61. 恋愛寫眞 Collage of our Life
《ネタバレ》 多くの方が書かれている通り、小池登場の後半。彼女が犯人でも別にいいのだが、もっと違った演出にしてほしかった。非常に残念である。前半とラストはとても綺麗にまとまっていて涙を誘うし、怪しげな外人カシアスもよい味を出していた。問題のサスペンス風味なシーンがああじゃなければ個人的には10点か9点の内容だったのだが・・・。松田の英語はたどたどしくてむしろリアルさを感じた。留学していても発音のうまいヘタには個人差があるものである。そのヘタ具合が主人公の中途半端な立場を表しているように思えたので気にはならなかった。とはいえ、ナレーションをしつこく英語で言わなくても良いだろうとは感じなくもない。残念な点は多々あるが、映像は綺麗だしNYの景色もすばらしい。広末も嫌味なく自然に演じている。それだけに惜しい感が残る作品。 7点(2004-03-17 01:56:38)(良:1票) |
62. 天使の牙 B.T.A.
ハードボイルド+サイファイという印象で、テンポがよく飽きずに観られる。現実離れした内容だけに(脳移植とか)テンポが悪ければどうしようもない駄作になっていただろうが、突っ込ませる隙を与えずに次々と予想を裏切る展開を用意させている点が良かった。佐田真由美の演技には期待していなかったがガッカリさせられることもなく、ここまで演じられれば上等であろう。アクションを期待せずに観ればなかなか楽しめる。映像も思ったほど酷くなく、セットは丁寧に作られていると感じた。どちらかというと男性よりも女性のほうが感情移入しながら観られるのではないだろうか。さりげなく役者陣が豪華である点も面白い。 7点(2004-02-24 22:54:52) |
63. 黄泉がえり
《ネタバレ》 矛盾している点が多少あるのが残念だが、内容のテーマとしては嫌いではない。竹内結子がなかなか好演している。RUIのエピソードがもう少しあれば、最後の歌のシーンも効果的だったと思うのだが。RUIの彼氏のキーボード奏者もおそらく消えてしまったのだろうから、そのあたりも描いてほしかった。首をかしげたくなる点は多々あるが、強引にも綺麗にまとまっているので観賞後の後味は悪くない。 7点(2004-02-17 23:05:11) |
64. お葬式
葬式をコメディにしてしまうという時点で度肝を抜かれたが、観てみるとこれが非常に面白かった。ブラックユーモアなのだが、そこには葬儀に訪れる者の本音が隠されており、少なからず共感を覚えてしまう私は不謹慎な人間である。でも面白いものは面白いのだから仕方あるまい。 7点(2004-01-27 17:05:53) |
65. ザ・リング
思ったよりオリジナルに忠実なのだが、やはりお国柄の違いを痛感せずにはいられなかった。ハリウッドになってしまうと良くも悪くも映像が綺麗になってしまう。欧米人と日本人の恐怖のツボは違うようだ。オリジナルを切り離して観てみると、なかなかよく出来ている。怖くはないが、映像は美しい。洋版に登場した屋根裏部屋の設定も良い。 7点(2004-01-27 16:27:44) |
66. ブルークラッシュ
トラウマを克服する主人公、というありがちなストーリーなのだが、映像と音声が素晴らしくリアリティに溢れている。ハワイの景色も綺麗で心が和む。サーフィンやハワイが好きな人にはたまらない作品だろう。新感覚のサーフムービーとしてストーリーは期待せずに、酒の肴として観ると楽しい映画。 7点(2004-01-27 15:59:24) |
67. プリティ・ウーマン
シンデレラストーリーといえども、主人公は自ら努力もしている。そこに逞しさを感じ憧れを抱くわけである。ストーリーも綺麗にまとまっていて素直に楽しめる。主題歌の選曲が良かったのとジュリアが奔放な女の子を自然に演じていたのが高ポイント。 7点(2004-01-27 15:39:04) |
68. 卒業(1967)
音楽とラストシーン、それがこの映画のすべて。終盤近くまではまったくくだらない。しかし切ない旋律を奏でるサイモン&ガーファンクルの音楽と、花嫁をさらうシーンが画期的であった。近年の米映画ならさらった後に仲むつまじく暮らす二人が描かれていたかもしれない。あえて観客にその後の想像を委ねる手法は当時のラブストーリー物としては斬新だったのだろう。 7点(2004-01-27 15:13:52) |
69. 古畑任三郎vsSMAP<TVM>
連続ドラマファンは古畑の出番の少なさにがっかりしたかもしれないが、私はかなり楽しめた。SMAPのファンというわけではないけれど、ミステリードラマとして充分な内容だ。連続ドラマの時は単独犯が多かったが、今回は複数犯、しかも用意周到な計画は一見完璧のように見える。SMAPが実名で登場しているところも成功要因。映画にするほどのレベルじゃないにしてもTVMとしては非常にハイレベル。 7点(2004-01-27 13:05:15) |
70. Kids Return キッズ・リターン
センチメンタルな雰囲気の青春映画。私は北野作品を観たのはこれが初だったので、こういう静かな青春物を撮る監督だと勘違いしてしまったほど。セリフで語らせるのではなく表情で魅せる演出が良い。北野氏にはまたこういった作品を作ってほしいと密かに願っているのだが。 7点(2004-01-27 04:49:12) |
71. 燃ゆる月
ファンタジーとしてはよく脚本が練られており、セリフにハッとさせられる場面もあった。しかし部族同士の争いという所詮小さな輪の中の話なのでスケールの小ささは否めない。泣かせようとする演出も鼻につく。巨額の制作費のわりに安っぽいCGにも失笑してしまう。しかし村の平和をとるか、己の愛を貫くかという厳しい選択の中で翻弄される若者たちの姿を観ていると確かに泣かせられる。 7点(2004-01-27 02:46:09) |
72. GO(2001・行定勲監督作品)
基本的には原作に忠実なのだが、それぞれのキャラクターが非常にしっかりと個性を発揮しているところがクドカンらしい。イマドキの若者らしい軽妙さと悩み多き生い立ちの間で揺れ動く主人公を思いのほか窪塚が好演している。彼の演技方法とたまたまうまくマッチしたのかもしれないが、重たいテーマでありながら湿っぽくなっていない点が良い。しかし全体的にメリハリに欠けるように思える。しかし今まで敬遠されてきたテーマに真っ向から勝負をかけて成功した映画であることを私は評価したい。 7点(2004-01-27 00:30:04)(良:1票) |
73. CURE キュア
誰の中にでも潜む狂気。ふとした瞬間に芽生えてしまう殺意。殺人は決して特別な人間が特別な感情で犯してしまうコトではない。それがひしひしと伝わってくる恐怖。思わず目を瞑りたくなるようなエグい場面もさることながら、次第に狂っていく周囲の人間たちの描き方が秀逸である。和製サイコホラーとしては成功だろう。飄々としている犯人役の萩原と感情が空回りしてしまう刑事役の役所というキャスティングも適役である。 7点(2004-01-27 00:21:50) |
74. RETURNER リターナー
確かにどこかで観たことのある映像だと随所で思わされるのは否めない。しかし近未来という設定と効果的に使われるCGはよく出来ている。ストーリーもあっと思わせる意外な展開を用意していて飽きずに観られる。岸谷、樹木らが放つ脇役の存在感が素晴らしい。安易に描かれた宇宙人にはもう少しひねりが欲しかったが、娯楽作品としては素直に楽しめる内容だ。演技力の拙さはアクションやCGでカバーしているのでそれほど気にならない、という程度。 7点(2004-01-23 17:14:13) |
75. 青の炎
主演二人の演技力については期待していなかったが、これがなかなかどうして奮闘している。私は原作も知っているが映画は映像ならではの良さが生かされていたと思う。完全犯罪を狙う高校生という設定だけを見ると安易なサスペンス物と捉えがちだが、この作品が一線を画しているのは主人公の根本にあるのが家族愛だからである。家族の為に犯罪を犯し、家族の為に命を捨てる。原作で終始流れていたそのテーマは映画化されても失われていない。キャストがアイドルだからといって侮ってはいけないことを見事に証明した作品だ。一見の価値はある。 7点(2004-01-23 16:31:49) |
76. ピンポン
かなり新鮮な印象である。原作が漫画だからとはいえ特撮が多く使われていても嫌味がない。脇役も含めた個々がそれぞれキャラクター性を存分に発揮していて楽しませてくれる。そして特筆すべき点は音楽である。緊迫感あふれる場面でテクノビートが流れる、その場面の重さと音楽の軽さのバランスが絶妙なのだ。観賞後の後味もすっきりしていて爽快である。 7点(2004-01-23 16:07:47) |
77. パッセンジャーズ
色々な映画のツギハギのような印象はあるものの、すっかり騙されてしまった。ミステリ小説を読んでいるようなわくわく感があった。こういう作品は冗長になりがちだが、すっきりと短くまとめているところも好印象。ちょっぴり切なさを感じる要素もあり、つぎはぎ映画ながらも見たあと温かい気持ちになれた。 [映画館(字幕)] 6点(2009-04-06 07:02:35) |
78. ウォンテッド(2008)
《ネタバレ》 アンジェリーナ・ジョリーの凛としたかっこよさに感服。ストーリーもどんでん返しがあり楽しめた。非現実的な描写も確かにマトリックス風だったがこれはこれでアリ。一般大衆ウケする作品だと思っていたが意外と評価が分かれているのでびっくり。中盤ややダレるのが惜しい。とにもかくにも、この作品はアンジェリーナありきである。 [映画館(字幕)] 6点(2009-04-06 06:46:02) |
79. ドロップ
最近はヤンキー物がハヤリらしい。それに便乗したかどうかはともかく、というよりそんなことはどうでもよく、問題は作品の質である。ケンカの場面が多く、暴力描写に耐えられない人にはおすすめできない。しかしそこをカバーするかのように脚本はギャグ満載で漫画ノリだった。ストーリー自体に目新しさはないが、この漫画ノリの脚本がテンポもよく笑いのツボも押さえており、品川ヒロシの得意分野が功を奏した形だ。青春群像劇の王道をいっており、型に嵌りすぎたきらいもあるが、ベタに展開していく話が好きならばおすすめ。個人的にはラストシーンがお気に入り。 [映画館(邦画)] 6点(2009-04-06 06:05:10) |
80. ユー・ガット・サーブド
世界トップレベルのダンスが観られるだけでも映像価値として充分である。ストーリーはなんてことないよくある話なのだが、ダンスムービーだと割り切って観れば気にならない。とにかくダンス三昧。これまでのダンス映画はダンスシーンが少なくて物足りないと感じた人もこれなら問題なし。USの黒人音楽番組BETの司会者が出ている点もサービス精神を感じさせる。ダンサーはもちろん、これからダンスを始めたい人、もちろんB2Kファンにとっても忘れられない一作となるだろう。 6点(2005-03-09 16:17:22)(良:1票) |