201. 青い山脈(1963)
《ネタバレ》 純朴な学校ものかと思って見ていたのですが、途中からクラスメートはほっとかれて延々と闘争一色になってくるのにはびっくり。そんな話だったんだ?吉永小百合は、どうしてこういうコメディエンヌの道を歩まなかったのかと、しみじみ思う。ボケとツッコミの1つ1つに、結構なセンスの良さがある。あと、芦川いづみの凛とした女教師のはまりっぷりは素晴らしい。彼女に+2点。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-04-20 02:42:08) |
202. 雨音にきみを想う
《ネタバレ》 じわっとした緊迫感の中で進んでいく序中盤は良かったんですよ。光と影が交錯する作品世界の中で、役者陣も、軽率に騒ぎ出さない堅実な演技をしていたのです。が、クライマックスからの持って行き方が、どこにでもあるような感じで安直だったなあ。隣のおっちゃんとか、少女の実の母親とか、何かやってくれそうな魅力的な登場人物も、結局使いこなせませんでした。あと、このまとめ方なら、兄はともかく、ヒロイン自身の病気云々は要らなかったのでは? [DVD(字幕)] 6点(2013-03-19 01:56:43) |
203. アナザー・カントリー
映像の雰囲気は良い感じで、学院全体の何となくじめっとした空気がよく表されていると思うが、冒頭でスパイ云々と言った割には中身はほとんど関連性がなく、そもそも話自体が平坦で単調だったりする。 [DVD(字幕)] 5点(2013-02-22 22:46:39) |
204. 明るいほうへ 明るいほうへ -童謡詩人 金子みすゞ- <TVM>
《ネタバレ》 あえて金子みすゞを対象として選ぶのであれば、彼女の言語感覚や観察力はどこで磨かれ、また日常生活の中でどのように表れていたのか、大正末期や昭和初期という時代背景の中で、地方の一般人にそれがあるということにどのような意義があったのか、といった点が当然に気になるところである。しかしこの作品は、それが金子みすゞであると分かるのは、ところどころ挿入される詩文の朗読だけであって、それ以外は、どこかで見たようなホームドラマのつぎはぎシーンが、手クセ全開のデタラメな脚本と演出で垂れ流されるだけ。見ていて怒りすら感じました。つまり、制作者には、金子みすゞという稀有な人物についてその人生やその才能に迫ろうという気概も信念もなく、単に人目を引きそうなネタとして彼女を利用しただけなのです。唯一、みすゞが最後に階段を上がって以降2階を一切映さなかったところに1点。もっとも、その後の陳腐なシーンでぶちこわしですが。 [DVD(邦画)] 1点(2013-02-10 02:27:46) |
205. アイ,ロボット
一直線に最後まで駆け抜けるスピードに溢れており、視覚効果面もなかなかであり、SFアクションとしては悪くはない。ただ、中身はほとんど関係ないとはいえ、「アイ・ロボット」といえばアラン・パーソンズがそれを借用してアルバム1枚作ってしまったほどの作品であり、榊原郁恵も「そうよ、私、ロボット♪」と歌ってしまったほどの作品なのだから、そのタイトルを使う以上は、もう少し哲学的で思索的な部分も期待したかったのだが・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-31 03:14:53) |
206. アーティスト
トーキー時代を経た後に作られるサイレント作品である以上、かつてのサイレント作と同じでは意味がなく、トーキーがもたらした成果を踏まえて作られないと意味がないのだが、いくつかの部分でその努力の形跡は見受けられるものの、全体としては習作の域を出るものではない。ただ、主演の彼の演技は、大げささを排していてなかなか良かったと思う。もっとそれを生かせる演技的な見せ場を用意してあげてほしかったが。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2012-10-23 21:34:44) |
207. アパルーサの決闘
《ネタバレ》 前半は、真面目に作られているとは思いますが、何も逸脱がなくて面白みがない。後半は、目新しいことをしようとはしていますが、結局まとまりがつかなくなって拡散してしまっています。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-10-10 02:00:05) |
208. 甘い生活
思いつきで撮られたような映像を脈絡なく延々と並べ立てられても・・・途中いくつかシークエンスを抜いて、2時間くらいにしても分からないんじゃないでしょうか。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-09-13 00:01:31)(良:1票) |
209. アトランティスのこころ
完全に雰囲気だけで作ってしまったような感じで、中身にも乏しく、何が表現したかったのか分かりません。肝心の主人公の子役に演技力がないのも難点。ホプキンスは明らかにどう演技していいのか困っている。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-08-27 01:18:36) |
210. 遊び
《ネタバレ》 大門正明の台詞はいちいち説明的でわざとらしいし、2人のそれぞれの過去を逐一回想で説明してしまうのも野暮ったいのだが、あの強引極まりないラストによって全部が奇跡的なほど爽やかにまとまってしまっているから不思議である。16歳にしてこの存在感と躍動感を発散しまくっている関根恵子を収め切るためには、これくらいしないといけなかったのだろう。 [DVD(邦画)] 6点(2012-08-01 00:37:19) |
211. アンナ・カレーニナ(1997)
《ネタバレ》 不倫に走りながらも子供への愛との板挟みに悩む、なんて、こういう「迷い」がある主人公は人間くさくて好きです。なんですが、歴史系ロマンスにありがちな罠として、多くの登場人物が単にストーリーの上を歩いているだけであって、人格設定(ないしは制作者独自の解釈)や心理表現がほとんどできていないのです。その結果、登場人物は、豪華な衣装を着せられただけの着せ替え人形になってしまっています。子供の顔を見に帰る場面なんか、重要なポイントなんだから、もっと引っ張ったらいいのにね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-06-24 00:54:27) |
212. あの日、欲望の大地で
《ネタバレ》 不倫のドロドロを描いた作品は数多いが、代を越えてまでここまでドロドロぶりを追い回した作品は珍しいのではないか。この、じとっとした血の濃さみたいなものを感じさせる雰囲気は嫌いではありません。俳優陣では、キム・ベイシンガーの色っぽい年のとり方以上に、ジェニファー・ローレンスのさりげない安定感(まだ若いのに!)が印象に残りました。この脚本家特有の時系列操作も、そこはかとない不安感や焦燥感をにじみ出させていて、好きです。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-17 01:21:09) |
213. 愛情物語(1956)
上品にまとまっているとは思いますが、あまりにもあらかじめ作られたとおりの筋を登場人物が流れているだけで、何かからの破綻や逸脱といったものがないのです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-06-16 23:26:43) |
214. 青いパパイヤの香り
映像は十分に綺麗なのですが、ストーリー性があまりにもなさすぎるのがちょっと・・・。ヒロインの女性の表情や仕草も、今ひとつ美しさが欠けていると思う(幼少時・成人時ともに)。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-14 01:12:13) |
215. 阿修羅城の瞳
型を破って何かをしようとしたら、そもそも破るべき型が何であるかも把握していなかったので、結局何にもなりませんでした、というそのままの実例。いろんな要素の安っぽさだけが目についてしまいました。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2012-05-20 02:01:33) |
216. アイランド(2005)
《ネタバレ》 マイケル・ベイなのにそこそこ面白く見られてしまったのが意外。主演2人のちょっと無機質な感じが、作品によく合っている。強引な展開の連続もご愛敬なのだが、肝心なところの演出がことごとく先例踏襲なのは、いくらなんでもなあ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-04-16 00:42:21) |
217. 仇討(1964)
《ネタバレ》 終盤入口くらいまでは、何だか緊迫感や焦燥感がない感じで、話がどこに行くのだろうと思っていたのですが、クライマックスの(入場部分含め)ねっとりじっとりした粘着質な描き方(ほめ言葉)は、なかなか強烈でした。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-04-13 21:54:08) |
218. 愛されるために、ここにいる
《ネタバレ》 主人公の平素の職業とそこから連動してくる私生活の雰囲気、またそれを溶かしていくタンゴの上品な描写など、目新しいところもいくつかはある。が、肝心の筋の流れ自体が、何か特別なことが起こるわけでもなく、あっさり終わってしまっています。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-04-04 02:22:55) |
219. 歩いても 歩いても
《ネタバレ》 いかにも家族の日常生活をそのまま飾らずに描きましたという作為的な匂いがぷんぷんしていて、終盤くらいまで醒めて見ていたのです。が、ラストに何も結論を出さずに閉めて、その後いきなり後日談に行く展開が逆にトリッキーで、そこだけは見入ってしまいました。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-04-01 23:53:01) |
220. アンナと過ごした4日間
《ネタバレ》 試みとしては面白そうな作品なのですが、やはりいろいろなところで、何を表現しているのか分かりませんでした・・・。突然後半、人工的な裁判の風景になるのも違和感が。 [DVD(字幕)] 4点(2012-02-21 03:03:33) |