241. サンセット大通り
《ネタバレ》 取り憑かれたように過去の栄光にすがるノーマ。 俳優業には歳相応の役柄というものが有り、柔軟にそれに対応する俳優もいるが、その一方で歳をとってしまった姿を観客に見せたくない心境から、若いうちに引退し、その後姿を二度と見せない女優もいる。役者には「旬」というものが有り、主役クラスでないとプライドが許さない、ノーマはそんな人物だったのだろう。 16歳の頃から映画の主役を張っていた、それだけに彼女は仕事一筋の人間で、それを失うと「人生の目的」というものを失ってしまった。 「仕事も私生活も常に脚光を浴びていたい」。そういう暮らしを一度手に入れてしまった者が陥りやすい事なのでしょう。 ノーマは錯乱状態でラストを迎えるが、有る意味、最後まで女優で一生を終えることが出来たことは幸せだったのかも知れない。 6点(2003-12-31 15:33:33) |
242. スネーキーモンキー/蛇拳
カンフーの動きは早いし、アクションにやりすぎてる箇所が無いので現実味が有って好感が持てた。師匠が人間味の有る良い味を出していて、修行のエピソードの場面が楽しい。 この映画は「ベストキット」に相当な影響を与えていますね。 いや・・・、パクられてますよね。 蛇のように素早く相手に食らいつくような拳の迫力が印象に残った。 6点(2003-12-31 09:55:14) |
243. モンスターズ・インク
《ネタバレ》 シナリオの設定が非常に奇抜で面白いので、「フルCGで作る意味合い」という点でも筋がとおった作品です。 CG技術もずいぶん高度なものになってきたという印象が強い。特にサリーの毛並みなんかは難しい技術を要すると思うのですが、凄いと思いました。 ストーリーも良く出来ていて、サリーとマイクの掛け合いを通してキャラクターに命を吹き込むことに成功している。見終わる頃にはCGキャラということを忘れそうになるぐらいです。 ただ、別れのシーンはよく有るパターンで、少しお約束的な感じもしました・・・。それでも、非常に上手く最後を締めてるし、その後の広がり(どこでもドア?を修理して再会する)もファンタジーものとして良い終わり方だと思いました。 6点(2003-12-25 18:24:18)(良:1票) |
244. トイ・ストーリー2
CGに対しては前回と比べて別に代わり映えするようなものは無いのですが、その替わりにストーリーに深みが加わった感じです。個人的には「笑い」という面ではイマイチだったのが残念でした。 6点(2003-12-25 18:22:44) |
245. バグズ・ライフ
ファンタジー色の強い作品で、フルCGでの映像にはもってこいの題材だったと思う。 CG技術自体は「トイストーリー」と比べてそれほどの進歩は感じなかったものの、画面表現は面白いものを作ろうという意図が伝わってくる。 最近は、流行だからといって無理矢理CGを使う作品が多いが、そうでは無く「CGでしか表現できない」という題材を見つけて、どんどん挑戦してもらいたい。 6点(2003-12-25 18:21:25) |
246. トイ・ストーリー
新しい分野を確立した代表的作品といえる。フルCGでの映像には驚きと感動が有りました。 この作品は、これから新しいジャンルを切り開いていく為のさきがけとなりそうな感じがします。 今後も、CGでしか出来ない斬新なアイデアを期待したい。 6点(2003-12-25 18:20:53) |
247. マグノリア
非常に難解なメッセージですね。僕の勝手な解釈は、「人との出会いや繋がりが重なり合うことで、時に奇跡を誘発して信じられない事を引き起こす」「他人との出会いは大切である」ということを言いたいのではないかと思う。 ちなみに、以前見たドキュメンタリー番組で、ハリケーンによって空高く巻き上げられたバッタの大群が上空に停滞して、一週間ほど後になって大量に降ってくるという実話を見ました。イギリスのBBCテレビだったと思います。故にカエルが降ってくるという事は実際に起こりえるものです。 特に優秀だなと思った点は音楽と主題歌の選曲です。 6点(2003-12-22 15:13:47) |
248. ぼくの伯父さん
無声映画のような独特のタッチで、日常の暖かに日々を描いた作品です。 僕が一番心に残っているシーンは車の縦列駐車のところですね。何とも言えない「間」が大好きです。 最後に犬がピョンピョンはねてるシーンなんかは何か幸せな気分になれます。 6点(2003-12-22 15:13:01) |
249. ザ・フライ
発想が面白いと思います。映像も生々し過ぎるぐらいグロテスクで、本当にこれ放送しても良いのか?と思う程です。それにしても、主人公を演じたゴールドブラムの濃い顔はハマリ役でしたね。 ハエの合体するまでのエピソードが面白く、それ以降は他の平凡なホラーといった感想です。 あと、気になったのですが、ハエ男の弱点はやはりキンチョールですか? 6点(2003-12-19 17:24:38) |
250. タクシードライバー(1976)
帰還兵のまつろを描いた映画はよく有るが、これは一種独特の作品です。デニーロの生々しい演技は、主人公の「社会にたいする嫌悪感」や「曲がった正義感」を十分過ぎるほどに表現できていると感じた。「純粋故の狂気」といった印象。 6点(2003-12-19 17:01:46) |
251. ブレイブハート
力を入れて作られたという雰囲気が随所に出ている。長い作品だけど無駄な描写が無いので最後まで気持ちが切れずに見ることができる。皆さんが言われる通り戦闘シーンも素晴らしい。 ただ、個人的に問題点がひとつだけ有る。ウォレスには最初の奥さん一筋であって欲しかった。確かにイザベラとの間に子供が出来て、エドワードの血筋を絶ったことでウォレスやスコットランド人への救いを演出にしたのは分かるが、どうしても納得がいかない思いも残る。考え方古い? 6点(2003-12-18 17:08:53) |
252. ローマの休日
このストーリーにオードリーをキャスティングしたことが全ての勝因。単純明快な物語は一般受けする見本。 ただ、世間はどうしても過大評価しすぎてしまう。おそらく日本人のほとんどの人が「オードリーと言えばローマの休日」でしょう。他にも沢山オードリーの映画は良い作品が有るのにね。もう少し評価が割れてもいいような気がしますけど・・・。 ちなみに僕の場合は断然「マイ・フェア・レディー」です。 6点(2003-12-18 17:05:40) |
253. オーロラの彼方へ
タイムトラベルが絡んだ映画は面白く出来て当たり前。タイムトラベルという定番の題目自体が物語を「過去」「現在」「未来」と自由自在に脚本できて思い切った設定に出来るからだ。 この作品はこれまでのタイムトラベルものとは異なり自分では過去に行って行動できない。無線を使って過去の父親と交信して対応をゆだねる。そのへんの設定は新しい感じがする。 過去を変えたことにより息子や他の人々の記憶はどう変化するのか?などややこしい点は置いておいて、緊張感ただようサスペンスに仕上がっている。 「自分勝手に都合よく過去を変えてしまうのは愚考だ」という意見も有りそうだが、もし自分が同じ立場になったらやはり父親を救う行動に出るだろう。正論は必要な時も有るが不必要なこともまれにある。 6点(2003-12-12 18:19:11)(良:2票) |
254. シン・レッド・ライン
ただ美しいだけではなく、この作品は中身も有ります。 島の自然の美しさ・現地の人々の心の美しさ。それに比べて兵士たちのおこなっていることは・・・ 兵士たちそれぞれの心の闇をリアルに表現することで「殺し合う」ことへの虚脱感やじれんまを浮き彫りにしている。直接的に残酷な描写で反戦を訴える映画もありますが、むしろこの作品は内面的なものでメッセージを伝えようとしている。 6点(2003-12-12 18:18:26) |
255. 天使にラブ・ソングを・・・
歌はもちろん素晴らしいと思う。しかし、音楽の善し悪しで作品の出来が決まると考えるのは大間違い。それならミュージックビデオを見てればいいのですから。 ミュージカル風なので物語は単純明快で良いと思うのですが、ギャングに追われるという設定があまりにも「お決まり的」なハリウッド風味です。脚本、演出に工夫が欲しい。軽いノリなのは楽しくて良いけれど、度が過ぎると遊び半分に見えてきます。 6点(2003-12-12 17:52:13) |
256. 大脱走
さすがに名作だけあって全てを備えている作品。 集団が一つの目標に向けて一致団結し最後はやり遂げる。非常に心が動かされる設定。 ただ個人的には緊迫感が無かったように思えた。妙に軽さがただよう。 重いノリでも十分に通用するシナリオだと思うのですが・・・ 6点(2003-12-09 17:48:23) |
257. 猿の惑星
SFものとしてきちんとシナリオも出来てるし脚本のまとまりが良いのでダレずに見ることができ、メイクや特撮も丁寧に手をかけて作っているので好感が持てる。 ストーリーの面でも観客を上手く「だまし」衝撃のラストに持っていく。猿が地球の主導権を握っているという衝撃のオチには世界中が驚嘆しました。 人類にとって変わって「人間同士の争いの結果どうなるか」という強烈なメッセージがこめられている。 必然的に?続編が多数作られたが・・・個人的には全てが蛇足に感じる。 6点(2003-12-09 17:43:52) |
258. プラトーン
バーンズとエリアスの対立は、人と人の考え方での相違の対立を表す。これこそが戦争を物語っているのです。 6点(2003-12-05 17:19:18)(良:1票) |
259. 12モンキーズ
タイムトラベルなので面白いストーリーは作りやすい。それに謎解きの要素を融合させている。 ややこしいストーリーも巧みに脚本されているし、最後も納得がいく落ちになっています。 6点(2003-12-03 16:19:46) |
260. アンドリューNDR114
《ネタバレ》 おそらく、あえて最初のアンドリューはぬいぐるみに見えるような作りにしてるのだろう。改良を重ねる度に人間の容姿に近づいていることを表現する為だ。しかしあまりにも酷くない?ロボコンみたい。 あと、違う人物を同じ血筋だからといって同じ俳優を使うのはやめて欲しい(リトルミスとその孫のこと)。 さらに言えばアンドリューは最後に性行為も出来るようになるのだが、これはやりすぎ。 と、不満を先に述べたが、それを我慢すればけっこう良質な作品。特に良いのはサム・ニールが死ぬ場面。実の子供(長女)よりもアンドリューに対しての愛情が強いように描かれていると感じた。長女よりも「豊かで優しい心」を持っていたからだ。 最後のシーンもなかなか良い。アンドリューは執拗に完全な人間になりたがり裁判を起こす。裁判の結果、正式に人間と認められる。が、その結果を知ることなくアンドリューは老衰で息を引き取る。婦人の言葉「結果は聞けなくても良かったのよ」に表れている通り、アンドリューは小さなこだわりを捨てて最後は真の人間として幸せに死んでいった。 6点(2003-12-03 16:13:29) |