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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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101.  映画 ビリギャル 《ネタバレ》 
 有村架純ってこんなに可愛かったっけ?って。『女子ーズ』や『ストロボ・エッジ』ではそこまでじゃなくって、じゃあ、その2作の撮り方が下手だったのかな?とも思うんですけど、とりあえずこの映画は彼女の可愛さだけで半分勝っちゃってるようなもので。その魅力だけで映画を楽しむ推進力になりますもんね。   物語はダメな女子高生が頑張って慶應大学に合格する話(ここでは省略されちゃってるサブタイトルが付いてますが、その時点でネタバレしてます)、でも、宣伝展開から受けるイメージよりも実際の映画はヘヴィな話で。  主人公には複雑な家庭環境があって、息子だけを偏愛する父親と、二人の娘に愛情をかけ、身を粉にして働く母親と。父親と断絶し、母親の溺愛によってダメっぷりを発揮するヒロインと、父親の期待に押し潰されそうな弟と。バラバラに壊れそうな危うい家族の姿を描いた映画としての側面が強かったりします。  また、ヒロインは学校の教師からはクズ扱いされ、ただ友人達との時間だけが生きがい。  そんなヒロインが進学塾に行き、生徒に理解を示す真面目でひたむきな講師との出会いによって変化してゆく、その講師とのコミュニケーションは軽妙で楽しく、幾つもの対比構造の中で輝きを放つパートとなっています。ここら辺、計算されているなぁ、って感じで。   前記の通り、有村嬢が大きな魅力を放っていたのですが、吉田羊もとても印象に残る母親を演じていて、幾つもの感動を誘います。   講師の言説は理想論に過ぎる感もありますし、いい人なイコン伊藤淳史を起用しているあたりからも、あまりに善悪のイメージを描き分けし過ぎていて、やや鼻白む面が無きにしもあらずですが(このあたり原作本をヨイショし過ぎって感じ?)、ここまでしょーもなく生きてきた私から見たら、大人が子供の可能性を潰しちゃいけないのも、子供が目標を持って頑張るのも、全く正しい事だと思うのでした。   ネタ映画のように思えて、実はとても真っ当な青春映画なのでした。
[映画館(邦画)] 8点(2015-05-05 20:57:55)(良:1票)
102.  百円の恋 《ネタバレ》 
 試合後、鏡でボコボコになった自分の顔をしばし見てから部屋を出るシーン、あそこで終わってくれ、頼むから外で男や家族が待ってたりしないでくれ、って思ったんですけどねぇ・・・  ほら、泣いて弱さを見せるのは「世界一まずそうなステーキを食べるシーン」で一度やってるわけじゃないですか。あそこだけでいいんじゃないんですか?と。  1つのドラマとして結論付けて〆ておきたかったのかなぁ。そこが個人的には残念。   でもね、やっぱり安藤サクラが凄いんですよ。  『ペタル ダンス』やNHK『野田ともうします』での普通なカンジから『その夜の侍』や『愛と誠』でのかなりヘンなカンジまで自在にこなして、今、最もカッコいい女優だと思ってるんですけど、これはその集大成みたいな作品で。もう冒頭のダルダルな状態からクライマックスの闘いまでめちゃくちゃカッコいい。   妹と喧嘩して寝巻のまま家を飛び出した、そのパンツ透けてる大きなお尻のみっともなさから、闘争心剥き出しにしてリング上の相手に向ってゆくまで、クズな男ども(ホント、この映画、登場する男は全員クズっていう)をぐいっとねじ伏せてゆきます。  クズの中でのたうちまわって這い上がる美しき女神、こんな役、他に誰がこなせるでしょう?  映画の、70年代の安っぽい邦画風だったり、安直な『ロッキー』や『ランボー』のパロディみたいになっちゃってたりする部分までも救済してしまう存在感。   昔から「脱いでぎゃーって叫んでれば評価されちゃう日本の女優」みたいな風潮はありましたが、彼女こそは脱いでぎゃーって叫んで圧倒させる本当に凄い女優。凄まじいプロ根性ではありました。
[映画館(邦画)] 8点(2015-02-11 23:23:08)
103.  ペタル ダンス 《ネタバレ》 
 VODで鑑賞。   映画やドラマの人間関係の描き方って実のところ独特で、それは登場人物の個性を印象付けるためだったり、ドラマティックに物語を組み立ててゆくためだったり。でも実際の人と人との距離ってこんな感じだよね、って思わせる映画。   人は基本、孤独で。だから生きるには他の人との繋がりが大切だけれど、近付くべき距離、踏み込める領域、その微妙な間隔を計って(他人の領域に土足で上がり込むような無神経な人間でもない限り)生きていて。   この映画は、その距離感を絶妙な描写で浮かび上がらせます。  フレームに入っている人、フレームの外側にいる人、フレームの中の人同士の距離、特定の人物がフレームイン、フレームアウトするタイミング、何気なく撮られているようでいてカメラは4人の登場人物の間に存在する距離とバランスをきっちり計算して描いています。  海辺に等間隔に離れて置かれた4人に波が押し寄せてお互いの距離が縮まる、その象徴的な瞬間をよくも見事に捉えたもので。   映画内では特に何も起こらないのですが、風に乗れず、逆風を受けた時、何が大切なのかをそっとささやくような、心に染みる作品でした。
[インターネット(字幕)] 8点(2013-12-30 22:09:09)(良:1票)
104.  もらとりあむタマ子 《ネタバレ》 
 父が写真を見て笑いだすシーン、その写真が一体どんなものであったのかはもうちょっと後になって明らかになるわけで、こちらは映画を遡って思い返す事で父の笑いの意味を理解できるのですね。  そこに焼き付いたのは無愛想で横着でだらしなくて無表情なタマ子が、外に出るため、状況を変えるために作った精一杯の笑顔。   ただ食べて食べて食べて続いてゆく日常。そのユルさと、心地よさと、そしてそれじゃダメだって意識と。   家では勝手気まま(に見える)なタマ子が外では卑屈になったり、心を許した人間に対しては饒舌になったり。胸に色々抱え込んでいる様子が伝わってきて、短い上映時間の中に細かく織り込まれた「生」が楽しく切なく溢れ出します。  エピソードを演技を上手にすくい取り、タマ子の何気ない日々が等身大の存在を形作り、1つ1つを思い返すごとに人間タマ子が見えてきて、どんどん愛おしい映画になってゆきます。   前田敦子がとても魅力的にタマ子という個性を創造していて、女優としての彼女にとってとても貴重な一編として刻まれたのではないかと思います。   見終わった後からじわじわと染みてくる印象深い一編でした。
[映画館(邦画)] 8点(2013-12-04 21:24:36)(良:1票)
105.  飛べ!ダコタ 《ネタバレ》 
 良く言えば優等生的、悪く言えばクソマジメな映画。  演出や映像に奇を衒う事なく、誰かが過剰に前に出ようとする事もなく、終戦直後に起こった実際の出来事を元にした群像劇が描かれてゆきます。   ダコタの不時着から滑走路工事、そして離陸までの島民達の苦闘の流れをもっと克明に見たかったとも思いますし、イギリス兵達の個性をもっと見せて欲しかったとも思います。ヒロインの生にもっと迫ってくれていたら、とも。  だけど、このくらいの塩梅がちょうどいい、気持ち良く見られるバランスのような気もします。どこかが突出して、その分上映時間が長くなって、って事になるとバランスが崩れてしまうような。   映画は後半になると明確に反戦の姿勢を打ち出してきます。そしてそれは過去の大戦を生きた人の悲劇を越えて現代にまで通じる描き方。ナショナリズムに固まり、戦争をしたがっているようにしか思えないような人々に対してのハッキリとした批判。  それはこの映画の唯一にして最大の力強い「出っ張り」かもしれません。   日本海の美しさと荒々しさが捉えられた映像が素晴らしく、そのロケーションに溶け込むような人々の表情が印象的です。柄本明、ベンガル、綾田俊樹という東京乾電池創設メンバーが揃って出演しているのですが、これ見よがしではなく、彼らもあくまで溶け込んでいるのですよね。   半年前まで敵として殺し合いを繰り広げていた国の人々との交流を描いた感動の物語。クソマジメゆえの気持ち良さを味わえた映画でした。
[映画館(邦画)] 8点(2013-10-13 20:24:49)(良:1票)
106.  R100 《ネタバレ》 
 最初の方、クラブのドアホンを押すシーン、一度立ち去ろうとした後に呼び止められ、ドアの前に戻るのですが、ここでイマジナリーラインを越えちゃってます。一瞬「あーあ」って思うのだけれども、ちょっと待った、そのドアは本来反対側からは撮れない構造になってるじゃん、って。つまりワザとそう撮ってる、その時点で「世界」は変わっているのかと。   そういえば、冒頭、冨永愛を捉えたフェティッシュな画、あの美醜の共存するゾクゾクする表情や仕草、あれは鏡の中にあったかも。つまりこれは松ちゃん版『鏡の国のアリス』なの?って。   卑猥だの下劣だのと忌むべきものとして扱われ、でもそれが無ければ滅ぶという厄介な「性欲」というモノに向き合った映画。その嗜好や妄想が完全に閉じたものであるならば、それはそんなに厄介ではないわけですが、現実には誰もがそれを潜ませて日常を送っているわけですね。そんな性を露わにしようとしているのかもしれません。あからさまな建て前として去勢されたような態度を振りかざす人々を笑うような。   だけど中盤以降、理解を拒絶し始めます。むしろこんな事、理解するな、と。  本編を映画内映画へと引きずりおろし、客観視し、考えながら見ていた人間に大した意味が無い事を解説し、観客の心理すら代弁してしまう事で、言い訳がましく逃げているようにも思えます。  でも、本当に逃げたんでしょうか?  松ちゃん自ら「卑怯な映画」と言っておりますが、本当の意味での卑怯な映画は色々とあって(一方的妄言・妄想オチみたいなヤツとか)、この映画はそれらに比べて同様に、更に卑怯なのか?というとそうじゃない気がするんですよね。   繰り広げられる不条理な事象にバランスを取るように繰り出される言い訳、その打ち消し合いを経てなお澱のように残るモノ、そこにこそこの映画の真価があるように感じます。勿論、何も残らない人もいるでしょうし、不快なモノしか残らない人も多いでしょうが、その不快さも含めての真価なのではないかなぁ、と。   今までの松ちゃんの映画はちょっと眉をしかめながら見てるようでしたが、今回はクローネンバーグやデヴィッド・フィンチャー的なニオイが感じられて不覚にもワクワクしてしまった、っていう。銀残し風の色調にレトロな美術、そこにボンデージファッション置いたら結構クるモノあるし(笑)(注:だけどSでもMでもないっす)
[映画館(邦画)] 8点(2013-10-08 16:09:55)(良:2票)
107.  クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!! 《ネタバレ》 
 私はもつ焼き屋なのでB級グルメど真ん中、世界A級グルメ機構にさっさと排除されちゃいそうです。   さて、このところの『クレしん』に顕著だった、最初に世界設定ありき、テーマありきでキャラを縛ってしまう描き方から一転、今回は設定などごくシンプル、簡潔に済ませ、余計な感動エピソードだの家族愛だのも大幅に削ぎ落とし(元々『オトナ』と『戦国』は『クレしん』の中のイレギュラーなのに、以降はそれを意識し過ぎた感があって)、ひたすらカスカベ防衛隊の活躍に絞ってタイトにまとまった作品。  その、無駄なく疾走してゆく面白さは『暗黒タマタマ』以来かも。   焼きそばを食べる事が目的で物語が動いてゆく点では『ヤキニクロード』に近い気もしますが、アレが焼肉だけでは物語を引っ張れていなかったのと対照的に、今回はあくまで焼きそばが物語を引っ張っています。  今回はカスカベ防衛隊がメインで、ひろしとみさえすら活躍の場が殆ど無く、他のレギュラーはほぼ排除されているという状況。  そして、物語は5歳児である彼らに不釣り合いな無理を強いていません。地球の運命だとか、人類の未来だとか、そういうの無し。ただ5歳児なりの苦悩(お腹が減った、ママに会いたい、友達とうまくいかない)で笑いとドラマを作ってゆくのです。  その分、スケールはシリーズの中でも最小レベルですが、映画用に無理して大きくなった『クレしん』ではなく、等身大のカスカベ防衛隊メンバーの魅力が存分に発揮されていました。   また、毎度「その歌は必要なのか?」って疑問に思う劇中で歌うシーンは、今回、削るのではなくて逆にクライマックスの重要な部分に大切な要素として組み込むという、その痛快さ。   でも、何と言っても良かったのは「登場人物全員幸せ」っていうラストを迎えた事ですね。エンディングで語られるあの幸せな感じ、あれで「ああ良かった、いいモン見た」って心から満足できた感じがしました。今年の『クレしん』は当たり。
[映画館(邦画)] 8点(2013-04-23 23:22:21)
108.  鍵泥棒のメソッド 《ネタバレ》 
メイン3人は性格の違いこそあれ、いずれも「メモを取る事によって計画を立てる人間」だったりします。そのメモは設計図でありシノプシスでありプロットであり台本であり、つまりそれぞれが「そういう人を演じる事」を常に前提として生きている訳です。日頃から演技をして生きている3人が、更に違う人間の演技をするハメになるというのがこの映画のポイントで、そして見どころなんじゃないかな、って。誰だって多かれ少なかれ日常の中で自分を演じている訳で、でも、じゃあ演じる必要のある無しってどう判断すればいいんだろう?自分にとって大切な事はその演技の中と外とどちらに存在するんだろう?と。そんな日常の中の「人間としての演技」を面白おかしく拡大してヒネって見せてくれるこの映画、大変に楽しませてもらいました。記憶を無くした殺し屋、彼が模索する「自分」に対する違和感が生み出す笑いを香川照之が絶妙な演技で醸し出します。脚本上の仕掛けも上手く機能していてスキが無く。ただ、ちょっとヤクザ部分にザラついた感じがしてしまったのは荒川良々という、およそヤクザの親分には見えない人を起用したためでしょうか。逆に妙なリアリティが出てしまって、このお伽話の世界からややハミ出しているようにも思いました。あと、堺雅人は毎回困った笑顔だけで通っちゃう役柄ばかりですね。も少し幅は無いのかな? 何はともあれ見終わって素直にああ面白かったと思えたこの映画、脚本と、そして何と言っても香川照之の勝利ではありました。
[映画館(邦画)] 8点(2012-09-28 23:39:14)(良:1票)
109.  もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 《ネタバレ》 
ドラッカーの『マネジメント』を読んで弱小野球チームを立て直してゆく、という基本コンセプトから言うと、後半になるにつれ、理論よりも情に訴えるドラマ優先になってブレちゃってるんですよね。こうなって欲しくはないな、って展開(悲劇を持ってきて泣かせるパターン)をしてしまうのと合わせて、後半はやや凡庸な青春映画になっちゃった気もします。前半の、マネージャー=マネジメント本って勘違いから始まりつつも、そこから理論的に組織を組み立て、外部にまで影響を与えてゆく流れをもっと全編に貫いて欲しかった感じで。でも、みんなのキモチが一つにまとまってゆく姿は、同時に映画が作品としてまとまってゆく姿にもオーバーラップして感動的。AKB48って全然知らないんですけど(顔知ってるのって大島さんとか才加さんとかくらい?)、主演の前田敦子嬢はちっちゃくて(って調べてみたらそんなちっちゃくないですが)細っこいけど頑張る、みたいな感じがスクリーンにいい感じに投影されていて魅力的でした。束の間の若い日々を過ごす人々の姿が焼き付いていて、見ていてやっぱりこの国の青春映画っていいよねってしみじみ。おっちゃんには遠い昔だけど、死ぬまで日本の青春映画を見続けていたいなぁ、日本人に生まれて良かったなぁ、って思わせてくれる映画でした。
[映画館(邦画)] 8点(2011-06-05 13:41:49)
110.  GANTZ:PERFECT ANSWER 《ネタバレ》 
今回も前作同様、また楽しませて頂きました。原作を知らないがゆえに、何がどうなってそういう事になってるの?っていう興味をずーっと引っ張って行って。もっとも、今回、そのワクワク感があったのは松ケン復活までの前半部分までかなぁ。星人との戦いの描写が少な過ぎではありましたが、地下鉄内での戦闘なんて笑っちゃうくらいの頑張りっぷりで。それが後半の、由里子嬢がターゲットになって、ってあたりから、ワクワクではなくてイライラが生じてきて。それまで星人をターゲットにしていたGANTZが彼女をターゲットに指定する意味が説明されてはいても納得はできなくて。そこで生じる葛藤や仲間割れもドラマになってゆかず、由里子嬢の「すげー生命力だな、おい」って末のドラマもニノがなんとなく流してしまってる感じで「それでいいの?」みたいな。あとね、蛇足ですが同じ週に『婚前特急』を見てしまっていて、清純なフリして猛禽なヒロイン、六股目だよねー、って感じに見えてしまったのがなんともかんとも・・・。で、結局のところ、星人って何? GANTZって何? ついでに山田孝之の存在意義って? っていうのが全然語られないままに終わっちゃったりするんですが、じゃあ、納得できなかったかって言うとそうでもなくて。死人が甦るっていう部分を始めとして結局のところファンタジーなワケで、最後も寓話としてキレイにオチてるんじゃない?と。前後編を通じて今の時代を映すファンタジーとしてイイ感じの作品として成立していると思いました。色々ガチャガチャとした映画ですが、ココロを語ってますもんね。
[映画館(邦画)] 8点(2011-05-09 20:36:59)(良:1票)
111.  映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ 天使たち 《ネタバレ》 
おっさん声のドラえもんから見てる世代ではあるものの(歌詞書くとアレなんで略すとオツムがツンツルテンだのアンヨが偏平足だのってヤツ)、特に『ドラえもん』に思い入れはなくて、でも、昔レンタルで見た『鉄人兵団』は記憶に残る名作だったのでリメイクとなる今回、初の『ドラえもん』映画館鑑賞。見ていてとても感心しました。高水準の作画、ちょっとした仕草の細やかさや印象的なシルエットなど、繊細な表現がいっぱいあって、一方でメリハリを効かせたSFアクションとしての華も盛り込まれて。鏡の世界の設定に疑問が湧きまくりではありますが(どの時点を「映し」ているのか、それは他者の所有システムと共有された空間なのか、空間内で時間が経過するならば現実との差異が生じるのではないか、その差異はどう補間されるのか、生体は映さないならば食肉は何故反映されるのか、ならば死体は反映されるのか、病院の安置所に死体だけポツンとあったりするのか・・・)、リルルと共に今回新たに生命を与えられたピッポがキャラとしての個性を存分に放っているために、元作品よりも、もっと人と機械生命体との繋がりと、その悲劇とが強調され、より深い感動を得られる映画になりました。しかし。その機械生命体側なリルルとピッポの存在に、更なる魅力を感じれば感じる程、元作品に存在した大いなる欠点が更に大きくリアルな欠点として引っかかってしまうという難点が浮き彫りになりまして。しずかちゃんのひらめきは結果的に侵略者とは言え、宇宙の中で長い歴史を刻んだ文明をまるごとひとつ破滅させてしまう訳で。人と機械の差異など存在しない事を語りながら、このリセット劇は相手が機械であるがゆえに許されるように見えてしまいます。ラストの救済も安直な蛇足に思えますし。ここはリルルとピッポに責を負わせつつ、人間側にその重さを認識させて頂きたかったかな。とは言え、その完成度、面白さや感動は個人的にオリジナルを超えるものだと思いました。
[映画館(邦画)] 8点(2011-03-08 22:17:20)(良:1票)
112.  GANTZ 《ネタバレ》 
あんまり期待していなかったのですが、かなり楽しめました。グロな描写は全く好みではありませんけど、原作を読んでいない事もあって、単純に「一体どうなってるんだろう?一体どうなるんだろう?」ってワクワクできたのが良かったのだと思います。そりゃ、不自然と言うかツッコミどころは多々ありました。転送されるタイミングに差があるのが意味不明とか、博物館での戦闘で松ケンが前に出てるニノがジャマ!って言ってたけど、あんだけのサイズの敵に対してジャマもへったくれもなくね?とか。千手観音を動かすのならば、ハリーハウゼンへのリスペクトの1つも入れて欲しいところですしねぇ。手以外、ちっとも動かねーでやんの。CGのレベルは全体的に低めだし。特に転送時に体が上下に動くと途端に不自然になっちゃう。だけど、特異な状況に置かれて否応なく戦いを強いられる人々の物語、その不条理っぷりはドキドキさせられますし、絶対的に不足気味ではあっても、一人一人に与えられたドラマにも興味が湧きますし、そして、最初から最後まで全く退屈しませんでしたし。現代社会での個人の繋がりの希薄さを象徴しているのかな?みたいな感じの寒々しい描写の数々が良い感じでした。もっとも、友人が「ヒロインの事を気に入って作品的にも評価しちゃうんじゃね?」とか言ってましたけど、まあ、その通りさー。ぴったりコスがね、なんとも。お兄ちゃん達のムキムキモードは笑っちゃうケド。
[映画館(邦画)] 8点(2011-02-14 21:36:55)
113.  川の底からこんにちは 《ネタバレ》 
シニカルなコメディに思えつつ、実はポジティブな開き直り映画。「しょーがない」が口癖なヒロインの、主体性ゼロで、周囲に流されに流され、どんどんダメになってゆく様はブラックな笑いの世界ではありますが、満島ひかりの存在感によってダメ人間的な鬱陶しさは回避され、共感と愛着を抱けるキャラになっています。周囲みんながダメで、世の中のせいにしたところでダメなものはダメで。落ちるとこまで落ちたヒロインがコロリと開き直ってオバちゃん達の前で本音を曝け出すシーンでの不器用な喋り、そして新しい社歌の熱唱、それはもちろん笑えるネタなのですが、なんと言うか熱く感動的な笑い。それまでネガティブな笑いだったものが、ここでポジティブな笑いへと転化する、その切り替わりが良いです。「しょーがない」のは変わりないけれども、「しょーがない」から諦めるのと「しょーがない」から頑張るのとでは、当然後者の方がマシだよね、っていう、シジミのパック詰め工場から現代の疲れちゃった日本に向けた熱いメッセージ映画なのでした。父親を亡くしたり、叔父の店の後継者話でアレコレ、って状態の今の私にとっては、とても他人事とは思えない映画ではありました。もっとも私は「中の下」ではなくて「下の上」くらいかな?と思ってたりしますが。
[映画館(邦画)] 8点(2011-02-07 21:27:14)(良:2票)
114.  宇宙ショーへようこそ 《ネタバレ》 
惜しい! クライマックスであまりにありきたりな娯楽アニメ映画インフレ見せ場クドクドパターンなってしまって。多元的に描くから物語が集中してゆかないし、間延びしてるし、その上、真実も心情もことごとくセリフで説明しちゃうし。あの歌姫はあの程度の扱いで良かったの? で、あとはお見事。二度と来ない夏休みの貴重なひとときを描いた秀作。友達と過ごす大切な時間、無限の希望に向かって開かれた未来。大人には深い郷愁を伴ってしみじみと心に染みてくる映画です。五人の子供達が魅力的な個性(デザインも)を与えられて、みんなが織り成すひとつひとつのエピソードが楽しく。そして子供達それぞれが一歩成長してゆく、その、壁を乗り越えてゆく過程がとても真面目に描かれていて感動的です。それに対比するカタチで象徴されてゆくポチのエピソードも切なく。だからこそ、それまでの魅力が隠れてしまうクライマックスがねぇ・・・。もっともラストで魅力は戻ってきますし、そんな欠点はあっても充分に見る価値がある映画でした。そう、神奈川のシネコンまで越境して見に行っただけの価値は充分に。こっちだと夜遅く一回とかになってて・・・
[映画館(邦画)] 8点(2010-07-22 17:27:11)(良:1票)
115.  孤高のメス 《ネタバレ》 
実生活でも日々、医療に対する疑問や不満というのは抱くもので、これはそこにメスを入れた映画として大変に意味ある作品だと思います。そしてちゃんと面白い映画で。堤真一が、ごくごく抑え目な演技をしてみせますが、そのクールさが魅力的なキャラになっていて。夏川結衣の表情もいつになくいいですし(この人は、コメディをやってこそと思っているのですが、このシリアスな映画でコミカルな面をきっちり見せてくれます)。ただ、柄本明と生瀬勝久の演技は大袈裟過ぎ。映画のトーンをブチ壊し。手術の失敗シーンでのあまりのわざとらしさなんか見てて恥ずかしいレベル。大体、絶対的な悪を設定して、それを駆逐してカタルシスを得るなんて展開だと極端な例になってしまって問題がボヤけてしまいます。質すべき医療の問題がどこにあるのか、脳死判定や生体肝移植、医師の資質から医師不足まであちこちと広げつつもきっちり娯楽性の高い映画になっていた点では評価できるのですが。でも、この映画の影の主役は手術シーンで臓器を作り上げた美術スタッフでしょう。手術シーンとなると、どうしてもグロテスクになってしまう訳で、それはこの映画も同じですが、臓器の「演技」で人を感動させるという離れ業は、美術スタッフ、特殊効果スタッフの努力の賜物としか言い様がありません。ジミめながら良質な社会派エンターテイメントでした。
[映画館(邦画)] 8点(2010-06-20 16:19:53)(良:1票)
116.  ボックス!(2010) 《ネタバレ》 
気持ちのいい映画でした。繰り出されるスピーディな関西弁そのままに歯切れのよい展開で。ともすればウザいキャラの市原隼人を、すんなり受け入れられただけでなく、気持ちのいいキャラとして昇華できたのは、あえてコテコテな大阪のノリの中に存在させているからかもしれません。周囲がきっちりツッコミ入れまくってますもんね。物語は『ピンポン』にかなり似ております。子供時代のヒーロー、親友同士、どちらが天才なのか? その点ではちょっとオリジナルな魅力に欠けてしまっていたのですが、魅力的なキャラで映画の世界を作るという点で良く出来た作品だったと思います。ボクシングシーンにしても、ちゃんと体を作って見せて誤魔化しなし。ベタだけど真っ直で爽快な青春映画でした。ただ、クライマックスの大切な試合シーンで亀田興毅をゲスト出演させてしまったのがねぇ。サービスのつもりかもしれませんが、あそこで「おっ!」と嬉しい気分になれる人がどれだけいると思っているのやら。私はさーっと冷めましたね。あんな盛り上がらなくちゃいけないところで突然現実に引き戻すようなキーワードを組み込んじゃいけません。
[映画館(邦画)] 8点(2010-06-14 17:08:30)(良:2票)
117.  秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE3 ~http://鷹の爪.jp は永遠に~ 《ネタバレ》 
夜中にやっているのをたまに見たり、あとTOHOシネマズのマナー広告ではお馴染みな「鷹の爪団」ではありますが、ほとんど動かないフラッシュアニメを、わざわざ劇場で見る価値はあるのかいなと、ずーっと思っておりました。いやいやいやいや、これがどうしてなかなか、いや、ハッキリ言えばかなりのもので。登場人物の基本的な知識があるのが大前提ではあるのですが、ほとんど動かないソレが描き出す世界の面白さと意外な感動に、すっかり満足させて頂きました。映画内に広告が挿入されたり、画面右側の予算ゲージが映像の質と連動していたり、もちろん基本バカなのですが、バカがきっちり突き抜けて感動領域にまで到達しちゃうのですから凄いです。時事ネタも色々と散りばめてあり、時代性と言うよりももう少し細かい、即時性が出ているあたり、この動かなさゆえの優位点だなぁと感心しました(一方で大々的に予算を消費してしまう山崎貴@白組のハデなCGも挿入されますが)。物語面では、博士は最初から全部計算していたならば、なんで兵器を行使した時点で無効化するシステムを組み込まなかったの?みたいな疑問は湧きますが、有効である事が大前提であるという科学者としての意地があったと理解しておきましょう。さして動かないフラッシュアニメもまた「CG」、『アバター』がナンボのもんじゃい、日本には『鷹の爪団』がいるわ!とすら思ってしまった六本木の夕方。
[映画館(邦画)] 8点(2010-01-18 17:48:00)(良:1票)
118.  のだめカンタービレ最終楽章 前編 《ネタバレ》 
バラエティノリでドラマ化しちゃうから、明らかにミスキャストな人々(ズラ被って外国人に化けてる人々ですね)が映画じゃ厳しいわ、とか、ドラマ時代に比べて玉木くんが千秋を演じるのが厳しい歳になってるんじゃ、とか、見る前は色々ごちゃごちゃ思ってましたが、見始めてしまえばまた『のだめ』の世界にどっぷり漬かってしまい。シネスコになったのと、ロケやCGが豪華になったのを除けばテレビ版から大きな変化はなく、特に映画だからっていう大きなアレンジがされてたりはしません。そして、その分、ドラマと全く同じ感覚で見られるのはいい事なのか、悪い事なのか・・・。少なくともドラマ時代のファンはそのまま存分に楽しめる作品に仕上がっておりました。なんと言っても魅力的なキャラいっぱいですからね。そして、判りやすくクラシックの魅力を紹介するという側面もきっちり継承されていて。設備の整った映画館の音響システムで再生された音楽は、よりその魅力を伝えられる世界。物語の進行に合わせた選曲や、音楽に合わせた編集でクラシックの力を伝える技法はいつもながら感心させられます。原作も完結し、映画もあと1作。ファンとして名残惜しくもそのフィナーレを心待ちにしております。
[映画館(邦画)] 8点(2009-12-19 16:53:43)
119.  幸福(1981) 《ネタバレ》 
市川監督の得意技とは言え、殆どモノクロのように見えるレベルの銀残しがキツ過ぎでない? 事件シーンがあまりに凄惨過ぎてしまって(金田一耕助モノのノリなワケで)、映画の印象を歪めてしまってない? (ついでに併映だった『アモーレの鐘』の存在が意味不明過ぎない?) そういうひっかかりがありはしたのですが、社会の底辺に澱む人々の悲劇のドラマと、その中に仄かに輝く温かさが鮮烈な印象を残す一編でした。メインに据えられた水谷豊、中原理恵、永島敏行という、市川作品らしからぬ当時の若い人々の演技が、映画にサラリとした独特な空気を運んでいて、主題歌などに漂うフジテレビ製作という背景も手伝って、ドロドロと陰鬱になりがちな題材の物語が、見終って爽やかささえ残します。長らく幻の名画状態になっていた(私も公開時に見たっきり)のが勿体ない、市川監督の個性がいかんなく発揮されている映画、市川監督を代表する作品の一つに数えられていい映画だったと思います。
[映画館(邦画)] 8点(2009-11-03 23:18:32)(良:1票)
120.  BALLAD 名もなき恋のうた
山崎監督って、いい意味で色のない人だと思うんですよ。自分の色みたいなのがない(或いは出さない)がゆえにアクの強さがなく、毎回、広く人々に見られる作品になっている感じ。だけど、この作品は映画版『クレヨンしんちゃん』の映画化、今世紀に入ってから作られた最近の作品をわざわざ実写映画化してしまうっていうのは大変に無粋なように思え、また、元の作品に原監督の色が濃く出ているがゆえに、山崎監督ではなく原監督のモノとしか言い様のない映画になってしまうのではないかと危惧しました。結論としては、原監督と山崎監督のハイブリッドになって実写なりの面白さが出たな、と。原監督的こだわりはかなり薄まりました。でも、キャスティングのそのアクのなさ加減、色の薄さ加減まで含めて、これはかなり巧妙に計算されているんだな、と。つよぽん、ガッキーから筒井、夏川と、見事なまでに強い個性で押すタイプではない役者を揃え、アクの強さをいかに消しこんでゆくか、と。そう、オリジナルのアニメをそのまま映像化したら、とんでもない事になってしまうという危うさをきっちり回避してるんです、これ。実写で「野原一家、ファイヤー!」をやっちゃったら、ボディブレードでフルスイングをやっちゃったら終わりになってしまうという。そこら辺、『20世紀少年』なんかとは違いますね。結果として、広く口当たりのよい娯楽時代劇の出来上がり。シネスコ画面に展開する合戦シーン、一対一の殺陣など、必要な画も撮れてますしね。本格時代劇を、また『クレヨンしんちゃん』を大前提とした視点で捉えてしまうと物足りなさ大爆発でしょう。しかし、いい意味での俗っぽい仕上がりであるがゆえに、「『しんちゃん』でかつ大人なドラマ」という、客観的に見ると実はシリーズ中でもかなりマニアックなシロモノであった『アッパレ!戦国大合戦』よりも敷居は低く、間口は広い作品に仕上がっています。ポイントは『クレヨンしんちゃん』の実写化ではなく「おマタのおじちゃんと廉ちゃんの物語」の実写化。純化され、透明感を与えられたラブストーリー。そこに実写化の意義も価値もあったと思います。
[映画館(邦画)] 8点(2009-09-06 18:36:01)(良:3票)
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