1. 丹下左膳餘話 百萬兩の壺
夭折の天才監督、山中貞雄の現存する数少ない作品の一つ。 昭和10年の作品にもかかわらず、中盤のテンポの良さ、笑いのお約束と珠玉の出来。 新橋の売れっ子芸者で歌手の喜代三扮する櫛巻きお藤は、本物が醸し出す粋でいなせな感じが流石。強面の傳次郎左膳の人の良さとお藤との掛け合いも絶妙。 戦地での病死により、監督生活がたった5年だったことが悔やまれる。 [DVD(邦画)] 10点(2013-05-06 12:30:33) |
2. ワイルド・スピード/SKY MISSION
圧巻のアクション映画で、おススメです。一挙に魅せます。 長いシリーズなので、今作から見るのを躊躇う人もいるかもしれませんが、このエピソードは何?ってところを特に気にしなければ、十分に楽しめます。 他の映画で主役を張れるターミネータ的な敵役との対決で一気に進むアクション。今まで無敵だった主人公がピンチに!っていうお決まりパターンのところだけはちょっとダレるかもしれませんが。それはご愛嬌。 最後、車が並走するシーンは色々意味があるので、見終わった後、メイキングエピソードを調べて見てください。 [映画館(字幕)] 9点(2015-04-29 18:19:23) |
3. 海街diary
久しぶりに再見。ストーリーはほとんど忘れていた。 大きな事件は何も起こらない。異母妹を引き取った後の日常。 その日常が自然に切り取ったように撮れている。 そうそう、ちょっと前の日本は梅を漬けたりして季節を味わっていたんだよね。 [インターネット(邦画)] 8点(2022-01-08 22:56:31) |
4. ぼくは明日、昨日のきみとデートする
《ネタバレ》 よく練られた映画です。主演の小松菜奈が魅力的に撮られています。 普通の恋愛映画と思って見ていたところ、画面にいきなりタイトルが! そうか、ここからなんだと心の準備ができます。 高寿の世界に一定の周期で逆時間で来る愛美にとっては、そのままでは 高寿と恋愛することは出来ないはず。どんな風に15歳の愛美は25歳の青年 から話を受けたのか…。 三木孝浩監督は、原田知世主演の「時をかける少女」を大きな影響を受 けた映画と言っているので、今作の力の入れようが分かります。 設定では、互いの時間は常に逆に進んでいる訳でなく、24時間のワンセ ットです。時間は連続的ではないため、そのワンセットが逆に流れること もありうる訳です。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-05-03 22:39:37) |
5. ミステリと言う勿れ
《ネタバレ》 横溝正史の「犬神家の一族」、「八つ墓村」を足して2で割ったようなストーリーです。 でも、現代においては設定的にちょっと苦しいものがありました。外見でみられたら困るんだったら子どものうちに 殺されるでしょうし、ストパなんかでいくらでも外見は変えられるでしょうし。 まあ、そんな野暮なことをおいておけば、よく出来た話だと思います。 結構、原作に忠実ですが、犬堂我路の部分を取ればこの映画だけで成立したのにと思いました。 [映画館(邦画)] 7点(2023-09-24 12:11:06) |
6. SAND LAND
《ネタバレ》 鳥山ワールドだぁ。 そうそう、このメカ感。少年ジャンプでドクタースランプの連載が始まった頃を思い出します。 スイマーズとの追いかけっこは、キーンっていう音を勝手に付け足してしまっていました。 でも、なんで9月からなんでしょう?8月の夏休みに上映すれば良かったのに。 [映画館(邦画)] 7点(2023-09-03 19:23:25) |
7. キングダム 運命の炎
《ネタバレ》 キングダム3作目。 前作をふまえた話になっているし、今作も「つづく」的な終わりになっているので、もう固定客で勝負というところでしょうか。 前半の紫夏編は泣かせます。 本来、嬴政が人質だった年齢は9才なので子役がやるべきでところ、自分にやらせてくださいと直訴までして吉沢亮が演じたというエピソード。熱演でした。 9才ならば草むらに逃げても仕方ないですね。 後半の戦闘シーン。大体、邦画だとアップの画面の多用でごまかすことが多いですが、引きの画が多い印象。横から砂煙を上げて突進してくるシーン、臨場感がありました。 でも、最後に龐煖の登場シーンで勝利に水を差された感があり、単作として後味の良い映画とはなっていません。その部分は次作への予告だとしても減点です。 あと、上映前の映画予告編で「沈黙の艦隊」が出てきました。 なぜ今、沈黙の艦隊?というのと、主人公の海江田を演じるのが大沢たかお!「全軍、前進」とか言いそう。 [映画館(邦画)] 7点(2023-07-30 21:04:38) |
8. ハケンアニメ!
ハケンアニメのハケンは派遣だと思いましたが覇権だそうです。最も売れたアニメという業界用語のようです。 原作は、「鏡の孤城」などがある直木賞作家の辻村深月。 話しは、同じ放送枠で天才監督・王子千晴の作品に新人監督・斎藤瞳が挑むというものです。アニメ制作は部門 ごとのチームの集大成といった面があるので、いわば団体競技の対決といった趣になっています。チームで仕事し ていて、こういうことあるよねっていうエピソードが盛り込まれていて、仕事に頑張っている人へのエールになっ ています。 対決するアニメ2作品もハケンを争うレベル?が感じられて、しっかりつくられていると感じます。 なお、エンドロールの後におまけがあるので、直ぐに席を立たない方が良いですよ。 [映画館(邦画)] 7点(2022-05-21 21:45:59) |
9. 翔んで埼玉
《ネタバレ》 この映画は、映画館で観るに限ります。それも埼玉か近隣で。 初め、様々な規制になれてしまっているので、ここまで言ってしまっていいのか?という雰囲気が会場を支配します。 しかし、これでもかと繰り出されるディスりに麻痺し、そのうち、会場の端々でクスっと笑いが出るようになります。 その後は、苦笑…、爆笑…。会場が一体になります。 浦和と大宮の争いに黙ってろと言われる与野など関東にしか分からないネタでしょう。 埼玉に愛情のある映画、良かったです。 でも、なぜか県下第2位の都市、川越市は全くイジられてなかったですねぇ。 [映画館(邦画)] 7点(2019-03-23 22:07:03) |
10. 夜は短し歩けよ乙女
この映画の原作は、もう10年以上前になるんですね。若干、原作とは設定が変わっていますが、原作の独特な雰囲気が良く再現されていると思います。これはアニメで成功ですね。実写ならVFXを多用しないとつくれないでしょう。 [映画館(邦画)] 7点(2017-05-13 16:57:45) |
11. 君の名は。(2016)
《ネタバレ》 「アニメにもかかわらず大ヒット」と紹介されていたので、急きょ見に行きました。 新海誠監督作品は、「雲のむこう、約束の場所」以来です。絵が綺麗だけどストーリーは破たんしているという印象でした。 今回、絵の綺麗さは大人しくなっていましたが、ストーリーはギリギリのところでまとまっていました。 若い人は良かったーって言ってましたが、年配者はまあこんなとこかという感じでした。 入れ替わりは、「転校生」。未来から来るのは「時をかける少女」ですかね。 それぞれオマージュがあったような気がします。 ならば、再会の場所も数寄屋橋でなくっちゃね。 [映画館(邦画)] 7点(2016-09-19 16:12:13) |
12. シン・ゴジラ
《ネタバレ》 東京湾から怪獣が上陸!その姿をみると、できそこないのウツボのようで、「ははん、これは前座怪獣だな。」と高をくくっていましたが、進化とやらでゴジラに! 官邸から避難するまでは、臨場感・緊迫感に溢れ、他国が攻めてきた場合はこうなるであろう姿として説得力もありました。 が、アメリカが介入してくるあたりから、2時間ドラマレベルに低下。 血液凝固促進剤を経口投与って? 大人しく飲み込まされているゴジラもゴジラ…。 というわけで後半がちょっと残念でした。 [映画館(字幕)] 7点(2016-09-10 22:17:52) |
13. コクリコ坂から
今作のジブリは、冒険やファンタジーではなく、少女マンガ雑誌「なかよし」に掲載された作品を原作とした、高校生の淡い恋を描いた作品。下宿屋コクリク荘を切り盛りしている女子高生・松崎海が、学校新聞を発行している風間俊に惹かれ、ガリ切りを手伝うようになる、というのが話の発端。「ガリ切り」って分かる人は少なくなってしまったのではないでしょうか。うちにも鉄筆が何本か有りました。 東京オリンピック開催をひかえながらも戦争がまだ遠い昔のできごとになっていない昭和38年。横浜に路面電車が走り、オート三輪が街中を行きます。 監督は宮崎吾朗。近藤喜文が生きていれば本作の監督は彼だったでしょう。 [映画館(邦画)] 7点(2011-07-18 00:38:59)(良:1票) |
14. ゴールデンカムイ
《ネタバレ》 原作リスペクトが感じられます。 料理もできるだけ本物をつくったとか。アイヌの小物も本物を用意したとか。 キャストも豪華。アシリパもいい! でも、どうやって2時間で話としてまとめるのかと思ったら、最後はほとんどぶつ切り。 やはり「つづく」か… そこが残念。 [映画館(邦画)] 6点(2024-02-02 23:43:43) |
15. 劇場版 SPY×FAMILY CODE: White
《ネタバレ》 原作、TVシリーズ未見でいきなり見ました。 スパイと殺し屋と孤児の仮初めの家族なんですね。 観客はアーニャの印象からか子ども連れが多めです。 今作、色々な作品へのオマージュを感じました。 モジャモジュ・フランクリンは絶対007のQですね。 タイプFはターミネーター?最後に導火線でやっつけるのは ダイハード2ですね。 見終わった後、何かほんわかする映画でした。 [映画館(邦画)] 6点(2023-12-24 17:00:36) |
16. ゴジラ-1.0
《ネタバレ》 原点回帰したゴジラでした。 ヒューマンドラマの面もありますが、途中、首をかしげるような極端な感情表現などもありました。 最後、ハッピーエンドに終わったように見えますが、黒い雨を浴びた敷島、首筋の大石と今後の暗転を暗示させる エンディングは好みが分かれるかもしれません。 いっそ大石はやはり亡くなってしまって、その辛さから敷島が立ち直ろうとしている一方、ゴジラは復活の予感を 感じさせるというエンディングの方がスッキリするような気がしました。 [映画館(邦画)] 6点(2023-11-15 22:03:05) |
17. リボルバー・リリー
《ネタバレ》 東アジアを中心に3年間で57人の殺害に関与した伝説の諜報員・小曽根百合を綾瀬はるかが演じています。 綾瀬はるかのアクションには既に定評があるかと思いますが、「殺し合いにも身だしなみは大事だ」という 小曽根百合のポリシーのもと、ドレスでアクションしています。拳銃を隠し持つ場所などもこだわったとの ことで、峰不二子ばりですね。ドレスでアクションするとプロテクトが出来ず、傷だらけになってしまうなか 頑張っています。 映画としては、「水野」がイマイチ魅力的に表現されていないし、深々と刺されても生きていたり、ずらっと 並んだ陸軍兵に撃ち勝っていくというのは無理があるかなと。例え原作がそうだとしても、もっと少数との撃ち 合いで勝っていく方がかっこいいのに、残念。 [映画館(邦画)] 6点(2023-08-11 18:36:51) |
18. 君たちはどう生きるか(2023)
《ネタバレ》 ジブリの新作、今日から公開だよと教えて貰って行ってきました。 空襲の中、主人公が駆けていく画のレベルが高くてびっくり。 話し的には色々詰め込み過ぎてしまって、考えながら観ると置いて行かれてしまうかもしれません。 結局、この世界観が好きか嫌いかの映画です。 大監督も晩年は哲学的になってしまう傾向にあり、痛快娯楽作を期待してしまうとガッカリだと思います。 [映画館(邦画)] 6点(2023-07-15 23:25:24) |
19. 怪物(2023)
《ネタバレ》 自分の理解を超えたモノは「怪物」。だから何とかしないといけない。 母親にとって事件と向き合わずにいる学校。教師にとってこんなものだと思っている子ども。男の子にとって妙に女の子とつるんでいる男子。 それぞれに現実の結末とそうでないものを見せる。 観客も怪物と思う側に引き寄せるための演出がちょっと過剰気味。 [映画館(邦画)] 6点(2023-06-04 16:41:43) |
20. 名探偵コナン 黒鉄の魚影
《ネタバレ》 オードリーがオールナイトニッポンで、話しを知らない初心者にも最初にちゃんと説明していて面白かったというので、 初めて劇場版を観に行きました。 実は100巻超えの原作読んでるんですけどね。 コナン、蘭、哀ともスーパーマンでした。みんな。 水深30メートルであんなこと落ち着いてできませんよ。ゴーグルがない時点でパニックです。 コナンとどっちをくっつけようとしているかと前からのコナンのファンも取りこぼしなく上手くまとめてます。 [映画館(邦画)] 6点(2023-05-21 21:14:34) |