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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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141.  ジュラシック・パークIII
結局このシリーズって恐竜のCGを見て驚くだけの、ただそれだけの映画。見た後に何も残らないのも当然。CGのクオリティを除けば単なるアニマルパニック映画ってだけで、ストーリー性やテーマ、人間ドラマなどは皆無(それが良いって人もいるだろうけど)。  あの夫婦はウソをついてまで人を島に連れてきて、そのせいで何人も死者を出しているのに、それに対する自責の念も無し。あげく彼らだけが助かるハッピーエンド。騒がしいだけのアマンダが喰われれば静かになって良かった(笑)。
[ビデオ(字幕)] 2点(2007-04-11 15:17:02)
142.  隣人13号 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>  はっきり言って後味の良い作品ではないし、内容的にも好き嫌いが露骨に出るだろうが、邦画のサイコ系ホラー映画としては間違い無く高い完成度である。基本設定はオーソドックスでスローテンポな展開でありながら、不思議と飽きないストーリーテリングの上手さと、中村獅童の怪演のおかげで作品世界に引き込まれてしまう。吉村由美のヤンキー演技も驚くほど自然w。  多重人格系である事を最初からストレートにバラしているし、演出にも取り立てて新しい工夫や意外性がある訳でもないが、サイコ系ホラー映画の正統な系譜としては十分完成されたものと言える。  アパートや建築現場、トイレ、学校といった日常の空間に立ち現れる非日常の狂気。その見せ方が上手いので、邦画特有の安っぽさが無い。  私もラスト辺りの展開には少し分からない部分もあるが、幾ばくかの謎を残したまま終わるのもまた良し。ひょっとしたら、全編すべてが少年時代の妄想だったという可能性もある。それはそれで十三が自己の殻を破って、いじめっ子に打ち勝ち、現れるはずだったもう一つの人格を「13号室という自我」の中に押し込めたという前向きなエンディングとも取れる。  何にしても、この作品が初めてとは思えない監督のセンスの高さに対する敬意と、今後の期待も込めて、おまけで8点献上。
[DVD(邦画)] 8点(2007-04-11 13:47:50)
143.  サイン 《ネタバレ》 
「必然や偶然をどう捉えるか」がテーマのようだが、あらゆる事象を必然(奇跡)と考えれば、それは自己満足であるし、クールに偶然と考えるのもつまらない。ま、どこまで行っても、結局は個人の解釈でしかない。  ただ、この作品のように露骨に「必然」を押し付けられると笑ってしまう。それこそ、他の人も言ってるように、宇宙人と戦う場面がコントに見えてくる。芸人がどつかれて転んだところへタライが落ちてくるシーンと寸分違わない(笑)。ちょっと宇宙人が気の毒(本当に悪い宇宙人だったのかも不明だし)。部屋に閉じ込められ、指を切られ、バットで殴打され、とロクな目にあってない。単に崩壊しそうだった家族愛の再構築に貢献させられただけの気の毒な宇宙人に合掌。
[ビデオ(字幕)] 3点(2007-04-11 13:32:15)
144.  ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン 《ネタバレ》 
内容はFFⅦの戦いから二年後の後日談。当たり前だけど、この作品を楽しむにはゲーム版のFFⅦをプレイしている必要アリ(もっとも興味のあるファンしか見ないと思うけど)。  CGのレベルは凄いの一言。髪の毛や人肌、水、土、鉄、木、革、砂埃など、ちゃんと物の「質感」が表現されている。ここまでやってくれていれば、さすがにオールCGだからと言ってケチをつけるのは躊躇われる(笑)。  ただ、残念ながらストーリーはイマイチ。ファンなら誰でも一度は考えそうな同人誌的な「後日談」であり、かなり練り込み不足と言わざるを得ない。敵キャラの言う事、やる事も、かなり幼稚な印象。  セフィロスが現れるシーンも分かりにくいし、おまけにセフィロスの言う事まで薄っぺらい。あくまでセフィロスは個々人の記憶の中の「過ち」や「理想」の象徴としてのみ描いて、直接出現させるべきではなかったと思う。  アクションも派手なのは良いとしても、ちょっと非現実的過ぎるシーンが多いのは興ざめ(序盤、教会でのティファの戦いが一番リアリティがありカッコ良かった)。バハムートやセフィロスとの戦いは物理法則とか無視しすぎで、アクションシーンに説得力が無い。  もっと、一撃一撃、一言一言に色々な意味で「重み」が欲しい。彼らの戦いは、「殺し合い」ではなく「語り合い」であって欲しい。  
[DVD(字幕)] 7点(2007-04-11 13:28:11)
145.  スパイダーマン2 《ネタバレ》 
やっぱり潤沢な資金と優秀なスタッフを調達できるハリウッド映画は羨ましい。  視覚的な表現が難しいスパイダーマンの挙動全般を見事に再現している技術力は、前作同様にスゴい。アクションシーン自体は少ないものの、ビルの壁面や電車の上での戦いなど、カッコ良い演出の巧さは前作以上。  ただ、「ヒーローの挫折と復活」というお約束の展開など、さすがにちょっとストーリーが単純すぎる。ヒーローとしての葛藤や戦う動機付けが主人公に決定的に欠けているのが難点。人助けをするにも、いつも行き当たりばったりで、自己満足以上の動機が無い。何故そこに拘らなければならないかと言えば、戦う動機が弱ければ、「復活する際の動機付け」も弱くなるからだ。かと言って、あえて「等身大のヒーロー像」を押し出したシナリオでもない。  そういう意味で、前作同様、良くも悪くもアメコミ。CGを始めとする特撮技術の高さはスゴいが、最も基本となるべきストーリー性やキャラクター造形は低レベルと言わざるを得ない。やはり、その点においては現代の日本の漫画とは比べるべくも無い。  また、今のアメリカにだけは「大きな力には大きな責任」論を言われたくないなあ。 
[ビデオ(字幕)] 5点(2007-04-11 13:19:07)(良:1票)
146.  ナイン・ライブス 《ネタバレ》 
世に駄作は数あれど、ここまでどうしようもなくクソなのは久々。「凡作」とか「ありきたり」とか評価する以前の問題。これならまだ、少し前に見た「サイコキラー」や「ミステリーツアー」の方がマシ。こういう作品(とも言いたくない)を平気で作ってしまえる監督や脚本家の感性を疑う。  パッケージの紹介文から、てっきり「嵐の山荘」系の本格ミステリーかと思ったら、館に残る怨念が泊まっている人間にとり付いて、ダラダラと人を殺していくというだけの、何の工夫もアイデアも盛り上がりもオチもへったくれも無いクソホラーだった。  とにかく監督も出演者もカメラワークも演出もすべてにおいて「やる気」が見られない。  ストーリー自体は凡庸でも、演出や見せ方次第で、それなりに盛り上げる事も出来るはずだが、カメラワークは同距離・真正面からだけの単調極まる撮影だし、「閉ざされた別荘」というロケーションもまるで活かされておらず、「シャイニング」のような追い詰められていくような緊迫感や狂気も無し。無い無い尽くしで、もう、どうしようもない。  とにかくこういう作品で腹が立つのは、せっかく映画を作らせてもらえる立場にいながら、まったく製作者に「やる気」が感じられない事だ。金が無いなら無いなりに、脚本を工夫するなり、カメラワークを工夫するなり、いくらでもやり様はあるはず。そうした努力の跡がまるで見られない。その創造に対する怠慢な態度に腹が立つ。誰か知らんが、やる気が無いなら、監督なんか辞めちまえ!
[ビデオ(字幕)] 0点(2007-04-11 13:16:44)
147.  ペリカン文書 《ネタバレ》 
国家の陰謀が絡む大げさなストーリーの割に、展開にもディテールにもリアリティが無く、多分にご都合主義が見え隠れする。現実に闇に葬られている事件ってのはいくつもあるんだろうけど、どうにも今作はその辺の描き方に説得力が無い。  他の人の指摘にもあるように、そもそも何か大きな事件があった時には、色々な方面から多くの仮説や噂が出るのは当然の事で、その仮説か当たっていたからと言って、いちいち暗殺や口封じなんかしてたら、それこそ、その仮説の正しさを証明しているようなもの。実際、今作だってわざわざ暗殺に行くもんだから、文書が本当だと確信させてしまうし、事が大げさになっちゃうんじゃないの?  と言うか殺し屋ヘボ過ぎ。あっさり見つかったり、ハデに街中を走り回って、多くの人に素顔を見られたりと、素人ひとりもまともに暗殺できないなんて、あまりにも無能。まあ、本当に殺されたり、始めから暗殺に来なかったら映画にならんけど(笑)、こういった殺し屋のマヌケさなども、作品にリアリティが感じられない理由のひとつ。  この「公にされてはマズい文書がある」→「隠蔽のため暗殺に来る」という展開が、「米軍はエリア51でUFOの研究をしている」→「それを見たので暗殺されそうになった」と言っているUFO番組みたいで、なんか滑稽。 
[ビデオ(字幕)] 2点(2007-04-11 13:05:06)
148.  劇場版 NARUTO-ナルト- 大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!!
作画やアニメーション全般は丁寧な作りで好感。  ただ、もともとの原作もそうだが、今作も時代や文化レベルのような世界設定が中途半端なのはいただけない。舞台である雪の国も北極か南極みたいな描写だし、メカニカルな忍具が出てくるのも違和感。忍のキャラデザも、原作のイメージとかけ離れているし、敵キャラとしての凄みや魅力に欠けている。  また「映画女優を助ける」と言う基本ストーリーにもかなり違和感があり、特に「ナルト」である必然性を感じなかった。違う作品にナルトたちがゲスト出演してるみたいな作品。  ナルト以外の人気キャラ(サスケ、カカシ)にほとんど活躍の場が無いのも、悟空だけが活躍して終わる「ドラゴンボール」と同じで、ジャンプ系漫画のオリジナル映画にありがちな悪しきパターンを踏襲している。ファン心理が分かっていない。  PS.氷のクジラは現実味&実用性無さすぎ。  
[地上波(字幕)] 5点(2007-04-11 12:47:48)
149.  笑の大学 《ネタバレ》 
重々しい時代設定やテーマ性が、コメディとして撮る事によって、根底にあるメッセージがより鮮明に、かつ分かりやすく浮かび上がっている。基本的にふたりしか登場しない密室劇ながら、二時間が短く感じられるテンポの良い作りは、さすがに手馴れている。  確かに役所広司の熟達した演技の巧さやキャラクター性に助けられている部分が大きいが、稲垣吾郎の拙い演技も、返って検閲官の顔色をおどおどと伺う作家の心情と一致していて、良い味を出している。  ただ、惜しむらくはラストが少しダラダラしてしまった点。どうしても饒舌に語り過ぎると、感動が押し付けがましくなってしまう。部屋を出て行く椿一に、向坂が「お国のためじゃなく、お肉のために帰って来い!」って声を掛けて、すっぱり終わらせた方が余韻が残って良い。  
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-04-11 12:39:17)
150.  ジェイコブス・ラダー(1990) 《ネタバレ》 
死に際し自己との対話を果たす。この作品は単なる「夢オチ」映画ではなく、作中でも示唆されていたように、「死に逝く者の葛藤と最期の選択」を描いたものであり、ジェイコブの見た「狭間の世界」こそ、その人間の精神的本質が具現化された世界なのだろう。  あの世界における天使と悪魔の概念は、ジェイコブの人生の中で培われた「対外的な善悪の対立構造」と、「内在的な自身のニ面性」を象徴している。自分の中にある他者に対する怨みや憎しみといった負の感情は、自身の魂をも腐らせてしまう。それこそが悪魔の本質であり、それは決して「他者的存在」ではない。しかし思いやりや慈しみという感情をもって他者を「許す」ことは、いずれ自身の魂をも救うことになるかも知れない。そしてジェイコブは自分を縛る現世にあった善悪を含む事象のすべて受け入れることで、現世の因果から解放され、救われた気持ちで死ぬことが出来たのではないか。  ラストの彼の選択を「許し」と取るか、「諦め」と取るかは、その人個人の宗教観や価値観に左右されると思うが、死を見つめることが生の意味を問い直すことでもあるのは、誰にとっても共通のはず。生と死は表裏一体の関係。「生」を考えることは「死」を考えることであり、その逆もまた然り。戦争を含む、国家規模の犯罪に対する警鐘という意味合いもあると思われるが、私はこの作品からはもっとシンプルなテーマとしての「死生観」を受け取った。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-04-10 13:28:51)(良:1票)
151.  オーメン(1976)
クリスマス以外、あまりキリスト教とは縁の無い日本人にとっても、このあらゆる場面に不吉な予兆を孕んだような世界の不気味さはひしひしと伝わる。子供の頃に見た、あの冒頭の首吊りに始まり、串刺しや首が飛ぶシーンの衝撃は今も健在(トラウマ?)。  ただ、リメイク版もそうだが、基本的にキリスト教の宗教観ありきのホラーであって、それに則った演出以上の工夫や意外性は無いため、「傑作」という程の作品ではない。  ダミアン君の薄気味悪い演技の上手さに+1点献上。   
[ビデオ(字幕)] 6点(2007-04-10 13:24:19)
152.  戦場のピアニスト 《ネタバレ》 
いくらこれが戦争という現実に直面した無力な人間の姿だとは言え、人としてその生き様には何物も学ぶべきところが無い。「生きる事」は、単に「死なない事」とは違うはずだ。人間は生と死に意味を見出そうとするからこそ、本能だけの動物とは決定的に違うのであり、そこに人間としての「尊厳」や「価値」もあるのではないだろうか。 通常の反戦映画とは明らかに違うベクトルから戦時中の事実を描いたものであるとは言え、そこに「生き延びた」という事実以上の教訓を見出すことは難しい。後に何かを成す為に「今を生き延びる」というのは分かる。だが生き延びることよりも価値ある「何か」を見出すことも重要なのではないだろうか。それこそが宗教や道徳では答えの出ない「生きる意味」に通じるのではないだろうか。
[ビデオ(字幕)] 4点(2007-04-10 13:18:34)
153.  エレファント 《ネタバレ》 
生徒たちの背後から、淡々と彼らの日常を追うことで、「誰もがこの事件の主役になり得る危険性を内包している」とか、「傍観者の罪」とでも言いたいのか。  そういう捉え方も分かるけど、こうした凶悪事件の特殊性を相対化しているようにも見えてしまう。思想的メッセージを押し付けることなく見る者に解釈を任せるのも良いが、無責任な撮り方とも言える。「少年犯罪の考察」に一石を投じたいなら、今回の「事件の背景」をきちんと作中で説明しなくては意味が無いだろう。もし情報の無い人が見れば「最近の少年犯罪は不可解だな~」で終わってしまうからだ。  結局、どんな異常な事件にも原因となる「背景」はあるし、人を犯罪に駆り立てる要素はひとつやふたつではなく、多くの因子が有機的に関連しているものだ。  今回の事件に関して言えば、アメリカでは平等とは名ばかりで、歴然とした階級・学歴差別が存在していて、その本音と建て前のギャップに少年たちが強烈なストレスを感じていたという背景がメインにあると思われる。  「ここで落ちこぼれたら先が無い」と思い込んで、投げやりになってしまうような閉塞感と絶望感。仮に落ちこぼれなくても、先が知れている無味乾燥な将来への諦観と無気力感。また、差別意識から来るいじめ、銃が簡単に手に入る社会の構造など、考えるべき問題は山ほどある。それは日本の現状にも言える事だが、少し冷静に分析すれば、「原因」自体にはそれほどの異常性も特殊性も無いのが分かるはず。  案外、一番の問題は、こういう事件が起きると、すぐに狼狽して「真の犯人探し」を始めて、やれ「暴力的なゲームが悪い」だの、「ホラー映画が悪い」だのと狼狽している洞察力や想像力の無い大人の存在こそが、いつまでも現代社会の閉塞状況が改善されない最大の要因かも知れない。   社会問題を考えるきっかけとするには適度な「教材」ではあるので、点数は真ん中の5点ということで。
[DVD(字幕)] 5点(2007-04-10 13:13:21)(良:1票)
154.  ゲロッパ! 《ネタバレ》 
型破りなコメディを気取っているように見えて、実際は笑い所も泣かせ所もベタで古臭い。コメディ部分で笑わせておいて、後から人情ドラマで泣かせようという、あざとい作りが見え見え。そうした邦画特有の「泥臭さ」が悪い意味で目立つ。  それでいて「万人受け」を計算して、笑い所も無難なレベルに止めているのが丸分かりなので見ていて白ける。ナンセンスさを気取ったギャグもドラマもミュージカルっぽい演出も、何もかもが中途半端。おまけに全体のテンポも悪い。終始ダラダラしているのにウンザリさせられ、開始10分で早くも恒例の早送りモードに突入した。  その媚びた作りと、コメディにもなり切れていないセンスの無い笑いに、見ているのが苦痛だった。この作品の「中途半端なバランス」こそが、監督自身の中で「万人受け狙い」と「一般人には迎合しないという斜に構えた姿勢」とのバランスが取れていない証拠。
[ビデオ(字幕)] 1点(2007-04-10 13:03:09)(良:2票)
155.  うる星やつら 完結篇 《ネタバレ》 
最初は原作の映画化ということもあって、ファンとは言えそれほど期待してはいなかったが、漫画では出せないアニメ特有の演出表現が随所に活かされていて、非常に完成度の高いものになっている。  特にラストのクライマックスで、あたるの「忘れるもんか…」と繰り返される独白と共に流れるラムとの思い出のシーンは、「うる星やつら」の世界を共に見てきたファンの気持ちとも重なり、イヤでも泣けてくる。  鬼ごっこと共に始まった「うる星やつら」という非日常の世界は、ファンの思い出の中でこれからも終わらない前夜祭のように永遠に続いていく。
[映画館(字幕)] 10点(2007-04-09 22:35:02)
156.  箪笥 《ネタバレ》 
普段、サスペンスやホラー、ミステリーと言ったジャンルをまったく見ない人にならインパクトがあるかも知れないけど、多少この手の作品群を見ている人なら、間違いなくオチで拍子抜けする内容。  ひと昔前ならともかく、今どき「トラウマによる多重人格」とか「幻覚オチ」なんて、よくこんな手垢のついた陳腐なネタをまともに使えるなあと感心する。  とにかく目新しい着想や意外性が無く、「リング」系の恐怖演出から「妄想オチ」というパターンに至るまで、既存のホラーやサスペンスのパクリ(「シャイニング」「サイコ「呪怨」等々)。すべてが借り物の域を脱していないパッチワーク。  全体的に思わせぶりなだけのシーンが多く、終始ダラダラとしているくせに、家族構成や状況などの基本的な説明が少ないため、人間ドラマも薄っぺらい。実際「姉妹」とか「継母」という初期設定を見ただけで、だいたいその後の展開が読めてしまう。  そもそも箪笥で圧死なんかするかなあ?しかも空っぽの洋服箪笥じゃなかった?少なくとも声は出せるでしょ。それに何で箪笥の中で首吊りなんかする?こういう突っ込みどころが多く、怖がらせるためのリアリティにも欠けている。  いろいろ全国から募集した怪談話を元に作ったらしいけど、もっと他に目新しい都市伝説やら民間伝承は無かったのか。あまりにも話として凡庸。  また、今作はDVDで見たけど、画面がやたら暗い!暗すぎて夜の室内のシーンは何をやってるかほとんど分からないほど。演出として暗くする事と、客にとって画面が見づらい事は別問題。こういう部分に留意できない点も、監督を始め、製作サイドのセンスの無さを物語っている。 
[DVD(吹替)] 2点(2007-04-09 22:30:55)
157.  トランスポーター 《ネタバレ》 
導入は良い。でもそれだけ。  序盤以外、「運び屋」の設定がまったく無関係。いかにしてプロの運び屋として難しい依頼をこなしていくかと言う、アクションよりも頭を使う知的なストーリーだと思っていたので、中盤以降の内容の幼稚さには期待を裏切られた気分。  それでもアクションとして面白ければ文句も無いが、如何せんカーチェイスもカンフーアクションもキャラクターも、すべてが中途半端でどうしようもない。  この手の「ありがちアクション映画」の典型として、主人公にはどんな近距離でも絶対に弾丸が当たらないとか、そのくせ主人公の攻撃は百発百中とか、何度も銃を突きつけられていながら、いつまでたっても悪役は引き金を引かないとか、どんなに不利な状況でもテキトーになんとかなってしまうご都合主義的展開の連続にはもうウンザリ。  導入に1点。
[ビデオ(字幕)] 1点(2007-04-09 22:15:22)
158.  天空の城ラピュタ 《ネタバレ》 
他の映画やアニメと比較しても、娯楽作品として「カリオストロの城」に匹敵する程の完成度を持った作品は、これくらいしか見当たらない。  確かにベタな部分は多々あるが、これだけスピード感や展開の起伏に富んでいて、最初から最後まで飽きずに見られる完成度の高さは並大抵のことではない。  あらゆる点において優れ、バランスも取れている。この作品こそ、ごちゃごちゃ言わず、純粋に娯楽作品として楽しむべき映画だろう。セルアニメとしての手間の掛け方が、この作品に命を与えている。    
[映画館(字幕)] 10点(2007-04-09 22:00:43)
159.  10億分の1の男 《ネタバレ》 
発想は良いが、せっかくのアイデアを生かせていない。  致命的なのは、「森を目隠しして走らせる」とか、「虫を頭につかまらせる」といったように、「運を試すイベント」にまったく面白さや意外性、突飛さが感じられない点。やはり自分の運の強さを見せつけるなら、見ている我々が「おいおいっ」と焦ってしまうくらい突拍子も無いことをして欲しかった(例えば、無造作に崖から飛び降りたのに、木の枝がクッションになってかすり傷ひとつ無いとか、屋上から落された無数のナイフやガラス片の中に立っているのに平気とか)。  「運」と言う概念が抽象的だからこそ、映画内ではその存在に説得力を持たせるような描き方を徹底するべきだった。その辺の描き方が中途半端なため、ボスの老人がそこまで凄い運の持ち主には見えず、魅力にも乏しくなっている。ジイさんの「運を吸い取る」というスタンド能力(笑)みたいな設定も無意味。  また、そもそも何のためにあんな事をしているのかがよく分からなかった。子供の頃に自分だけが生き残ったことに対する罪悪感があるとしても、こんな不毛な事やってたってしょうがないじゃん。カジノ経営なんかやってないで、生き残ったことに感謝して、その運の強さを世のため人のために使えばいいのにと思ってしまう。  対戦相手もあんな危険な賭けを受けている理由がいまいち分からない。しかも賭けの対象が「相手の指」とか「命」って時もあるけど、そんなもんもらってどうすんのって感じ。と言うか、こんな目にあってる地点でみんな運悪いだろ(笑)。 
[ビデオ(字幕)] 4点(2007-04-09 21:55:39)
160.  ゾンビ/ダリオ・アルジェント監修版 《ネタバレ》 
ある日、突如として崩壊する日常。死すら相対化された世界の何と滑稽で痛快な事か。  今作をゾンビに襲われるだけの単純な「パニックホラー映画」として見ていはいけない。「ゾンビが弱い」とか、「遅すぎて怖くない」という見方は、映画「ゾンビ」の本質からかけ離れている。  今作は「日常」と「消費」の象徴である巨大ショッピングセンターを舞台に繰り広げられる「人間ドラマ」こそが本質なのだ。  まだ生き残っている人間がいるかも知れないのに、センターを勝手に自分達だけの楽園にして、閉じこもってしまう主人公達。そこは刹那的な快楽と諦観が入り乱れる閉じた楽園でしかない。そして、その最後の楽園を壊す者も同じ自己中心的な「人間」という皮肉。それは「人間の敵は人間でしかない」という、残酷で滑稽な事実の提示である。そしてその悲喜劇を見つめる観客には、もはや人間の欲望や摂理から解き放たれた生ける屍こそが相応しい。  ゾンビは単なるモンスターではなく、「日常と非日常」、「生と死」を繋ぐ境界の存在であり、その摂理を相対化された姿を直視する事で、生きている者が自らの生と死について考える「きっかけ」として存在しているのだ。  従ってリメイク版「ドーン・オブ・ザ・デッド」における肉食獣の如きゾンビ描写は、作品の本質をまったく理解していない悪例なのだ。ゾンビは人間を襲うために存在している訳ではないからだ。  夜明けの空に飛び立っていくラストシーンは、あらゆる作品の中で最も悲壮的でありながら爽快ですらある。その先に滅びしかない事が分かっていながら、それでも人は人として生きて行かなければならない。それは「滅び」や「終わり」があるからこそ得られる命の価値や意味を教えてくれる。  
[ビデオ(字幕)] 10点(2007-04-09 21:37:44)
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