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合言葉は埜波と軍曹/埜波(のなみ)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 203
性別 女性
自己紹介 映画とケロロ軍曹をこよなく愛する埜波です。

長いブランクの後、コソーリと復活。
映画を見る気になれなかったところから、這い上がって参りました。
今後ともよろしくお願いします。

現在、ある「ウワサ」に、心躍らせている今日この頃・・・

あたしの点数はハートです。なもんで、
かなり世間の大勢とは違う点数つけてることが多い気もしますが、
まあこんなやつも必要かなと思ってます。
君は君、僕は僕、これ幸せなり。なんつって。
人の感想を自分が肩代わりできる訳ではないし、逆もまた然り。
どんなに酷評されようが、ある人が面白いと思ったら、それはその人にとっては傑作。
・・・なもんで、あたしは自分の心のままにレビュー致しております。

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81.  スターゲイト
バカと言われようが自分の信じる道を行く人が私は好きだ。映画界でバカと呼ばれる道を選び突き進む勇者エメリッヒ。そして、そのエメリッヒの「バカである自由」がとめどなく溢れているのが「スターゲイト」である。 最愛の息子を失い傷心の大佐に、どことなくジョン・レノンに似てる学会窓際族の考古学者、この2人が生きる意志と場所を見つけ出すのがストーリーの本筋だが、そんなこと忘れそうなほどに怒涛のように押し寄せる「前にこんなのあったよね」的デジャヴ映像の数々。常に進歩が求められるハリウッドじゃただでさえ顰蹙買いそうなのに、さらに恥の上塗りと言うか、その全てをいかにも超大作と言わんばかりの音楽が盛り立てる。だけどその「いかにも」が私は好きなんだ。エメリッヒって本当に映画が大好きなんだなって思う。どの作品もそうなんだけどハリーハウゼンなんかの古典SFテイストへのオマージュがあるよね、これもそうだけど。古典だけじゃなくて割と最近(「インディジョーンズ」や「スターウォーズ」シリーズに、後に自分で作るID4!)のやつまでやっちゃってるけど。最新技術を惜しげもなく使うくせに古いテイストはそのまま残しちゃうから「トンデモ」って思われるのかな。それでもいいじゃない、昔はきっと今よりずっと映画に夢が溢れていたと思うしそれを思い出すんだ、こういうの見てると。これは映画への夢と自由な映画作りを求めてハリウッドにやってきたドイツ人の心象風景であって、何でもありなエンターテインメントの闇鍋状態の中に、悪評されようが大好きな映画への夢を再現しようとしているひたむきなおバカさんの姿がある。それでいて見過ごされがちなドラマ部分もきちんと仕事していて、ロストイントランスレーション状態の異星人と会話が出来るようになる過程は説得力あるし、失意の大佐がやる気になった理由を理解させる手法も効果的。ラストの「敬礼」はマジ感動したよ、泣きはしないけど。しかし最近はエメリッヒも、「バカ」と呼ばれるのを気にし出したのだろうか。ID4の「地球は人類が守る」やDATの「地球環境は人類が守らねば」(ありゃりゃ大して違わないや)みたいにもったいぶったテーマなんて捨てて、これのように夢と自由というアドレナリンを爆発させた映画をまた作ってくれ。そしたらまたあたしは10点つけるよ、間違いなく。
10点(2004-07-01 09:24:10)(良:3票)
82.  ハリー・ポッターと賢者の石
初めてハリー・ポッターの名前を聞いたときは「ハリボテ?」と思ったもんだ。見て確信。この映画は「ハリー・ボッテーと他山の石」です。 華々しい視覚効果やエピソードの一方で内容は非常に空虚、人物描写の浅さ(特に最後まで悪人にしか見えなかったスネイプ。アラン・リックマン好きなのに)、予定調和を遥かに超えた主人公びいきのラスト。テーマや深みは感じない。同じく大作のLOTRは勇気や友情、愛情、人間の強さと弱さ、限られた生を生きることの素晴らしさ、二つの塔では自然破壊への警鐘まで盛り込まれていてしかもどれも食い合うことなく輝きがある。しかしこちらにテーマを探すとすれば「友情」かもしれないが、今時の子供と変わらないグループ単位での友情関係に、友情の素晴らしさを見出すことはできるだろうか?「努力・友情・勝利」少年ジャ○プを読む方が遥かに有意義だ。製作側は視覚効果を派手にしてゲームやバトルを入れれば子供は喜ぶと思っていないか?「未来の大人」であり、純粋ゆえに大人以上に厳しい目をもつ子供向け作品だからこそ真剣さが求められるのであって、映画でなくてもこの日本で名作と言われるアニメを思い起こせば分かることだ。配給側の姿勢も疑問だ。手紙や看板など普段なら字幕で済ませることに吹替でナレーションを当てる必要があるとは思えない(しらける)。子供にも分かるように配慮したつもりだろうが、字幕で分からなかったら「ママ(パパ)、これなんて読むの?」って聞くもんで、これは子供だからこそ映画から与えられる親子の思い出になるはずだ。映画への満足度は何も映画そのものの出来だけではない。それ以前に吹替の学芸会演技は耳に余るが。でもね・・・一番思うのは、「最初からお姫様と分かっている『シンデレラ』はつまらない」ってことですよ、やっぱり。まさに見かけだけのハリボテ。今後作られる大作映画には他山の石としてもらいたいところだ。
4点(2004-07-01 01:13:59)(良:2票)
83.  ネバーエンディング・ストーリー
子供の時は感動した。今となっては、覚えているのはテーマソングとファルコンが飛ぶ時の音楽だけ。だけど音楽を思い出すだけでもわくわくするなあ。なんでだろ。今TSU○A○Aで借りるのはちょっと恥ずかしい気がする。シベ超は平気どころかよっしゃあって感じだったのに。これまたなんでだろ。今になってみると、何でミヒャエル・エンデがこれに怒ったのか分かりますね~。ハリポタの後だと特に。
6点(2004-07-01 01:12:28)
84.  アメリカン・ヒストリーX 《ネタバレ》 
マッチョなノートンと、そのプリプリのお尻を見たい方、必見!
8点(2004-06-30 22:58:33)
85.  スペース・カウボーイ
ブルーカラーのジジイ共って結構好きなんだよなあ。スケベだしどうしようもなく下らないことばかり言ってるけど、若い奴の下らない話よりも100倍面白いんだ、あたしには。下らない言葉の隙間にジジイ共が積み重ねてきた人生があって、こういう人って苦労してる人多いからなおさら、ただのバカ話なんだけどすごく深いんだよなあ。トミー・リー・ジョーンズの昔話聞いてて昔建設現場で知り合ったおっちゃんたちを思い出して何だか嬉しくなった。完全B級のネタを準A級に引き上げてくれた4人に感謝。映画としての出来はかなり荒っぽいが、しかしある意味、イーストウッドが何を描きたかったのかは分かりやすかったね。ジジイ4人、昔から知った顔が集まれば気持ちは若い頃の無茶やった日々に戻るのねえ。いくつになっても変わらんどころか年のせいでますます無茶な気がしてきて、そこが何だか可愛く見えちゃうんだよなあ、特にトミー・リー・ジョーンズ。舞台は大風呂敷って感じだけど、じいさんの夢と人生の再生物語としてはよくできてる。夢をかなえたトミー・リー・ジョーンズは最高に幸せだったろう。月にあのテンガロンハットを持っていきたかったなあ。ただしお宅のおじいちゃんがこれを見て「宇宙に行く」なんて言い出したら必死で止めましょうね(笑)
6点(2004-06-29 19:43:59)
86.  ストーリーテリング
映画そのものよりも、これを予告編で絶賛していたクドカンとはやっぱ相性悪いんだろうなあ~ってことの方が実感強いな。
1点(2004-06-29 10:22:24)
87.  ガープの世界
Q.この映画の内容を10文字以内で表しなさい。 A.人間万事塞翁が馬     ひとりの男の人生を描くと言う意味では傑作。例の飛行機が突っ込むのをはじめ予期せぬ出来事が次々起こるもんだから、普通の映画なら「伏線ねーのかよ?!」と思ってしまうことでも、この映画の場合はむしろ人生がいかに不条理なことに満ちているかを雄弁に語る。それによって次第に免疫が出来、ラストの衝撃的な展開をスムーズに受け入れさせることに成功している。なぜ私が(あの人が)こんな目に、ってよくあるでしょう?まさに筋書きのないドラマ。人生なんて、そんなもん。だけど私はどうしても、グレン・クローズ演じる母親には賛同しかねる。名も知らぬ瀕死の兵士との間に愛はなく、単に自分の人生設計のために兵士は利用されたに過ぎない。いまやアメリカでは精子バンクによる人工授精も行われているが、考え方は本質的に同じであろう。欲しい時に精子をもらってお手軽妊娠、命がコンビニ感覚で生み出された結果生まれたのがガープ。彼もまた、彼女にとって自分の人生設計を創り上げる道具としての価値しかない。彼は生涯その呪縛から逃れることは出来ず、本来なら離婚間違いなしの出来事を経ても母親に説得され諦める。「あなたのやっていることは傷口に塩を塗りこむようなものよ」そう母親は言ったが、彼女は息子ガープの傷をどれだけ理解していたのか?彼女は本当に息子を愛していたか?子供には子供の人生があるのだから、子供を親自身の人生と混同し、利用する親には不快感しかない。そしてガープは、母親の人生の犠牲者となってしまった。
6点(2004-06-28 00:17:03)
88.  未知との遭遇
実は今回が初見。ラスト30分はギャグですか?UFOと人間の音楽会話、アレは今だったらどこかのバカ映画監督がネタにしそうな感じだな(笑)スタッフの真剣な表情がますます笑いを倍増。でも結局見所はそこなんですよねえ・・・別に2時間使わなくてもいいような気がする。ついでに言うとジョン・ウィリアムズの音楽はみんなおんなじように聞こえるから私はあまり好きではないです。でももうちょっと早く見ていれば評価は高くなっていたかもしれませんね。と言うことで感情値としては4点ですが1点補正。
5点(2004-06-27 23:58:45)
89.  ザ・ネゴシエーター/交渉人<TVM>
「ネゴシエーター」「交渉人」そしてこれ、3本とも見ました。で、この映画邦題はこうですが、実は本職のネゴシエーターは出てきません。弁護士資格を持つ検事が交渉役に指名されるという話です。なのに本当に皮肉ですが、3本の中ではこの映画が一番交渉をやっています。で、話のパターンは「交渉人」と似ています。ですがこの作品を評価したいのは、アクションや銃撃戦を最小限にとどめ交渉とそれに伴う再捜査に重きを置いた事、父と子の絆をメインテーマに据えて人間ドラマに厚みを持たせた点です。アメリカ司法制度の問題点にも触れています。ラストはやるせない部分がありましたし、真犯人も私としては予想の範疇と言う感じでしたが、改めて人として真実とどう向き合うか?それを考えさせられた一本です。この映画の投げかけるものは重い。ラストシーン、おびえたような目で車から様子を見ていた「彼」は何を思ったのか?TVムービーもなかなかやるなと感じましたね。 追記:DVDに収録されていたオリジナル予告編にはちゃんと字幕がついてました。こういう配慮はありがたいですね。スタッフの方グッジョブ。
7点(2004-06-27 20:16:23)
90.  隣人は静かに笑う 《ネタバレ》 
映画を見て登場人物に殺意を抱いたのって初めてかも知んない・・・ジェフ・ブリッジズ、お前の仇は取ってやるからなって。それくらい救われないジェフ・ブリッジズ、そして結末。見た後思い切り鬱。その日TVでトゥームレイダーやってたのを父親が借りてきたからっつーんで見たんだけど、母と私は「こんなんだったらトゥームレイダー見ときゃよかったね」と意見が一致しました。後味最悪だし救いなんて全然ないしその上イヤに現実的で世の中がイヤになるこんな映画作って何が楽しいんだろう?分からない。完成度が高いのは認めるけど、完成度が高けりゃいいってもんじゃないと思うんだよなあ。とにかく二度と見たくない。 私は基本的に見たあとの気分で点数をつけるので1点です。
1点(2004-06-27 14:20:48)
91.  エクスカリバー(1981)
「ウーサー王」って誰ですか?って思ったらお父さんだったのですね・・・不勉強ながら、ペンドラゴン王って名前しか知りませんでした(汗)全体的に映画というより、演出が舞台っぽい感じです。アーサーの顔にイマイチ魅力がない(美男子か否かではなく)感じでそこが今ひとつはまれなかった要因でもあります。実在するか分からない話に時代考証を持ち出すのも変ですが、この映画じゃ10世紀くらいの雰囲気になっちゃってますよねえ。それでもキング・アーサー公開前にアーサー王伝説を予習しておく入門編としての価値はあります。
6点(2004-06-26 12:22:03)
92.  マイノリティ・リポート
思ったより面白くなかった映画の典型例。予知能力を使って犯罪を未然に防ぐという設定とその表現はすごく好きな部類に入るけど(ボールが転がってくるというアナログな感じのやり方が、かえってこの世界観の不気味さを助長していて好き)、さほどそれをエンターテインメントに消化できてない感じでした。画面の前で手をひねると表示が変わるってのも好きなんだけどね、印象としてはそれだけ。
5点(2004-06-26 11:26:47)
93.  グリーンフィンガーズ 《ネタバレ》 
あたしなんかはあのショーシャンクよりもこっちに希望を感じますね。元々真面目だったのにひとつの失敗(とんでもなく大きすぎる失敗だった訳だけど)を、こっちは冤罪ではなく、やらかしてしまっている。本当に真面目だから刑務所の連中とも合わないし希望も何もない中で出会ったガーデニングに生きがいを見出し、命を育てる喜びを知り、才能を開花させた。自分の人生がどんなにダメだと感じていても、どこに自分の「生き場所」があるか分からない、もしかすると自分の思ってもいないところにそれがあるかもしれない、そんなことを思わせてくれる映画でした。ハンプトンコートのあの「作品」は、雑然としているようで実は素朴、主人公コリンの人柄がそのまま表れているようで好感度大です。そこにちゃんとファーガスが「いた」のが嬉しかった。映画としても冒頭の襲撃シーンで目を奪われた。いきなり何が起こったのかと思ったが、映画を見ていくうちにその理由が分かってくる。ストーリー構成の妙でも評価できる一本。でも満点つけられないのは、コリンとファーガス以外のガーデニングを馬鹿にしていたメンバーがどういうきっかけではまったのかイマイチ分からないことと、トニーは結局どうなったのか、編集の都合はあるでしょうがそこはむしろきちんと描いて欲しかった。省略しなくても決してだれるような内容ではないと私は思いますけどね。う~ん、惜しい。本当に惜しい!
9点(2004-06-26 10:56:07)(良:2票)
94.  フィールド・オブ・ドリームス
アメリカン・ドリームの国で出来た、切ない夢の物語。私はラストシーンよりも、「一線を越えてしまう」あのシーンの方が忘れられない。夢のボールパークでずっとプレイしていたくても、いつかは現実に帰らなければいけないことを、そこはかとなく示している。でも、だからこそ、夢を見ることは素晴らしい。夢破れたかつての若い選手たちも、輝くような夢の時代があったから、その思い出と誇りを胸に現実へと飛び込んでいけるのですね、きっと。夢を単なる夢だと片付けないで、もう一度掘り起こして見ませんか?
7点(2004-06-24 23:38:24)
95.  ドラゴンハート 新たなる旅立ち<OV>
この映画が存在すること自体「ネタバレ」という気がしないでもないが・・・(苦笑)前作で(フツーの意味で)感動した人はたぶん見ないほうがいい。スケールは大幅にダウンしてるしセットはちゃちだしなぜかカンフーが出てくるし。このセンスの悪さはある意味格別です。最悪センスで突っ走るラウレンティスに3点(笑)
3点(2004-06-24 20:42:10)(良:1票)
96.  メジャーリーグ
心の底から素直に面白いと思ったのはこの映画が初めてです、寄せ集めのダメ連中が最後には一丸となって優勝へ突き進む、王道なんだけどやっぱりシビれます。この手の映画は素直に楽しまなきゃ損です。キャラクターが全員個性的で立ってるし、べレンジャーやチャーリー・シーンやスナイプスから、ダメな頃から球場で応援していた4人組まで全てのキャラが魅力的。こういう映画はなかなかないですよ。アメリカ映画のお手本ですね。最後には人種も宗教対立も越えて喜び合うんだから、アメリカの夢と理想がこの一本に詰まっています。もっともそういうテーマじゃないけど、世の中どっかおかしいと思っていても結局それに流されるしかない、だけどスクリーンでは、かなうはずもないと思った心の中の理想の世界がある。だから最後で喜べるんだろうな・・・アメリカで見たかった。どーでもいいけど監督が悪玉オーナー(♀)の等身大ボードに貼られた服を、一勝するごとに一枚はがしていくシーンは、本当にみんな頑張ってて楽しそうだった・・・(笑)でもこれが良すぎたから2以降は・・・(トホホ) 話を覚えてない。どんなシーンがあったかも忘れた(苦笑)。この1だけに10点献上。
10点(2004-06-24 20:24:46)(良:1票)
97.  メリーに首ったけ
わたし的にタランティーノが×なのと同じような理由です。「見た目おしゃれ、中身下品」は私には笑えない。
1点(2004-06-24 20:03:24)
98.  メン・イン・ブラック
劇場はお通夜のように静まり返ってた。喪服みたいなカッコの2人だったからかな。お清めの塩が欲しいくらいつまんなかった。
1点(2004-06-24 07:38:57)
99.  ドラゴンハート
西洋人はドラゴンが大好きだ。キリスト教的価値観の下、悪魔的存在に変わってしまってもファンタジー作品の「敵役」としては絶大だ。かつては悪魔ではなく、むしろ単なる小悪党であったり、逆に神の遣い的な要素が強かった彼らへの、無意識のうちの罪悪感がそうさせるのか。そこで出てきたのがこの「ドラゴンハート」、実は元ネタと思われるゲルマンの伝承がある。小悪党が財宝を守るためにドラゴンに姿を変えた。だからかそのドラゴンは凶悪というよりどことなく愛嬌があり、心臓を食べると生き物の言葉が分かるという特徴もあった。これが後に「ニーベルンゲンの指輪」となり、この「ドラゴンハート」にも繋がった。それまでの倒されるために存在するドラゴンとは違い、善なる存在、というよりは善悪を併せ持ち、人間を上回る叡智を持つ存在(「人類がまだ幼かった頃・・・」の話が象徴的)として描かれている。21世紀が目前となった時にこの映画が作られたのは決して偶然ではあるまい。まずは価値観の変化。キリスト教的価値観が以前ほど絶対的ではなくなり多様な価値観を認めるようになり、ファンタジーやSF小説では善のドラゴンも登場するようになった。そしてCGという技術革新は、操演では不可能だった複雑な動きを可能にした。この二つの変化が、人語を話し、叡智と愛嬌を併せ持ったドレイコを誕生させたといっても過言ではない。長々と書かせていただいたが、映画の出来以上にこのドレイコががまさに「現代」を象徴する存在であり、またキリスト教以前の原点に回帰した古くて新しいドラゴンとして稀有な魅力を持つドラゴンだと思っているからである。姿を見せず声だけのショーン・コネリーはこのドレイコがまさにはまり役で、その存在感と愛嬌がドレイコにも反映され、私などはだんだんドレイコの顔がコネリー自身に見えたほどだ。映画そのものはいい意味でラウレンティス一家らしい出来で、英雄箪にコミカルな要素を加えて飽きさせない(どこか間の抜けたピート・ポスルスウェイトがいい)。ラストシーンは感動のほかに、父ディノが製作した「フラッシュ・ゴードン」を思わせる演出もあって憎らしい。いろいろな意味で楽しめるお得な作品。
9点(2004-06-23 22:43:20)
100.  ミクロの決死圏
「人間はミクロ化するとバカになる」と言う話をなんかの本で読んでしまったためか、幼い頃に感動したミクロ化も、今となってはさほど驚きはなく、むしろB級の臭いすら感じられた。映画内では、ミクロ化の科学的(っぽい)根拠は曖昧なままだったのもそれを後押しした。それでもこの映画に価値があると思うのは、まさに人体を内部から解剖したようなリアリティと、それをCGのない時代に映像化したその意欲。潜水艦の目の前をぷにょぷにょ動く赤血球、それこそがこの映画の最大のサプライズ。あの質感を、CGでどれだけ再現できるだろうか?CGのおかげで様々な映像が可能になったけど、例え今見るとちゃちな感じでも、確かに目の前にあるような「実物感」はやはりCGではパーフェクトに再現できないと思う。さらに付け加えるなら、ミクロ化は科学的根拠は乏しいものの政治的背景が見え隠れしていて、それが物語のサスペンス性を盛り上げている。考えて見れば、この映画が製作されたのは冷戦真っ只中の時代。「インナースペース」よりも見応えあるのも納得。ところでこの映画のミクロ化のアイディアは、後年様々な日本のマンガにも影響を及ぼしている。「スモールライト」もそうだけど私なんかはアラレちゃんの「デカチビ銃」を思い出す。あれも後で1時間後にもとに戻るという設定になったんだよなあ。その功績もたたえて、この点数。(実を言うと、この映画をまた見ようと思ったきっかけはケロロ軍曹でした(笑)体の中に入るお話があったんだよ~!)
9点(2004-06-23 22:24:49)(良:1票)
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