ衰えた青年が荒野の中で独り「幸福が実現するのはそれを誰かと分かち合えた時」と一筋の涙を流す。実話だという事で、ご家族の胸中を思うと胸が潰れそうです。この台詞、分かち合える者がいなくとも実現は出来ると私は考えます。 [DVD(字幕)] 7点(2016-04-09 22:01:16) |
671. キートンの大列車追跡
《ネタバレ》 機関車の追跡劇。追う身から追われる身へ。のどかな雰囲気の機関車とキートンの躍動感の対比が不思議な感覚。機関車が鉄橋から落下する様は、監督としてこのシーンありきの作品だったのかと思える仰天のシーンだった。面白さより監督キートンの熱意を強く感じた作品。 [インターネット(字幕)] 7点(2016-01-22 00:03:12) |
672. テナント/恐怖を借りた男
《ネタバレ》 イザベル・アジャーニが狂気に引きずり込まれるのだろうと思いきや、狂気に陥ったのはポランスキー自らだった。ジワリジワリ感は「反撥」「ローズマリーの赤ちゃん」と同様。演じたい願望が叶った喜びがあったのか、病的さ加減は二作を上回る。このような作品を自作自演する奇才・ポランスキーを堪能させてもらえました。 [DVD(字幕)] 7点(2015-08-18 03:16:46) |
673. 大統領の執事の涙
《ネタバレ》 与えられた環境で全力を尽くし職を全うした父。与えられた環境を変える事に心血を注いだ長男。意志を貫いた者同士が最後に分かり合えた事が感慨深い。僅か50年前に繰り広げられた惨劇は目を覆うもの。オバマ大統領就任に夢を形にする偉大さを思わされます。 [DVD(字幕)] 7点(2014-08-23 10:47:41)(良:1票) |
674. 黄昏(1981)
初見。詩情溢れる湖の景色が脳裏に焼き付く作品です。ペラペラ喋りまくるキャサリン・ヘップバーンは元来苦手ですが今作は抑制されており嫌悪感はありませんでした。ヘンリー・フォンダがポツリポツリと吐く言葉に、老いての衰えは誰にも必ず訪れる事を突き付けられます。父と娘が抱擁を交わす姿に、父への憎しみが消えたのに亡くなるまで一度も抱擁どころか握手することもしなかった悔いが押し寄せてきました。 [映画館(字幕)] 7点(2014-08-03 23:57:27) |
675. 十戒(1956)
人種がヒトを隔てる理不尽さを見せつける、モーゼがエジプトを追われるまでは見応えがありましたが、それ以降は苦痛に耐えての鑑賞でした。やられたらやり返す、正当防衛と言わんばかりに殺してしまう。そんな神さんが起こす奇跡に崇高さは感じられずオカルトチックなご都合主義に萎えました。老若男女、アヒル、羊、牛等の大移動のド迫力の映像とエドワード・G・ロビンソンのお姿を拝めたところに加点。 [DVD(字幕)] 7点(2014-02-04 01:59:23) |
676. エデンの東(1955)
《ネタバレ》 初見。肉親の縁が薄い四人の葛藤が丹念に記されています。価値観を押しつける父と愛してやるから愛し返してと切望するキャルの対峙が哀しい。キャルが悔恨の情を示す父は死の床、兄は死の淵にいる結末が居た堪れない。 [DVD(字幕)] 7点(2014-01-03 17:31:02) |
677. カレンダー・ガールズ
「何時やるの? 今でしょ」というCMが思い浮かんだ、団結した熟女の面々の行動力が眩しく映りました。ハリウッドの件があればこそ、人々の価値観を考えさせてもらえたと思います。当初の目的を遥かに超えた成果に驚き、実話である事に更に驚きました。太極拳の光景は溜息ものの美しさでありました。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-29 20:04:20) |
678. 4デイズ
《ネタバレ》 犯人から自供を得ないと百万千万が死に至る。辛さから「こんなやり方をするくらいなら吹き飛んだほうがマシ」とのたまうブロディと辛さを呑みこんで「こんなやり方」をしてでも百万千万を守ろうとするH。唾棄すべき人物はどちらか。二人が事あるごとに対立しながら、拷問を加え妻を切り裂き子供を引っ張ってきてようやく自供を引き出す。一件落着かと思いきやここからの展開に驚愕。子供を連れたブロディのナルシスト面に言いようのない憎悪と尻切れトンボな終わり方に唐突さを覚えました。観終わってアメリカ公開版がやり切れないラストシーンをカットした事を知りました。自ら捕まった点を除いてはリアルさが気味悪い作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2013-02-02 00:51:22) |
679. アンストッパブル(2010)
《ネタバレ》 アリの一穴から大惨事へと。多くの命が失われるであろう惨状が想像出来る列車の凶暴さがひしひしと伝わってきました。めでたいラストですが、見ていてこっぱずかしくなりました。 [DVD(字幕)] 7点(2012-12-24 03:26:24) |
680. ワルキューレ
このようなクーデターがあった事を初めて知りました。命そのものを絶とうとする権力闘争の結末に同情心は涌いてきませんでしたが、皆が皆「ヒトラー万歳」ではなかったところに感じ入るものがありました。トム・クルーズの「ハイルヒトラー」と「ドイツ万歳」が強烈でした。 [DVD(字幕)] 7点(2012-12-24 03:08:35) |