Menu
 > レビュワー
 > アラジン2014 さんの口コミ一覧
アラジン2014さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 678
性別 男性
自己紹介 ソフト化されたタイミングでのレビューが中心です。2008年、子供の頃から夢だった自宅シアタールームがついに実現しました。(100~110インチ程度、音響2.1ch)できるだけネタバレせずに書いていますので文章がおかしい場合もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください。(2014初登録)

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123456789101112131415
投稿日付順123456789101112131415
変更日付順123456789101112131415
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  青天の霹靂 《ネタバレ》 
個人的には邦画は嫌いなので見ない主義ですが、昨晩つい見始めて最後まで見てしまいました。シンプルながら非常に良く出来た作品で、原作・脚本・監督・助演を(劇団ひとり)が演じている点はあっぱれに価しますが、それよりも何よりも素晴らしかったのが「轟晴夫」演じる(大泉洋)の佇まいです。大泉洋独特の雰囲気はシッカリ残っていますが、かなり抑えた演技が作品に合っていて非常に素晴らしかったです。もともと大泉洋のファンでしたが本作の彼は淡々している中に深みも感じられて非常に良かったです。  難点を挙げるとすれば、せっかく手の届くところに居ながら何もしなかったところ。まあどうすることもできなかったのかもしれませんが、バックトゥザフューチャーのように未来を何とか変えようと努力するのが人間の本性というものだろうにとは感じました。あと、タイムスリップ映画共通の疑問ですが、親の目線で見た時、子供が生まれる年に関わった友人を忘れる訳はなくて、パパはいつ息子があの時の彼だと気付くのかとても気になりますね。  シンプルイズベスト、これくらい無駄をそぎ落として綺麗に作ってくれていたら後世に語り継げると思います。甘めの点数で。
[地上波(邦画)] 7点(2024-01-04 14:47:58)(良:1票)
2.  翔んで埼玉
ネタとしては結構面白いですが、あくまで関東限定といった感じです。茨城、千葉、埼玉、神奈川が中心になっていて、群馬栃木、長野山梨は割とスルーです。凄いのはリアル各県が結構ガッツリ協力してガチで撮影されている点です。東京なんてあれだけの酷い言われようなのにシッカリ都庁まで貸してあげるってのは流石の貫禄。(というかあざといだけ?)  個人的には神奈川の竹中直人の歌がツボでした。次作もTVでやっていたら多分見ると思いますがロードショーには行きませんね。多くを語るような作品ではありませんので、感想としてはこんなところです。
[地上波(邦画)] 5点(2023-12-16 22:22:24)
3.  パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊 《ネタバレ》 
最後じゃないですよね?この後まだ続きますよね確か??好きなシリーズではないのですが、TV放送が録画されていたので一応見ました。本作に関しては第一に「ハビエル・バルデムもったいねー」といった印象。正直、サラザール役はもっと無名な人でも問題なかったかもしれません。 ただ、ジャック・スパロウのルーツやジャックおじさんなど素敵なネタも散りばめられていて、前作よりは大分マシでした。この映画の裏主人公と化しているバルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)のラストが素敵でしたが、元々闇夜で活躍する死人だったのできっとまた復活しますよね。  相変わらず画面が暗くて疲れる作品です。ホントに子供に人気があるのでしょうかコレ?バルボッサとハビエルに面してかなり甘めの点数。
[地上波(吹替)] 4点(2023-09-18 13:46:50)
4.  パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉
好きなシリーズではないのですが、TV放送が録画されていたので一応見ました。このシリーズに関しては何が面白いのかほとんど理解不能。いや確かに一作目は楽しかったです。でも二作目から死ぬほど面白くなかった割りに、なぜかヒットしまくりで次から次へと続編が繰り出されています。ディズニー絡みの忖度があったのは間違いないでしょうね。  本作も基本的に画面が暗くてよく判りません。また、この手の映画は主人公スパロウが死なないことが確定していますので緊張感もほとんどありません。というか、どうせ死んでも生き返るし。黒ひげもペネロペ・クルスもパッとしませんでした。とにかく感想文を書くモチベも下がる具合の酷さでした。見たら忘れる系の映画の典型。大物出演陣に免じてかなり甘めの点数。
[地上波(吹替)] 3点(2023-09-18 13:43:54)
5.  マローダーズ/襲撃者 《ネタバレ》 
私の頭が弱すぎるせいか、正直よく判らないまま映画を見終えました。たまにこういうやたらと入り組んだ映画を見るとワケワカメな反面、何だかよく出来た映画を見たような気にもなるから困ったもんです。私は普段から映画を沢山見るほうですが、やはり複雑すぎるのもどうかと思います。バカ向けに作る必要はありませんが、もう少し直感的かつ表面的に全体像が理解できるように作るのが映画制作者としては最低限の配慮かなと感じます。実際、この映画の肝は・・ と考えてもよく判らないのです。  最初からやたらとjazzyで感傷的なクリストファー・メローニ扮するモンゴメリー捜査官は明らかにクールで頭脳派担当キャラ。デイヴ・バウティスタ扮するストックウェル捜査官も女房役として一歩引いているが明らかに脳筋担当。続いて出てくるジョナサン・シェック扮するミムズ刑事もいかにも悪そうで実は温情派、エイドリアン・グレニアー扮するウェルズ新任捜査官も最初から最後まで実に上手く、抑えた雰囲気が本当に知的でよく機能しています。(こいつはいったい何をしでかす担当なんだ?) 適役のブルース・ウィリス扮するヒューバート頭取も頭のネジが何本か飛んでいそうな雰囲気は本当に素晴らしく、襲撃者たちの不気味なマスクや手口も実にウマい。とにかく見せ方はやたらと上手く、序盤から中盤に向けて”掴みはOK”最高の出だしだったと感じました。  ただ、ジャズシンガーの女性も素敵で重要な役どころのような気もするのに、なんだか表面をなぞっただけでよく判らない存在だし、人が殺害されてもいちいち存在感が薄く殺害理由自体がよく判らない。頑なにしゃべらなかった襲撃者が突然パソコンをハッキングしてしゃべりまくるのも謎だし、白昼堂々と銀行を襲って無駄死にするのも謎、ガンの妻も、モンゴメリーの死んだ妻も、、謎、謎、謎。  全体的な配役やプロットはとても上手く、一見すると目立った粗も無いように感じますが、実際に見てみると上記のようにやたらと渋滞しまくりで全体的によく判らない。また、一癖も二癖もありそうな登場人物たちがそのイメージ通りに機能していないのももったいない。「セブン」のように全編通して雨が降っていますが、本作の雨はあまり印象に残らず、この雨がいったい何を表現しようとしているのかすらイマイチ理解できません。いえ決して悪くはないのですが、何だか全体的に調和していないといった印象ばかりが目についてしまいました。 ラスト、謎の解説と決着を見てもなお、観客側はいまいちポカンとしてしまう作品です。これがこの映画の一番の感想、全体的に雰囲気や作りは重厚でオシャレで本当に素敵だっただけに残念の一言に尽きます。(この雰囲気に免じて甘めの点数)
[ビデオ(吹替)] 6点(2023-08-17 10:40:03)
6.  コクリコ坂から 《ネタバレ》 
本作「コクリコ坂から」は「風立ちぬ」以上に意地悪な作品でした。一見さんお断り、判らない人は理解しなくてよいと明確に突き放した作風になっていて、それが悪い意味でちょっと鼻につくほどです。時代背景や地域特有の物や風景に精通していないと楽しめない作りになっていて、おそらく現在70-80代の人でしたら最大限に楽しめると思われますが彼らが率先してアニメを見るかどうか。(私の両親が空と同年代ですが、うちの両親がこのアニメを見たがるとは思えません)  とにかく説明が少なすぎるせいで世代以外の人では半分も楽しめないかもしれません。タランティーノ監督もそういった作風ですが、あちらの場合は判らない人でもそれなりに分かった風に感じられてニンマリさせられますが、こちらの場合は判らない人は完全スルー、不勉強な方だとセリフの意味すら理解できない箇所もあったりして非常に不親切。 しかし裏を返せばこの作品の裏に描かれている事実や事情、心情までも深く知り得ることができれば非常に楽しめる作品です。これほど描写やセリフにこだわった作品も少なく、唯一無二、評価が二分しているのもまあそれなりに納得できます。  私個人としては宮崎駿にはない優しい作風には心底感心しました。宮崎駿の強引な押し付けより、本作のようなやんわり曖昧な表現のほうが好きです。ただし繰り返しになりますが、作品を完全に理解するには鑑賞後の掘り下げ&再鑑賞が必須で、正直、娯楽作品としてはちょっと敷居が高くて難しい作品だといわざるを得ません。(雰囲気は決して嫌いじゃない) 最後に、恋愛状況がキモイという意見もみられますが、メルが好きな先輩と障害なく付き合えそうなラストで私としてはとても嬉しかったです。二人には好感が持てるしお似合いのカップルです。
[地上波(邦画)] 7点(2023-07-18 13:50:51)
7.  ハイウェイの彼方に 《ネタバレ》 
これは掘り出しものでした。この映画をビデオスルーした配給会社のなんと見る目のないことか。同じ日本人ながらあまりのセンスの無さに驚きを通り越して呆れるばかりです。本作「ハイウェイの彼方に(原題:Adopt a Highway)」は、人によっては地味な映画に見えるかもしれません。しかしなぜだか私は非常に奥深い映画だと感じ入ってしまいました。それはおそらく人として不変的であろう親子の愛を描いているからに他なりません。赤ちゃんがフューチャーされた予告動画やパッケージを見ただけではこの映画の本当の内容は理解できません。両親の墓前で「思うような人生ではなかった」と告白する男。インターネットすら使ったことがない40代の独り身の男が20年の刑期を終え乗ったバスの先に、この男の新しい人生が待っています。  【ここからはネタバレを含みます】 世間から取り残された独身息子に向けた手紙になっていますが「小さなこの子は私に愛を教えてくれた」という文面の通り、親としていかに無条件の愛情を子に注げたのか?という親から子に向けた愛の物語にもなっています。終盤までの70分がほとんど前置きですが、その前置きに沢山の伏線・理由・意味といったものが散りばめられています。「何でも分け合う優しい子だった」とか「父が嬉しそうに開ける茶封筒の話」、墓前で座り込む絵面の素晴らしさなどなど、、シンプルで静かな映画なだけに後で思い返すと「なるほど~」と妙に染み入ってきます。とにかく、亡き父からの手紙が非常に良い。あれほど感動させられる文面には滅多にお目に掛かれません。  ちなみに「三振法」とは1990年代にアメリカで実際に州法として運用が開始された法律で、前科が2回以上ある者が3度目の有罪判決を受けた場合、犯した罪の重さにかかわらず極刑(スリーストライク=アウト)となる非常に厳しい法律。 また、原題である「Adopt a Highway」は、Adopt-A-Highway Program というアメリカの州間をつなぐ幹線道路をそれぞれ関わっている州が分担して清掃やメンテナンスなどを行うプログラムのことを指しており、各州が道路の一部区間を「養子」として引き取って面倒を見るという意味合いから、捨て子を養子として引き取りたい主人公の心情を掛け合わせた題名となっています。「ハイウェイの彼方に」ではこういった深い意味合いまでは汲み取れていないようです。 ラストで人生を取り戻せと託された「チリアン・プラム(切手)」ですが、これは非常に高価な物で評価額が15万ドル以上(今の日本円で2,000万円近くにもなる!)の非常に貴重なものだそう。主人公(イーサン・ホーク)の目で訴えかけるような渋い演技も含め、とにかく本当に素晴らしい映画でした。これがビデオスルーだなんて信じられません。
[インターネット(字幕)] 9点(2022-10-02 12:42:15)
8.  ウィッチ
これはなかなかの映画でした。ちょっと暗すぎるという意見もありますが森の奥に住む魔女、また暗闇に巣食う悪魔を取り扱った作品なので致し方ないところです。それよりも何よりも、このジットリまとわりつく湿気のような陰湿さこそがこの作品最大の特徴であり魅力でもあります。全体的にとにかくリアルなのです。この暗さと陰湿さがリアル感をより強調していますが、追い打ちをかけるように要所要所で使われている不協和音が不安感を煽ります。ただ、たまに挿入されている打音を使って驚かす点は少々あざといといった印象も受けました。  キリスト教に明るくない日本人にはかなり感情移入がしにくい作品なのは事実ですが、単純に「宗教に支配されると人間はダメになる」ということは理解できます。この映画の登場人物は凝り固まった理念や形式的な価値観のせいで、自分自身や愛する家族を追い込んでしまいます。(ピューリタン=清教徒は、特に厳格な宗教観を持ったグループと考えて差し支えないと思いますが、その理念を間違って解釈したような家族として本作は描かれます)  キリスト教の基本的な教えとしては「心を尽くしてあなたの神、主を愛しなさい。そして隣人を自分のように愛しなさい。」といった感じです。自分以外の者の為に愛を尽くしなさいというのが基本理念であって、決して罪と罰を追求しなさいとは教えられていません。そう考えるとこの映画に登場した家族は全くそれが出来ていなかったことが見て取れます。赤ちゃんの失踪を機に原点に立ち戻り、家族で力を合わせて助け合っていればこのような結末にはならなかったかもしれません。実はこの基本的な価値観に宗教観は特に関係なく、色んな意味で非常に奥深い作品だったと考えることもできます。また、主演のトマシン(アニャ・テイラー=ジョイ)が本当に素晴らしくて、驚異の演技力をみせている点も見逃せません。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-09-10 10:26:40)
9.  ダウントン・アビー
ゴージャスな同窓会!正しくこの言葉がぴったりの作品でした。もちろん私は全シーズン鑑賞済みでダウントン・アビーの大ファンです。出演陣も欠けることなく(ローズ=リリー・ジェームズが居なかったけど元々ゲスト的な扱いでしたし)、エピソード詰め込みまくり&役者大量投入&120分という制約があったにもかかわらず、優雅に時が過ぎていく演出とストーリーは本当に素敵でした。  バロー(ロブ・ジェームズ=コリアー)の過去の顛末を考えると、彼も一応それなりに幸せな着地点を見せましたし、バイオレット(マギー・スミス)もある意味正しい着地点を見つけたようです。メアリー(ミシェル・ドッカリー)がちょっと年食っちゃっててチト残念だったのですが、それはまあラストシーズン前くらいから気になっていた点ですのでしょうがないでしょうか。。(この映画の撮影時まだ38歳なんですよねぇ・・) 本作ではトム・ブランソン(アレン・リーチ)が大活躍で、今後彼が中心となって話が回っていきそうな予感がします。あ、もちろんイーディス(ローラ・カーマイケル)は全くお変わりなく安定の美しさでうっとりさせられました。彼女が天真爛漫に活躍しそうだったラストシーズンを考えると、これから羽ばたく可能性は残っていますね。。  映画版の第二弾(「Downton Abbey: A New Era(ダウントン・アビー 新たなる時代へ)」もまもなく公開されますし、本作で宙ぶらりんだった問題も綺麗に収めていただきたいですね!というか、これくらいノリノリ&たくさんの俳優さんが前向きに考えてらっしゃるのでしたら、まだまだドラマ版が作れそうです。淡い期待を込めて甘めの点数です!
[インターネット(字幕)] 8点(2022-09-08 15:55:03)
10.  アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル 《ネタバレ》 
正直なところマーゴット・ロビー(トーニャ役)はあまり好きな女優ではありません。でも本作の彼女はとてもよくハマっていて、ほとんど本人に見えるくらい同化していました。今思い返すと「ナンシー・ケリガン襲撃事件」の当時の私はハタチくらいで、オリンピックも襲撃事件も軽く流す程度でした。大分叩かれまくっていたトーニャご本人ですが、同年代ということもあってか「普通に可愛いんだよなあ」といった印象が今も残っています。映画ではどこまでが真実でどこまでが作り物なのかはよく判りませんが、エンディングでのリアル映像を見比べると関係者全員非常に良く似ていますね。  この映画を見て最初に感じたことは「やっぱり教育が全てだよなぁ」ということです。もちろん母(アリソン・ジャネイ)の育て方は間違っていますが愛が無かった訳ではなさそうです。旦那のジェフ(セバスチャン・スタン)も同様。全ての登場人物にいえる問題は「教育が行き届いていなかった」ということに尽きます。教育がゆきとどいていない人間が母になり、そして実子を教育しようとしたことが全ての元凶で、当時、もし3歳のトーニャをコーチ(ジュリアンヌ・ニコルソン)に委ねておけば、もしかしたらもっとまともな人間に育ったかもしれません。  映画の展開は本当に素晴らしかったです。ストーリーの展開のさせ方も素晴らしいのですが、最初から貫くインタビュー形式の構成は最高でした。たまにあるカメラ目線やセリフも素晴らしいし、何よりリアル本人と雰囲気がそっくりなほどの完成度の高さです。襲撃の緊張感、その後犯行が見つかるかもしれない緊張感を保ちつつほころびが広がる感じも上手くて、トーニャだけが「またオリンピックに出られるわ♪」と喜んでいるいびつな構図もよく観客に伝わっていました。何度も見たい映画ではありませんがボクシングのシーンも含めて〆も文句なし!私は恥ずかしながら存じ上げておりませんでしたが、、グレイグ・ギレスピー監督は本当に素晴らしい仕事をしたと思います。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-09-08 14:54:55)(良:1票)
11.  1917 命をかけた伝令 《ネタバレ》 
長回しは非常に良く出来ていますし、18世紀のイギリス軍の行進から発展したようなリアルな塹壕戦の残骸や気味悪い感じも十分に味わえます。道すがらの事件・事故もそれなりにバランスよく配置されていて、それらもきちんとドラマチックに機能しています。しかし映画自体はそう大して面白くなっていない。それがこの作品の全てだと思います。  最も気になったのが、、道すがらに出会う人たちとのエピソードが違和感を感じるほど都合が良すぎる点です。飛行機の墜落を目撃したから小隊がやってきたのかもしれませんが、友達が大変なことになる一連のシーンが終った直後のアレはちょっとタイムリー過ぎて閉口してしまいました。また、夜の街での若奥さんとの一件も同様で、ご丁寧にミルクのエピソードまで入れてあってあまりにも出来過ぎているのです。川を流されて流れ着いた森にD連隊が居るとかもうね・・ そもそも論ですが、あの距離感でしたら橋を渡れず迂回する小隊のトラックに同乗していたほうがよっぽど早く、かつ確実に目的地に到着したのではないかと思われます。  繰り返しになりますが、全体的によく考えられているし出演陣の演技もとても良いのですが、、予定調和過ぎていけません。明らかに長間回しの弊害、いや、長回しのせいで全てをダメにしてしまったといったほうが正しいかもしれません。長回し自体を否定はしませんが、やはり要所要所できちんとカットを入れるべきでした。これではまるで長回しがやりたかっただけにしか見えず、よく出来てはいますが非常に残念な仕上がりだったと言わざるを得ない作品でした。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-09-08 14:46:13)(良:1票)
12.  ジュラシック・ワールド 《ネタバレ》 
皆さん同様、過去の遺産「ジュラシック・パーク」を食いつぶす焼き増し感アリアリの駄作でした。いや明らかに30年前のジュラシック・パークにおんぶに抱っこ体質で、ほぼ依存脚本、話としては何となく繋がってしまっています。  時代のせいもありますが、リアルなCG映像を見慣れた現代人には恐竜が歩いている島などむしろ当たり前で、DNAに逃げるにせよもっと脚本をしっかり練るべきでした。オーウェン・グラディ(クリス・プラット)とラプトルの友情物語などはかなり面白い流れなので、こっちの方向で話を広げたほうがストーリーの骨格がガッチリしたのではないかと残念に思いました。 子供たちも若干ご都合主義で、終始無関心だった兄が岐路に立った途端やる気満々なのも笑えますし、クレア・ディアリング(ブライス・ダラス・ハワード)も考えていることがよく判らず、ストーリーに流されているだけにしか見えないのでパッとしませんでした。結果的に甥二人と叔母さんの構図は無くてもさほど問題ないような感じでした。この後はどんどんあり得ない流れになってゆき、終盤にむけては結構半笑いの脚本となっています。。  個人的には恐竜映画としてはジュラシック・パークで既に完成しているので、、無理に広げる必要はなかったと思います。本作はある意味正統な続編としてきちんとつながっており、パート4として何となく見られる体に仕上がっているのがまた質が悪かったです。本作後半の流れ&次作(ジュラシック・ワールド/炎の王国)の惨劇を考えると、やはりジュラシック物としては初期三部作で綺麗に終わらせておいたほうが無難だったという気がします。(次から次へと関係作品を出してしまう最近の悪い風潮ですよ)
[インターネット(吹替)] 5点(2022-08-18 14:48:24)
13.  世界侵略:ロサンゼルス決戦 《ネタバレ》 
題名&プロットからして明らかにB級のSF作品ではありましたが、思った以上に骨太で戦闘シーンなどはシッカリ描かれていました。得体のしれない何かが襲来し、主人公たちでさえTVを見て驚くシーンは秀逸です。さらに戦闘員が現場に出てからは、よく鍛え上げられた軍隊でさえどうにもならない雰囲気には絶望感が漂います。序盤の霧と妙な音の使い方は非常に上手かったです。また負傷した宇宙人を引きずり込んで研究するシーンなどは悪趣味を通り越して最高でした。  ただ、中盤まではキレッキレだった脚本が少佐を失う高速道路以降一気に陳腐化します。空港に着いてからはB級を通り越して安っぽいお涙頂戴物語に成り下がってしまい、結果的に足手纏いなだけだった一般人はお涙頂戴がやりたくて引き込んだだけだったのが理解できます。ここで既に観客全員の顔面が引きつっていたハズですが、更に追い打ちをかけるようにB級臭い終盤の反撃の流れにはかなり脱力させられました。  敵の弱点を見つけて乙凸する流れは最高に脱力させられますが、それでも朝になってからは序盤のような派手な戦闘シーンが復活します。少々ご都合主義ではありますが、まあそれなりに見られるシーンになっています。そして、、一応のカタルシスを得てラストを迎えますが、結果的にはまあ見なくても良かったかな?という程度の作品でした。(見て損したというほどではありませんが、色々惜しい点が目立ちました)
[インターネット(吹替)] 6点(2022-08-18 14:12:14)
14.  ロスト・バケーション
撮影当時27歳前後と、最も脂がのった適齢期のブレイク・ライヴリーが思い切った演技&水着姿を見せてくれます。顔や足などが日焼けしている感じは微妙ではありましたが、それでもやっぱサーファー姿のブレイク・ライヴリーはあっぱれ。  脚本自体これ以上やりようがないというくらいスマートにシェイプされた作品ですが、正直言ってサーフィンが終る30分を過ぎたあたり、「さあ、今からサメが出ますよ!」というフラグが立った途端に退屈になります。いや、もちろん観客が飽きないようクジラ→岩場→ボード→GoPro漂着等、順にステージが変わるよう工夫はされていますし、事実、計算されつくした脚本なのも理解できます。でもワンシチュエーションのこの手の映画は飽きるんですよ。。 画面内に画面が展開されるいわゆる”ピクチャーinピクチャー”がオープニングから強調されていますが、こちらは全くといっていいほど機能していません。なぜスマホ、時計、GoProの画面など何度も強調したのでしょうか?なぜこれを見せたかったのかがよく理解できません。その他、無駄なシチュエーションも多く、酔っ払い、カモメ、クラゲ、ラストの海底のアレなど、何だかリアル志向の映画に水を差す流れがチラホラあったのも気になった点です。そもそも論ですがメキシコ地方×言葉も判らない×女1人×ビーチの名前すら知らない・・ 医学部の才女が絶対にやらない行動のオンパレードだったのもかなり気になった点です。  総じて、海や水の表現が最高に美しかった!というのが最終的な感想だったりします。映画としてはよく出来てはいますが、どうにも微妙な点数に落ち着く作品でした。
[インターネット(吹替)] 6点(2022-08-04 16:05:23)(良:1票)
15.  マネーボール
メジャーリーグのことを少しでも判っていれば10倍は楽しめますが、あまり詳しくなくてもきちんと楽しめるように作られています。(私はそんなに詳しいほうではない)  データを重視してチーム編成に取り組んだ、アリーグ、オークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャー「ビリー・ビーン」(ブラッド・ピット)の半生を描いた物語ですが、これが非常によくできています。40代以上の人にはセイバーメトリクスというより野村ID野球(ちょっと違うが)といったほうがピンとくるかもしれません。しかし野村ID野球よりももっと根本的なチーム編成自体をデータ任せにしたのがこの理論の凄いところです。今では当たり前ですが、いわゆるビッグデータ的な情報解析・情報分析を元にしてチーム自体を再編成した訳で、やはり2~30年前ではかなり思い切った無謀理論を追求した人物だったといえます。  自身もかなり気性が荒いビリーですが、周りの無理解、マスコミなどの過激な煽りなどプレッシャーやストレス、過去の後悔などを心に抱えている気難しい人物を非常にウマく表現したブラピはかなりのハマり役でした。元来この手の抑えた役柄が好きなブラピですが、本作のビリー役はキャリア中でもベストなものではないかと思われます。 また、脇も超一流で反抗的なハウ監督にフィリップ・シーモア・ホフマン、気が強い元嫁シャロンにロビン・ライト、気弱なハッテンバーグにクリス・プラットらと非常に豪華です。脚本もレナードの朝やシンドラーのリストのザイリアン&手直しにはザ・ホワイトハウス、ソーシャル・ネットワークのソーキンと、地味な映画だったと切り捨てるにはあまりにも勿体無さすぎる布陣です。さらには何気に開幕式でエレキで国歌を演奏するジョー・サトリアーニ、劇中内TVのみ出演のイチローなどなど、とにかく超絶に豪華なので多方面に考察できる人には非常に奥深い作品に仕上がっています。(ただ、他の方もご指摘ですがセイバーメトリクスを追求する映画なのに、、これ以上ないってくらい高額でメジャーな連中が集まっているのもある意味皮肉で笑えたりもします)  娘の歌声に突き動かされる音楽CDの流れも最高に素敵ですが、レッドソックスから暗転で現在の状況を説明するラストも非常にスマートでリアル。MLBのトレード事情やアリーグ・ナリーグのことなどもっと勉強して再度鑑賞したい、静かなる名作だと思います!
[インターネット(吹替)] 8点(2022-08-04 15:48:06)
16.  チャッピー 《ネタバレ》 
この監督特有の問題として、導入部で結構深い流れを感じさせつつ、エピソードにまで話題が降りてきた途端に稚拙になってしまうという致命的な問題があります。今作でもオープニングの食いつきは非常に良いものの、スマートな導入部と豪華なキャストをもってしてもこの稚拙な感じが払拭できていません。中盤、悪の夫婦がお手本になる流れとイジメのシーケンスで一気に意味深な作品に昇華するかと思いきや、結局のところイジメもあくまで通過儀礼にすぎず、結局はママの元に戻って泣くという浅い表現に収束します。  掘り下げ不足という意味では、教養がありそうな一流プログラマーのディオン(デーヴ・パテール)のキャラクター性も浅く、何度も創造主という言葉を使う割りにその意味合いはあくまで表面的で、チャッピーに単純な善悪を教えて彼らのファーストコンタクトは終わってしまいます。そもそもディオンの行動原理に一貫性がなく、この人物の人となりがよく理解できません。ヒュー・ジャックマン(ヴィンセント)とシガニー・ウィーバー(ミシェル)はよく引き受けたなというほどのクズな役回りですが、ディオンを含め、Tetravaal社側の連中の考えていることもよく理解できないため、単純なストーリー展開なハズのストーリー自体が違和感の塊と化してしまうという残念な事態に陥っています。これらの点は本当に残念でした。  予想外に素晴らしかったのがニンジャとヨーランディで、彼ら夫婦のおかげで最後まで見ることができたといっても過言ではないほどです。悪の夫婦とチャッピーの物語はイキイキしていて妙に心に響くセリフが多かったです。コミカルなのに哲学も含んでいて、そしてアクションのほうも破綻なく綺麗にラストまで流れます。ただし、こちらのパートでは意識や記憶の転送というイミフな事をねじ込んであるので、子供っぽく感じる部分もありました。まあ、このラストに持っていきたかったのなら、ある意味仕方がない部分かなといった印象ですが。。  チャッピーの強盗がTVで放送されたり、チャッピーに車を盗ませる理屈や犬を例えにした話など、素晴らしいシーンも多かっただけに惜しい作品です。エリジウムや第9地区でも感じましたが、この監督さん、あまり難しいことを考えずヨーランディ的な視点で気軽に映画を作ったほうが突き抜けたエンタメが出来上がるのではないかと思われます。センスが良い監督さんなだけに本当に残念、作品としてはギリギリ及第点かなといったところです。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-07-30 17:11:31)
17.  マネーモンスター
ジョディ・フォスターって羊たちの沈黙などで世界的に有名な女優ですが、監督のほうが向いてるかもしれませんね。全体の流れの組み立て方がとにかくうまいです。オープニングから事が起きる前に全ての説明を終え、綺麗に観客をステージに上げてくれます。その直後、カイル・バドウェル(ジャック・オコンネル)が乱入してきてから、彼の無名臭さから何がどうなるか全く判らない展開が矢継ぎ早に起きる流れは本当に手に汗を握ります。  TVを見ている観客を相手に株価を操作しようとしたり、リーの爆弾を撃とうとするスワット、挙句には超絶毒舌なカイルの奥さんなどなど、面白い展開がてんこ盛りです。ただ、他の方も書いてらっしゃるようにこの映画では何かと無能男 + 聡明な女という図式が目立ちます。ダメ男のリー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)のイヤホンの奥には頭脳担当のパティ・フェン(ジュリア・ロバーツ)が居て、子供ができたのに投資=博打で全財産を失うクズのカイルには気の強い奥さんがいます。アイビス社も同じ図式で、雲隠れしているクズで悪徳なCEOに対して美しくて度胸があるダイアン・レスター(カトリーナ・バルフ)。この「ダメ男+聡明な女」の図式はチョット鼻につきますが、まあ綺麗にまとまっているので認めざるを得ない感じが何となく辛かったりも。  終盤がちょっと強引でご都合主義が目立ちますが、これくらいしか収めようがない感じです。頭がイイ女=ジョディ監督にはもうちょっと捻っていただきたかったところです。ラストの銃撃もCEOのカラクリも本当に残念でしたが、まあ全体的に娯楽作品としてはバランスが良くとても楽しめましたので少し甘めの点数です。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-07-21 18:04:45)
18.  蜘蛛の巣を払う女 《ネタバレ》 
監督・キャスト総入れ替えのせいで前作の雰囲気は一切ありませんが、まあそれなりには仕上っています。前作のような重たい雰囲気は無く、007やミッションインポッシブルのような軽い感じで既視感アリアリです。決して悪くはないのですがこの雰囲気なら今の007(ダニエル・クレイグ)あたりに任せとけばイイんじゃない?みたいな感じです。 そもそも前作はミカエル(ダニエル)とリスベット(ルーニー)の雰囲気で押したような映画で、作品として特別面白いものでもなかったように感じます。そういった意味では今作のほうが単純なアクション娯楽作品としてずっと楽しめたような気はします。  個人的にはリスベット役のクレア・フォイは十二分に頑張っていますが、雰囲気という意味はルーニー・マーラのような女優さんを探していただきたかったところです。問題はミカエル役の役者さん、こちらがもう存在感が無さすぎてなぜ絡んでいるのか判らないレベルです。いっそのこと全カットで良かったくらいです。またNSAのエドウィン・ニーダム(ラキース・スタンフィールド)も後半仲間になって恐ろしい兵器を扱っているのが違和感。カミラ・サランデル(シルヴィア・フークス)もあんな派手な服装でウロチョロしてるのは違和感ありまくりだし、最終決戦の場を実家にしたのもよく判りませんでした。ボロ屋敷なのに最新のネット回線とか入ってて笑えました。  前述の通り単純なアクション娯楽作品としては十分楽しめたので甘めの点数ですが、まあ007の亜種っぽい作品に成り下がっていました。他の方も書いていますが国家レベルの問題を陰の存在である凄腕ハッカーが扱っているのもちょっと無理があって、全体的に違和感が多い作品でした。(雰囲気重視のせいか全体的に結構無理がたたっているような印象でした)
[インターネット(字幕)] 6点(2022-07-21 17:36:15)
19.  プレミアム・ラッシュ 《ネタバレ》 
デヴィッド・コープ監督(脚本)は色んな本が書けるんですね、本作も大変素晴らしかったです。時代の影響からか日本ではビデオスルーという残念な本作ですが自転車描写の完成度はなかなか高く、1985年ケビン・ベーコン主演のクイックシルバーを思い出しました。クイックシルバーも大変面白かったのですが、本作プレミアムラッシュは映像がスタイリッシュで脚本も今風、モバイル機器なども効果的に使われていて全体的に非常に洗練されています。ただ、自転車の乗り方や見せ方は正直クイックシルバーのほうがストレートでカッコ良かったかも。競争のシーンなどは明らかにクイックシルバーのほうが楽しかった。  他の方もご指摘のように多額の現金を変なサインを施したチケットに変換して届けさせる意味がよくわかりませんでした。ラストに女ボスがやっていたように、電話をかければ安全かつ30秒で受領確認は済むハズ。また、悪徳警官ボビーマンデー(マイケル・シャノン)がやり過ぎていてリアリティに欠けるように感じましたが、その反面、ラストは大変気持ちがいいです。 ヴァネッサ(ダニア・ラミレス)との恋愛事情はちょっと微妙なので思い切って無しでも良かったと思いますが、アメリカではパートナー(カップル)であることは必須項目なので、どうしても入れないといけなかったのでしょうかね。脚本的にもルームメイトのことなのに何も知らされていなかったことから事件が大ごとになる訳で、それなら「母校のよく知った中国人の知人」でもストーリーは成り立ったハズです。  色々書きましたが全体的にそつなく綺麗にまとまっていて、大変シンプルで判り易く、かつ気持ちが良い映画でした。自転車乗りの地位向上には悪影響ですが、青春映画としてはなかなかのもの。もう少し広く認知されるべき作品です!
[インターネット(字幕)] 7点(2022-07-17 10:34:23)
20.  レッド・スカイ(2013)
TVで鑑賞しましたが酷い有様でした。9年前の映画ですが今見てほとんど誰も知っている人がいないということは、、まあ、そういうことなのでしょう。  カレン役(レイチェル・リー・クック)が可愛かったとは思いますが、正直居ても居なくてもよい空気・・ いや空気は重要ですから、まるで水たまりのような存在でした。下着姿を披露してくれたロシアのアンナ(Maria Guzeeva)のほうがストーリー上はずっと重要でしたが、こちらもこちらで他の男衆と同じ程度の、まさに空気な扱い。監督のマリオ・ヴァン・ピーブルズが割と重要な役割を担っていて、終盤には美味しいシーンを総取りしてしまいますが、結局あんたがやるんかい!って感じで微妙でした。また、彼女さんが仕事で訪れている極東の国に彼氏さんが飛行機で不時着とかも失笑すぎて・・ どちらかというとコメディですよねコレ?  色んな要素を詰め込み過ぎていてワチャワチャしすぎなのが一番の問題でしょうか。戦闘機だけに絞ればよいのに微妙な恋愛、微妙なサスペンス、微妙なアクション、微妙な国際情勢などなど、盛りだくさんの割りには全体的に浅い。全体を見渡しても褒めるところがほとんど見当たらないのが正直な感想でした。ラスト、彼女さんとのタンデム飛行は何となく素敵でしたが、まあ、映画って作るのが本当に難しいんだなぁと。。しみじみ。(全体的に飛行シーンの画質の粗さも結構気になりました)
[地上波(字幕)] 2点(2022-07-15 14:48:00)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS