301. グリーンマイル
《ネタバレ》 キングの原作を映画化した作品では成功の部類に入ると思います。オープニングの場面はかったるい感じでしたが、ジョン・コーフィの登場とともに引き込まれていきます。一人を除いて、看守がすべていい人というのが皮肉ですよね。刑の執行をどうとらえるかは、皆さんの評価が別れるところでしょうが、私は彼の意思を尊重したいと思います。つらい現実の中ではもうこれ以上「生きたくなかった」んでしょう。"オープニング(今)→回想(過去)→エンディング(現在)"という手法は最近のアメリカ映画に多いですね。というか、トム・ハンクスのものが多いのかな?(笑) 「フォレスト・ガンプ」や「プライベートライアン」を想い出してしまいました。でも、最後にミスター・ジングルスと再会できて、私は嬉しかったです(微笑)。 8点(2002-08-13 14:25:56) |
302. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
"It's not your fault"を10回聴かせるロビン・ウィリアムスの演技に感動しました。このシーンのために全てがあったと言っても過言ではありません。未見の方はどうぞじっくり聴いてください。 8点(2002-08-13 13:22:11) |
303. 聖なる嘘つき/その名はジェイコブ
《ネタバレ》 よかったです。「ライフ・イズ・ビューティフル」との比較ですが、こっちの勝ちです。ロビン・ウィリアムスが少女と踊るシーンが印象的でした。また、医者の先生の方がシェークスピア俳優よりも演技巧者でよかったです。後半、敵であるナチスのSS将校に、希望が大事だと語らせるところが皮肉たっぷりですね。私なら最後の演台のシーンで「ソ連軍がすぐ近くまでやって来てるぞ」と大声で言わせる演出をしたでしょうね。その上で射殺されるのなら仕方ないかと。赤軍の戦車、あの当時だとT34-85が主流だと思ったのですが、砲塔の形にちょっと違和感がありました。ビッグバンドとコーラスの幻影は蛇足だったかな。それにしても(←口癖(笑))あの少女、美人でしたね。 8点(2002-07-24 21:58:40) |
304. 恐怖の報酬(1953)
とにかく演出の出来が抜群です。昔の映画なのに、ハラハラドキドキを最後まで味わせてくれます。この手の映画の結末は、どんでん返しがあった方が面白いですが、この作品もあっといわせてくれます。このラストシーンを見たとき、私は「Uボート」のラストシーンを思い浮かべました。 8点(2002-07-15 08:25:47) |
305. キタキツネ物語
動物ものを作るとき、大きくふたつの方法があると思います。ひとつはドキュメンタリー色を強くしたもの。もうひとつは擬人化を強くしたもの。この作品は大木として岡田英次さんの声を語り手に据えたことで、その両方を表現することに成功したと思います。流氷に乗って現れる一匹のキツネ。やがて家族が増え別れが訪れる。人間の生活というものを自然の一端に抑えて描き、動物の側からの自然の厳しさを描いた傑作だと思います。小さい子供にとっては残酷なシーンもあるでしょうが、自然界というのはそもそも可愛いだけですむものではありません。淘汰という厳しい掟があるのだから。でもそれにうち勝ったものには希望もあります。ある程度自分で物事を考えられようになったら、この映画を観るのもいいと思います。そして自然について考えるのもいいと思います。余談ですが、あの歌を聴くとついついサングラスとニット帽を思い出してしまいます(笑)。 8点(2002-07-03 22:54:51) |
306. ガンジー
長いです。でもその時間を感じさせない、圧倒的な迫力があります。R.アッテンボローって人は、役者としては一流ではなかったけれど(「飛べフェニックス」とか「大脱走」の印象でものを言ってます)、監督としては一流の作品をたくさん作りました(でも90年代前半まで)。で、この作品ですが、ベン・キングスレーがすごい!まさにうり二つです。「なんであんなにそっくりなの?」と思ってしまいました。その彼が淡々と熱演しています。非暴力不服従を押し通すその精神力に圧倒されます。いつの世でも存在する、テロでしか解決を見つけられない人間によって、ガンジーの運命は終わるわけですが、全編に渡り緻密に描かれた人間模様は、まさに大河ドラマと言えるのではないでしょうか。戦争と平和について考えてみたい人、歴史を深く勉強した人は必見です。 8点(2002-07-03 10:42:23) |
307. 眼下の敵
ほんとうは8点あげたいけど、今の目で見ると、どうしても潜水艦の内部がちゃちに見えてしまうので減点です(その後の潜水艦ものをいろいろ観て、やっぱり8点にします(2003年11月16日))。ストーリーは、とにかくよくできています。ドイツ潜水艦の艦長クルト・ユルゲンスとアメリカ駆逐艦の艦長ロバート・ミッチャムがお互いに相手の手の内を読みながら死闘を繰り広げる心理サスペンス的戦争アクションです。ま、アメリカ映画ですから結論は分かり切っているんですが、それでも充分楽しめます。潜水艦映画の基本のひとつですね。 8点(2002-07-03 10:29:27) |
308. ガープの世界
観念的な原作を映画化すると、どうしても違和感が出てしまいますが、本作は映画として充分楽しめると思います。ジョン・リスゴーの役が最高でしたね。それにしても(←口癖(笑))、アメリカの銃社会はなんとかなりませんかね。気にくわないとすぐに引き金ひいて解決しようとする、その考え方。 8点(2002-07-03 00:34:05) |
309. 探偵[スルース](1972)
登場人物はイギリスのシェイクスピア俳優2人だけですね。まさにがっぷり四つに組んだ演技が見ものです。マイケル・ケインの変装も見ものですね。ローレンス・オリビエのシニカルな演技もよかったなあ。オチを楽しむというよりも、そこに至るまでの2人の駆け引きを見るのがとても楽しい作品です。ま、舞台が元だから、映画にしてはあまり動きがないというのは仕方ないのかな。 8点(2002-07-02 10:14:05) |
310. 脱走山脈
オリバー・リード演じる主人公はイギリス人捕虜です。ふとしたきっかけから、ドイツの動物園で象の世話をすることから話がはじまります。空襲があり象を疎開させることから脱走を決意し、スイスを目指してアルプスを越えることになります。戦後20年以上経ってしまった街の風景を、この映画のために変えてしまったロケは見ものです。全編に渡って響くフランシス・レイの音楽が戦争映画とは思えないさわやかな感じを醸し出して、おとなの童話という印象を与えてくれます。澄み渡るアルプスの雄大な風景に響く銃弾が虚しいですね。せっかくドイツ人兵士と主人公が仲良くなれたのに、戦争の悲惨さはこういう場面でひしひしと印象づけられると思います。象の彼女は大活躍でしたね。 8点(2002-07-02 09:00:00) |
311. カサブランカ
ハンフリー・ボガードが渋いです。確かに作られた時代が時代ですから、ラストの飛行場のシーンで模型がちゃちに見えるのは仕方ないですが(苦笑)、それを差し置いても好い作品ですよ。バーでのピアノの弾き語りが好いですよねえ。"As Time Goes by"大好きです。好きな女性を救うために奔走するリック、格好いいですね。あそこまで自分ができるだろうかと思ってしまいます。なれると好いな。 8点(2002-06-30 11:24:49) |
312. 太陽の帝国(1987)
「生意気なクソガキが(笑)様々な経験を通して大人への道を歩く、その途中に戦争があった」というおとぎ話ですね。それを象徴するのが、修理中の零戦の脇で火花が散る中、少年がパイロットに向かって敬礼するシーンと、長崎の原爆が遠くの空に夫人の魂を連れ去るシーンですか。エンディング・クレジットがスクロールするところでバックに流れる賛美歌は印象に残りますね。ついつい、あの部分だけ何度も観返して(聴き返して)しまいます(笑)。それにしても(←口癖(笑))、スピルバーグはP51マスタングが好きですねえ。収容所で少年に翼を振って挨拶するシーンと、「プライベートライアン」でラストにタイガー戦車を吹っ飛ばして乱舞するシーンが、妙に重なってしまいます。ところで、驚いたのはあの少年が、「コレリ大尉のマンドリン」でパルチザンのリーダーになっていたという事実!時間の流れを感じてしまいます。 8点(2002-06-30 01:30:50) |
313. オーメン(1976)
これは、オカルト映画ではないですよ。いわゆるスプラッターを期待してはいけません。公開時期が近いので、「エクソシスト」とよく比較されると思うのですが、どちらも根底にあるのはキリスト教の世界観ですね。私はこちらの演出の方がずっと好きです。シリーズの4作まで見ましたが、やっぱりこの作品が一番できがいいと思います。グレゴリー・ペック扮するアメリカ大使がよかったですね。 8点(2002-05-24 11:49:05) |
314. F/X 引き裂かれたトリック
楽しかったですね。主役のブライアンはちょっとマイケル・ケインに似てません?それから、もうひとりのブライアンは、悪役をやったり、「コクーン」では一転していい人だったりね。ゴールデングラブを受賞したけど、亡くなったのでは?やっぱり酒がいけなかったのかな?それと体重。映画は、二重三重のどんでん返しがあって、面白かったですね。「特殊効果っておもしろっ!」って感じです(笑)。 8点(2002-05-08 02:28:04) |
315. エアフォース・ワン
ストーリーは基本的に巻き込まれ型ハラハラドキドキパターンだと思います。ハリソン・フォードは操縦桿を握るシーンが似合います(笑)。最後の、エアフォースワンのコールサインがチェンジするシーンはけっこうお気に入りなんですけどね。 8点(2002-05-04 17:23:13) |
316. うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
それぞれのキャラクターの個性が出ていて、映画化されたシリーズの中では一番好きな作品です。ハリアーが飛び立つシーンは圧巻だったと思いませんか?(笑)諸星あたる、とても他人とは思えません(笑)。 8点(2002-05-04 00:54:02) |
317. 宇宙からの脱出
毎年台風シーズンが来て、気象衛星からの写真を見る度に、この映画を思い出します(笑)。自分の経験でも何度か台風の目の中に入ったことはありますが、実際にそんなところで打ち上げってできたんでしょうかね?でも、そんな疑問を挟む余地もないくらい、緊迫した打ち上げシーンで、「なんとか間に合ってくれ!」という思いいっぱいで観た記憶があります。グレゴリー・ペックが格好良かった(笑)。 8点(2002-04-30 20:20:12) |
318. ウォー・ゲーム(1983)
核戦争の危機を回避できるかどうかのハラハラドキドキが結構楽しかった気がします。この映画のコンピュータにしても、「イルカの日」の動物にしても、無邪気に危ないことをするから、見ている側にとってはなんともいえない圧迫感を持つんでしょうね。 8点(2002-04-30 20:16:04)(良:1票) |
319. ウィロー
最初はあの赤ん坊が主人公だと思ってました(笑)。でも実際はあの小人だったんですね。ちょっと出来の悪いオオカミみたいな動物が村を襲うシーンとか、城の中で怪獣に飛び乗ったヴァル・キルマーが人形だったりとか、特撮の面でいろいろといちゃモンはあるけれど、割と楽しめましたよ。どなたかが書いていたけど、ホーナーの音楽はいいですねえ。「フィールド・オブ・ドリームス」といい、ああいう管楽器の音色はいいです。ひとつだけ好きなシーンを挙げると、敗退する軍の中の金髪の騎士がヴァル・キルマーと会話するところなんか、これから始まる戦闘を予感させて、不安感を演出する効果があったと思うのですが、どうですか? 8点(2002-04-30 20:06:31) |
320. 乱
私は割と面白かったですよ。だんだんと化け物と化していく原田美枝子さんがとてもよかったし、池畑慎之介さんも飄々としていい味出していました。隆大介さんが好きなんで、ああいう役も面白かったですよ。それと、どなたかも書いていらっしゃいますが、植木等さん、存在感がありましたねえ。わたし的には「影武者」よりもこちらの方が好きです。 8点(2002-04-28 20:29:09) |