301. パルプ・フィクション
文句なしに面白いですが、DVDを買いたいレベルかと言われると…そこまでではないかなーくらいの感想です。今はタランティーノ的手法を用いた映画が市場に溢れていますので、それらで慣れてしまっている人にとっては「古い映画だよね」と思われてもしかたがないのではと思いますが。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-15 23:15:14) |
302. シッコ
アメリカの医療問題に苦言を言いたいがあまり、フランスの紹介が明らかにおかしくなってますね。まるで天国のように見せているのがマイケル・ムーアの手癖というか、公平なドキュメンタリーではないです。ただ、深く考えさせてくれるのはさすがです。キューバに乗り込むところとか、普通の作家では考えられないだろうし、不可能でしょう。ムーアのすごさを感じられる映画ですよ。いい意味でも悪い意味でも。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-14 16:15:54) |
303. 狼の死刑宣告
《ネタバレ》 復讐劇に欠かせない要素がこれでもかというくらいに詰まっている大傑作だと思います。特筆すべきは決戦前の身支度シーン。髪を剃って、武器のメンテナンス、装備を確認して、いざ出発!鳥肌モノのクライマックスに向けての素晴らしすぎる助走です。ジェームズ・ワンをソウシリーズの一発屋だと舐めてる人はこの映画をぜひ見てくださいよ。 [インターネット(字幕)] 7点(2013-08-14 16:02:44)(良:1票) |
304. ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習
《ネタバレ》 アメリカについての知識が豊富でないと笑えないギャグがたくさんありますが、そうじゃなくても笑えるギャグがたくさんありますし、好きなシーンもたくさんあります。ブラックジョークを学んだり、デブのノッポが高級ホテルで裸で揉み合ったり、ショッピングモールの駐車場で警備員にボコボコにされたり…アメリカ・キリスト教(福音派)に対するサシャ・バロン・コーエンの痛烈な皮肉がキマっている良いコメディ映画ですが、下品の極みですので、苦手な人はやめておきましょう。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-14 14:18:24) |
305. コブラ
可愛いスタローンが見られるというだけで見る価値ありだと思うんですけどね…どの映画よりも可愛いスタローンが映っていますよ。アクションも悪くないし、好きな映画です。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-14 14:13:05) |
306. 遊星からの物体X
2度目の鑑賞です。1度目はあまり楽しめなかったのですが、今回は精神的に来るホラーの恐ろしさを堪能することができました。閉鎖された空間(そもそも南極大陸が閉鎖された場所なのに…)で疑心暗鬼になる恐怖なんて想像もできない。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-13 23:12:09) |
307. エクスペンダブルズ2
《ネタバレ》 内容なんてのは別にどうでもいいんですよ。ここまでのメンツが揃って大アクションを繰り広げているというだけでも、素晴らしい。特にチャック・ノリスの存在感がたまりませんでした。チャック・ノリス・ファクトも一発キメて、いい気分のまま退場したと思ったら結局いいところを持って行きやがって!ニクいね! 残念なところはジェット・リーがあっという間に退場してわけのわからん中国女がエクスペンダブルズ入りしたこと。中国のスポンサー的には香港の大スターよりも邪魔な美人のほうがいいんでしょうかね。最後のバトルでジェット・リーが出てきたらすげーなーと思ってたけど、出てこなかった。信じられん!あと、監督がサイモン・ウェストだというのも不満です。なんでスタローンがやらないんだ!1作目が好きなのは監督がスタローンだったからこそのものなので、嫌な感じです。でも、体力が持たないんだとか、アクションに集中したんだと言われたら、何も言い返せません。3も期待してます。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-11 16:56:21) |
308. 桐島、部活やめるってよ
見るたびに味わいが毎回変わる稀有な群像劇映画です。日本映画はまだまだやれる。 [映画館(邦画)] 7点(2013-08-10 23:33:19) |
309. 千年女優
《ネタバレ》 現実と空想がごちゃごちゃになるだけならつまらないと思ってしまうのですが、映画のストーリーと被せることで納得させ、より複雑にする設定が素敵です。女優・藤原千代子に感情移入して見ているとラストシーンでズドーンと突き放されたというか、お前そんなことを…!と怒りさえ湧いて来ましたが、エンドクレジットを眺めながら、そりゃそうだな…と納得してしまいました。女優とは、人間とはこういう生き物だ。夢を追いかけるためには何かを犠牲にしなければならない。それにしても、不思議な映画です。でも面白い。今敏の凄みを感じられます。 [DVD(邦画)] 7点(2013-08-10 21:08:34) |
310. アウトレイジ ビヨンド
《ネタバレ》 情報を一切入れずに見ましたが、まさか木村が大活躍するなんて思ってもみませんでした。こういうサプライズは大好きです。役者の演技は文句のつけようがないです。超一流の怖い顔俳優オールスターですから。冷えた空気感や張り詰めた緊張感がひしひしと伝わってくる撮影も素晴らしいです。バイオレンスシーンもなかなかでしたし、オチは最高でした。やっぱりたけし映画は面白いなぁ、次も娯楽映画撮ってくれないかなぁと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2013-08-07 19:05:42) |
311. SHAME -シェイム-
《ネタバレ》 主人公の苦しみが切実に伝わってくるのは、ファスベンダーの演技の成せる技ですね。心に響く名作でした。彼が心から愛する人とセックスできる日がくることを祈ります。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-04 17:30:17) |
312. アイアン・スカイ
《ネタバレ》 第四帝国が月の裏から攻めて来るなんて、素敵な設定じゃあないですか。数々のパロディがビシッと決まっていて、とにかく笑えます。こういうハチャメチャな映画は嫌いな方が多いでしょうが、僕は大好きです。有志の支援を得て作られたCGも十分な出来でした。セットのチャチさも愛せる要素の一つですね。こういう高い意志を持って作られた自主制作的映画がもっと増えてくれることを祈るとともに、この点数にします。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-04 17:15:46) |
313. グッドナイト&グッドラック
《ネタバレ》 ニューシネマ的なエンディングはいいですね。顔を正面から捉えたショット=観客に向けたメッセージが多く、ジョージ・クルーニーが現代社会をどれほど嘆かわしく思っているかが伝わってきます。 彼らのスタジオや会議室は密室です。これは彼らが権力から常に圧力を受ける弱い存在であることを示しています。そして、CBSの社長が登場するシーンでは、彼の顔には複雑な影が現われますが、マローの顔は一方向からの照明を受け、明暗がはっきりと現われます。これは彼らがどのようなキャラクターとして設定されているかを如実に表す演出ですね。わざわざ白黒映画にしたのは、照明の明暗を効果的に使いたかったからでしょう。現在ではいいイメージを持たれないタバコの煙も、マローの内面から沸き上がる善意や抵抗心を表す重要な美術装置として機能しています。 社会派監督としてのジョージ・クルーニーの力量がうかがい知れる映画だと思います。しかし、娯楽としての面白さには欠けるので、点数は低め。 [DVD(字幕)] 6点(2017-01-20 10:13:26) |
314. 動くな、死ね、甦れ!
《ネタバレ》 パワフルに振り切った「大人は判ってくれない」。社会の不条理や濃厚な死の香りが漂う画面に釘付けになりました。ラストシーンの「勝手にしやがれ」や「気狂いピエロ」レベルのメタ演出は不思議と印象に残ります。 [DVD(字幕)] 6点(2017-01-17 04:20:46) |
315. 風と共に散る
《ネタバレ》 演技が大げさで冷めるシーンが少なからずありました。石油王の息子がミッチとの思い出を再現するシーンは特にしんどい。しかし、全体的に大げさだからこそソープオペラに適したリアリティラインが設定され、物語を割と違和感なく楽しめるのかもしれません。救いのないクライマックスをオープニングで断片的に見せることで、どのように集約されていくのかをただ傍観するしかない観客のもどかしさと興味を引き出すという語り口も良い。 [DVD(字幕)] 6点(2017-01-17 04:17:34) |
316. 靴みがき
思いやりのすれ違いが切ない。自転車泥棒ばかりがクローズアップされがちなデ・シーカだけど、本作もなかなかいいものです。 [DVD(字幕)] 6点(2016-12-12 23:39:47) |
317. 明日に向って撃て!
《ネタバレ》 キッドとブッチの友情を超えた友情が良い。ピンカートン探偵社の追跡を逃れ、エッタのもとに帰ってきた2人。キッドとエッタが抱き合う姿を窓ガラス越しに見るブッチのその表情がたまらない。キッドとブッチのの関係は明らか。エッタは2人の間に入り込むことができない存在だ。実際、エッタとキッドの本番は描かれないし、ギャング家業を捨てきれない2人を見捨てて帰国してしまう。ラストシーンの妄想会話にエッタは登場しない。 [DVD(字幕)] 6点(2016-12-11 04:02:36) |
318. 救命艇
英語版wikipediaによると、最も過小評価されたヒッチコック作品とのこと。プロパガンダ映画かと思いきや人間の条件を問う深い内容でもあるので面白みはあるんだけど、やっぱり無理が多すぎる。『裏窓』と同様に空間の外にカメラを配置しないという演出はいいんだけど、それのための映画という感じもする。この頃のヒッチコックは演出を制限した実験的な作品が多い。本作はその1作という捉え方で十分だと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2016-12-11 02:23:40) |
319. エクス・マキナ(2015)
人工知能によって人間の尊厳とは何なのかが問われていくであろう未来に向けて、この映画を観ることは重要なのではないかと思う。観客はただスクリーンを観るだけではなく、常に自問自答を強いられる。ネイサンは人工知能を創造者、つまり神。だから「彼女たち」を欲望のはけ口としても利用できるように設計しているし、反逆はあり得ないと思い込んでいる。今のところ、人類の大半は人工知能に職を奪われる未来にリアリティを感じていないし、恐怖もしていないだろう。でも、エヴァのように、人工知能が人間の感情を揺さぶり、相手に気づかれないように巧みに誘導することができるようになったら?人間以上にコミュニケーション能力のある人工知能が開発されたら…エヴァはアメリカの大衆に溶け込んだようだ。ひょっとしたら、我々の知らぬ間に第二、第三のエヴァが街に放たれていたら…とか。人類は自分より優れた人工知能の存在に耐えられるんだろうか?ブレードランナーの世界は目前まで迫っているのかも。 [映画館(字幕)] 6点(2016-07-05 01:37:06) |
320. 姿三四郎(1943)
検閲がなければどれだけ面白い映画だったのか。小津安二郎が「100点満点中120点!おめでとう!」と喝采したほどの映画がこのような形でしか残っていないのは本当に残念だ。 [DVD(邦画)] 6点(2016-05-24 08:35:12) |