1. 名探偵コナン 緋色の不在証明
コナンの魅力の1つはは、あらゆるところにちょっとした伏線が落とされていて、それが一つとして矛盾なく、少しずつ回収していくところ。 その代表が、赤井さんの存在。その登場時点では、今の存在や家族の展開まではとても想像できなかったが、いろんな伏線を回収しまくって、いまや赤井さんはコナンを凌ぐ存在となっている。 この映画は、そういう巧妙な構造を上手に映画としてまとめて、「名探偵コナン 緋色の弾丸」の予習編と呼ぶにはもったいないくらいの出来となっている。 [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2023-12-31 16:01:15) |
2. アンダーカレント
《ネタバレ》 原作に丸乗っかりの製作委員会方式で、監督以下全員が原作を理解しようとしなかった結果出来上がる典型的駄作。 分かりやすいのは、脚本と脚色について:原作のほぼコピペで時間を短縮する意図もないのに、重要な場面がカットされているところ。重油のバーナーをもらいに行く帰途、原作では林の中に主人公が水面を見つけ、車をとめて水面を見つめるうちに何かがよみがえってくる場面が描かれている。この場面が重要な伏線になっているにもかかわらず、映画ではカットされている。 冒頭に銭湯の湯船に主人公自らが頭からつかる場面。原作では上半身だけが沈み脚は残っているところが、現在の主人公のメンタリティの重要な暗示になっているにもかかわらず、映画では水に全身がもぐってしまう絵をとっている。 ビル・エヴァンス&ジム・ホールのアルバムに影響されたのかもしれぬが、ちゃんと原作を読みこんでいれば、こんな絵を撮るはずがない。 俳優陣も、自分が演じている人物の内面をまったく理解できていないまま演じるから、単にぼーっと薄暗く演じているようにしかみえない。 こんな映画ばかりみせられる我々は本当に気の毒だ。 2023/12/24追記 ビル・エヴァンス&ジム・ホールのアルバムのジャケットは、もともとトニー・フリッセルという写真家がウィーキ・ワチーというフロリダ州の都市での名物である水中ダンスのワン・シーンなのだそうです(ほかにもクラシック等でジャケットでいくつか使われているそうです)。だとすれば、ますます、原作のアンダーカレントは、本来のアンダーカレントの意味に寄り添った内容なわけで、やはり完全い体を沈めていないところがポイントであると思います。 [映画館(邦画)] 3点(2023-12-24 15:47:06)(良:1票) |
3. 過去負う者
邦画でもメジャー作品でないと、こんなにいい役者さんがいるんだなあ、としみじみ思いました。 ただ残念ながら、低予算も原因なんだろうけど、脚本、監督、役者、みんなこの問題に対する現実の理解が浅すぎる。 被害者支援の観点からみても現実から離れすぎたことが描かれていて、愕然としました。 おかげで、「名優はレストランのメニューを読むだけで人を泣かせる」という話を思い出しました。 レストランのメニューを読まれただけで泣く人は少数なんだけどな、とも思いました。 とはいえ、最初から最後まで1秒も寝ないで見られた映画は久しぶりです。 [映画館(邦画)] 6点(2023-12-12 15:49:25) |
4. 月(2023)
磯村勇斗は、説得力のある演技をしていると思います。 宮沢りえもセリフ以外でみせる演技はすばらしいです。その分、セリフが入ると、もうなんだか浮ついてから回っていて残念です。 オダギリジョーと二階堂が下手くそなのは「ボランティア出演」だからなのでお愛想。まあもともとうまい俳優さんではないが。 俳優陣がそこそこ頑張ってるのに全体として全く評価すべきところがなくなっているのは、結局、この重いテーマを扱うには、原作と脚本が、力不足ということなんだと思う。 例えば、洋子がさとくんに「あなただって生命を選別しているじゃないか」(不正確)と指摘された場面で洋子は慌てふためいていたが、本来洋子はさとくんの言葉を否定し里君の気持ちを引き寄せることも可能だったはず。 うん、結局、この問題の本質を原作者も監督も1mmも理解することができず、「なんだかんだ難しいことあるよね~」的な感じでモヤモヤしたままで示せば、「映画」になると思った、、、というところにこの映画の駄作ぶりと、邦画のダメダメぶりが表現されているんでしょうね。 もうちょっとみんな考えようよ。 [映画館(邦画)] 4点(2023-12-03 21:51:08) |
5. 雨月物語
10年以上前にDVDを借りて観たときも宮川一夫らしい映像だな、という以外何も残らなかった。 今回、甲斐荘楠音展を観て、甲斐荘楠音がアカデミー賞の衣装デザインでノミネートされていたということを知り、興味を持って再鑑賞。そうすると宮川一夫もそうだが甲斐荘楠音もいい仕事しているんだなあ、と初めて気が付かされた。 また、その気づきのおかげで、この時代の日本の俳優の所作がものすごく丁寧で美しいことにも気が付かされた。 とはいえ、やはり凡作は凡作としか感じられなかった。 私程度の感性の持ち主は、よほど色々な視点を獲得してからでないと、この映画を評することはできないのだと理解した。 [インターネット(邦画)] 5点(2023-10-12 20:13:57) |
6. 私たちの声
7つのストーリーがあるのだが、最初のほうはそれなりに考えさせられるものの、後ろに行けば行くほどわけわからなくなる。監督、脚本家やactorが短編の中で力を発揮することができなかったといえばそれまでなのだが・・・ [映画館(字幕)] 5点(2023-09-27 17:23:52) |
7. 東京裁判
市川昆「東京オリンピック」、小津「東京物語」と並んで、三大「東京」映画である。 [DVD(邦画)] 8点(2016-12-29 10:43:38) |
8. 鍵(1959)
良い映画だと思いますが、市川-宮川-谷崎の組み合わせに、こう散文的な展開は合わないのではないかと思った。時代の制限なんだろうか。 [レーザーディスク(邦画)] 7点(2016-02-16 13:49:02) |
9. 野獣死すべし(1959)
今となっては使い古された感があるプロットも多いけれど、本当に見ごたえのある映画です。このころの日本のエンタテイメントは本当に力があるのに、今はなんでこんなになったんだろうと疑問に思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2016-02-11 14:21:29) |
10. 悪魔の手毬唄(1977)
今の日本映画では無理であろう、俳優の演技力でみせる、という映画でした。一方、使い古されたプロットが多いため、相当早い段階で全てが透けて見えたため、作品の魅力が半減し残念でした。当時は、相当に魅力的な小説、映画だったのだろうと想像します。 [地上波(邦画)] 6点(2015-08-16 14:16:58) |
11. 浮草
当時の価値観や身分感がぴんとこないので感情移入困難。この人の映画は、画はきれいなんだが、役者がものすごくへたくそに見えるのが難。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-01-02 12:27:45) |
12. 二十四の瞳(1954)
何回も見て小さいころはそれなりに感動した覚えがあるが、記憶にちっとも残らない映画。こうしたタイプの貧困がなくなったことは良いことだが、戦争のことを被害者の立場からばかりみるように押し付ける朝日新聞的感じが好きでない。 [DVD(字幕)] 5点(2013-11-04 22:39:58) |
13. コクリコ坂から
どうでもよい韓国ドラマのアニメ化みたいな感じ。声優がさらにもりさげている。 [DVD(邦画)] 5点(2013-05-03 16:01:46) |
14. フランケンシュタイン(1994)
2時間にしたいなら、原作に忠実にしちゃあ、ダメだってことなんでしょうね。原作を読んでないけど、そう思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-26 19:21:36) |
15. 男はつらいよ 翔んでる寅次郎
これが寅さんをみるのが2作目。まだ良さが分からないが、適当ぶりは、軽妙だった。 [DVD(字幕)] 5点(2013-03-12 22:56:52) |
16. 男はつらいよ 寅次郎恋歌
今まで寅さんを一度も見たことがなく、これが初めての寅さんだったのですが、この1作だけでは、寅さんの魅力はよく分かりませんでした。 [DVD(邦画)] 5点(2013-03-03 16:39:15) |
17. シコふんじゃった。
ばかばかしいという心持が去った後、いろいろな意味で気の毒になった。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2012-04-11 07:04:02) |
18. 日本一の若大将
なんとなくCSで見始めたら、星由里子と藤山陽子に惹きつけられて、ずるずると最後までみてしまった。しかし、昭和38年にこんな生活していた人がいたんだね。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-04-04 17:01:37) |
19. 七人の侍
放映された当時のことは知りませんが、今見てそんなに面白いですか? [映画館(邦画)] 6点(2012-03-21 06:32:18) |
20. 愛の渇き
三島自身は評価していたらしいが、凡作。中村伸郎と石立鉄男の説得力のなさが問題か。というより、原作が凡作であることの問題か。 [DVD(邦画)] 5点(2012-02-15 17:16:06) |