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なんのかんのさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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1201.  カミュなんて知らない
若いころ、池袋に出たときはしばしば学生のふりして立教の学食でカレーを食ってたもので、懐かしかった。大学の交響団員が練習してるシーンなど、大学というところのリハーサル的な緩さが感じられた。壁がはっきりしてない感じ。ただ事件と映画づくりの絡みがピシッと来ない。このころの映画では『光の雨』もそうだったが、題材を映画メイキングものにして逃げてしまっているみたい。事件を映画化しようとしている意味を絞りきっていない。本作の場合、終わりのロケの場になってやっと柳町らしい緊張が出てきた。この人は正攻法の映画で帰ってきて欲しい。長回しはお遊びの域。
[DVD(邦画)] 6点(2013-11-14 10:47:33)
1202.  ダークマン
本格的B級映画でとりわけ後半はB級ならではの軽快感を楽しめました。ヘリコプターからぶら下がったダークマンがトラックの上をチョコチョコ走りするとこなんかいい。B級にとって安っぽい感傷性ってのも大事で、夫婦の絆が絡むといいの。妻への愛と醜い己れとの葛藤。仮面が99時間しかもたないという制約も一応ある。悪人は残虐で、指をコレクションしてる。ヘンな名前の日本人も出てきて、ヤキチトだったっけ? ヤキトリから適当に発想したんだろう。空気はやや「オペラ座の怪人」めく。廃工場での活躍からヘリコプターのあたりが一番Bの味みなぎっていた。ハラハラドキドキに完全には飲まれないんだけど、ヨウヤルワというレベルで満足する感じね。悪玉が自分からわざわざ建築現場へ行ってぴょんぴょん跳ぶのもおかしい。叩き上げの悪漢。「私は創造のために人を殺してるが、君はただの復讐じゃないか」。
[映画館(字幕)] 6点(2013-11-10 09:39:24)
1203.  お遊さま
白黒なのに色が見える、って褒め言葉がよくあるが、「白黒は光と影で美しいのだから、それ褒め言葉になってない」と常々思ってた。しかし本作で困ったことに若葉の薄緑が見えるような気がしてしまった。美しかった。宮川一夫のカメラ、本作が溝口との初仕事らしい。堀雄二は後の脂ぎった顔を知ってしまっているので、どうも似合わない印象。谷崎似ということでの起用か。ロング好きっていうのは、移動しやすいってことでもある。カメラがすでに動きたがっている。その待機しているような緊張。人物たちの「三人」への誘惑。埋もれたがる願望。けっきょくそれぞれの孤独がある。東京のセットで向こうを走るおもちゃの汽車は、歌舞伎で、遠くにいる人物を子役が演じているような気分で見ればいいのか。
[DVD(邦画)] 6点(2013-11-09 09:31:43)
1204.  眠狂四郎 無頼剣
入りのリズムも良く、静かな庭→縛られている家人たち→女中の体当たりで倒す障子→かくれんぼをしている女の子→天知茂、とそつがない。全体悪くないのだが、敵役が「最初は世直しを計画していた一派」というひねった設定で「真っ黒な悪人」でないのが、感情的に一筋にまとまりづらく娯楽作としては難点。と思って製作年を見ると66年。う~ん、微妙だ。もしや当時の学生運動をダブらせていたかと思ったのだが、どうだろう。たしかにいろんな大学でくすぶってはいたようだが、それに注目が集まるのは翌67年の羽田闘争からだ。それにこういう原作もののシリーズは、どこまで当時の脚色者の自由だったか不明。でもあの天知の「正義のためなら町が火の海になっても仕方がない」というスタンス、やがて無差別爆弾闘争に煮詰まっていく若者像に重なって見えないでもない。かつてサイレントの傑作『忠次旅日記』で徒党が煮詰まって滅んでいく悲劇を描いた伊藤大輔の脚本ということで、新左翼の未来を予見したか、とも思ってしまった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-11-06 09:43:56)
1205.  博士の愛した数式
素数好きなもので、この原作は大好きだったんだが、映画には向いてなかった。でも映画で生きそうなところもあったのに使ってない。制限時間が80分ってのなんかすごく映画的に使える気がするが、あまり興味を示さない。2日目の訪問をナレーションで済ませてしまうもったいなさ。終盤の次第に時間が短くなっていくサスペンスも省かれた。周囲を牧歌的な風景にして、「癒し」の話にしてしまった。この監督は素数にドキドキした経験がないのではないか(たとえば最近ではおととし2011年が素数年だった、次は2017年だ、2040年から2052年までは素数の暗黒時代だが、2080年代には4回素数がめぐる、というようなことにドキドキするかしないか、ってこと。素数とは違うが今世紀最大のドキドキは2の11乗の2048年)。タイガースの試合を観にいくのを、周囲の牧歌的風景に合わせてリトルリーグに変更したのは、手間を省いたってことでもあるんだろう。それでも「友だちとしてきたんです」のところではホロッとしてしまった。
[DVD(邦画)] 6点(2013-11-04 09:25:57)
1206.  ブロークバック・マウンテン
雲、自然光、羊。ああこれは映画の風景だと思う。聖地であり避難所である。この山に追い詰められる物語なんだから、ここの自然描写がカナメ。知ってしまうイニスの妻アルマ(ミシェル・ウィリアムズ)がいい。平凡な妻に訪れる惑乱。「釣り道具忘れてるわよ」。あそこらへん、強ばった笑顔にしてもいいのだが。ひっそりと隠さねばならぬ恋の味わいは、今こういう変化球でなければ出来ないらしい。マイノリティの生きる辛さのほうに焦点が当てられてはいた。余談になるが、現在ほとんどの異常性欲(同性愛からSMまで)は市民権を獲得したようだが、ロリコンだけは許されていない。少女に主体的な性的決定能力はないという判断だろうが、そりゃ相手が6歳だったら「合意の上での性交」じゃないだろうと思うけど、16歳なら人によって成長もそれぞれ、OKのケースもあるんじゃないか。…なんか異様に力がこもってしまった。
[DVD(字幕)] 6点(2013-11-02 09:26:36)
1207.  シリアナ
おそらく映画より小説のほうが理解しやすそうな話だけど、とにかく2時間でおぼろながら伝達された。不正で維持されている米国の暮らし。完全に第三者の視点からのドキュメント的ドラマなのではなく、どこか自己批判的な視線を入れておくと企画が通りやすいのだろうか。こういう硬派の映画が製作されていく過程のほうに興味がいってしまった。自己批判を絶やさない国情は本当に立派だと思うけれど、なんかそれが一つの型になってはいないか、という気もちょっとした。米国企業の介入でクビになった若者が、自爆テロリストとしてリクルートされていく脇筋もある。これなんか実感あった。
[DVD(字幕)] 6点(2013-10-29 09:11:50)(良:1票)
1208.  サウンド・オブ・サンダー 《ネタバレ》 
大事になるきっかけが「些細」ってのが、ワクワクさせる。倒して液体酸素が漏れる「些細」な事故。塀を突き破る植物の出現ってのも「些細」だった。大事そのものよりも、そのクレッシェンドがワクワクさせるんだ。最初は蝶のように些細なら些細なほど嬉しい。その分植物に覆われる都市ってのをもっと味わいたかったな。こちらにモロ敵意を示す動物よりも。あからさまに邪悪の相してるんだもの。もっと無関心なのに害をなしてくる、って方が怖いと思うんだ。哺乳類と爬虫類がくっついて進化したんだって。例のごとく有色人種が麗しい犠牲者となる。エネルギーはどういうふうに供給してるのか、自家発電なのか。
[DVD(字幕)] 6点(2013-10-24 09:42:30)
1209.  男はつらいよ 寅次郎の休日
前作『ぼくの伯父さん』以後は、源氏物語で言えば「宇治十帖」にあたり、光源氏(寅に相当する)の過ちを光の後続者(甥・満男に相当する)が反復する世界である。じっくり諸行無常を味わわねばならない。久しぶりの夢では、カタンカタンと鳴る雅びなししおどしが、俗なゴトンゴトンの臼つきになっていく。コンとでは釣り人と酔うが、釣り人には帰る妻がある、と淋しい。泉ちゃんが来てて、二階のエレクトーンの音が途切れるたびに階下のヒロシがハッハッとするギャグが楽しい。「兄さんの甥でもあるんだぞ」ってのは、ほんとは安全ってことなんじゃないのか。寅が街の人に「俺の娘よ、ざまあみろ」ってのも、思えば哀しい。で日田での幸せそうなお父さん。女の人が宮崎美子で、夏木マリを裏返したタイプ。四人で仮の家族を構成し、満男に「いつも初歩的な過ちを犯してるじゃないか」と言われるのも哀しい。満男が寅にセーターを贈る。「もし伯父さんに奥さんがいたら」。冷静に観察されている寅であった。「伯父さんは本当に幸せなんだろうか」ってモノローグで語られちゃいまでする。まあ脇に回った寅に気配りをしたって程度であまり突っ込まないが、本シリーズのテーマの一つでもあろう。などと生々流転の風が吹き抜ける宇治十帖的な味わいであった。
[映画館(邦画)] 6点(2013-10-21 09:35:16)
1210.  グッドナイト&グッドラック
再現ドラマ的で、ニュースフィルムを使った部分の興奮を超えるところはなかったけど、時代の気分は味わえた。それはつまり赤狩り時代の気分であり、後世にとってはこの21世紀初頭の記録になっている(つまり赤狩り時代を検証したくなる社会情勢だったということ)。アメリカ映画はよくテレビ界をテーマにしており、単に映画界のライバルとしてのやっかみを超えて、大衆批判としての意義を持っている。あれは偉い。本作でも、ついにマッカーシーに勝った番組を持ち上げるものの、それもクイズ番組には勝てずゴールデンアワーを追われていくの。
[DVD(字幕)] 6点(2013-10-18 10:02:28)
1211.  明日の記憶
やはり映画はどうしても三人称なのだ。それだって文章で読む一人称的な「当人」意識を映画で作ることは不可能だ。そこにキモがある原作を映画化するんだから、スターと時点で困難な計画だったのは分かってしまっていた。意外と良かったのは、及川光博の喋り方。患者が医者という測定者に抱く曖昧な畏れが感じられた。あとは渋谷で迷子になるあたりか。一人称の当事者感は出せなかったが、三人称の「彼」の話として身に迫った。退社でみんなが来るとこは(たしか原作にはなかった)、クサいなあと思いつつホロッとしてしまうのが悔しい。一人称でなくしたぶん、主婦の立場を加えられ、樋口可南子の泣き笑いっていいんだ。
[DVD(邦画)] 6点(2013-10-17 09:26:19)
1212.  雪に願うこと
ばんえい競馬はよくドラマに登場するが、スポーツの爽快よりもイジメに見えてあまり好きではない。精神主義的な人生論が投影されやすいからかも知れない。なんか体育教師が「根性!根性!」と気合いを入れているよう。そんな私でも湯気を立てる馬のシルエットは美しく、息を呑んだ(美しけりゃあっさり共感してしまう主体性のなさ)。映画における湯気とか煙は、なぜこんなにも美しいのだろう。光を感じさせる装置だからだろうか。いくつかの映像の美しさでモトをとったと思った。見上げる廃橋と、雪に埋もれた廃橋。撮影に手間をかけてます。厩舎でのリハビリの話でもあるわけだ。感謝の気持ちを屋根へ雪玉を載せる行為で見せるのがよい。
[映画館(邦画)] 6点(2013-10-15 09:09:48)
1213.  シラノ・ド・ベルジュラック(1990)
すべての映画が映画史を切り拓くものである必要はないが、映画ならではの楽しみというものも欲しいところ。だからもっぱら原作についての感想になるんだけど、誠実さを見せるためには技巧が必要なのだな。フランスだけの話でもない。日本の平安時代だったら和歌が詠めないとダメで、誠実さがただそれだけで尊重される社会のほうが、歴史的には珍しいのかもしれない。技巧ってのはただの飾りではなく、ある程度本質と不可分になってるんだ。17世紀のフランスでは、ジュテームとしか言えないのは、和歌を読めない平安貴族と同じで、ただの馬鹿だったのだ。これ「他人の顔(安部公房)」の話でもあるな。美男子の仮面を得て始めて朗々と恋を語れるシラノの切なさ。顔はやはり他人との通路なのか。シラノの涙とクリスチャンの血による二人三脚物語。あちらの古典戯曲には、しゃべりまくる爽快さってのがある。
[映画館(字幕)] 6点(2013-10-13 10:10:40)
1214.  ハバナ
キューバンリズムに乗ってハバナの街に人物たちを導きいれていく出だしは快調。なんでも自分のストーリーに持ち込んでしまうハリウッドの力はやはり認めたい。今回はキューバ革命。歴史なんてみんな同じことの繰り返しで、すべてハリウッドのデータに存在している、という達観があるんでしょうな。舞台の違いが作品の個性になる。R・レッドフォードは、あんまり「流れ流れてきたさすらいのギャンブラー」というヨドミが感じられないのが、つらい。ボーイスカウトやってたみたいで。いろいろとキザなせりふがあり、昔の美男なら合ったかもしれないけど、ちょっと浮いちゃう。「中国の蝶が羽ばたくとカリブにハリケーンが起こる」なんてのは、いわゆるバタフライ効果を中国→キューバの革命の伝播になぞらえている。「あたしを待ってたのね」「ああ生まれたときからさ」なんてなると、現在メロドラマ作る難しさのほうを思ってしまう(現在と言ってももう四半世紀前か)。体制の激変とメロドラマは相性いいはずなんだけど。着飾った人々と兵士の取り合わせってのがいいんだ。人を脅すときに空の皿をレンジにかけると効果がある。賭場のシーンで盛り上げが欲しかった。
[映画館(字幕)] 6点(2013-10-11 09:43:33)
1215.  ゆれる
法事ってのは、つまり「身内」の全員集合なんだな。その濃密さ、鬱陶しさ。弁護士までおじさんなんだ。娘が不意に「触らないでよ」と振り返るあたりの緊迫感をあとにも欲しかったが、やや尻すぼみの印象。この映画はつまり顔見知りだけで暮らしてることのたまらなさの話だったと思うんだが、香川照之の意味不明な笑いがやはり絶品でした。彼は歌舞伎の顔見知りだけで作っているような閉鎖社会にこのあと入っていったんだが、狂気にまで近づく彼を見てると心配になる。「兄弟」ってのは「身内」でいて、そこから逃亡する通路でもあるのか、それとも最も強大な身内なのだろうか。
[DVD(邦画)] 6点(2013-10-10 08:44:56)
1216.  イノセント・ボイス 12歳の戦場
エルサルバドルの内戦なんて、ほんと海の遠くの戦争で、実感として身近に想像するのが難しいんだけど、学校にどやどや踏み込んできて「徴兵」していく場の生々しさは怖かった。想像上の象徴のシーンと思いたいが、そうではなく国家の本質が記録されたシーンだと納得される、映画全体の手触りとして。徴兵逃れしようと屋根に横たわる子どもたち、青年にふさわしい「徴兵」という言葉と子どもたちのギャップが、つまり屋根で遊ぶにふさわしい子どもたちが屋根に逃げて隠れるそのギャップがこの映画のカナメ。口紅のつけっこをして遊んで銃弾の嵐をしのぐ。偽の戦死者で銭をつかもうとするおじさんもいる。そういう日常なんだということを言いたいのは分かるが、不意のドンパチで驚かすシーンが多すぎる気もした。ガールフレンドがかわいい。
[DVD(字幕)] 6点(2013-10-02 09:01:25)
1217.  血と骨
『ゴッドファーザーPARTⅡ』でしょうなあ。船でニューヨークならぬ大阪にやってくるところから始まる移民のドラマ。ほとんどオープンセットで展開するのは好み。でも長編小説の映画化はどうしても、エピソードの並列になってしまう。連続ドラマにこそ向いている。「弦楽のレクイエム」調の音楽で、人々はこうして生きたという鎮魂のようでもある。立つ人々の印象が強い。喧嘩を見守って立つ人々、警察の前で待って立つ人々。当事者ではないことにホッとしつつ、当事者を取り囲んで生きてきた無名の人々の厚み、というか。首吊った田畑智子の図がなにやら神々しかった。パゾリーニの『テオレマ』の屋根に、こんなの浮かばなかったっけ? そういう部分部分で息を呑む瞬間はあった。豚の解体。
[DVD(邦画)] 6点(2013-09-30 09:37:22)
1218.  メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
どこでも映っているアメリカのテレビ、そのノンキさの対照のように映画には腐臭が漂う。『ガルシアの首』はボスの怒りゆえだったが、こちらは友愛ゆえ、でも死臭漂う執念を見せるのは同じ。腐敗を見せつけることも裁きの一環か。罪に向かわせる旅となった。いつのまにか師弟のように見える二人、ってジャンルの映画があるな。男の映画として一つの型になっている。盲人の農夫のエピソードが好き。食料を届けるせがれはガンで死んだらしい。何かしてほしいことは? に対して、撃ってくれ、と言う。荒涼とした生がここにはある。あとで国境警備隊が来たときは、欲しいものは? に対して、ない、とキッパリ言う。心の通う者と通わぬ者との違い。メキシコの乾いた風景がこの物語にふさわしい。
[DVD(字幕)] 6点(2013-09-29 09:54:50)
1219.  親切なクムジャさん
個人による復讐劇は美しいのに、集団による復讐劇はなぜ気色悪いのか。なにやら儀式性が出てくるからか。なぜ儀式は気色悪いのか、ってな脇の問題に途中で頭が行ってしまった。仁侠映画の美しさはある程度儀式性から来てはいなかったか、とか、集団復讐劇の元締めである忠臣蔵の事件そのものはただただおぞましいと思うのに、そこから派生した芝居や映画はそうでもないのは何で? とさらに脇道にとめどなく進んでしまい、そのことを脳内にメモして気を取り直したが、気分は戻りきらなかったかもしれない。申し訳ない。この監督横移動で捉えるシーンが好きなよう。なにやら遠大な計画が進行している気配が漂っている前半がいい。ラストのほうはよく分からなかったけど、青年見ると死んだ犠牲者思い出してしまい恋になれないってことなのか? 音楽はバロック調。
[DVD(字幕)] 6点(2013-09-25 10:11:21)
1220.  眠狂四郎 勝負 《ネタバレ》 
ニヒリストでアウトローの無頼の徒と、理想肌で政治中枢の老人との親交を軸に仕込んでいるのが趣向。ニヒリストがそのせいで厄介ごとに巻き込まれ、嫌々のムッツリ顔で剣を振るうが、そう嫌でもなさそうなところ・老人への共感・正義への姿勢がほの見え、まだ無難な主人公なわけ。老人と狂四郎と互いに「余計な世話」を焼き合う。正月の町の風俗描写も味わいで、浮世絵なんかで見る大きなしゃもじをかついでいる人とか、物売りや占いの声など。藤村志保の役どころがちょっとふらふらしてて、しびれ薬を盛ったかと思うと、湯屋でそっと剣を渡したり、夫を救わんとする女心の惑いで片づけるには振幅が大きすぎたような気もする。謎の女占い師で辻々に現われているときのほうがドキドキした。円月殺法っての剣術としてどの程度合理的なのか不明だが、アクションとしては、緊張した静から動に至るのが味わい。だいたい時代劇で終盤の対決では、主人公と敵の大物とが向き合って、膠着した静からチャンバラの動に至るのが見せ場になる。そのとき主人公がゆっくり円を描き出してるってのが、なにやら禅的というか・所作として意表を衝いていてなかなかの発明(原作柴田錬三郎)
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-09-24 09:31:43)
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