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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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381.  GANTZ:O 《ネタバレ》 
・原作なり映画なりでGANTZの設定、システムを知っている。 ・国産CGアニメ特有の、表情の変化に乏しい、声優の演技に頼ったマネキン人形風キャラを、そういうもんだと割り切ってる。   この2つをクリアしていればかなり楽しめる作品だと思います。   タイトな上映時間にGANTZの世界が凝縮されています。時間が短いが故の難点もありますが。バトルが映画本体では1度だけ。その1度の戦いの中で様々な要素を描こうとしていますから、各キャラの成長や心の変化が唐突だったり、強さはセリフで語られるばかりで実力を発揮できないまま終わってしまうキャラだらけだったり、重要なポジションのように見えながらそんなには存在価値がないままなハンパなキャラがいたり。  ですが、無駄無く矢継早にアクションを重ねてゆくので、あまり細かい事に拘っているヒマもありません。   迫り来るバケモノに対して、自分か、誰かが落とした武器を拾おうと手を伸ばす、駆け出す、その危機一髪の瞬間をスローモーションで描く、ってパターンが多過ぎて、もう少し他にサスペンスを生むシチュエーションを考えつけないのかいな、とは思います。  武器のバリエーションが豊富なのはいいとして、明らかに『パシフィック・リム』なアレは明らかに浮きまくりで別作品になってるじゃん、みたいなのもあります。  突然の超展開でシーンやエピソードがちゃんと繋がってなかったり、まるで説明不足だったりもします。なんで東京チームは大阪に飛ばされて共闘って事になったのかなぁ?  でも、そういう点をツッコミながら見るような映画って感じです。   読めまくりのラストの展開も含めて、フルCGになってもあんまり変わらない国産アニメの様式美みたいなのを生暖かく見守って楽しむのが吉、ってところで。二人の女性キャラの気合い入りまくりなモデリングだけでも十分に楽しめますしね~。
[映画館(邦画)] 6点(2016-10-14 23:14:04)
382.  君の名は。(2016) 《ネタバレ》 
  笑いあり、スリルとサスペンスあり、感動ありで程よい感じの青春アニメではあります。   でも、脚本の構造のために歪みが生じているのも事実で。  まず時間を超えて入れ替わっていたという仕組みを隠すために二人が自分の身に起きた異常事態に対して日時の確認をしない、気付く事がない、っておバカになっちゃってるのが残念だなぁと(夢だと割り切ってたりして)。っていうか、スマホの日記アプリ使ってる時点で西暦は明確になりそうなものなのですが。つまりこれ、お利口さんでは成立しない物語なんですよね。  それから映画は三葉主体で始まりながら、クライマックス前は三葉の人格を脚本の構造のために出せない、っていうのも人称のブレを生んで「主役の心が消える長い時間」が生じるゆえの不満感が。  その他、おばあさんが仕掛けの説明のためだけに存在しているので、その説明が終了すると共に用なし扱いになってるとか、お父さんの意思決定が絶対的な〇か×かのみで成立しているけれど、その絶対性が生まれる根拠があまりに脆弱だとか、二人が入れ替わる理屈(システム的な)が結局曖昧だとか、始めに結論ありきで組み立てられているがゆえの強引さが目立つお話ではありました。   組み紐や流星の描く尾が繋がりを示し、開閉する扉が断絶を示すあたりの映像表現は良かったと思います。でも綺麗と言われる美術に関しては、んー、自分的にはラッセンの絵みたいなモンで。キレイですね、以上。みたいな。光と影の魔術師みたいな故・椋尾篁氏とか、深層に触れるノルシュテインとか、そういうトコ、そういう世界が見たいです。空気感、その匂いは希薄に思いましたしね。   モノローグが多用されるのって、「日本」の「マンガ起源」の「アニメ的表現」独特のもので、それをみんなが何の疑問もなく受け入れている状態は果たして良いのかどうか。人称ブレブレになるんですけど、それでいいのかなぁ? 私はそこで今一つ入りきれなかったんですよね。   意外に心よりも(余計な事に)アタマを使う時間が長い映画だったので、評価そこそこ。ひっかかりなく存分に心で見たいものですが。
[映画館(邦画)] 6点(2016-09-13 22:33:52)
383.  クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃 《ネタバレ》 
 少女の心の傷を優しく癒してゆくラストシーンはとても良かったと思います。が、そこまでは必ずしも褒められるものでは・・・。   『パプリカ』と『インセプション』と『ロスト・チルドレン』が混じったようなその題材のオリジナリティの無さはともかく、まず、夢が「睡眠中に見る夢」と「胸に抱く夢」とでごっちゃ。夢をコントロール可能な領域とコントロール不可な悪夢領域とが意図的に与えられていた、として「いい夢=本人の願望」っていうほぼ覚醒状態な思考パターンで構築された世界なわけで、それを大人数で空間として共有していて相互に干渉可能となると、それってもはや「夢」じゃないんじゃね?っていう。異世界ファンタジーですね。少女の悪夢から組み立てていった世界設定であろう事は容易に想像できて、そのための無理があるかなぁ。  それにそのビジュアルはいかにもオトナのアタマで創った子供の夢の世界なんですよね。   カスカベ防衛隊の団結力や活躍、ひろしとみさえのコンビネーションは好調、この辺はいつもの『クレしん』の楽しさを存分に味わえます。   バクを探しに出てからは物語の進行が停滞して、みさえとひろしは延々父親と戦ってるし、カスカベ防衛隊は迷走してるし。大和田獏ネタとか大人が見てもクドくて笑えないんですが、子供はそもそも大和田獏が判るんか?っていう。  クライマックスのボスのビジュアルはヘタなホラーより恐ろしく、よく出来てるんですが、その正体が怖すぎ。トラウマものですね。展開の結果よりも過程のインパクトがデカくてヤバいっていう。アレ、感動よりも恐怖が先行しちゃうんじゃないかと。  みさえの母性が少女を救済する展開自体は感動的なんですけどねぇ。   子供には判らないとは言いませんが、やや大人向きなんじゃない?っていうのが今年の『クレしん』の印象でした。
[映画館(邦画)] 6点(2016-05-05 20:57:57)
384.  IAM A HERO アイアムアヒーロー 《ネタバレ》 
ツイッターの映画クラスタの間で評価が高かったので期待し過ぎちゃった。   ベースは『ゾンビ』そのものなわけで、話の中心がショッピングモールでの籠城戦で生き残った人間同士のゴタゴタがドラマになってます、なんてところはなんのヒネリも無し。今から40年近く前に作られた映画にやっと近付きました(越えてはいません)ってそれって誉められる事なのかなぁ。このジャンルって低予算のしょーもないデキのものが大量にありますから、元々ハードルは低めだったりするのでしょうけれど。  それでも邦画としては頑張ってるその映像は、舞台を日本に見立てての大々的な韓国ロケで実現した映像なわけで、つまり国内だけじゃこのレベルに到達するのは無理です、っていうのが実情なんでしょうね。   この映画のオリジナリティは主人公が何者にもなれないヘタレで、極限状態でも変われず、それでも、ってところですが、んー、ダレ気味。森に入って以降クライマックスまでテンポが悪くて、そのワリに濃密なドラマが描かれている訳でもないので『晴天の霹靂』とちょっとキャラカブってる大泉洋の苦悩演技をご覧くださいって状態がシンドいなぁ、って。有村架純と長澤まさみって花を両手にしながらなおヘタレ続けるので温度低めな時間がずっと続いて。  避難民を支配している男とその手下って、お約束の展開に「あーこの流れかぁ」ってウンザリさせられつつ、ヘタレの覚醒を待たなくちゃならないのは結構苦痛。  で、やっと覚醒したと思ったら最早それドーピング脚本だろって状態で。ライフルの弾、一体何発持ってるのよ?ってくらいに全部ライフルで片付けちゃうのでライフルVSゾンビの映画になっちゃうんですよね。ライフル最強!で終わっちゃう。英雄は本当に英雄になれたのか? うーん。   グロっぷりハンパない、よくぞここまで、みたいに言われてますが、殆どヘッドショットでブシャブシャ頭が破裂するばかりなので、激しい人体破壊っぷりを期待すると、こんなモンかあ、くらいのモノです。そんなモノ一切期待しない、ホラーもスプラッタもゾンビものも苦手な私でも「なんだぁ」って思う程度。   そして、有村架純は良かったです。
[映画館(邦画)] 6点(2016-04-29 22:44:37)
385.  あやしい彼女(2016) 《ネタバレ》 
 これ以前に韓国版『怪しい彼女』と中国版『20歳よ、もう一度』を見ておりますので、どうしてもその2作との比較になってしまいます。   多部ちゃんはコメディエンヌとしての魅力を存分に発揮していて、多部ちゃん映画としてはポイント高い作品となっております。ただ、既存2作と比較してしまうと、どうにも弱い映画になっちゃったなぁ、と。   まず基本設定の変更、息子を娘にして登場人物を整理した事で生じた問題、嫁をいびり過ぎて病院送りにしちゃうクソババァが消滅して、ただのヘンなテンションの婆さんになっちゃいました。クソババァがキレイな娘さんに変身して、更に歌で人々を魅了する、オリジナルのその大きな振れ幅がこの日本版では小さな振れ幅になっちゃってます。多部ちゃんが倍賞さんの若い頃って言われれば納得できない事もなく、あの歌声にはインパクトがなく(最近の邦画で説得力のある歌声としては圧倒的に『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の大原櫻子さんを挙げたいですが、彼女と比較してしまうのはあまりに酷ですか)、その出だしの弱さのままにずっと映画が続いていってしまうのが厳しいです。基本設定に変更はあっても多くの部分が工夫無くオリジナルをなぞる事で作品が安易な流れの中に留まってしまっているような印象。   ドラマ的には娘に変更した事自体が大きな改悪になっているとは思いませんが(クソババァ度を極端に薄めてしまったとは言え)、じゃあそれが良い選択だったとも思えず、片親世帯にしたあたりが半島や大陸と違ってこの島国っぽさなのかいな、くらいの印象で。   ライブシーン、音楽絡みのシーンは総じて韓国版、中国版よりもダサくなってしまっていて、日本大丈夫か?って感じもしますが、これは国の問題っていうより邦画業界の問題と製作陣の問題ですかね。  韓国版での焦らしのシーンを中国版では更に焦らして、じゃあ日本版はどうなるのか?と思っていたらあっさりドッスンといって肩透かし食らわせるあたりは楽しかったですが、それは全部見てての限定されたお楽しみ。しかしあの娘はあれじゃ悪役状態なのだけど、そもそも存在の意味が判りません。  中国版では韓国版に敬意を表した部分が2カ所あったのですが、日本版にはそれが見当たらなかったのは残念。   オリジナルに対するリスペクトを大きく反映させるか(中国版はこちら)、さもなければ独自の魅力を研ぎ澄ませてゆくか、そのどちらにも寄れないハンパな作品になってしまった感じで、それでもオリジナルの良さゆえの魅力は残った感じでした。あと多部ちゃんの面白さと。この映画のヒロインとしては、ちょっと違うかな、って製作発表当時思った感覚のままではありましたが・・・
[映画館(邦画)] 6点(2016-04-04 22:05:38)
386.  心が叫びたがってるんだ。(2015) 《ネタバレ》 
 毎度の記号化されたアニメの言語で描かれていて、それが残念です。  心情や状況は過剰なまでにセリフで解説され、安直に複数のキャラの心の声が響き、説明のための映像が羅列され、アニメーションはただ物語の補助のために機能し(タマゴなんていないって事はセリフではなく映像でそこまでを描ききってくれないかな)、音響は必要な音だけしか鳴らず。特に音響監督は何やってたんでしょうねぇ。極端に環境音が欠如していて、ただセリフだけが聞こえる不気味な静寂が多くを占めていて。予算と時間がないとか、そういう話?  記号化されたアニメの言語って書きましたけど、これ、今のアニメがマンガを起点にしてそれをトレースする形で映像作りをした結果としてのアニメ言語なんですよね。マンガの表現がそのままアニメの表現になっていて、オリジナル作品でありながらマンガ的表現に支配されている、それが問題点。キャラの心の声は普通の映画ではあまり使いませんよね? それを複数のキャラに当たり前のように使ってしまうのはその表現法がマンガを起点としているがゆえ。   さて、でも物語は意外と楽しめました。いや、楽しめたというと語弊があるかな。意外とクるものがあった、みたいな? 心を病むという状態、そこから解放される事、その闇や痛みに向き合う話で。  その、健全な精神の持ち主には本来理解できない、ウザい存在に対していかに理解を示すか、いかに共存するかを描き、また、病んだ人間がいかに他者と生きる道を探れるかを描き、更に病んだ人間を通して自分の中の闇を見つめ、他人の闇を認める事を描き。  現実の世界はこんな都合のいいお膳立てをしてくれる訳ではありませんが(異様に理解力のある人々が解放のための環境を構築してゆくそれは、まるでトーストを咥えた美少女が曲がり角でぶつかってくるが如き話ではあるのです)、これを単なる絵空事として片付けられてしまうとツラいものがあるわけで。   クライマックスのミュージカルの内容とドラマの進行とをシンクロさせる構造など、なんとなく巧くいけそうな部分もあって、でもそれも凡庸なアニメ言語によって微妙なものになってゆくのが、安易に全否定はできないものがあるだけに惜しいなぁ、と思うのでした。
[映画館(邦画)] 6点(2015-09-29 23:05:17)(良:1票)
387.  アンフェア the end 《ネタバレ》 
 劇中の雪平は殆ど全編に渡って黒のロングコートを着ています。光を反射しない素材で黒髪と共に真っ黒な影になっていて、青白い顔だけが浮かんでいるような、まるで幽霊のような佇まい。父の死の真相を追う雪平が死に囚われた存在だったとするならば、冒頭とラストの裸身から血を流す雪平の姿は生へと動き出した事を象徴しているのかもしれません。   ドラマを一切見ていない私が見た前作の映画は「ワケ判らん」って状態でしたが、今回は前作を見た分だけの知識だけはあって(相変わらずドラマは全く見ておりません)、そしてその分だけは楽しめた感じがします。  悪が幅を効かせる今作は真相を追うよりも追いつめられ危機に陥る状況が長いのでストレスを感じるシーンが多く、また裏切りの物語が続くのでカタルシスは薄い気がしますが、明確な目標が提示され、そこに至るための攻防が描かれる事によってサスペンスを生んでいました。   ただ、前作ほどではないにしろ、やはり謎のための謎、裏切りのための裏切りみたいなトリッキーな部分(それこそが本作のカナメなのでしょうけれど)が明快さを欠く結果になっていて、実のところ本当にこれで完結なの?そう言いつつ更に続編作るんじゃないの?と思わせるような、アンフェアな事ができてしまいそうな部分が残されているのが気になりました。死んだ事をハッキリとは表現していないキャラが何人かおりましたからねぇ。
[映画館(邦画)] 6点(2015-09-21 23:43:19)
388.  海街diary 《ネタバレ》 
 原作は『BANANA FISH』で少女マンガの極限にまで到達した作者がガラリと雰囲気を変えて打ち出してきた純文学路線。  画面にすずが出てきた時点でそれまで頭の中に圧縮されていた原作の記憶がばーっと解凍されて先読みしまくって感動先走り状態だったりしたのですが・・・   この映画は原作にかなり忠実、ゆえにメリハリのない、だらーっとしたものになってしまった感があって。姉妹たちの日々の生活のエピソードが幾重にも重ねられてゆく事で作品世界を形作ってゆく、それは単純な起承転結構造の中には納められないもので、元々映画化は難しい素材だったと思います。原作を壊さずに表現しようとすれば、やはりエピソードの羅列状態になってしまうのは明白で。  原作にあったすずの友人関係のエピソードを大幅に省き、「四姉妹の映画」を強調した事は間違いではなかったと思います。ですが、外には四人それぞれの世界があって、それが時に摩擦やすれ違いを生んだり、共鳴したりといった、作品の持つ奥行きは中途半端にスポイルされ、原作ファン的に見ても、映画として見ても、少し残念な、物足りない感覚を受けてしまいました。原作にあまり囚われず、もっと特定の何か(幸かすずの内面とか)を強調したドラマ作りがあっても良かったかもしれません。   四姉妹の個性はとても良くて、原作のイメージから最も遠い綾瀬はるかも気の強い長女役を好演していました。この姉妹の物語をもっともっと見ていたい感じで。   あと、鎌倉を舞台にした、風景がポイントになるのは明白な作品だった筈ですが、これがあまり良く捉えている感じがしなくて。景色と人間との調和、そこに腐心してない訳じゃない、それをやろうとしているのだけど、なんかしっくり来ない、そんな感じ。  ビスタサイズじゃなくてシネスコサイズで撮ったら良かったんじゃないでしょうかねぇ。ラストの海辺の4人の間隔はビスタならではの距離感なんですけど、シネスコの余白があっても問題は無かったかな。   作品世界の雰囲気、空気感はちょっと残念、人は良かった、そんな感じでした。
[映画館(邦画)] 6点(2015-06-14 14:34:28)
389.  ジヌよさらば かむろば村へ 《ネタバレ》 
 松田龍平という人が苦手で、いつも極端にリアクションの薄い普通じゃない人にしか思えなくて、この映画でも人間的に最初からヘンな人で全く感情移入できず、他のもっと平凡な感じが出せる俳優さんの方が良かったんじゃないかなあ?なんて思いながら見ていたのですが、でも面白かったです。   不条理4コマでお馴染みのいがらしみきおの持つタッチは実写になるとどうしても激しくスポイルされてしまいますが、それでも現実からズレた不条理な感じは映画にもよく表れていて。   やっぱり阿部サダヲなんですよね。この映画の高速回転エンジンとして映画を引っ張っていて。彼のキャラがあればこそ、田舎のドロドロとした、暴力的な話も笑いへと昇華されて。  後半になって陰謀話へと集約されていくと、映画のフットワークが重くなってしまう感がありましたが、それもサダヲの出番が減ってしまう事に起因しているのでしょうね。  前半の田舎の暮らしについての話の方が楽しかったので、その点はちょっと残念。   それから、片桐はいりがカッコいい映画でもあります。   あと、松たか子の存在感は生々しくてオッサンの視点から見たらヤバいレベルでした。はい。
[映画館(邦画)] 6点(2015-05-21 21:48:58)
390.  映画 暗殺教室 《ネタバレ》 
 面白かったです。でも、それはもうひたすら設定の面白さ、原作未読ですが、多分原作自体の持つ面白さ。   「月を破壊し、地球をも破壊しようとしている謎の生物が何故か落ちこぼれクラスの担任になる」  そのぶっ飛んだ設定だけで楽しめます。しかもバカだけど生徒思いの良い先生。途中『HK/変態仮面』みたいに単なるネタ集状態になっちゃいますが、それもまた楽しく。   でも映画としては結構シンドいデキな部分もあって。  クライマックスでの脱出のシチュエーションを抜く事で説明すべき事を放棄しちゃってます。  鉄塔での戦いでの、いかにも後からCGをハメ込む事を前提として演技してます、ってぎこちなさは手描きアニメとの合成で制約の多かった『メリー・ポピンズ』や『ロジャー・ラビット』の昔よりもずっと未熟。  結局「続く」になるラストも投げっぱなし感がハンパないですし。  生徒達の家庭なんかどうなってるのよ?とか、殺せんせーの存在が国家レベル以外の外部の誰にも気付かれないってあり得る?とか、まあ、そこら辺は割り切って見る部分だとして、もう少しキャラにリアルに生きてる感が欲しかったかな。   結局、マンガを読む代わりにお金払って映画にして見せて貰いました、みたいなモノで、でもまあ最近すっかりマンガ読む気力が無くなってる(アレも気力よね)私には便利なシロモノでした、みたいな?  それが今の邦画の最大の問題点だとも思うんですけどもさ。マンガの映画化ばっかりだもんねぇ。じゃないと商売にならないっていう。
[映画館(邦画)] 6点(2015-05-21 21:26:46)
391.  脳内ポイズンベリー 《ネタバレ》 
 内と外とを描いた映画なのですが、どうも映画そのものの作られ方も、その面白さも内と外とで分れてしまっているようで。   ほぼ密室状態の脳内会議の世界は大変に面白いです。個性がぶつかりあって繰り広げられる、テンポある対話劇はキャラも魅力的ですし、笑わせてくれます。  だけど現実世界の物語は退屈。その凡庸さゆえ脳内を描くためのお膳立て程度の存在感、にしてはダラダラと長い気がしてしまって。大騒ぎな脳内と、それとは真逆な、抑圧されたようないちこの実際の行動とのギャップが楽しみどころなのですが、現実側の数々のシチュエーションは単調で同じところをグルグルするばかり。早乙女のキャラはかなり早期に提示される訳で、そこから発展的とは言えない苦悩や葛藤がずーっと続いてゆくのは、脳内頼りだとは言え、見ていてちょっとシンドいです。  一方でいちこが作家として成功するあたりから、シンパシーが薄くなってゆくような、描いている世界が狭まっていくような感覚があって、石橋が硬直状態になるのも手伝って、更にシンドくなってゆく感じで。   それに、脳内のセット撮影は冴えているのですが、ロケ映像はあまりパッとしない感じで。東横線沿線を舞台にした映画で、中目黒で生まれ育った私には、一体それのどこが中目黒駅よ?ってツッコんじゃう状態はともかく、新丸子も元住吉も、更に東京国際フォーラムも江の島すらも、ロケーションを活かした映画になっていなくて、そういう環境描写は不要なのかえ?と。いちこがインドア派でアウトドアに対しては空疎なイメージしか持っていない事の表れ、とかいうのならば判らなくもないのですが。でも、ラストの振り返らずに進むいちこの姿にも、解放感が表れている、という感じでもなかったですしねぇ。   あと、舞台挨拶で監督がラストシーンは観客の想像に任せる作りと仰ってましたが、だとすると本屋の越智のカットは不要なんじゃないでしょうか。あれがモンタージュとして余計な機能を果たしちゃってると思うんですが。   脳内の方が圧倒的に面白いのですが、脳内だけでは絶対に成立しないという構造、そこがこの映画の弱点でしょうか。もう少し恋愛以外の事でも脳内メンバーが機能していてくれたら良かったのかな。
[映画館(邦画)] 6点(2015-05-13 22:02:18)(良:1票)
392.  寄生獣 完結編 《ネタバレ》 
 テーマやメッセージは良かったと思います。人間こそが力で全てを支配する、恐ろしい、地球に寄生する害獣ではないのか?という視点と、人間だからこそ他者に対する愛情、優しさを持ち得る、という視点。そのどちらの極に作用するのもエゴイズムであるという点では同じ。映画を見ていて人間という生物について考えさせられました。   だけど、その描き方がなんだか音痴な気がして。  構成が悪いのか、物語がちゃんした流れになっていないように思いました。寄生生物の侵略が広がるのかと思いきや、内紛で尻すぼみな感じになってゆきますし、ラストは蛇足感が漂います。  寄生生物と人間と、どちらが本当の化け物だっていうの?っていう、その皮肉とも言える対比があんまり上手くいっていないような気がするんですよね。染谷くんが中立な立場と言うよりは優柔不断でどっちつかずでフラフラしているように見えるからでしょうか。   あと、テクニック的に問題がある箇所があって。  市役所の看板を何故ああも何度も何度も見せなければならなかったのでしょう? 一度見せたらそれで判る画作りを出来ていない状態。  それから昭和臭漂う濡れ場の恥ずかしさ。翌朝の画なんか、なんかのパロディ?みたいな、それ、フツーは絶対撮りたくない画じゃないかなぁ?とか思ったり。  パロディと言えば『ターミネーター』『2』からの影響があまりにあからさまなのも気になりました。   そんな中、深津絵里は良かったです。人間を理解しようとし、最後には母として散ってゆく不自然な生物、その儚さ、脆さを上手く表現していました。   前作の正義と悪が闘うアクションもの的な判りやすさから一転して、今作では一体どちらが悪魔なのか?何が正しいのか?を問う内容になったら、力量不足が目立ってしまいました、という感じ。   っていうか、ラストで刃物男と喉を切られた男の存在が全く無かったかのように二人で完結しちゃってるのですが、あれは一体何? そんな事してる場合?って不安で仕方なかったんですが。実はあそこで二人とも死んでて、お空に昇っていったのでした、とか解釈しちゃうよ?
[映画館(邦画)] 6点(2015-05-01 22:33:56)
393.  アゲイン 28年目の甲子園 《ネタバレ》 
 いい話なんですけれど、でもあちこちひっかかってしまうところがあって。減点法で評価しちゃうとキツいわ、みたいな映画。   出場辞退になった時のメンバーの28年後の話だと思ったら、その時のメンバーはたった3人(少なくともハッキリそう判る人は)。あとは他の時代の人々。肩透かし。いや、マスター甲子園ってもののルール上、そうなってしまうんでしょうけれど。   で、出場辞退になった原因のエピソードに深い秘密があるのかと思えば今から40年前の青春ドラマみたいな話で。結局殴ったんじゃん、みたいな。全体を支配する昭和臭。   地区決勝をクライマックス化しちゃってるので、そこから先が蛇足状態で、なのにその時点で未消化エピソード大量で描く事は沢山。ダラダラと続いてバランス悪い悪い。   中井貴一の娘のエピソード、切符を投げ捨ててからラストのキャッチボールまで飛ぶわけですが、観客にその行間を補完させ過ぎ。あそこまで突き放して、なお甲子園まで出てくるまでの流れに説得力を与える事を放棄しちゃってます。   人生の曲がり角を過ぎた人間に、止まった時間を動かす、まだやれる事、諦めない事を示す内容は良かったと思います。   せっかくのフィルム撮りもちゃんとフィルム上映できれば良かったんでしょうけれど、世の中さっさとデジタル上映に移行して、デジタル化されてしまうとフィルムの優位性が死んで粒子感キツいばかりの映像になってしまいますね。  そんな要素も含めて、なんだか前向きなテーマのハズなのに、随分と後ろばかりを向いてるような感じがしてしまう映画ではありました。
[映画館(邦画)] 6点(2015-01-25 20:29:05)
394.  寄生獣 《ネタバレ》 
 東京国際映画祭で鑑賞。   退屈せず面白く見られました。ミギー可愛いし。ちゃんと血みどろバラバラなグロだし。  だけど、この映画ならでは!っていう絶対的な個性が無かったなぁ、と。もっとカッコいいとか恐ろしいとかアガるとか燃えるとか切ないとかあっていいと思うんですけれど、良くも悪くも山崎貴監督、ソツなく仕上がってます、という感じ。   ボディースナッチャーものとしての面白さは大きくスポイルされちゃってます。何故ならミギーの能力によって誰が乗っ取られてるかは全て最初からハッキリしているので。  で、その代わりに生まれるモノの面白さという点について、今一つな感じがするんですよね。  体を乗っ取る事によって人間を理解してゆく、人間に寄ってゆく侵略者、それに対比されるべき人間側の描写が薄いと思います。主人公とミギーは一体化する事によって人間と侵略者の間の立場で世界を見る事になるのですから、そこは人間側もちゃんと描かないと。主人公とお母さんのドラマだけでそれを成立させられるとは思えません。というかお母さんとのドラマはもっともっと濃厚な、強いアクセントにして良かったと思うのですが。   登場する役者さん達にも意外性がなくて(橋本愛の女子高生、余貴美子のお母さん、國村隼の刑事、北村一輝のいかにも何かありそうな胡散臭そうな人・・・)、今の日本映画の土壌で作るとしたらこういう映画になりますよ、というモノをそのまま見ているような感じ。   東出くんが学校で暴れるシーンなどは展開の運び方も悪く、続編に繋ぐラストだって引っ張り過ぎで、そういうもったいつけた感じよりは、もっともっと尖がった何かを、と物足りなさを抱きました。   山崎監督の色の無さは、この世界にはちょっと味気なかったかな。
[試写会(邦画)] 6点(2014-11-02 14:51:34)(良:1票)
395.  蜩ノ記 《ネタバレ》 
 ストイックな武士の世界を描いておりますが、今の日本人にも通じるところがあって。  金貸しの播磨屋と通じて年貢の取り立てで農民を苦しめる藩の姿は、まるで銀行や大企業を優遇し増税で庶民を苦しめる今のこの国の政府みたい。  で、そんな世界で日本人としていかに生きるか、日本人の美徳とは何か、というのを見つめさせる映画。不満を漏らすだけだったり、悪行に走ったりするのではなく、侍の姿を通して偽りなき生の在り様を示しているように思いました。  真面目に切り取られた美しい映像と、演者の端正な所作から日本人としての美意識を刺激する作品でした。   ただ、切腹に至る背景がとても判りづらく。「ねえねえ、あのセリフによる断片の羅列から結局何があったのかキチンと理解できた?」ってみんなに訊いてみたいカンジ。  また、キッチリとした映像に比べて物語は散文的でエピソードの繋がりが弱く、そこに到達するまでの各人の気持ちの流れというものがドラマとして、うねりとして伝わりきって来ないもどかしさ、スクリーンとの微妙な距離感が最後までつきまといました。最初から切腹を受け入れているように見える戸田に対して、やや背景がうるさかった気もします。   いつの間にか日本人から失われているもの、それを意識させてくれる映画ではありますが、お客さんはお年寄りばかりな上に、そのお年寄り達の鑑賞マナーがあまりよろしくないと来た日にゃ、なんだか暗澹たる気持ちにもなります。  少なくとも誹謗中傷や差別で溢れかえったネットからは日本人の美徳なんてモノ、失われまくっておりますしねぇ。そんなもの、もはや懐古の中にしかないのかしら?
[映画館(邦画)] 6点(2014-10-12 14:56:34)
396.  るろうに剣心 伝説の最期編 《ネタバレ》 
 前作からも、今作の中でも、エピソードの繋がりが悪いと思いました。   前作ラストのキーとなるエピソードが今作の中ではあまりに軽く扱われているのはどうした事でしょう? 剣心とは別段関係なく助けられてました、特に劇的な再会シーンがある訳ではなく、生きてるってセリフがあっただけで済んでしまいます、そんな軽さ。   大体、志々雄の野望は今回一体何処に行ってしまったのでしょう?  日本を支配する、そのために船出!って漕ぎ出したのはいいけれど、そのまま海上に停泊して一度砲撃しただけで、後は特に何もせず。政府が行動を起こすのを黙って見てるだけ。明らかに見えるところに大砲設置されてみすみす撃たれる事になる訳ですが。   海岸からえっほえっほ小舟漕いで乗り込んでくる剣心達ご一同様に対しても策がある訳でもなくみすみす船に上がらせてしまいます。これまた丸見えなのに。   志々雄達は結局滅ぼして貰えるのを待っていた、殺して欲しかったって事なんでしょうかねぇ?   悪役キャラ達の過去のエピソードもただセリフで説明されるだけで全くドラマがありません。ならばそんなもん無い方がよっぽどマシです。   で、だけど剣劇アクションは相変わらずガシガシとパワフルで魅せてくれます。ああいう存分に盛り込まれたキレのいいアクションを日本映画で見られるっていうのはいい事だと思いますよ。   でも、なんつーか、『プロジェクトA』の影響かなり受けてるよね・・・
[映画館(邦画)] 6点(2014-09-30 22:13:48)(良:1票)
397.  STAND BY ME ドラえもん 《ネタバレ》 
 ちゃんとこれ一作だけで『ドラえもん』として成立させられてない感じがします。従来の『ドラえもん』のイメージに頼っちゃってるでしょ?って。  『さよならドラえもん』をやるならば、そこまでののび太とドラえもんとのエピソードの積み重ねが必要な筈ですが、物語は主にのび太としずかちゃんのエピソードが中心になっていて、ドラえもんはサポートに回ってばかり。ひみつ道具による楽しい日々もダイジェスト状態でサラリと描かれる程度ですし。  なので、全体的に軽い、食い足らない感じの『ドラえもん』。   3Dは飛び出し方向に振ってあってトリッキーな3Dを楽しめますが、3DCGの技術はアメリカに比べたらまだまだ。それでもやっと「呼吸してる、かな?」くらいの表現には辿り着きましたか。アメリカのCGアニメをしっかと見てると判りますが、今はCGキャラ、普通に呼吸してますからね。モーションキャプチャー使ってれば呼吸も記録されるだろ、って? いや、今この『ドラえもん』も含めてモーションキャプチャー使ってるCGアニメ、あんまりないですよ。   でも、山崎貴監督らしい、最大公約数的『ドラえもん』でもあって、幅広い層にアピールできている作品でもあると思います。1つ1つのエピソードに過剰な重さを置いていないのも、あんまり子供にヘヴィなモノ見せたって仕方ないでしょ、っていう意識があるのでしょうし。  これまでのフィルモグラフィーを見てもこれと言って色の無い映画ばっかり撮ってる感じがしないでもないですが、『永遠のゼロ』と今作とで既に合わせて150億円を越える興行収入を上げている、今の時代の日本で最も観客を動員できる監督、その色の無さの中にこそ求められるモノがあるのではないでしょうかねぇ? 逆に言うと、他の監督には、観客から求められていない余計な色ってのがあるんじゃないのかなぁ。   で、唯一2Dアニメ版では全く感じなかった、この映画ならではの色。しずかちゃんがいいオンナ(笑)
[映画館(邦画)] 6点(2014-09-15 23:01:48)
398.  舞妓はレディ 《ネタバレ》 
 年に1~2回、京都旅行にでかけて、老後は京都に住みたい(宝くじでも当たればね・・・)と思っている私にとって(両親とも代々目黒なバリバリの東京モンですけどね)、京都は憧れの世界。  その京都の伝統、文化、そこに生きる人を伝えている部分はとても良かったと思います。絵葉書的な定番の風景も出てきますが、舞妓の世界から見た京都の生活というのがとても興味深くて。   一方、今年は『アナと雪の女王』19回見たりとか宝塚ハマって8回見たりとか(今年あとプラス3回予定)、ミュージカルづいておりますが、この映画、ミュージカルってモノとしてはダメダメな感じなんですよね。  歌や踊りにちゃんと命が通ってないの。なんていうか、とってもハンパなモノを見せられてるなぁ、って感じで。普通に演技している部分はいいのに、なんでミュージカルシーンになると途端に画がダラけてるようなふざけてるような、いい加減なモノになっちゃうんでしょ?  歌で心に響いたのって大原櫻子(このコは『カノジョは嘘を愛しすぎてる』でも聴かせてくれましたねぇ)のところだけ。主役のコも上手いけれども踊りや表情は全然な感じ。ベテラン俳優の皆様に至っては、見ていてキビシイとしか。   『Shall we ダンス?』(宝塚版も見させて頂きました)のダンス教室メンバーが揃って出演していて、ラストにはあの二人が復活したりもしていますが、そういう内輪ウケ的ノリが必ずしも良い方向に機能していたとは言い難い感じで。特に監督の奥さんのミュージカル部分、あそこは丸々要らなかったんじゃないかなぁ。その分、尺を削って欲しかった感じが。   京の伝統の大切さについて言及している映画が、ミュージカル映画とか歌謡映画とかの伝統を軽視しているように見えてしまうのは問題だなぁ。
[映画館(邦画)] 6点(2014-09-14 20:22:11)
399.  宇宙兄弟#0 《ネタバレ》 
 原作未読、テレビシリーズは放映時間が変更になる前まで、実写映画版は見てます、という状態。  これ一作のみの映画として見ると色々とキツいかな。後にどんなドラマが待ち構えているか知っていてこそ楽しめる部分が多いように思います。   既知である過去部分の映像化という事で物語的な冒険はできません。キャラに思考や行動の大きな飛躍をさせる訳にもいきません。  ゆえに本筋上に存在しているような日々人のNASAでのドラマは予想の範囲の中に収まっている感じ。  一方、左遷という脇道を進む六太のドラマはキャラも活かされ六太の成長が描かれて楽しめました。   問題は作画。雑です。映画クオリティに達していません。  傾けたグラスの中の梅酒の梅が全くグラス内を移動しないというような細かい部分はともかくとして、ブライアンが月面を歩くシーンなどはとても重要なのですから、そこはちゃんと描いてくれないと。  月面を人が移動するのはどんな感じなのかは実際の映像でよく知っているわけですよね。その6分の1の重力の世界をブライアンがどう踏みしめたのか、どう歩んだのか、それを雑なぴょこぴょこしたアニメートで描いちゃうのってかなり残念。  地球での重力足らない感じのふわついたアニメート共々、その表現の差を求めるのは酷なんでしょうかねぇ。この題材ならばそこはとても重要になってくると思うのですが。   キャラや展開の説明不足、投げっぱなしになるエピソードの数々など、ファン向け映画といった風情で、知識あればこその感動はありますが、一見さんだとキツいですか。   個人的には雑な作画のアニメよりはむしろ実写版の小栗旬と岡田将生で見たかったかも。
[映画館(邦画)] 6点(2014-08-24 21:37:31)(良:1票)
400.  るろうに剣心 京都大火編 《ネタバレ》 
 テレビ放送した前作の録画を見て臨みました。前作見てなかったし、原作も読んでないし。で、前作は「まー、そこそこ?」みたいな感じでしたが、今回は「もうちょっと上のそこそこかな」って。   前作よりも大幅にスケールアップ。大がかりなセットに沢山の登場人物、大量動員のモブシーン、そして痛快なアクションシーン。  ちょっとドラマ部分がタルいかな、って感じがしないでもないですが(前作からのんびりした時間が流れてます、って状態の剣心周辺のヌルさがなんか弛緩した感じで)、見せ場をいっぱい作って、パワフルにガンガンと押してゆく感じは心地良いです。剣心独特の軽やかな殺陣が痛快ですしね。   気になったのはもうちょっと被写体から引いて欲しくてあまり動かさないで欲しいカメラと、前作同様になんだかとっても不自然に聞こえる剣心の「ござる」言葉(元のセリフ自体が悪いのか、発音・発声が悪いのか・・・)、演技に力が入り過ぎちゃって何を言ってるのか全然判らない少年のお兄ちゃんの今際の際のセリフ、唐突な刀鍛冶の息子の心の声(何故にあそこだけ?)。   でも、そのスケールの大きさを実感させる娯楽エンターテインメントっぷりは夏休み映画に相応しい感じで、物量主義的ではあるけれど、邦画でのそういう攻めの姿勢は、それはそれでアリなんじゃない?って思います。邦画ってかなりの話題作であっても物量だのスケール感だのエンターテインメント性だのってところからはワリと逃げますもんね。   結局は物語の途中で終わってしまって次回に続く、って状態なので(ラストは引っ張り過ぎかな)、最後に不満を抱く感じではあるのですが、僅か1か月後には続編公開という事で、次を待つ時間もストレスよりは期待の方が勝る程度の長さ。   内容そのものよりも、娯楽映画を老若男女が集まった満席の劇場の熱気を感じながら見る愉しさを味わえました。それはそれで貴重。
[映画館(邦画)] 6点(2014-08-14 21:44:43)(良:1票)
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