81. ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション
《ネタバレ》 予想外に面白い映画でした。007がダニエル・クレイグ路線にいかなければこうなっただろうなぁという映画。ど派手なアクションとスパイ道具、洒脱なやりとり、騙し騙され、最後は勝利する。ギリギリの攻防などはボーンシリーズなどの優れたスパイ映画の良い部分をうまく取り入れているなぁという印象です。昨今のやたら凝った設定でなく、シンプルに話が転がっていくのもまた良い。なかなかの秀作です。ジャッキー・チェンの後継者は映画馬鹿のトム・クルーズかもしれない。そんなことを思ってしまう映画。 [映画館(字幕)] 7点(2015-09-05 15:55:39) |
82. M:I-2
《ネタバレ》 ジョン・ウーの持ち味が全て裏目に出てしまった作品でした。くどく、あざとく、薄っぺらい。この作品のひどい出来のせいで今までミッション・インポッシブルシリーズを避けていたほど。改めて新作をみてみたら、この2だけが駄作で、ナンバリングが増えるほどこなれて面白くなっていくという希有なシリーズでした。ともかくアクションがださいのが致命的です。 [地上波(吹替)] 4点(2015-09-05 15:54:03) |
83. 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN
《ネタバレ》 邦画の超大作そのものの映画でした。それも悪い意味で。ともかく、酷すぎる脚本に尽きると思います。冒頭のだらだらと意味のない話が続く展開から嫌な予感がしましたが、その予感が的中。この酷すぎる脚本のせいで演じている方達の演技まで棒読みに思えてくるほど酷いもの。展開や人物設定にも大きなハテナがいくつも。CGに関してはまあ及第点と言えるのではないかと思います。唯一良かった点としては、批評家が決して優れた制作者になれる訳ではないことが判明した点でしょうか。これに懲りて制作に回るのは金輪際やめて欲しいと思います。 [映画館(邦画)] 3点(2015-08-20 21:53:39) |
84. ジュラシック・ワールド
《ネタバレ》 最近良く見受けられる、映像は大迫力だけども、ストーリーはペッラペラなイベント体感型の映画です。ストーリー自体を見てみれば、伝説的な一作目には遠く及ばず。それどころか完全なB級そのもの。お馬鹿な登場人物が、お馬鹿なせいで混乱を拡大していく。皆お馬鹿なので見ていて目眩がします。こんなものより一作目を見直す方がよほど良い映画体験が出来ると思います。 [映画館(字幕)] 6点(2015-08-19 10:40:47) |
85. マッドマックス 怒りのデス・ロード
《ネタバレ》 V8を讃えよ。この映画のエッセンスの全てがこのひと言に。シンプルな筋と新鮮なアクション、それにヒャッハーな人々のオンパレード。ギターマンなんて漫画から出てきたかのよう。この世界観を作れるのはやはり元祖の監督だからでしょうか。余計な説明はまるでなし。その代わりに映像で説明する。長年映画人としてやってきた年期が感じられる名作です。 [映画館(字幕)] 8点(2015-08-15 00:18:41) |
86. ターミネーター:新起動/ジェニシス
《ネタバレ》 ターミネーターファンの大金持ちが、金に飽かせて作った二次創作のような映画でした。何もかもが低レベル。内容的には1よりも退化しているような印象すらあります。カリスマ性のかけらもないジョン。愚鈍なカイル。戦士らしさのないサラ。貧弱なターミネーター。派手なだけで緩急に乏しい場面の連続で、見ているだけで飽きてきます。こうやってビッグタイトルが食い尽くされていくのは寂しい状況です。 [映画館(字幕)] 4点(2015-07-15 12:55:47) |
87. 機動戦士ガンダムUC/episode 7 虹の彼方に
《ネタバレ》 世界の命運をかける大冒険。大人の完璧な答えよりも、例え間違っていても次の世代を担う子供に任せ、その答えを受け入れようというのがこの話の結論でしょうか。絵と音楽の美しさは素晴らしい。その反面で、テレビシリーズの再構成映画のような唐突な展開や、細切れのストーリーが見受けられるのが残念。事態に突き動かされる人や、組織の歯車的な人間を描くのはとてもうまいのですが、どうも人間的な情緒がおざなりになっていてキャラクターが薄っぺらい。主要キャラクターまで薄っぺらいせいでガンダム特有の台詞の応酬が茶番にしか見えないのが残念。技術は進んでも、クリエイターとして退化するものが見受けられたのが残念でした。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2015-06-20 17:26:24) |
88. タイタンの戦い(1981)
《ネタバレ》 ハリーハウゼンのストップモーションに尽きる映画です。今となっては牧歌的な技術で、かくかくとした動きですが、それを補ってあまりあるイマジネーション溢れる場面の数々にはため息が出ます。現在ではCGで何でも表現できますが、逆に創造力が乏しくなっているような気すらしてしまいます。お話としては、親ばかを遙かに超えたバカ親ゼウスが息子を猫かわいがりするあまり、周囲の人がとばっちりを受けるというギリシャ神話定番の不条理話でしょうか。江口洋介似のペルセウスの過保護ぶりと反して、その他の神の息子の扱いは酷いもの。まあこの辺が神話らしさといえるんでしょうね。 [DVD(字幕)] 6点(2015-05-22 09:49:33) |
89. ターミネーター4
《ネタバレ》 映像の迫力は増していますが、中身はすっからかんな最近のハリウッド映画そのものでした。特にストーリーに関して。コナー、マーカス、カイルと三人に均等に焦点を当てているので話が散漫です。視点を分散させることで薄いストーリーを誤魔化すためのテクニックのような気がしないでもないですが。謎の男マーカスに焦点を絞り、マーカスの視線で荒廃した世界やコナー、ハイブリッドの存在を描く作りの方がよほどストーリーに深みが出せたような。何よりも、この設定、見せ方ではターミネーターである必要がなく、ありがちなSF映画をあえてターミネーターブランドで作る意義が感じられません。 [地上波(吹替)] 3点(2015-05-20 17:56:56) |
90. フューリー(2014)
《ネタバレ》 ティーガー戦車戦までは良かったのですが、その後のグダグダさにがっかりしてしまう映画でした。特に最後の籠城戦。生きることを最優先にしている軍曹があのような破れかぶれの自殺行為をしたのが不可解。敵大隊の戦力は戦車に立てこもっても数分で乗員を消し炭に変えられるほどのものです。それが解らないはずがないのですが。また異様な戦車の耐久力、射撃の的のようにバタバタとただただ無策に倒される敵大隊、手榴弾が戦車内で爆発したにも関わらず綺麗な死に顔のままの軍曹。ランボーよろしく敵をなぎ倒す場面など。ご都合主義満載の映画的な展開にげんなりしてしまいました。中盤の占領した町でのエピソードが緊張感を伴うものだったので余計に。リアルさを売りにティーガー戦車の実物まで走らせておいて、どうして最後の最後でヒーロー然とした展開にしてしまったのか。残念な映画でした。改めてプライベート・ライアンを見ての感想。どうやらこの映画はプライベート・ライアンを下敷きに作ったように感じられました。話の大まかな流れから、人物設定まで。 そう考えると新兵のエピソードもまんまアパム。最後の無謀な戦闘もプライベート・ライアンの流れをいただいたものと考えると納得。 [映画館(字幕)] 5点(2015-05-20 17:56:13) |
91. 007/スカイフォール
《ネタバレ》 制作陣の迷いが伺える映画でした。昨今公開された様々な優れたスパイアクション映画(ミッション~やボーン~など。)を横目に見ながら、かといってそれらを上回る物を作るだけのものを制作陣は持ち合わせていない。でもああいうのやりたいなぁという思いがあったんでしょう。結果として出来上がった物は立ち位置が定まらず、他の映画の縮小コピーの場面が続くような映画。特に敵役の小物臭さからくる世界観の狭苦しさは致命的でした。まあど派手でな演出が多く、見ていられないというほどつまらなくはないのでテレビでやっていたら見る程度が良いかと思います [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-05-20 17:55:53)(良:1票) |
92. 砂漠でサーモン・フィッシング
《ネタバレ》 地質調査と言いつつ、地面の土をちょいと眺めて良い土だ、と呟く程度で済ませる。この映画を端的に表しているシーンだと思います。あくまで主人公たちの恋愛がらみのエピソードがメイン。巨大プロジェクトはドラマチックな効果を生むための添え物に過ぎません。そのような構成のせいで恋愛もプロジェクトもすっかすかで中身が薄っぺらいものに。テレビでやっていたらちょっと見てみる程度がお似合いな映画です。 [DVD(字幕)] 4点(2015-05-20 17:55:22) |
93. キャリー(1976)
《ネタバレ》 シシー・スペイセクに尽きますね。豚の血に染まった姿で体育館の中を歩く姿のおぞましくも神々しいことといったら。鈍くさいいじめられっ子から、はにかんだ自信なさげな美しいプロムの絶頂期。母に救いを求める哀れな子供の演技まで。この人以外にこの役はこなせないと思います。お話自体は善意が招いた悲劇でしょうか。体育教師は良かれと思い、キャリーを虐めた生徒を締め付ける。その反発が惨劇の引き金を引いてしまう。スーがボーイフレンドを貸したのも、贖罪と言うよりも持てる者が持たざる者への施し。狂った歯車が偶然かみ合ってあの惨劇へと。それで終わるのかと思えばさらに悲惨な末路が待っている。一度は見ておくべき名作です。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-05-19 11:33:53) |
94. 交渉人 真下正義
《ネタバレ》 まさに邦画の大作そのもの。この手の作品御用達の人間が適当にでっち上げた映画。某映画批評でベタ褒めされているのをみて、この人はこういう風に転ぶスタンスなのね、と幻滅した作品でもあります。 [ビデオ(邦画)] 2点(2015-05-17 17:06:37) |
95. ザ・ウォーカー
《ネタバレ》 起承結で出来ているような映画でした。オチを最初に思いつき、そこから物語をくみ上げていって、転の部分をどこかに置き忘れてしまったような物足りなさ。ヒロインを救うために本を渡したことで、自分が運ぶべきは本という物ではなく、本の謳う精神性であることに気付き、30年来の放浪から解放される-悟りを開いて目的の地へ誘われれるという転の部分をあまりにもおざなりに描いてしまったために腰砕け。最後のオチはしてやられましたが、映画全体としてはこの点数が良いところです。 [インターネット(字幕)] 5点(2015-05-16 12:10:10) |
96. 鑑定士と顔のない依頼人
《ネタバレ》 超一流の美術鑑定士が主人公です。主人公はその立場を悪用して人を騙し不当に安く美術品を買いたたいたり、自分の趣味である美女の絵画を集めているのですが、あまりに手下をおざなりに扱った結果、しっぺ返しを食らってもっとも大切な物を失ってしまうと言う自業自得なお話。しかし、最後、思い出の場所を未練がましく尋ねている場面など、男としては身につまされるものがあり、とても切なく感じられました。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-05-12 14:51:23) |
97. スター・トレック/イントゥ・ダークネス
《ネタバレ》 ハリウッド的子供だましな映画でした。迫力ある映像で誤魔化していますが、行き当たりばったりで説得力のない適当な展開はまあ酷い。筋肉馬鹿なカーク船長を筆頭にご都合主義でころころと変わる設定。あまりにもお話のレベルが低すぎます。片手間程度に見るので十分な映画です。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2015-05-12 10:49:19) |
98. ゴジラ FINAL WARS
《ネタバレ》 これが邦画のビッグタイトルとおもえばため息しか出ません。何もかもががっかりな出来。監督や脚本家が携わった作品を見てみたら・・・。邦画界にはどうやら自浄作用がないようです。何よりも、ファイナルと銘打っておきながら、またゴジラを作ろうとしている。もう勘弁してください。 [ブルーレイ(邦画)] 3点(2015-05-07 22:45:23) |
99. ディパーテッド
《ネタバレ》 オリジナルの上澄みだけをすくい取ったような映画でした。泥臭い汗の臭いをぬぐい去ってみれば残るのはあっさりとした薄味な話。あえてリメイク作を作る意義が見あたらず。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-04-19 22:22:36)(良:1票) |
100. フォックスキャッチャー
《ネタバレ》 自己承認欲求が肥大した人間が、妬みのあまり自分の持ち得ぬ物を持っている男を殺害してしまうという悲しいお話でした。地位も名誉も金も、家柄すら文句のつけようがない御曹司。しかし誰からも尊敬されていないばかりが、セレブ特有の傲慢さと幼稚な性格が小馬鹿にされています。そんな人間が人望を金で買おうとしたのが悲劇のきっかけ。困窮した金メダリストを金で引っ張って自分のレスリングチームを作り、コーチに就任する。人生の導き手となったはずが誰も尊敬してくれない。そりゃそうです。泥臭い部分は他人任せ。自分は気まぐれで練習に付き合ったり付き合わなかったり。そもそもレスリングに関しては素人。逆に泥臭い部分を一手に引き受け、人望のある副コーチが徐々に眩しくて見ていられなくなり・・。実際は金を基礎に主従関係しか築けない御曹司に対し、唯一対等の立場で接していたのがこの副コーチ。友達として付き合うべき男なのですが。実話ベースと言いつつ、実際はかなり時系列などをいじってあるそうなので、あくまで映画のストーリーとしてはこの点数。 [映画館(字幕)] 6点(2015-04-19 14:44:31) |