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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2001
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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1.  ゴジラ(1954) 《ネタバレ》 
日本が誇る完璧な破壊神、今観てもこの迫力、緻密な仕事ぶりに日本のクラフトマンシップの神髄を感じて涙ぐんでしまうほどの出来栄えだ。21世紀の今、破壊される東京の街を観て私は模型だと感じなかったもの。唯一、叩き落されたヘリだけはどうしても模型だったけど。国会議事堂をバックに、燃えさかる帝都にそびえ立つ黒いゴジラのシルエット、この1シーンの見事さ、怖ろしさ、禍々しさ。当時戦禍の焼け跡をリアルに知る世代の人たちは悪夢の記憶をまざまざと呼び起こされたのではないだろうか。 ゴジラ、完璧だ。悪役だけど完璧さの美もあって、やっつけたくないという気持ちにもなるほどだ。宝田と河内が下手でがっくりくるんだけど、ゴジラが補って余りある。「皆さん、さようなら!」の絶叫とともに殉死したテレビクルーとゴジラと心中した芹沢博士、そして一度聞いたら忘れられない音楽に敬意を表して満点を献上いたします。
[CS・衛星(邦画)] 10点(2014-05-01 00:09:51)
2.  十二人の怒れる男(1957) 《ネタバレ》 
あぁ、これは凄かった。脚本書いた人は天才かもしれない。これはほぼ完璧でしょ。舞台でもない映画で、わざわざ情報発信の制約のある密室劇を選び、役者の力量のみで事件を構築してみせる。下手な再現ドラマの数倍、事件が鮮やかに立ち上がる。過ぎる列車の音が聞こえる。最終車両の窓越しに現場のその瞬間が見える。 一人の男の提示する疑問をきっかけに意外な展開を見せる事件の様相もサスペンスフルだけども、事件追求が深まるにつれて十二人各人の人間性があぶり出されてゆくのに息を呑む。どきどきしたなあ。“人を裁く”プロセスでむき出しになる傲慢さ、偏見、日和見、飛び交う感情論。自らの偏見と個人的葛藤をまぜこぜにしてついに崩れ落ちた3番陪審員の心理が全くの他人事とも思えない。人間だなあ。結果彼をそこまで追い詰めることになったH・フォンダが上着をそっと持っていってやる。けっこう過激に討論していたけれどもやはりアメリカの良心なのだった。彼もまた尊いなあ。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2012-02-23 23:41:50)
3.  羅生門(1950) 《ネタバレ》 
ん?と思ったのち ぞくぞくして、戦慄して、凄い!と唸った映画。役者と台詞だけでこんなに切り口が変わるんだ。圧巻なのは湿度の高いべったりした雨と黒々した不吉な門。志村喬の朴訥さにはほっとした。 2014/1 原作読了。わあ、この脚本凄いんだなあ。人間が嘘をつく行為はすなわち何を大事にしているかがつぶさに分かって面白さが倍増。多襄丸はその“悪名高き大悪党”のカッコ良いイメージを落としたくない。まさかあの多襄丸が女にどやされて、へっぴり腰でどたばた乱闘劇をやらかしただなんて絶対知られたくなかったのね。プライド高い侍の男は妻に裏切られ、自害をとげた悲劇の主人公像に死んでもこだわり、女は哀れな純被害者を言い通してか弱き高潔さを世間に示したい。いやはや。三者の言い分をすべてひっくり返す樵の目撃談を考えつくって、いや天才か、と驚いた次第であります。当時の時代考証の精密さといい、山中の木々の濃い影や土の匂い、玉の汗に見る蒸し暑さ。女どもの妖しさ。いろんな要素が心に刻み込まれるこの堂々たる日本映画、やっぱり10点にしますね。
[ビデオ(邦画)] 10点(2012-02-15 23:22:23)(良:1票)
4.  七人の侍
これは凄い。興奮必至、問答無用の面白さ。日本人の顔がこんなに濃いとは驚きだ。スクリーンから馬が泥を跳ね飛ばしてきそうなすんごいカメラアングル。3Dが小細工に感じるね。長いので、中休みをはさんで上映されました。誰も席を立たなかったと記憶してます。
[映画館(邦画)] 10点(2011-09-21 18:35:44)(良:1票)
5.  東京物語 《ネタバレ》 
小津映画ってのは“家族愛”を謳い上げたものでは決して無いのですよね。高い評価を耳にして家族の繋がりって素晴らしい的な思いをしようとこの作品に臨んだら強烈な目にあいますな。半世紀以上も前の作品にしてこの普遍性、リアリティ。「それを言っちゃあおしまいよ」な生々しい家族の姿を小津監督は全く遠慮なくさらけてくるわけで、誰でも作中の誰かの気持ちが手に取るようにわかるのでは。杉村春子演じる茂子、この長女が特筆ものの存在で、彼女のあまりのドライさに末娘が憤慨。そこへ義姉の原節子がおっとりと諭すのです。「でもね、大人になると仕方のないことなのよ」。若い純粋な憤りも尊いけれど、原節子の理屈にも、ひいては茂子たちの態度にも一理あり。特に長女にしてみれば、酒癖の悪い父親にうんざりしてきたりと、若い妹の知らない苦労もあったかもしれず、ほんと家族など一言で断じることは難しいものでしょう。熱海の海岸で、並んで背を丸くして座っている老夫婦の姿が美しく、泣けてくるほどでした。
[ビデオ(邦画)] 9点(2013-08-04 01:03:07)
6.  道(1954) 《ネタバレ》 
ザンパノとジェルソミーナ。この辛く労しい二人。雑で横暴なザンパノ、お前なんか、お前なんか。こういう男は厄介だ。こんなダメ男を捨てられないジェルソミーナの造形を軽い知恵遅れにしたフェリーニの鋭いこと。泥棒で人殺しで自分勝手でああこんな奴を肯定してたまるか。ジェルソミーナが警察の前で待ってたからってほっとするんじゃない。彼女が錯乱から一時的に回復したそのときに安堵した表情を浮かべるなあっ ヒキョーだぞっ。海辺で号泣だ?お前なんかのために泣かないぞ。泣くもんか。ぐすっ。
[ビデオ(字幕)] 9点(2012-10-22 00:02:43)(良:1票)
7.  悪い種子 《ネタバレ》 
わたしは‶ハキハキおりこうさん女児”が苦手でして、なんというか子供ながら計算してんなーというのが透けて見えるのがイヤなのです。ところが世間の大人たちからはこういう子は評価が高く、ホメられる存在なのですね。 本作のローダはまさしく典型で父親や大家のおばさんは彼女をべた褒めです。端から見抜いているのは品の良くない庭師のおっさんという。私はおっさんなのだな。 おっさんは果敢にも勝負を挑み、あえなく返り討ちに遭います。そこまで邪悪性を読み取れていなかったのですね。この場面恐ろしいです。 パティ・Mが巧くて、目の笑っていない笑顔とか本音を吐くときの恐ろしい顔つきとか、震えあがってしまいました。母親に追及されてごまかす時の良い子ぶりったら。ぱっと表情を切り替えて甘えて抱きついてくる・・寒気がします。 その寒気と闘うのが実の母親というのがまた可哀想で。わが子への愛情とで板挟みになるナンシー・ケリーも悲壮感たっぷりのやや大仰な演技で見せます。 ところでヘイズ・コードって良くないですね。しょぼくれたラストとオマケは作品には全くの蛇足です。インコの件で大家に死亡フラグが立った時点でエンドマークを出すべきでした。怖い映画としての完成度がより上がったでしょうに。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-12-18 23:47:41)(良:2票)
8.  渚にて 《ネタバレ》 
淡々としながら、根底に絶望感が嫌というほど漂っていて、それは人物らがつかの間釣りをしたり、レースに興じたりしている間もしっかり意識にこびりついて、なんかとてもざわざわする映画でした。怖かったです。 放射能=死が迫っているのに皆落ち着いているように見えるのは、この時期は「パニックにひととおりなった後」を描いているからでしょう。おそらく人は生の期限をばくぜんと知らされても、朝コーヒーを入れ、制服に着替えて出勤し、傾いた額をいちいち直すのだろう。絶望と、ほんの少しの希望を抱きながら。こんな諦念を抱えた人々の、半分しか生きてないような表情が辛い。 無人のサンフランシスコやコーラの瓶とブラインドが打電するシーンなど、サスペンスとしても一級の演出が強烈でした。 G・ペックとA・ガードナーが恋情を昂ぶらせる場面は二人を大映しにする画が往年のメロドラマみたいでちょっと興ざめしましたが。 刹那的な恋愛を挿みながらもラストはきっちりと非情に幕を閉じました。なかなかシビアな監督です。「まだ時間はある」の幕が切ない。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-11-11 18:02:11)(良:2票)
9.  雨月物語
私は日本人ですので、外国映画祭の審査員ほどにはジャパネスク・ロマンに「おおっ」とシビれたりしないのですが。でも、この映像の幽玄なこと湿度の高いこと、目を瞠りました。ストーリーは「まんが日本昔話」をいくつか合わせたようなもので、驚くほどの展開は無いんだけれど、件の名アニメを実写したらこうなるんだろうなあと思わせるほど雰囲気が似ています。 廃屋だったはずの朽木屋敷に誘われ、いつしか凛とした豪邸に落ち着いているとき、こちらもいつの間にやら幻惑されているのです。明かりの灯る夕刻や、先代の兜の発する気や、妖女そのものの京マチ子らに金縛りに遭わされました。怖く美しかった。 戦が庶民らにとっていかに苛酷であったか、その描写も容赦なく厳しい。里に残した妻が槍の犠牲になる場面は俯瞰ショットで音も無く、素っ気ないけれどとても恐ろしい。 妻が遭遇した残酷さ、弟夫婦らが辿る愚かさと不条理、そして主人公が出会う異界。「昔話」のテーマがてんこ盛りの、見事な映像作品でありました。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2018-02-27 00:12:43)(良:1票)
10.  狩人の夜 《ネタバレ》 
古いながら、独特の感性を持つサスペンスです。このセンスは当時としては先鋭的すぎたのでしょうか、評価が今ひとつだったというのは意外です。 幼気な子供が邪悪な大人と対決しなければならなくなる。しかも周囲の大人たちは頼りにならないというプリミティブな恐怖はサスペンスの王道と言いましょうか、作中でも名の出る「青ひげ」この名作を読んだ時の芯から震えが来るような、純然たる”怖い”という感情を思い起こさせました。 モノクロがその効果をいかんなく発揮している映像美もまた特異で、目の奥に強い印象を残します。水草のように揺れる母シュリーの髪、遠くに認める殺人鬼の黒いシルエットは絵画のよう。庭に忽然と、ぽつりとそこにいる殺人者。その存在の異様さ。 まるで暗号のように聖書の教えが作中あちこちに流れます。キリスト教の観点からの道徳を説いているのかと解釈しながら観ていたのですが、ラストでは村人たちが掌を返したようなリンチ寸前の暴動で、その寛容の無さを丸出しにしています。リリアン・ギッシュも辟易して避けて通るほどの。いやなんというか、ひとクセもふたクセもある、どこまで奥行きがあるのかわからないお話でした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-07-20 00:19:55)
11.  イヴの総て 《ネタバレ》 
タイトルからは想像もつかないえげつないお話でした。対人関係を苦手とする人が観たら一発で人間不信になりそうな。アン・バクスター健闘してますけど、やっぱりここはベティ・デイビスの老練(は言い過ぎか)な演技に見惚れましょう。“老い”に恐怖する大女優の哀しさ、ほぼ演技ではないのかもしれない。夜中にかかってきた恋人からの電話、段取りをイヴがしていたと知った、その時の微妙な表情。心がざわざわと波立っているのが手にとるようだった。イヴの性根への疑念と、若い子が恋人の前に現れる焦燥感と。みっともないほどに乱れる往年の大女優の様を堂々演じたB・デイビス、言葉もないほどにあっぱれ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-14 00:08:16)
12.  灰とダイヤモンド 《ネタバレ》 
ああ、「地下水道」を生き延びた者たちの運命がこんなだなんて。終戦したというのに,今やかつての同胞に銃を向けているなんて。かつてはワルシャワ蜂起の使命感で燃えていたのが、これではただの殺人者。誤って殺した工員の、遺族の悲嘆の声に追われてもなお新しい人生に歩みだすのには勇気が必要で、その勇気にたりなくて結果ゴミが舞う中で絶命するマチェク。ダイヤモンドになれずに、無数の同胞たちと同じに灰となって散った彼。シーツが翻る、白い幕の中を縫うように逃げるシーンは、ダイヤの輝きはなくとも閃光のような一撃でもって強烈に脳に焼きついた。大国に引きずり回され、傷だらけになったポーランドと、かの国で人生を散らした苦い無数の青春。「地下水道」のような、重低音で迫り来るような迫力は無いけれど、ノルヴィトの美しい詩の印象もあって静かで哀しい、この映画はワイダ監督によるたくさんの同胞へのレクイエム。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-05 00:25:49)
13.  情婦
なんだ情婦て誰だ誰のこと?この邦題のせいで目にしてもスルーし続け、クリスティー原作ということも、B・ワイルダー監督ということも数年気付かなかった。どうしてくれる。ワイルダーらしいさくさくした展開と、洒脱な台詞が聞いてて楽しい。特にウィルフリッド卿と裁判官の言葉のセンスが大好き。トリックの、時代を感じさせる古さは置いておくとして、役者陣の魂こもった演技に惚れ惚れします。こそこそ策を弄して看護婦を出し抜こうとする卿と彼女の終わりなき攻防には笑ってしまうし、ディートリッヒの隙を見せない、見せなさすぎがかえって妖しい佇まいといい。ああ、ドイツでの出会いはなかなか素敵だったなあ。こ、こうなるのかあ・・。
[DVD(字幕)] 8点(2012-11-08 00:38:02)
14.  ライムライト 《ネタバレ》 
胸に沁み入る珠玉の言葉の数々。名優チャップリンが人生をなぞったような、渾身の、でもふわりと柔らかい美しい映画です。女の子がどんどん輝きを増していって、ああこれは若いピアニストと一緒になるだろうな、鉄板だよなと思っていたらなんと彼女最期までチャップリンに寄り添うのだった。このへん、チャップリンたら自分の願望でしょそれ、とちょっと可笑しかったな。
[ビデオ(字幕)] 8点(2012-09-04 19:02:48)
15.  お熱いのがお好き 《ネタバレ》 
私は女ですが、このマリリンに一発で恋しました。こんなにスクリーンで輝いている女優さんを、後にも先にも観た事がない。歴史に名を残すスターって一等星どころではなく、超新星爆発クラスの輝きなんだなあ。作られた偶像ではあっても、作り上げられ方が完璧。セックス・シンボルというフレーズが貼りついちゃってるのがとても残念。彼女の魅力は、キャンディボックスのような心ときめく愛らしさ。お話も面白いです。どたばた劇がするすると収束して、みんなハッピーエンド(J・レモンのみビミョー)に収まる手腕、さすがB・ワイルダー。男二人の女装はキモチ悪すぎてそれだけで笑っちゃうし、終盤の追いかけっこはトムとジェリーの実写版を観てるよう。ああ楽しかったー。
[ビデオ(字幕)] 8点(2012-07-15 13:26:54)
16.  恐怖の報酬(1953) 《ネタバレ》 
なんかもう心が一時も休まらない映画。前半は食い詰めた男たちの希望の無さに気が滅入り、ニトロ運搬のくだりからはうああーとかぎゃーとか言いっぱなし。自宅で良かった。崖にせり出した木製の足場、横滑りするぶっといタイヤ、ひいぃー。作業に集中せねばって時にへたれてくれるジョー、あああーこのオヤジ、マリオじゃなくてもキレるわ。モノクロだというのがまたなんだか恐怖1.5倍増しだ。油まみれになった二人なんてもうまっ黒坊主で視覚的に怖いのなんの。これが微妙な黒と茶の感じが出ては凄味がダウンしてしまうんだきっと。ああ、体力使ったなあとへなへなしてるところへラストもう一撃。マリオの阿呆~普通に走れよ・・ああー・・。
[ビデオ(字幕)] 8点(2012-06-17 23:43:49)
17.  大人は判ってくれない 《ネタバレ》 
アントワーヌ・ドワネル。13歳の彼が、どーん、と胸に飛び込んできた。彼の弁護に是非立たせてもらいたい。さらさら流れる音楽と、瑞々しい映像に紛れそうになるけど、この話はなんて残酷なんだ。ドワネル、私に言わせればこの子はひとつも悪くない。サボリに家出、他愛のない嘘。生活のためにお金が必要、てんで安易な窃盗。こんなの単なる少年のおイタじゃないか。あんな母親がいる家、私だって帰りたくない。望まなかった子供、遊びたい自分。気まぐれにごほうびをあげれば良い成績をとってくると思ってる。こ、こいつ・・。母親の化粧台を触るドワネル、家の手伝いをするドワネル、家族で映画に行って幸せそうなドワネル。思い出すと泣けてくる。ラストシーンの、生命力の強そうな瞳が救い。親、大人、教師たち。解り合えない者たち。10代の胸の疼きが、今になっても蘇る。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-02-17 18:27:52)
18.  地下水道
怖い怖い恐ろしい。地下水道・・歩道のある立派なものを想像していたら、はるかに原始的なドブトンネルなのに引いた。だめだ私には耐えられない。こんなとこに入ったら間違いなく自律神経が誤作動おこして周りの人間に散々迷惑かけたあげくに発狂するだろう。全国の高校でこの気の滅入る映画の上映を義務付けると反戦教育にぴったりだと思う。
[地上波(吹替)] 8点(2012-01-14 15:06:11)
19.  陽のあたる場所 《ネタバレ》 
イヤー、こんなオソロシイ話とは。田舎出の兄ちゃんが立ち尽くす人生の岐路。逆玉の輿に乗るか、孕ませた彼女への信義を通すか。こんなん、人の心の弱いトコをもろに突いてくる状況であります。M・クリフト演じるジョージの気持ち、わかるよ・・。いやいや、令嬢より女工の方を取りますよという聖人はどれほどいるだろうか。だってこれもう勝負ありだもん。社会的地位もお金もセットで付いてくるご令嬢アンジェラ。またカメラが嫌味なくらいエリザベス・テイラーを美しく撮り上げます。 かくて鑑賞側も「あーアリスさえいなかったらねえ・・」と危険な考えへと煽られ追い詰められ、ついにボートで湖上へ、の場面ではいやな汗をかきっぱなしになるわけで。 大体、人間の日常では「いなくなってくれ」ぐらいな妄想はストレスフルなこの社会、誰でもライトに抱くもんです。思っただけで死罪とはこりゃ厳しい。ただ、これって本当に起きた事件に基づいているんですって。や、殺してはいかんよやっぱり。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-10-30 23:02:24)
20.  見知らぬ乗客 《ネタバレ》 
うわー怖い。怖いし、嫌だなあという思いで鑑賞中は眉間にしわが寄りっぱなしでした。初対面からぐいぐい来る人(苦手)っていますね。ブルーノ・アントニーがまさにそういうタイプをどんぴしゃに演じていて、もう冒頭から「ああ早くこいつから離れたい」という思いでいっぱいになりました。 恐るべきしつこさで主人公にまとわりつくブルーノ。しかも人殺しをためらわないサイコパスときてますから、ロバート・ウォーカーのニヤニヤ顔が底知れぬ怖さを秘めます。テッド・バンディみたい。 ヒッチコック特有のカメラショットも随所に見られて、ヒリヒリと怖気が迫るようなサスペンス映画ですね。脚本の粗はちょっとばかり感じますけど。 やや一本調子な演技のファーリー・グレンジャーに比べて、ずっと際立っている殺人犯役のロバート・ウォーカー、早逝していたとは。実に惜しい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-08-23 19:18:29)
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