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あばれて万歳さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1201
性別 男性
ホームページ ないっす!!!
年齢 60歳
自己紹介 客観的に分析したようなもっともらしいレビューって、実はちょっと地頭よければ誰でも書けちゃうわけで、結局ありきたりな物になりがちです。
別に映画評論家でもない1個人としては、個人の感性や主観、あるいは体験を元にしたその人しか書けないレビューの方がよほど価値があるように思うのです。
もちろんそれが、事実誤認やヘイトレベルの差別や偏見に寄って立つものであれば問題ですが、しかしその人しか書けないレビューというのは必ずあるわけで、そういう個人的な感覚や体験を元にした主観的なレビューは、いかにももっともらしいありがちなレビューよりよほど価値があるし読んでて面白いんじゃないかと思う今日この頃。(でも自己陶酔溢れるポエムみたいなのは…)
好きな言葉は「恋」 です。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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381.  ザ・ウォーカー 《ネタバレ》 
よくある世紀末ものかと思いきや、かなりまじめな宗教的寓話だったという趣の作品。 この話にはキリスト教的な元ネタとかがありそうな気がするれど、キリスト教的宗教観をもたない人間としてはそのあたりがよくわからない。 全体的に地味な映画でキリスト教的宗教観をもたない人間が観ても説教臭いし鼻もちならない感じでさして面白くないはずなんだけれど、個人的になんかちょっと心に残るものがあったのも確か。  キリスト教信者の人が観たら面白いのかもしれません。
[地上波(吹替)] 6点(2016-11-01 14:17:17)
382.  バケモノの子 《ネタバレ》 
細田守は、オリジナルをやればやるほどダメになるというか、原作付きのものだけやるべきなんだろうな、と痛感させてくれた映画。 この作品で、ついに自分で脚本まで書いたわけですが、この脚本が絶望的にダメです。破綻してます。 自分でシナリオまで書いてしまう事で客観視点が失われてしまい、おそらく他人が見たときに疑問に思うだろうポイント等に全く気付いてないのでしょう。そして周りにそれを諫める人もいなかった、と。  たとえば、すでにさんざん言われてますが、クライマックス某女子のセリフ、おそらくこの映画の中の重要な見せ場らしいのですが、観客は「いや、何かかっこいい事いってるけど、その前に突っ込み入れたい事がたくさんあるんですけど」という想いが強すぎて、まったくセリフが入ってきません。いや、あんたそもそも何を知ってるのよ?と。  見せ場で、それはつらいです。   新海誠がそれで成功したように、周りからいろいろ言われる製作スタイルでやり直した方がいいような気がします。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2016-10-27 23:22:42)
383.  たまこラブストーリー 《ネタバレ》 
最近「聲の形」が評判の山田尚子監督初のオリジナル作品「たまこまーけっと」のスピンアウト劇場版。 監督も脚本も「劇場版 聲の形」や「けいおん」と同じなわけだけど、やはりオリジナル作品はスタッフの個性が一番出るわけで、その2作よりも断然いい映画だと個人的には思う。  とにかくゆるくほんわかした王道の高校生青春もので、この空気感がある意味すべて。 それが合うか合わないかで評価はおそらく大きくわかれてくるところだろう。  そして単なるゆるい青春物だという事は、たとえば実写でこの映画を撮ったとしてもストーリーの表面的には同じものが撮れるだろう事を意味する。 しかし、たとえば映画冒頭部のバトンの練習中に靴下で体育館の床をすべりながら進んでくるかんなちゃんの動きなど、いかにも女子高生がやりそうなことをアニメならではのデフォルメしたおもしろい表現で見せつつキャラの性格も表現してるという非常に秀逸なシーンなわけで、劇中随所に登場するこのような丁寧かつアニメならではの表現技法や造り込みのシーンが非常に素晴らしくまた面白いわけで、この映画を実写ではなくアニメで創るべき意味を与えているんだと思うし、またオリジナルだからこそ監督が遊ぶべきところを自由に遊べているのかな、と。  全体的にテレビ版を知らなくても全く問題ない作りにはなっていると思うけど、たとえばたまこの友人みどりちゃんのたまこへの友情を超えた(ぶっちゃけ性的な意味での)想いは劇場版単体では見えづらいわけで、それを知ってるか知っていないかで、シーンの捉え方がやはり少し変わってきてしまうところはある。 まぁそれがあってもなくてもこの映画の本質は変わらないわけで大した影響ではないわけだけど。  とりあえずいい映画です、以上。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-10-26 10:29:04)
384.  ファイヤー・ウィズ・ファイヤー 炎の誓い 《ネタバレ》 
「ファイヤー・ウィズ・ファイヤー 炎の誓い」という邦題なわけですが、この「炎の誓い」というダサい1980年代感はいかがなものでしょう? まぁとりあえず最後の方はそこそこ炎があがってる(というか火事な)ので間違いはありませんが、何を誓ってるのかはよくわかりません。  ロザリオドーソンやらブルースウイリスやらのそこそこメジャーキャストが出てるわりには、まさかの「アメリカでも劇場未公開の映画」 それって主役がマイナーだからでしょうか?  内容は冒頭はまぁまぁの展開でやや期待させながら、途中からの展開が「え、それなんか違う」という一人大暴れ物に。 わりと地味なストーリーですが、なかなかオーソドックスな展開ではずしてはいません。まぁさして面白くもないんですが。  ところでこの映画、私はテレビ東京の放送で見たわけですが、番組表の映画内容説明では「アジア系ギャングに立ち向かう」と書かれているのです。  …いや「アジア系」じゃなくて「アーリア系」だから。  この説明を書いた人かリライトした人が「アーリア人種」を知らなくて「アジア系だな」と勝手に思って書いたのかもしれませんが、アーリア系というのはつまりネオナチ系。映画中でもめちゃめちゃハーケンクロイツ出てます。 誰が書いたかしりませんが、アーリア人くらい常識として知ってても困らないと思います。 何より映画の内容説明が間違ってるというのはいただけません。
[地上波(吹替)] 5点(2016-10-20 22:29:10)
385.  コンテイジョン 《ネタバレ》 
映画にはたぶん映画的な誇張、デフォルメが必要だと思うのです。  この映画はよくある「謎の病原体系」のパンデミック物なんですが、とにかく展開が地味でまじめ。 そのため、決してつまらなくはないですが、面白いかというと…うーん。  もう少し映画的に大げさな見せ場を作ってくれないと娯楽作としてはどうなんでしょうか? まぁパンデミック物で映画的誇張をしすぎると「ワールドウォーZ」や「28日後」みたいなまるで違うものになってしまうわけでそのさじ加減がむつかしいわけですが、しかしもうちょっと見せ場的なものがあってもよかったかな、と。  それから、この映画はいろいろなエピソードに決着をつけず、それぞれの人がどうなったのか、どうなっていくのかの結論をあまり見せないところもある意味観ていてさらに煮え切らない感じになってるんじゃないかと思います。
[地上波(吹替)] 6点(2016-10-18 16:03:46)
386.  君の名は。(2016) 《ネタバレ》 
2018/01.03更新:自分の気持ちに素直になって10点に変更します。なんとなくこういうあざとい映画に10点あげちゃいけない気がしてスカしてたんですが、素直に点をつければこの映画は間違いなく自分にとって10点です。  以下初見のときのレビュー  今年の邦画ナンバーワンはシンゴジラで決まりだという流れの中、突然やってきたダークホース。 あれだけ話題のシンゴジラはいつのまにか置き去りで今や話題になる映画は「君の名は。」ばかり。 (モーニング娘。と同じで「。」がポイント)  新海誠というと「雰囲気の良さが売りで煮え切らない恋愛物の小品を取る監督」というイメージしかなく、この映画にしても予告を見る限り定番の男女入れ替わり物で全然目新しさを感じられなかったので観るつもりはなっかたのですが、しかしこれだけ話題になる(しかも口コミで観客が増え続けている)となるとこれはもう観るしかないという事で劇場に足を運んだわけです。  いやーよかった。 これほんと素直にいい映画でした。 予備知識を全く入れずに観たのもプラスで、予想外の展開に驚きながら映画を観る事ができたのでストレートに映画のよさを味わう事ができました。 新海誠、ダイナミックなエンターテイメント映画撮れるんじゃん! 確かに劇中に細かい突っ込みポイントが多すぎるんですが(あの年齢で3歳違えば高校→中学の年齢なわけで実際に電車で瀧を見た時に外見でおかしいって気づくだろ、とか)、映画的ご都合主義って事で個人的には許せます。 また内容的に確かにいまさら感のあるセカイ系SF(FはファンタジーのF)ですし甘ったるい恋愛物。ダメな人はダメなんだろうな、と思います。(まぁ恋愛物なのは明らかなんで苦手な人はそもそも観に行かないでしょうが、厨二セカイ系だとは予想しませんよね…) でも50年以上生きてて思いますが、何十年たとうが恋愛っていうのは甘酸っぱいものだし切ないものだしそこが素敵なものなんです。  さて、この映画の内容について詳しく書いていくと軽くブログ一本分くらいの内容になるので、あえて今回一つとりあげるなら、声の演者さんのすばらしさ。  10年以上前から、なぜか日本の劇場アニメでは、ジブリにしろ細田守ものなどでも、それがおしゃれだと勘違いでもしてるのか実写映画へのコンプレックスなのか、謎の下手くそが声を当てるケースが多く見受けられ、正直言ってそれだけで観る価値がなくなっているアニメ映画がいくつも製作されてきました。 実写映画で棒演技の素人が主役を張るなどドキュメント映画や企画物でもない限りありえないわけですが、なぜか一部の大作劇場アニメではそういう事が普通に行われているのです。 海外のアニメ、例えばピクサーなどの日本語吹き替えは厳しいオーディションで選ばれているためどの映画も実に素晴らしいのに、なぜ海外物ですらちゃんとやってる事を日本の大作劇場アニメで出来ないのか?と幻滅する事が多かったのですが、この映画ではそんな事は全くなく声のキャストは自然で本当に素晴らしかったと思います。  主演の神木隆之介にしろ上白石萌音にしろ、共に本職の声優ではないわけですが、難しい男女入れ替わりの演技を上手くこなしていて観客を映画に引き込むだけの力がありましたし、長澤まさみや谷花音、それにテッシー役の成田凌など、声優を本職としない人が自然で素晴らしい芝居をしていたのは本当に観ていて心地よかったです。  この映画のヒットを機に「不自然なくらいへたくそな人にわざと声を演じさせる」日本の一部劇場アニメに見受けられる悪癖がなくなる事を切に願います。  それからごく個人的な事ですが、私は新宿の東宝で観たのですが、新宿でこの映画を観ると鑑賞後に道を普通に歩いているだけで話題の聖地巡礼ができるのです。 シンゴジラもそうですが、映画に「よく見知った街並」が出てくるとやっぱり観ているときの気分が違うんですよね。 この映画のヒロインのように「田舎はいやだ東京に行くんだ」と高校卒業後すぐに東京に出てきた自分的には、こういうとき東京に出てきてよかったと何十年たった今でも心の底からそう思います。 何より大事な人と出会えたのも東京での事ですしお寿司。  ビバ東京!
[映画館(邦画)] 10点(2016-09-26 20:15:34)(良:1票)
387.  超高速!参勤交代 《ネタバレ》 
決して面白くないわけじゃない。 でもいかんせんシナリオの練り込みが甘すぎて甘すぎて…  例えば、メインヒロインたる深田恭子。 実はいてもいなくても話はあまり変わらない。 その最たるものが、クライマックス?での老中首座への罵倒シーン。 前後の脈絡から考えて、あれは全く不要のシーンですよね?  普通は「内藤ピンチ」→「町娘乱入し老中を罵倒」→「あいわかった、で老中が考えをあらためて大逆転」みたいなのがセオリー  ところがこの映画は、「そもそも解決済」→「町娘乱入し老中を罵倒」→「あいわかった(ただ老中が太っ腹なだけ)」になっていて、ヒロインはただ無意味に老中を罵倒しただけ!  メインヒロインの見せ場がこんな意味のないシーンってどういう事なの…
[地上波(邦画)] 6点(2016-09-11 22:42:07)(良:1票)
388.  ニューイヤーズ・イブ 《ネタバレ》 
いわゆるグランドホテル形式、あるいはメリーゴウランド形式と言われているタイプの映画で、洋画であれば「ラブアクチュアリー」、邦画であれば大晦日というところまでがそっくりな「THE有頂天ホテル」あたりと同じタイプの映画です。 とにかく豪華なキャストが売りで、普通であれば主演級の男優女優が20人ほど登場するのは製作予算いくらなんだ…と観てて心配になるほど。  さて、このニューイヤーズイブ、「大晦日からHappy New Year!までの限られた時間」を描いているわけですが、ちょいと致命的な欠点がありまして、劇中で「なんとしても0時までに」「0時にはあそこに」としょっちゅう語られるわりに「現在時間がまるでわからない」のです。 「0時までには必ずなんとかします」とまさに語ってるそのシーンが現在「何時何分」なのかが全然わからない。 19時なのか22時なのかが全然わからないまま視点を変えて話が進んでいくので、映画を観てても登場人物の焦りとかに全然乗れないわけです。もったいねー!  もう一つ、個々人の各エピソードが弱すぎるのが問題で、一つ一つのエピソードは悪くはないんだけど地味すぎて淡々と話が進んでしまい、大きく心を揺さぶられる事なくエンドクレジットを迎えてしまうのがなんとももったいない。 もうちょっとけれんみのある見せ方してもいいと思うんですよね。  全体的な評価ではハートウォーミングな佳作。 しかし決してそれ以上ではない、ちょっと惜しい映画だと思います。  ところで劇中でいきなり彼女が歌う「ほたるのひかり」、結構アレンジされてましたが「あ、これほたるのひかりじゃん」と僕はすぐわかりました、えへん。 あと、むしょうにニベアを塗りたくなりました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-09-06 22:53:25)(良:2票)
389.  ドラゴンボールZ 復活の「F」 《ネタバレ》 
実は私この映画を試写会で観たんです。  しかもプレス向きのやつ。 最前列がプレス各社のカメラマンが占めててその直後の席、つまり前から2列目の席で観たんですね。  舞台挨拶は、野沢雅子さんと中尾隆聖さん、それにしょこたん。 しょこたん、テレビで見るのとほとんど同じ印象でなぜか常時テンパッて妖しい事をしゃべり倒してるのが印象的でした。  何せ劇場の2列目だったんで、かなりのかぶりつき状態。 ほんとに近くてですね、こんな機会そうそうないよなぁと思ったもんです。  で、その映画のレビューをなぜ今頃書いてるかというとですね… やっとテレビ放送されたからです。 わざわざそんなちゃんとした試写会に行かせていただいたので逆にレビューを書けなかったわけですが、もう感想書いても大丈夫でしょ、って事で。  で、その感想は… 「バトルシーンばっかりでほんとつまんないです。そんなに尺がないのに観てて退屈でつらい映画でした。」  あぁぁやっと言えた。  自由に感想を言うためには映画を観る場も大事かもしれません。
[試写会(邦画)] 3点(2016-08-31 23:13:36)(良:1票)
390.  グランド・イリュージョン 《ネタバレ》 
序盤、めちゃめちゃ面白かったんですよ。 劇場の予告編とかでかかってた、ベガスにいるのにフランスの銀行を強盗しちゃうあたりまで。 これはひさびさにアタリか?と思って観てたわけなんですよ。 そしたら、あれあれ??なんかそっから思ってた感じと違うんですよ。 あれ、そっち?みたいな方向に話が進んでいくんです。 僕が観たいのはそっちじゃなくて…と思うわけですが、残念ながらそんな僕の想いは通じるはずもなく、いかにもルパン3世あたりで普通にありそうなお話になっていき、そうなると序盤ワクテカしただけにがっかり感が、ね…  冷静に考えればそこまで悪くもない映画だと思いますし、映像的にもワクワクできるところもあったわけですが、肩透かし感が強かったので個人的にはあまり点は高くつけられません。  あと、手品はあそこまで自由度高くないし(さすがに格闘には向いてないと思うんだけど)、催眠術もあんなにスカスカかかりません(テレビなんかでは裏で予備催眠かけてるのが普通) この映画の中のあのあたりの演出は映画的な演出って事で一つ。 クォーターバックだ!!のとこはよかったですけどね(まぁこれもまたお約束シーンですが)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-08-31 23:01:02)(良:1票)
391.  グランド・ブダペスト・ホテル
監督?の作家性がよく出た映画であり、この監督の世界観とか映像とかが好きな人にはおそらくたまらない映画なんだろうな、と想像します。 僕自身は、映画は第一にストーリーを重視するタイプなので、雰囲気重視のこの映画は全く肌にあわず終始退屈なだけでした。せめて話が面白ければまだよかったんですが…。好きな方にはもうしわけありません。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-08-15 17:56:49)(良:1票)
392.  エンダーのゲーム 《ネタバレ》 
よく「映像化不可能と言われた小説をついに映画化!」みたいなキャッチコピーがついた映画があります。 で、こいつはまさに典型的なそれ、なにしろ原作はSF小説界のマグナムオーパスの一つ。日本のコミック界で例えれば「北斗の拳」とか「ジョジョ」クラスに位置する小説なだけに、非常にハードルが高いわけです。 しかも原作読んでる人はわかるんですが、あんまり映画向きじゃないんですよね。天才少年の成長と葛藤を描いていて2時間の映画ではなくむしろ半年放送の連続ドラマに適した感じなんです。  SF少年で原作大好きな私としてはこの映画にはもう不安しかなかったわけですが、実際に観てみると結構無難にまとまっていてびっくりしました しかし(ある意味しょうがないのですが)全体に淡々としすぎじゃないでしょうか。 あの厚い小説を2時間にまとめたためにキャラの背景や心の動きがめちゃくちゃ浅くなっていたのはしょうがないとしても、最後の大戦争、卒業試験と見せかけて実は人類の存亡を賭けた戦闘の指揮をとらされていたというオチは「うわ、そうだったのか」って感じでこの作品最大のカタルシスポイント。そこまで淡々と進めておいて、そこで「ええ!」と観客をびっくりさせる作りなのかな?と思ってたんですが、なんとその肝心のオチも淡々と処理されていて「あぁそうだったんですか、まぁやりそうですよね」くらいで終わらせちゃってるから、非常になんか残念な感じになっちゃってます。  わざわざあの名作を映画化してこれでは、なんか非常にもったいないと言えます。 てかSFの名作小説と言えば「スタータイドライジング」あたりが「エンダー」なんかよりはるかに映画向きの傑作だと思うんですが、なぜか映画化の話聞きませんよね。ふしぎー。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-08-15 17:26:13)(良:1票)
393.  陽だまりの彼女 《ネタバレ》 
ここ数年の日本の大衆小説界では「きみの膵臓を食べたい」とか「僕は明日昨日の君とデートする」とか、軽いタッチの泣き系恋愛小説(旧来の小説好きからは毛嫌いされる)が流行なんですが、この映画の原作、つまり小説「陽だまりの彼女」はその軽いタッチの泣き系恋愛小説ブームを代表する1作で、映画好き以前に本好きの僕も当然読んでいるわけです。 で、こういう「原作付き」の映画の場合、原作小説を読んでいるかどうかでだいぶその感想は変わってくると思うんですよね。 というか大半の映画は原作付きなわけで、どうしても原作と比較しての評価が避けられないわけです。  なかには「スタッフ、絶対原作読んでないだろ」みたいな映画も多数あるわけですが、しかしこの映画に関してはわりと原作の雰囲気は残せていて、観ていてそれほど違和感はありませんでした。  細かい注文はたくさんありますが、この映画で論評すべきは、原作とは異なるヒロインの解釈と意味深なラストにあると思います。  原作ではヒロインは猫のまま転生して主人公の前に現れます。つまり主人公はこれから猫と添い遂げるわけです。 「それってハッピーエンドなの?」と一部で言われるゆえんですが、しかし「お前ブライアン喰ったろ」というセリフの後「にゃ」だけで終わる原作のラストシーンのキレはなかなか素敵なものがありました。  しかしこの映画版では原作ではそこで終わる「お前ブライアン喰ったろ」から後の尺が長いわけです。小説を読んでから映画を見ている人としては「むむむ」となっちゃうわけですね。ラストは完全に違ってますし。  個人的には原作の方が完成度は高いと感じますし、そういう意味ではこの映画には不満も残るのですが、しかし映画のスタッフが「原作よりもっと普遍的なハッピーエンド」を目指した事はわかりますし、まぁそれもいいのかな、と思います。 なにしろ原作のラストは猫好き以外には「ハッピーエンドじゃないよね!」と言われていたわけですから。 そりゃ新婚の美人妻が猫になってかえってきてこれから一生とりつくわよみたいな空気出してるのをハッピーエンドって言われてもねw
[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-08-15 16:55:47)
394.  宇宙人ポール 《ネタバレ》 
「ショーンオブザデッド」の2人による「SFオタクロードムービー」 (私はそれを知らずにこの映画を観て「こいつらかよ!」と思ったわけですが)  この映画の魅力は映画全体を包むロードムービーならではのゆるい空気感と何よりも愛、そしてイギリス風のちょっと捻ったユーモア。 劇中、いろんなSF映画(特にスピルバーグ)への愛が半端なく(だから当然対宇宙人といえばシガニーウィーバーなわけで)それだけでもSF映画好きがこの映画を嫌う事は不可能。 そして、登場人物への愛も主人公たちだけではなく脇役にまでちゃんと降り注いでいて、映画を観ている途中で頬が自然に緩む映画です。  「大傑作」「超名作」なんてタイプの映画ではありませんが、映画愛、SF愛、人類愛に溢れた小粋な名品だと言えます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-08-15 16:35:37)(良:1票)
395.  シュガー・ラッシュ 《ネタバレ》 
このサイトで2010年代のランキングを見るとかなり上位に入っている映画ですが、僕はこの映画がそれほど面白いと思えないんですよね。何しろいままでレビューも書いてなかったくらいなわけで。  映画を思い出しながら書いてみます。  トイストーリーに代表される「人間が知らないところで実はこんな世界が!」というタイプの作品群の中で、こいつはゲームセンターのゲーム内キャラ)を扱った作品。  しかし残念ながら、個人的にはこの映画は面白くも楽しくもなかったのです。  いやCGアニメはむしろ好きなジャンルです。「モンスターズインク」や「ラプンツェル」など大好きな傑作も多数ありますし。 しかし、この映画は本当に全然面白くなかったんですよね。  その最大の理由は主人公であるラルフの性格。 普通、映画を観るときって主人公の行動原理を理解共感し感情移入する事でその映画に入り込みストーリーの中で喜怒哀楽を感じていくわけですが、僕はこの映画の主人公ラルフには全然共感できず感情移入ができないんです。 もともとゲーム内で不遇でその結果性格的に多少捻くれてるのはしょうがないのですが、メダルとっちゃる!という自分勝手な行動はただのわがまま放題の悪人にしか見えません。 ぶっちゃけ嫌いな奴です。リアルでいたら絶対仲良くなれそうにないタイプです。 そして、主人公が嫌いであれば当然映画に感情移入できるわけもなく、そうなると映画を観ていても楽しさや高揚感を感じる事はできません。 それでも脇役陣のキャラが魅力的であればいいのですが、たとえばフェリックスはただのアホだし、どうやらヒロインらしいレース少女もリリカルすぎて魅力にかけ…  この手のCGアニメにおいては、何より「キャラクターの魅力」こそが重要ですから、そこに(個人的にですが)全く魅力を感じないとなると、興味を持てないキャラどうなろうとぶっちゃけどうでもいいわけですから映画を面白いと思う事ができず、もっとおもしろいCGアニメが多数ある中で、どうしてこの映画の評価が高いのか個人的には全然理解できない映画です。
[CS・衛星(吹替)] 4点(2016-08-15 16:00:09)(良:2票)
396.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
33年前に庵野秀明が監督した自主製作特撮映画「帰ってきたウルトラマン」を観た事がある方はいるだろうか? その映画のあらすじはこうだ。 「突然地球に降ってきた隕石がしばらくすると動き出し街を破壊しはじめる。その正体は最強と言われる宇宙怪獣バグジュエル。MATの攻撃は全く歯がたたず、ついに熱核兵器を使用する事が決断される。しかし、市街地にはまだ多数の生存者が…」という内容であり、そう!話の骨格は今回のシンゴジラと同じなのである。  「三つ子の魂百まで」とは言うけれど、今回のゴジラは33年前に撮った自主製作映画「帰ってきたウルトラマン」を(意図してか知らないけど)下敷きにして、怪獣を今までの怪獣ではなく一個の巨大自然災害として再解釈し、それに力強く立ち向かっていく日本人を描いている。 実際エンドロールを確認すると多数の取材対象の中に東日本大震災当時最前線で対応していた枝野や、女性防衛大臣経験者である小池百合子の名前が上がっており(つまりあの女性防衛大臣のモデルが誰かは明らか)、当事者に対し真剣に取材を行いリアリティのある日本の行政対応を描こうとした事がよくわかるし、実際「未曽有の巨大災害のときの政府の中はこんな感じなんだろうな」と納得させてくれるだけのものが描かれていた。  逆に言えば今までわりと国際的なコンテンツだったゴジラを、今回は完全に「日本人専用」と割り切った内容になっていて、それは国際的なゴジラはもうハリウッド版があるし、日本では日本人のためのゴジラを創ろうぜ!なんて意図があったんじゃないだろうか? 今回のシンゴジラは日本国内での高評価もあってか海外100以上の国での配給が決まったらしいけど、こんな日本国内用に特化した作品を向こうの国の人が観て面白いなんて思うわけがなく「けちょんけちょん」に言われる事は目に見えている。 しかし、それがいいのだ。 日本人のためのゴジラ。いろいろな問題がある中で日本人が改めて前を向いて進んで行きたくなるゴジラ。 それがこのシンゴジラなわけで、改めて新しいゴジラ像を提示した本作が、東宝社内の事前評判を覆すように高評価されヒットしているのを観るとなんとなくうれしくなるのだ。 一方で、社内試写会でこの映画をけちょんけちょんに言っていたと噂される東宝の幹部の方は…上がそんなセンスしか持ってないから日本の特撮娯楽映画は…と悲しくなってしまうわけだけど。  で、この映画は最終決戦をいきなりアゲアゲにしてくれた爆笑列車爆弾(最高ww)など庵野というクリエイターの色が随所によく出た映画で、そのせいもあって「エヴァじゃん!」と言われる事が多いわけだけど、別に庵野はエヴァしかないわけではないし、巨大な無敵生物を描いたときに同じクリエイターであればどうしても似ちゃう面があるというだけの事だと思う。てかみなさんこの映画についてエヴァエヴァ言い過ぎ。どんだけエヴァ好きなんだ。 一部で「使徒じゃん!」と物議をかもしている意味深な最後のしっぽのシーンは、ゴジラを神と解釈して「神は自分に似せて人を作った」という言葉をそのまま表現してるだけなんじゃないかなぁ、と個人的には思った次第(だから人っぽい姿のものとゴジラっぽい姿のものが入り混じってる)  もう一つ書けば、劇中重要なポイントでかかる伊福部のゴジラ音楽の数々。涙が出るくらい素敵な事に、なんとオリジナル版じゃないですか。いまどき劇伴がモノラルとかもう最高!そしてあそこでかかる怪獣大戦争マーチは「もうこの曲しかない」という選曲であって、誰がなんと言おうとこの映画が「ゴジラである」事を高らかに宣言してくれるのだ。庵野と同世代であり東宝チャンピオン祭りでゴジラに親しんだ世代の自分はもう昨日は一日中ずーっと怪獣大戦争マーチの鼻歌が止まらなかったわけだけど、実は今日もそのブームは続いていて、いつ曲が止まってくれるかはまさに神のみぞ知るところなのです。
[映画館(邦画)] 9点(2016-08-09 09:13:19)(良:6票)
397.  ラストスタンド 《ネタバレ》 
何これ?結構面白いじゃん!的な。 最後の橋のシーン、当然早撃ちかと思いきや、ここではじまる怒涛のプロレス展開、バックドロップに絞め技…って、なんでこの人たちここで銃もってないの??的な。 老人賛歌的な。 最初と最後を町長がさらっていく的な。  観る前はもっとハードな映画かと思ってたんですが、ほっこりコメディ要素を適度に詰め込んだ見事なB級娯楽映画になっています。  副保安官やら人質になるFBIやら、出てくる女性がなかなかの美人ぞろい。 僕の一押しはダイナーのクリス! キミの一押しは誰?
[地上波(吹替)] 7点(2016-07-23 14:38:42)(良:1票)
398.  アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅 《ネタバレ》 
アリスのマッチポンプ映画 自分で問題を起こして自分で解決するっていう、いやそれ人として最低限の責任とっただけですから!的な。  映画全体が、「○が問題だ!」→「それいけ!」→「今度は○○だ!」→「それイケ!」→(以下同文)と、全編単なるお使いアドベンチャーになっていて、派手な映像と慌ただしい展開に観てて飽きはしないものの、じゃぁ面白いか?と聞かれば「特に面白くはない」としか…  この映画で個人的に一番印象深かったのはエンディングでアランリックマンへの謝辞が出たときです。ちょっとホロリとしました。これが遺作だったんですね。
[映画館(字幕)] 6点(2016-07-15 14:09:23)
399.  ドライブ・アングリー3D
多分これっていわゆるニコラスケイジ映画なんだろうな、と思って内容を知らずに観てみれば間違いなくいわゆるニコラスケイジ映画である本作は、えと、あ、それで映画の説明終わりですね…  クライマックス付近のシーンで、あぁこれ豪華版死霊の盆踊りなんだな、と思いました。  もしこれからこの映画を観ようかどうか迷ってこれを読んでる人がいたとしたら、その人へ言える事は一つだけ。 この映画を見ずにもし一生を終えたとしても決して後悔する事はありません。
[地上波(吹替)] 5点(2016-07-01 16:04:26)(笑:1票)
400.  オール・ユー・ニード・イズ・キル 《ネタバレ》 
日本のラノベが原作って事で話題になった本作ですが、原作の基本設定が利用されてるだけでストーリーはほぼ完全に別物のオリジナル。結果としてラノベ故にどうしても厨二感が漂う原作が、いかにも普通のハリウッド娯楽SFっぽい映画に見事に作り直されていてそこは素直に感心しました。 何度も時間が戻って同じ時間を繰り返すというネタ自体はすでにいろんな映画やアニメで描かれた割と陳腐な設定ではあるのですが、そこを結構テンポよく描いていて観ている人間をぐいぐい引き込む序盤は特におすすめです。感心しないのはラストシーン。原作とはまるで違うハッピーエンドになるわけですが、「おま、いくらなんでもそれは都合よすぎるだろ」というそこだけ思考放棄したような安直で設定無視のシナリオは最悪で、正直最後の5分にはかなりがっかりしました。時系列すらおかしいという…そこがちゃんとしてれば8点はある映画だと思うんですが残念です。しかししかし安直とはいえハッピーエンドで締めてもらえれば視聴後の後味自体は悪くなく、しかもいっしょに映画見た人と「ちょ、あのラストなんなの?」と語るネタも与えてくれるわけでそういう意味では初デートあたりにとても向いた映画だといえるでしょう。という事で「デート映画に最適」という事でまとめさせていただきます。何しろ原作は主人公とヒロインがどっちか死ななきゃいけないとう事で最後は殺しあいしかも戦争も終わらないわけですから、仮にそんなラストの映画をデートで観てもデートした二人の今後が心配ですから、そういう意味では安直なハッピーエンドも悪くないと言えるでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-05-17 02:02:35)
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