1681. チャンプ(1979)
お涙頂戴映画を作るぞー、とハリウッドが全力を傾注して作り上げた家族愛物語。わかってはいたけど、ここまでやるかと思うほどにべた。作中子供にやたらチャンプ、チャンプと呼ばせてラストなんざ絶叫だ。わかっちゃいるんだけど、それが上手いんですよ、ノセ方が。ノセられて何度も途中鼻すすってしまうんだ。この子役が初めの方で「アンは分かっていないんだ。賭けに負けたらあきらめないと」と気を揉んでいる。チキショー、上手いなあ。これ一発でもうこの子を嫌えない。でも散々泣いたわりに時間がたつとやっぱりそんなに“残らない”んですな こういうのは。あとこの当時のセレブ服であろうひらひらAラインドレスがF・ダナウェイに激しく似合ってなかった。 [地上波(字幕)] 5点(2013-04-27 00:55:27) |
1682. ソルト
ああそうか、アンジーのスーパーアクションヒロインぶりを堪能するための映画かあ、と気づいたのは中盤くらい。初めから知ってれば良かったな。アクションメインに作られてると分かってればなー。シュワルツェネッガーの映画を観るような心持ちで観るのが正解だったんだろうな。ヒロインの思惑が分からないうえ、二転三転と話がどんでん返しするたび「ええっ?!(驚)」ではなく「ええ~・・??(脱力)」となってしまうのは脚本としていかがなものか。アンジーのアクションが全部が全部吹き替えでなさそうなのは評価しますが三角跳びはやんない方がいいよね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-04-26 00:34:28)(良:3票) |
1683. フォー・ルームス
どの話もそれほど面白くは無い。一話めが最低につまらない。ティム・ロスの浮いてる演技がこれまた鼻につく。やりすぎ、作りすぎ。ぬう、と立ってるだけでなんとなくやばい雰囲気のバンデラスのみ良かった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-04-26 00:08:17) |
1684. パブリック・エネミーズ
J.デップとC.ベールか・・皆さんご指摘の通り、かのヒートのデ・ニーロとパチーノの存在感の十分の一位でしたな。全体的に薄味な出来・・。特にC・ベールには覚悟とか気合とか、峻烈な覇気が感じられなくって、こいつに捕まってたまるか的な弱さがダメだと思った。それに比べればデップの方が人物造形に奥行きを持たせた描写があってまだしも。というかラストで第三の男である捜査官があんなに鮮やかではやっぱり作品としてバランスが悪いでしょう。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-04-25 00:30:30) |
1685. 真実の瞬間(1965)
《ネタバレ》 一攫千金とばかりに闘牛士を夢見た男が見事スター・マタドールに成り上がり、しかし日々命をすり減らすショービジネスに徐々に消耗してゆく・・、と話はややありきたりではあります。でも闘牛のシーンは迫力があり、主人公の彼の牛をかわす身のこなしが流麗でセクシーで見惚れます。闘牛の人気って命がけのハラハラ感のほかに、刹那的な美しさも魅力なのかなあ、と新しい発見でした。マタドールの素敵さはよく分かったんだけども、でも牛が血まみれで絶命するのにやんやと喝采はできないなあ・・ヒト様の文化なので何も言えませんが。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-04-19 01:02:55) |
1686. バロン
奇想天外なワールドが次々に展開して、各々の世界観はよく考えてあるなあ、と感心しないでもないけど、いかんせんお話がそんなに面白くない・・。目が慣れると退屈になってくる。せっかくの映像なのにな もっとわくわくしたいんだけど。ユマ・サーマンのビーナスは一見の価値あり。そしてすぐ処刑されちゃうチョイ役スティング、無駄に存在感ありすぎ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-04-04 01:01:19) |
1687. 雨に唄えば
すごく平均点が高くてびびる。みんなこれ好きなんだね。私が鑑賞後にぼんやり抱いた感想といえば「アメリカって豊かだったんだなあ」。“パーティにはキツネ(のコート)に色をつけて”だって。52年当時私の育った地域はまだ下水道水洗化もなってなかったな。それはさておき、この「古き良きアメリカ」そのものな映画、あまりに善良すぎて私にはちょっと無理だ。楽しげにタップを踏み、歌い踊り、へんな顔をして笑わせてみせる、こういうのを受け入れて一緒に笑えるってなんかすごい。心が清らかだ。そもそも私がミュージカルが苦手なのも一因かな。でも無邪気で善良だというのは必ずしも人を救わないと思うんだ。それに「雨に唄えば」この曲、私にとってはすでに「時計じかけのオレンジ」のものなんです。そっちの方が心に響くんです。すみません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-03-13 00:31:41) |
1688. ノウイング
《ネタバレ》 ホラー仕立てから始まって、なにやらサスペンスの様相になってきたと思ったら、特撮SFになって終わった・・。未知の力を宇宙人に集約、これをやられると私は一気に機嫌が悪くなる。鼻白むなあ。宇宙船が突如現れてからのN・ケイジの理解の早いことに驚いちゃう。ええーあんな奴らに子供を渡すのか。私ならまず小一時間は彼らに出自を問いただすと思うが。なんか一昔前なら地球滅亡は核戦争が引き金パターンだったと思うのだけど近頃は宇宙線等の影響が多いのですね。ディスカバリーチャンネルの功績(?)ですかね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-03-06 00:17:54)(良:1票) |
1689. 赤い砂漠
意識が遠のきそうになるほどのストーリーのツマラナサと、心がどんどん滅入っていく究極に寂しい画。汚染された川に鉄錆の浮いた船体、蒸気を上げる石油コンビナートのパイプ。誰にも笑顔が無くて、なんかもう勘弁してくださいと言いたくなるくらい心が寒いよ。にも関わらずこの映画が強烈な印象を残すのは、モニカ・ヴィッティがいるから。モニカが綺麗で、コートが素敵で似合っていて、脚のラインが見事で、髪形が古くさくなくて、声も表情も全部とんでもなく美しいので最後まで観れた。イタリアの至宝とは彼女のことかしら。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-02-21 00:55:10) |
1690. ダンサー・イン・ザ・ダーク
《ネタバレ》 鑑賞後あまりのやりきれなさと憤慨で気の滅入ること100%の暗黒映画だこれは。友人に息子の後見を託し、息子に光を与える選択をしたセルマが間違っているとは思わない。間違っているのは制作サイドだろーっ(怒)自分の命か息子の手術か、って二択?それも、そもそもが冤罪で。このあまりの理不尽にセルマを追い込む脚本に憤慨せずにいられない。「ちょっと待てやー」と何度叫んだことか。「この人冤罪なんですよー」と陪審員に訴える私の声は(当然ながら)むなしく画面に当たって砕け散る。完全にストーリー負けしているこのレビューは、映画の観方として根本的に間違っていると自分でも思う。でも感想としてはこんな話大嫌いだ。嫌いだけどビョークのはまりっぷりや観客を引きずり込む作品の暗黒パワーに敬意を表して真ん中の点数で。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-01-27 20:40:10)(良:2票) |
1691. 獄門島(1977)
《ネタバレ》 どうしても一連の石坂金田一シリーズと比べてしまうのは致し方ないというもの。「犬神家」や「手毬唄」の、あのクセになりそうな怖い陰気さが薄いのです。 三人娘の殺され方は充分ムゴイし、ピーターの気色悪さはスケキヨには及ばないものの健闘してはいるのですが。なんたって海が明るい。陽射しもふんだんに注がれる小島が舞台では、内地のじめっとした因習が発生しづらいよね。 お話もこれまでの「誰かを想う」ゆえの哀しい惨劇ではない。因業じじいの遺言になぜだか寺の住職まで言いなりに振り回されているという、美しさの乏しいものですので、心の琴線に触れるといった仕上がりにならなかったものと感じます。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-16 18:12:55) |
1692. 燃えよドラゴン
そうですね、ブルース・リーの出演作としてはやっぱりこれが一番鑑賞に堪えるというか予算がいっぱい出たんだね、というか。リーはいつでもリー以外の何者でもなく、こうなるとリー以外演っていないブルース・リーは果たして役者なのか?という気もするのですが。もちろんファンの方にとってはそんな瑣末なことはどうでもよいことでありましょう。一部男子の琴線をかき鳴らした(?)B・リーの雄姿を観られて光栄でした。ストーリー等については何も申しますまい。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-01-13 00:45:00) |
1693. レッズ
この頃の情勢にはなはだ疎いので、なんだかドキュメンタリーで勉強させられた気分。理想に燃える信念の人が熱く熱く生きる。熱すぎてちょっとひく。洪水のような弁舌が議論の場で延々と続く、何度も。正直疲れるっす。何よりD・キートンに入れ込めなかったのが辛い。仕事に打ち込んでるのかと思いきやあちこちの男にフラフラ、夫が戻ってきてもまたケンカで出て行く、と。何回やってんだよー。歯をむいてキレるダイアンが醜くていやになった。J・ニコルソンの批評が合ってると思うな。「君のやりたいことは革命家と寝て夢を語ることだ」。時々挿入される市井の人々の彼女の人物評も毀誉褒貶しているところを見ると、むしろD・キートンはリアルに好演してたのかもしれないなあ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-12-19 17:50:31) |
1694. 決断の3時10分
先にリメイク版を観てしまったからではないけれど、やはりR・クロウ版のほうに軍配を上げます。人間ドラマの見せ方がリメイク版のほうが映画としてずっと魅力的にできている。キーだった息子がオリジナルにいないのにはちょっとがっかり。奥さんも古き良きアメリカの母をなぞってるだけのこの時代の西部劇にありがちなパターンでつまらない。どうしても後発と比べてしまうのでフェアな評価とはいかないですね難しい。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-12-06 11:46:27) |
1695. ワイルドバンチ
《ネタバレ》 観てると口の中がじゃりじゃりしてきそうなほどの埃っぽさと汚れ具合。女もキレイじゃないが男たちの汚さもハンパじゃない。皆さんロケの間ほんとに風呂に入ってないでしょ?ああ真正ワイルド。仲間を助けに行ったのに、けっこう長いこと放っておいて女と遊んでるのは何故なんだ。ヤケクソがスパークしたような銃撃戦をはじめ、おとこを“漢”と書く世界観がどうやらこれなのですね。そ、そうなのか。フランキーたちが男の子文化で盛り上がっているのをしーん、と見ているナミとロビンの気分・・かな。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-11-19 01:41:29) |
1696. 女の都
《ネタバレ》 うーん阿呆らしいというか大金かけてこんな映画を撮るフェリーニ、「私は映画だ」っと言い切って威厳ある顔で撮ったのがコレ?・・と笑いたくもなったり。好きだなあ。カサノバの如き主人の屋敷で無数の女たちの写真とボタンで遊ぶマルチェロのくだりでは、たけしの映画を連想してしまった。おっかない女たちに小突かれっぱなしのマルチェロが可哀想で、でも懲りないとこが可愛いのでプラス1点。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-11-15 00:42:33) |
1697. 胡同のひまわり
中国の庶民の暮らしの様子が目新しかったり、文革のエピソードなどはかの国ならではで興味を引くのだけど、いかんせん家族ドラマとしての新味が無いので、父と子の葛藤も連続ファミリードラマ並に凡庸に感じる。ラストもちょっとどうかな。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-11-05 23:52:58) |
1698. ヤギと男と男と壁と
《ネタバレ》 アメリカが好きそうな大掛かりな設定に、英国風なジョークが見え隠れ。だからなんだかどっちつかずな印象なのかな。笑いもへへっ、と漏れる程度。“地球救世軍”だかって大風呂敷広げておいて結局救ったのは捕虜?とヤギだけ、という尻すぼみっぷりとかクルーニーのキラキラ目線とか結構好きですけども。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-10-25 00:24:35) |
1699. バットマン・フォーエヴァー
《ネタバレ》 いつもオープニングだけはわくわくするんだけどなあ。うーん今回はヴァル・キルマーになったのかあ。前任と同じくマジメだなあ。マジメなだけだなあ。N・キッドマンは添え物程度の扱いだし、two facesのT・L・ジョーンズは健闘するもニコルソンの二番煎じの感は払拭できず。しかもなんか強敵というより邪魔者といった感じだな。そして“バットマンに出たぞー!”とやる気まんまん、一人ノリノリなのがJ・キャリー。顔も身体もよくああいう動きできるよなあ、と感心します。サイコな変態を熱演してみせました。ハリウッド広しといえど、この人の席に取って代わる奴は今のとこいないでしょうね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-10-22 00:38:35) |
1700. アバター(2009)
この作品はもちろん3D企画が先にきて、とにかく映像革命を観てくれという映画でしょうから地上波で観賞した上で評価するのはちょっと筋違いかもとは思うのだけど、お話があまりにつまんなくてびっくりしたもんですから。2Dで観ても、映像の凄さはそこそこ伝わりましたが少なくとも私は映画を観るにあたって“飛び出す”ことは一切求めていないのですが世間は違うのかなあ。 [地上波(吹替)] 5点(2012-09-08 17:39:00) |