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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2001
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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241.  ぼくたちのムッシュ・ラザール 《ネタバレ》 
とても静かで短い時間の中に込められた、たくさんの意味。教育現場のリアリティ、カナダの抱える移民の問題、どこにでもいる傷ついた子供。複雑でつらい秘密を持つラザール先生は、資格こそ無いけれど、その人間性と見識であの傷ついたクラスに適任の教師だった。アリスが見せたラストでの別れの辛さが物語るように。 生徒一人一人の個性を丁寧に描き、現場の教師の声も余さず拾う。劇的な展開こそ無いものの、その静かで意志のある日常は紛れもなく私たちのリアルな問題そのもの。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-19 00:03:39)
242.  LOOPER/ルーパー 《ネタバレ》 
ちゃんと、面白かったですよ。始まって3秒で“!?”と度肝を抜かれ、その後の怒涛のメビウスの輪な展開も、脚本が頑張ってます。絶対に生じるタイムパラドックスの矛盾点をぎりぎり巧くかわして描写しています。もっとも、ワタシは頭が良くないので「ここで死なないとすると・・?」などと考えて迷宮にはまったりしましたが。 なるほど本人だと言われればそう見えなくもないB・ウィリスとJ・G・レヴィットがかもし出す奇妙な納得感もさることながら、E・ブラントが女手ひとつで子供を育てる母親役を好演してて印象的。タバコは自制していたけれど、ジョーに心許したあとについ一服してしまう。頼れる人ができた安心感、表情までそれまでとは違って女らしい。子供がTKを発動したその瞬間、階段から落ちる我が子ではなくジョーを助けに行ったのには驚きましたよね。こんな風にちょこちょこと驚かす仕掛けがあるのですが、なんといってもラストのオチは最大級の驚き。ちょっと、ぐっと胸に迫るものがありました。
[DVD(字幕)] 7点(2014-09-11 00:30:37)(良:1票)
243.  ヒッチコック 《ネタバレ》 
大監督であっても苦労つきない映画制作裏話。配給会社とのいざこざ、夫婦の危機、遅々として進まぬ撮影、煩い映倫。ひとつひとつは“よくある”エピソードではあるけれど、「あの」ヒッチコックすら、凡人と変わらぬ類のストレスにさらされていたのだなあと感慨深い。 監督の内面に切り込もうとする姿勢、なかなか頑張っている。エド・ゲインを登場させてヒッチ本人の心を投影させてみたり、人の心理を読み解くことには誰より得意だとのサスペンス制作第一人者としての自信が、若い女優の思わぬ造反で揺らいだり。犯罪すれすれの楽屋のぞきとか、浴室で集めた砂をビンに溜めるとか、やや偏執な面も臆せずに描いていて、でもそれがヒッチコックぽい、とこちらもつい思ってしまったりする。 ヒッチコック劇場に敬意を表したような冒頭とエンディングも洒落てて好き。
[DVD(字幕)] 7点(2014-09-08 00:10:19)
244.  鍵泥棒のメソッド 《ネタバレ》 
こちらが勝手に期待していたほどの、内田流どんでん返しは前作ほどではないにしろ、いやあ面白いですね。今作は本来の自己とは違うペルソナを強制的に与えられちゃった男たちの一騒動を、卓抜なキャラ描写と台詞で笑わせてくれました。香川と堺の性格の違いを描写する芸の細かいこと。ノートに書く字も香川が見事な楷書できちんと書きとめるのに対して、堺の「愛人脱走計画表」はまるで子供の落書き。だんだん片付いてゆくアパート、一方高級なローブひとつ着こなせない堺。せっかく香川の記憶が戻った後も、堺が首突っ込んだせいで、架空の殺し屋「コンドウ」のパーソナリティが行ったり来たり。 やはり前半の、香川が記憶を無くしている間の話が可笑しい。劇的に似合わないチェックシャツとズボン姿の香川、それだけでこみ上げる笑いを抑えられない。「35にもなって仕事も無くて、こんな部屋に住んでいたら死にたくもなりますよねえ!」と自分の人生を全否定されちゃう堺くん。あはは。 やや大げさではあるけれど、役者全員が「こういうコメディだ」とふまえた上での演技をしていて脚本の狙い通りの仕上がり。上手いです。面白いです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-22 00:05:54)(良:1票)
245.  ゼロ・ダーク・サーティ 《ネタバレ》 
K・ビグローの前作「ハートロッカー」とも共通して流れるのは厭戦の思想。 テロ相手に奮戦するCIAの面々が描かれる。容疑者を拷問する描写があったり、オサマの潜伏先に突入した際に巻き添えの死者が出たり子供の泣き声を挿入したりと、とてもCIA万歳とはいえない作りになっている。けれどこれは米映画なのだった。 女性捜査官マヤは米国そのものの象徴にも思える。意見を通すべく上司に食ってかかるヒステリー気味の精神状態も、オサマが死体となって終幕を迎えた際の疲れた表情も、どれも対テロへの米国のそれに重なる。 テロと、報復行為と、憎悪の連鎖。悪循環を断ち切れずにもがき続ける勝者無き戦争。K・ビグローの訴えは今まさにリアルに進行していて、誰も答を持っていなくて途方にくれる。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-15 23:28:44)(良:1票)
246.  アナと雪の女王 《ネタバレ》 
主題歌を含め、世間で猛烈な話題となっているディズニーアニメを、ご縁があって観に行きました。もう上映期日もあとわずかなのに(むしろそのせい?)、館内満員、前から3列目での観賞でした。そもそも瞳が異様にでかいキャラクターの画もミュージカルも苦手なところへ、こんなに歌って踊られるとは。この辺はかなり忍耐を強いられたワタクシです。 「真実の愛」を姉妹愛に据えた脚本はベタながら、客の予想を少しずつかわしてゆく巧さもあって、盛り上げ上手な展開に飽きること無く観られます。ただやっぱりご都合主義な細部は気になるところ。雪山に素手では絶対無理、とか戴冠式に王女がちょろちょろと外に?とかまあそこんとこはアニメにそんなこと突っ込むなや、と自分でも思うのですが、ひとつだけ。姉妹のつながりの強さは絶対に強調しなければならないお話なのだから、アナは幼い頃の記憶を取り戻すべきだったのでは。トロールの長老は間違いなく施してくれると思ったのになあ。
[映画館(吹替)] 7点(2014-08-01 00:22:03)
247.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
これは良かったですよ。近年の日本のゴジラ作品のかいじゅう映画感を払拭、見事な映像技術によって活かされたゴジラの大きいこと、リアルなこと!耳をつんざくゴジラの咆哮、わくわくしましたね。人間ドラマはつまんないことこの上ないんだけど、そこを我慢して我慢して、ついにゴジラ現る、の場面は真打登場!の華があって惚れ惚れする出来。ぎりぎりまで引っ張っての放射能吹きには「出たー!」と拍手喝采、全私が感涙にむせぶかっこ良さ。 いいだけ暴れてビルをなぎ倒しmutoをぶん投げる、破壊神の面目躍如。疲れて一休みした後、何事も無かったように海に帰るゴジラ。その孤高の姿、一作目へのリスペクトも感じられて大変よろしい。あまり活躍してない芹沢博士が辛うじてゴジラvs mutoのことを「自然の摂理」と説明していたように、ゴジラは人間を救うためになんかやってきたわけじゃないんですね。日々自然界の昆虫ワールドとかで繰り広げられているサバイバルの営みを特大サイズでやられただけで、人間なんざその中で逃げ惑うしかないんですわ。ゴジラを変に人間の味方扱いしないクールな解釈で、私は好きですね。
[映画館(字幕)] 7点(2014-07-29 00:46:20)
248.  テッド 《ネタバレ》 
「アタシの彼氏は30にもなってクマのぬいぐるみと寝てるのよっ(怒)」とキレる彼女でありますが。いや、でもテッドの風体が中身の性格まんまの、下品でダラシなくて女好きのオッサンだったらもっと嫌だろうな。外見というのはとても大事。何が言いたいかというと、結局ふかふか もふもふというのは最強だということね。
[DVD(字幕)] 7点(2014-06-08 23:33:15)
249.  白雪姫と鏡の女王 《ネタバレ》 
誰もが知ってる白雪姫のお話の、キャラと設定だけ頂いて、楽しくデタラメなおとぎ話の出来上がり。オリジナルの要素はほぼ皆無、継母ジュリアがすごく意地悪って所だけ元のままかな。七人の小人は武闘派の泥棒で、王子はちっとも頼りなく(呪文を解くキスも姫の方からしてやる始末)、そんなわけでか弱いばかりではいられないプリンセスは自ら剣を取り、怪物とも闘っちゃうのである。いやあ、この見上げた気概、ピーチ姫にも見習ってもらいたいもんだ。 魅力的なのは、役者もスタッフも楽しかったろうな、と思わせるのびのびした雰囲気と、衣装担当の石岡氏の珠玉の仕事ぶり。ジュリアは豪華絢爛、リリーはキュート。見ているだけで心浮き立つ絹やサテンの美しさ。映像がキラキラと瞬くようで夢心地です。
[DVD(字幕)] 7点(2014-05-16 01:14:17)(笑:1票)
250.  家族の庭 《ネタバレ》 
激苦な映画。人間の心の、「それを言っちゃあおしまいよ」な部分を映画にしているので覚悟が必要だ。メインの夫婦トムとジェリー夫妻は、非の打ち所の無い「良い人」たちなので、非難がしづらい。そしてそこが巧妙でいやらしいと思うのだ。全く良くできた夫婦だ。互いに自立し、尊重しあって菜園作りに精を出し、友人を招いてホームパーティだ。ジェリーの葬儀にはおそらくたくさんの人が集まることだろう。義兄の妻のリンダの時とは正反対の様子になるだろう。口々に皆「良い人だった」と言うことだろう。だけど本当にそんなにいい人か?普通の人だと私は思ったな。この夫婦に絡んでくるのがメアリー、見事なまでにイタさあふれる中年女で、彼女の造形が上手すぎる。自分の人生にことごとく焦っている自分好きなメアリーを“二十年来の友人”と位置づけ、付き合いを続けてきた夫妻だけど、実はちょくちょく彼女を「上から」見る目線が露見するんである。身内の義兄にはメアリーの話などしないし、初登場の息子の彼女よりも下に位置づける。“良き友人”をやってきたけど、ついにその面をキープできなくなった終盤の冷たさには、メアリー嫌いの私でも冷やっとする。まあもちろん人間関係など、ある程度の距離や節度が無いと保てないものだ。この夫婦はごく普通の人たちなのだ。知らなくてもいいことをわざわざ描き出す監督の皮肉屋な目線にたじろぐ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-04-10 17:39:11)(良:1票)
251.  シャーロック・ホームズ/シャドウ ゲーム
ロバートのホームズと、ジュードのワトソン。2作目でますます息が合い、まるで長年組んでいる夫婦漫才のよう。役者が楽しんで臨んでいる空気が伝わり、楽しいです。とんでもない変装姿を披露するホームズに呆気に取られるもよし、巻き込まれのワトソン夫妻に同情して笑うもよし。亡くなった想い人に気持ちを残すホームズの姿は泣けます。丁寧に作られた映像は今作も品があるし、ホームズの明晰な頭脳を伏線で張り巡らしての脚本も巧みです。娯楽作として堂々の安定度、次作ができたらきっと観ると思う私はすっかりファンであります。
[DVD(字幕)] 7点(2014-01-30 00:11:34)
252.  キック・アス 《ネタバレ》 
初めのうちはなんてダルい映画かと思った。デイヴのオタク描写が甘くって我が愛するナポレオン・ダイナマイトに比べてキレが無いんだ。この子ダサくないもん。顔も中途半端に可愛いし。ところが、忽然と現われたヒット・ガールことクロエ・グレース・モレッツの眩いこと!おお、誰だこの娘は。←だからクロエだって。弱冠11才にして、この表情の深みと菩薩の如き笑み。ニコラス父をからかう時の顔、見てみ?30才のような母性すら感じる。 もう中盤から“キックアス”どころじゃないよ“ヒット・ガール”でしょ。次々鮮やかに殺しまくる菩薩なんて初めて見た。女児にこんなことをさせるなんて・・という意見もあろうが、これはクロエ菩薩による悪者成敗のカリカチュアなので血生臭さが無いのだ。「カット!」で起き上がりそうだもん組織の連中。 全体的に、タランティーノと比べればだいぶ洗練度は劣るけどクライマックス、ヒット・ガールの父のリードで暗闇孤軍奮闘場面はかっこいい演出だった。C・G・モレッツ、いやあ凄い子がハリウッドにはいるもんだ。その後の仕事の充実ぶりも納得だ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-01-27 00:12:06)(良:1票)
253.  幸せへのキセキ
ボーン・シリーズの後、しばらくぶりにこのM・デイモンを見てショックが大きいのは私だけかしら。もう中学生の父親を演じられるトシなのか・・少し減量したらどうかな・・、等まあそれは置いとくとして、お話は全体的にほのぼのと暖かく、優しさ先行の気持ちの良い作品に仕上がってます。子役のまあ存在感のあること。向こうの女の子は凄いなあ。小さい手でサンドイッチを作る、その馴れた手つきひとつで母親を亡くしてから色々家事もこなしてきたんだろうなあ、と思わせる。この子のいじらしさや、亡き妻の写真に涙するM・デイモンの情感溢れる演技、泣いてくれと言わんばかり。泣きました。 お兄ちゃんも飼育係のオネエサンもその妹もみんな美形というのはちょっと引っかかるかな。引っかかるといえばやっぱり邦題だな。カタカナにしてダブルミーニング狙いですかね?あんまり良いセンスではないなあ。直訳でも良かったよね。
[DVD(字幕)] 7点(2013-12-01 00:15:03)
254.  ドラゴン・タトゥーの女 《ネタバレ》 
ぱっと見はオリジナルそっくりだなあ、というのが第一印象。ルーニー・マーラのリスベットは一瞬オリジナルの女優さんかと思うほどだし、鬼畜後見人への復讐場面や最後の地下監禁部屋の内装?などはほぼミレニアムのまま。でも映画を観終わってみると、こちらの方が滑らかにストーリー展開していたような感じを受ける。ここら辺は商業映画に長けた脚本家が上手いこと手を入れたんだろうな。ミカエルとリスベットの関係、心の通い方などはオリジナルより丁寧に描きこんである。ラストなんかね、リスベット、それまで抜群のIQの高さでもってミカエルを凌駕していたのが、突如恋する小娘に成り下がる。ミカエルにあっさり遊ばれてた感すらある。“大人の男”の一枚も二枚も上手な度量を見せつけて、ここにきてダニエル・クレイグが見事にこの役にはまる。リスベット、ますます男嫌いにならなきゃいいが。
[DVD(字幕)] 7点(2013-11-04 01:20:21)
255.  三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
ここの点数は低いけど、私は93年度版のよりこっちのが好みです。画がキレイですし、枢機卿がお気に入りのクリストフ・ヴァルツだっていうのも大きいんだけども。他の人物たちもダメの典型王様もこれはこれで良いし、ロシュフォールの渋いかっこ良さ、見惚れます。ミラの悪女も美しい。4人の銃士の存在感はいまいちかな。ダルタニアンのロマンスがどうとかより、宮廷での王妃VS枢機卿の陰謀描写の方が見応えあったりします。飛行船がばーっと空を覆う場面は、映画館で観たかったなあ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-14 00:48:11)
256.  アルゴ 《ネタバレ》 
脱出劇としては良く出来ていると思う。モンタージュが子供らの手で仕上がってゆくにつれてどきどき、バザールで絡まれてひやひや。搭乗寸前の空港では間一髪の連続。観てる私の貧乏ゆすりが止まらない。はるか遠い国で拘束されている人質救出のために恐るべき緻密さで映画作戦をたてるCIAの徹底ぶりも見所。・・でも、なんか私この映画にもろ手を挙げて快哉を叫べないんですよね。背景は複雑ですから娯楽映画に政治的意見を挟むのは適切じゃないと分かってはいるんですが。でも冒頭からしてせっせとパーレビの悪口だけど、いやいやお前が言うの?アメリカよ。と思ってしまうし、あの6人だって果たして英雄なのかともやもやする。大使館内に残った人たちよりかなり良い待遇を受け、他国の世話になり、先に脱出を果たす。イラン領空を抜けた機内で屈託無く喜んでいたけど、大使館の人質が報復を受ける危険も増したんじゃないか。誰も心配しないの?誰が英雄か、ってそれはもちろんカナダ大使に他ならないと思うんだけど。扱い軽いなーっ。等々、楽しめたんだけど瑣末な事が気になってぶつくさ文句言ってしまった。
[DVD(字幕)] 7点(2013-10-07 00:52:19)(良:1票)
257.  ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 《ネタバレ》 
映画を観ながら感じる胸の痛みが、あの時現実に刻み込まれた記憶によるものなのか、少年が苛まれている姿を観ているからなのか区別がつかなくなるほどに、描写がリアル。電話の向こうの父の声、漏れ聞こえるパニック、あの日を当事者として過ごした人たちが観るには大変つらいことだろうと思う。 感受性が鋭敏な少年とその母親が、あまりの傷の大きさに自分ひとり立つのが精一杯で、相手を支えることなどできずに酷い言葉すら口をついて出る場面は特に辛い。こんな未曾有のトラウマをなんとか癒してゆくには人間の心が必要で、この映画は実に多数の人間を少年の周りに置く。サポート役に“完璧じゃない”じいちゃんを持ってきたのが良い。少年とじいちゃんコンビは最強のタッグ。個人的には、母親の先回りのお膳立ては要らないと思った。少年とじいちゃんとNY市民、これだけで充分。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-09-05 00:55:03)
258.  ソーシャル・ネットワーク 《ネタバレ》 
友だち作りのためのツールを構築した本人が、そのために友人を失ってる。なんたる皮肉。だってねー、マーク駄目だもんこの人。劣等感が強くてでも頭の良いプライドばかり高くてそりゃー彼女にもふられるわ。裁判沙汰にまでなっちゃう、その原告側の二人がこれまたマークの劣等感をびしびし突いてきたであろうイケメンのクラブ会員でおまけに元彼女が憧れてたボート部だ。ああ言えばこう言う式にへらず口をたたいていたマークだけど、素直に言ってしまえば「こいつら大嫌い」ってことでしょ、マーク?話題ばかりがワールドクラス、時代の寵児なれどメンタリティーがサークル活動のノリで一昔前の"経営の神様”的な精神とはずいぶん遠いのだなあ。ザッカーバーグ本人が観てどう思ったやら。
[DVD(字幕)] 7点(2013-02-03 18:17:23)
259.  ロビン・フッド(2010)
リドリー・スコット監督とラッセル・クロウの組み合わせってこりゃもうアナザー・グラディエイター。クロウ版ロビン・フッドはいかついうえ、一国の将軍みたいでローマの剣闘士と見分けつかないし。おんなじキャラだし。でもこの監督が撮るとやっぱり画面が広く見えるなあ。のびのびと雄大、戦闘シーンの迫力も手馴れたもんです。結局のとこは面白かったです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-10-25 00:40:34)
260.  ザ・ウォーカー 《ネタバレ》 
まず、ビジュアルに心掴まれてしまった。北斗の拳ともマッドマックスともちょっと違う妙に白っぽい大地と、ほんのちょっと墨をたらしたような微妙な灰色とも桃色ともいうべき空。荒廃しながらもどこか美しい。キリスト教に深くない身としては、聖書を人心を掴む武器とみなすことが面白いなあと思った。社会を一から造ろうとすれば、やはり神の存在なり言葉なり、宗教が必要となるのだなあ。それにしても神の言葉をもってして征服に用いようとする発想が西洋っぽい。万物に八百万の神がいて、人間もまた共存させてもらっているという謙虚な姿勢が全く無いのだな。G・オールドマンは安定して?キレているし、人肉食いの老夫婦はブラックで笑えるしで、なかなか見応えあって面白い映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-29 01:22:52)
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