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アラジン2014さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 678
性別 男性
自己紹介 ソフト化されたタイミングでのレビューが中心です。2008年、子供の頃から夢だった自宅シアタールームがついに実現しました。(100~110インチ程度、音響2.1ch)できるだけネタバレせずに書いていますので文章がおかしい場合もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください。(2014初登録)

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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81.  運び屋 《ネタバレ》 
皆さんの評価が高いのが驚きでした。。確かに出演陣も超豪華、各シーンも非常に素晴らしい出来でラストまで目が離せないのは事実ですが、でもこのおじいちゃんは何かが間違っているし、結局何が言いたかったのかよく理解できなかったというのが正直な感想です。  家族が大切だということはよく伝わりましたが、それは至極当たり前のことであって取り立てて加点につながるほど説得力があったとは思えませんでした。また、裁判で本人が反省し真摯に罪と向き合うことも素晴らしいことですが、これもまた正常な人間であればある意味当たり前のことです。むしろ89歳になって大罪を犯してから改心とかって完全に遅すぎ(手遅れ)でしょう。その彼が幸せそうに刑務所で花壇をいじっていても何も響きませんでした。 あと気になったのは家族の在り方です。おじいちゃんは犯罪で得た金で孫の結婚式を挙げ農園を買い戻した訳ですが、これは絶対に許されない行為、家族に対する最大の裏切り行為であるはずです。本来なら家族一同おじいちゃんに対してガッカリすべきところですが、この映画では終盤家族が一致団結しておじいちゃんを擁護してしまいます。まあ心境は判らなくもないですが、とても違和感がありました。  過去を振り返るとイーストウッドが作った映画で素晴らしいと感じたのは「許されざる者」「パーフェクトワールド」の時期までで、その後の映画はひどく退屈で小難しい理屈を並び立てるだけの映画しかなかったような印象です。本作もアメリカンスナイパーなどと同様、一見すると完成度が高いように見えて、実は価値観の押し付けが酷くまるで深みがない作品だったように感じます。(各シーンや全体の雰囲気は非常に素晴らしいのですが)
[インターネット(字幕)] 5点(2022-04-22 13:42:00)(良:1票)
82.  アド・アストラ 《ネタバレ》 
酷評なので覚悟して観ましたが確かに一般受けが難しそうな映画でした。良くいえば重厚、悪くいえば退屈、「惑星ソラリス」「地獄の黙示録」「2001年宇宙の旅」などのエッセンスを含んだ正当派の作品ですが、重厚な割に散漫で雑な描写も多く、トータルとしてはやはり微妙な仕上がりだったように思います。  映像は綺麗でオープニングの大アンテナは息をのむ美しさ、月や地球、海王星の神秘的な様も非常に素晴らしいものです。しかし月面でのチェイス、猿の一件、火星ロケットへのあり得ない突撃等々、明らかに不自然と思えるパートも多く、意味があるのかないのかよく判らないシーンにばかり力を入れていてテンポが悪くなっています。 笑顔の裏で異なる主人公の心情も非常に興味深く、火星でメッセージを送るまでの前半パートはなかなか印象的で面白かったです。しかし火星以後がどうにも面白くありません。本来監督が描きたかったのは後半部分だと思われますが、主人公親子の内面に深く切り込んでゆくハズの後半パートがどうにも薄っぺらく、サクサク進んだ挙句に出てくるラスボス(パパ氏)のどうでもイイ感ときたら。。  この映画は老いた父(常軌を逸した天才)に引導を渡しに行く息子の物語で、明らかに哲学の映画です。宇宙サーフィンや爆破を動力にして帰還する件など、不要なことは思い切って削除し、父が息子を突き放すような会話など主人公の葛藤や苦悩をもっと描いて欲しかったです。なんとも惜しい作品。(好きなジャンルなので甘めの点数で)
[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-22 12:29:32)
83.  アナイアレイション -全滅領域- 《ネタバレ》 
映像=キレイ、設定=面白い、キャスト=素晴らしい、雰囲気=素敵、流れ=良い、脚本=微妙。  エクス・マキナ監督の新作ということで期待しましたが、予想以上の難しさ。原作を知っている方には意外と評判が良かったみたいですが、映画だけ見た人には「???」が多い脚本でした。ぶっちゃけ、脚本以外の部分はかなり良い感じなので、脚本(特に謎解きの部分)もう少し何とかならなかったの?と少々残念でした。(謎が残ること自体はOKですが、本当に何一つ解決しないままシマーが消滅しちゃうんですよねぇ) 旦那の別人感も最後まで生かされず(ラストのサプライズとして残したのでしょうが)、そもそも主人公が最初から最後まで「わからない」を連発していて、これでは観客には伝わらないよねっ、と。。まあしかし仮に主人公にストーリーテリングさせていたとしても結局は内容が難しすぎてついていけない感じが溢れていますので、どちらにせよこの本の映画化を選んだ時点で微妙になるのは想定内でしょうか。  映像も綺麗だしシマ―内の事件の数々、登場人物のバックボーンも面白く、あれもこれもいちいち意味深で興味深いです。個人的には人型になる植物の件はもう少し掘り下げて欲しかったです。。また、目的意識のシッカリした人間が多数シマ―内に入った場合どうなるかも興味が湧きました。JJリーの最期がイミフでしたが、ラストの得体の知れない恐怖のドッペルゲンガーは秀逸でした。  個人的にはドゥニ・ヴィルヌーヴなんかより断然アレックス・ガーランド派なので今後も頑張っていただきたいです。(好きなジャンルなので若干甘めの点数で)
[インターネット(字幕)] 7点(2022-04-22 12:28:12)
84.  ジョーカー 《ネタバレ》 
※評価変更しました。  先日酷評しましたが、世の評価と私の感覚にズレがあり過ぎるので三度見返してみました。私の場合は映画全体を真に受け過ぎていたようで、普通の心理ではない主人公を一生懸命理解しようとしても境遇が違い過ぎる自分には理解が及ばないことに気付きました。私の場合はもっと大きな視点、あくまで第三者の目線(例えるならカウンセラー的な目線)で鑑賞したほうが彼の状態がよく理解できるようです。 上記のように映画の見方を180度変えてみたら彼の苦しみ、心情などがよく理解できるようになりました。その上でのあのラスト、確かに素晴らしい映画でした。おかげ様で皆さまと同じ”アハ体験”が出来ました。+5点の7点です。  ・・・・・・・・・・ここからは以前の評価・・・・・・・・・・  やたら人気なので期待値マックスで挑んだのが悪かったかもしれませんが、この難解で気難しい作品を深く理解できるという方が多くてビックリです。年間100本ほど映画を見る私ですが、この「joker」という映画のほとんどの部分が理解できませんでした。  他のどなたかが「タクシードライバーに似てる」と書いてらっしゃいましたが確かにそう感じました。(私はタクシードライバーも内容が理解できず2点にしました) また、「恵まれている人には理解できない映画だろう」と書かれている方もいましたが、確かに私は恵まれているほうなのかもしれません。しかし裏を返せば、自分が恵まれていないと感じている人がなんと多いことか・・ マイナス思考&思い込んでいるだけでは?という気もしないでもないですが、自分の境遇に関しては主観の問題も大きいのでなかなか量ることができません。  確かに、、アーサーは同情的な境遇ではありましたが、世の中、悲惨な境遇の人でも立派に生きている人は沢山います。また、どんな理由があったにせよ人の命を奪うことは許されないと思われます。むしろ、大変な状況であってもプラス思考で明るく頑張れと言いたくなる映画でした。。  タクシードライバーの主演だったデニーロが批判する側に回っていたことに1点。後半、パトカーのボンネット上で踊るシーンに1点の計2点です。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-04-22 12:27:40)
85.  ターミネーター:ニュー・フェイト 《ネタバレ》 
序盤から焼き増し感・既視感アリアリですが、それを感じさせないスピード感で前半の40分はあっという間でした。しかしやはり「ああ、ターミネーターってパート1と2で見せたいものを全て出しきってるんだなぁ」と再確認させられるのも事実で、個人的にはドラマ版「サラ・コナー・クロニクルズ」までで物語は綺麗に完結しているんだと痛感します。(クロニクルズのパイロット版のほうがずっとワクワクさせられたし)  リンダ・ハミルトンにもっと意味を持たせてくれるものと思っていましたが、「未来を変えた。礼はイイ」で彼女の役割は終わってしまいます。30年の歴史を感じさせる風貌の割には彼女はただの補佐役に成り下がっており、これなら思い切ってオープニングの衝撃&出オチで息子共々T-800にやられてしまったほうがずっと良かったのでは?とすら感じてしまいました。  とにかく蛇足感・繰り返し感が強く、ジョンを死亡させてダニーを出す意味も分からないし、サイバーダインを終わらせてリージョンを出す意味もよく判りませんでした。(てか、意味ないじゃん) 更には中盤、リンダとT-800に妙な会話をさせて古参二人の存在に意味を持たせようとしてしまったがため、なんだかよくわからないイミフな映画に成り下がってしまっています。  マッケンジー・デイビスがサマー・グロー並に存在感を発揮していて非常に良かったです。ボーイッシュなのに女の子としてもとても魅力的で、プライベートでギャップがある描写でもあれば最強の萌キャラになったでしょう。彼女の魅力に若干甘めの点数です。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-22 12:25:35)
86.  アス
元々、ゲット・アウトも世の評価ほど良いとは思えず、今作もさほど期待せずに鑑賞しました。やはり根本的に地下道やドッペルゲンガー、政府の方策への言及が弱く、だから何なの?的な流れになってしまっています。(ドッペルたちが13日の金曜日のジェイソン並に強くてイミフですが、そもそも彼らに言及したらダメな映画なのかもしれません)  ただ、オープニング1986年のアデレードのパートは非常に素晴らしく、ラストの伏線としてはとてもよく効いています。子役の演技も素晴らしく、オープニングの音楽も良かったです。しかし反面、終盤に出てくる「ハンズ・アクロス・アメリカ」のパロディは大して面白いとも思えず、結局何も解決していない点がモヤモヤします。  オープニング&オチのつけ方は最高、ドッペルゲンガーに初めて遭遇した時の家族全員の顔芸も最高。これらに免じてこの点数で。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-04-22 12:24:09)
87.  わたしを離さないで 《ネタバレ》 
話としてはSFの側面が強いはずですが雰囲気重視のせいか、どうも”暗い青春恋愛映画”の様相を呈してしまっています。そもそもプロローグでクローン技術の普及発達まできちんと言及されていないがため、ヘイルシャムのパートもあまり可哀そうに見えず、ルーシー先生の告白の衝撃も微妙、コテージで自分のオリジナルにまで話が及んでもあまり衝撃的に感じられないのは残念でした。  詩的な文学作品は大好きですが、雰囲気を重視しすぎたせいで「クローンにも人間の尊厳があるのか」というとてつもなく重大な問題がスルーされてしまっているように感じました。(そこを描きたかったんじゃないのか?って話ですよ) 他の方も書かれていますが主人公達が自分の運命を受け入れてしまっていること自体にも無理があり、「悲しい」を共有できないばかりか、厳しく書くなら「バカなの?死ぬの?」という状態にまで陥ってしまっています。ヘイルシャムの描写からクローンにも”心”があるのは一目瞭然ですが、そこもサラッとスルーされており、あくまで彼らはクローン羊と同じ、物と同じなんだという扱いになっている点にも激しく違和感を感じました。(実際問題、あれだけ素直で素晴らしい若者達と接している看護士の描写もあるが、なんとも思わずにサクッとメスを入れられるものかね?)  映像の美しさは当然ですが「提供」「三回目」「終了」などの言葉の雰囲気も非常に素晴らしく、彼らの絶望感や未来がやってこない感じがよく表現されています。好きなジャンルなので期待していただけに残念な作品でした。余韻があるので点数は少しオマケで。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-22 12:23:27)
88.  ロスト・マネー 偽りの報酬
やたら豪華な出演陣の割にいまいちパッとしない脚本、ただし無関係だった嫁たちが結託して強盗を行うという発想自体は悪くありません、むしろ発想が良かっただけに超豪華な俳優陣がほとんど生かせていないのは残念過ぎました。ミッシェル・ロドリゲス、ルーカス・ハース、ジョン・バーンサルなんかほとんど死んでる状態、コリン・ファレル&ロバート・デュバルもいい演技をしていますがイマイチ勿体無い扱いです。結局最終的にはデビッキの裸体とヴィオラ・デイヴィスの唇ばかりが印象に残る残念な映画でした。(個人的には後の運転手として入ってきたシンシア・エリヴォが印象的で良かったです)  音楽はオシャレでジャジー、映像も綺麗なだけに勿体無い作品です。日本語のタイトルも悪いですね、この内容でしたら普通に「WIDOWS」にすべきだったと思います。リーアム・ニーソンを前面に押し出した割りにラストもいまいち描き切れていないように感じました。色んな意味で残念過ぎる映画。
[インターネット(字幕)] 3点(2022-04-22 12:20:40)
89.  ムーンライト 《ネタバレ》 
当時はそれなりに話題になりましたが触手が反応せず、今になってやっと鑑賞しました。やはり自分の勘って意外と当てになるものですね。  まず事実として、イイ映画だったとは思います。でもちょっと地味で退屈な脚本で、流れ自体もスローで安易に読める展開が待っています。この映画が作品賞・脚色賞を取ったなんてにわかにには信じられませんし、マハーシャラ・アリも魅力的な男を演じていますが、だからといってこれで助演男優賞はちょっと疑問でした。(ディカプリオ氏とかどんだけ苦労してるんだよって思いますし、明らかに忖度が働いていませんかねコレ)  100歩譲っても親がヤク中だった人の気持ちは理解できないし、知り合いに売人も居ない、自分にゲイの気も無い、有色人種として差別を受けたこともない、恋愛も人並みだった私にはなかなか理解が難しい映画でした。ただただ「可哀そうな子、耐えろ、ガンガレ!」という感情は芽生えました。シャロンの成長物語として見ても、何となくズレちゃってるような気がしたのは私だけでしょうか?個人的には椅子でぶっ叩く判断をする前に告訴する判断をして欲しかったです。(ケヴィンのほうは割と正しく成長してるように見えます)  エンタメ的には椅子で殴り倒してから金歯を装着するまでを詳しく描いて頂きたかったところですが、まあそういう映画ではないですね(汗) あそうそう、今回と同じ感想を20年くらい前の「トラフィック」という映画でも味わったような気がします。(アメリカ限定で評価される映画でしょうね)
[インターネット(字幕)] 4点(2022-04-22 12:16:56)
90.  イエスタデイ(2019) 《ネタバレ》 
まず皆さん同様、やはりビートルズは偉大なのです。とにかくこの映画はビートルズの楽曲の素晴らしさ+発想の面白さに尽きます!私も昔バンドマンでギターを弾いていましたので主人公同様、夢のシチュエーションと自己嫌悪の狭間で悩むのがよく理解できました。きっと私なら彼のように振る舞う度胸はないでしょうけど、途中で出てくるイエローサブマリンの二人と78歳のあのお方が強い説得力をもって後押ししてくれたのも興味深く感動的でした。  ただ、マンセーできない点も結構目立ちました。一見すると人の好さそうな主人公ですが、14歳からマネージャーをしてくれていた同級生の気持ちに気付かないのは不自然過ぎますし、その彼女から貰ったギターを平然と使い続けてスターダムにのし上がるのもなんか嫌。彼は友達に恵まれていましたが、その友達とエルがくっついたとたんに、エド・シーランの大ステージを利用して友達から奪い返す性悪具合も酷いです。挙句はバックアップしてくれた多数の人たちを踏みにじって彼女としけ込むド根性具合もなかなかです。この辺の粗が気になる方はなかなかマンセーできない映画ですが、何となく軽くスルーしちゃえば非常に明るくてスッキリした青春・音楽・恋愛映画になっちゃいます。  ダニーボイルの影響なのか、リチャードカーティスの他の恋愛映画よりも脚本がアッサリしていて非常に見やすい点は高評価です。監督が変にこねくり回すことなく素直に映画を終わらせている点も良く、前述の粗を差し引いても非常に清々しい余韻を残す大変素晴らしい作品だったと思います。どうやら私はダニー・ボイル監督が大好き!らしいです(笑)。ビートルズの楽曲と”あのお方”に対してこの点数です。(ビートルズの楽曲とあのお方で出ていなかったら映画自体は4-5点かな)
[インターネット(字幕)] 7点(2022-04-22 10:52:19)
91.  ミッドサマー 《ネタバレ》 
高得点が多くて意外でした。個人的には全くハマりませんでした。プロットは素晴らしいものの、最初っから見せ方が気に入りません。おそらく対比のつもりでしょうが、導入部からやたら暗くて鬱屈した表現の数々。つまらなくて気が滅入りました。  中盤以降、白夜で美しい北欧の天気を見せられても最初のつかみで失敗しているものだからどうにも退屈します。そして飛び降り以降、異様な人たちの異様な行動と異様な性的描写の数々やトリップした映像表現等は素敵でしたが、なんだか現実離れしすぎていて見ている側(私)の心には迫ってきませんでした。(あの状態でエッチなことして「イって」と言われたら俺なら萎えるわww)  終始ホラーの基本を無視した表現で、これにハマれば恐ろしい感覚が味わえるのかもしれませんが、私の場合は見終わった後「やっと終わったか」という感じでした。美しいロケーションに免じてこの点数ですがかなり長く感じた映画です。
[インターネット(字幕)] 3点(2022-04-21 17:11:35)
92.  ボーダー 二つの世界 《ネタバレ》 
原作がヨン・アイビデ・リンドクビストということで、ぼくのエリ的なものを期待しましたが遠く及びませんでした。(原作本は読んでいないので、あくまで映画としての比較)  いっちゃ悪いがやはり見た目に美しくないと見ていて耐え難い。ぼくのエリは二人の子供が素敵だったから哀愁を感じた訳で、心の清いトロルが森を裸で走っていてもイマイチ響きませんでした。そういう意味では原作小説を読んだ方がより本質を理解することができるのかもしれません。 まあ、深読みすればマイノリティーとしての生き方など色々考えさせれらることもあるのかもしれませんが、ちょっと現実離れしすぎていて感情移入しにくい作品でした。虫を食べたり泥んこになったり特殊な性的描写なども含めて、、あまり美しい映画ではないので複数回の視聴はないかな。。原作者のファンなので少し甘めの点数ですが、正直少々ガッカリした作品です。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-04-21 17:07:35)
93.  バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
バットマンじゃなくてバードマンにしたのがオシャレ、ドラムをバックに長回しで舞台まで歩くのもオシャレ、役者の生き様を小難しい屁理屈や哲学風に挿げ替えて語るのもオシャレ・・ エドワード・ノートン(マイク)とエマ・ストーン(サム)の絡みもスマートだしその他出演陣も豪華ですが、これは明らかに映画通&業界人向け、そしてマイケル・キートン(主人公)のリアルな当時を知っている大人世代に向けた間口の狭い作品です。どう考えても確信犯的で「一見さんお断り」臭がプンプンしていますが、その反面、映画の内容(ストーリー)自体は割とシンプルで、誰もが陥る可能性がある家族との不和や、どん詰まりに陥った仕事(また、過去の栄光)など、割と当たり前のことが「愛について語る時に我々の語ること」の舞台劇とウマくリンクさせて語られています。  全体的にかなり細部まで考えられており、業界人が一般人に対して訴えたい作品への気持ちなどが、ギリ一般人の頭脳でも判るレベルで表現されています。惜しいのは導入部のマーベル系のヒット作を貶すネタは2022年では既に古くさくなっている点、そしてここで笑える若者には刺さらない映画の内容になっているという大きな矛盾があげられます。 ”大人として”映画を見た後には(無知がもたらす予期せぬ奇跡)が言い得て妙すぎて素晴らしいのですが、普通の一般人(や若者など)にはあまり刺さらず、さほど面白い映画だったとは言い難いのが非常に残念なところです。好きな作風なので甘めの点数ですが正直微妙な作品でした。(レイモンド・カーヴァーの小説は未読)
[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-14 17:55:00)
94.  ヒア アフター
日本ではパッケージに津波のシーンがありますと配慮されています。この映画では津波は一つの事例として取り上げられており、交通事故も同じ条件(死)で扱われています。かなり真面目な映画で「死をどのように考えるか」を真剣に扱っていると思います。死はどんな人にもやってくるし、どんな事情であれ納得できないし、そして誰にも結論は出せないことが「死」なのだと思います。  全体的に暗いトーンで描かれていますが、冷やかしが無いので当事者も鑑賞できると思います。当事者は簡単に気持ちの切り替えなど出来ませんが、切り替えの一つのきっかけにはなりうる映画だとは感じました。人間の本質を映画化するのは難しいですが、それにトライした映画だと思います。ただし、イーストウッド(監督として)と私はあまり合わないようで、この映画もちっとも面白くはありませんでした。むしろ退屈で退屈で仕方がなかったです。
[ブルーレイ(字幕)] 3点(2022-03-26 16:41:54)
95.  ブルータル・ジャスティス
ファーストショット&最初の会話からいきなり引き込まれますが、ぶっちゃけ最初の一時間は結構退屈します。(このテンション感で2時間半も!)  間延びした感じのシーンが続きますが、一見すると意味がなさそうで実は結構重要なシーンが多いので集中力が必要です。間延びしたまどろっこしい感じといえばタランティーノの演出を思い出しますが、あちらは間延びした合間にニヤッとさせられますが、こちらは間延びした間に別のことを考えちゃいます。妙な深刻さが垣間見えるので笑うに笑えないシーンが多く、そういった意味でもやっぱり忍耐力と集中力が必要な映画かもしれません。  ”味”という意味では、個人的には序盤のカルバート警部(ドン・ジョンソン)との無駄話は結構好きなシーンですが、テンポを崩してしまっているのもまた事実です。中盤のケリー・サマー(ジェニファー・カーペンター)の出勤前のシーケンスなんて明らかに無駄なシーンだと感じますが、これを味と捉えるかどうかは難しいところです。無駄かそうじゃないかは見た人の価値観に左右されるのでなかなか難しいところではあります。  この「間延び感=”味”」ですが、マイナス面ばかりではなく、間延びしたシーンの中に登場人物の心情や現在の状況などをウマく落とし込んであるおかげで、登場人物の背景が結構深く見えてくる点は評価したいです。90分でサクッと終わる映画には出せない”味”があるのもまた事実で、60分を過ぎたあたりからがぜん面白くなってきます。  残念なのはオチ。これだけ丁寧に映画を撮っておいて、結果的に結局何が言いたかったのか全く伝わってきません。世の中には頭の良さが必要?プライドより要領?それとも全ては運?TVゲームをプレイするヘンリー・ジョンズ(トリー・キトルズ)のラストカット(表情)からはその辺の心情はイマイチ読み取れませんでした。好きなジャンルですが何となく惜しい映画だなといった印象の作品です。(採点が難しい)
[インターネット(字幕)] 6点(2022-03-14 22:15:15)
96.  あと1センチの恋 《ネタバレ》 
意外にも優しい評価が多くて驚きました。率直にいって中高生くらいの感覚じゃないですかねぇこの感じ。まあ確かにこういうのが青春かなって感じはしますが、、ちょっと幼い。さすがに大学生くらいになったらもうちょっとまともな恋愛観や倫理観をもって、先のことを考えて行動するんじゃないでしょうか。実際私自身もそうだったし、周りでも大学時代にきちんと付き合ってそのまま結婚したって人は少なくない印象です。  ロージーに関しては、相手の気持ちを気遣って自分の気持ちを押し殺す感じは素敵です。パソコンの文章を書き直すシーン、妊娠を伝えずに送り出すシーン、アレックスの「矢になった夢」のメールに対してきちんと聞いてあげるシーンなど、随所に素敵なシーンが多かったです。(ルックスもイイだけに、、キュンです) ぶっちゃけアレックスのほうはもっとロージーの気持ちに気付かないとダメでしょ。というか、気付かないふりをしてるだけ?とすら感じました。バカじゃない設定なのにここだけバカなのは少し矛盾だし、そもそもファーストキスの設定も矛盾するでしょ。救いなのは終盤の夜の屋上で子供たちをダシに自分たちの気持ちを伝えあうシーン、ラストのホテルでの清々しいワンシーンも素敵でした。  見て損したというほどではないものの・・ くだらない映画だった印象。まあ、題材が題材なだけに仕方ないとは思いますが、最初は楽しそうだっただけに少し残念な印象が残る作品です。
[地上波(吹替)] 5点(2022-02-25 17:52:15)
97.  イーグル・ジャンプ
たまたまTVの深夜枠でやっていて見始めると、これがなかなか面白い映画でした。イギリス史上初のスキージャンプオリンピック代表選手であるマイケル・エドワーズ(元 左官職人)の挑戦の物語です。親には認められず、コーチ(ヒュー・ジャックマン)は訳アリ、同僚(他の選手など)からもいじめを受けたりとなかなか厳しい流れですが、ドーピングとは無縁の真正面から挑戦したエディの清々しさが素敵でした。(まぁ、動機は微妙ですが)  イギリス(先進国)の代表としては、にわかに信じられないくらいの冷遇にちょっと驚きます。むしろ選考裏側ではエディを出したくないのがアリアリなのが凄いです。まあエディ本人もちょっと変人なので一般論としては致し方ない部分も無くはないのですが、これがマスコミのおかげで止まらなくなる様はなかなか見ごたえがあります。個人的にはエディがラージヒルに向かうエレベーター内、ここでのチャンピオンとの会話が素敵すぎました。泣けるというか、このワンシーン(セリフ)のおかげでこの映画がとても深いモノへと昇華したような気がします。  1988年といえば比較的新しい年代だと思っていましたが、冷静に考えたらもう34年も前になります。超絶にダサいタイトル(原題はEddie the Eagle)ですが映画としては非常によくまとまっていて、真実の物語としても観て損のない作品に仕上がっています。後半にはタイトルの意味も理解できますし、ヴァンヘイレンのジャンプ!がベッタベタなタイミングで流れるのも素敵すぎます。丁度冬季オリンピック閉幕直後ですので是非お試しください!(このダサいタイトル、そしてビデオスルーであったことを考えると、日本の配給会社のセンスの無さが理解できます)
[地上波(字幕)] 7点(2022-02-21 18:33:04)
98.  ジーサンズ はじめての強盗
年金問題や高齢化問題などの社会的側面や、利発な子供にああいった気遣い・配慮をさせてしまうような道義的な側面など、、これらの問題点をとりあえず棚上げできれば意外と楽しめる作品です。要するに難しいことをこの映画で語ってはいけないということが、きちんと切り分けできる人向けの映画でしょうか。せっかくの超名優たちが集った映画です、あまり難しいことを考えずに楽しんだほうが良さそうな作品ですね。  内容的にはツッコミどころは多いのですが、全体的に結構練られていて伏線&回収もスマートです。場面転換や構成なども巧みで、チクっと社会問題や健康問題を織り込んだかと思えば笑いがあったり、やっぱりまたホロっとさせられたりと全体のバランス感覚が優れています。狼たちの午後で予習?してるのはどうかと思いますし(笑)、スーパーでの練習シーン、キティ(子猫)のポーズ、マスクのネタなどなど笑える箇所は多めです。  やや甘めの結末&見たら忘れる系のヌルい作品ですが、肩の力が抜けた名優たちの自然な演技が楽しめる素敵な作品です。ぶっちゃけ、おじいちゃんたちにあまり難しい演技を要求するのもどうかと思いますし(笑)、結果的には良い塩梅に仕上がっているのではないかと思いました。個人的にはジョン・オーティス(ヘスース役)が見られて嬉しかったです。(カリート・ブリガンテのいとこ)
[インターネット(字幕)] 7点(2022-02-06 12:35:06)
99.  ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー
少し前に鑑賞した「ウォールフラワー」でも感じましたが、向こうの若者は本当に大人なんだなぁと感心させられます。我が道を行くというか、自分のことは自分で切り開くという、大人的な世間の厳しさを10代の若者が真正面から受け止めています。これって本来なら当たり前のことですが、日本ではほとんど育っていない感覚だったりもします。  特に映画のワンシーンで感心するのが、モリー(ビーニー・フェルドスタイン)がトイレで自分の悪口を言われている最中に自分から歩み出て、そして真っ向から反論するシーンです。さらに努力していたのが自分だけじゃないことにカルチャーショック?を受け、それをバネにパーティに乗り込もうと決心するシーンも素晴らしいです。このメンタルたるや明らかにO型気質で、A型気質が多い日本ではほとんどあり得ない行動心理だったりしそうです。妹がアメリカ西海岸で高校と大学時代を過ごしましたが、ブックスマートやウォールフラワーのような厳しい環境を生き抜いてきたのかと考えると、本当に凄いなと思います。私のメンタル(A型気質)では絶対に無理です。  オリヴィア・ワイルド〔女優・1984年生〕の初監督作品だそうですが、なかなか細かな機微を感じ取れる素晴らしい映画に仕上がっています。そう何度も見たいとは思いませんが高評価に価する作品だと思います!
[インターネット(字幕)] 7点(2022-01-30 16:16:19)
100.  ランボー/ラスト・ブラッド
ランボーシリーズは誰がなんと言おうがパート1で完結している派の私ですが、でも結局は全部見ちゃうんですよねぇ。映画としての完成度は圧倒的にパート1で、その他全て(2.3.4.5)は娯楽作品としては素敵ですが、やっぱり何だか軽いのも事実。序盤の嵐のシーンこそパート1を思い起こさせますが、その後は徐々に無茶ぶりを連想させる方向へ舵を切っていきます。ただし、ジョンランボーが軍人になる前の雰囲気をうかがい知ることができたのはちょっと嬉しかったし、PTSDを患ったベトナム帰還兵としては乗馬に興じたりとかなりハッピーな老後を送っていたことには少しホンワカさせられました。  娯楽シリーズ(パート1を除く)の集大成を飾るのが本作ですが、アクションのほうは教科書レベルの単純さ。ベストオブベストな老後を送っていたジョンランボーですがそれをぶち壊すような本作、伏線の入れ方や演出も稚拙だし、それの回収の仕方もまたベッタベタです。そういう映画と割り切るべきでしょうが、パート1のファンとしては「またこれか・・」という諦めムードも漂います。 特に養女ガブリエラ(イヴェット・モンレアル)の顛末はランボーの感情の為に生贄になったとしか思えず、ランボーシリーズ(パート1を除く)をリスペクトしまっくている監督が美味しいシーンを全てぶち込んでみました的な感じに仕上がってしまっています。  夜景の美しさと極めて無秩序なメキシコの世界観、グロ描写の数々は素敵ですが、ジョンランボーのファンとしては結構複雑な心境になりました。単純なアクション娯楽作品としては楽しめますが、これでランボーシリーズが終わってしまうと考えると少々後味が悪い仕上りです。ファンとして甘めの点数をつけておきますが、案外評価が難しい作品でした。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-01-15 13:12:37)
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